JPH066884U - 鋼管とゴムホースとの連結構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、鋼管とゴムホースとの連結構造に
関し、差し込み作業を容易にし、鋼管のスプール加工を
なくして、鋼管の曲げを先端近くでも行えるようにし
て、レイアウトの自由度を増大させることを目的とす
る。 【構成】 先端に抜け防止用バルジ加工部を設けた鋼管
の外周にゴムホースを差し込んで連結した鋼管とゴムホ
ースとの連結構造において、上記ゴムホースの一定差し
込み代の位置までの先端部分を他のゴムホース部分より
厚肉にし、その厚肉部分の他のゴムホース部分側を傾斜
させた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、鋼管の外周にゴムホースを所定の長さだけ差し込んで、鋼管とゴム ホースを連結する鋼管とゴムホースとの連結構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、鋼管にゴムホースの所定長さを差し込んで連結する鋼管とゴムホースの 連結構造としては、図３に示すように、鋼管１の端部に、該鋼管１に差し込まれ たゴムホース４の抜脱を防止すべく、外側に向かって膨らんであるバルジ２を設 けると共に、所定長さのゴムホースが差し込まれた際のゴムホース４の端部の位 置に、スプール３が設けられている（例えば、ＪＩＳハンドブック自動車１９８ ８日本規格協会発行Ｐ８２６）。

【０００３】 そして、ゴムホース４は、その端部がスプール３に達するまで鋼管１に差し込 んだ後に、ゴムホース４のスプール３とバルジ２間の上において、ゴムホース４ を鋼管１に締め付けるクランプ５が嵌着されるものである。

【０００４】 すると、このクランプ５の締め付けによって、ゴムホース４と鋼管１間からの 流体の洩れるのを防止できると共に、バルジ２によってゴムホース４が鋼管１か ら抜けるのが防止される。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来の鋼管とゴムホースとの連結構造においては、ゴムホースが鋼 管から抜けるのを防止するバルジ加工が鋼管の先端に行われているので、ゴムホ ースの差し込みに際し、ゴムホースがバルジを通り越すためにゴムホースを膨ら ます力も必要となり、従って大きな力が必要であるばかりでなく、差し込み難い 欠点があった。

【０００６】 又、この差し込み作業を容易化するために、鋼管に潤滑油を塗布してゴムホー スが滑りやすくする等の補助作業が必要となり、生産性が低くなってしまう欠点 もあった。

【０００７】 更に、ゴムホースの差し込み代を確保するために、差し込み代を表示するスプ ール加工も必要で、ゴムホースの向きを鋼管の取付け面に平行とするための鋼管 に曲げ部分を設ける場合がある。

【０００８】 すると、この湾曲部１ａの形成作業に際し、湾曲部１ａとスプール３間に、或 る程度の間隔を形成しないと、鋼管１の掴み代が不足して、円滑な湾曲面とする ことができず、湾曲部１ａが折れ曲がったりすることがある。

【０００９】 そのため、このような鋼管とゴムホースとの連結構造においては、湾曲部１ａ から鋼管１の先端までの長さが大となって、この連結構造付近の自由度が失われ てしまったり、連結構造付近に余裕がないことに起因して、鋼管１へのゴムホー ス４の差し込む作業が困難になる等の問題点もあった。

【００１０】 本考案は、従来の前述の鋼管とゴムホースとの連結構造における前述の課題を 解決するためのもので、差し込み作業を容易にすると共に、鋼管のスプール加工 をなくして、鋼管の曲げを先端近くでも行えるようにして、レイアウトの自由度 を増大させることを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案は、先端に抜け防止用バルジ加工部を設けた鋼管の外周にゴムホースを 差し込んで連結した鋼管とゴムホースとの連結構造において、上記ゴムホースの 一定差し込み代の位置までの先端部分を他のゴムホース部分より厚肉にし、その 厚肉部分の他のゴムホース部分側を傾斜してあることを特徴とする。

【００１２】

【作用】 本考案の鋼管とゴムホースとの連結構造は、差し込む際に傾斜部を把持して差 し込みを行うことができるので、剛性が高められた厚肉部分が安定した状態で、 差し込まれる。

【００１３】 そして、鋼管の先端のバルジ加工部分がゴムホースの傾斜部分の位置になった 時に、所定の差し込み状態となるものであり、従って差し込み作業が容易になる と共に、鋼管のスプール加工も必要なくなる。

【００１４】

【実施例】

次に本考案の実施の一例を、図１、図２について以下に説明する。 この実施例のゴムホース６は、従来のゴムホース４と変わらない肉厚の薄肉部 分６ａの先端部分を厚肉部分６ｂとするが、この薄肉部分６ａと厚肉部分６ｂに かけての内径は変わらず外径のみが、両者の間に傾斜部分６ｃをつけることによ って変化するようになっている。

【００１５】 そして、この傾斜部分６ｃは、バルジ２加工を施された鋼管１の先端の傾斜と 同一とされ、ゴムホース６の傾斜部分６ｃが薄肉部分６ａに変わるゴムホース６ の位置は、ゴムホース６の先端からの必要な差し込み代Ｌに一致する位置とする 。

【００１６】 このゴムホース６の傾斜部分６ｃは、ゴムホース６を鋼管１に差し込む作業の 際の指の引っ掛かりになり、且つ厚肉部分６ｂは剛性が高めらているので、変形 し難いことから、小さい力でのゴムホース６の差し込みが行える。

【００１７】 このように、ゴムホース６を鋼管１に差し込んだ際、鋼管１のバルジ２によっ て膨らんだゴムホース６の部分によって、鋼管１に差し込まれたゴムホース６の 位置を知ることができ、この脹らみが傾斜部分６ｃから薄肉部分６ａに変わる位 置に到達した時に、所定の差し込み代Ｌとなっているため、所定量の差し込みが 行われたことになる。

【００１８】 そのために、従来の鋼管とゴムホースとの連結構造において用いられていたス プール３は不要となり、このスプール３がないことにによって鋼管１の曲げ位置 から先端迄の長さを縮めることが可能となり、この長さが長いための鋼管１周囲 の余裕のなさを解消できるので、鋼管１に対するゴムホース６の差し込み作業が 容易になる。

【００１９】 又、前記のように、鋼管１の周囲に余裕が生じるので、この部分のレイアウト の自由度を増大できる。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、鋼管に差し込まれるゴムホースの部分が厚肉部 分とされているので、この部分の剛性が強化され、鋼管への差し込み作業に際し て曲がり難く、且つ厚肉部分の基端側は傾斜されているので、この部分が把持し 易いこととが相まって、ゴムホースの鋼管への差し込み作業が容易になる。

【００２１】 又、鋼管にスプールを形成しなくとも、ゴムホースの所定の差し込み代が差し 込まれたことを知ることができるので、鋼管にスプールを形成する必要がなくな り、鋼管の曲げ部分から先端迄の長さの縮小を図ることができて、鋼管とゴムホ ースとの連結構造付近の自由度が増大できると共に、ゴムホースの差し込み作業 が容易してなるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の差し込み状態の一部切欠側面
図である。

【図２】同上のゴムホースの一部切欠側面図である。

【図３】従来の鋼管とゴムホースとの連結構造の一部切
欠側面図である。

【符号の説明】

１ 鋼管 ２ バルジ ６ ゴムホース ６ａ 薄肉部分 ６ｂ 厚肉部分 ６ｃ 傾斜部分

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端に抜け防止用バルジ加工部を設けた
   鋼管の外周にゴムホースを差し込んで連結した鋼管とゴ
   ムホースとの連結構造において、上記ゴムホースの一定
   差し込み代の位置までの先端部分を他のゴムホース部分
   より厚肉にし、その厚肉部分の他のゴムホース部分側を
   傾斜してあることを特徴とする鋼管とゴムホースとの連
   結構造。