JPH0668398B2 - 空気調和機の電装品放熱装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、空気調和機の電装品放熱装置に係り、特に発
熱の高い電装品を取り付ける装置に関するものである。

従来の技術 一般に空気調和機の放熱を必要とする電装品は、第５
図、第６図に示すように放熱用フィン１６ａ・１７ａを
有する平面状の放熱板１６又はＬ字形状の放熱板１７へ
直接取り付けられている。

発明が解決しようとする問題点 空気調和機の室外ユニットは、小形軽量化、電子制御運
転、据付け形態の多様化などに伴い、従来の平面形状や
Ｌ字形状の放熱板１６・１７へ電装品を直接取り付ける
放熱装置では、放熱効果にも限度があり又、組立作業
や、据付け後のサービス作業性に制約されるため、据付
方法も制約される。

さらに、電装品収納部空間の縮小を実現すると共に、生
産現場、据付現場、いずれの場所においても、作業性を
良くして、市場品質の確保が要求される。

本発明は、上記従来の問題点に鑑み、電装品の組立及び
アフターサービスが容易に行えるようにすることを目的
とするものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、空気調和機の室
外ユニット通風回路を構成するエアガイダ壁面に、その
一部が前記通風回路内に突出するように取付けられた電
装品放熱装置を、前記エアガイダ壁面に設けられた開口
と、この開口より突出する放熱用フィンを具備した放熱
板と、放熱を必要とする電装品を固定する電装品取付金
具より構成し、さらに前記放熱板を、前記エアガイダ壁
面に固定される固定部と、この固定部から直角方向に延
出しかつ前記放熱フィンを具備した放熱部と、この放熱
部の背面に設けられた取付け面より構成し、また前記電
装品取付金具に、前記放熱板の取付け面に密着する接触
面と、前記電装品を取付けた電装品面を設け、さらに前
記放熱板の固定部に、放熱板を前記エアガイダ壁面に固
定するネジを設け、さらに前記電装品取付金具を前記放
熱板の固定部へ固定する固定ネジを設け、前記固定ネジ
の延出方向を、前記ネジの延出方向に対して略直角方向
となるようにしたものである。

作用 かかる構成とすることにより、電装品の熱は放熱板を介
して通風回路内に放熱され、冷却される。また組立てに
おいては、電装品取付金具に予め電装品を取付けてユニ
ット化することができ、またサービス作業時において
も、固定ネジをはずすことにより、放熱板をはずすこと
なく電装品をユニットとして取りはずすことができる。
さらに空気調和機の据付け条件により、前記固定ネジが
はずせない場合は、固定ネジと異なる方向に延出するネ
ジをはずすことにより、放熱板ごとはずすことができ
る。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづいて説明す
る。

同図において、１は空気調和機の室外ユニットで、空気
吸入口２および、空気吹出口３を有する。４は熱交換
器、５はスタビライザ、６は送風機、７はエアガイダで
あり、これらによって室外ユニット１の通風回路を構成
している。８は熱伝導の良い金属性の放熱板で、空気調
和機の運転中に生ずる電装品自身の発熱を外部へ放熱す
るためのフィン8′を複数枚有する放熱部８ａと、固定
のための固定部８ｂを具備した構造である。又放熱板８
は、前記通風回路へフィン8′が突出するようにネジ９
により、エアガイダ７の所定の位置に設けた開口７ａに
固定されている。１０は電装品固定金具で、空気調和機
を運転中に発熱する電装品、例えば、ダイオード１１、
トランジスタ１２と上記電装品を保護するために必要な
温度センサー感熱部１３が所定の位置に、それぞれ、ネ
ジにより固定されている。固定ネジ１４により、放熱板
８と電装品取付金具１０をその取付け面８ｃと接触面１
０ａが接着剤を介して密着するように固定することによ
り電装品放熱装置を構成する。

放熱板８と電装品取付金具１０を固定した場合の両者の
接触面は、熱伝導をよりよくするために、固定ネジ１４
の軸心に対して、平行でなく傾斜した面とし、接触面積
を大きく確保している。又、電装品取付金具１０の傾斜
面の一端には長手方向に延出する面取り部１０ｂが設け
られ、隙間１５を確保している。この隙間１５は、アフ
ターサービスの際にマイナスドライバーの先端を差込み
電装品取付金具１０をはがす作業を容易にするためのも
ので、長期間金属面が固着していても容易に分離するこ
とができる。この面取り部１０ｂは、放熱板８側に設け
てもよく、あるいは双方で設けてもよい。

このような分離形電装品放熱装置にすることにより、一
体形放熱板１６・１７の取付方向と同じ方向に放熱板８
が取り付けられていても、電装品取付金具１０の固定ネ
ジ１４の方向が放熱板固定ネジ９の方向より９０度角度
がずれているので側面又は下面からの作業が可能とな
る。また室外ユニットの生産時の作業性、および市場で
のサービス点検等も下面又は側面からの作業が可能なこ
とから室外ユニットは天井面や壁面へ、サービス性の制
約条件なしに据付けることができる。

発明の効果 以上のごとく、本発明の構成によれば、放熱板の固定ネ
ジ方向に対して、電装品取付金具の固定ネジの角度を９
０度ずらすことにより、放熱板、電装品取付金具、電装
品単体のいずれでも着脱可能な作業個所と、作業の方向
性を多面的にすることが可能となり、空気調和機の据付
けの汎用性を高めることができる。

また、放熱板の放熱部に設けられた取付け面を傾斜面と
することにより、電装品取付金具との熱伝達面積の増大
がはかれ、放熱効率の向上がはかれる。

さらに、放熱板と電装品取付金具の接合状態において、
前記放熱板もしくは電装品取付金具の少なくとも一方の
周縁に切欠きを設けることにより、この切欠きによって
形成された隙間を利用して放熱板と電装品取付け金具の
分離作業が容易に行え、アフターサービス作業性の向上
がはかれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における空気調和機の電装品
放熱装置部の分解斜視図、第２図は同空気調和機におけ
る室外ユニットの横断面図、第３図は同放熱装置におけ
る放熱板の横断面図、第４図は同放熱装置における電装
品取付金具の横断面図、第５図及び第６図は異なる従来
例を示す放熱板の斜視図である。 ８……放熱板、８ａ……放熱部、８ｂ……固定部、８ｃ
……取付け面、８′……フィン、９……ネジ、１０……
電装品取付金具、１０ａ……接触面、１０ｂ……面取り
部、１４……固定ネジ、１５……隙間。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】空気調和機の室外ユニット通風回路を構成
   するエアガイダ壁面に、その一部が前記通風回路内に突
   出するように取付けられた電装品放熱装置を、前記エア
   ガイダ壁面に設けられた開口と、この開口より突出する
   放熱用フィンを具備した放熱板と放熱を必要とする電装
   品を固定する電装品取付金具より構成し、さらに前記放
   熱板を、前記エアガイダ壁面に固定される固定部と、こ
   の固定部から直角方向に延出しかつ前記放熱フィンを具
   備した放熱部と、この放熱部の背面に設けられた取付け
   面より構成し、また前記電装品取付金具に、前記放熱板
   の取付け面に密着する接触面と、前記電装品を取付けた
   電装品面を設け、さらに前記放熱板の固定部に、放熱板
   を前記エアガイダ壁面に固定するネジを設け、さらに前
   記電装品取付金具を前記放熱板の固定部へ固定する固定
   ネジを設け、前記固定ネジの延出方向を、前記ネジの延
   出方向に対して略直角方向となるようにした空気調和機
   の電装品放熱装置。
2. 【請求項２】放熱板の放熱部に設けられた取付け面を傾
   斜面とした特許請求の範囲第１項に記載の空気調和機の
   電装品放熱装置。
3. 【請求項３】放熱板と電装品取付金具の接合状態におい
   て、前記放熱板もしくは電装品取付金具の少なくとも一
   方の周縁に切欠きを設けた特許請求の範囲第１項または
   第２項に記載の空気調和機の電装品放熱装置。