JPH066846B2 - 無線式解錠制御装置 - Google Patents

無線式解錠制御装置

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JPH066846B2
JPH066846B2 JP10905085A JP10905085A JPH066846B2 JP H066846 B2 JPH066846 B2 JP H066846B2 JP 10905085 A JP10905085 A JP 10905085A JP 10905085 A JP10905085 A JP 10905085A JP H066846 B2 JPH066846 B2 JP H066846B2
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幹夫 竹内
金一郎 中野
元幹 平野
孝久 友田
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、車両の無線式解錠制御装置に関する。
《従来技術とその問題点》 従来の無線式解錠制御装置としては、例えば特開昭59
−24075号公報に記載のものが知られている。
この装置にあっては、胸ポケット,鞄の中などに携帯機
を所持していさえすれば、ドアハンドルの近傍に取付け
られた送信リクエストスイツチを軽く指先で押すだけ
で、車両ドアの解錠を行なうことができ、キー孔にキー
を差込んで回転させる在来方法に比べ、解錠操作を著し
く簡単に行なうことができた。
その反面、車室内に携帯機を置き忘れると、車載機と携
帯機とが常時無線交信可能となるため、携帯機を所持し
ていなくとも、送信リクエストスイッチを操作するだけ
で誰でも簡単にドアの解錠を行なうことができ、防盗上
の問題とされていた。
そこで、本出願人は先に特願昭59−14698号など
において、運転席ドアが開かれたことを確認するスイッ
チ,運転席ドアが施錠されたことを確認するスイッチな
どの出力に基づいて降車動作を推定し、このときに受信
される携帯機からの受信電界レベルの変化幅が、携帯機
移動時に相当する所定のしきい値を越えるか否かに基づ
いて、車室内への携帯機置き忘れを判定するようにした
装置を出願(未公開)している。
しかし、この装置にあっては、置き忘れ判定に係るしき
い値を、常に一定の値に固定していたため、例えば電車
の線路わき、変電所などの高雑音環境下において、車室
内への携帯機置き忘れを行なうと、降車動作に伴い携帯
機が移動しないのにもかかわらず、雑音によって受信電
界強度の変化幅が予め決められたしきい値を越えてしま
い、置き忘れ判定処理が正常に機能しない場合が考えら
れた。
《発明の目的》 この発明の目的は、電車の線路わき,変電所などの高雑
音環境下において、車室内に携帯機を置き忘れた場合に
も、置き忘れ判定を確実に行ない得るようにした無線式
解錠制御装置を提供することにある。
《発明の構成》 第1図のクレーム対応図を参照して、本発明の構成を説
明する。
同図において、開始時点検出手段aは、降車動作中と推
定される期間の開始時点を検出する。
雑音レベル記憶手段bは、検出された開始時点の直後に
おける雑音電界レベルを記憶する。
基準レベル記憶手段cは、検出された開始時点の直後に
おける携帯機dからの受信電界レベルを、基準電界レベ
ルとして記憶する。
置き忘れ判定手段eは、降車動作中と推定される期間内
に受信される携帯機からの受信電界レベルと記憶された
基準電界レベルとの偏差が、前記記憶された雑音電界レ
ベルと基準電界レベルとをパラメータとして決定される
所定しきい値を越えない場合車室内に携帯機dを置き忘
れたと判定する。
《実施例の説明》 第2図は車載機と携帯機との関係を示す斜視図、第3図
は携帯機のハードウエア構成を示す図、第4図は車載機
のハードウエア構成を示す図、第5図は車載機および携
帯機で実行されるシステムプログラムを示すフローチャ
ートである。
本発明装置は、車両側に搭載される車載機と、車両利用
者が所持すべき携帯機とからなっている。
第2図に示す如く、車載機の構成要素としては、車両1
の運転座席下などに格納される本体装置2と、運転席ド
ア3,トランクリッド4にそれぞれ対応して設けられる
一対のループアンテナ6a,6bまたは6c,6d,送
信リクエストスイッチ5とからなっている。
第2図では、運転席ドアに対応する送信リクエストスイ
ッチ5および一対のループアンテナ6a,6bだけを代
表して示している。
この場合、送信リクエストスイッチ5は運転席ドア3の
ドアハンドル7近傍に取り付けられており、また一方の
ループアンテナ6aは運転座席の背部に、また、他方の
ループアンテナ6bはドアミラー8の内周に沿って嵌込
まれている。
また、携帯機9は、胸ポケットあるいは鞄等への収納に
便利なプラスチック製の長方形薄板状ケースを有してお
り、このケース内に送受信用ループアンテナおよび回路
基板を内蔵している。
すなわち、第3図に示す如く、携帯機9は送受信用のル
ープアンテナ91と、このループアンテナ91で捕えら
れた高周波から、送信リクエストコマンドを受信・復調
する受信・復調回路92と、携帯機側の固有コードを記
憶させた固有コード記憶部93と、固有コード記憶部9
3から読出された固有コードを、車載機側へと無線返送
するための変調回路94,キャリア発振回路95と、携
帯機全体を統括制御するマイクロコンピュータ96とか
ら構成されている。
他方、車載機側の本体装置2は、第4図に示す如く、マ
イクロコンピュータ構成のCPU201を中心として構
成されており、このCPU201は、マイクロプロセッ
サユニット、I/Oインターフェイス回路、メモリ(R
OM,RAM等)、および、タイマ等を備えたものであ
る。
アンテナ6c,6dは、車体のトランク近傍に設置され
たループアンテナであり、両者は所定間隔を隔てて配置
されている。
もう1組のループアンテナ6a,6bは、運転席側ドア
近傍に配置されるもので、前述の如く一方のループアン
テナ6bは運転席側ドアミラーのミラー枠内に、もう一
方のループアンテナ6aは運転席側窓ガラスに配置され
ている。
上記ループアンテナ6a,b,c,dに対応して、運転
席側ドアのドアハンドル近傍およびトランクの外面所定
位置には押釦式スイッチ(以下、送信リクエストスイッ
チとする)5,10がそれぞれ取付けられている。
前記2対のループアンテナの各々片方のアンテナ6a,
6cには90°移相器202,203が接続されてお
り、これによって、送信信号および受信信号が90°移
相され、いわゆる位相合成が行なわれる構成となってい
る。
切換回路204,205は、CPU201から出力され
る切換信号Sに応答して、トランク側のアンテナ対6
c,6dあるいは運転席側のアンテナ対6a,6bの何
れか一方のアンテナ対を能動状態とするアナログスイッ
チ回路である。
A/Dコンバータ206は、運転席シートに取付けられ
たアンテナ6aによって受信される受信信号を高周波増
幅器207を介して入力し、この入力された信号のレベ
ルをデジタルデータに変換し、このデジタルデータを受
信信号強度データRfとしてCPU201へ供給するも
のである。また、このA/D変換動作は、CPU201
から供給されるトリガ信号Sの到来に伴って実行され
る。
ドアスイッチ11は、運転席側ドアの開扉・閉扉状態を
検出するためのもので、ドア開でON,ドア閉でOFF
となるものである。
同様にして、ドアスイッチ12は、助手席ドアと後部の
2つのドア(セダンの場合)のそれぞれの開・閉状態を
検出するためのスイッチであり、ドア開でON,ドア閉
でOFFとなる。
キー差込み検出スイッチ13は、運転室内のイグニッシ
ョンキースイッチのキーシリンダ内にキーが挿入された
か否かを検出するためのスイッチであり、キーシリンダ
内にキーが挿入された状態でONとなるものである。
ロックノブスイッチ14は、運転席側ドア内面に設けら
れているドアロックノブの押込み操作がなされて、ロッ
ク操作が行なわれた場合にONするスイッチである。
ロック状態検出スイッチ15は、ドアロック機構の状態
を検出するスイッチであり、ドアロック機構が施錠状態
にある場合にはOFF、解錠状態にある場合にはONと
なるスイッチである。
電源スタート検出回路208は、前記各スイッチ5,1
0〜15のうち何れか1つでもONとなった場合(ただ
し、スイッチ11,15についてはON,OFFの切換
え時)に所定時間駆動し、パワーサプライ209から各
回路に電源を供給するものである。また、CPU201
から供給される電源保持信号Sが到来した場合には、
前記各スイッチのON動作にかかわらず電源供給を維持
し、CPU201がスタンバイ状態となった時点で電源
供給を停止する構成となっている。
リレー210は、CPU201からトランクアンロック
信号Sが出力されてトランジスタTrがONとなる
ことによって駆動し、トランクロックの解錠用ソレノイ
ド(図示略)を駆動してトランクロックの解錠を行なわ
せるものである。
リレー211およびリレー212は、各々CPU201
から出力されるドアロック信号Sおよびドアアンロッ
ク信号SによるトランジスタTr,TrのONに
よって駆動されるもので、リレー211はドアロックの
自動開閉を行なうモータ(図示略)を逆転させてドアロ
ックの施錠を行なうもので、リレー212は前記モータ
を正転させてドアロックを解錠させるものである。
CPU201から出力される警報信号Sは、警報駆動
回路213の駆動を行なってクラクションを吹鳴させる
信号である。
更に、前記CPU201には、マルチプレクサ214を
介して固有コードが入力される構成となっている。
すなわち、マルチプレクサ214には、入力用のコネク
タが設けられており、このコネクタの各端子は製造時に
おいては全て開放されている。
そして、この施錠制御装置が販売されてユーザに手渡さ
れる際に、前記携帯機9とともに保管されていた固有コ
ードプラグ16を、前記マルチプレクサ214のコネク
タに差込むことが行なわれる。
この固有コードプラグ16は、携帯機9の回路内に記憶
されている固有コードに対応するように4桁(各桁は4
ビットで表わされる)とコードデータを形成するように
対応するピン間が短絡された構造となっている。
このような固有コードプラグ16がマルチプレクサ21
4のコネクタに差込まれることによって、マルチプレク
サからは固有コードデータがCPU201へ供給される
こととなる。
なお、215は変調器で発信回路216からの搬送波を
CPU201からの信号S5で変調し、切換回路217
aを介しかつアンプ220,221を経由してアンテナ
6a〜6dから出力される。また、アンテナ6a〜6d
で受信された信号は、切換回路217bを介して高周波
増幅器218で増幅し、検波復調器219で検波・復調
される。切換回路217はCPU201からの信号S
により、どちらか一方のみがONになるように制御され
る。
また、減衰機223はCPU201からの信号S6によ
り能働化され、受信信号を減衰させて車載機の受信感度
を低下させるものである。
次に、この電波式キーシステムの平常時動作を第5図を
参照しながら概略説明すると、車両1のドアハンドルス
イッチ5が操作されると、車載機本体2のマイクロコン
ピュータ201に割込がかかり、車両のイグニッション
スイッチからキーが抜出されていれば、マイクロコンピ
ュータ201から出力された送信リクエスト信号は、変
調器215,発信機216の動作によってAM変調され
た後、CW波として車両側ループコイル6a,6bから
誘導電磁界を利用して携帯機9側へと送出される(第5
図ステップ100,101)。
すると、携帯機9側では、ループコイル91,受信復調
回路92を介してリクエスト信号を検出し、これに応じ
てマイクロコンピュータ96が動作し、固有コード記憶
部93から読出した固有コードを、変調回路94,キャ
リア発信回路95の動作でAM変調して、ループコイル
91から誘導電磁界を利用して車載機側へと返送する
(第5図ステップ200,201,202,203)。
次いで、車載機側では、ループコイル6a,6b,検波
・復調器219で固有コードを受信し、これを固有コー
ドフラグ16から読出した固有コードと照合して、予め
登録された利用者か否かの識別を行なう(第5図ステッ
プ102,103,104)。
ここで、固有コードの一致が判別されると、アクチュエ
ータ駆動用のリレー211,212を介して、ドアロッ
ク用のアクチュエータが駆動され、ドアの解錠または施
錠が行なわれる(第5図ステップ105,106,10
7)。
これにより、車両利用者は携帯機4を例えば胸ポケッ
ト,鞄の中などに所持するだけで、何等特別なキー操作
を行なわずともドアの施錠または解錠を自由に行なえる
という便利さがある。
次に、第6図〜第8図を参照して、置き忘れ処理につい
て説明する。
第6図に示す処理は、運転席ドアの施錠(スイッチ15
で検出)とともに割込み処理で実行される。すなわち、
置き忘れ処理が開始されると、直ちに雑音電界レベルV
の測定が行なわれ(ステップ300)、得られた雑音
電界レベルVはメモリの所定箇所に記憶される。
次いで、置き忘れチェック用信号の送信リクエストコマ
ンドを携帯機9側へと無線送出する(ステップ30
1)。すると、携帯機9側では、第5図に示されるよう
に、無変調信号すなわちCWを車載機側へと無線返送す
る(第5図ステップ204)。
一方、車載機側では置き忘れリクエストコマンドを無線
送出した後、所定の待機処理に入り、携帯機側より置き
忘れチェック用の無変調信号が無線返送された場合、そ
の受信電界レベルを基準電界レベルVとして測定し、
これをメモリの所定箇所に記憶する(ステップ30
2)。
次いで、得られた雑音電界レベルVと基準電界レベル
とをパラメータとして、次式により置き忘れ判定用
のしきい値Vthを決定する(ステップ303)。
ただし、Vth(MIN)=1.5dBμ Vth(MAX)=6dBμ とする。
これは、まず信号Vに対するVの割合 を求め、その変化率をとったものである。
また、1.5dBμは携帯機9が移動したときに少なくと
も変動するレベルであり、MAXは雑音が信号を越える
と判断できないことから決定される。
実際には、上式で表わせるような細かい単位でしきい値
Vthを決定することは不可能であり、A/Dコンバータ
の分解能で決定されるため、今この分解能を0.5dBμ
としかつ1dBμ単位で分解能を変化させるとすると、こ
のときのしきい値Vthは第7図のようになる。
ここで、第7図のグラフに示されるように、置き忘れ判
定用,すなわち携帯機9が移動したことを判定するため
のしきい値Vthの値は、基準電界レベルVの値が低下
するほど大きな値となり、また雑音電界レベルVの値
が増大するほど大きな値となるように設定されている。
次いで、以上のしきい値決定処理が終了すると、以後一
定時間間隔で携帯機に対し置き忘れリクエストコマンド
を無線送出する処理を繰り返すとともに、そのたびに携
帯機9からの受信電界レベルVを測定し、両者の偏差
の絶対値がしきい値Vthを越えないか否かの判定を繰り
返す(ステップ305,306,307)。そして、し
きい値Vthを越えると判定されると、置き忘れ処理は終
了する(ステップ307否定)。
これに対して、しきい値Vthを越えないと判定され(ス
テップ307肯定)、しかも連続して10回しきい値V
thを越えないと判定されると(ステップ308肯定)、
直ちに警報出力が発せられて車両のクラクション等が鳴
動され(ステップ309)、その後減衰器223が駆動
され、車延機側の受信感度が著しく低下される(ステッ
プ310)。
ここで、このときの車載機側の受信感度は、携帯機9を
車両ドアミラー8等に内蔵された車載機側ループアンテ
ナに近接または密着させたとときに、かろうじて携帯機
と車載機9との交信が可能となる程度に設定される。
従って、車内に携帯機を置き忘れた場合には、送信リク
エストスイッチが何者かによって操作されたとしても、
携帯機と車載機との交信はできず、このため車両ドアが
解錠されることはない。
このように本発明では、置き忘れ判定用しきい値Vthの
値を、基準電界レベルVの値が低下するほど増大さ
せ、また雑音電界レベルVの値が上昇するほど増加す
るように設定した。
従って、第8図(a)〜(c)に示されるように、低雑
音環境下において携帯機9の置き忘れが生じた場合に
は、両電界レベルV,Vとの偏差ΔVに応じて、
しきい値Vthの値も減少し、これにより携帯機の移動に
よるΔVが小さくとも、置き忘れを確実に判定するこ
とができる。
また、第8図(a′)〜(c′)に示されるように、高
雑音環境下において携帯機の置き忘れが生じた場合に
は、両電界レベルV,Vの偏差ΔV′に応じてし
きい値Vthの値が増大するため、雑音の影響を排除して
携帯機置き忘れを確実に判定することができるものであ
ります。
《発明の効果》 以上の実施例の説明でも明らかなように、この発明によ
れば、雑音電界レベルの大小,受信電界レベルの大小に
かかわらず、車室内への携帯機置き忘れを誤りなく判定
することが可能となり、この種無線式解錠制御装置の信
頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示すクレーム対応図、第2図は
車載機と携帯機との関係を示す斜視図、第3図は携帯機
の電気的な構成を示すブロック図、第4図は車載機の電
気的な構成を示すブロック図、第5図は車載機及び携帯
機において実行される施解錠制御用のシステムプログラ
ムの構成を示すフローチャート、第6図は本発明に係る
置き忘れ処理の詳細を示すフローチャート、第7図は置
き忘れ判定用のしきい値Vthと、雑音電界レベルV
基準電界レベルVとの関係を示すグラフ、第8図は低
雑音環境下と高雑音環境下とにおける受信信号の波形を
示す波形図である。 a…開始時点検出手段 b…雑音レベル記憶手段 c…基準レベル記憶手段 d…携帯機 e…置き忘れ判定手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】降車動作中と推定される期間の開始時点を
    検出する開始時点検出手段と; 検出された開始時点の直後における雑音電界レベルを記
    憶する雑音レベル記憶手段と; 検出された開始時点の直後における携帯機からの受信電
    界レベルを、基準電界レベルとして記憶する基準レベル
    記憶手段と; 降車動作中と推定される期間内に受信される携帯機から
    の受信電界レベルと記憶された基準電界レベルとの偏差
    が、前記記憶された雑音電界レベルと基準電界レベルと
    をパラメータとして決定される所定しきい値を越えない
    場合、車室内に携帯機を起き忘れたと判定する置き忘れ
    判定手段と; を具備することを特徴とする無線式解錠制御装置。
JP10905085A 1985-05-21 1985-05-21 無線式解錠制御装置 Expired - Fee Related JPH066846B2 (ja)

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