JPH0664707A - ワーク搬送格納設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 板金加工ＦＭＳ等に適用され、パレット交換
時のラインの停止時間を短縮する。 【構成】 自動倉庫１の入出庫口Ｑと加工ラインＬ１，
Ｌ２との間で素材ワークの積載パレットＰをトラバーサ
２に載せて受け渡すワーク搬送格納設備に適用される。
自動倉庫１の入出庫口Ｑの近傍に、トラバーサ２に対し
てパレットＰを受け渡し可能なパレット待機ステーショ
ンＳＴを設ける。この待機ステーションＳＴは、出し入
れ用コンベヤ９を有し、かつ自動倉庫１のスタッカクレ
ーン６でパレットＰの入庫が可能な配置とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、板金加工用ＦＭＳ等
の生産設備において、自動倉庫と加工ラインとの間で素
材ワークの積載パレットを搬送台車に載せて受け渡すワ
ーク搬送格納設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、板金加工用ＦＭＳにおいて、図３
にレイアウト図を示すように、自動倉庫１と２本の加工
ラインＬ１，Ｌ２との間で、素材ワークの積載パレット
Ｐをトラバーサ２に載せて搬送するようにしたワーク搬
送格納設備が使用されている。

【０００３】各加工ラインＬ１，Ｌ２は、タレットパン
チプレス３と材料コンベヤ４とを並設すると共に、材料
コンベヤ４上のパレットＰに積載された板状ワークを一
枚ずつタレットパンチプレス３へ供給するローダ装置
（図示せず）を設けたものである。材料コンベヤ４に
は、パレットＰ上の積層状態のワークに１枚ずつ分離し
易いように磁気反発力を与えるフロータ５が付設してあ
る。タレットパンチプレス３の材料コンベヤ４と反対側
位置には、加工済みワークを取り出すアンローダ（図示
せず）が設置してある。

【０００４】自動倉庫１は、パレットＰを収納する多数
の棚を複列，複数段に設けたラック設備１ａと、その前
方の走行経路１ｂ上を走行するスタッカクレーン６とを
備え、スタッカクレーン６の所定の停止位置が入出庫口
Ｑとなる。トラバーサ２は、レール７上を走行する自動
搬送台車であり、積載したパレットＰを材料コンベヤ４
に受け渡すための車上コンベヤ８を上面に有している。
レール７は、自動倉庫１の入出庫口Ｑから各加工ライン
Ｌ１，Ｌ２へ延びている。

【０００５】このワーク搬送格納設備では、何れかのラ
インＬ１，Ｌ２から素材交換要求があったときに、図４
に示す過程で材料コンベヤ４上のパレットＰを自動倉庫
１の要求ワークのパレットＰと交換する。

【０００６】すなわち、何れかのラインＬ１（またはＬ
２）で交換要求（Ｒ１）があると、そのラインＬ１（ま
たはＬ２）の材料コンベヤ４の使用済パレットＰをトラ
バーサ２上に受取り、トラバーサ２が入出庫口Ｑに自走
する（Ｒ２）。この使用済パレットＰを、スタッカクレ
ーン６が受取り（Ｒ３）、そのパレットＰをラック設備
１ａの所定の棚に入庫する（Ｒ４）。この後、スタッカ
クレーン６が要求ワークの積載されたパレットＰをラッ
ク設備１ａから出庫し（Ｒ５）、入出庫口Ｑまで自走す
る（Ｒ６）。このパレットＰを、スタッカクレーン６よ
りトラバーサ２へ出庫し（Ｒ７）、トラバーサ２が交換
要求ラインＬ１，Ｌ２へ自走する（Ｒ８）。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このように使
用済パレットＰを自動倉庫１の所定の棚まで格納する作
業が終了した後に、要求ワークの取り出しを開始しなく
てはならず、その間（図４のステップＲ１〜Ｒ８の
間）、ラインＬ１（またはＬ２）は運転が停止すること
になる。そのため、停止時間が長く、稼働率が悪いとい
う問題点がある。

【０００８】この発明の目的は、素材交換時のラインの
停止時間が短縮できるワーク搬送格納設備を提供するこ
とである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この発明は、自動倉庫の
入出庫口と加工ラインとの間で素材ワークの積載パレッ
トを搬送台車に載せて受け渡すワーク搬送格納設備にお
いて、自動倉庫の入出庫口の近傍に、搬送台車に対して
パレットを受け渡し可能なパレット待機ステーションを
設けたものである。

【００１０】

【作用】この構成によると、次の手順でパレットの交換
が行える。すなわち、加工ラインから搬送台車に受け取
った使用済パレットを、一旦パレット待機ステーション
に置き、空になった搬送台車に、自動倉庫の要求ワーク
のパレットを出庫する。ついで、搬送台車をラインへ移
動させ、パレット待機ステーションの使用済パレットを
自動倉庫へ入庫する。このように、使用済パレットをパ
レット待機ステーションに仮置きすることにより、使用
済パレットを自動倉庫の所定の棚まで入庫する動作に先
立って、あるいは同時に、要求ワークの加工ラインへの
搬送が行える。また、自動倉庫内で要求ワークのパレッ
トを入出庫口まで移動させる動作を、使用済パレットの
搬送台車による戻し動作と並行して行える。これらのた
め、ワーク交換時の加工ラインの停止時間が短縮され
る。

【００１１】

【実施例】この発明の一実施例を図１および図２に基づ
いて説明する。このワーク搬送格納設備は、自動倉庫１
のスタッカクレーン走行経路１ｂの前方に、入出庫口Ｑ
と隣合ってパレット待機ステーションＳＴを設けたもの
である。その他の構成は、図３の例と同様であるので、
対応部分に同一符号を付してその説明を省略する。パレ
ット待機ステーションＳＴは、パレットＰをトラバーサ
２の車上コンベヤ８から受け取って仮置きする出し入れ
コンベヤ９を有する架台からなる。

【００１２】この構成によると、何れかのラインＬ１，
Ｌ２から材料交換要求があったときに、図２に示す手順
で材料コンベヤ４上のパレットＰを自動倉庫１の要求ワ
ークのパレットＰと交換する。

【００１３】すなわち、何れかのラインＬ１（またはＬ
２）で交換要求（Ｓ１）があると、そのラインＬ１（ま
たはＬ２）の材料コンベヤ４の使用済パレットＰをトラ
バーサ２上に受取り、トラバーサ２が入出庫口Ｑに自走
する（Ｓ２）。ここで、トラバーサ２上のパレットＰを
パレット待機ステーションＳＴ上へ払い出す（Ｓ３）。
この自走および払い出し動作と並行して、自動倉庫１内
では要求ワークのパレットＰをその棚から入出庫口Ｑへ
スタッカクレーン６で移動させて待機する（Ｓ４）。

【００１４】この入出庫口Ｑへ移動させた要求ワークの
パレットＰを、スタッカクレーン６からトラバーサ２へ
出庫する（Ｓ５）。トラバーサ２は、交換要求のライン
Ｌ１（またはＬ２）へ自走し（Ｓ６）、これと並行して
スタッカクレーン６がパレット待機ステーションＳＴの
使用済パレットＰを入庫し（Ｓ７）、ラック設備１ａの
所定の棚に収納する（Ｓ８）。

【００１５】このように、パレット待機ステーションＳ
Ｔに使用済パレットＰを仮置きすることで、使用済パレ
ットＰの入庫動作（Ｓ７，Ｓ８）に先立って、あるいは
同時に、要求ワークのパレットＰの加工ラインＬ１（ま
たはＬ２）への搬送が行える。また、自動倉庫１内で要
求ワークのパレットＰを入出庫口Ｑまで移動させる動作
（Ｓ４）を、使用済パレットＰの積載された搬送台車２
が自動倉庫１へ移動する動作（Ｓ２）と並行して行え
る。これらのため、ワーク交換のための加工ラインＬ
１，Ｌ２の停止時間が短縮される。

【００１６】なお、前記実施例は板金加工ＦＭＳに適用
した場合につき説明したが、この発明はその他種々の生
産設備におけるワーク搬送格納設備に適用することがで
きる。

【００１７】

【発明の効果】この発明のワーク搬送格納設備は、自動
倉庫の入出庫口の近傍にパレット待機ステーションを設
けたため、使用済パレットを待機ステーションに仮置き
しておいて、要求ワークのパレットを加工ラインへ搬送
できる。そのため、使用済パレットを自動倉庫の所定の
棚まで入庫する動作に先立って、あるいは同時に、要求
ワークの加工ラインへの搬送を行える。しかも、自動倉
庫内で要求ワークのパレットを入出庫口まで移動させる
動作を、使用済パレットの搬送台車による戻し動作と並
行して行える。これらのため、ワーク交換のための加工
ラインの停止時間が短縮される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示すレイアウト図であ
る。

【図２】その動作を示す流れ図である。

【図３】従来例のレイアウト図である。

【図４】その動作を示す流れ図である。

【符号の説明】

１…自動倉庫、１ａ…ラック設備、１ｂ…走行経路、２
…トラバーサ（搬送台車）、３…タレットパンチプレ
ス、４…材料コンベヤ、６…スタッカクレーン、７…レ
ール、９…出し入れコンベヤ、Ｌ１，Ｌ２…加工ライ
ン、Ｐ…パレット、Ｑ…入出庫口、ＳＴ…パレット待機
ステーション

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動倉庫の入出庫口と加工ラインとの間
   で素材ワークの積載パレットを搬送台車に載せて受け渡
   すワーク搬送格納設備において、前記自動倉庫の入出庫
   口の近傍に、前記搬送台車に対してパレットを受け渡し
   可能なパレット待機ステーションを設けたことを特徴と
   するワーク搬送格納設備。