JPH066427B2 - アンチロック制動装置 - Google Patents

アンチロック制動装置

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JPH066427B2
JPH066427B2 JP31249790A JP31249790A JPH066427B2 JP H066427 B2 JPH066427 B2 JP H066427B2 JP 31249790 A JP31249790 A JP 31249790A JP 31249790 A JP31249790 A JP 31249790A JP H066427 B2 JPH066427 B2 JP H066427B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1)産業上の利用分野 本発明は、車輪ブレーキと;該車輪ブレーキへの制動油
圧の供給を制御する油圧制御回路と;車輪の回転速度特
性により車輪がロックしそうな状態にあるかどうかを検
知し、車輪がロックしそうな状態に入るときに前記車輪
ブレーキへの制動油圧を減少させるべく前記油圧制御回
路を作動させる制御手段と;を含むアンチロック制動装
置に関する。
(2)従来の技術 従来、かかるアンチロック制動装置では、悪路を走行中
に制動操作を行なうと、制動油圧が一定であっも車輪の
接地性の変化により車輪に加わる制動力が変化するの
で、車両のサスペンションが前後方向に振動し、それに
応じて車輪速度に脈動が生じることがある。このような
脈動が発生すると、車輪がロックする可能性のない場合
においても、制御手段では車輪ロックの可能性があると
誤判断し、制動油圧を低下させるように油圧制御回路が
作動し、制動距離が大きくなることがある。
(3)発明が解決しようとする課題 本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、車両
が悪路を走行中における制動距離の増加を防止し得るよ
うにしたアンチロック制動装置を提供することを目的と
する。
B.発明の構成 (1)課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明によれば、制御手段
は、車輪速度が予め定めた基準車輪速度よりも小さいと
きに信号を出力する判断手段と、車輪が悪路を走行して
いると判断するための予め定めた間隔よりも該判断手段
の出力信号の発生間隔が小さいかどうかを検出し、小さ
いときに信号を出力する信号発生間隔検出手段と、該信
号発生間隔検出手段の出力信号に応じて前記制動油圧の
減少感度を低下させる変更手段とを備える。
(2)作用 上記構成によれば、車輪が悪路を走行していると判断す
るために予め定めた間隔よりも判断手段の出力信号の発
明間隔が小さいときに悪路を走行中であると判断し、そ
れに応じて制動油圧の減少感度を低下させることによ
り、悪路走行時の制動油圧減少度合が減少せしめられ
る。
(3)実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明する。
先ず第1図において、ブレーキペダル1はマスタシリン
ダMに対して作動的に連結されており、車両の運転者が
このブレーキペダル1を踏むと、マスタシリンダMは油
路2に油圧を発生する。この油路2は油圧制御回路3に
連結されており、前記油圧に応じた制動油圧が油圧制御
回路3から出力される。
車両の左右前輪および左右後輪には車輪ブレーキがそれ
ぞれ装着されており、それらの車輪ブレーキに油圧制御
回路3から制動油圧が供給される。これらの左右前輪お
よび左右後輪の各車輪ブレーキ、ならびにその車輪ブレ
ーキに制動油圧を供給するための油圧制御回路3の構成
は、基本的に同様のものであるので、以下、左後輪用車
輪ブレーキBlおよび右後輪用車輪ブレーキBr、なら
びにそれらのブレーキBl,Brに関連する油圧制御回
路3の部分についてのみ説明することにする。
各車輪ブレーキBl,Brの制動油圧4には油圧制御回
路3から油路5,6がそれぞれ連通される。この制動油
室4に制動油圧が供給されることにより、ピストン7,
8が相互に離反する方向に作動して、ブレーキシュー
9,10がそれぞれブレーキドラム(図示せず)に接触
して制動トルクを発生する。
各制動油室4内の制動油圧が大き過ぎると、各ブレーキ
シュー9,10とブレーキドラムとの間に発生する制動
トルクが大きくなり過ぎ、その結果、車輪がロック状態
となる。このため、車輪がロック状態に入りそうになる
と、油圧制御回路3により制動油圧が減圧され、それに
よって車輪がロック状態となることが回避される。
油圧制御回路3は、各車輪ブレーキBl,Brに対応し
たモジュレータ11,12を備えており、これらのモジ
ュレータ11,12は基本的に同一の構造を有するの
で、一方のモジュレータ11についてのみ、その構造を
詳述する。すなわちモジュレータ11は、両端が閉塞さ
れるとともに中間部が隔壁13で仕切られたシリンダ部
14と、両端部にそれぞれピストン15,16を有する
とともに両ピストン15,16間の部分で隔壁13を軸
方向に滑接自在に貫通するロッ17とを備える。隔壁1
3と一方のピストン15との間に形成される一次制動油
圧室18は、油路2を介してマスタシリンダMに連通さ
れる。また前記隔壁13と他方のピストン16との間に
形成される二次制動油圧室19は、油路5を介して車輪
ブレーキBlの制動油室4に連通される。シリンダ部1
4の一方の端壁と一方のピストン15との間にはアンチ
ロック制御油圧室20が画成され、シリンダ部14の他
方の端壁と他方のピストン16との間には解放油室21
が画成され、解放油室21はマスタシリンダMのリザー
バRに連通される。また二次制動油圧室19にはピスト
ン16を隔壁13から離反する方向に付勢するばね22
が収納され、アンチロック制御油圧室20にはピストン
15を隔壁13側に向けて付勢するばね23が収納され
る。
アンチロック制御油圧室20には油路24が接続されて
おり、この油路24は常時閉のインレットバルブVil
を介して油圧ポンプPに接続されるとともに、常時開の
アウトレットバルブVolを介して油タンクTに接続さ
れる。またインレットバルブVilおよび油圧ポンプP
間にはアキュムレータAcが接続される。
他方のモジュレータ12においても、一次制動油圧室2
6はマスタシリンダMに連通され、二次制動油圧室27
は車輪ブレーキBrに連通され、解放油室28はリザー
バRに連通される。さらにアンチロック制御油圧室29
は、常時閉のインレットバルブVirを介して油圧ポン
プPに接続されるとともに、常時開のアウトレットバル
ブVorを介して油タンクTに接続される。
インレットバルブVil,Virおよびアウトレットバ
ルブVol,Vorはソレノイド弁であり、制御手段3
2によってその開閉作動を制御される。
インレットバルブVil,Virが閉弁し且つアウトレ
ットバルブVol,Vorが開弁している状態では、ア
ンチロック制御油圧室20,29は油タンクTに開放さ
れており、ブレーキペダル1を踏んで一次制動油圧室1
8,26にマスタシリンダMからの油圧を供給すると、
二次制動油圧室19,27の容積は減少し、各車輪ブレ
ーキBl,Brの制動油室4には、マスタシリンダMか
らの油圧に応じた制動油圧が供給される。したがって制
動時のトルクは運転者の制動操作に応じて自由に増大す
る。
インレットバルブVil,Virを開弁し且つアウトレ
ットバルブVol,Vorを閉弁すると、アンチロック
制御油圧室20,29にアンチロック制御油圧が供給さ
れるので、マスタシリンダMからの油圧が一次制動油圧
室18,26に作用しているにもかかわらず、二次制動
油圧室19,27の容積が増大し、各車輪ブレーキB
l,Brにおける制動油室4の油圧が減少し、制動トル
クが弱められる。したがって車輪がロック状態に入ろう
とするときに、インレットバルブVil,Virを開弁
し且つアウトレットバルブVol,Vorを閉弁するこ
とにより、車輪がロック状態に入ることを回避すること
ができる。
第2図において、制御手段32の構成を説明するが、一
方の車輪ブレーキBlに対応するインレットバルブVi
lおよびアウトレットバルブVolを制御するための構
成と、他方の車輪ブレーキBrに対応するイソレットバ
ルブVirおよびアウトレットバルブVorを制御する
ための構成とは基本的に同一であるので、ここでは一方
のインレットバルブVilおよびアウトレットバルブV
olを制御するための構成についてのみ述べることにす
る。
制御手段32は、マイクロコンピュータなどの判断手段
33を備え、この判断手段33は車輪がロック状態にあ
るかどうかを判断し、その判断結果に基づいて、インレ
ットバルブVilおよびアウトレットバルブVolを開
閉作動させるための信号を出力する。
ここで、どのような条件が成立したときにアンチロック
制御のための信号を出力するかを決定する判断基準につ
いて考えてみると、一般的に次の(a)〜(d)の通りの方式
が提案されている。
(a)車輪加速度w<基準車輪減速度−wが成立す
るときに信号βを出力して、制動圧力を緩める方式。
(b)車輪速度Vw<第1基準車輪速度Vrが成立した
ときに信号Sを出力して、制動油圧を緩める方式。た
だし、この場合、車両速度をVv、車輪の適正スリップ
率をλとしたときにVr=Vv・(1−λ)であ
るので、車輪のスリップ率をλとしたときに、Vw<V
はλ>λと同意であり、Vw<Vrまたはλ>
λが成立するときに信号Sが出力される。
(c)前記(a),(b)のいずれか一方が成立したときに制動
油圧を緩める方式。
(d)前記(a),(b)が同時に成立したときに制動油圧を緩
める方式。
前記(a)の方式では、基準車輪減速度−wを、車輪
ロックが生じるおそれのない状態での制動時には発生す
ることのない値、たとえば通常−2.0〜1.2Gに設定して
いる。ところが、この方式によると、雪路やアイスバー
ン等で制動操作を行なうと、−1.0〜−0.5G程度の車輪
減速度が発生することがあり、制動時の後半では車輪が
ロックするにもかかわらず制動油圧を緩めるための信号
が出力されない。また悪路走行時に、通常制動時にも車
輪加速度wが細かく脈動し、車輪ロックの心配のない
ときにも信号βが出力されて、制動効率が低下する。
また前記(b)の方式では、スリップ率λが高くなってい
ても、すなわち信号Sが出力されていても、車輪速度
Vwが増加中であれば制動油圧は充分緩められていると
判断されるが、この期間内でも制動油圧を緩めることに
なり、制動効率が低下する。
前記(c)の方式では、前記(a)の欠点および(b)の欠点が
あることは明白である。
最後に前記(d)の方式では、悪路走行時の制動効率の低
下の問題や、車輪速度Vwが増加中に制動油圧を緩めて
制動効率が低下すると言った問題が解消される。さらに
基準車輪減速度−wを、通常路面走行状態で制動時
に発生する車輪減速度の範囲内たとえば−1.0〜−0
G、望ましくは−0.3〜−0.6Gに設定すると、雪路やア
イスバーン等での制動操作時に車輪減速度が−1.0〜−
0.5Gとなるようなときにもロック状態を検出して制動
油圧を緩めることができる。
そこで、判断手段33では、車輪速度検出器34から車
輪速度Vwに対応した信号が入力され、その車輪速度V
wと、該車輪速度Vwに基づいて演算される車輪加速度
wとが、前述のように第1基準車輪速度Vr、基準
車輪減速度−wとそれぞれ比較され、 w<−w Vw<Vr がそれぞれ成立したときに、判断手段33からハイレベ
ルの信号β,Sがそれぞれ出力される。これらの信号
β,SはANDゲート35に入力され、両信号がハイ
レベルであるときにトランジスタ36が導通し、ソレノ
イド38が励磁され、インレットバルブVilが開弁さ
れる。またハイレベルの信号Sが出力されたときに、
トランジスタ37が導通し、ソレノイド38が励磁さ
れ、アウトレットバルブVolが閉弁される。
ところで、上述のように信号β,Sで制動トルクを弱
めるようにしたときに、車輪速度はまだ減少中であり、
これは制動トルクか路面の駆動トルクよりもまだ大きい
状態であり、この時点で車輪ロックの心配が完全に解消
された訳ではない。ただし、一般的にはシステムに10
ms程度の作動遅れがあるために、緩め信号が消滅して
からもさらに制動油圧が緩められるので、通常はこの方
式で良好な結果が得られる。しかし、路面の条件等によ
り場合によって緩め方が不充分で、車輪速度がそのまま
ロック方向にいくこともある。このような現象を解消す
るには、λ>λのときには、車輪速度Vwが確実に増
速に転じるまで緩め信号を発生させるようにすればよ
い。しかるに、通常はw>−wで緩め信号を停止し
ても良好な制御が得られるにもかかわらず、w>0に
なるまで緩め信号を持続することになるので、制動トル
クの緩め過ぎが発生するという欠点がある。ただしこれ
は、制動荷重配分の小さい方の車輪については実用上問
題のないものである。
そこで、λ>λとなる第2基準スリップ率λに相
当する第2基準車輪減速度Vrを設定し、Vw<Vr
すなわちλ>λとなってロックの可能性が大きくな
ったときだけ、車輪速度Vwが増速に転じるまで緩め信
号を持続させるようにする、すなわち判断手段33で
は、Vw<Vrまたはλ>λであるか否かを判断
し、その条件が成立したときに信号Sを出力する。ま
た車輪速度Vwが増速中であることを判断するために、
増速度基準値+wを設定し、w>+wである
ときに信号αを出力する。
信号SはANDゲート40の一方の入力端に入力され
るとともにORゲート41に入力され、信号αはORゲ
ート41に入力されるとともに反転してANDゲート4
0に入力される。さらに前記信号SもORゲート4に
入力され、ORゲート41の出力はトランジスタ37の
べースに与えられる。また両ANDゲート35,40の
出力はORゲート42に入力され、ORゲート42の出
力はトランジスタ36のベースに与えられる。
このような制御手段32によれば、信号S,α,S
のいずれかがハイレベルとなればトランジスタ37が導
通してアウトレットバルブVolは閉弁し、信号β,S
がともにハイレベルであるか、信号Sがハイレベル
であって信号αがローレベルであるときにインレットバ
ルブVilが開弁する。
次に第1および第2基準車輪速度Vr,Vrの設定
方法について説明すると、これらは、車輪速度Vvを検
出し、これに適正な基準スリップ率λ,λを加味し
て次のように決定するのが理想である。
Vr=Vv・(1−λ) Vr=Vv・(1−λ) ところが、車両速度Vvを検出する実用的な手段は今の
ところ見当たらない。そこで、車輪速度Vwの変化状況
から仮の車両速度Vrを推定する方式が一般的であり、
その基本回路を第3図に示す。
第3図において、車輪速度Vwは入力端43に入力さ
れ、この入力端は理想ダイオード44、記憶用コンデン
サ45、定電流放電回路46を介して出力端47に接続
され、出力端47に車両速度Vrが出力される。すなわ
ち第4図において、アンチロック作動中の車輪速度Vw
のピーク値は車両速度Vvに近いものとし、車輪速度V
wの谷を一定勾配Grで接続することにより、仮の車両
速度Vrを推定する。
ここで車両が悪路を走行する際に、車輪速度Vwの脈動
により、車輪がロックしそうな状態にあると誤って判断
し、制動油圧を不必要に低下して制動効率を低下させる
のを避けるために、制御手段32には、悪路走行中であ
ると判断するための機能と、悪路走行中と判断した状態
で車輪がロック状態にあると判断したときに制動油圧の
減少感度を低下させる機能とが備えられる。
すなわち判断手段33から出力される信号Sは、信号
発生間隔検出手段51に入力される。この信号発生間隔
検出手段51は、第5図(a)で示すように、信号S
発生間隔が予め定めた時間Tよりも小さいときに、第
5図(b)で示すようにハイレベルの信号を出力する。前
記時間Tは、車両が悪路を走行していると判断するた
めに、車両が悪路を走行中に信号Sが出力される間隔
を予め調べて定められるものであり、たとえば100m
s程度に設定される。したがって時間T内に次の信号
が出力されたときに、車両が悪路を走行していると
して信号発生間隔検出手段51から検出信号が出力され
る。
信号発生間隔検出手段51は、該信号発生間隔検出手段
51の出力信号に応じて制動油圧の減少感度を低下させ
るための変更手段52に接続されており、この変更手段
52は、遅延回路49と、該遅延回路49の出力信号に
より導通・遮断が切換えられるリレースイッチ50とか
ら構成される。
遅延回路49は、信号発生間隔検出手段51からの検出
信号の入力に応じて、第5図(c)で示すように予め定め
た時間Tだけ持続するハイレベルの作動信号を出力す
るものである。また判断手段33における信号Sの出
力端は前記リレースイッチ50を介して接地されるもの
であり、該リレースイッチ50は、遅延回路49からの
作動信号により導通する。
したがって信号発生間隔検出手段51により車両が悪路
を走行していると判断されたときには、その判断時から
時間Tが経過するまでは、変更手段52により信号S
が強度的にローレベルとされ、車両の悪路走行時に制
動油圧の減少感度が低下することになる。
このようにして車両が悪路を走行中においては、制動油
圧が減少される度合が減少し、制動油圧の不必要な減少
により制動効率が低下することが防止される。
次に第6図を参照しながら、この実施例の作用について
説明するが、第6図はアンチロック制動装置の作動態様
の一例を示すものであり、横軸は制動開始後の時間経過
を示し、縦軸には、その最上部の位置において車両速度
Vv、車輪速度Vw、第1基準車輪速度Vrおよび第
2基準車輪速度Vrが示され、その下方位置において
車輪加速度w、増速度基準値+wおよび基準車輪
減速度−wが示され、さらにその下方位置に信号
α、β,S,Sおよびソレノイド38,39の作動
状態が示され、最下部に制動油圧Pbが示される。
時刻t=0において制動を開始した直後においては、各
信号α、β,S,Sの出力はローレベルであり、制
動油圧Pbは次第に増大し、これに伴って車輪速度Vw
および車輪加速度wはともに次第に減少する。
時刻tにおいて車輪加速度wが基準車輪減速度−
よりも小さくなる(w<−w)と、信号βが
ハイレベルとなるが、このとき車輪速度Vwは第1基準
車輪速度Vrよりも大きいので信号Sはローレベル
のままである。したがって制動油圧Pbは増大し続け、
車輪速度Vwおよび車輪加速度wも低下し続ける。
時刻tにおいて、車輪速度Vwが第1基準車輪速度V
よりも低下すると、信号Sがハイレベルとなり、
ANDゲート35の出力がハイレベルとなるのに応じ
て、ORゲート42の出力がハイレベルとなるとともに
ORゲート41の出力がハイレベルとなる。これにより
ソレノイド38,39が励磁され、インレットバルブV
ilが開弁されるとともにアウトレットバルブVolが
閉弁され、制動油圧Pbが低下し始め、車輪加速度w
が増速に転じる。このとき車輪速度Vwは低下し続け
る。
時刻tにおいて、車輪加速度wが基準車輪減速度−
よりも大(w>−w)となると、信号βが
ローレベルとなり、これに応じてANDゲート35の出
力がローレベルとなる。このためインレットバルブVi
lのソレノイド38が消磁され、インレットバルブVi
lが閉弁される。これにより制動油圧Pbが一定に保た
れるようになり、制動トルクが略一定に保たれ、車輪速
度Vwが増大し始める。
時刻tにおいて、車輪加速度wが増速度基準値+
よりも大(w>+w)となると、信号αがハ
イレベルとなる。また時刻tにおいて、車輪速度Vw
が第1基準車輪速度Vrを超えると、信号Sがロー
レベルとなる。さらに時刻tにおいて、車輪加速度
wが増速度基準値+wより低下すると、信号αがロ
ーレベルとなり、アウトレットバルブVolが開弁す
る。これに応じて制動油圧Pbが増大する。
時刻tにおいて、車輪加速度wが基準車輪速度−
よりも小(w<−w)となると、信号βがハ
イレベルとなり、時刻tにおいて、車輪速度Vwが第
1基準車輪速度Vrよりも低下(Vw<Vr)する
と、信号Sがハイレベルとなり、これに応じてAND
ゲート35の出力がハイレベルとなってインレットバル
ブVilが閉弁するとともにアウトレットバルブVol
が開弁し、制動油圧Pbが低下し始める。次いで時刻t
で車輪速度Vwが第2基準車輪速度Vrよりも低下
(Vw<Vr)して車輪ロックの危険性が大きくなる
と、信号Sがハイレベルとなる。
時刻t10で車輪加速度wが基準車輪減速度−wより
も大となると、信号βがローレベルとなるが、制動油圧
Pbはさらに低下し、車輪速度Vwは増速に転じる。時
刻t11で車輪加速度wが増速度基準値+wを超え
ると、信号αがハイレベルとなり、ANDゲート40の
出力がローレベルとなる。この際、ANDゲート35の
出力はローレベルであるので、ORゲート42の出力は
ローレベルであり、したがってソレノイド38は消磁さ
れ、インレットバルブVilは閉弁する。この結果、制
動油圧Pbは一定に維持されるようになる。
時刻t12において、車輪速度Vwが第2基準車輪速度
Vrを超えると、信号Sがローレベルとなり、時刻
13で車輪速度Vwが第1基準車輪速度Vrを超え
ると、信号Sがローレベルとなるが制動油圧Pbはほ
ぼ一定に保たれており、ロック状態が回避される。また
時刻t14において車輪加速度wが増速度基準値+
よりも低下すると、信号αがローレベルとなり、こ
れに応じてアウトレットバルブVolが開弁する。この
ため制動油圧Pbは増加し始める。
時刻t15で車輪加速度wが基準車輪減速度−w
よりも小さくなると、信号βがハイレベルとなり、次の
時刻t16で車輪速度Vwが第1基準車輪速度Vr
りも低下して信号Sがハイレベルとなるのに応じてイ
ンレットバルブVilが開弁するとともに、アウトレッ
トバルブVolが閉弁する。したがって制動油圧Pbが
低下し始める。さらに時刻t17で車輪加速度wが基
準車輪減速度−wを超えると、信号βがローレベル
となるのに応じてアウトレットバルブVolが開弁し、
制動油圧Pbが一定に維持される。
時刻t18で車輪加速度wが増速度基準値+w
超えると、信号αがハイレベルとなり、時刻t19で車
輪速度Vwは第1基準車輪速度Vrを超えると、信号
がローレベルとなる。さらに時刻t20で車輪加速
度wが増速度基準値+wよりも低下すると、信号
αがローレベルとなり、それに応じてアウトレットバル
ブVolが開弁し、制動油圧Pbが低下し始める。
以後は、以上のような過程が同様に繰返されながら車輪
がロックすることなく車両速度が低下していく。
しかも信号Sが時間T内で頻繁に繰返して出力され
るときは、信号発生間隔検出手段51により車両が悪路
を走行していると判断され、その判断結果に応じて変更
手段52により制動油圧減少感度が低下せしめられるの
で、悪路走行時の制動油圧Pbの減少度合が減少し、制
動距離の増加を防止することができる。
C.発明の効果 以上のように本発明によれば、制御手段は、車輪速度が
予め定めた基準車輪速度よりも小さいときに信号を出力
する判断手段と、車輪が悪路を走行していると判断する
ための予め定めた間隔よりも該判断手段の出力信号の発
生間隔が小さいかどうかを検出し、小さいときに信号を
出力する信号発生間隔検出手段と、該信号発生間隔検出
手段の出力信号に応じて前記制動油圧の減少感度を低下
させる変更手段とを備えるので、信号発生間隔検出手段
では、車輪が悪路を走行していると判断するために予め
定めた間隔よりも判断手段の出力信号の発生間隔が小さ
いときに悪路を走行中であると判断し、それに応じて変
更手段により制動油圧の減少感度を低下させることによ
り、悪路走行時の制動油圧減少度合いが減少せしめら
れ、制動距離の増加を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すものであり、第1図は油
圧制御回路図、第2図は制御手段の構成を示す回路図、
第3図は車両速度推定のための電気回路図、第4図は第
3図の電気回路による作動特性図、第5図(a),(b),
(c)は信号発生間隔検出手段および遅延回路の特性を示
すもので、(a)は判断回路の出力図、(b)は信号発生間隔
検出手段の出力図、(c)は遅延回路の出力図、第6図は
アンチロック作動状態を示す特性図である。 3…油圧制御回路、32…制御手段、33…判断手段、
51…信号発生間隔検出手段、52…変更手段、 Bl,Br…車輪ブレーキ、S…信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪ブレーキ(Bl,Br)と;該車輪ブ
    レーキ(Bl,Br)への制動油圧の供給を制御する油
    圧制御回路(3)と;車輪の回転速度特性により車輪が
    ロックしそうな状態にあるかどうかを検知し、車輪がロ
    ックしそうな状態に入るときに前記車輪ブレーキ(B
    l,Br)への制動油圧を減少させるべく前記油圧制御
    回路(3)を作動させる制御手段(32)と;を含むア
    ンチロック制動装置において、前記制御手段(32)
    は、車輪速度が予め定めた基準車輪速度よりも小さいと
    きに信号を出力する判断手段(33)と、車輪が悪路を
    走行していると判断するための予め定めた間隔よりも該
    判断手段(33)の出力信号の発生間隔が小さいかどう
    かを検出し、小さいときに信号を出力する信号発生間隔
    検出手段(51)と、該信号発生間隔検出手段(51)
    の出力信号に応じて前記制動油圧の減少感度を低下させ
    る変更手段(52)とを備えることを特徴とするアンチ
    ロック制動装置。
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