JPH0664878A - エレベーター乗場戸の解錠装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に解錠作業を行なうことができるエレベ
ーター乗場戸の解錠装置を提供する。 【構成】 乗場戸６に回動可能に枢支されたフック１
と、フック１と係合して乗場戸６の解放を拘束するロッ
ク金具３とで構成されるロック装置を解錠するために、
乗場戸６と三方枠との間から挿入した解錠装置５のフッ
ク１との当接部に、先端部を短く折曲させた引掛け部５
ａおよびキー溝５ｂの外れ止め手段の少なくともいずれ
か一方を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はエレベーター乗場戸の解
錠装置に係わり、特に、鍵穴をもたないエレベーター乗
場戸の解錠装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の鍵穴をもたないエレベーターの乗
場戸には、この乗場戸に回動自在に枢支されたフック
を、これに対向して固定したロック金具に係合させて、
閉扉状態の乗場戸を釈放可能に鎖錠するロック装置を設
けていた。しかしながら、作業員でなくとも鍵棒に類似
した棒状体等を使用し、この棒状体を乗場出入口の縁部
を形成する三方枠と乗場戸の隙間から挿入して、いたず
らで容易にフックを押し上げてロック金具との係合を解
くことができる。従って、閉扉状態にあった乗場戸を容
易に解放することができ、その階床にエレベーターかご
が存在しない場合には人が昇降路内に転落する事故が発
生する危険がある。そこで特開平３−１５８３８３号公
報ではいたずら等に基づく乗場戸の解放を防止するため
に、まっすぐな棒を挿入しても乗場戸の解放を拘束して
いるフックを動かせないようにし、折曲形成した棒状の
解錠装置を用いたとき初めてフックを動かせないように
したエレベーター乗場戸の解錠装置が提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エレベーター乗場戸の解錠装置は、折曲形成した棒状の
解錠装置でフックを上方に押し上げて解錠するため、力
を入れ過ぎた場合、折曲形成した解錠装置が変形して解
錠装置がフックから外れたりしてしまう。

【０００４】本発明の目的とするところは、容易に解錠
作業が行なえるようにしたエレベーター乗場戸の解錠装
置を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、回動自在に枢支されたフックを有する乗場
戸と、その縁部に形成された三方枠との隙間から挿入し
て、上記フックと、上記フックと係合して閉扉状態の上
記乗場戸を釈放可能に鎖錠するロック金具とから成る上
記ロック装置の解錠を行なう折曲形成した棒状解錠装置
で構成したエレベーター乗場戸の解錠装置において、上
記フックを回動させる上記棒状解錠装置の当接箇所に、
外れ止め手段を設けたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】本発明によるエレベーター乗場戸の解錠装置は
上述の如く構成したため、ロック装置のフックを変位さ
せる箇所に折曲形成した棒状の解錠装置を当接させ、解
錠装置を上方または下方に移動させたとき、外れ止め手
段がフックの外れを防止するので、無理な力を掛けずに
容易に解錠作業を行なうことができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面によって説明す
る。図１は本発明の一実施例によるエレベーター乗場戸
の解錠装置の正面図で、折曲形成した棒状の解錠装置５
の先端部は、図示しないフックに当接する箇所となって
おり、同部には引掛け部５ａとキー溝５ｂの少なくとも
いずれか一方から成る外れ止め手段が設けられている。

【０００８】図２および図３は、フックが下方よりロッ
ク金具と係合する方式のロック装置に上述したエレベー
ター乗場戸の解錠装置を用いた場合のロック装置近傍の
正面図と側面図を示している。乗場戸６に回動可能に枢
支されたフック１は、乗場戸６の図示しないレールに固
着されたＬ字状のブラケット２に取り付けられたロック
金具３と係合して乗場戸６の解放を釈放可能に拘束した
ロック装置を構成している。このロック金具３にはフッ
ク１の係合をガイドするコ字状のガイド板３ａが取り付
けられている。またフック１がロック金具３と係合する
と、フック１に当接したローラ４ａが押され、ローラ４
ａを支持しているレバー４ｂを介して乗場戸６の閉扉を
検出する図示しないスイッチが投入されるように構成さ
れ、このスイッチはロック金具３に取付けたカバー４に
よって覆われている。

【０００９】閉扉状態にある乗場戸６を解錠しようとす
るとき、図示していない三方枠と乗場戸６の隙間から解
錠装置５を挿入し、レバー４ｂの上部に解錠装置５の引
掛け部５ａを引掛け、その後、解錠装置５を引き下げ
る。引掛け部５ａによって係合させられたレバー４ｂ
は、下方に押し下げることによってレバー４ｂに固定さ
れたローラ４ａを押し下げ、これによってフック１をも
押し下げるので、ロック金具３とフック１との係合させ
ているため、解錠装置５には無理な力をかけることなく
容易にフック１の係合を解くことができる。

【００１０】図４および図５は、フックが上方からロッ
ク金具と係合する方式のロック装置に図１のエレベータ
ー乗場戸の解錠装置を用いた場合のロック装置近傍の正
面図と側面図を示している。この方式のロック装置にお
いても、乗場戸６に回動可能に枢支されたフック１は、
乗場戸６の図示しないレールに取り付けられたロック金
具３と係合して乗場戸６の解放を釈放可能に拘束したロ
ック装置を構成している。またフック１がロック金具３
と係合すると、フック１に当接したローラ４ａが押さ
れ、ローラ４ａを支持しているレバー４ｂを介して乗場
戸６の閉扉を検出する図示しないスイッチが投入される
ように構成されている。

【００１１】閉塞状態にある乗場戸６を解錠しようとす
るとき、図示していない三方枠と乗場戸６の隙間から解
錠装置５を挿入して、フック１の下部に解錠装置５のキ
ー溝５ｂを当接させる。この状態で、解錠装置５を押し
上げると、特に図４から分かるようにフック１とロック
金具３との係合が外れ、乗場戸６を解錠することができ
る。この場合も、先の実施例と同様にキー溝５ｂにょっ
てレバー４ｂと係合させているため、解錠装置５には無
理な力をかけることなく容易にフック１の係合を解くこ
とができる。

【００１２】このように図１に示したエレベーター乗場
戸の解錠装置は、フックが下方よりロック金具と係合す
る方式のロック装置およびフックが上方からロック金具
と係合する方式のロック装置のいずれにも適用すること
ができ、いずれか一方のロック装置のみに適用する場合
は、フックに当接する箇所に引掛け部５ａおよびキー溝
少なくともいずれか一方の外れ止め手段を設ければ良
い。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、解錠装置
のフックと当接する箇所に外れ止め手段であるキー溝お
よび引掛け部の少なくともいずれか一方を設けたため、
フックと確実に解錠装置を係合させることができ、解錠
装置を移動させたとき、フックに確実に解錠方向の回転
力を与えることができ、適度な力で容易に乗場戸の解錠
が行なえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例によるエレベーター乗場戸の
解錠装置の正面図である。

【図２】本発明のエレベーター乗場戸の解錠装置を使用
したロック装置近傍の正面図である。

【図３】図２に示したロック装置近傍の側面図である。

【図４】本発明のエレベーター乗場戸の解錠装置を使用
した他のロック装置近傍の正面図である。

【図５】図４に示したロック装置近傍の側面図である。

【符号の説明】

１ フック ３ ロック金具 ５ 解錠装置 ５ａ 引掛け部 ５ｂ キー溝

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回動自在に枢支されたフックを有する乗
   場戸と、その縁部に形成された三方枠との隙間から挿入
   して、上記フックと、上記フックと係合して閉扉状態の
   上記乗場戸を釈放可能に鎖錠するロック金具とから成る
   上記ロック装置の解錠を行なう屈曲形成した棒状解錠装
   置で構成したエレベーター乗場戸の解錠装置において、
   上記フックを回動させる上記棒状解錠装置の当接箇所
   に、外れ止め手段を設けたことを特徴とするエレベータ
   ー乗場戸の解錠装置。