JPH066064B2 - ジフルクトース・ジアンヒドリドの製造方法 - Google Patents
ジフルクトース・ジアンヒドリドの製造方法Info
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- JPH066064B2 JPH066064B2 JP63114777A JP11477788A JPH066064B2 JP H066064 B2 JPH066064 B2 JP H066064B2 JP 63114777 A JP63114777 A JP 63114777A JP 11477788 A JP11477788 A JP 11477788A JP H066064 B2 JPH066064 B2 JP H066064B2
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- Japan
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、イヌリン及び/またはイヌリン含有植物抽出
液より固定化酵素を利用してジフルクトース・ジアンヒ
ドリドを連続的に効率よく、かつ高収率で製造する方法
に関するものである。尚、ここでいうジフルクトース・
ジアンヒドリドとはジフルクトース・ジアンヒドリドI
(以下DFAIという)及びジフルクトース・ジアンヒ
ドリドIII(以下、DFAIIIという)を含む。
液より固定化酵素を利用してジフルクトース・ジアンヒ
ドリドを連続的に効率よく、かつ高収率で製造する方法
に関するものである。尚、ここでいうジフルクトース・
ジアンヒドリドとはジフルクトース・ジアンヒドリドI
(以下DFAIという)及びジフルクトース・ジアンヒ
ドリドIII(以下、DFAIIIという)を含む。
DFAIはフラクトース2分子が1,2′及び2,1′
の2箇所で結合している非還元性の2糖類、DFAIII
は1,2′;2,3′で結合している2糖類である。こ
れらは水に易容で、蔗糖の約半分の甘味を有している
が、これは低甘味を要求する最近の市場動向を満足する
ものである。また分子構造に起因した性質として、非還
元性で人体へは消化、吸収されにくく低カロリーである
こと、かつ熱に対して安定で分解されにくい糖である。
それとともに本発明者らは、DFAI及びDFAIIIに
う蝕予防効果、脹内ビフィズス菌増殖効果があることを
見い出した。
の2箇所で結合している非還元性の2糖類、DFAIII
は1,2′;2,3′で結合している2糖類である。こ
れらは水に易容で、蔗糖の約半分の甘味を有している
が、これは低甘味を要求する最近の市場動向を満足する
ものである。また分子構造に起因した性質として、非還
元性で人体へは消化、吸収されにくく低カロリーである
こと、かつ熱に対して安定で分解されにくい糖である。
それとともに本発明者らは、DFAI及びDFAIIIに
う蝕予防効果、脹内ビフィズス菌増殖効果があることを
見い出した。
先に、本発明者らは、イヌリン及び/またはイヌリン含
有植物抽出液にアースロバクター・グロビフォルミスに
属する細菌及び/またはその生産する酵素、イヌリンフ
ラクトトランスフェラーゼを利用してDFAI及び/ま
たはDFAIIIを製造する方法を確立した。(特願昭6
1−119087、同61−119088) 〔発明が解決しようとする課題〕 しかし、イヌリン及び/またはイヌリン含有植物抽出液
に菌体、もしくはその産生する酵素を作用させる回分式
の製造方法では、酵素の安定性などの制約により反応時
のpH、温度等の範囲が限定され、また反応終了後酵素を
回収し再利用することが困難であることなど工業的にみ
て非常に不経済である。また反応終了後の精製工程に時
間的損失を生じるという問題がある。
有植物抽出液にアースロバクター・グロビフォルミスに
属する細菌及び/またはその生産する酵素、イヌリンフ
ラクトトランスフェラーゼを利用してDFAI及び/ま
たはDFAIIIを製造する方法を確立した。(特願昭6
1−119087、同61−119088) 〔発明が解決しようとする課題〕 しかし、イヌリン及び/またはイヌリン含有植物抽出液
に菌体、もしくはその産生する酵素を作用させる回分式
の製造方法では、酵素の安定性などの制約により反応時
のpH、温度等の範囲が限定され、また反応終了後酵素を
回収し再利用することが困難であることなど工業的にみ
て非常に不経済である。また反応終了後の精製工程に時
間的損失を生じるという問題がある。
そこで本発明者らは、イヌリンフラクトトランスフェラ
ーゼ、DFAI合成タイプ(以下、DFAI合成酵素と
いう)及び/またはイヌリンフラクトトランスフェラー
ゼ、DFAIII合成タイプ(以下、DFAIII合成酵素と
いう)おのおのをキトサンビーズ、またはアルキル化C
PGを用いて固定化した後、カラムに充填し一定量でイ
ヌリン溶液及び/またはイヌリン含有植物抽出液を通液
することで連続的にかつ高収率でDFAI及び/または
DFAIIIを生産することを見い出した。
ーゼ、DFAI合成タイプ(以下、DFAI合成酵素と
いう)及び/またはイヌリンフラクトトランスフェラー
ゼ、DFAIII合成タイプ(以下、DFAIII合成酵素と
いう)おのおのをキトサンビーズ、またはアルキル化C
PGを用いて固定化した後、カラムに充填し一定量でイ
ヌリン溶液及び/またはイヌリン含有植物抽出液を通液
することで連続的にかつ高収率でDFAI及び/または
DFAIIIを生産することを見い出した。
本発明を以下に示す。
1)固定化素材としてキトサン、シリカ系担体を用い固
定化したイヌリンフラクトトランスフェラーゼをイヌリ
ン及び/またはイヌリン含有植物抽出液に作用させるこ
とを特徴とするジフルクトース・ジアンヒドリドの製造
方法。
定化したイヌリンフラクトトランスフェラーゼをイヌリ
ン及び/またはイヌリン含有植物抽出液に作用させるこ
とを特徴とするジフルクトース・ジアンヒドリドの製造
方法。
2)架橋剤としてグルタルアルデヒド、ゲニピンを用い
て固定化したイヌリンフラクトトランスフェラーゼを用
いるジフルクトース・ジアンヒドリドの製造方法。
て固定化したイヌリンフラクトトランスフェラーゼを用
いるジフルクトース・ジアンヒドリドの製造方法。
キトサンは、グルコサミンがβ−1,4結合しているセ
ルロース類似の分子構造を持った多糖類で、その分子内
にアミノ基を有している為、グルタルアルデヒド等の架
橋剤を用いて容易に酵素などの蛋白質を固定化すること
が可能である。最近、キトサンをビーズ状に成形した製
品や、キトサンに種々の架橋処理を行い物理的強度や耐
酸性を高めたビーズ状の製品が市販されている。
ルロース類似の分子構造を持った多糖類で、その分子内
にアミノ基を有している為、グルタルアルデヒド等の架
橋剤を用いて容易に酵素などの蛋白質を固定化すること
が可能である。最近、キトサンをビーズ状に成形した製
品や、キトサンに種々の架橋処理を行い物理的強度や耐
酸性を高めたビーズ状の製品が市販されている。
アルキル化CPGは、CPG(コントロールドボアグラ
ス エレクトロヌクレオニクス社製)をγ−アミノプロ
ピルトリエソキシシランでシラン化したものである。
ス エレクトロヌクレオニクス社製)をγ−アミノプロ
ピルトリエソキシシランでシラン化したものである。
これら担体をグルタルアルデヒド及び/またはゲニピン
(クチナシ由来の天然架橋剤 サントリー社製)を用い
て酵素との架橋を行った。
(クチナシ由来の天然架橋剤 サントリー社製)を用い
て酵素との架橋を行った。
以下に固定化方法を述べる。
尚、固定化方法は以下にのべることに限ったものではな
く、担体としてはアミノ基を持つものであれば、本発明
の方法に利用できる。
く、担体としてはアミノ基を持つものであれば、本発明
の方法に利用できる。
固定化担体としてキトサンビーズ(キトパールBCW3
507、富士紡績社製、スペーサーとして芳香族ジイソ
シアナート架橋処理がなされている粒径7mmの製品)を
用いた場合は以下のように固定化する。DFAI合成酵
素を産生する菌株、アースロバクター・グロビフォルミ
ス、S14−3及び/またはDFAIII合成酵素を産生
する菌株、アースロバクター・グロビフォルミス、C1
1−1を30℃で14〜16時間培養し、遠心分離等の
除菌処理して得られた培養上澄を硫安塩折により濃縮し
て固定化用粗酵素液とした。キトビーズに2.5%(W
/V)グルタルアルデヒドを加え、室温で1時間架橋反
応を行った後、未反応のグルタルアルデヒドを洗浄除去
し、粗酵素液を加え、室温で2時間、酵素と担体との結
合反応を行った。その後、未反応の酵素を洗し固定化D
FAI合成酵素及び/または固定化DFAIII合成酵素
が得られた。固定化酵素量は架橋反応条件により異なる
が、通常210国際単位であるベッドボリュウムは3.
5mg担体である。得られたキトサンビーズ固定化DF
AI合成酵素及び/またはキトサンビーズ固定化DFA
III合成酵素をカラムに充填し、極低速から1時間当り
固定化酵素量の20倍量迄の範囲でイヌリン及び/また
はイヌリン合有植物抽出液を通液とすると、イヌリンは
ほぼ完全に分解され、反応液としてオリゴ糖や単糖類を
含んだDFAIおよび/またはDFAIII溶液が連続的
に得られた。通液は昇流、あるいは降流のいずれでもよ
い。
507、富士紡績社製、スペーサーとして芳香族ジイソ
シアナート架橋処理がなされている粒径7mmの製品)を
用いた場合は以下のように固定化する。DFAI合成酵
素を産生する菌株、アースロバクター・グロビフォルミ
ス、S14−3及び/またはDFAIII合成酵素を産生
する菌株、アースロバクター・グロビフォルミス、C1
1−1を30℃で14〜16時間培養し、遠心分離等の
除菌処理して得られた培養上澄を硫安塩折により濃縮し
て固定化用粗酵素液とした。キトビーズに2.5%(W
/V)グルタルアルデヒドを加え、室温で1時間架橋反
応を行った後、未反応のグルタルアルデヒドを洗浄除去
し、粗酵素液を加え、室温で2時間、酵素と担体との結
合反応を行った。その後、未反応の酵素を洗し固定化D
FAI合成酵素及び/または固定化DFAIII合成酵素
が得られた。固定化酵素量は架橋反応条件により異なる
が、通常210国際単位であるベッドボリュウムは3.
5mg担体である。得られたキトサンビーズ固定化DF
AI合成酵素及び/またはキトサンビーズ固定化DFA
III合成酵素をカラムに充填し、極低速から1時間当り
固定化酵素量の20倍量迄の範囲でイヌリン及び/また
はイヌリン合有植物抽出液を通液とすると、イヌリンは
ほぼ完全に分解され、反応液としてオリゴ糖や単糖類を
含んだDFAIおよび/またはDFAIII溶液が連続的
に得られた。通液は昇流、あるいは降流のいずれでもよ
い。
また、10%(W/V)のイヌリン溶液を1ケ月間固定
化DFAI合成酵素及び/または固定化DFAIII合成
酵素を充填したカラムに昇流式で1時間当り固定化酵素
量の5倍の流速で通液した結果、いずれの固定化酵素も
活性の低下は殆んど見られず、充分実用に耐え得ること
が判明した。
化DFAI合成酵素及び/または固定化DFAIII合成
酵素を充填したカラムに昇流式で1時間当り固定化酵素
量の5倍の流速で通液した結果、いずれの固定化酵素も
活性の低下は殆んど見られず、充分実用に耐え得ること
が判明した。
CPGの場合も、10%(W/V)γ−アミノプロピル
トリエソキシシランでシラン化しアミノ基を導入した
後、上述と同様の操作を行い固定化酵素が得られ、カラ
ムに充填しイヌリン溶液を通液することができる。
トリエソキシシランでシラン化しアミノ基を導入した
後、上述と同様の操作を行い固定化酵素が得られ、カラ
ムに充填しイヌリン溶液を通液することができる。
ゲニピンを架橋剤として用いる場合は、ゲニピンを1%
(W/V)となし、担体とDFAI及び/またはDFA
III合成酵素との架橋反応は40℃で一夜行った。
(W/V)となし、担体とDFAI及び/またはDFA
III合成酵素との架橋反応は40℃で一夜行った。
この他の共有結合法、イオン結合法、物理的吸着法、架
橋法、包括法など各種の固定化法による固定化DFA合
成酵素でも本発明の方法を適用できる。
橋法、包括法など各種の固定化法による固定化DFA合
成酵素でも本発明の方法を適用できる。
イヌリン原料としては、キクイモ、ダリア、チコリー、
ゴボウなどのイヌリン含有植物の抽出液が考えられるが
濾過、脱色等の部分精製したものを直接、固定化DFA
I合成酵素及び/または固定化DFAIII合成酵素を充
填したカラムに通液することができる。この他にも微生
物起源のフラクトースポリマー、例えばバチルス・ヴル
ガタスのレバンなども原料として考えられる。
ゴボウなどのイヌリン含有植物の抽出液が考えられるが
濾過、脱色等の部分精製したものを直接、固定化DFA
I合成酵素及び/または固定化DFAIII合成酵素を充
填したカラムに通液することができる。この他にも微生
物起源のフラクトースポリマー、例えばバチルス・ヴル
ガタスのレバンなども原料として考えられる。
植物からのイヌリン抽出液には、色素とペクチン様物質
も含まれるが陰イオン交換樹脂カラムにより容易に除去
でき、無色透明とすることができる。また、ペクチン様
物質はカラムにアルカリ溶液を通すことにより回収でき
る。
も含まれるが陰イオン交換樹脂カラムにより容易に除去
でき、無色透明とすることができる。また、ペクチン様
物質はカラムにアルカリ溶液を通すことにより回収でき
る。
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明する
が、これらに限定されるものではない。
が、これらに限定されるものではない。
実施例1. 市販イヌリンを熱水中に溶解し10%(W/V)とな
し、pH5.5に調整後、本発明のキトサンビーズ(商品
名、キトパールBCW3507、富士紡績社製)にゲニ
ピンを架橋剤として固定化したDFAI合成酵素充填カ
ラムに昇流式でSV4(1時間当りカラム体積の4倍の
流量)で、かつ50℃の温度をかけて反応を行った。
し、pH5.5に調整後、本発明のキトサンビーズ(商品
名、キトパールBCW3507、富士紡績社製)にゲニ
ピンを架橋剤として固定化したDFAI合成酵素充填カ
ラムに昇流式でSV4(1時間当りカラム体積の4倍の
流量)で、かつ50℃の温度をかけて反応を行った。
反応液をカラムに充填したイオン交換樹脂で連続的に脱
塩後、処理液中の糖組成を高速液体クロマトグラフィー
で分析したところ、DFAI:87.9%、フラクトオリゴ糖:1
1.1%、その他:1.0%であった。
塩後、処理液中の糖組成を高速液体クロマトグラフィー
で分析したところ、DFAI:87.9%、フラクトオリゴ糖:1
1.1%、その他:1.0%であった。
実施例2 市販イヌリンを原料として用い、pH5でキトサンビーズ
にグルタルアルデヒドを架橋剤として固定化したDFA
III合成酵素充填カラムに昇流式でSV6の流速で、か
つ60℃の温度をかけて連続的に反応を行った。
にグルタルアルデヒドを架橋剤として固定化したDFA
III合成酵素充填カラムに昇流式でSV6の流速で、か
つ60℃の温度をかけて連続的に反応を行った。
反応液を実施例1と同様にして分析したところDFAII
I:88.2%、フラクトオリゴ糖:10.8%、その他:1.0%で
あった。
I:88.2%、フラクトオリゴ糖:10.8%、その他:1.0%で
あった。
実施例3 市販イヌリンを原料として用い、pH5.5でアルキル化
CPGにグルタルアルデヒドを架橋剤として固定化した
DFAI合成酵素充填カラムにSV4の流速で、かつ5
0℃の温度をかけて連続的に反応を行った。
CPGにグルタルアルデヒドを架橋剤として固定化した
DFAI合成酵素充填カラムにSV4の流速で、かつ5
0℃の温度をかけて連続的に反応を行った。
反応液を実施例1と同様にして分析したところDFA
I:86.9%、フラクトオリゴ糖:12.0%、その他:1.5%で
あった。
I:86.9%、フラクトオリゴ糖:12.0%、その他:1.5%で
あった。
実施例4 キクイモ500gに水250mlを加え、ホームミキサー
で磨砕した後、ガーゼで濾過し、濾液を得た。これを遠
心分離し、その上澄に20gのセライトを加え濾過した
後、得られた濾液に15gの活性炭を加え70℃で脱
色、濾過を行い濾液を得た。この濾液310mlはpH5.
9糖濃度7.9%であった。
で磨砕した後、ガーゼで濾過し、濾液を得た。これを遠
心分離し、その上澄に20gのセライトを加え濾過した
後、得られた濾液に15gの活性炭を加え70℃で脱
色、濾過を行い濾液を得た。この濾液310mlはpH5.
9糖濃度7.9%であった。
この部分精製を行った原液を本発明のキトサンビーズ固
定化DFAIII合成酵素を充填したカラムに昇流式で、
1時間当りビーズ量の5倍の流速で、かつ60℃の温度
をかけて通液し、連続的に反応を行った。このようにし
て得られた反応液をイオン交換樹脂、IR120B、I
RA93、MB3をそれぞれ充填したカラムに順時通液
し、脱塩、脱色操作を行った。これを濃縮して水分25
%のDFAIII含有シロップ28.1gを得た。
定化DFAIII合成酵素を充填したカラムに昇流式で、
1時間当りビーズ量の5倍の流速で、かつ60℃の温度
をかけて通液し、連続的に反応を行った。このようにし
て得られた反応液をイオン交換樹脂、IR120B、I
RA93、MB3をそれぞれ充填したカラムに順時通液
し、脱塩、脱色操作を行った。これを濃縮して水分25
%のDFAIII含有シロップ28.1gを得た。
液体クロマトグラフィーにより糖組成を求めたところD
FAIII:46.2%、フラクトオリゴ糖:46.1%、シューク
ロース:6.2%、グルコース:0.8%、フラクトース:0.7%
であった。
FAIII:46.2%、フラクトオリゴ糖:46.1%、シューク
ロース:6.2%、グルコース:0.8%、フラクトース:0.7%
であった。
実施例5 キクイモ500gを実施例3と同様の部分精製を行い原
料液を得た。
料液を得た。
これを本発明のキトサンビーズ固定化DFAI合成酵素
充填カラムに昇流式で、SV4の流速で、かつ55℃の
温度をかけて通液し、連続的に反応を行った。このよう
にして得られた反応液を実施例3と同様にして、脱塩、
脱色操作を行った。これを濃縮して水分25%のDFA
I含有シロップ25.3gを得た。
充填カラムに昇流式で、SV4の流速で、かつ55℃の
温度をかけて通液し、連続的に反応を行った。このよう
にして得られた反応液を実施例3と同様にして、脱塩、
脱色操作を行った。これを濃縮して水分25%のDFA
I含有シロップ25.3gを得た。
液体クロマトグラフィーで求めた糖組成は、DFAI:
46.1%、フラクトオリゴ糖:46.0%、シュークロース:6.
3%、フラクトース:0.8%、グルコース:0.8%であった。
46.1%、フラクトオリゴ糖:46.0%、シュークロース:6.
3%、フラクトース:0.8%、グルコース:0.8%であった。
DFA合成酵素を固定化することで酵素の繰り返し利用
ができ、経済性が著しく高まるとともに、pH、熱に対す
る安定性が増すことにより広範囲の条件で反応が行える
ようになった。また反応至適温度が5℃程上昇し、より
高温で反応がおこなえるようになったことは微生物汚染
防止効果もあり、サニタリーの面でも向上したといえ
る。
ができ、経済性が著しく高まるとともに、pH、熱に対す
る安定性が増すことにより広範囲の条件で反応が行える
ようになった。また反応至適温度が5℃程上昇し、より
高温で反応がおこなえるようになったことは微生物汚染
防止効果もあり、サニタリーの面でも向上したといえ
る。
固定化酵素カラムにより得られた反応液は通常の脱塩、
脱色工程、例えば陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹
脂等のカラムに通液することで連続的に精製することが
できる。
脱色工程、例えば陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹
脂等のカラムに通液することで連続的に精製することが
できる。
したがって、固定化DFA合成酵素を用いた反応工程
と、その後の精製工程とを連続的に、時間的損失なくし
て運転することができる。
と、その後の精製工程とを連続的に、時間的損失なくし
て運転することができる。
本発明の方法によれば、イヌリン含有植物抽出液からD
FAI及び/またはDFAIIIにオリゴ糖や、単糖類を
含んだ製品が得られるが、さらにDFAI及び/または
DFAIIIの純度を高めるには、固定化酵素反応工程
と、市販のゲル濾過剤やイオン交換樹脂、活性炭等のカ
ラムクロマトグラフィー、または種々の膜を用いた膜分
離濃縮などと組み合わせることも考えられる。カラムク
ロマトグラフィー、または膜分離等で得られたフラクト
オリゴ糖等は、副産物として既存の利用を行うこともで
きる。
FAI及び/またはDFAIIIにオリゴ糖や、単糖類を
含んだ製品が得られるが、さらにDFAI及び/または
DFAIIIの純度を高めるには、固定化酵素反応工程
と、市販のゲル濾過剤やイオン交換樹脂、活性炭等のカ
ラムクロマトグラフィー、または種々の膜を用いた膜分
離濃縮などと組み合わせることも考えられる。カラムク
ロマトグラフィー、または膜分離等で得られたフラクト
オリゴ糖等は、副産物として既存の利用を行うこともで
きる。
フロントページの続き (72)発明者 門間 充 茨城県つくば市吾妻2丁目1506番地809― 307 (72)発明者 高野 敏弥 茨城県つくば市竹園3丁目643番地111― 202 (72)発明者 永田 一志 鹿児島県鹿児島市中山町3129番地53 日澱 中山社宅西の1 (72)発明者 本坊 慶吉 鹿児島県鹿児島市薬師1丁目7番33号 (56)参考文献 特開 昭62−275693(JP,A) 特開 昭62−275694(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】固定化素材としてキトサン、シリカ系担体
を用い固定化したイヌリンフラクトトランスフェラーゼ
をイヌリン及び/またはイヌリン含有植物抽出液に作用
させることを特徴とするジフルクトース・ジアンヒドリ
ドの製造方法。 - 【請求項2】固定化架橋剤としてグルタルアルデヒド、
ゲニピンを用いる請求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63114777A JPH066064B2 (ja) | 1988-05-13 | 1988-05-13 | ジフルクトース・ジアンヒドリドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63114777A JPH066064B2 (ja) | 1988-05-13 | 1988-05-13 | ジフルクトース・ジアンヒドリドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01285195A JPH01285195A (ja) | 1989-11-16 |
JPH066064B2 true JPH066064B2 (ja) | 1994-01-26 |
Family
ID=14646425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63114777A Expired - Fee Related JPH066064B2 (ja) | 1988-05-13 | 1988-05-13 | ジフルクトース・ジアンヒドリドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH066064B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10142433A1 (de) * | 2001-08-31 | 2003-04-03 | Nordzucker Ag | Getränk mit lagerstabilem Ballaststoffzusatz |
KR100993978B1 (ko) | 2002-04-26 | 2010-11-11 | 니혼 텐사이 세이토 가부시키가이샤 | 변통개선제 |
EP2450452A1 (en) | 2003-03-05 | 2012-05-09 | Nippon Beet Sugar Mfg., Co., Ltd. | Process for purifying difructose-dianhydride III |
KR101203023B1 (ko) | 2004-08-13 | 2012-11-20 | 니혼 텐사이 세이토 가부시키가이샤 | 칼슘 결핍증 예방 및/또는 치료용 제제 |
WO2006070483A1 (ja) | 2004-12-28 | 2006-07-06 | Nippon Beet Sugar Manufacturing Co., Ltd. | ジフラクトース ジアンヒドリドiii結晶の製造方法 |
JP5748661B2 (ja) * | 2009-06-15 | 2015-07-15 | フジ日本精糖株式会社 | ジフルクトース・ジアンヒドリドiii合成酵素 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH072116B2 (ja) * | 1986-05-26 | 1995-01-18 | 農林水産省食品総合研究所長 | ジフルクト−ス、ジアンヒドリド▲iii▼の製造法 |
JPH0632628B2 (ja) * | 1986-05-26 | 1994-05-02 | 農林水産省食品総合研究所長 | ジフルクト−スジアンヒドリド▲i▼の製造法 |
-
1988
- 1988-05-13 JP JP63114777A patent/JPH066064B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01285195A (ja) | 1989-11-16 |
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---|---|---|
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