JP3006495U - パイプ用ジョイント金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】端部を向かい合わせた異径パイプＰ１、Ｐ２の
端部相互に被着して連結するジョイント金具を設ける。
金具の一端に固定体１を設け、一方のパイプＰ１側面に
貫通する貫通ボルト４を挿通せしめる挿通孔１Ａを開け
る。金具の他端に把持体２を設け、他方のパイプＰ２側
面を包む。把持体２の側面に開口した端部を延長して締
付体３を形成する。この締付体３を貫通する締付ボルト
５の締付力で把持体２をパイプＰ２側面に圧着固定す
る。 【効果】異径のパイプ相互を確実に連結する事が可能
で、しかも、製造加工も容易に行える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、主に、ビニルハウスのシートを巻き上げて換気する際に使用する 巻き上げ装置において、装置本体とシート巻上用パイプとの径が異なるパイプ相 互を連結するパイプ用ジョイント金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ビニルハウスを換気するために、ハウス側面等のビニルシートを開閉する巻き 上げ装置が使用されている。この装置は、ビニルシートの端部に巻き付けたシー ト巻上用パイプを回転させてビニルシートを巻き上げる装置である。そして、こ の装置本体とシート巻上用パイプとの連結には、通常、円筒状の連結金具が使用 されている。この連結金具は、一端にシート巻上用パイプを連結し、他端に装置 本体の連結パイプを連結するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、従来の連結金具は、このシート巻上用パイプに連結金具を連結する 際に、圧着ネジで連結するので、巻上げ、巻き戻しを繰り返すと圧着ネジの先端 が緩んで空回りすることがあった。

【０００４】 すなわち、この種の巻き上げ装置は、シート巻上用パイプと連結金具とを先に 連結し、次に、連結金具を連結パイプに連結するものである。したがって、先に 連結するシート巻上用パイプと連結金具との連結には、ボルトを貫通させて連結 することは可能でも、その後から連結する連結金具と連結パイプとの連結は、シ ートの位置と本体の位置とを調整しながら連結することになる。したがって、連 結金具と連結パイプとの連結には、連結位置を特定の位置に設定する貫通ボルト の使用は困難であり、この貫通ボルトの代わりに圧着ネジを使用する必要があっ た。

【０００５】 また、シート巻上用パイプと連結パイプとは、夫々、径が異なるものであるた め、連結金具の両端に異なる径口を形成する必要がある。したがって、従来では 、旋盤加工等によって異なる夫々の径口を形成しており、この加工作業に手間を 要するものであった。

【０００６】 更に、圧着ネジを使用するには、使用時に、この圧着ネジの変形を防止する必 要がある。その為、従来の連結金具は、金具自体を肉厚に形成して強度を高めざ るを得ず、製造加工により多くの手間を要する不都合もあった。

【０００７】 そこでこの考案は、上述の課題を解消すべく案出されたもので、貫通するボル トを使用しなくても異径のパイプ相互を確実に連結する事が可能で、しかも、製 造加工も容易に行えるパイプ用ジョイントの提供を目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成すべくこの考案の第１の手段は、端部を向かい合わせた異径 パイプＰの端部相互に被着して連結するジョイント金具であって、金具の一端は 、一方のパイプＰ側面に貫通する貫通ボルト４を挿通せしめる挿通孔１Ａを有す る固定体１を設け、金具の他端は、他方のパイプＰ側面を包む把持体２と、この 把持体２の側面にパイプＰの軸方向に開口した端部を延長して形成した一対の締 付体３とを有し、この締付体３を貫通する締付ボルト５の締付力で把持体２がパ イプＰ側面に圧着固定されることにある。

【０００９】 第２の手段の固定体１と把持体２と締付体３とは、一枚の板体から屈曲形成さ れるものである。

【００１０】 また、第３の手段に係る固定体１は、対向する側面にパイプＰの軸方向に開口 するスリット１Ｂを設け、一方のスリット１Ｂは、把持体２側面の開口部２Ｂに 連続している。

【００１１】 第４の手段に係る把持体２は、締付体３の対向する側面に、把持体２の撓みを 促進せしめる撓み孔２Ａを設けたことにある。

【００１２】 更に、第５の手段の把持体２は、把持体２内部のパイプＰ側面に圧着する圧着 ボルト６を側面に設けてある。

【００１３】 第６の手段の固定体１は、ビニルハウスのフィルムＱを巻き付ける巻取パイプ Ｐ１に連結し、一方、把持体は、ビニルハウスのフィルムＱを巻き上げ、巻き戻 す巻取装置Ｒの連結パイプＰ２に連結することを課題解消のための手段とする。

【００１４】

【作用】

この考案の第１の手段によると、端部を向かい合わせたパイプＰ相互の一方の パイプＰは、貫通ボルト４を挿通した固定体１にて連結される。また、他方のパ イプＰは、把持体２と締付ボルト５を挿通した締付体３とにより連結される。こ のとき、把持体２は、パイプＰの周囲に圧着状態で固定される。

【００１５】 第２の手段において、固定体１と把持体２と締付体３とは、一枚の板体から屈 曲形成される。

【００１６】 第３の手段における固定体１の一対のスリット１Ｂは、これら固定体１と把持 体２と締付体３とを一枚の板体から成形することを可能にする。また、固定体１ に連続する把持体２の撓みを促進させる。

【００１７】 第４の手段における撓み孔２Ａは、把持体２の撓みを更に促進せしめている。

【００１８】 第５の手段の圧着ボルト６は、把持体２内部のパイプＰに圧着することで、把 持体２の固定力を更に高めている。

【００１９】 第６の手段によると、この考案パイプ用ジョイント金具は、フィルムＱの巻取 パイプＰ１と巻取装置Ｒの連結パイプＰ２とを連結するのに用いられるものであ る。

【００２０】

【実施例】

以下、図面を参照してこの考案の実施例を詳細に説明する。

【００２１】 この考案金具は、端部を向かい合わせた異径パイプＰの端部相互に被着して連 結するジョイント金具であって、固定体１と把持体２と締付体３とを主要構成と するものである（図１、図２参照）。

【００２２】 固定体１は、一方のパイプＰ側面に被着するもので、この固定体１と被着した パイプＰとに貫通ボルト４を挿通して連結固定する。そのため、固定体１の側面 に挿通孔１Ａを開穿している（図３参照）。

【００２３】 把持体２は、他方のパイプＰ側面を包むもので、この把持体２の側面にパイプ Ｐの軸方向に開口した端部を延長して形成した一対の締付体３を設けている。そ して、この締付体３を貫通する締付ボルト５の締付力で、把持体２がパイプＰ側 面に圧着固定される（図４参照）。図示の締付体３は、把持体２の開口端から平 行に延長された矩形状を成している。また、把持体２側面の締付体３に対向する 位置に撓み孔２Ａを設けてあり、把持体２の撓みを促進させ、また、把持体２の 屈曲成形を容易にしている（図１参照）。更に、把持体２の側面に圧着ボルト６ を設け、把持体２内部のパイプＰ側面に、この圧着ボルト６を圧着固定するよう にしている（図４参照）。

【００２４】 そして、これら固定体１と把持体２と締付体３とは、一枚の板体から屈曲形成 されるものである。このとき、固定体１は、対向する側面にパイプＰの軸方向に 開口するスリット１Ｂを設け、一方のスリット１Ｂは、把持体２側面の開口部２ Ｂに連続している（図３参照）。

【００２５】 この考案パイプ用ジョイント金具は、ビニルハウスのフィルムＱを巻き付ける 巻取パイプＰ１に連結し、一方、把持体は、ビニルハウスのフィルムＱを巻き上 げ、巻き戻す巻取装置Ｒの連結パイプＰ２に連結するものである（図１参照）。

【００２６】 尚、固定体１の挿通孔１Ａ及び締付体３の挿通孔３Ａは、いずれも一方にネジ 山１Ａ´、３Ａ´を設け、貫通ボルト４と締付ボルト５とを直接ネジ止め可能に してあるが、このネジ山１Ａ´、３Ａ´を設けずにナットを使用してもよい。

【００２７】

【考案の効果】

この考案は上述の如く構成したことにより、当初の目的を達成する。

【００２８】 すなわち請求項１及び６により、ビニルハウスのフィルムＱ巻取パイプＰ１と 、巻取装置Ｒの連結パイプＰ２とのような、異径パイプＰの端部相互を確実に連 結することが可能になった。

【００２９】 また、請求項２、３、４により、この考案金具を一枚の板体から屈曲成形でき るので、従来の連結金具に比べて製造加工が極めて容易になった。

【００３０】 更に、請求項４、５によって、連結強度を更に高めることができる。

【００３１】 このようにこの考案によると、貫通するボルトを使用しなくても異径のパイプ 相互を確実に連結する事が可能で、しかも、製造加工も容易に行えるなどといっ た実用上有益な種々の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の装着状態を示す分解斜視図。

【図２】この考案の使用状態を示す正面図。

【図３】この考案の固定体と把持体とを示す断面図。

【図４】この考案の把持体と締付体とを示す断面図。

【符号の説明】

Ｐ パイプ Ｐ１ 巻取パイプ Ｐ２ 連結パイプ Ｑ フィルム Ｒ 巻取装置 １ 固定体 １Ａ 挿通孔 １Ａ´ネジ山 １Ｂ スリット ２ 把持体 ２Ａ 撓み孔 ２Ｂ 開口部 ２Ｃ ネジ孔 ３ 締付体 ３Ａ 挿通孔 ３Ａ´ネジ山 ４ 貫通ボルト ５ 締付ボルト ６ 圧着ボルト

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 端部を向かい合わせた異径パイプの端部
   相互に被着して連結するジョイント金具であって、金具
   の一端は、一方のパイプ側面に貫通する貫通ボルトを挿
   通せしめる挿通孔を有する固定体を設け、金具の他端
   は、他方のパイプ側面を包む把持体と、この把持体の側
   面にパイプの軸方向に開口した端部を延長して形成した
   一対の締付体とを有し、この締付体を貫通する締付ボル
   トの締付力で把持体がパイプ側面に圧着固定されること
   を特徴とするパイプ用ジョイント金具。
2. 【請求項２】 固定体と把持体と締付体とは、一枚の板
   体から屈曲形成された請求項１記載のパイプ用ジョイン
   ト金具。
3. 【請求項３】 固定体は、対向する側面にパイプの軸方
   向に開口する一対のスリットを設け、一方のスリット
   は、把持体側面の開口部に連続する請求項１、２記載の
   パイプ用ジョイント金具。
4. 【請求項４】 把持体は、締付体の対向する側面に、把
   持体の撓みを促進せしめる撓み孔を設けた請求項１、
   ２、３記載のパイプ用ジョイント金具。
5. 【請求項５】 把持体は、把持体内部のパイプ側面に圧
   着する圧着ボルトを側面に設けた請求項１乃至４記載の
   パイプ用ジョイント金具。
6. 【請求項６】 固定体は、ビニルハウスのフィルムを巻
   き付ける巻取パイプに連結し、一方、把持体は、ビニル
   ハウスのフィルムを巻き上げ、巻き戻す巻取装置の連結
   パイプに連結する請求項１乃至５記載のパイプ用ジョイ
   ント金具。