JPH0661934U - 貼付剤 - Google Patents

貼付剤

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JPH0661934U
JPH0661934U JP9355892U JP9355892U JPH0661934U JP H0661934 U JPH0661934 U JP H0661934U JP 9355892 U JP9355892 U JP 9355892U JP 9355892 U JP9355892 U JP 9355892U JP H0661934 U JPH0661934 U JP H0661934U
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water absorbing
polymer
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JP9355892U
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桂蔵 織田
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山田製薬株式会社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 支持体上に吸水層部と粘着層部とを形成した
貼付剤の提供。 【構成】 支持体上に皮膚粘着性の高分子層が形成され
た積層体において、この高分子層が、吸水性ポリマーを
必須成分とする吸水性高分子組成物で形成されている吸
水層部と粘着層部からなることを特徴とする貼付剤。 【効果】 支持体上に皮膚粘着性の高分子層が形成され
た積層体において、この高分子層が吸水層部と粘着層部
からなることにより、吸水層部が湿布効果を付与した
り、体液を吸収して皮膚表面を清潔にし、一方、粘着層
部が皮膚粘着性を確保して皮膚との密着性を保持する貼
付剤を提供することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は支持体上に吸水層部と粘着層部を形成した貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種、パップ剤や湿布剤更にプラスター剤が製造され、販売されている 。
【0003】 これらは、支持体上に種々の膏体が積層されているが、この膏体は一種の層か らなっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、この膏体がシップ層などの場合、皮膚粘着性が悪く、皮膚に適用す ると自然に剥がれたり、浮くために、充分な効果を発現できないだけでなく、皮 膚に貼着すると剥がれて落下するなどの課題がある。
【0005】 又、このように皮膚との密着性が悪いために、所要の湿布効果や薬効が得られ なくなるのであり、このため、このパップ剤を皮膚に適用後、粘着テープ等の他 の固定手段で固定する必要がありかったり、煩わしく、取扱性が至極悪いのであ る。
【0006】 本考案は、支持体上に皮膚粘着性の高分子層が形成された積層体において、こ の高分子層が吸水層部と粘着層部からなることにより、吸水層部が湿布効果を付 与したり、体液を吸収して皮膚表面を清潔にし、一方、粘着層部が皮膚粘着性を 確保して皮膚との密着性を保持する貼付剤を提供することを目的とする。
【0007】 又、本考案の他の目的は、支持体と高分子層の間に吸水層が介在されているこ とにより、高分子層における粘着層部の面積を増大させて皮膚との密着性を一層 向上させても支持体と当該高分子層の間の吸水層が体液や皮膚表面からの滲出液 を効率良く吸収して皮膚表面を清潔にする貼付剤を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記目的を達成するために、支持体上に皮膚粘着性の高分子層が形 成された積層体において、この高分子層が吸水層部と粘着層部からなることを特 徴とするものである。
【0009】 即ち、本考案においては、支持体上に形成され、且つ皮膚粘着性の高分子層が 吸水層部と粘着層部からなるものである。
【0010】 以下、本考案を詳細に説明する。 本考案で用いられる支持体としてはフィルムやシートのもので形成されたもの であれば特に限定されるものではない。
【0011】 具体的には、支持体が不織布又は織布などの布、合成樹脂、金属箔或いはラミ ネートされたもの等で形成されているものが挙げられる。この場合、このラミネ ートによって張り合わせて強度や耐水性を向上させたものが挙げられる。
【0012】 又、本考案で用いられる不織布又は織布などの布としては特に限定されるもの ではないが、具体的には、例えば天然繊維又は人造繊維で形成されているものが 挙げられる。
【0013】 上記天然繊維としては植物繊維又は動物繊維が挙げられるが、これらの具体例 としては、例えば木綿、カポック、マニラ麻、サイザル麻、絹、羊毛、モヘア、 カシミヤ、ラクダ又はアルパカなどが挙げられる。
【0014】 又、人造繊維としては再生繊維、半合成繊維又は合成繊維が挙げられるが、こ のうち、再生繊維としては、例えばビスコースレーヨン又は銅アンモニアレーヨ ン等が挙げられるのであり、又、半合成繊維としては、例えばアセテートが挙げ られるのであり、更に、合成繊維としては、例えばポリアミド系合成繊維、ポリ エステル系合成繊維、ポリビニルアルコール系合成繊維、ポリ塩化ビニル系合成 繊維、ポリ塩化ビニリデン系合成繊維、アクリル系合成繊維、モダクリル系合成 繊維、ポリオレフィン系合成繊維、フルオロカーボン系合成繊維又はポリウレタ ン系合成繊維等が挙げられる。
【0015】 本考案においては、支持体を形成するためのフィルムやシートが合成樹脂で形 成されたものが挙げられるが、この合成樹脂としてはポリイミド等の熱硬化性樹 脂で形成されたものでも良いが、特に、加工性、コスト又は生産性等の観点より 、熱可塑性樹脂が望ましい。
【0016】 そして、本考案で用いられる熱可塑性樹脂としては特に限定されないが、加工 性、コスト又は生産性等の観点より、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化 ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル−ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポ リエステル、ポリアミド、ポリカーボネート又はポリスチレン等が望ましい。
【0017】 ところが、本考案で用いられる支持体としては、上述の単一のフィルムやシー トで形成されたものでも良いが、美観や強度更に多機能性を付与するために、上 述の複数種類のフィルムやシートからなる積層フィルム・シートで形成されてい るものも望ましい。
【0018】 このように支持体を積層フィルム・シートで形成する場合において、無孔フィ ルム・シートで形成しても良く、或いは多孔質フィルム・シートで形成しても良 い。
【0019】 本考案においては、特に支持体として発泡樹脂で形成された発泡フィルムや発 泡シートで形成されているものも用いることができる。
【0020】 本考案において、吸水層部とは水分や体液を吸収するものであればそれ自体が 皮膚接着性を有するか否かは特に限定されるものではないが、加工性、生産性、 生産管理、コスト及び取扱性等の観点より、吸水性ポリマーを必須成分とする吸 水性高分子組成物で形成されているものが有益である。
【0021】 この吸水性高分子組成物としては吸水性を有する高分子組成物であれば特に限 定されるものではないが、例えば吸水性ポリマーの他に、バーミキュライトやシ リカ粉等の保水性充填剤、水又は湿布液、湿布用ペースト等の湿布薬、湿布液、 又は湿布液を含有されたペースト状の膏体等が挙げられる。
【0022】 本考案で用いられる吸水性高分子組成物としては吸水性ポリマーを必須成分と するものであるが、この吸水性高分子組成物としては水分を吸収する高分子物質 であれば特に限定されるものではないが、好ましくは自重の5倍以上、特に50 倍以上の水分吸収力を有するものが望ましい。
【0023】 この高分子ポリマーとしては、例えばポリアクリル酸ナトリウム、水溶性タイ プのキサンタンガム、アラビアガム、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメ チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビ ニルアルコール、吸水性樹脂等が挙げられる。
【0024】 上記湿布液としては、特に限定されるものではないが、例えば公知のものが挙 げられる。
【0025】 この吸水層部の厚さとしては用いられる素材や用途によっても異なるが、一般 に10μm〜5mm、好ましくは100μm〜3mmの範囲とするのが望ましく 、この厚さが10μm未満になると薄過ぎて品質の安定したものが得難いだけで なく、所要の吸水量を確保できないので好ましくなく、一方、5mmを超えると 厚過ぎて使用感が悪くなるので好ましくない。
【0026】 本考案で用いられる粘着層部としては、皮膚粘着性を有し、しかも貼付剤を皮 膚に粘着、保持させるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には 、例えばアクリル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ポリエチレン系粘着剤、ポリ ビニルアルコール系粘着剤、セルロース系粘着剤、ポリビニルアセタール系粘着 剤、ポリ酢酸ビニル系粘着剤、ポリ塩化ビニル系粘着剤、ポリサルファイド系粘 着剤、クロロプレン系粘着剤、ブチルゴム系粘着剤、ニトリルゴム系粘着剤、ス チレンゴム系粘着剤又はシリコーンゴム系粘着剤から選ばれた少なくとも1種で 形成されたものが挙げられる。
【0027】 本考案で用いられる高分子層は吸水層部と粘着層部からなるものであるが、こ の高分子層における吸水層部と粘着層部の平面視での分布状態は特に限定される ものではなく、吸水層部と粘着層部の皮膚粘着性を考慮して任意に決定すれば良 いのである。
【0028】 具体的には、この吸水層部と粘着層部を交互に筋状に形成したり、吸水層部が 格子状に形成され、且つこの吸水層部に囲まれた箇所に粘着層部を形成したり、 支持体の周縁部に粘着層部が形成され、且つこの粘着層部で囲まれた箇所に吸水 層部が形成されている等、任意の態様が挙げられる。
【0029】 この場合、吸水層部(A)と粘着層部(B)の面積比率としてはこの(A)と(B)の 種類、特に(A)が皮膚粘着性を有するか否かによるが、一般に、(A)5〜95% に対し(B)が95〜5%であるものが望ましく、(A)が5%未満になると所要の 湿布効果が得られなかったり、体液を充分に吸収できず、皮膚表面を清潔にでき ないので衛生上の課題が生じるのであり、一方、(A)が95%を超えると粘着層 部(B)が占める面積が少なくなり過ぎて皮膚粘着性が低く貼付剤を保持できない 場合があり、これらの観点より、吸水層部(A)と粘着層部(B)の面積比率が(A) 20〜80%に対し(B)が80〜20%であるものが望ましい。
【0030】 この粘着層部の厚さとしては用いられる素材や用途によっても異なるが、一般 に5μm〜2mm、好ましくは100〜500μmの範囲とするのが望ましく、 この厚さが5μm未満になると薄過ぎて品質の安定したものが得難いだけでなく 、所要の皮膚粘着力が得難いので好ましくなく、一方、2mmを超えると意味が 無いだけでなく、製造が困難になるので好ましくない。
【0031】 又、本考案においては、支持体と高分子層の間に吸水層が介在されているもの が、高分子層における粘着層部の面積を増大させて皮膚との密着性を一層向上さ せても、生体からの体液が吸水層部から浸透して、支持体と高分子層の間の吸水 層に効率良く吸収されるので皮膚表面を一層清潔にできるので有益である。
【0032】 そして、本考案においては、所望により、高分子層の露出面が離型紙で被覆さ れて保護される。
【0033】 尚、本考案においては、粘着層部と吸水層部に各々に1種以上の薬物を含有さ せても良く、この薬物としては経皮吸収の薬物であれば特に限定されるものでは ない。
【0034】 又、本考案においては、所望により、高分子層に流動パラフィン、イソプレン ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンテレブロック共重合ゴム、各種界面活性 剤、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、カオリン、ベントナイト、酸化チタン、メタケ イ酸アルミン酸マグネシウム、金属系架橋剤やイソシアネート系架橋剤などの公 知の架橋剤、メントール、カンフル、サリチル酸メチル、酪酸プロピオン酸ヒド ロクルチゾンハッカ油、チモール又はトウガラシエキスなどの常用薬、テンペル 系樹脂、ロジン系樹脂などの粘着性付与樹脂を配合しても良いのである。
【0035】
【作用】
本考案は、上記構成を有し、支持体上に皮膚粘着性の高分子層が形成された積 層体において、この高分子層が吸水層部と粘着層部からなることにより、吸水層 部が湿布効果を付与したり、体液を吸収して皮膚表面を清潔にし、一方、粘着層 部が皮膚粘着性を確保して皮膚との密着性を保持する作用を有するのである。
【0036】 又、本考案において、支持体と高分子層の間に吸水層が介在されていることに より、高分子層における粘着層部の面積を増大させて皮膚との密着性を一層向上 させても、生体からの体液が吸水層部から浸透して、支持体と高分子層の間の吸 水層に効率良く吸収される作用を有するのである。
【0037】
【実施例】
以下、本考案を実施例に基づき詳細に説明するが、本考案はこれに限定される ものではない。
【0038】 本考案の貼付剤の構造例 図1は本考案の一実施例を示す平面図であり、図2はそのAーA線断面図であ る。図1及び図2において、1は本考案の貼付剤であり、この貼付剤1は、支持 体2とこの支持体2上に積層された皮膚粘着性の高分子層3からなる。
【0039】 そして、本考案においては、上記高分子層3が吸水層部3aと粘着層部3bか らなることを特徴とするものである。 この場合、図1に示すように、左右両側部に粘着層部3b、3bが形成され、 その間に吸水層部3aが形成されている。
【0040】 又、本考案で用いられる支持体2としてはフィルム状やシート状のもので形成 されたものであれば特に限定されるものではなく、不織布又は織布などの布、合 成樹脂、金属箔或いはラミネートされたもの等で形成されているものが挙げられ る。この場合、このラミネートによって張り合わせて強度や耐水性を向上させた ものが挙げられる。
【0041】 又、本考案で用いられる不織布又は織布などの布としては特に限定されるもの ではないが、具体的には、例えば天然繊維又は人造繊維で形成されているものが 挙げられる。
【0042】 本考案においては、支持体2を形成するためのフィルムやシートが合成樹脂で 形成されたものが挙げられるが、この合成樹脂としてはポリイミド等の熱硬化性 樹脂で形成されたものでも良いが、特に、加工性、コスト又は生産性等の観点よ り、熱可塑性樹脂が望ましい。
【0043】 そして、本考案で用いられる熱可塑性樹脂としては特に限定されないが、加工 性、コスト又は生産性等の観点より、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化 ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル−ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポ リエステル、ポリアミド、ポリカーボネート又はポリスチレン等の他、発泡樹脂 で形成された発泡フィルムや発泡シートで形成されているものも用いることがで きる。
【0044】 上記支持体2上には、皮膚粘着性の高分子層3が形成されているが、この高分 子層3は吸水層部3aと粘着層部3bからなるものである。
【0045】 この吸水層部3aとは水分や体液を吸収するものであればそれ自体が皮膚接着 性を有するか否かは特に限定されるものではないが、加工性、生産性、生産管理 、コスト及び取扱性等の観点より、吸水性ポリマーを必須成分とする吸水性高分 子組成物で形成されているものが有益である。
【0046】 この吸水性高分子組成物としては吸水性を有する高分子組成物であれば特に限 定されるものではないが、例えば吸水性ポリマーの他に、バーミキュライトやシ リカ粉等の保水性充填剤、水又は湿布液、湿布用ペースト等の湿布薬、湿布液、 又は湿布液を含有されたペースト状の膏体等が挙げられる。
【0047】 本考案で用いられる吸水性高分子組成物としては吸水性ポリマーを必須成分と するものであるが、この吸水性高分子組成物としては水分を吸収する高分子物質 であれば特に限定されるものではないが、好ましくは自重の5倍以上、特に50 倍以上の水分吸収力を有するものが望ましい。
【0048】 この高分子ポリマーとしては、例えばポリアクリル酸ナトリウム、水溶性タイ プのキサンタンガム、アラビアガム、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメ チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビ ニルアルコール、吸水性樹脂等が挙げられる。
【0049】 上記湿布液としては、特に限定されるものではないが、例えば公知のものが挙 げられる。
【0050】 この吸水層部3aの厚さとしては用いられる素材や用途によっても異なるが、 一般に10μm〜5mm、好ましくは100μm〜3mmの範囲とするのが望ま しく、この厚さが10μm未満になると薄過ぎて品質の安定したものが得難いだ けでなく、所要の吸水量を確保できないので好ましくなく、一方、5mmを超え ると厚過ぎて使用感が悪くなるので好ましくない。
【0051】 本考案で用いられる粘着層部3bとしては、皮膚粘着性を有し、しかも貼付剤 を皮膚に粘着、保持させるものであれば特に限定されるものではない。
【0052】 本考案で用いられる高分子層3は吸水層部3aと粘着層部3bからなるもので あるが、この高分子層における吸水層部3aと粘着層部3bの平面視での分布状 態は特に限定されるものではなく、吸水層部3aと粘着層部3bの皮膚粘着性を 考慮して任意に決定すれば良いのである。
【0053】 具体的には、図3に示すように、吸水層部3aと粘着層部3bを交互に筋状に 形成したり、図4に示すように、粘着層部3bが格子状に形成され、且つこの粘 着層部3bに囲まれた箇所に吸水層部3aを形成したり、図5に示すように、支 持体2の周縁部に粘着層部3bが形成され、且つこの粘着層部3bで囲まれた箇 所に吸水層部3aが形成されている等、任意の態様が挙げられる。
【0054】 本考案において、吸水層部(A)3aと粘着層部(B)3bの面積比率としてはこ の(A)と(B)の種類、特に(A)が皮膚粘着性を有するか否かによるが、一般に、 (A)5〜95%に対し(B)が95〜5%であるものが望ましく、(A)が5%未満 になると所要の湿布効果が得られなかったり、体液を充分に吸収できず、皮膚表 面を清潔にできないのでえいせいじょうの課題が生じるのであり、一方、(A)が 95%を超えると粘着層部(B)3bが占める面積が少なくなり過ぎて皮膚粘着性 が低く貼付剤を保持できない場合があり、これらの観点より、吸水層部(A)3a と粘着層部(B)3bの面積比率が(A)20〜80%に対し(B)が80〜20%で あるものが望ましい。
【0055】 この粘着層部3bの厚さとしては用いられる素材や用途によっても異なるが、 一般に5μm〜2mm、好ましくは100〜500μmの範囲とするのが望まし く、この厚さが5μm未満になると薄過ぎて品質の安定したものが得難いだけで なく、所要の皮膚粘着力が得難いので好ましくなく、一方、2mmを超えると意 味が無いだけでなく、製造が困難になるので好ましくない。
【0056】 上記構造例においては、支持体2と高分子層3からなる2層構造のものについ て説明したが、図6に示すように、支持体2と高分子層3の間に吸水層4が介在 されているものが、高分子層3における粘着層部3bの面積を増大させて皮膚と の密着性を一層向上させても、生体からの体液が吸水層部から浸透して、支持体 2と高分子層3の間の吸水層4に効率良く吸収されるので皮膚表面を一層清潔に できるので有益である。
【0057】 この場合において、高分子層3における吸水層部3aと粘着層部3bの態様は 特に限定されるものではなく、2層構造の場合と同様に任意に決定すれば良いの である。
【0058】 即ち、高分子層3における左右両側部に粘着層部3b、3bが形成され、その 間に吸水層部3aが形成されているもの、吸水層部3aと粘着層部3bを交互に 筋状に形成したり、粘着層部3bが格子状に形成され、且つこの粘着層部3bに 囲まれた箇所に吸水層部3aを形成したり、支持体2の周縁部に粘着層部3bが 形成され、且つこの粘着層部3bで囲まれた箇所に吸水層部3aが形成されてい る等、任意の態様が挙げられる。
【0059】 そして、本考案においては、所望により、高分子層3の露出面が離型紙で被覆 されて保護される。
【0060】 尚、本考案においては、粘着層部3bと吸水層部3aに各々に1種以上の薬物 を含有させても良く、この薬物としては経皮吸収の薬物であれば特に限定される ものではない。
【0061】 又、本考案においては、所望により、高分子層3に流動パラフィン、イソプレ ンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンテレブロック共重合ゴム、各種界面活 性剤、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、カオリン、ベントナイト、酸化チタン、メタ ケイ酸アルミン酸マグネシウム、金属系架橋剤やイソシアネート系架橋剤などの 公知の架橋剤、メントール、カンフル、サリチル酸メチル、酪酸プロピオン酸ヒ ドロクルチゾンハッカ油、チモール又はトウガラシエキスなどの常用薬、テンペ ル系樹脂、ロジン系樹脂などの粘着性付与樹脂を配合しても良いのである。
【0062】試験 実施例 図5に示す構造の貼付剤(縦10cm、横7cm)、つまりポリエチレン製支持 体2の周縁部に粘着層部3bが形成され、且つこの粘着層部3bで囲まれた箇所 に吸水層部3aが形成されているものを用いた。
【0063】 粘着層部3bはアクリル系粘着剤を用い、支持体2の周縁部に8mm幅で、且 つ厚さ30μmとなるように形成した。
【0064】 一方、吸水層部3aはポリアクリル酸澱粉10重量%、カオリン30重量%、 ゼラチン30重量%及び水30重量%からなる吸水性高分子組成物を用い、支持 体における上記粘着層部3bで囲まれた部位に、厚さ100μmとなるように形 成した。
【0065】 比較例1 ポリエチレン製支持体(縦10cm、横7cm)の片面に上記実施例と同様のア クリル系粘着剤を用い、厚さ30μmとなるように粘着層を形成したものを用い た。
【0066】 比較例2 ポリエチレン製支持体(縦10cm、横7cm)の片面に上記実施例と同様の吸 水性高分子組成物を用い、厚さ100μmとなるように吸水層を形成したものを 用いた。
【0067】 上記実施例及び各比較例の貼付剤を用い、以下に述べる実験を行った。 その結果は以下の通りである。
【0068】 上記実施例のものを用い、パネラー5人の腰部に適用して10時間、通常の生 活を行ったところ、5人共剥離はなく、又、汗を効率良く吸収して皮膚表面がさ らっとして清潔であることが認められた。
【0069】 又、比較例1のものを用い、上記実施例と同様の試験をしたところ、適用後3 時間で5人のうち3人が適用部位に痒みを訴えたので剥離した所、適用部位に赤 い斑点ができており、しかも適用部位が汗で表面が濡れていた。又、比較例1の ものを適用して4〜6時間後に残りの2人も適用部位に痒み訴えたので剥離した 所、適用部位に赤い斑点ができており、しかも適用部位が汗で表面が濡れていた 。
【0070】 又、比較例2のものを用い、上記実施例と同様の試験をしようとしたが、これ を腰部に貼り付け歩くだけで自然に剥離して実験ができなかった。
【0071】
【考案の効果】
本考案は、上記構成を有し、支持体上に皮膚粘着性の高分子層が形成された積 層体において、この高分子層が吸水層部と粘着層部からなることにより、吸水層 部が湿布効果を付与したり、体液を吸収して皮膚表面を清潔にし、一方、粘着層 部が皮膚粘着性を確保して皮膚との密着性を保持するの至極簡便に使用できる効 果を有するのである。
【0072】 又、本考案において、支持体と高分子層の間に吸水層が介在されていることに より、高分子層における粘着層部の面積を増大させて皮膚との密着性を一層向上 させても、生体からの体液が吸水層部から浸透して、支持体と高分子層の間の吸 水層に効率良く吸収されるのであり、一層品質が安定するだけでなく、品質の優 れたものが得られる効果を有するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す貼付剤の平面図であ
る。
【図2】図1に示す貼付剤のAーA線断面図である。
【図3】本考案の他の実施例を示す貼付剤の平面図であ
る。
【図4】本考案の更に他の実施例を示す貼付剤の平面図
である。
【図5】本考案の更に他の実施例を示す貼付剤の平面図
である。
【図6】本考案の他の実施例を示す貼付剤の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 貼付剤 2 支持体 3 高分子層 3a 吸水層部 3b 粘着層部 4 吸水層

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に皮膚粘着性の高分子層が形成
    された積層体において、この高分子層が吸水層部と粘着
    層部からなることを特徴とする貼付剤。
  2. 【請求項2】 吸水層部が吸水性ポリマーを必須成分と
    する吸水性高分子組成物で形成されている請求項1に記
    載の貼付剤。
  3. 【請求項3】 粘着層部がアクリル系粘着剤、ポリアミ
    ド系粘着剤、ポリエチレン系粘着剤、ポリビニルアルコ
    ール系粘着剤、セルロース系粘着剤、ポリビニルアセタ
    ール系粘着剤、ポリ酢酸ビニル系粘着剤、ポリ塩化ビニ
    ル系粘着剤、ポリサルファイド系粘着剤、クロロプレン
    系粘着剤、ブチルゴム系粘着剤、ニトリルゴム系粘着
    剤、スチレンゴム系粘着剤又はシリコーンゴム系粘着剤
    から選ばれた少なくとも1種で形成されたものである請
    求項1又は2に記載の貼付剤。
  4. 【請求項4】 吸水層部と粘着層部が交互に筋状に形成
    されている請求項1ないし3のいずれかに記載の貼付
    剤。
  5. 【請求項5】 吸水層部が格子状に形成され、且つこの
    吸水層部に囲まれた箇所に粘着層部が形成されている請
    求項1ないし3のいずれかに記載の貼付剤。
  6. 【請求項6】 支持体の周縁部に粘着層部が形成され、
    且つこの粘着層部で囲まれた箇所に吸水層部が形成され
    ている請求項1ないし3のいずれかに記載の貼付剤。
  7. 【請求項7】 吸水層部(A)と粘着層部(B)の面積比率
    が(A)5〜95%に対し(B)が95〜5%である請求項
    1ないし6のいずれかに記載の貼付剤。
  8. 【請求項8】 吸水層部(A)と粘着層部(B)の面積比率
    が(A)20〜80%に対し(B)が80〜20%である請
    求項7に記載の貼付剤。
  9. 【請求項9】 支持体と高分子層の間に吸水層が介在さ
    れている請求項1ないし8のいずれかに記載の貼付剤。
JP9355892U 1992-12-28 1992-12-28 貼付剤 Pending JPH0661934U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010024225A (ja) * 2008-06-19 2010-02-04 Alcare Co Ltd 組成物、及び該組成物を用いた貼付材、並びにこれらの製造方法
JP2016079164A (ja) * 2014-10-15 2016-05-16 ダイヤ製薬株式会社 貼付剤の製造方法、及び、貼付剤

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