JPH0668984U - ハザードランプ駆動回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、自動車において、ハザードランプ
を点滅させるハザード駆動回路に関し、簡単な回路を用
いて、運転者の意志に従いストップランプの点灯に並行
して確実にハザードランプを点滅させることを目的とす
る。 【構成】 ブレーキに連動して開閉するストップスイッ
チと、前記ストップスイッチを介してストップランプに
駆動電力を供給する電源と、接点が手動開閉されるハザ
ードスイッチを介して前記電源から供給される電力によ
り駆動されてハザードランプを点滅させる点滅制御手段
とを備えたハザードランプ駆動回路において、前記スト
ップスイッチの接点の開閉状態を監視し、その監視の結
果に応じて前記電源から前記点滅制御手段に対する駆動
電力の供給路を形成する迂回路形成手段を備えて構成さ
れる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車において、ハザードランプを点滅させるハザード駆動回路に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

乗用車その他の自動車では、例えば、走行中に故障して路上に駐車する際には 、前後の４個の方向指示フラッシャを同時に点滅することにより、その自動車の 前後を走行する車両に対して追突その他の危険の防止を促す。

【０００３】 このようにして点滅する４個の方向指示フラッシャは、ハザードランプ（非常 点滅表示灯）と呼ばれ、運転者が操作するハザードスイッチの接点を介して供給 される電力により駆動されるハザード回路（点滅制御手段）の制御の下で点滅す る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、このような従来のハザードランプは、走行中に点滅させるような使 用方法は通常要求されず、単にハザードスイッチの操作のみに応じて点滅してい た。

【０００５】 しかし、近年、特に高速道路を走行中の自動車では、例えば、前方の渋滞を発 見して急にブレーキペダルが踏み込まれた場合に、その自動車の前後を走行中の 自動車に減速中である旨を確実に通知して交通事故を防止するために、ストップ ランプ（制動灯）とハザードランプとを併用することが要求され、運転者は減速 時にハザードスイッチを手動により開閉しなければならなかった。

【０００６】 また、上述した要求に対応する従来例としては、ブレーキが踏まれた状態にお いて、減速度が所定値を上回ったりその減速度と走行速度とが何れも所定値を上 回ったことを検出したときに、ハザードランプを点滅させるものがある（実開昭 ６０−１７５７３９号公報、実開平１−１４２３３６号公報）。しかし、これら の方式は、何れも構成が複雑であり、かつハザードランプを点滅させる開始およ び終了のタイミングは必ずしも運転者の意志通りとはならなかった。

【０００７】 本考案は、簡単な回路を用いて、運転者の意志に従いストップランプの点灯に 並行して確実にハザードランプを点滅させることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案では、ブレーキに連動して開閉するストップスイッチと、前記ストップ スイッチを介してストップランプに駆動電力を供給する電源と、接点が手動開閉 されるハザードスイッチを介して前記電源から供給される電力により駆動されて ハザードランプを点滅させる点滅制御手段とを備えたハザードランプ駆動回路に おいて、前記ストップスイッチの接点の開閉状態を監視し、その監視の結果に応 じて前記電源から前記点滅制御手段に対する駆動電力の供給路を形成する迂回路 形成手段を備えたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】

本考案にかかわるハザードランプ駆動回路では、迂回路形成手段は、ストップ スイッチから点滅制御手段に至る簡単な継電回路で構成され、ブレーキがかけら れてストップスイッチの接点が閉じられると、ハザードスイッチの接点が開かれ ていても、電源から点滅制御手段に対する駆動電力の供給路を形成し、反対に開 かれているとこのような供給路を解除する。

【００１０】 すなわち、このような電力の供給路は簡単な構成の迂回路形成手段によりブレ ーキをかける運転者の意志に応じて断続され、点滅制御手段は、このようにして 断続される供給路を介して与えられる電力に応じて駆動されてハザードランプを 点滅させるので、前後を走行中の車両に対して減速中あるいは停車中であること を確実に通知することができる。

【００１１】

【実施例】

以下、図面に基づいて本考案の実施例について詳細に説明する。 図１は、本考案の一実施例を示す図である。

【００１２】 図において、電源である電池１１の陰極端子は接地され、電池１１の陽極端子 はストップスイッチ１２、ハザードスイッチ１３およびリレー１４の一方の接点 に接続される。ストップスイッチ１２の他方の接点は切り換えスイッチ１５およ びストップランプ１６の一方の端子に接続され、切り換えスイッチ１５の他方の 接点はそのスイッチと共に迂回路形成手段をなすリレー１４の一方の入力端子に 接続される。ストップランプ１６の他方の端子およびリレー１４の他方の入力端 子は接地される。ハザードスイッチ１３およびリレー１４の他方の接点は点滅制 御手段であるハザード回路１７を介してハザードランプに接続される。

【００１３】 このような構成のハザードランプ駆動回路では、切り換えスイッチ１５の接点 は、一般道路を走行中には運転者の操作に応じて開かれ、迂回路形成手段を含ま ない従来のハザードランプ駆動回路と同様にして動作する。このような場合には 、ストップランプ１６は、運転者がブレーキペダルを踏み込んだ時に接点が閉じ られるストップスイッチ１２を介して電池１１から供給される電力により点灯す る。さらに、ハザード回路１７は、運転者が手動操作するハザードスイッチ１３ の接点を介して電池１１から供給される電力によって駆動され、ハザードランプ を点滅させる。

【００１４】 しかし、切り換えスイッチ１５の接点は、例えば、高速道路を走行するときに 運転者が行う操作に応じて閉じられる。このような状態では、ブレーキペダルが 踏み込まれるとストップランプ１６は電池１１からストップスイッチ１２を介し て供給される電力によって駆動されて点灯し、かつリレー１４は電池１１からス トップスイッチ１２および切り換えスイッチ１５を介して供給される電力によっ て励磁される。したがって、リレー１４は、ハザードスイッチ１３の接点が開か れていても、その接点に代わってハザード回路１７に対する駆動電力の供給路を 形成する。

【００１５】 このように本実施例によれば、リレー１４および切り換えスイッチ１５からな る簡単な回路を用いることにより、ブレーキペダルを踏む運転者の意志に従って ストップランプを点灯させると共に、ハザードランプを確実にかつ自動的に点滅 させることができる。

【００１６】 なお、本実施例では、ストップスイッチ１２を介して電池１１から供給される 電力によって駆動されるリレー１４を介してハザード回路１７に駆動電力を供給 しているが、本考案では、このような方法に限定されず、例えば、リレーに代え てトランジスタやフォトカプラその他のスイッチング素子を配置したり、ハザー ドスイッチ１３に代えて同様のスイッチング素子を用い、その素子をストップス イッチ１２の接点の開閉に連動して強制的に断続制御する回路を付加してもよい 。

【００１７】 また、本実施例では、ストップスイッチ１２を介して電池１１から直接供給さ れる電力によってリレー１４を駆動しているが、本考案では、このような方法に 限定されず、例えば、ストップスイッチ１２として２極双投のスイッチを採用し て一方の接点は従来通りに用い、他方の接点を介してリレー１４を駆動してもよ い。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案では、簡単な回路を用いることにより、運転者の 意志に忠実なタイミングで減速時や停止時におけるストップランプの点灯に並行 して、自動的にハザードランプを点滅させる。

【００１９】 したがって、本考案を適用した自動車では、操作性を向上させて確実にハザー ドランプを点滅させることができ、性能および走行時における安全性が高められ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す図である。

【符号の説明】

１１ 電池 １２ ストップスイッチ １３ ハザードスイッチ １４ リレー １５ 切り換えスイッチ １６ ストップランプ １７ ハザード回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブレーキに連動して開閉するストップス
   イッチと、前記ストップスイッチを介してストップラン
   プに駆動電力を供給する電源と、接点が手動開閉される
   ハザードスイッチを介して前記電源から供給される電力
   により駆動されてハザードランプを点滅させる点滅制御
   手段とを備えたハザードランプ駆動回路において、前記
   ストップスイッチの接点の開閉状態を監視し、その監視
   の結果に応じて前記電源から前記点滅制御手段に対する
   駆動電力の供給路を形成する迂回路形成手段を備えたこ
   とを特徴とするハザードランプ駆動回路。