JPH0662892A - 光学分割によるインドリン−2−カルボン酸の製造方法 - Google Patents

光学分割によるインドリン−2−カルボン酸の製造方法

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JPH0662892A
JPH0662892A JP13953493A JP13953493A JPH0662892A JP H0662892 A JPH0662892 A JP H0662892A JP 13953493 A JP13953493 A JP 13953493A JP 13953493 A JP13953493 A JP 13953493A JP H0662892 A JPH0662892 A JP H0662892A
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茂樹 濱口
Yoshio Nakamura
芳夫 中村
Masanori Asada
雅宣 浅田
Hidetoshi Kutsuki
英俊 久津木
Takehisa Ohashi
武久 大橋
Kiyoshi Watanabe
清 渡辺
Kenji Takahara
謙治 高原
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (R,S)−インドリン−2−カルボン酸エ
ステルを不斉的に加水分解して、光学活性(S)−イン
ドリン−2−カルボン酸を生成させる立体選択的エステ
ラーゼ活性を有するシュードモナス(Pseudomonas)属に
属する微生物或いはシュードモナス(Pseudomonas)属も
しくはアスペルギルス(Aspergillus) 属に属する微生物
由来の酵素を作用させることにより、前記ラセミ体を光
学活性な化合物インドリン−2−カルボン酸(S)−II
と光学活性インドリン−2−カルボン酸エステル(R)
とに光学分割し、夫々の光学活性体を分を分離、採
取し、更に必要に応じ、採取した(R)−を加水分解
して(S)−IIの対掌体(R)−IIを生成させ、採取す
る。 【効果】 (R,S)−インドリン−2−カルボン酸エ
ステルから該エステルの光学活性体の(R)体を、ある
いは光学活性なインドリン−2−カルボン酸の(R)体
もしくは(S)体を得ることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般式
【0002】
【化7】
【0003】(式中、RはC2 〜C8 の脂肪族炭化水素
基)で表わされる(R,S)−インドリン−2−カルボ
ン酸エステルを不斉的に加水分解して、構造式(S)−
II
【0004】
【化8】
【0005】で表わされる光学活性(S)−インドリン
−2−カルボン酸を生成させる立体選択的エステラーゼ
活性を有するシュードモナス(Pseudomonas)属に属する
微生物或いはシュードモナス(Pseudomonas)属もしくは
アスペルギルス(Aspergillus)属に属する微生物由来の
酵素を作用させることにより、ラセミ体を光学活性な
化合物インドリン−2−カルボン酸(S)−IIと一般式
(R)−
【0006】
【化9】
【0007】(Rは前記と同じ)で表わされる光学活性
インドリン−2−カルボン酸エステルとに光学分割し、
夫々の光学活性体を分を分離、採取し、更に必要に応
じ、採取した(R)−を加水分解して(S)−IIの対
掌体(R)−IIを生成させ、採取することを特徴とする
光学分割によるインドリン−2−カルボン酸エステルの
製造方法に関する。
【0008】本発明は、使用する立体選択的エステラー
ゼを選ぶことにより、(S)−インドリン−2−カルボ
ン酸エステル及び(R)−インドリン−2−カルボン酸
エステルを随意採取することができる。これら光学活性
インドリン−2−カルボン酸類化合物は種々医薬品の原
料となりうる。例えば、(S)−インドリン−2−カル
ボン酸はアンジオテンシンI変換酵素の阻害剤として有
効な血圧降下剤である(S)−1−〔(S)−3−メル
カプト−2−オキソプロピル〕−インドリン−2−カル
ボン酸
【0009】
【化10】
【0010】等に利用できる〔文献 J.Med. Chem., 2
6,394(1983)〕。
【0011】
【従来の技術】これら光学活性なインドリン−2−カル
ボン酸類の製造については、下記に示すような光学分割
剤を用いる方法が知られている。
【0012】
【化11】
【0013】
【発明が解決しようとする課題】これら分割剤を用いた
光学分割法は操作が煩雑であり、大量生産に適した簡便
な方法により光学活性インドリン−2−カルボン酸又は
光学活性インドリン−2−カルボン酸エステルを得る方
法の開発が望まれていた。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、インドリ
ン−2−カルボン酸のカルボン酸部位を種々アルコール
を用いてエステル化し、このエステル体に微生物菌体或
いは酵素を作用させて不斉加水分解を行えば光学活性体
を取得できると考え、検討を重ねてきた。その結果、シ
ュードモナス(Pseudomonas)属又はアスペルギルス(As
pergillus)属に属する微生物或いは該微生物から得られ
る酵素を作用させ、不斉的に加水分解し、(S)−イン
ドリン−2−カルボン酸(S)−IIと(R)−インドリ
ン−2−カルボン酸エステルR−を生成させた後、有
機溶媒で分離、抽出することにより(S)−IIと(R)
を夫々採取でき、更に採取した(R)−をアルカ
リ加水分解、又は酵素分解を行って(R)−IIを生成、
採取できることを見い出し、本発明を完成した。以下
に、本発明を更に詳細に説明する。
【0015】本発明の基質として用いられる、一般式
【0016】
【化12】
【0017】で表わされるインドリン−2−カルボン酸
エステルは、RがC2 〜C8 の脂肪族炭化水素基の化合
物であり、好ましくはエチル、ブチル、アミル、ヘキシ
ル基からなるエステルである。
【0018】インドリン−2−カルボン酸エステル
次のようにして得られる。即ち(R,S)−インドリン
−2−カルボン酸に溶媒と反応試剤とを兼ねたアルコー
ルを加え、インドリン−2−カルボン酸の濃度5〜20
%(w/v)の範囲で、強酸性下、50℃〜還流温度の
範囲で1〜5時間縮合反応を行う。更に、この反応液を
pH7.0に調整後、減圧濃縮により過剰のアルコール
を除去する。濃縮液に水又は飽和重炭酸ソーダを加え、
酢酸エチル又はヘキサン等のような疎水性有機溶媒を用
いて抽出し、更に濃縮すれば高純度の(R,S)−イン
ドリン−2−カルボン酸エステルが得られる。
【0019】ラセミ体を不斉的に加水分解し、(S)
IIを生成させる立体選択的エステラーゼを有する微生
物としては、例えばシュードモナス属或いはアスプルギ
ル属等に属する微生物があり、更に詳しくは、シュード
モナス・アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa) IFO
3080, IFO 13130 やアスペルギルス・ニガー(Aspergil
lus niger) IFO 4407 がある。これら微生物の培養は、
微生物が生育できる栄養培地であれば良く、例えばグル
コース、ペプトン、酵母エキス、肉エキス等から成る栄
養培地が用いられる。培地中の培養温度は10〜40
℃、好ましくは25〜35℃であり、pHは3〜8、好
ましくは6〜7であり、好気的に培養し、通常24〜4
8時間行えば良い。
【0020】インドリン−2−カルボン酸エステルの微
生物による不斉加水分解反応においては、培養の開始と
同時に培地中と基質即ち該化合物を添加し、培養と並
行して加水分解を行う方法、培養により得られた菌体含
有培養液に化合物を添加する、あるいは培養後、遠心
分離または濾過を行って得た菌体を緩衝液に懸濁させた
菌体懸濁液中で、化合物と接触させて加水分解を行う
方法等があるが、望ましくは、菌体を遠心分離あるいは
濾過等で濃縮後、高濃度菌体懸濁液とし、このものに化
合物を添加する方法が反応後の生産物回収の立場から
秀れている。
【0021】化合物の水に対する溶解度は一般に低い
が、攪拌すれば本反応にとって支障とはならない。又、
例えばアセトン、メタノール等の有機溶媒や界面活性剤
等を反応に支障とならない程度加えても良い。
【0022】反応条件は温度10〜40℃、好ましくは
25〜35℃の範囲であり、pHは5〜8、好ましくは
6.5〜7.5の範囲で行い、反応時間は基質及び菌体
量の比により変化するが、未反応のエステルと生成物の
カルボン酸がモル比50%に達したところで止めれば良
い。但し、菌体の反応活性の観点から通常24〜72時
間で50%に達するように基質の添加量を決めるのが望
ましい。
【0023】酵素を用いる方法としては、該微生物菌体
を破砕後、硫安分画やアセトン処理して得られる粗酵
素、或いは更にカラムクロマトグラフィー操作を行い、
得られる精製酵素が使用できる。市販されている酵素と
しては、例えばリポプロテインリパーゼ(L.P.L.
アマノ3,起源;シュードモナス・アエルギノサ、天野
製薬株式会社製)やリパーゼAP−6(起源;アスペル
ギルス・ニガー、天野製薬株式会社製)等を使用するこ
ともできる。
【0024】不斉加水分解反応は、基質のラセミ体
濃度2〜80%(w/v)の範囲で反応液に懸濁し、酵
素を適量、例えば酵素と基質の重量比として1:5ない
し1:1000の割合で加え、温度10〜40℃、好ま
しく25〜35℃の範囲で反応を行い、高速液体クロマ
トグラフィーによってカルボン酸の生成量及びカルボン
酸エステルの減少量を測定し、反応液中の(R)−
(S)−IIのモル比50%になった時点で反応を止めれ
ば良い。また加水分解を行う際のpH範囲は4〜8.5
であれば良いが、加水分解反応が進むに従い、反応液中
のpHが酸性側に傾くので、中和剤例えばNaOH溶液等で
pHを6〜7に保持するのが望ましい。更に、上記の不
斉加水分解反応を、例えば微生物菌体或いは酵素を固定
化させることにより繰り返し行うこともできる。
【0025】微生物或いは酵素を用いて不斉加水分解し
た後、反応液中の(S)−IIと(R)−を分離する方
法としては、疎水性の有機溶剤例えばヘキサン、シクロ
ヘキサン、トルエン等で疎水性の光学活性インドリン−
2−カルボン酸エステル(R)−のみを抽出し、親水
性の光学活性インドリン−2−カルボン酸(S)−II
容易に分離することができる。
【0026】分離して得られた光学活性インドリン−2
−カルボン酸エステルは、そのまま濃縮すれば高光学純
度のエステル体で得られるが、更に次のようにして光学
活性インドリン−2−カルボン酸とすることができる。
即ち、光学活性インドリン−2−カルボン酸エステル
(R)−を室温下、pH10〜13.5の範囲で2〜
5時間アルカリ加水分解を行えば、(R)−IIが生成す
る。また、(R)−を加水分解する能力を有する酵
素、例えばステアプシンを作用させて前記酵素による加
水分解条件下に加水分解を行えば、(R)−IIを得るこ
とができる。
【0027】このようにして得られた加水分解液はpH
を4〜6、好ましくは5.0付近に調整後、塩化メチレ
ン、酢酸エチル等の有機溶媒で抽出し、濃縮後、アセト
ン等の有機溶媒中で晶析することにより高光学純度の
(R)−IIが得られる。一方、抽出分離の際、水層側に
残っている光学活性インドリン−2−カルボン酸も上記
した如く、pH4〜6、好ましくは5.0付近に調整
後、同様の抽出精製操作を行うことにより高光学純度の
(S)−IIを容易に得ることができる。
【0028】なお微生物菌体を用いる不斉加水分解反応
では、有機溶媒で抽出分離した後、水層側に菌体が残る
が、引き続きpHを下げて有機溶媒抽出操作を行えば、
目的物光学活性インドリン−2−カルボン酸を採取する
のに支障とはならない。また微生物菌体を遠心もしくは
濾過によって除去した後、前記の方法に基づいて、イン
ドリン−2−カルボン酸とインドリン−2−カルボン酸
エステルとを分離、抽出することができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 参考例1 (R,S)−インドリン−2−カルボン酸アミルの製造 (R,S)−インドリン−2−カルボン酸(R,S)−
II50gをアミルアルコール500mlに溶解し、更に濃
塩酸100mlを添加し、95〜100℃の範囲で3時
間、縮合反応を行った。反応後、一旦冷却してから10
%苛性ソーダ液でpHを7.0に調整した。更に過剰量
のアミルアルコール及び水を減圧濃縮操作により除去し
た。濃縮液中には、目的物の(R,S)−インドリン−
2−カルボン酸アミル−(R,S)−Ia及び無機塩が
含まれている。この濃縮液に酢酸エチル1リットルを加
え、飽和重炭酸ソーダ水200mlで2回(計400ml)
洗浄後、酢酸エチル層を濃縮したところ(R,S)−
が60.8g、85%の収率で得られた。
【0030】参考例2 100mlの0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に、ス
テアプシンを1.0g及び基質(R,S)−インドリン
−2−カルボン酸アミルIa
【0031】
【化13】
【0032】10gを添加し、1N NaOH溶液でpHを
7.0に調整しながら、攪拌下、30℃で24時間不斉
加水分解反応を行った。この反応液を100mlのヘキサ
ンで2回抽出操作を行い、ヘキサン層を無水硫酸ソーダ
で脱水後、減圧濃縮したところ、比旋光度〔α〕25 D
5.8°(c=1.0、エタノール)を有するシロップ
(S)−Iaが4.7g((R,S)−Iaからの収率
94%)得られた。 1HNMR(90MHz)測定値は次の
通りであった。1 H NMR(CDCl3 )δppm:0.8〜 1.
8(9H, m, CH3CH2CH2CH2−),3.2〜3.45(2H,
d, −CH 2O−),4.0〜4.4(4H), 6.45〜7.
05(4H, m, Ar−) 得られた(S)−Iaの4.7gを25mlの1NNaOH溶
液に添加し、室温下、約3時間加水分解を行い、反応液
を1N塩酸でpH5.0に調整後、酢酸エチル50mlで
4回抽出操作を行った。更に無水硫酸ソーダで脱水処理
後、減圧濃縮し、乾固物をアセトン−ヘキサン(5ml−
1ml)で再結すると比旋光度〔α〕25 D+32.4°
(c=1.0、ジメチルホルムアミド)(文献値、J. M
ed. Chem.,26, 394 (1983), 〔α〕25 D +34.5°
(c=1.0、ジメチルホルムアミド)を有する白色の
粉末(S)−インドリン−2−カルボン酸(S)−II
2.45g((R,S)−Iaよりの収率69%)得ら
れた。1H NMR(90MHz)測定値は次の通りであっ
た。1 H NMR(DMSO−d6) δppm:2.85 〜3.
45(2H),4.10〜4.35(1H),6.40
〜7.05(4H, m, Aryl),7.2〜9.0(2H, b
road) 。 一方、ヘキサン抽出後の水層を1N塩酸でpH5.0に
調整し、酢酸エチルを100mlづつ用いて4回抽出を繰
返し、以下(S)−IIの場合と同様の操作を行い、
(R)−IIが2.6g((R,S)−Iaからの収率7
4%)得られた。比旋光度〔α〕25 D −33.1°(c
=1.0、ジメチルホルムアミド)であった。
【0033】実施例1〜2 酵素をかえて、参考例2と同様の操作を行い、表1の結
果を得た。
【0034】
【表1】
【0035】実施例3 下記の組成からなる栄養液体培地を調製し、2リットル
坂口フラスコに400mlずつ分注後、120℃、15分
殺菌した。 〔培地組成〕グルコース4%、イーストエキス0.3
%、肉エキス0.3%、ペプトン0.3%、リン酸二ア
ンモニウム0.2%、リン酸一カリウム0.1%(pH
6.8)
【0036】これとは別に同じ組成の培地にて前培養を
したシュードモナス・アエルギノサIFO 3080 の種菌液
10mlを前記培養培地に接種し、30℃、24時間振と
うを行った。合計5本培養し、培養液計2リットルを得
た。この培養液を遠心分離し、菌体を集めた。この菌体
を0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)200mlに懸濁
し、基質(R,S)−インドリン−2−カルボン酸アミ
Iaを2.0g添加した。これを500ml容器内で攪
拌下、1N NaOH溶液でpHを7.0に調整しながら、
30℃、18時間反応させた。反応後、遠心分離して得
た上清を各200mlのヘキサンで4回抽出分離を行い、
次いで参考例2に準じて同様の操作を行い、表2に示す
結果を得た。
【0037】実施例4〜5 実施例4のシュードモナス・アエルギノサ IFO 13130
の培養は実施例4と同様に培養し、実施例5のアスペル
ギルス属の微生物の培養はグルコース8.0%、ポリペ
プトン1.0%、イーストエキス0.5%、リン酸二ア
ンモニウム0.2%、リン酸一カリウム0.1%(pH
6.5)の培地を用い、温度を28℃とした他は実施例
3と同様に行った。各菌株は、培養後、シュードモナス
・アエルギノサは遠心分離にて、アスペルギルス層の微
生物は濾過で、それぞれ菌体を集め、0.1Mリン酸緩
衝液pH7.0に懸濁し、以下実施例4に準じて微生物
による不斉加水分解反応及び抽出、精製を行い、表2に
示す結果を得た。
【0038】
【表2】
【0039】実施例6 シュードモナス・アエルギノサ IFO 3080 を用いて前記
実施例4と同様にして得た培養液2リットルを遠心分離
し、菌体を集めた。この菌体を0.1Mリン酸緩衝液
(pH7.0)200mlに懸濁し、氷冷しながらブラウ
ンホモジナイザーで菌体破砕し、遠心分離して無細胞抽
出酵素液を得た。この酵素液に基質(R,S)−インド
リン−2−カルボン酸アミルIaを10g添加し、1N
NaOH溶液でpHを7.0に調整しながら攪拌下、30
℃、48時間不斉加水分解を行った。以下、実施例3に
準じて抽出精製を行い、比旋光度〔α〕25 D +22.4
°(c=1.0、ジメチルホルムアミド)を有する
(S)−IIが1.9gと比旋光度〔α〕25 D −3.3°
(c=1.0、エタノール)を有する(R)−Ia4.
2gを得た。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、立体選択性をもつ加水
分解酵素エステラーゼ又は、同加水分解能を有する微生
物を適宜選んで使用することにより、(R,S)−イン
ドリン−2−カルボン酸エステルから該エステルの光学
活性体の(R)体を、あるいは光学活性なインドリン−
2−カルボン酸の(R)体もしくは(S)体を得ること
が出来る。
フロントページの続き (72)発明者 久津木 英俊 兵庫県神戸市垂水区塩屋町1−5−8 2207号 (72)発明者 大橋 武久 兵庫県神戸市灘区篠原伯母野山町3−9− 14 (72)発明者 渡辺 清 兵庫県明石市松ケ丘5丁目15の41 (72)発明者 高原 謙治 兵庫県加古川市上荘町都台1−13−2

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、RはC2 〜C8 の脂肪族炭化水素基)で表わさ
    れる(R,S)−インドリン−2−カルボン酸エステル
    を不斉的に加水分解して、構造式(S)−II 【化2】 で表わされる光学活性(S)−インドリン−2−カルボ
    ン酸を生成させる立体選択的エステラーゼ活性を有する
    シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物或いは
    シュードモナス(Pseudomonas)属もしくはアスペルギル
    ス(Aspergillus)属に属する微生物由来の酵素を作用さ
    せることにより、ラセミ体を光学活性な化合物インド
    リン−2−カルボン酸(S)−IIと一般式(R)− 【化3】 (Rは前記と同じ)で表わされる光学活性インドリン−
    2−カルボン酸エステルとに光学分割し、夫々の光学活
    性体を分離採取することを特徴とする光学分割によるイ
    ンドリン−2−カルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式 【化4】 (式中、RはC2 〜C8 の脂肪族炭化水素基)で表わさ
    れる(R,S)−インドリン−2−カルボン酸エステル
    を不斉的に加水分解して、構造式(S)−II 【化5】 で表わされる光学活性(S)−インドリン−2−カルボ
    ン酸を生成させる立体選択的エステラーゼ活性を有する
    シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物或いは
    シュードモナス(Pseudomonas)属もしくはアスペルギル
    ス(Aspergillus)属に属する微生物由来の酵素を作用さ
    せることにより、ラセミ体を光学活性な化合物インド
    リン−2−カルボン酸(S)−IIと一般式(R)− 【化6】 (Rは前記と同じ)で表わされる光学活性インドリン−
    2−カルボン酸エステルとに光学分割し、夫々の光学活
    性体を分離、採取し、さらに(R)−を加水分解して
    化合物(S)−IIの対掌体である光学活性インドリン−
    2−カルボン酸(R)−IIを生成させ、採取することを
    特徴とする光学活性インドリン−2−カルボン酸の製造
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001032847A1 (en) * 1999-11-01 2001-05-10 Korea Research Institute Of Bioscience And Biotechnology Novel esterases derived from pseudomonas aeruginosa, its gene and process for production of optically active carboxylic acids using them
EP1687270A4 (en) * 2003-11-26 2009-05-20 Sk Holdings Co Ltd PROCESS FOR THE PREPARATION OF (S) -INDOLIN-2-CARBOXYLIC ACID AND (S) -INDOLIN-2-CARBOXYLIC ACID METHYLENE USING A HYDROLYTIC ENZYME

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