JPH0660276A - 火災報知装置 - Google Patents

火災報知装置

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JPH0660276A
JPH0660276A JP23295892A JP23295892A JPH0660276A JP H0660276 A JPH0660276 A JP H0660276A JP 23295892 A JP23295892 A JP 23295892A JP 23295892 A JP23295892 A JP 23295892A JP H0660276 A JPH0660276 A JP H0660276A
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昌彦 信国
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浩 山田
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隆平 田代
Kiyoshi Aizawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1つのアナログセンサが経年変化等によって
誤動作しているような場合にも、これによってオペレー
タが状況判断や対応策を誤まるという事態を低減し、正
確な火災判断を容易にかつ適切にオペレータに行なわせ
ることが可能である。 【構成】 複数のセンサ端末機が伝送路に接続され、複
数のセンサ端末機からのデータを処理して火災判断等を
行なう火災報知装置であって、この火災報知装置には、
センサ端末機のトレンドグラフを表示可能な表示部が設
けられている。この表示部のデ−タ表示領域11には、
あるセンサ端末機のトレンドグラフTG1が表示されて
いる時に、このセンサ端末機のトレンドグラフTG1に
該センサ端末機と近い関係にあるセンサ端末機のトレン
ドグラフTG2が重ね合せ表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、煙濃度や温度等を検知
して火災報知を行なう火災報知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平2−12398号に
示されているような火災報知装置が知られている。図7
はこの火災報知装置の構成図である。図7を参照する
と、この火災報知装置では、火災による煙,温度等を検
出するアナログセンサE−1乃至E−nが受信機50か
ら引き出された伝送路51に接続されており、受信機5
0は、アナログセンサE−1乃至E−nからのアナログ
データに基づいて火災を判断するようになっている。こ
の際、上記受信機50には、グラフィック表示部52が
設けられており、受信機50は、アナログセンサのアナ
ログデータを演算処理して所定時間後に発報レベルに達
することを予測すると、プリアラームを出力するととも
に、演算処理に基づき、縦軸に煙,濃度等のアナログレ
ベルをとり横軸に時間をとった火災予測曲線59をグラ
フィック表示部52に表示するようになっている。具体
的には、アナログセンサE−1乃至E−nのうちの1つ
のアナログセンサ,例えばE−1からのアナログデータ
が所定レベルを越えると、受信機50は、このアナログ
センサE−1からのアナログデータを複数回読み込んで
予測演算を開始し、予測演算により得られた演算結果か
ら煙濃度のアナログデータが例えば20%の発報レベル
に達するまでの残り時間を算出し、残り時間が所定時間
を切ったときには、プリアラームを出力する。プリアラ
ームの出力により、グラフィック表示部にはプリアラー
ム表示,メッセージ表示,トレンドスイッチ表示がなさ
れ、トレンドスイッチ表示の部分をオペレータが指で押
すことで、火災予測曲線59の表示を行なうことができ
る。
【0003】また、アナログセンサE−1に関するプリ
アラームに基づく火災予測曲線59が表示されていると
きに、これに加えて、このアナログセンサE−1で実際
に検出されたアナログデータの時間変化をプロット表示
したりすることもできる。
【0004】このように、図7の火災報知装置では、ア
ナログデータの予測演算に基づいてプリアラームが出力
されるときに、グラフィック表示部52には、トレンド
スイッチ表示がなされ、このトレンドスイッチ表示の部
分を操作することで火災予測曲線59を表示させること
ができる。そして、火災予測曲線59上でプリアラーム
時点と発報レベルに達する時点を明確に把握させること
で、プリアラーム以後の状況判断や対応策をオペレータ
に適切にとらせることを意図している。
【0005】特に、火災予測曲線59に加えて実際のア
ナログデータの時間変化をプロット表示させることによ
り、火災予測曲線以上の急激な変化、もしくは火災予測
曲線以下の非火災データかを的確に判断させ、プリアラ
ーム以降の状況判断や対応策を更に適切にとらせること
を意図している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の火災報知装置では、グラフィック表示部52に
は、1つのアナログセンサがプリアラームを出力したと
きに、この1つのアナログセンサについての火災予測曲
線,アナログデータの時間変化のみしかグラフィック表
示されないので、この1つのアナログセンサが経年変化
等によって誤動作しているような場合、誤まった火災判
断がなされてしまうという問題があった。
【0007】本発明は、1つのアナログセンサが経年変
化等によって誤動作しているような場合にも、これによ
ってオペレータが状況判断や対応策を誤まるという事態
を低減し、正確な火災判断を容易にかつ適切にオペレー
タに行なわせることの可能な火災報知装置を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、請求項1記載の発明は、複数のセンサ端
末機が伝送路に接続され、複数のセンサ端末機からのデ
ータを処理して火災判断等を行なう火災報知装置におい
て、センサ端末機のトレンドグラフを表示可能な表示手
段を有し、該表示手段は、あるセンサ端末機のトレンド
グラフの表示時に、該センサ端末機のトレンドグラフに
該センサ端末機と近い関係にある近傍センサ端末機のト
レンドグラフを重ね合せ表示可能となっていることを特
徴としている。また、請求項2記載の火災報知装置は、
上記複数のセンサ端末機の各々に対し、これと近い関係
にあるセンサ端末機を近傍センサ端末機として登録可能
な登録手段をさらに有し、上記表示手段は、あるセンサ
端末機のトレンドグラフの表示時に、該センサ端末機に
対して近傍センサ端末機が登録されている場合に、前記
センサ端末機のトレンドグラフに近傍センサ端末機のト
レンドグラフを重ね合せ表示可能となっていることを特
徴としている。あるセンサ端末機のトレンドグラフの表
示時に、該センサ端末機のトレンドグラフに該センサ端
末機と近い関係にある近傍センサ端末機のトレンドグラ
フを重ね合せ表示させることで、同一時刻における出力
の比較が容易となり、これにより、たとえある1つのセ
ンサ端末機が経年変化等で誤動作しているような場合に
も、そのセンサ端末機と近い関係にある他のセンサ端末
機のトレンドグラフを参考にして火災判断等を正確かつ
容易に行なうことができる。
【0009】また、請求項3記載の発明は、あるセンサ
端末機のトレンドグラフに近傍センサ端末機のトレンド
グラフを重ね合せ表示する際に、近傍センサ端末機の種
別がセンサ端末機の種別と異なる場合には、近傍センサ
端末機に適合した目盛りをも表示することを特徴として
いる。これにより、近傍センサ端末機の種別がセンサ端
末機の種別と異なる場合にも近傍センサ端末機のデータ
の定量的な把握が可能となる。
【0010】また、請求項4記載の発明は、あるセンサ
端末機のトレンドグラフに近傍センサ端末機のトレンド
グラフを重ね合せ表示する際に、近傍センサ端末機の種
別をも表示することができる。これにより、近傍センサ
端末機の種別を容易に判別することができ、総合的な判
断のミスを防止することができる。
【0011】また、請求項5記載の発明は、トレンドグ
ラフが、任意所望の時点で表示可能であることを特徴と
している。これにより、火災判断のみならず、センサ端
末機の保守点検等も容易にかつ正確に行なうことができ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係る火災報知装置の一実施例の構
成図である。図1の火災報知装置では、煙,温度等のア
ナログデータを検知するセンサ端末機D−1乃至D−n
が伝送路7に接続されており、センサ端末機D−1乃至
D−nから伝送路7を介して送られたアナログデータに
基づき、中央装置1において、火災判断がなされるよう
になっている。
【0013】ここで、中央装置1は、全体の制御を行な
う中央処理装置2と、中央処理装置2の制御プログラム
等が記憶されているメモリ(例えばROM)3と、処理
に必要なデータやテーブル等が記憶されるメモリ(例え
ばRAM)4と、表示部5と、警報出力部6とを有して
いる。
【0014】中央処理装置2は、メモリ3に記憶されて
いる制御プログラムに従って、例えば、アドレスポーリ
ング等によって各センサ端末機D−1乃至D−nを循環
的に順次に呼出すようになっており、呼出したセンサ端
末機から煙,温度等のアナログデータが返送されると、
このアナログデータを演算処理し、火災判断等を行なう
ようになっている。具体的には、例えば、アナログデー
タのレベルが第1の基準レベル(火災レベル)に達した
ときには、火災が発生したと判断して警報信号を出力
し、警報出力部6から火災警報を発報するよう制御する
ようになっている。また、アナログデータのレベルが第
1の基準レベル(火災レベル)よりも低いが、火災発生
の可能性のある第2の基準レベルに達したときには、ア
ラーム信号を出力するようになっている。
【0015】また表示部5は、例えば図2に示すような
画面構成となっている。なお、この例では、表示部5
は、タッチパネルディスプレイなどで構成されており、
データ等を表示出力する出力用表示部とともに、オペレ
ータが指でタッチするときにキー入力等がなされる入力
用表示部とを有している。すなわち、表示部5は、出力
用表示部として、中央処理装置2からのアラーム信号,
あるいは警報信号によりアナログレベルが第2の基準レ
ベルに達した旨,あるいは第1の基準レベルに達した旨
を表示したり、あるいは後述のトレンドグラフを表示し
たりするデータ表示領域11と、所要のメッセージ等を
表示するメッセージ表示領域12とが設けられ、また、
入力用表示部として、トレンド表示キー13、戻りキー
14、近傍キー15、前報キー16、次報キー17など
が設けられている。
【0016】ここで、トレンドグラフとは、縦軸に煙,
温度等のアナログレベルをとり、横軸には時間をとった
グラフであって、センサ端末機から送られたアナログデ
ータをそのまま表示したものであっても良いし、あるい
は、特開平2−12398号に示されているように、ア
ナログデータに基づき予測される火災予測曲線であって
も良いし、さらには火災予測曲線にアナログデータを重
ね合せ表示したものであっても良い。いずれの表示であ
っても、各センサ端末機から送られたアナログデータ
は、トレンドグラフ表示用に例えばメモリ4に記憶され
るようになっている。
【0017】また、上記トレンド表示キー13は、デー
タ表示領域11にトレンドグラフを表示させるよう、デ
ータ表示領域11の表示内容を切り換えるためのもので
あり、また、戻りキー14は、データ表示領域11の表
示内容をトレンドグラフの表示前の状態に切り換えるた
めのものである。すなわち、オペレータは、ある1つの
センサ端末機に関するトレンドグラフを見たいときに
は、このセンサ端末機に関する情報が表示部5に表示さ
れているときに、トレンド表示キー13をタッチするこ
とによって、このセンサ端末機のトレンドグラフをデー
タ表示領域11に表示させることができる。例えば、あ
る1つのセンサ端末機のアナログレベルが第2の基準レ
ベルに達し、その旨のアラーム信号が出力されるとき
に、データ表示領域11に、このセンサ端末機のアナロ
グレベルが第2の基準レベルに達した旨を表示すること
ができる。この場合、オペレータは、これを見てトレン
ド表示キー13をタッチし、データ表示領域11の表示
をトレンドグラフ表示に切り換えることで、データ表示
領域11にこのセンサ端末機のトレンドグラフを表示さ
せることができる。また、トレンドグラフを見終った
後、戻りキー14をタッチすることで、データ表示領域
11の表示状態を元の状態に切り換えることができる。
【0018】なお、本実施例において、トレンド表示キ
ー13,戻りキー14は、表示部5に常時表示されてお
り、これらを任意の時点で操作し、任意の時点でトレン
ドグラフを表示させることが可能となっている。より詳
しくは、本実施例におけるトレンドグラフの表示タイミ
ングを前述した従来技術におけるトレンドグラフの表示
タイミングと比較すると、従来技術においては、トレン
ド表示キー13に対応するトレンドスイッチ表示は、プ
リアラームが出力されたときに表示され、従って、トレ
ンドグラフは、プリアラームが出力された以後、表示さ
れるようになっているが、本実施例においては、ある1
つのセンサ端末機に関する情報が表示部5に表示されて
いる状態にあれば、そのセンサ端末機のトレンドグラフ
を任意の時点で表示させることができる。すなわち、本
実施例では、トレンド表示キー13がオペレータによっ
て操作されたときにトレンドグラフを表示することがで
き、従って、オペレータが所望する任意の時点でこれを
表示することができる。従って、第2の基準レベルに達
したときに表示することもできるし、第2の基準レベル
に達する前の時点で表示することもできる。さらには、
第1の基準レベル(火災レベル)に達したときに表示す
ることもできる。
【0019】ところで、本実施例では、中央装置1は、
1つのセンサ端末機に関するトレンドグラフが表示され
るときに、このセンサ端末機と近い関係にある他のセン
サ端末機(以後、近傍センサ端末機と称す)からのアナ
ログデータに基づくトレンドグラフ(以後、近傍トレン
ドグラフと称す)をも、トレンドグラフと重ね合せてデ
ータ表示領域11に表示可能に構成されている。
【0020】上記センサ端末機と近い関係にある近傍端
末機としては、例えば、上記センサ端末機と位置的に近
い関係にあるセンサ端末機を用いることもできるし、あ
るいは位置的に近くではなくとも、互いに密接な関係に
あるセンサ端末機を用いることもできる。より具体的に
は、例えば、特公平2−30555号に開示されている
ように、センサ端末機D−1乃至D−nを複数のグルー
プに群別し、1つのグループ内のセンサ端末機を近傍セ
ンサ端末機として扱うことができる。図3には、一例と
して同じ室内に配置された9個のセンサ端末機を1つの
グループとした場合が示されている。このグループ分け
は、中央装置1側において例えばセンサ端末機のアドレ
スとグループ番号との対照表を設けることによって容易
に実現することができる。この対照表は例えばメモリ4
に予め登録しておけば良い。これにより、図3の例で
は、ある1つのセンサ端末機,例えばD2の近傍センサ
端末機はD−1,D−3〜D−9として定められ、ま
た、センサ端末機,例えばD4の近傍センサ端末機はD
−1〜D−3,D−5〜D−9として定められる。
【0021】図3に示す例のように近傍センサ端末機を
一意的に規定するかわりに、ユーザが独自に近傍センサ
端末機を任意に規定することもできる。いずれの場合に
おいても、ある1つのセンサ端末機に対し、近傍センサ
端末機を規定するときには、この関係をメモリ4等に対
照表などにより登録しておくのが良い。
【0022】近傍キー15は、ある1つのセンサ端末機
に関する情報が表示部5に表示されるときに、このセン
サ端末機に対して近傍センサ端末機が登録されている場
合に表示されるようになっており、トレンド表示キー1
3によってデータ表示領域11にこのセンサ端末機のト
レンドグラフが表示されている状態において、近傍キー
15が操作されると、近傍センサ端末機の近傍トレンド
グラフが上記トレンドグラフと重ね合せて表示されるよ
うになっている。なお、近傍キー15が操作されると、
この近傍キー15が反転表示あるいはブリンク表示さ
れ、また、この状態で近傍キー15がさらに操作される
と、反転表示あるいはブリンク表示は消え、近傍トレン
ドグラフも消えて、1つのトレンドグラフだけの表示に
戻る。
【0023】また、近傍トレンドグラフは、トレンドグ
ラフと同様のものであっても良いし、あるいは、トレン
ドグラフをより簡略化したものであっても良い。例え
ば、トレンドグラフがセンサ端末機からのアナログデー
タの時間変化,あるいは火災予測曲線である場合に、近
傍トレンドグラフとしては、近傍センサ端末機からのア
ナログデータの時間変化,あるいは火災予測曲線でも良
いし、これを一定時間間隔で間引いたものであっても良
い。さらには、センサ端末機からのアナログデータと近
傍センサ端末機からのアナログデータの差分値等を近傍
トレンドグラフとしても良い。いずれにしても、トレン
ドグラフおよび近傍トレンドグラフを表示するために
は、全てのセンサ端末機からのアナログデ−タを各セン
サ端末機ごとにメモリ4に記憶する必要がある。なお、
例えば特開平2−12398号に示されているような火
災予測曲線等のみを表示する場合にも、全てのセンサ端
末機のアナログデータを記憶する必要があり、従って、
本発明のようにトレンドグラフに重ね合わせて近傍トレ
ンドグラフを表示する場合であっても、トレンドグラフ
だけを表示する場合とほぼ同じメモリ容量で済む。
【0024】例えば、中央装置1の中央処理装置2は、
全てのセンサ端末機D−1乃至D−nを3秒周期で1ポ
−リング行ない、全てのセンサ端末機からのアナログデ
ータを集め、さらに2ポ−リングに1回の割合で(すな
わち6秒に1回の割合で)、全てのセンサ端末機からの
アナログデータを各センサ端末機ごとにトレンドグラフ
用アナログデータとしてメモリ4に記憶することができ
る。但し、メモリ容量を節約するため、各センサ端末機
からのトレンドグラフ用アナログデータの保持期間とし
ては、現時点から過去に遡って、数分程度(例えば5分
程度)が妥当である。
【0025】あるいは、これとは別に、各センサ端末機
からのアナログデータの1時間の最大,最小値を過去2
4時間分メモリ4に記憶し、これをトレンドグラフ用ア
ナログデータとすることもできるし、あるいは、各セン
サ端末機からのアナログデータの1日毎の最大,最小値
を過去30日分メモリ4に記憶し、これをトレンドグラ
フ用アナログデータとすることもできる。
【0026】上記のような過去5分程度,過去24時
間,過去30日の時間幅の異なる3種のトレンドグラフ
用アナログデータのうちのいずれか1つの種類だけをメ
モリ4に記憶しても良いし、あるいは3種類全てを記憶
し、これらのうちのいずれか1つを選択して表示させて
も良い。
【0027】なお、以下では、説明の便宜上、近傍トレ
ンドグラフは、トレンドグラフと同様のものであって、
過去5分程度のトレンドグラフ用アナログデータに基づ
いて表示されるとする。
【0028】また、前報キー16,次報キー17は、ト
レンドグラフが、アラーム信号,あるいは警報信号が出
力されるときに表示されるようになっている場合に用い
られ、ある1つのセンサ端末機からのデータに基づい
て、アラーム信号,あるいは警報信号が出力されて、こ
のセンサ端末機のトレンドグラフが表示されているとき
に、あるいはこのトレンドグラフと近傍センサ端末機の
近傍トレンドグラフが重ね合せ表示されているときに、
いまアラーム信号,あるいは警報信号を出力したセンサ
端末機よりも1つ前,または1つ後にアラーム信号,あ
るいは警報信号を出力したセンサ端末機のトレンドグラ
フをデータ表示領域11に表示させるために設けられて
いる。具体的には、前報キー16が押されるときには、
1つ前にアラーム信号,あるいは警報信号を出力したセ
ンサ端末機のトレンドグラフを表示するよう切り換わ
り、また、次報キー17が押されるときには、1つ後に
アラーム信号を出力したセンサ端末機のトレンドグラフ
を表示させるよう切り換わるようになっている。また、
この際、近傍キー15が操作されているときには、近傍
トレンドグラフも重ね合せ表示されるようになってい
る。すなわち、前報キー16,次報キー17を操作する
ことによって、全てのセンサ端末機のトレンドグラフ,
さらには近傍トレンドグラフを見ることができる。
【0029】次にこのような構成の火災報知装置の動作
について説明する。中央装置1の中央処理装置2は、例
えば、メモリ3に格納されている制御プログラムに従っ
て、各センサ端末機D−1乃至D−nをアドレスポーリ
ング等により循環的に順次に呼び出し、呼び出したセン
サ端末機から煙,温度等のアナログデータが返送される
と、このアナログデータを演算処理して火災判断等を行
なう。その際、例えば、1つのセンサ端末機,例えばD
−3からのアナログデータが、例えば、第1の基準レベ
ル(火災レベル)よりも低いが、第2の基準レベルに達
したことを検出すると、アラーム信号を出力し、表示部
5のデータ表示領域11に、このセンサ端末機D−3の
アナログデータが第2の基準レベルに達した旨を表示す
る。この表示を見て、オペレータがトレンド表示キー1
3を押すと、中央処理装置2は、このセンサ端末機D−
3のトレンドグラフを表示するため、メモリ4をアクセ
スし、このセンサ端末機D−3のトレンドグラフ用アナ
ログデータをメモリ4から読み出し表示部5に与える。
これにより、表示部5のデータ表示領域11は、トレン
ドグラフの表示に切り換わり、データ表示領域11には
図4に示すように、このセンサ端末機D−3の例えば過
去5分間にわたるアナログデータの時間変化を示すトレ
ンドグラフTG1が表示される。なお、この例では、セ
ンサ端末機D−3は、煙濃度を検出するアナログセンサ
であり、従って、トレンドグラフTG1の縦軸は、煙濃
度(%/m)のアナログレベルとなっている。
【0030】また、中央処理装置2は、このセンサ端末
機D−3に対して、近傍センサ端末機が登録されている
かを対照表等によって調べ、近傍センサ端末機が予め登
録されているときには(例えば近傍センサ端末機として
D−2が登録されているときには)、表示部5に近傍キ
ー15を表示する。センサ端末機D−3のトレンドグラ
フTG1が表示されている状態で、オペレータが近傍キ
ー15を操作すると、中央処理装置2は、さらにメモリ
4をアクセスして、センサ端末機D−3の近傍センサ端
末機として登録されているセンサ端末機D−2のトレン
ドグラフ用アナログデータをメモリ4から読み出し、表
示部5に与える。これによって、表示部5のデータ表示
領域11には、図5に示すように、センサ端末機D−3
のトレンドグラフTG1とともに、このセンサ端末機D
−3と近い関係にあるセンサ端末機D−2のトレンドグ
ラフ,すなわち近傍トレンドグラフTG2をも重ね合せ
て表示させることができる。
【0031】トレンドグラフに近傍トレンドグラフが重
ね合せ表示されることにより、互いに近い関係にあるセ
ンサ端末機からの同一時刻におけるアナログデータ出力
の比較を容易に行なうことができ、オペレータは、火災
判断等を正確に行なうことができる。例えば、センサ端
末機D−3のトレンドグラフTG1と近傍センサ端末機
D−2の近傍トレンドグラフTG2との両方において、
時間とともにアナログレベルが上昇する傾向にあるとき
には、異常が発生したと確実に判断することができる。
これに対し、センサ端末機D−3のトレンドグラフTG
1では、時間とともにアナログレベルが上昇している
が、近傍センサ端末機D−2の近傍トレンドグラフTG
2では、アナログレベルの上昇が無いか、上昇があって
も極めて僅かである場合には、センサ端末機D−3の誤
動作の可能性が高いと判断することができる。このよう
に、近傍センサ端末機の近傍トレンドグラフをも重ね合
せて表示することにより、たとえある1つのセンサ端末
機が経年変化等で誤動作しているような場合にも、近傍
センサ端末機の近傍トレンドグラフを参考にして、正確
な火災判断を行なうことができ、さらには周囲の状況を
も把握することができる。
【0032】さらに、ある1つのセンサ端末機のトレン
ドグラフ,さらには近傍センサ端末機の近傍トレンドグ
ラフが表示されている状態で、前報キー16を押すと、
例えば、いまアラーム信号を出力したセンサ端末機より
も1つ前にアラーム信号を出力したセンサ端末機のトレ
ンドグラフをデータ表示領域11に表示させることがで
き、また、次報キー17を押すと、いまアラーム信号を
出力したセンサ端末機よりも1つ後にアラーム信号を出
力したセンサ端末機のトレンドグラフがデータ表示領域
に表示させることができて、前報キー16,次報キー1
7を順次に操作することによって、いままでにアラーム
信号を出力した全てのセンサ端末機のトレンドグラフを
表示させることができる。
【0033】なお、上述の例では、アナログデータが第
2の基準レベルに達し、アラーム信号が出力されたとき
に、トレンド表示キー13を操作して、アナログデータ
が第2の基準に達したセンサ端末機のトレンドグラフを
表示するとして説明したが、アナログデータが第1の基
準レベルに達し、警報が発報されたときに、トレンド表
示キー13を操作して、警報を発報したセンサ端末機の
トレンドグラフを表示させることもできる。あるいは、
アナログデータが第2の基準レベルに達する以前の任意
の時点でトレンド表示キー13を操作してトレンドグラ
フを表示させることもできる。例えば、保守点検等を行
ないたいときに、トレンド表示キー13を操作して、各
センサ端末機の保守点検等をも行なうことができる。こ
の際、すなわち保守点検時等に、1つのセンサ端末機の
トレンドグラフとともに近傍センサ端末機の近傍トレン
ドグラフを重ね合せ表示すれば、各センサ端末機の状態
を同時に比較することができ、各センサ端末機を互いに
比較することが容易となって、保守点検等をより容易に
かつより正確に行なうことができる。
【0034】ところで、図5のように、ある1つのセン
サ端末機D−3のトレンドグラフTG1とともに、この
センサ端末機D−3と近い関係にある近傍センサ端末機
D−2の近傍トレンドグラフTG2が重ね合せ表示され
るときに、センサ端末機D−3と近傍センサ端末機D−
2の種別(煙,温度など)が全く同じであるときには、
トレンドグラフTG1と近傍トレンドグラフTG2の縦
軸は互いに共通し、図5のように、1種類の目盛りM1
(図5の例では、煙濃度(%/m))で済む。しかしな
がら、近傍センサ端末機D−2の種別が、センサ端末機
D−3の種別と異なるときには、トレンドグラフTG1
の目盛りだけで表示すると、近傍トレンドグラフ(例え
ばTG2)に基づくアナログデータの定量的な把握が難
かしくなる。そこで、本実施例では、さらに、ある1つ
のセンサ端末機と近傍センサ端末機との種別が異なると
きには、トレンドグラフに近傍トレンドグラフを重ね合
せ表示するとき、この近傍トレンドグラフに対し、近傍
センサ端末機に適合した目盛りをも表示するようになっ
ている。
【0035】具体的には、ある1つのセンサ端末機D−
3が煙検知の種別であり、これと近い関係にある近傍セ
ンサ端末機D−3が温度検知の種別のものであるときに
は、トレンドグラフTG1に近傍トレンドグラフTG2
を重ね合せ表示する際、図6に示すように、縦軸には、
トレンドグラフTG1用の目盛りM1(煙濃度(%/
m))とともに、近傍トレンドグラフTG2用の目盛り
M2(温度(℃))をも表示する。これにより、近傍セ
ンサ端末機D−2の種別がセンサ端末機D−3の種別と
異なっていても、トレンドグラフTG1と近傍トレンド
グラフTG2との両方に基づきアナログデータの定量的
な把握が容易となる。
【0036】さらに、この場合、近傍センサ端末機の種
別をもデータ表示領域11に表示することもできる。図
6には、近傍センサ端末機D−2の種別が定温式センサ
である場合に、その旨の表示Bがデータ表示領域11に
さらに表示されている。これにより、近傍センサ端末機
の種別をオペレータに容易に判別させることが可能とな
り、総合的な判断のミスを防止することができる。な
お、近傍センサ端末機の種別がセンサ端末機の種別と同
一の場合にも、これを表示することにより近傍センサ端
末機の種別を明瞭にさせることができる。
【0037】なお、上述の実施例では、トレンド表示キ
ー13は、表示部5に常時表示されているとしたが、従
来技術のように、プレアラームが出力されたときにトレ
ンド表示キー13を表示させるように構成することもで
きる。但し、この場合には、プレアラームが出力された
とき以後でなければ、トレンドグラフを表示することが
できない。これに対し、トレンド表示キー13が常時表
示され、これが常時操作可能状態である場合には、前述
のように、任意所望の時点でトレンドグラフを表示させ
ることができ、火災判断等のほかに、保守点検等にもト
レンドグラフを活用することができるという優れた効果
を奏することができる。
【0038】また、上述の実施例では、表示部5がタッ
チパネルディスプレイであるとしたが、表示部5をCR
Tディスプレイ等で構成しても良く、また、トレンド表
示キー13を指でタッチするかわりに、マウス等のポイ
ンティングデバイスなどによりポイントして操作するこ
ともできる。あるいは、トレンド表示キー13等を表示
部5ではなく、キーボード等の入力装置に別途に設ける
こともできる。また、表示部5にカラ−ディスプレイを
用い、トレンドグラフと近傍トレンドグラフとを色分け
して表示するようにしても良い。また、表示部5にカラ
−ディスプレイが用いられない場合には、例えばトレン
ドグラフを実線で表示し、近傍トレンドグラフを破線で
表示することなどにより、互いを区別するようにするこ
ともできる。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1,2記
載の発明によれば、あるセンサ端末機のトレンドグラフ
の表示時に、該センサ端末機のトレンドグラフに該セン
サ端末機と近い関係にある近傍センサ端末機のトレンド
グラフを重ね合せ表示可能となっているので、同一時刻
における出力の比較が容易となり、これにより、たとえ
ある1つのセンサ端末機が経年変化等で誤動作している
ような場合にも、そのセンサ端末機と近い関係にある他
のセンサ端末機のトレンドグラフを参考にして火災判断
等を正確かつ容易に行なうことができ、また、周囲の状
況をも適確に把握することができる。
【0040】また、請求項3記載の発明によれば、ある
センサ端末機のトレンドグラフに近傍センサ端末機のト
レンドグラフを重ね合せ表示する際に、近傍センサ端末
機の種別がセンサ端末機の種別と異なる場合には、近傍
センサ端末機に適合した目盛りをも表示するので、近傍
センサ端末機のデータの定量的な把握ができる。
【0041】また、請求項4記載の発明によれば、ある
センサ端末機のトレンドグラフに近傍センサ端末機のト
レンドグラフを重ね合せ表示する際に、近傍センサ端末
機の種別をも表示するので、近傍センサ端末機の種別を
容易に判別することができ、総合的な判断のミスを防止
することができる。
【0042】また、請求項5記載の発明によれば、トレ
ンドグラフは、任意所望の時点で表示可能なので、火災
判断のみならず、センサ端末機の保守点検等も容易にか
つ正確に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る火災報知装置の一実施例の構成図
である。
【図2】表示部の画面構成例を示す図である。
【図3】近傍センサ端末機を規定する一例を示す図であ
る。
【図4】1つのセンサ端末機のトレンドグラフだけが表
示されている状態を示す図である。
【図5】1つのセンサ端末機のトレンドグラフに近傍セ
ンサ端末機のトレンドグラフを重ね合せ表示した状態を
示す図である。
【図6】1つのセンサ端末機のトレンドグラフに近傍セ
ンサ端末機のトレンドグラフを重ね合せ表示した状態を
示す図である。
【図7】従来の火災報知装置の構成図である。
【符号の説明】
1 中央装置 2 中央処理装置 3,4 メモリ 5 表示部 6 警報出力部 7 伝送路 11 データ表示領域 12 メッセージ表示部 13 トレンド表示キー 14 戻りキー 15 近傍キー 16 前報キー 17 次報キー D−1乃至D−n センサ端末機 TG1,TG2 トレンドグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 会沢 潔 東京都渋谷区幡ケ谷1丁目11番6号 ニッ タン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のセンサ端末機が伝送路に接続さ
    れ、複数のセンサ端末機からのデータを処理して火災判
    断等を行なう火災報知装置において、センサ端末機のト
    レンドグラフを表示可能な表示手段を有し、該表示手段
    は、あるセンサ端末機のトレンドグラフの表示時に、該
    センサ端末機のトレンドグラフに該センサ端末機と近い
    関係にある近傍センサ端末機のトレンドグラフを重ね合
    せ表示可能となっていることを特徴とする火災報知装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の火災報知装置において、
    前記複数のセンサ端末機の各々に対し、これと近い関係
    にあるセンサ端末機を近傍センサ端末機として登録可能
    な登録手段をさらに有しており、前記表示手段は、ある
    センサ端末機のトレンドグラフの表示時に、該センサ端
    末機に対して近傍センサ端末機が登録されている場合
    に、前記センサ端末機のトレンドグラフに近傍センサ端
    末機のトレンドグラフを重ね合せ表示可能となっている
    ことを特徴とする火災報知装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の火災報知
    装置において、あるセンサ端末機のトレンドグラフに近
    傍センサ端末機のトレンドグラフを重ね合せ表示する際
    に、近傍センサ端末機の種別がセンサ端末機の種別と異
    なる場合には、近傍センサ端末機に適合した目盛りをも
    表示するようになっていることを特徴とする火災報知装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1,請求項2または請求項3記載
    の火災報知装置において、あるセンサ端末機のトレンド
    グラフに近傍センサ端末機のトレンドグラフを重ね合せ
    表示する際に、近傍センサ端末機の種別をも表示するよ
    うになっていることを特徴とする火災報知装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の火災報知装置において、
    前記トレンドグラフは、任意所望の時点で表示可能であ
    ることを特徴とする火災報知装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0962958A (ja) * 1995-08-21 1997-03-07 Nohmi Bosai Ltd 火災警報装置
US7242309B2 (en) 2004-11-26 2007-07-10 Hitachi, Ltd. Gas detection system
US7256527B2 (en) 2005-07-08 2007-08-14 Denso Corporation Brush holding device
JP2017068524A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 ホーチキ株式会社 防災設備盤

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JP2017068524A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 ホーチキ株式会社 防災設備盤

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