JPH0664208U - 光心線収納容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】市中のアウトレットボックス内に設置できて、
顧客だけでも容易に端末機器の光機紐の着脱可能な光モ
ジュラージャックの作製を容易にする、光心線収納容器
を提供する。 【構成】背板１１中央部付近両側に貫設する左右一対の
光心線用通し孔８をそれぞれ通った左右一対の光心線β
を曲げ許容曲率半径で捲曲収容する左右上下外側ガイド
片５及び内側ガイド片６ａ，６ｂと左右上光心線誘導ガ
イド片７を突出した収納部１と、筐体２ａの背口２ｄを
背板１１で封塞し内部に左右上下外側ガイド片５及び内
側ガイド片６ａ，６ｂと左右上光心線誘導ガイド片７を
囲蔵しかつ表口２ｅ全縁に亙り縁立した口枠２ｂの下側
面部に左右一対の光アダプタπをセット固定可能な光ア
ダプタ取付凹部２ｃを欠設しアウトレットボックスαに
設定するアウトレットボックス固定部２と、口枠２ｂを
被装する蓋体３ａの光アダプタ取付凹部２ｃに臨む下側
面部に左右一対の光コネクタ挿入用ウインド１８を欠設
したカバー部３とで組立形成することを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案は、ビルディング等の配管に接続されているアウトレットボックス内に設 置して、配管等からの光屋内線等と接続して端末機器からの光機紐とのプッシュ オン接続を行う光モジュラージャックを容易に作製する、光心線収納容器に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の技術においては、光屋内線と端末機器等からの光機紐をコネク タ接続して、これを収納ケースに収納するようになっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、前記従来の方法による場合、収納方法を熟知していないと光ファイ バ心線を損傷したり、或いは限界曲率半径を越えて折ったりするため、顧客が自 分で設置しようとしても不可能であり、本来のモジュラージャックの機能の一つ であるＤ．Ｉ．Ｙ．が達成できない状況にあった。

【０００４】 また、光屋内線の支持線の固定位置が収納ケースの端になっているなど、収納 スペースを考えた設計になっておらず、市中のアウトレットボックス内への設置 が困難になっていた。 ここにおいて、本案は、市中のアウトレットボックス内に設置できて、顧客だ けでも容易に端末機器の光機紐の着脱可能な光モジュラージャックの作製を容易 にする、光心線収納容器を提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題の解決は、本案が次に列挙する新規な特徴的構成手段を採用すること により達成される。 即ち、本案の第一の特徴は、背板中央部付近両側に貫設する左右一対の光心線 用通し穴をそれぞれ通った左右一対光心線を曲げ許容曲率半径以上の半径で捲曲 収容する誘導保持手段を設けた収納部と、筐体の背口を前記背板で封塞して内部 に前記誘導保持手段を囲蔵しかつ表口全縁に亙り縁立した口枠の所要側面部に左 右一対の光アダプタをセット固定可能な光アダプタ取付凹部を欠設しアウトレッ トボックスに設定するアウトレットボックス固定部と、前記口枠を被装する蓋体 の前記光アダプタ取付凹部に臨む側面部に左右一対の光コネクタ挿入用ウインド を欠設したカバー部とで、組立形成してなる光心線収納容器である。

【０００６】 本案の第２の特徴は、前記第１の特徴における誘導保持手段が、左右一対の光 心線をそれぞれ固定するための左右一対の光心線用留め穴を対応上近傍にそれぞ れ貫設した左右一対の光心線用通し穴と当該左右光心線用留め穴が臨む中間部を 不連続として背板に左右対称状にそれぞれ上下に分けて突設した前記光心線の曲 げ許容曲率半径以上の半径を描く円弧状の左右両外側ガイド片及びこれと所要間 隔離した左右両内側ガイド片と、前記背板の上部に左右対称状にそれぞれ突設し 前記上左右両内側ガイド片内方に沿って所要間隔を離して突設延在し前記左右光 心線をそれぞれ誘導収納する光心線誘導ガイド片とを有してなる光心線収納容器 である。

【０００７】 本案の第３の特徴は、前記第１又は第２の特徴におけるアウトレット固定部が 、筐体表口端の上下縁にそれぞれ外方に張出し延在しそれぞれアウトレットボッ クスへ固定するアウトレットボックス取付用穴を左右一対貫設した取付用耳片と 、筐体の上下面部の背口縁両端寄りに背板の上下辺縁両端寄りに設けた組立用係 止溝と対応突設する組立用係止爪と、上下端寄りにそれぞれ組立用係止穴を貫設 した左右両側面部の上端隅角縁を円弧面取りし光心線曲げ許容曲率半径以上の曲 率を描く円弧側面に形成した口枠とを有してなる光心線収納容器である。

【０００８】 本案の第４の特徴は、前記第１，第２又は第３の特徴におけるカバー部が、口 枠の組立用係止穴に対応する蓋体の左右両側面部側縁位置に突設した組立用係止 爪と、上端隅角稜縁に亙って円弧面取りし口枠の円弧側面と対応嵌合する円弧側 面に形成した蓋板部とを有してなる光心線収納容器である。

【０００９】

【作用】

本案は、このような手段を採用するので、光屋内線、接続部等の収納、アウト レットボックスへの固定、光アダプタの固定、カバー部の固定等の取付作業に従 って各パーツを組み立てていくことを可能にしており、狭いアウトレットボック ス内への光屋内線・接続部の収納等の作業性を良くする。

【００１０】

【実施例】

本案の実施例を図面につき説明する。 図１は本実施例の光心線収納容器の斜視図、図２（ａ），（ｂ），（ｃ）は本 実施例の光心線収納容器の収納部の正面図，底面図，左側面図、図３（ａ），（ ｂ），（ｃ）は本実施例の光心線収納容器のアウトレットボックス固定部の正面 図，右側面図，底面図、図４（ａ），（ｂ），（ｃ），（ｄ）は光心線収納容器 のカバー部の右側面図，背面図，底面図，平面図である。

【００１１】 図中、Ａは本実施例の光心線収納容器、αはアウトレットボックス、１は光心 線の収納部、２はアウトレットボックス固定部、２ａは筐体、２ｂは口枠、２ｃ はアダプタ取付用凹部、２ｄは背口、２ｅは表口、３はカバー部、３ａは蓋体、 ４は収納部縁枠、５は左右上下外側ガイド片、６ａ，６ｂは左右上下内側ガイド 片、７は左右上光心線誘導ガイド片、８は光心線用通し長穴、９は左右光心線用 留め穴、１０はアウトレットボックス固定部２との組立用係止溝、１１は背板で ある。

【００１２】 １２は上下取付用耳片、１２ａは上下アウトレットボックス取付用穴、１３は 光心線押さえ舌状突起、１４は光アダプタ取付用穴、１５は収納部１の組立用係 止溝１０対応の両側を深く切り込んだ弾性組立用係止爪、１６は組立用係止穴、 １７はアウトレットボックス固定部２の組立用係止穴１６対応の両側を深く切り 込んだ弾性組立用係止爪、１８は光コネクタ挿入用ウィンド、１９は上端部に光 心線等の許容曲率半径以上の半径を持つ蓋板部である。

【００１３】 図１に示すように、本実施例の光心線収納容器Ａは、収納部１，アウトレット ボックス固定部２及びカバー部３を係止組立てすることで形成される。また、図 １に示すようにアウトレットボックスα内に収容される部分の大きさを例えば、 Ｌ＝９０ｍｍ，Ｗ＝７３ｍｍ，Ｈ＝２３ｍｍ以下にすると、ＪＩＳ Ｃ８３３７ で規格化されているアウトレットボックスα内に容易に取り付けられる。

【００１４】 本実施例はこのような具体的実施態様を示すが、以下に、光屋内線β等の収納 及び固定について説明する。 図２に示すように、収納部１では左右光屋内線βを左右光心線用通し穴８にそ れぞれ通し、光心線用留め穴９を利用して図示しないインシュロック等により固 定し、その後、光屋内線βを光心線誘導ガイド片７と上内側ガイド片６ａ間を抜 け、外側ガイド片５と上内側ガイド片６ａとで挟まれたスペースに誘導する。

【００１５】 そして、下外側ガイド片５と下内側ガイド片６ｂで挟まれて形成されたスペー スの中に捲回移行し、光屋内線βと光コードγ、例えば左片側ＭＴコネクタδ， 右片側ＭＰＯコネクタε等の長さ３０ｃｍ程度の光コードγとのＭＴコネクタτ による接続部を含めて、光屋内線，光コードが収納できるようになっている。

【００１６】 外側ガイド片５及び内側ガイド片６ａ，６ｂは、光屋内線βや光コードγの曲 げ許容曲率半径３ｃｍ以上を保つように設計されており、これら光屋内線β・光 コードγ若しくは光心線に影響を与えることなしに、収容可能である。また、収 納部１に空いている中央に光心線用通し穴８，光心線用留め穴９による光屋内線 βの固定部分を有することにより、収納部１自体の大きさを小さくしている。

【００１７】 収納部１の組立用係止溝１０は図３に示すアウトレットボックス固定部２の組 立用係止爪１５と対になり、収納部１とアウトレットボックス固定部２との組立 係止及び取り外しによる組立分解を容易に可能としている。

【００１８】 アウトレットボックス固定部２では、図３に示すように、アウトレットボック ス取付用穴１２を利用して、アウトレットボックスαにネジ締め等で固定でき、 光アダプタ取付用穴１４，１４間の光アダプタ取付用凹部２ｃスペースに光アダ プタπ，例えばＭＰＯコネクタ用のアダプタを入れて、光アダプタ用取付穴１４ ，１４によりネジ締め固定出来るようになっている。

【００１９】 このように収納部１及びアウトレットボックス固定部２により、光屋内線βと 片側ＭＴコネクタδ，片側ＭＰＯコネクタεの光コードγとはＭＴコネクタτで 接続され、これが収納部１に収納され、ＭＰＯコネクタεはアウトレットボック ス固定部２の光アダプタ用取付穴１４に取り付けられたアダプタπに挿入される ので、このアダプタπを介し、端末機器のＭＰＯコネクタεを有する光機紐と簡 単なプッシュオン接続ができるようになる。

【００２０】 また、アウトレットボックス固定部２の組立用係止溝１６とカバー部３の組立 用係止爪１７とが対になり、アウトレットボックス固定部２とカバー部３との係 合組立及び取り外し分解を容易に可能としている。カバー部３では、光コネクタ 取付用ウィンド１８を下端面部に、例えば２個有し、かつ図４（ｂ）にあるよう に、蓋板部１９上端部は光アダプタに接続されている光心線β又は光コードγが 許容曲率半径を保ちながらかつコンパクトに収納部１へ誘導できるように、円弧 状となっている。

【００２１】

【考案の効果】

以上のように本案によれば、容易に、顧客の邸内の配管等に設置されているア ウトレットボックス内に光モジュラージャックを作製することが可能となり、光 モジュラージャックの光アダプタと端末機器のプッシュオンタイプの光コネクタ を有する光機紐とが容易に接続できるようになることから、端末機器の移転が容 易となり、端末機器移転時の工事稼働の削減等、優れた有用性，経済性を発揮す る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案の光心線収納容器の斜視図である。

【図２】同上、（ａ），（ｂ），（ｃ）は光心線収納容
器の収納部の正面図，底面図及び左側面図である。

【図３】同上、（ａ），（ｂ），（ｃ）はアウトレット
ボックス固定部の正面図，右側面図及び底面図である。

【図４】同上、（ａ），（ｂ），（ｃ），（ｄ）は光心
線収納容器のカバー部の右側面図，背面図，底面図，平
面図である。

【符号の説明】

Ａ…光心線収納容器 α…アウトレットボックス β…光屋内線 γ…光コード δ，τ…ＭＴコネクタ ε…ＭＰＯコネクタ π…アダプタ １…収納部 ２…アウトレットボックス固定部 ３…カバー部 ４…収納部縁枠 ５…外側ガイド片 ６ａ，６ｂ…内側ガイド片 ７…光心線誘導ガイド片 ８…光心線用通し穴 ９…光心線用留め穴 １０…組立用係止溝 １１…背板 １２…取付用耳方 １２ａ…アウトレットボックス取付用穴 １３…光心線押さえバー １４…光アダプタ取付用穴 １５，１７…組立用係止爪 １６…組立用係止穴 １８…光コネクタ挿入用ウィンド １９…蓋板部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】背板中央部付近両側に貫設する左右一対の
   光心線用通し穴をそれぞれ通った左右一対の光心線を曲
   げ許容曲率半径以上の半径で捲曲収容する誘導保持手段
   を設けた収納部と、 筐体の背口を前記背板で封塞して内部に前記誘導保持手
   段を囲蔵しかつ表口全縁に亙り縁立した口枠の所要側面
   部に左右一対の光アダプタをセット固定可能な光アダプ
   タ取付凹部を欠設しアウトレットボックスに設定するア
   ウトレットボックス固定部と、 前記口枠を被装する蓋体の前記光アダプタ取付凹部に臨
   む側面部に左右一対の光コネクタ挿入用ウインドを欠設
   したカバー部とで、組立形成することを特徴とする光心
   線収納容器。
2. 【請求項２】誘導保持手段は、左右一対の光心線をそれ
   ぞれ固定するための左右一対の光心線用留め穴を対応上
   近傍にそれぞれ貫設した左右一対の光心線用通し穴と当
   該左右光心線用留め穴が臨む中間部を不連続として背板
   に左右対称状にそれぞれ上下に分けて突設した前記光心
   線の曲げ許容曲率半径以上の半径を描く円弧状の左右両
   外側ガイド片及びこれと所要間隔離した左右両内側ガイ
   ド片と、前記背板の上部に左右対称状にそれぞれ突設し
   前記上左右両内側ガイド片内方に沿って所要間隔を離し
   て突設延在し前記左右光心線をそれぞれ誘導収納する光
   心線誘導ガイド片とを有することを特徴とする請求項１
   記載の光心線収納容器。
3. 【請求項３】アウトレット固定部は、筐体表口端の上下
   縁にそれぞれ外方に張出し延在し、それぞれアウトレッ
   トボックスへ固定するアウトレットボックス取付用穴を
   左右一対貫設した取付用耳片と、筐体の上下面部の背口
   縁両端寄りに背板の上下辺縁両端寄りに設けた組立用係
   止溝と対応突設する組立用係止爪と、 上下端寄りにそれぞれ組立用係止穴を貫設した左右両側
   面部の上端隅角縁を円弧面取りし光心線曲げ許容曲率半
   径以上の曲率を描く円弧側面に形成した口枠とを有する
   ことを特徴とする請求項１又は２記載の光心線収納容
   器。
4. 【請求項４】カバー部は、口枠の組立用係止穴に対応す
   る蓋体の左右両側面部側縁位置に突設した組立用係止爪
   と、上端隅角稜縁に亙って円弧面取りし口枠の円弧側面
   と対応嵌合する円弧側面に形成した蓋板とを有すること
   を特徴とする請求項１，２又は３記載の光心線収納容
   器。