JPH0660233U - ケーブルラックの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーブル載置幅を変更自在なケーブルラック
を提供する。 【構成】 平行に配置された二本の親桁１，２の間に、
同一の架設長さを有する複数の子桁３を梯子状に架設し
てなるケーブルラックＡの構造において、複数の子桁３
は、二本の親桁１，２との接合部において屈曲自在であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電力通信用のケーブルを支持するケーブルラックの構造に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

ケーブルラックは、電力通信用のケーブルを支持または固定するためのもので あり、ビルの天井裏や壁の内部、また電気室の上部や壁際等の狭い現場に配設さ れるものである。

【０００３】 上記ケーブルラックは、複数のユニットを繋ぎ合わせてケーブルの軌道を形成 する。その一つのユニットは、平行に配置した二枚の親桁の間に複数の子桁を平 行に架設して梯子状にしたもの、あるいは所定幅を有する板の一面にパンチ穴を 穿設したもの等がある。 上記梯子状のケーブルラックにおいては、各々の子桁の架設端部をボルト止め や溶接等によって両脇の親桁に固設している。

【０００４】 そして、上記構造のユニットを長手方向に接続し、水平及び垂直方向に向かう ケーブルの軌道を形成する。 上記のようにして接続されたケーブルラックは、壁面及び天井面から延設され た支持部材によって軌道を固定される。そして、ケーブルラックが水平に配置さ れている部分ではケーブルラックの上にケーブルを載置し、また、ケーブルラッ クが垂直に配置されている部分では、固定部材を利用してケーブルをケーブルラ ックに固定する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記構造のケーブルラックは以下のような問題点があった。 すなわち、上記ケーブルラックは、ビルの天井裏や壁の内部、また電気室の上 部や壁際等の狭い現場に配設されるものである。しかし、上記構造のケーブルラ ックは、子桁を親桁に固設しているため、あるいは板状であるために形状が固定 されており、配置現場への搬入及び配置等が非常に困難であった。 また、ケーブルラックに載置するケーブルの量や、配置現場の広さ等によって 、ケーブルの載置幅の異なるケーブルラックを用意する必要があり面倒であった 。

【０００６】 そこで本考案は、ケーブルの載置幅を自在に変えることができるケーブルラッ クを提供し、上記の課題を解決することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために本考案は、平行に配置された二本の親桁の間に、 同一の架設長さを有する複数の子桁を梯子状に架設してなるケーブルラックの構 造において、前記複数の子桁は、前記二本の親桁との接合部において屈曲自在で あることを特徴とする。

【０００８】

【作用】

上記複数の子桁と二本の親桁とで形成される複数の四角形は、接合部における 子桁の屈曲によって辺の長さを保ちながら平行四辺形に変形する。したがって、 二本の親板の間隔も自在に変化する。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は、本考案の実施例のケーブルラックＡとこのケーブルラックに載置する ケーブルＢを示す斜視図である。 図１において１は第一の親桁であり、２は第二の親桁である。上記第一の親桁 １と第二の親桁２とは、所定の長さと幅を有する同寸の矩形状の板であり、それ ぞれの親桁はお互いの面を向かい合わせた状態で平行に配置されている。

【００１０】 上記第一の親桁１から第二の親桁２にかけては、複数の子桁３が架設されてい る。上記複数の子桁３は、同寸に形成された矩形の棒状体であり、両端が架設端 部になっている。 そして、上記子桁３は第一の親桁１と第二の親桁２の間でお互いに平行に保た れ、一方の架設端部は第一の親桁１に、もう一方の架設端部は第二の親桁２に配 置される。

【００１１】 上記のように配置された複数の子桁３のそれぞれは、図２（１）の平面図に示 すように、第一の丁番４と第二の丁番５とによって、第一及び第二の親桁１，２ に取り付けられている。 上記第一の丁番４は、その軸方向が第一の親桁１の長辺と直交するように配置 され、二枚の固定板は、子桁３の第一の側面３ａと第一の親桁１に固設される。 また、上記第二の丁番５は、上記第一の丁番４と同様に軸方向が親桁と直交す るように配置され、二枚の固定板は、子桁３の上記第一の側面３ａの反対側の第 二の側面３ｂと第二の親桁２に固設される。

【００１２】 上記構造のケーブルラックＡは、以下の様に変形する。 先ず、上記複数の子桁３の第一の側面３ａと、第一の親桁１の内側面とに第一 の丁番４の二枚の固定板が固設されている。したがって、図２（２）に示すよう に、各々の子桁３は、第一の丁番４の軸部４ａを支軸にして、該子桁３と第一の 親桁１との成す角度θが自在に屈曲する。 そして、上記複数の子桁３の第二の側面３ｂと、第二の親桁２の内側面とに第 二の丁番５の二枚の固定板が固設されている。したがって、各々の子桁３は、第 二の丁番５の軸部５ａを支軸にして、該子桁３と第二の親桁２との成す角度θは 自在に屈曲する。 また、上記第一と第二の丁番４，５の軸部４ａ，５ａを支軸とした複数の子桁 ３，３．．の回動は、お互いに連動するものである。

【００１３】 したがって、上記のケーブルラックＡにおいては、二枚の子桁３，３と第一の 親桁１と第二の親桁２とで形成される複数の平行四辺形が、各辺の長さを保ちな がら自在に変形する。 そして、図２（２）の矢印に示すように、第一の親桁１と第二の親桁２に逆方 向の力を加えることによって、徐々に平行四辺形が潰れ、図２（３）に示した状 態では上記ケーブルラックＡが最も小さく畳まれる。 また、図２（３）の状態から、矢印に示すように、二枚の親桁１，２に力を加 えることによって、図２（２）から、図２（１）へとケーブルラックＡのケーブ ル載置幅Ｗが徐々に広がる。

【００１４】 上記実施例においては、子桁３を第一と第二の親桁１，２に取り付ける際に丁 番を用いた。しかし、本考案はこれに限るものではない。

【００１５】

【考案の効果】

以上、実施例で説明下ように、本考案のケーブルラックの構造によれば、折り 畳みが自在であるので、輸送、搬入及び狭い作業現場内での配置等を手軽に行う ことができる。さらに、親桁と親桁の間の幅を変えることで、それぞれの状況に 対応したケーブルの載置幅を作業現場で形成することができ、ケーブルラックの 取り付け作業を能率的に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例のケーブルラックを示す図で
ある。

【図２】本考案のケーブルラックの作動を説明する図で
ある。

【符号の説明】

１ 第一の親桁 ２ 第二の親桁 ３ 子桁 Ａ ケーブルラック

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 平行に配置された二本の親桁の間に、同
   一の架設長さを有する複数の子桁を梯子状に架設してな
   るケーブルラックの構造において、 前記複数の子桁は、前記二本の親桁との接合部において
   屈曲自在であることを特徴とするケーブルラックの構
   造。