JPH0660166B2 - ベンゾジアゼピン類の検査法、そのトレーサー、抗原および抗体 - Google Patents
ベンゾジアゼピン類の検査法、そのトレーサー、抗原および抗体Info
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- JPH0660166B2 JPH0660166B2 JP62269158A JP26915887A JPH0660166B2 JP H0660166 B2 JPH0660166 B2 JP H0660166B2 JP 62269158 A JP62269158 A JP 62269158A JP 26915887 A JP26915887 A JP 26915887A JP H0660166 B2 JPH0660166 B2 JP H0660166B2
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Description
産業上の利用分野 本発明は、液体、とくに尿、血清、血漿などの生物学的
液中のベンゾジアゼピン類の存在または量を測定する蛍
光偏光免疫検査方法および試薬、ならびにその試薬の製
造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、(1)サン
プル中のベンゾジアゼピン類および/またはその代謝物
の存在または量を測定するための試薬(トレーサーおよ
び抗体)、(2)その抗体を産生するために用いる免疫原
性化合物、(3)合成法(トレーサーおよび免疫原性化合
物の製法)、および(4)該検査を行なう分析方法に関す
る。 先行技術 ベンゾジアゼピン類の薬物は、ほとんど、第1図で示さ
れるベンゾジアゼピン環を有し、その5位に芳香族系置
換基を有している。これらは、鎮静剤、催眠剤、筋弛緩
剤、不安解消剤、抗てんかん剤として、またアルコール
中毒の治療剤として臨床的に用いられている。ベンゾジ
アゼピン類の1種であるジアゼパムは若干快意状態をも
たらし、それだけで禁制された用途に、あるいは他の禁
制化合物の混和剤として用いられる。 ベンゾジアゼピン類は、種々の形で代謝され、7−クロ
ルベンゾジアゼピン類では主として3位で脱アルキル化
が行なわれる。7−ニトロベンゾジアゼピン類は7−ア
ミノおよび7−アセトアミド形に代謝される。その水酸
化代謝産物は主としてグルクロン化結合体として排泄さ
れる。 ベンゾジアゼピン類を単独で摂取したことが原因で死者
が出たことはほとんどない。ベンゾジアゼピン類は安全
な化合物であると一般に考えられており、そのため、そ
の使用が促進された。ベンゾジアゼピン類は西洋では全
も頻繁に処方される薬の1つである。ベンゾジアゼピン
類が広く使用されるために、悪用のほか、誤って過剰投
与がなされるようになり、そのため、薬の乱用の試験お
よび救急室においてベンゾジアゼピン類の存在を検査す
ることが一般に行なわれている。そのためには、迅速で
信頼性があり、選択的かつ正確なベンゾジアゼピン類お
よびその代謝物の検出方法が有用である。 最も頻繁に試験される生物学的液体は尿である。尿サン
プルは血液サンプルよりもずっと入手しやすく、その他
の生物学的液体は検査に使用するために広く調査されて
いない。 以前は尿中に存在するベンゾジアゼピン類は薄層クロマ
トグラフィー(TLC)によって検出するか、または高
性能クロマトグラフィー(HPLC)またはガスクロマ
トグラフィー(GC)を用いて血清または血漿中の濃度
を確認する酵素イムノアッセイ(EIA)によって検出
する方法が一般的であった。これらの尿中の分析方法に
は欠点がある。TLC法はサンプルの抽出が必要であ
り、検査時間が長い。EIAは酵素反応を含み、以下の
不利な点がある。1)試薬がかなり不安定であり、2)
EIAにおける酵素反応生成物の吸光度測定値に影響を
与えるかもしれない生物学的サンプル中の成分(酵素阻
害剤または同様の反応を触媒する酵素など)が検査結果
に影響を与える、および、3)EIAで測定する吸光度
および生物学的サンプル中の成分(ビリルビンまたはそ
の他の発色団など)がこれらの検査から得られた結果の
正確さに影響する。 薬物およびその他の物質を検査する場合、フルオレセイ
ンの偏光競合的結合イムノアッセイはより満足な方法で
ある。典型的には、競合的結合イムノアッセイはテスト
サンプル中のリガンドを測定するために使用される(本
発明の目的には、「リガンド」は競合的結合イムノアッ
セイ技術を用いて定量すべき生物学的興味のある物質で
ある)。 ベンゾジアゼピン抗原共役物および抗体は、米国特許第
4,243,654号(シュナイダー(Schneider)
ら)、米国特許第4,083,948号(ダビス(Davi
s)ら)、米国特許第4,191,738号(ディクソ
ン(Dixon))および米国特許第4,046,636号
(ウールマン(Ullman)ら)に開示されている。 本発明は前述の先行技術よりも優れた技術を提供するも
のであり、詳細には、サンプル中の1つまたはそれ以上
のベンゾジアゼピン類またはベンゾジアゼピン代謝物を
決定するために有用な、免疫原、選択性のある抗体、高
感度のフルオレセイントレーサー、抗体およびフルオレ
セイントレーサーの製造方法、およびトレーサーおよび
抗体を用いる検査方法を提供する。本発明に従って行な
われる検査は以下に説明する様に特に正確である。 発明の目的 本発明は、ベンゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン
類の代謝物を検査するために使用しうる抗体の生成に用
いるハプテンおよびイムノアッセイ、ベンゾジアゼピン
類およびその代謝物に対する代謝物に対するフルオレセ
イン偏光イムノアッセイに使用されるトレーサー、ハプ
テン、免疫原およびトレーサーの合成方法、ならびにこ
れらの検査を行なう方法に関する。 本発明は、まず、新規な構造を有する特異的なハプテン
および免疫原に関する。 本発明のハプテンおよび免疫原は、第2図に示す構造を
有する。 [式中、XはCH、N、またはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は−Hまたは−OH、 R3は−Oまたは非結合性電子対、 R4は、R1が−Hまたは−CH3の場合、−R−Z−
Q、またはR1が−R−Z−Qの場合、ハロゲン、−N
O2、−NH2または−NHCOCH3であり、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはC=O、C=NH、NH、NCH3、N=N、SO2
またはCH2であり、 Qは水素、ヒドロキシ、または該化合物がハプテンとし
て用いられる場合は除去しうる基である(本発明の目的
には、「除去しうる基」とはハロゲン、アシルオキシ基
(カルボン酸エステルを含む)、N−スクシンイミジル
オキシまたはN−フタルイミジルオキシ基、アルコキシ
またはフェノキシまたは置換フェノキシ基、N−イミダ
ゾリル基、1−ベンゾトリアゾリルオキシ基または当業
者に周知である同様のその他の活性基である)。Qは、
本化合物が免疫原として用いられる場合は、ポリ(アミ
ノ酸)、ポリ(アミノ酸)誘導体または他の免疫原性キ
ャリアである]。 本発明は、第二に、新規なハプテンから免疫原を製造す
る方法に関する。 その目的は、第2図で表わされる化合物を化学的な結合
することによって、免疫原を作る方法により行なわれ
る。なお、第2図の式中の符号は下記の通りである。 XはCH、N、またはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は−Hまたは−OH、 R3は−Oまたは非結合性電子対、 R4は、R1が−Hまたは−CH3の場合、−R−Z−
Q、またはR1が−R−Z−Qの場合、ハロゲン、−N
O2、−NH2または−NHCOCH3であり、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはC=O、C=NH、SO2、NH、NCH3またはC
H2であり、 Qは水素、ヒドロキシまたは除去しうる基(ただし、Z
がCH2である場合、Qは水素ではない)である。 また、該化合物はポリ(アミノ酸)、ポリ(アミノ酸)
誘導体または他の巨大分子のキャリアまたはその表面上
に反応性官能基を持った合成重合体ビーズの様な巨大分
子状または微粒子のキャリア物質を有している。 本発明は、第三には、新規な免疫原による抗体の生成に
関する。本発明によれば、公知の方法によりイン・ビボ
またはイン・ビトロの技術を用いて、前記の合成化合物
または物質に反応して抗体を生成させる。 本発明は、第四には、新規な構造を有する特異なトレー
サー、および該トレーサーの合成前駆体として用いられ
る化合物に関する。 これらのトレーサーおよびトレーサー前駆体は第2図で
表わされ、式中、 XはCH、NまたはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は、R1およびR4のいずれも−R−Z−Qでない場
合、−R−Z−Q、またはR2は−Hまたは−OH、 R3は−Oまたは非結合性電子対、 R4は、R1およびR2のいずれも−R−Z−Qでない場
合、−R−Z−Q、またはR4は−ハロゲン、−NO2、
−NH2または−NHCOCH3、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはNH、CO、SO2またはC=NHであり、 Qは−H、−OH、除去しうる基またはフルオレセイン
またはフルオレセイン誘導体である。 Qがフルオレセインまたはフルオレセイン誘導体である
場合、本化合物はトレーサーとして用いることができ、
Qが−H、−OHまたは除去しうる基である場合には、
本化合物はトレーサー前駆体として用い得る。 本発明は、第五には、新規トレーサーの製造方法に関す
る。本発明によれば、該トレーサーは第2図で表わされ
る化合物をフルオレセインまたはフルオレセイン誘導体
と化学的にカップリングすることによって製造される。
該第2図の式中、 XはCH、NまたはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は、R1およびR4のいずれも−R−Z−Qでない場
合、−R−Z−Q、またはR2は−Hまたは−OH、 R3は−Oまたは非結合性電子対、 R4は、R1およびR2のいずれも−R−Z−Q でない場合、−R−Z−Q、またはR4は−ハロゲン、
−NO2、−NH2または−NHCOCH3、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはNH、CO、SO2またはC=NHであり、 Qは−H、−OH、または除去しうる基である。 本発明は、第六には、分析方法、すなわち、前述のトレ
ーサーおよびベンゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピ
ン代謝物に対する抗血清を試薬として用いる検査方法に
関する。その目的は、改良されたフルオレセイン偏光イ
ムノアッセイを提供することであり、ベンゾジアゼピン
(類)またはその代謝物(群)を含むまたは含むと考え
られる液体を、均質溶液中で、ベンゾジアゼピン(類)
に対する抗血清および抗血清の存在に対して検出可能な
蛍光偏光反応を生じさせることのできるフルオレセイン
でラベルしたベンゾジアゼピン誘導体に接触させ、その
均質溶液に平面偏光を通し、それからの蛍光偏光反応を
測定することによって行なうことができる。 本発明は、第七には、リボフラビンまたは他の蛍光発色
団による潜在的な蛍光の干渉を消去ることに関する。ヨ
ウ化ナトリウムを各々のサンプルに直接加えるかまた
は、検査に用いられる1つまたはそれ以上の試薬に加
え、存在している蛍光を消光することにより、蛍光の干
渉を消去する。 本発明の目的およびそれらの利点は実施例と共に、以下
の詳細な説明から明らかである。 発明の構成および効果 本発明ではフルオレセインおよびフルオレセイン誘導体
を使用する。 本発明のトレーサー化合物の利用に必要なフルオレセイ
ンおよびその誘導体の特質はフルオレセインの蛍光であ
る。フルオレセインは第3図で示されるように、周囲の
酸濃度(pH)により2つの互変体の形態で存在してい
る。開環(酸性)型においては、多くの共役二重結合が
あり、これによりフルオレセイン(およびフルオレセイ
ン分子を含む化合物)の開環型が青い光を吸収し、約4
ナノセカンドの励起状態ライフタイム後に緑色の蛍光を
放出し得る。開環型および閉環型が共存する場合、開環
型および閉環型の分子の濃度比はpHレベルを調節するこ
とによって容易に変化させうる。一般に、本発明に係る
トレーサー化合物は例えばナトリウム、カリウム、アン
モニウムなどの様な生理学的に許容し得る塩として溶液
中に存在し、このことにより本発明の分析方法において
用いる際に、トレーサー化合物は開環蛍光型で存在する
ことができる。存在する塩の特定は、pHレベルを調節す
るために用いた緩衝液に依存することになる。例えば、
ナトリウムリン酸緩衝液の存在下では本発明化合物は普
通はナトリウム塩として開環型で存在することになる。 本明細書中で用いられる場合には、「フルオレセイン」
という用語は独立した化合物としても、より大きな化合
物の一成分としても、特定の分子として存在している場
合には、蛍光性は別として、開環型および閉環型の両者
を含んでいることを意味している。開環型は蛍光が生じ
るために必要である。 フルオレセイン分子の炭素原子番号は分子が開環型であ
るか閉環型であるかによって変わる。従って、フルオレ
セインおよびその化合物に関する記載は炭素原子番号に
関しては統一されていない。閉環型ではフェニル環上の
ラクトンのカルボニルに対してパラ位の炭素は「6」と
番号が付けつられている。開環型ではフェニル環上のカ
ルボン酸基に対してパラ位の炭素は「5」と番号が付け
られている(第3図参照)。合成に用いる原料は閉環型
で番号付けを行なうのが最も一般的であるので、本明細
書でも閉環型による番号付けを採用している。従って、
本明細書の記載では、フルオレセインおよびその化合物
のカルボキシル基を反対方向にある炭素原子は「6」と
番号付けする。 抗体と複合体を形成していない溶液中のトレーサーは蛍
光の吸収および再放出に必要な時間以内で自由に施光す
る。その結果、再放出光はかなりランダムに向くため、
抗体と複合体を形成していないトレーサーの蛍光偏光は
低く、0に近い。特定の抗体と複合体を形成すると、そ
のトレーサー抗体複合体では、抗体分子の施光は比較的
小さなトレーサー分子のものよりも遅いと考えられ、そ
のため観察される偏光は増大する。従って、リガンドが
抗体の部位についてトレーサーと競合する場合、フリー
のトレーサーとトレーサー−抗体複合体の混合物の観察
される蛍光偏光は、トレーサーの偏光とトレーサー−抗
体複合体の偏光との中間の値をとるものと考えられる。
サンプルがリガンドを高濃度に含んでいる場合は、観察
された偏光値はフリーのリガンドの偏光値に近似し、す
なわち、低い。テストサンプルがリガンドを低濃度含ん
でいる場合は、偏光値は結合したリガンドの偏光値に近
似し、すなわち高い。イムノアッセイの反応混合物を垂
直偏光ついで水平偏光を用いて順次励起させ、この放出
光の垂直成分のみを分析することによって、反応混合物
中の蛍光偏光を正確に決定しうる。決定されるべき偏光
およびリガンド濃度間の正確な関係は既知濃度を用いて
偏光値を測定することにより確立することができる。リ
ガンド濃度はこの方法で用意された標準曲線から算出し
得る。 本発明に係る方法で形成された特定の抗体およびトレー
サーは、以下に述べるように、非常に良く検査に使用し
得る。 1.試薬 本発明における免疫原およびトレーサーはともに第2図
に示される構造式で表わすことができる。 対象物は、抗体の認識部位について、ベンゾジアゼピン
類およびベンゾジアゼピン代謝物群とトレーサーとの間
で競合性を有するものでなければならない。ハプテンお
よびトレーサーの構造はかなり違いがあり、それによっ
てその目的を達成し得る。本発明の目的においては、
「ハプテン」は免疫原の前駆物質であり、一般には免疫
学的に活性なキャリアと結合するのに適した基を有する
置換ベンゾジアゼピン誘導体からなる。 (a)免疫原の構造 使用し得る抗体は種々のベンゾジアゼピン誘導体から製
造され得る。環上の1位または7位のいずれかに官能基
を有する化合物から作られる免疫原は動物内にて抗体を
生成し得る。このような抗体を適当なトレーサーと結合
させて、本発明のベンゾジアゼピン類およびベンゾジア
ゼピン代謝物の検査に用いられる。 本発明の免疫原は第2図に示す構造式を有し、本発明の
好ましい態様では、該免疫原は第4図で示される化合物
から誘導される。該免疫原は、後記合成法および実施例
に記載されるように、第2図の化合物をポリ(アミノ
酸)、ポリ(アミノ酸)の誘導体または他の免疫学的に
活性なキャリアとカップリングさせることにより製造さ
れる。 構造の観点からは、1位または7位のいずれを置換して
も同様に好ましいが、7位誘導体の方が出発物質がより
容易に入手しやすく、製造が非常に簡潔である。しか
し、特定の動物から有用な抗血清を得る可能性は1位誘
導体の方が大きいと考えられる。従って、第4図(式
中、R、R2およびR3は前記と同じ、ZはC=O、C=
NH、SO2、NH、NCH3またはCH2、およびQは
免疫原性キャリアである)で示される1位誘導体が本発
明の目的において好ましい具体例である。本発明の最も
好ましい態様においては、免疫原は第5図で示されるも
のである。このものは、他の薬物および内因性物質は除
外して、広範囲のベンゾジアゼピン類およびベンゾジア
ゼピン代謝物に対して感受性のある抗血清を提供するの
で好ましい。この最も好ましい態様においては、牛血清
アルブミンはポリ(アミノ酸)であるが、アルブミン、
血清たん白質類(例えば、グロブリン、眼レンズたん白
質、リポたん白質など)を含む種々のたん白質キャリア
が用い得る。代表的なたん白質キャリアには牛血清アル
ブミン、鍵穴かさ貝(keyhole limpet)ヘモシアニン、
卵オバルブミン、牛γ−グロブリン、チロキシン結合グ
ロブリンなどがある。また、リジンまたはオルニチン残
基などのような有効なアミノ基を十分有する合成ポリ
(アミノ酸)も使用でき、さらに、反応性官能基を有す
る他の多くの合成または天然の重合物質が使用できる。
さらに、炭水化物、酵母、多糖類、または他の免疫学的
キャリアとして用いられる物質をハプテンと結合させて
免疫原を製造し得る。 (b)トレーサーの構造 本発明にトレーサーの構造の可変性はハプテンの構造の
可変性よりもさらに大である。トレーサーは第2図の構
造式を有する。本発明の好ましい態様では、トレーサー
は第6図(式中、Rは前記と同じ、ZはC=O、N
H2、SO2またはC=NHである)で示される構造を有
している。 本発明に係るトレーサーは、例えば第7−1図〜第7−
10図で示されるような、アミド、アミジノ、トリアジ
ニルアミノ、カルバミド、チオカルバミド、カルバモイ
ル、チオカルバモイルまたはスルホニルカルバモイル基
などによって、フルオレセイン誘導体と結合しているベ
ンゾジアゼピン誘導体である。本発明のトレーサーは、
後記合成法および実施例で示すように、アミノ、カルボ
ン酸、スルホン酸、メルカプト、ヒドロキシ、イミデー
ト、ヒドラジド、イソシアネート、チオイソシアネー
ト、クロロホルメート、クロロチオホルメート、クロロ
スルホニルカルバモイルまたは同様の基を含むベンゾジ
アゼピン誘導体を適当なフルオレセイン誘導体と結合さ
せることによって製造される。 例えば、以下のフルオレセイン誘導体のいずれも反応剤
として用い得る。 Fl−NH2 フルオレセインアミノ Fl−CO2H カルボキシフルオレセイン Fl−NHCOCH2I−ヨードアセトアミドフルオレ
セイン Fl−NHCOCH2Br−ブロモアセトアミドフルオ
レセイン 2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル
アミノ−フルオレセイン(DTAF) 4−クロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン−
2−イルアミノ−フルオレセイン Fl−NCS フルオレセインチオイソシアネート Fl−CH2NH2 11−アミノメチルフルオレセイン 2.抗体 本発明の抗体は、前述の免疫原に対して羊またはウサギ
内において反応を誘導することにより製造する。免疫原
は本技術分野において知られている方法で動物に投与す
るかまたは免疫成分細胞の試験管培養物に接種する。 3.製造方法 本発明の免疫原およびトレーサーはともに第2図の構造
を有する前駆体から製造しうる。 (a)免疫原の製造 本発明の免疫原は第2図で示す構造を有するハプテンと
ポリ(アミノ酸)とをカップリングすることにより製造
される。このポリ(アミノ酸)部分はハプテンと、アミ
ド、アミジン、アルキル、尿素、チオ尿素、カルバメー
ト、またはチオカルバメート結合によって結合し得る。
好ましい具体例においては、該ポリ(アミノ酸)は牛血
清アルブミン(BSA)であり、該ハプテンは第8図で
示される。ハプテンは公知のアミド結合の形成に用いら
れる通常の条件下でカップリングするのが好ましい。免
疫原は−NH2、−CO2H、−CONHNH2、−CN
OR、−CHO、−Br、−I、−NCO、−NCS、
−OCOCl、−SO2Clまたは−OCSCl基を含
むハプテンをポリ(アミノ酸)とカップリングして製造
する。NH2基を含むハプテンは、−NH2基の存在下ポ
リ(アミノ酸)上のカルボン酸基を活性化することによ
りカップリングし得る。芳香族アミン類に対しては、ジ
アゾニウム塩法が用いられ得る。酸性溶液中、アミンと
硝酸ナトリウムを混合して製造したジアゾニウム塩をポ
リ(アミノ酸)に加える。ポリ(アミノ酸)上のカルボ
ン酸基の活性化はハプテンおよびポリ(アミノ酸)を1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド(EDC)、N,N′−ジシクロヘキシルカル
ボジイミド(DCC)、1−シクロヘキシル−3−(2
−モルホリノエチル)カルボジイミド、メトキシ−p−
トルエンスルホネートなどと混合することにより行なわ
れる。 カルボン酸を含むハプテンも、後記トレーサー製造の項
で述べるように、そのまま活性化する方法(EDC)ま
たは活性エステル法によってカップリングする。−CO
NHNH2に対しては、カップリングは非芳香族アミノ
基の場合と同様に行う。対応するシアノ化合物から製造
した−CNOR化合物は直接、ポリ(アミノ酸)とカッ
プリングする。−CHO化合物は還元アミノ化により、
ポリ(アミノ酸)とカップリングする。ポリ(アミノ
酸)を−CHOハプテンと混合し、生じたイミンを水素
化シアノホウ素ナトリウムなどのような水素化ホウ素還
元試薬を用いて還元して、ポリ(アミノ酸)上にアルキ
ル化したアミンを生成する。対応するアミン化合物から
製造されたイソシアネート(−NCO)およびイソチオ
シアネート(−NSC)化合物、および対応するアルコ
ール化合物から製造されたクロロホルメート(−OCO
Cl)およびクロロチオホルメート(−OCSCl)化
合物は各々、尿素、チオ尿素、カルバメートおよびチオ
カルバメート結合を生成する。このことは、ハプテンを
ポリ(アミノ酸)に直接カップリングすることにより達
成される。 上述のハプテン(免疫原前駆物質)の製造は互いにきわ
めて類似した方法で達成される。第4図の化合物は本発
明の好ましい具体例による免疫原前駆物質を示す。 一般に1位置換ハプテンは、ノルジアゼパムまたはその
誘導体のアミド窒素を、オメガ−ハロカルボン酸、オメ
ガ−ハロアジドのエステルまたはオメガ−アジド第一級
アルコールのスルホネートエステルを用いてアルキル化
することにより製造する。潜在性または保護された官能
基を顕在化し、その化合物をポリ(アミノ酸)または他
のキャリアとカップリングする、例えば、側鎖が保護さ
れたt−ブチルエステル(例えば第21図の化合物)の
場合、保護基はトリフルオロ酢酸で処理することにより
除去され、一方、アジド末端鎖の場合は潜在性官能基は
プロパンジオールまたはトリフェニルホスフィンを用い
て選択的に還元することによって顕在化される。ノルジ
アゼピンまたはその誘導体を、プロモアセトニトリル、
ブロモアセトアルデヒド、ジメチルアセタールなどの様
な他のジ官能性アルキル化剤を用いてアルキル化するこ
とができる。 アルデヒド類またはケトン類はウイテッヒ(Wittig)反
応、ヒドラジン化合物との縮合、アミノ化合物との還元
アミノ化などのような既知の方法により、キャリアたん
白質とカップリングするのに有用な適切な基を含む種々
の化合物へ誘導しうる。 アルデヒド類およびケトン類は、また、NH2OCH2C
O2Hなどのような(アミノヒドロキシ)アルキルカル
ボン酸と縮合して置換したオキシム誘導体を生成しう
る。このオキシムアルキルカルボン酸誘導体は部分的に
還元して、対応する(アミノヒドロキシ)アルキルカル
ボン酸誘導体にすることができる。同じ型の縮合および
還元はヒドラジンおよびヒドラジン誘導体を用いても達
成しうる。 ニトリル誘導体はニトリルを無水アルコールおよび塩化
水素ガスを用いて処理することにより、アルコキシイミ
デートに転換しうる。ヒドラジン誘導体は対応するカル
ボン酸誘導体から、ヒドラジンとカップリングしている
活性エステルによってまたはヒドラジンを対応するカル
ボン酸エステル誘導体と反応させることによって製造し
うる。アミンまたはアルコールをホスゲンまたはチオホ
スゲンと反応させることによって、アミン類はイソシア
ネートまたはチオイソシアネート誘導体へ転換でき、ア
ルコールはクロロホルメートおよびクロロチオホルメー
ト誘導体へ転換しうる。 (b)トレーサーの合成 本発明に係るトレーサーはフルオレセイン分子またはフ
ルオレセイン誘導体とカップリングすることにより製造
され、第2図で示される構造を有する。フルオレセイン
分子は第7−1〜第7−10図に示すようにアミド、ア
ミジン、尿素、チオ尿素、カルバメート、チオカルバメ
ート、トリアジニルアミノまたはスルホニルカルバメー
ト結合によってアミノ、カルボニル、イミデートまたは
アルコキシ官能基と結合しうる。本発明に係る好ましい
具体例では、フルオレセイン誘導体は6−(4,6−ジ
クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フ
ルオレセインであり、これは第9図および第10図に示
される前駆体とカップリングされる。 例えばアミノ、ヒドラジニル、ヒドラジドなどのような
末端アミノ基を有するすべてのベンゾジアゼピン誘導体
は活性エステル法または混合酸無水物法によってカルボ
キシフルオレセインにカップリングされ、溶液中で2つ
の物質を単に混合することによって、フルオレセインイ
ソチオシアネート、DTAF、またはアルコキシDTA
Fとカップリングされる。このアミノ基はホスゲンおよ
びチオホスゲンと反応させることによって、各々、イソ
シアネートおよびチオイソシアネート基へ転換しうる。
次にこれらをアミノフルオレセインと縮合してトレーサ
ーを生成する。 例えばカルボン酸(アミノヒドロキシ)アルキルカルボ
ン酸などのような末端カルボン酸基を有するすべてのベ
ンゾジアゼピン誘導体は活性エステル法によってアミノ
フルオレセインおよびアミノメチルフルオレセインとカ
ップリングする。 末端水酸基を有するベンゾジアゼピン誘導体はDTA
F、−ブロモアセトアミドフルオレセインまたはフルオ
レセインイソチオシアネートと溶液中で反応させること
により、フルオレセインとカップリングしうる。この水
酸基はクロロスルホニルイソシアネート、ホスゲン、ま
たはチオホスゲンと反応させることにより、各々、クロ
ロスルホニルカルバモイル、クロロホルメートまたはク
ロロチオホルメート基に転換しうる。次にこれらの誘導
体を溶液中、アミノフルオロセインとカップリングして
トレーサーを得る。 末端メルカプト基を有するベンゾジアゼピン誘導体は前
記アジド類の場合と同様にハロゲン化物またはスルホネ
ートエステル類およびアルカリ金属スルフィド類から製
造される。これらは溶液中、−ブロモアセトアミドフル
オレセインまたは−ブロモアセトアミドフルオレセイン
とカップリングする。 末端ニトリル基を有するベンゾジアゼピン誘導体は前記
アジド類の場合と同様に、ハロゲン化物またはスルホネ
ートエステル類から製造される。これらは塩化水素ガス
の存在下、無水アルコール中でイミデート類に転換され
る。このイミデートは次に、溶液中でフルオレセインア
ミンとカップリングしてトレーサーを得る。 ベンゾジアゼピン誘導体の種々のアミノ、ヒドロキシ、
およびメルカプト誘導体の製造法は前記免疫原製造法の
項で説明したとおりである。 3.検査法 本発明に係る特別なトレーサーおよび抗体は本発明に従
って定性的にまたは定量的に決定され得るベンゾジアゼ
ピン類およびベンゾジアゼピン代謝物のフルオレセイン
偏光分析において非常に良好な結果を与え得る。本発明
に係る分析は分析前に標本処理を行う必要がないので、
従来方法よりもより迅速なベンゾジアゼピン類およびベ
ンゾジアゼピン代謝物分析方法を提供する。本発明に係
る分析システムは正確にサンプル中のベンゾジアゼピン
類およびベンゾジアゼピン代謝物の存在を検出する。 本発明に係る分析方法によって、すなわち、本発明に係
るトレーサー化合物および免疫原を用いる蛍光偏光イム
ノアッセイ法にてベンゾジアゼピン類およびベンゾジア
ゼピン代謝物を決定する方法によって、ベンゾジアゼピ
ン類またはベンゾジアゼピン代謝物を含んでいるかまた
は含むと考えられるサンプルを、トレーサーの生物学的
に許容される塩およびベンゾジアゼピン類およびベンゾ
ジアゼピン代謝物およびトレーサーに対して特異的な抗
体と混合する。抗体は上述の免疫原を用いて製造する。
ベンゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン代謝物およ
びトレーサーは競合して限られた抗体の部位と反応し、
複合体を形成する。トレーサーおよび抗体の濃度を一定
に保つことによって、形成するベンゾジアゼピン類−抗
体複合体およびベンゾジアゼピン代謝物−抗体複合体の
トレーサー−抗体複合体に対する比はサンプル中のベン
ゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン代謝物の総量に
直接比例する。従って、直線偏光を用いて混合物を励起
し、トレーサーおよびトレーサー−抗体複合体によって
放出される蛍光偏光を測定することにより、サンプル中
にベンゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン代謝物が
存在しているか否かを定性的に決定しうる。 この結果は正味の偏光単位および幅(ミリ偏光単位で)
によって定量し得る。ミリ偏光単位を測定すると、ベン
ゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン代謝物がなく最
大量のトレーサーが抗体と結合する場合には最大の偏光
を示す。正味のミリ偏光単位が高いほど、トレーサー
(群)はより良く抗体に結合する。この偏光幅はサンプ
ルにベンゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン代謝物
が含まれていると決定される最小濃度においての正味の
ミリ偏光と抗体と結合しているトレーサーの総量との間
の差を示している。より大きな幅はより良い多数のデー
ター分析を提供する。好ましい抗体−トレーサー結合物
は少なくとも30ミリ偏光単位の広がりを有している
が、この検出可能な最小濃度においては少なくとも5ミ
リ偏光幅は許容されうる。 第1表は本発明に係る種々の具体例において得られた結
果を偏光幅および正味のミリ偏光単位を用いて表わす。
すべての場合において、牛血清アルブミンをたん白質キ
ャリアとして用いた。第1表のデーターから明らかなよ
うに、第17図および第19図に示されるトレーサーを
組み合わせて用いた第5図で示されるハプテンから得ら
れた免疫原を用いて行なった検査では優れた結果が得ら
れた。従って、この組み合わせは本発明において最も好
ましいものである。また、第15図/16図、第15図
/第17図、および第15図/第19図の組合せからな
るハプテン/トレーサーの組合せも許容しうる結果を導
き、これらは他の好ましい組み合わせである。 ヨウ化ナトリウム(NAI)をサンプルに加えてもよく、
またはトレーサー以外の1つまたはそれ以上の検査試薬
を加えてサンプル中に本来存在している蛍光を消し、検
査における潜在性蛍光の干渉を消去する。サンプル中の
約50%までの蛍光を消去するために十分な量を用いる
ならば、用いるNaIの量は重要ではない。 また、前処理用溶液、希釈用緩衝液、ベンゾジアゼピン
検定液およびベンゾジアゼピン対照物などの一般に入手
し得る溶液を所望により用いてもよい。 これらの典型的な試薬溶液は、後述するように、検査用
「キット」としてアボット・ラボラトリーズ(イリノイ
州、アボット・パーク)から市販されている。 特記しない限り、本明細書において表わされる百分率は
すべて重量/容量の単位である。本発明において好まし
いトレーサーの組成は、リン酸緩衝液[pH7.5、0.1モ
ル、ポリソルベート80(0.2%)、ナトリウムアジド
(0.1%)および牛ガンマー−グロブリン(0.01%)]
中にトレーサーが120〜240ナノモル含まれてい
る。抗血清の組成はトリス緩衝液(pH7.5、0.1モル)、
ナトリウムアジド(0.1%)、牛ガンマー−グロブリン
((0.01%)およびエチレングリコール(2.0%)(容
量/容量))を用いて希釈した羊血清からなる。希釈緩
衝液はリン酸ナトリウム(pH7.5、0.1モル)、ナトリウ
ムアジド(0.1%)、および牛ガンマー−グロブリン
(0.01%)からなる。前処理用溶液はヨウ化ナトリウム
(50%)、塩化ナトリウム(0.9%)および蒸留水か
らなる。正常ヒト尿中にノルジアゼピンを0.0、20
0.0、400.0、800.0、1200.0、およ
び2400.0ナノグラム/ミリリットルの濃度で含
み、保存剤としてナトリウムアジド(0.1%)を共に含
んでなるベンゾジアゼピン検定液が有用である。正常ヒ
ト尿中にノルジアゼピンを300.0および1000.
0ナノグラム/ミリリットルの濃度で含み、保存剤とし
てナトリウムアジド(0.1%)を共に含でなるベンゾジ
アゼピン対照液も有用である。 各々の検定液、対照液またはサンプルの蛍光偏光値を決
定し、アボットTDxRの偏光分析器のような機械の打ち
出しテープ上にプリントする。非線形回帰分析を用い、
各検定液の偏光とその濃度を相関させることによって標
準曲線を作成する。所有する検量線と打ち出されたテー
プ上のデータから各対照液およびサンプルの濃度を読み
取る。前述の好ましい方法においては、トレーサー、抗
体、前処理用溶液、検定液および対照液は約2℃〜約8
℃にて保管しなければならず、一方、希釈溶液は常温で
保管しなければならない。標準曲線および対照液は2週
間毎に調製し、各検定液および対照液は2つずつ調製す
る。所望により、対照液は毎日調製し、すべてのサンプ
ルは2つずつ調製する。 以下に述べる説明および以下の実施例は例示であり、本
発明の目的に関して何ら限定的なものではない。当業者
に自明の種々の変更を含み、特許請求の範囲で定義され
るものおよびそれと法律上均等物は本発明の範囲に含ま
れる。 実施例 実施例1から実施例27は本発明による実施例である。
実施例1および2は抗体を生成するための免疫原の製造
法に関し、実施例3から実施例14は免疫原およびトレ
ーサーの前駆体の製造法に関し、実施例15から実施例
27はトレーサーの製造法に関する。 実施例1 第5図に示される免疫原の製造法: 1−カルボキシメチル−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−
5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン(56mg)をジシクロヘキシルカルボジイミド(60
mg)およびN−ヒドロキシサクシンイミド(32mg)お
よびピリジン(1m)と混合する。この混合物を3時
間攪拌し、得られた混合物にジメチルホルムアルデヒド
(25%)中の牛血清アルブミン(10mg/m)から
なる溶液(10m)を滴下する。次にこの溶液を室温
にて18時間攪拌した後、ガラスウールを通して濾過
し、反応物から沈殿物を除去する。この混合物をセルロ
ース透析管(スペクトラ/プロ3、M.W.カットフ350
0)中でジメチルホルムアミド(25%)に対して2日
間透析し、続いて、蒸留水に対して3日間透析する。透
析管から得た溶液はビウレットたん白質濃度決定法によ
り測定して8.6mg/mのたん白質を含んでいた。 実施例2 第13図で示される免疫原の製造法: 1−メチル−7−アミノ−1,3−ジヒドロ−5−フェニ
ル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(50m
、0.19ミリモル)をN−ジメチルホルムアミド(D
MF)(5.0m)、水(1.5m)および塩酸(1
M、0.5m)中に溶解し、この混合物を4℃まで冷却
し、硝酸ナトリウム(1M、0.15ミリモル、0.1
5m)を加える。この反応溶液を4℃にて30分間攪
拌し、これに、1M尿素水溶液(125μ)を加えて
反応を停止させる。得られた溶液にホウ酸ナトリウム緩
衝液(0.1M、pH9.0、12.5m)中の牛血清アルブ
ミン(500mg)溶液を滴下し、4℃にて1時間攪拌す
る(NaOH(1N)を用いてpH9.0に維持)。 この反応混合物を4℃において16時間混合する。得ら
れた溶液をまず重炭酸ナトリウム(0.05M、4)
にて、3回緩衝液を交替して、透析し、続いて脱イオン
化水(4、4回交替)にて透析する。得られた溶液が
実験動物に注射する免疫原である。 実施例3 1−[tert−ブトキシカルボニルメチル]−7−クロロ
−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−1.4−ベンゾジ
アゼピン−2−オン(第21図)の製造法: 無水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(20m
)中の7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(264mg、
9.7ミリモル)の溶液に窒素雰囲気下にてナトリウムメ
トキシド(659mg、12.8ミリモル)を加える。こ
の混合物を攪拌しながら油浴中85℃にて30分間加熱
した後、DMF(1m)中のtert−ブチルブロモアセ
テート(1.9g、9.7ミリモル)の溶液を10分間
かけて加える。同温度にて4時間攪拌を続けた後、この
混合物を減圧濃縮し、塩化メチレン(90m)と水
(180m)間に分配する。この水相を塩化メチレン
2倍以上の部分を用いて抽出し、合わせた有機層を食塩
水(45m)で洗浄し、乾燥する(MgSO4)。回
転蒸留を行った後、粗生成物を減圧下でさらに乾燥し、
ヘキサン/酢酸エチル(1:1)から再結晶して精製
し、白色粉体を得る(1.99g、53%)。 実施例4 1−カルボキシメチル−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−
5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン(第8図)の製造法: 塩化メチレン(5m)中の1−[tert−ブトキシカル
ボニルメチル]−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フ
ェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(2
75mg、0.71ミリモル)の溶液にトリフルオロ酢酸
(2m)を加える。室温にて4時間攪拌後、揮発性物
質を減圧下除去し、残渣をシリカゲル(EM9385)
フラッシュ−クロマトグラフィーにかける。ヘキサン/
酢酸エチル(1:5)を用いて溶出すると淡黄色ガラス
(240mg)を得る。 実施例5 1−[(2−アミノエチルアミン)カルボニル]メチル
−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第10図)の製造
法: 1−(カルボキシメチル)−7−クロロ−1,3−ジヒド
ロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2
−オン(35mgミリモル)、ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(41mg、0.2ミリモル)、N−ヒドロキシサ
クシンイミド(13mg、0.11ミリモル)、およびピ
リジン(0.25ミリモル)の混合物を室温にて1時間
攪拌する。エチレンジアミン(30mg、0.5ミリモ
ル)を加えた後、この混合物をさらに5時間攪拌する。
その後、水を加え、水性混合物を酢酸エチルを用いて抽
出する(3回)。合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥する。この溶液を回転蒸留すると
粗生成分が得られ、これを酢酸エチルから再結晶して、
NMRスペクトルにおいて芳香族プロトンを有しない無
色の粉体(24mg)を得る。母液をプレパラティブTL
C板(20cm×230cm×0.5mm)に適用し、メタノ
ール−水酸化アンモニウム(99:1)を用いて展開
し、正確なNMRスペクトルを与えるニンヒドリン陽性
(またUV活性)物質(6.4mg)を得る。 DTAFトレーサーの一般的製造法(G1) アミン(0.01ミリモル)、DTAF(IまたはII)
(0.01ミリモル)、トリエチルアミン(2滴)およ
びメタノール(0.1m)の混合物を室温にて16時
間攪拌する。この混合物をプレパラティブシリカゲルT
LC板上に適用する。CHCl3/MeOH(3:1又
は4:1)を用いて展開し、蛍光の帯を得、これを削り
取り、メタノールで別々に溶出する。特定のケースで
は、相対的に純粋なトレーサーをアセトニトリル/リン
酸緩衝溶液(0.01M、pH5.3)(1:1、V/
V)を展開液として用いて逆相プレパラティブTLC板
(ホワットマン4803−−800、KC−18 F2
54)上でさらに精製する。 カルボキシフルオレセイントレーサーの一般的製造法
(G2) アミン(0.01ミリモル)、フルオレセインカルボン
酸(VまたはVI)−O−サクシンイミドエステル(0.
01ミリモル)およびピリジン(0.1m)の混合物
を室温にて16時間攪拌する。この混合物をプレパラテ
ィブTLC板に適用する。CHCl3/MeOH(3:
1又は4:1)を用いて展開し、蛍光の帯を得て、板か
ら削り得り、メタノールを用いて別々に溶出する。 フルオレセインアミントレーサーの一般的製造方法(G
3) 乾燥ピリジン(0.1m)中のカルボン酸(0.01
ミリモル)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.0
2ミリモル)およびN−ヒドロキシサクシンイミド
(0.012モル)の混合物を室温にて1時間攪拌す
る。生成した活性エステルを次にフルオレセインアミン
(異性体1または2)を用いて同温にて16時間処理す
る。この反応混合物をプレパラティブシリカゲルTLC
板(20cm×20cm×0.5mm)に適用する。CHCl
3/MeOH(基質の極性に応じて3:1または4:
1)を用いて展開し、蛍光の帯を得て、板から削り取
る。個々の帯をメタノールを用いて溶出し、溶出液を集
める。 実施例6 1−(2−アジドエチル)−7−クロロ−1,3−ジヒド
ロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2
−オン(第22図)の製造法: 無水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(3m)
中の7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H
−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(270mg、1ミ
リモル)の溶液に窒素雰囲気下、ナトリウムメトキシド
(ナトリウム(30mg)およびメタノール(3m)か
ら新しく調製)を加える。この混合物を油浴中、85℃
において攪拌しながら15分間加熱した後、DMF(2
60mg)中の2−アジドエチルメシレートの溶液を加え
る。8時間攪拌後、この混合物を濃縮し、水および塩化
メチレン間に分配する(3回)。有機層を合せ、水およ
び食塩水で洗浄する(各1回)。硫酸マグネシウムで乾
燥し、この溶液を回転蒸留して粗生成物(335mg)を
得る。 実施例7 1−アミノエチル−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−
フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
(第9図)の製造法: 実施例6で製造した粗アジド(310mg)、プロパンジ
チオール(1.1m)、およびトリエチルアミン
(0.9m)のメタノール(30m)中の混合物を
室温にて一晩攪拌する。この混合物を水で希釈し、酢酸
エチルで抽出する(3回)。抽出物を合わせ、食塩水で
洗浄し、乾燥する(硫酸マグネシウム)。この溶液を回
転蒸留して粗残渣を得、これをシリカゲル(120m
)フラッシュ−カラムクロマトグラフィーにかけ、メ
タノール−NH4OH(700:1)を用いて溶出し
て、高領域(360MHZ)プロトンNMRスペクトル
により特定されたニンヒドリン陽性およびUV活性物質
(109mg)を得る。 実施例8 1−(3−アジドプロピル)−7−クロロ−5−フェニ
ル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンの製造
法: エタノール中のカリウムエトキシド(1.0M、0.3
75m)から溶媒を除去した。ジメチルホルムアミド
(1.0m)および7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5
−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
(81mg)を加え、この混合物を油浴中で15分間80
℃にて加熱する。室温にまで冷却した後、ジメチルホル
ムアミド(0.15m)中の3−アジドプロピルメタ
ンスルホネート(81mg)を加え、この混合物を80℃
の油浴中で1時間、再び加熱すると、固化してゲルとな
る。ジクロロメタンおよび水の間に分配し、食塩水で洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、溶媒を除去
して粗生成物を得、これをヘキサン−酢酸エチルを用い
て展開する薄層シリカゲル板上のクロマトグラフィーに
よって精製して、標題の化合物を得る。 実施例9 1−(3−アミノプロピル)−7−クロロ−1,3−ジヒ
ドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オンの製造法: 1−(3−アジドプロピル)−7−クロロ−1,3−ジヒ
ドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン(40mg)およびトリフェニルホスフィン(3
5mg)の無水THF(21/2m)中の溶液を室温にて
24時間攪拌する。水(0.0026m)を加え、攪
拌を3時間以上続ける。揮発性物質を除去し、標題の化
合物およびトリフェニルホルフィンオキシドの混合物を
得、これをさらに精製することなくトレーサーの製造に
用いる。 実施例10 7−クロロ−1−(フルオレセイン−11−イルメチル
アミノカルボニルメチル)−5−フェニル−1,3−ジヒ
ドロ−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第1
9図)の製造法: 実施例9に記載の如く調製した酸(40ミリグラム)を
N,N−ジメチルホルムアミド(2m)中に入れ、N−
ヒドロキシサクシンイミド(15mg)を加え、次に1,3
−ジシクロヘキシルカルボジイミド(28mg)を加え
る。室温にて16時間攪拌し続ける。これを濾過してア
ミノメチルフルオレセイン(48mg)およびトリエチル
アミン(24mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(3m
)中の溶液に加える。この混合物を室温にて24時間
攪拌する。 精製 第1番目−ホワットマンC18、20×20cm、/mmプ
レパラティブTCL板、溶媒系:70/30/5メタノ
ール、水、酢酸、Rf=0.2 第2番目 シリカゲル、20×20cm、/mmプレパラテ
ィブTCL板、溶媒系:90/10塩化メチレン−メタ
ノール、Rf=0.65 実施例11 3−[(t−ブトキシカルボニル)メチル]−7−クロ
ロ−1,3−ジヒドロ−1−メチル−5−フェニル−2H
−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第23図)の製
造法: 実施例3に記載の方法と同様の方法によりジアゼパムか
ら製造する。 実施例12 3−(カルボキシメチル)−7−クロロ−1,3−ジヒド
ロ−1−メチル−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−2−オン(第11図)の製造法: tert−ブトキシ基を除去する方法は実施例4を参照。 実施例13 7−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−メチル−5−フェニ
ル−3−[(2−トリメチルシリルエトキシ)カルボニ
ルアミノメチル]−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2
−オン(第24図)の製造法: カルボン酸(実施例12で製造、85mg、0.248ミ
リモル)、ジフェニルホスホリルアジド(68mg、0.
248ミリモル)、トリエチルアミン(25mg、0.2
48ミリモル)およびトルエン(1.5m)の混合物
を窒素雰囲気下80℃にて2時間攪拌する。2−(トリ
メチルシリル)エタノール(59mg、0.499ミリモ
ル)を加え、得られた混合物を同温度でさらに6時間攪
拌しながら、加熱する。 室温にまで冷却した後、混合物を水と酢酸エチルとの間
に分配する。合わせた有機相を食塩水で洗浄し(1
回)、硫酸マグネシウムで乾燥する。この溶液を回転蒸
留して油(171mg)を得る。サンプルの3分の1をプ
レパラティブTLC板(シリカゲル、20cm×20cm×
2mm)に適用する。酢酸エチル/ヘキサン(5:1)で
展開して主要な帯(Rf=0.52)を得、板を削り取
り、メタノールで溶出して油(26mg)を得る。 実施例14 3−アミノメチル−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−
メチル−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン(第12図)の製造法: カルバメート(実施例13により製造、24mg、0.0
52ミリモル)のTHF(1m)中の溶液にTHF中
の(n−Bu)4NF(1M、0.21m)を注射器
を用いて加える。得られた溶液を50℃にて30分間攪
拌し、酢酸エチルを加え、希釈した混合物を塩化アンモ
ニウムおよび水で洗浄する(各1回)。硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、この溶液を回転蒸留して油(25mg)を得
る。 実施例15 1−{2−[4−クロロ−2−(フルオレセイン−5−
イルアミノ)−1,3,5−トリアジン−6−イルアミノ]
エチル}−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル
−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2H−オンの製造
法: 一般的方法(G1)により製造する 実施例16 1−{2−[4−クロロ−2−[フルオレセイン−6−
イルアミノ)−1,3,5−トリアジン−6−イルアミノ]
エチル}−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル
−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第15
図)の製造法: 一般的方法(G1)により製造する。 実施例17 1−[2−(フルオレセイン−5−イルカルボニル)ア
ミノエチル]−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェ
ニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第1
4図)の製造法: 一般的方法(G2)により製造する。 実施例18 1−[2−(フルオレセイン−6−イルカルボニルアミ
ノ)エチル]−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェ
ニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンの製造
法: 一般的方法(G2)で製造する。 実施例19 1−[(フルオレセイン−5−イルアミノ)カルボニル
メチル]−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル
−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンの製造法: 一般的方法(G3)で製造する。 実施例20 1−(フルオレセイン−6−イルアミノカルボニルメチ
ル)−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンの製造法: 一般的方法(G3)により製造する。 実施例21 1−
液中のベンゾジアゼピン類の存在または量を測定する蛍
光偏光免疫検査方法および試薬、ならびにその試薬の製
造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、(1)サン
プル中のベンゾジアゼピン類および/またはその代謝物
の存在または量を測定するための試薬(トレーサーおよ
び抗体)、(2)その抗体を産生するために用いる免疫原
性化合物、(3)合成法(トレーサーおよび免疫原性化合
物の製法)、および(4)該検査を行なう分析方法に関す
る。 先行技術 ベンゾジアゼピン類の薬物は、ほとんど、第1図で示さ
れるベンゾジアゼピン環を有し、その5位に芳香族系置
換基を有している。これらは、鎮静剤、催眠剤、筋弛緩
剤、不安解消剤、抗てんかん剤として、またアルコール
中毒の治療剤として臨床的に用いられている。ベンゾジ
アゼピン類の1種であるジアゼパムは若干快意状態をも
たらし、それだけで禁制された用途に、あるいは他の禁
制化合物の混和剤として用いられる。 ベンゾジアゼピン類は、種々の形で代謝され、7−クロ
ルベンゾジアゼピン類では主として3位で脱アルキル化
が行なわれる。7−ニトロベンゾジアゼピン類は7−ア
ミノおよび7−アセトアミド形に代謝される。その水酸
化代謝産物は主としてグルクロン化結合体として排泄さ
れる。 ベンゾジアゼピン類を単独で摂取したことが原因で死者
が出たことはほとんどない。ベンゾジアゼピン類は安全
な化合物であると一般に考えられており、そのため、そ
の使用が促進された。ベンゾジアゼピン類は西洋では全
も頻繁に処方される薬の1つである。ベンゾジアゼピン
類が広く使用されるために、悪用のほか、誤って過剰投
与がなされるようになり、そのため、薬の乱用の試験お
よび救急室においてベンゾジアゼピン類の存在を検査す
ることが一般に行なわれている。そのためには、迅速で
信頼性があり、選択的かつ正確なベンゾジアゼピン類お
よびその代謝物の検出方法が有用である。 最も頻繁に試験される生物学的液体は尿である。尿サン
プルは血液サンプルよりもずっと入手しやすく、その他
の生物学的液体は検査に使用するために広く調査されて
いない。 以前は尿中に存在するベンゾジアゼピン類は薄層クロマ
トグラフィー(TLC)によって検出するか、または高
性能クロマトグラフィー(HPLC)またはガスクロマ
トグラフィー(GC)を用いて血清または血漿中の濃度
を確認する酵素イムノアッセイ(EIA)によって検出
する方法が一般的であった。これらの尿中の分析方法に
は欠点がある。TLC法はサンプルの抽出が必要であ
り、検査時間が長い。EIAは酵素反応を含み、以下の
不利な点がある。1)試薬がかなり不安定であり、2)
EIAにおける酵素反応生成物の吸光度測定値に影響を
与えるかもしれない生物学的サンプル中の成分(酵素阻
害剤または同様の反応を触媒する酵素など)が検査結果
に影響を与える、および、3)EIAで測定する吸光度
および生物学的サンプル中の成分(ビリルビンまたはそ
の他の発色団など)がこれらの検査から得られた結果の
正確さに影響する。 薬物およびその他の物質を検査する場合、フルオレセイ
ンの偏光競合的結合イムノアッセイはより満足な方法で
ある。典型的には、競合的結合イムノアッセイはテスト
サンプル中のリガンドを測定するために使用される(本
発明の目的には、「リガンド」は競合的結合イムノアッ
セイ技術を用いて定量すべき生物学的興味のある物質で
ある)。 ベンゾジアゼピン抗原共役物および抗体は、米国特許第
4,243,654号(シュナイダー(Schneider)
ら)、米国特許第4,083,948号(ダビス(Davi
s)ら)、米国特許第4,191,738号(ディクソ
ン(Dixon))および米国特許第4,046,636号
(ウールマン(Ullman)ら)に開示されている。 本発明は前述の先行技術よりも優れた技術を提供するも
のであり、詳細には、サンプル中の1つまたはそれ以上
のベンゾジアゼピン類またはベンゾジアゼピン代謝物を
決定するために有用な、免疫原、選択性のある抗体、高
感度のフルオレセイントレーサー、抗体およびフルオレ
セイントレーサーの製造方法、およびトレーサーおよび
抗体を用いる検査方法を提供する。本発明に従って行な
われる検査は以下に説明する様に特に正確である。 発明の目的 本発明は、ベンゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン
類の代謝物を検査するために使用しうる抗体の生成に用
いるハプテンおよびイムノアッセイ、ベンゾジアゼピン
類およびその代謝物に対する代謝物に対するフルオレセ
イン偏光イムノアッセイに使用されるトレーサー、ハプ
テン、免疫原およびトレーサーの合成方法、ならびにこ
れらの検査を行なう方法に関する。 本発明は、まず、新規な構造を有する特異的なハプテン
および免疫原に関する。 本発明のハプテンおよび免疫原は、第2図に示す構造を
有する。 [式中、XはCH、N、またはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は−Hまたは−OH、 R3は−Oまたは非結合性電子対、 R4は、R1が−Hまたは−CH3の場合、−R−Z−
Q、またはR1が−R−Z−Qの場合、ハロゲン、−N
O2、−NH2または−NHCOCH3であり、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはC=O、C=NH、NH、NCH3、N=N、SO2
またはCH2であり、 Qは水素、ヒドロキシ、または該化合物がハプテンとし
て用いられる場合は除去しうる基である(本発明の目的
には、「除去しうる基」とはハロゲン、アシルオキシ基
(カルボン酸エステルを含む)、N−スクシンイミジル
オキシまたはN−フタルイミジルオキシ基、アルコキシ
またはフェノキシまたは置換フェノキシ基、N−イミダ
ゾリル基、1−ベンゾトリアゾリルオキシ基または当業
者に周知である同様のその他の活性基である)。Qは、
本化合物が免疫原として用いられる場合は、ポリ(アミ
ノ酸)、ポリ(アミノ酸)誘導体または他の免疫原性キ
ャリアである]。 本発明は、第二に、新規なハプテンから免疫原を製造す
る方法に関する。 その目的は、第2図で表わされる化合物を化学的な結合
することによって、免疫原を作る方法により行なわれ
る。なお、第2図の式中の符号は下記の通りである。 XはCH、N、またはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は−Hまたは−OH、 R3は−Oまたは非結合性電子対、 R4は、R1が−Hまたは−CH3の場合、−R−Z−
Q、またはR1が−R−Z−Qの場合、ハロゲン、−N
O2、−NH2または−NHCOCH3であり、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはC=O、C=NH、SO2、NH、NCH3またはC
H2であり、 Qは水素、ヒドロキシまたは除去しうる基(ただし、Z
がCH2である場合、Qは水素ではない)である。 また、該化合物はポリ(アミノ酸)、ポリ(アミノ酸)
誘導体または他の巨大分子のキャリアまたはその表面上
に反応性官能基を持った合成重合体ビーズの様な巨大分
子状または微粒子のキャリア物質を有している。 本発明は、第三には、新規な免疫原による抗体の生成に
関する。本発明によれば、公知の方法によりイン・ビボ
またはイン・ビトロの技術を用いて、前記の合成化合物
または物質に反応して抗体を生成させる。 本発明は、第四には、新規な構造を有する特異なトレー
サー、および該トレーサーの合成前駆体として用いられ
る化合物に関する。 これらのトレーサーおよびトレーサー前駆体は第2図で
表わされ、式中、 XはCH、NまたはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は、R1およびR4のいずれも−R−Z−Qでない場
合、−R−Z−Q、またはR2は−Hまたは−OH、 R3は−Oまたは非結合性電子対、 R4は、R1およびR2のいずれも−R−Z−Qでない場
合、−R−Z−Q、またはR4は−ハロゲン、−NO2、
−NH2または−NHCOCH3、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはNH、CO、SO2またはC=NHであり、 Qは−H、−OH、除去しうる基またはフルオレセイン
またはフルオレセイン誘導体である。 Qがフルオレセインまたはフルオレセイン誘導体である
場合、本化合物はトレーサーとして用いることができ、
Qが−H、−OHまたは除去しうる基である場合には、
本化合物はトレーサー前駆体として用い得る。 本発明は、第五には、新規トレーサーの製造方法に関す
る。本発明によれば、該トレーサーは第2図で表わされ
る化合物をフルオレセインまたはフルオレセイン誘導体
と化学的にカップリングすることによって製造される。
該第2図の式中、 XはCH、NまたはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は、R1およびR4のいずれも−R−Z−Qでない場
合、−R−Z−Q、またはR2は−Hまたは−OH、 R3は−Oまたは非結合性電子対、 R4は、R1およびR2のいずれも−R−Z−Q でない場合、−R−Z−Q、またはR4は−ハロゲン、
−NO2、−NH2または−NHCOCH3、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはNH、CO、SO2またはC=NHであり、 Qは−H、−OH、または除去しうる基である。 本発明は、第六には、分析方法、すなわち、前述のトレ
ーサーおよびベンゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピ
ン代謝物に対する抗血清を試薬として用いる検査方法に
関する。その目的は、改良されたフルオレセイン偏光イ
ムノアッセイを提供することであり、ベンゾジアゼピン
(類)またはその代謝物(群)を含むまたは含むと考え
られる液体を、均質溶液中で、ベンゾジアゼピン(類)
に対する抗血清および抗血清の存在に対して検出可能な
蛍光偏光反応を生じさせることのできるフルオレセイン
でラベルしたベンゾジアゼピン誘導体に接触させ、その
均質溶液に平面偏光を通し、それからの蛍光偏光反応を
測定することによって行なうことができる。 本発明は、第七には、リボフラビンまたは他の蛍光発色
団による潜在的な蛍光の干渉を消去ることに関する。ヨ
ウ化ナトリウムを各々のサンプルに直接加えるかまた
は、検査に用いられる1つまたはそれ以上の試薬に加
え、存在している蛍光を消光することにより、蛍光の干
渉を消去する。 本発明の目的およびそれらの利点は実施例と共に、以下
の詳細な説明から明らかである。 発明の構成および効果 本発明ではフルオレセインおよびフルオレセイン誘導体
を使用する。 本発明のトレーサー化合物の利用に必要なフルオレセイ
ンおよびその誘導体の特質はフルオレセインの蛍光であ
る。フルオレセインは第3図で示されるように、周囲の
酸濃度(pH)により2つの互変体の形態で存在してい
る。開環(酸性)型においては、多くの共役二重結合が
あり、これによりフルオレセイン(およびフルオレセイ
ン分子を含む化合物)の開環型が青い光を吸収し、約4
ナノセカンドの励起状態ライフタイム後に緑色の蛍光を
放出し得る。開環型および閉環型が共存する場合、開環
型および閉環型の分子の濃度比はpHレベルを調節するこ
とによって容易に変化させうる。一般に、本発明に係る
トレーサー化合物は例えばナトリウム、カリウム、アン
モニウムなどの様な生理学的に許容し得る塩として溶液
中に存在し、このことにより本発明の分析方法において
用いる際に、トレーサー化合物は開環蛍光型で存在する
ことができる。存在する塩の特定は、pHレベルを調節す
るために用いた緩衝液に依存することになる。例えば、
ナトリウムリン酸緩衝液の存在下では本発明化合物は普
通はナトリウム塩として開環型で存在することになる。 本明細書中で用いられる場合には、「フルオレセイン」
という用語は独立した化合物としても、より大きな化合
物の一成分としても、特定の分子として存在している場
合には、蛍光性は別として、開環型および閉環型の両者
を含んでいることを意味している。開環型は蛍光が生じ
るために必要である。 フルオレセイン分子の炭素原子番号は分子が開環型であ
るか閉環型であるかによって変わる。従って、フルオレ
セインおよびその化合物に関する記載は炭素原子番号に
関しては統一されていない。閉環型ではフェニル環上の
ラクトンのカルボニルに対してパラ位の炭素は「6」と
番号が付けつられている。開環型ではフェニル環上のカ
ルボン酸基に対してパラ位の炭素は「5」と番号が付け
られている(第3図参照)。合成に用いる原料は閉環型
で番号付けを行なうのが最も一般的であるので、本明細
書でも閉環型による番号付けを採用している。従って、
本明細書の記載では、フルオレセインおよびその化合物
のカルボキシル基を反対方向にある炭素原子は「6」と
番号付けする。 抗体と複合体を形成していない溶液中のトレーサーは蛍
光の吸収および再放出に必要な時間以内で自由に施光す
る。その結果、再放出光はかなりランダムに向くため、
抗体と複合体を形成していないトレーサーの蛍光偏光は
低く、0に近い。特定の抗体と複合体を形成すると、そ
のトレーサー抗体複合体では、抗体分子の施光は比較的
小さなトレーサー分子のものよりも遅いと考えられ、そ
のため観察される偏光は増大する。従って、リガンドが
抗体の部位についてトレーサーと競合する場合、フリー
のトレーサーとトレーサー−抗体複合体の混合物の観察
される蛍光偏光は、トレーサーの偏光とトレーサー−抗
体複合体の偏光との中間の値をとるものと考えられる。
サンプルがリガンドを高濃度に含んでいる場合は、観察
された偏光値はフリーのリガンドの偏光値に近似し、す
なわち、低い。テストサンプルがリガンドを低濃度含ん
でいる場合は、偏光値は結合したリガンドの偏光値に近
似し、すなわち高い。イムノアッセイの反応混合物を垂
直偏光ついで水平偏光を用いて順次励起させ、この放出
光の垂直成分のみを分析することによって、反応混合物
中の蛍光偏光を正確に決定しうる。決定されるべき偏光
およびリガンド濃度間の正確な関係は既知濃度を用いて
偏光値を測定することにより確立することができる。リ
ガンド濃度はこの方法で用意された標準曲線から算出し
得る。 本発明に係る方法で形成された特定の抗体およびトレー
サーは、以下に述べるように、非常に良く検査に使用し
得る。 1.試薬 本発明における免疫原およびトレーサーはともに第2図
に示される構造式で表わすことができる。 対象物は、抗体の認識部位について、ベンゾジアゼピン
類およびベンゾジアゼピン代謝物群とトレーサーとの間
で競合性を有するものでなければならない。ハプテンお
よびトレーサーの構造はかなり違いがあり、それによっ
てその目的を達成し得る。本発明の目的においては、
「ハプテン」は免疫原の前駆物質であり、一般には免疫
学的に活性なキャリアと結合するのに適した基を有する
置換ベンゾジアゼピン誘導体からなる。 (a)免疫原の構造 使用し得る抗体は種々のベンゾジアゼピン誘導体から製
造され得る。環上の1位または7位のいずれかに官能基
を有する化合物から作られる免疫原は動物内にて抗体を
生成し得る。このような抗体を適当なトレーサーと結合
させて、本発明のベンゾジアゼピン類およびベンゾジア
ゼピン代謝物の検査に用いられる。 本発明の免疫原は第2図に示す構造式を有し、本発明の
好ましい態様では、該免疫原は第4図で示される化合物
から誘導される。該免疫原は、後記合成法および実施例
に記載されるように、第2図の化合物をポリ(アミノ
酸)、ポリ(アミノ酸)の誘導体または他の免疫学的に
活性なキャリアとカップリングさせることにより製造さ
れる。 構造の観点からは、1位または7位のいずれを置換して
も同様に好ましいが、7位誘導体の方が出発物質がより
容易に入手しやすく、製造が非常に簡潔である。しか
し、特定の動物から有用な抗血清を得る可能性は1位誘
導体の方が大きいと考えられる。従って、第4図(式
中、R、R2およびR3は前記と同じ、ZはC=O、C=
NH、SO2、NH、NCH3またはCH2、およびQは
免疫原性キャリアである)で示される1位誘導体が本発
明の目的において好ましい具体例である。本発明の最も
好ましい態様においては、免疫原は第5図で示されるも
のである。このものは、他の薬物および内因性物質は除
外して、広範囲のベンゾジアゼピン類およびベンゾジア
ゼピン代謝物に対して感受性のある抗血清を提供するの
で好ましい。この最も好ましい態様においては、牛血清
アルブミンはポリ(アミノ酸)であるが、アルブミン、
血清たん白質類(例えば、グロブリン、眼レンズたん白
質、リポたん白質など)を含む種々のたん白質キャリア
が用い得る。代表的なたん白質キャリアには牛血清アル
ブミン、鍵穴かさ貝(keyhole limpet)ヘモシアニン、
卵オバルブミン、牛γ−グロブリン、チロキシン結合グ
ロブリンなどがある。また、リジンまたはオルニチン残
基などのような有効なアミノ基を十分有する合成ポリ
(アミノ酸)も使用でき、さらに、反応性官能基を有す
る他の多くの合成または天然の重合物質が使用できる。
さらに、炭水化物、酵母、多糖類、または他の免疫学的
キャリアとして用いられる物質をハプテンと結合させて
免疫原を製造し得る。 (b)トレーサーの構造 本発明にトレーサーの構造の可変性はハプテンの構造の
可変性よりもさらに大である。トレーサーは第2図の構
造式を有する。本発明の好ましい態様では、トレーサー
は第6図(式中、Rは前記と同じ、ZはC=O、N
H2、SO2またはC=NHである)で示される構造を有
している。 本発明に係るトレーサーは、例えば第7−1図〜第7−
10図で示されるような、アミド、アミジノ、トリアジ
ニルアミノ、カルバミド、チオカルバミド、カルバモイ
ル、チオカルバモイルまたはスルホニルカルバモイル基
などによって、フルオレセイン誘導体と結合しているベ
ンゾジアゼピン誘導体である。本発明のトレーサーは、
後記合成法および実施例で示すように、アミノ、カルボ
ン酸、スルホン酸、メルカプト、ヒドロキシ、イミデー
ト、ヒドラジド、イソシアネート、チオイソシアネー
ト、クロロホルメート、クロロチオホルメート、クロロ
スルホニルカルバモイルまたは同様の基を含むベンゾジ
アゼピン誘導体を適当なフルオレセイン誘導体と結合さ
せることによって製造される。 例えば、以下のフルオレセイン誘導体のいずれも反応剤
として用い得る。 Fl−NH2 フルオレセインアミノ Fl−CO2H カルボキシフルオレセイン Fl−NHCOCH2I−ヨードアセトアミドフルオレ
セイン Fl−NHCOCH2Br−ブロモアセトアミドフルオ
レセイン 2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル
アミノ−フルオレセイン(DTAF) 4−クロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン−
2−イルアミノ−フルオレセイン Fl−NCS フルオレセインチオイソシアネート Fl−CH2NH2 11−アミノメチルフルオレセイン 2.抗体 本発明の抗体は、前述の免疫原に対して羊またはウサギ
内において反応を誘導することにより製造する。免疫原
は本技術分野において知られている方法で動物に投与す
るかまたは免疫成分細胞の試験管培養物に接種する。 3.製造方法 本発明の免疫原およびトレーサーはともに第2図の構造
を有する前駆体から製造しうる。 (a)免疫原の製造 本発明の免疫原は第2図で示す構造を有するハプテンと
ポリ(アミノ酸)とをカップリングすることにより製造
される。このポリ(アミノ酸)部分はハプテンと、アミ
ド、アミジン、アルキル、尿素、チオ尿素、カルバメー
ト、またはチオカルバメート結合によって結合し得る。
好ましい具体例においては、該ポリ(アミノ酸)は牛血
清アルブミン(BSA)であり、該ハプテンは第8図で
示される。ハプテンは公知のアミド結合の形成に用いら
れる通常の条件下でカップリングするのが好ましい。免
疫原は−NH2、−CO2H、−CONHNH2、−CN
OR、−CHO、−Br、−I、−NCO、−NCS、
−OCOCl、−SO2Clまたは−OCSCl基を含
むハプテンをポリ(アミノ酸)とカップリングして製造
する。NH2基を含むハプテンは、−NH2基の存在下ポ
リ(アミノ酸)上のカルボン酸基を活性化することによ
りカップリングし得る。芳香族アミン類に対しては、ジ
アゾニウム塩法が用いられ得る。酸性溶液中、アミンと
硝酸ナトリウムを混合して製造したジアゾニウム塩をポ
リ(アミノ酸)に加える。ポリ(アミノ酸)上のカルボ
ン酸基の活性化はハプテンおよびポリ(アミノ酸)を1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド(EDC)、N,N′−ジシクロヘキシルカル
ボジイミド(DCC)、1−シクロヘキシル−3−(2
−モルホリノエチル)カルボジイミド、メトキシ−p−
トルエンスルホネートなどと混合することにより行なわ
れる。 カルボン酸を含むハプテンも、後記トレーサー製造の項
で述べるように、そのまま活性化する方法(EDC)ま
たは活性エステル法によってカップリングする。−CO
NHNH2に対しては、カップリングは非芳香族アミノ
基の場合と同様に行う。対応するシアノ化合物から製造
した−CNOR化合物は直接、ポリ(アミノ酸)とカッ
プリングする。−CHO化合物は還元アミノ化により、
ポリ(アミノ酸)とカップリングする。ポリ(アミノ
酸)を−CHOハプテンと混合し、生じたイミンを水素
化シアノホウ素ナトリウムなどのような水素化ホウ素還
元試薬を用いて還元して、ポリ(アミノ酸)上にアルキ
ル化したアミンを生成する。対応するアミン化合物から
製造されたイソシアネート(−NCO)およびイソチオ
シアネート(−NSC)化合物、および対応するアルコ
ール化合物から製造されたクロロホルメート(−OCO
Cl)およびクロロチオホルメート(−OCSCl)化
合物は各々、尿素、チオ尿素、カルバメートおよびチオ
カルバメート結合を生成する。このことは、ハプテンを
ポリ(アミノ酸)に直接カップリングすることにより達
成される。 上述のハプテン(免疫原前駆物質)の製造は互いにきわ
めて類似した方法で達成される。第4図の化合物は本発
明の好ましい具体例による免疫原前駆物質を示す。 一般に1位置換ハプテンは、ノルジアゼパムまたはその
誘導体のアミド窒素を、オメガ−ハロカルボン酸、オメ
ガ−ハロアジドのエステルまたはオメガ−アジド第一級
アルコールのスルホネートエステルを用いてアルキル化
することにより製造する。潜在性または保護された官能
基を顕在化し、その化合物をポリ(アミノ酸)または他
のキャリアとカップリングする、例えば、側鎖が保護さ
れたt−ブチルエステル(例えば第21図の化合物)の
場合、保護基はトリフルオロ酢酸で処理することにより
除去され、一方、アジド末端鎖の場合は潜在性官能基は
プロパンジオールまたはトリフェニルホスフィンを用い
て選択的に還元することによって顕在化される。ノルジ
アゼピンまたはその誘導体を、プロモアセトニトリル、
ブロモアセトアルデヒド、ジメチルアセタールなどの様
な他のジ官能性アルキル化剤を用いてアルキル化するこ
とができる。 アルデヒド類またはケトン類はウイテッヒ(Wittig)反
応、ヒドラジン化合物との縮合、アミノ化合物との還元
アミノ化などのような既知の方法により、キャリアたん
白質とカップリングするのに有用な適切な基を含む種々
の化合物へ誘導しうる。 アルデヒド類およびケトン類は、また、NH2OCH2C
O2Hなどのような(アミノヒドロキシ)アルキルカル
ボン酸と縮合して置換したオキシム誘導体を生成しう
る。このオキシムアルキルカルボン酸誘導体は部分的に
還元して、対応する(アミノヒドロキシ)アルキルカル
ボン酸誘導体にすることができる。同じ型の縮合および
還元はヒドラジンおよびヒドラジン誘導体を用いても達
成しうる。 ニトリル誘導体はニトリルを無水アルコールおよび塩化
水素ガスを用いて処理することにより、アルコキシイミ
デートに転換しうる。ヒドラジン誘導体は対応するカル
ボン酸誘導体から、ヒドラジンとカップリングしている
活性エステルによってまたはヒドラジンを対応するカル
ボン酸エステル誘導体と反応させることによって製造し
うる。アミンまたはアルコールをホスゲンまたはチオホ
スゲンと反応させることによって、アミン類はイソシア
ネートまたはチオイソシアネート誘導体へ転換でき、ア
ルコールはクロロホルメートおよびクロロチオホルメー
ト誘導体へ転換しうる。 (b)トレーサーの合成 本発明に係るトレーサーはフルオレセイン分子またはフ
ルオレセイン誘導体とカップリングすることにより製造
され、第2図で示される構造を有する。フルオレセイン
分子は第7−1〜第7−10図に示すようにアミド、ア
ミジン、尿素、チオ尿素、カルバメート、チオカルバメ
ート、トリアジニルアミノまたはスルホニルカルバメー
ト結合によってアミノ、カルボニル、イミデートまたは
アルコキシ官能基と結合しうる。本発明に係る好ましい
具体例では、フルオレセイン誘導体は6−(4,6−ジ
クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フ
ルオレセインであり、これは第9図および第10図に示
される前駆体とカップリングされる。 例えばアミノ、ヒドラジニル、ヒドラジドなどのような
末端アミノ基を有するすべてのベンゾジアゼピン誘導体
は活性エステル法または混合酸無水物法によってカルボ
キシフルオレセインにカップリングされ、溶液中で2つ
の物質を単に混合することによって、フルオレセインイ
ソチオシアネート、DTAF、またはアルコキシDTA
Fとカップリングされる。このアミノ基はホスゲンおよ
びチオホスゲンと反応させることによって、各々、イソ
シアネートおよびチオイソシアネート基へ転換しうる。
次にこれらをアミノフルオレセインと縮合してトレーサ
ーを生成する。 例えばカルボン酸(アミノヒドロキシ)アルキルカルボ
ン酸などのような末端カルボン酸基を有するすべてのベ
ンゾジアゼピン誘導体は活性エステル法によってアミノ
フルオレセインおよびアミノメチルフルオレセインとカ
ップリングする。 末端水酸基を有するベンゾジアゼピン誘導体はDTA
F、−ブロモアセトアミドフルオレセインまたはフルオ
レセインイソチオシアネートと溶液中で反応させること
により、フルオレセインとカップリングしうる。この水
酸基はクロロスルホニルイソシアネート、ホスゲン、ま
たはチオホスゲンと反応させることにより、各々、クロ
ロスルホニルカルバモイル、クロロホルメートまたはク
ロロチオホルメート基に転換しうる。次にこれらの誘導
体を溶液中、アミノフルオロセインとカップリングして
トレーサーを得る。 末端メルカプト基を有するベンゾジアゼピン誘導体は前
記アジド類の場合と同様にハロゲン化物またはスルホネ
ートエステル類およびアルカリ金属スルフィド類から製
造される。これらは溶液中、−ブロモアセトアミドフル
オレセインまたは−ブロモアセトアミドフルオレセイン
とカップリングする。 末端ニトリル基を有するベンゾジアゼピン誘導体は前記
アジド類の場合と同様に、ハロゲン化物またはスルホネ
ートエステル類から製造される。これらは塩化水素ガス
の存在下、無水アルコール中でイミデート類に転換され
る。このイミデートは次に、溶液中でフルオレセインア
ミンとカップリングしてトレーサーを得る。 ベンゾジアゼピン誘導体の種々のアミノ、ヒドロキシ、
およびメルカプト誘導体の製造法は前記免疫原製造法の
項で説明したとおりである。 3.検査法 本発明に係る特別なトレーサーおよび抗体は本発明に従
って定性的にまたは定量的に決定され得るベンゾジアゼ
ピン類およびベンゾジアゼピン代謝物のフルオレセイン
偏光分析において非常に良好な結果を与え得る。本発明
に係る分析は分析前に標本処理を行う必要がないので、
従来方法よりもより迅速なベンゾジアゼピン類およびベ
ンゾジアゼピン代謝物分析方法を提供する。本発明に係
る分析システムは正確にサンプル中のベンゾジアゼピン
類およびベンゾジアゼピン代謝物の存在を検出する。 本発明に係る分析方法によって、すなわち、本発明に係
るトレーサー化合物および免疫原を用いる蛍光偏光イム
ノアッセイ法にてベンゾジアゼピン類およびベンゾジア
ゼピン代謝物を決定する方法によって、ベンゾジアゼピ
ン類またはベンゾジアゼピン代謝物を含んでいるかまた
は含むと考えられるサンプルを、トレーサーの生物学的
に許容される塩およびベンゾジアゼピン類およびベンゾ
ジアゼピン代謝物およびトレーサーに対して特異的な抗
体と混合する。抗体は上述の免疫原を用いて製造する。
ベンゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン代謝物およ
びトレーサーは競合して限られた抗体の部位と反応し、
複合体を形成する。トレーサーおよび抗体の濃度を一定
に保つことによって、形成するベンゾジアゼピン類−抗
体複合体およびベンゾジアゼピン代謝物−抗体複合体の
トレーサー−抗体複合体に対する比はサンプル中のベン
ゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン代謝物の総量に
直接比例する。従って、直線偏光を用いて混合物を励起
し、トレーサーおよびトレーサー−抗体複合体によって
放出される蛍光偏光を測定することにより、サンプル中
にベンゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン代謝物が
存在しているか否かを定性的に決定しうる。 この結果は正味の偏光単位および幅(ミリ偏光単位で)
によって定量し得る。ミリ偏光単位を測定すると、ベン
ゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン代謝物がなく最
大量のトレーサーが抗体と結合する場合には最大の偏光
を示す。正味のミリ偏光単位が高いほど、トレーサー
(群)はより良く抗体に結合する。この偏光幅はサンプ
ルにベンゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン代謝物
が含まれていると決定される最小濃度においての正味の
ミリ偏光と抗体と結合しているトレーサーの総量との間
の差を示している。より大きな幅はより良い多数のデー
ター分析を提供する。好ましい抗体−トレーサー結合物
は少なくとも30ミリ偏光単位の広がりを有している
が、この検出可能な最小濃度においては少なくとも5ミ
リ偏光幅は許容されうる。 第1表は本発明に係る種々の具体例において得られた結
果を偏光幅および正味のミリ偏光単位を用いて表わす。
すべての場合において、牛血清アルブミンをたん白質キ
ャリアとして用いた。第1表のデーターから明らかなよ
うに、第17図および第19図に示されるトレーサーを
組み合わせて用いた第5図で示されるハプテンから得ら
れた免疫原を用いて行なった検査では優れた結果が得ら
れた。従って、この組み合わせは本発明において最も好
ましいものである。また、第15図/16図、第15図
/第17図、および第15図/第19図の組合せからな
るハプテン/トレーサーの組合せも許容しうる結果を導
き、これらは他の好ましい組み合わせである。 ヨウ化ナトリウム(NAI)をサンプルに加えてもよく、
またはトレーサー以外の1つまたはそれ以上の検査試薬
を加えてサンプル中に本来存在している蛍光を消し、検
査における潜在性蛍光の干渉を消去する。サンプル中の
約50%までの蛍光を消去するために十分な量を用いる
ならば、用いるNaIの量は重要ではない。 また、前処理用溶液、希釈用緩衝液、ベンゾジアゼピン
検定液およびベンゾジアゼピン対照物などの一般に入手
し得る溶液を所望により用いてもよい。 これらの典型的な試薬溶液は、後述するように、検査用
「キット」としてアボット・ラボラトリーズ(イリノイ
州、アボット・パーク)から市販されている。 特記しない限り、本明細書において表わされる百分率は
すべて重量/容量の単位である。本発明において好まし
いトレーサーの組成は、リン酸緩衝液[pH7.5、0.1モ
ル、ポリソルベート80(0.2%)、ナトリウムアジド
(0.1%)および牛ガンマー−グロブリン(0.01%)]
中にトレーサーが120〜240ナノモル含まれてい
る。抗血清の組成はトリス緩衝液(pH7.5、0.1モル)、
ナトリウムアジド(0.1%)、牛ガンマー−グロブリン
((0.01%)およびエチレングリコール(2.0%)(容
量/容量))を用いて希釈した羊血清からなる。希釈緩
衝液はリン酸ナトリウム(pH7.5、0.1モル)、ナトリウ
ムアジド(0.1%)、および牛ガンマー−グロブリン
(0.01%)からなる。前処理用溶液はヨウ化ナトリウム
(50%)、塩化ナトリウム(0.9%)および蒸留水か
らなる。正常ヒト尿中にノルジアゼピンを0.0、20
0.0、400.0、800.0、1200.0、およ
び2400.0ナノグラム/ミリリットルの濃度で含
み、保存剤としてナトリウムアジド(0.1%)を共に含
んでなるベンゾジアゼピン検定液が有用である。正常ヒ
ト尿中にノルジアゼピンを300.0および1000.
0ナノグラム/ミリリットルの濃度で含み、保存剤とし
てナトリウムアジド(0.1%)を共に含でなるベンゾジ
アゼピン対照液も有用である。 各々の検定液、対照液またはサンプルの蛍光偏光値を決
定し、アボットTDxRの偏光分析器のような機械の打ち
出しテープ上にプリントする。非線形回帰分析を用い、
各検定液の偏光とその濃度を相関させることによって標
準曲線を作成する。所有する検量線と打ち出されたテー
プ上のデータから各対照液およびサンプルの濃度を読み
取る。前述の好ましい方法においては、トレーサー、抗
体、前処理用溶液、検定液および対照液は約2℃〜約8
℃にて保管しなければならず、一方、希釈溶液は常温で
保管しなければならない。標準曲線および対照液は2週
間毎に調製し、各検定液および対照液は2つずつ調製す
る。所望により、対照液は毎日調製し、すべてのサンプ
ルは2つずつ調製する。 以下に述べる説明および以下の実施例は例示であり、本
発明の目的に関して何ら限定的なものではない。当業者
に自明の種々の変更を含み、特許請求の範囲で定義され
るものおよびそれと法律上均等物は本発明の範囲に含ま
れる。 実施例 実施例1から実施例27は本発明による実施例である。
実施例1および2は抗体を生成するための免疫原の製造
法に関し、実施例3から実施例14は免疫原およびトレ
ーサーの前駆体の製造法に関し、実施例15から実施例
27はトレーサーの製造法に関する。 実施例1 第5図に示される免疫原の製造法: 1−カルボキシメチル−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−
5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン(56mg)をジシクロヘキシルカルボジイミド(60
mg)およびN−ヒドロキシサクシンイミド(32mg)お
よびピリジン(1m)と混合する。この混合物を3時
間攪拌し、得られた混合物にジメチルホルムアルデヒド
(25%)中の牛血清アルブミン(10mg/m)から
なる溶液(10m)を滴下する。次にこの溶液を室温
にて18時間攪拌した後、ガラスウールを通して濾過
し、反応物から沈殿物を除去する。この混合物をセルロ
ース透析管(スペクトラ/プロ3、M.W.カットフ350
0)中でジメチルホルムアミド(25%)に対して2日
間透析し、続いて、蒸留水に対して3日間透析する。透
析管から得た溶液はビウレットたん白質濃度決定法によ
り測定して8.6mg/mのたん白質を含んでいた。 実施例2 第13図で示される免疫原の製造法: 1−メチル−7−アミノ−1,3−ジヒドロ−5−フェニ
ル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(50m
、0.19ミリモル)をN−ジメチルホルムアミド(D
MF)(5.0m)、水(1.5m)および塩酸(1
M、0.5m)中に溶解し、この混合物を4℃まで冷却
し、硝酸ナトリウム(1M、0.15ミリモル、0.1
5m)を加える。この反応溶液を4℃にて30分間攪
拌し、これに、1M尿素水溶液(125μ)を加えて
反応を停止させる。得られた溶液にホウ酸ナトリウム緩
衝液(0.1M、pH9.0、12.5m)中の牛血清アルブ
ミン(500mg)溶液を滴下し、4℃にて1時間攪拌す
る(NaOH(1N)を用いてpH9.0に維持)。 この反応混合物を4℃において16時間混合する。得ら
れた溶液をまず重炭酸ナトリウム(0.05M、4)
にて、3回緩衝液を交替して、透析し、続いて脱イオン
化水(4、4回交替)にて透析する。得られた溶液が
実験動物に注射する免疫原である。 実施例3 1−[tert−ブトキシカルボニルメチル]−7−クロロ
−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−1.4−ベンゾジ
アゼピン−2−オン(第21図)の製造法: 無水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(20m
)中の7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(264mg、
9.7ミリモル)の溶液に窒素雰囲気下にてナトリウムメ
トキシド(659mg、12.8ミリモル)を加える。こ
の混合物を攪拌しながら油浴中85℃にて30分間加熱
した後、DMF(1m)中のtert−ブチルブロモアセ
テート(1.9g、9.7ミリモル)の溶液を10分間
かけて加える。同温度にて4時間攪拌を続けた後、この
混合物を減圧濃縮し、塩化メチレン(90m)と水
(180m)間に分配する。この水相を塩化メチレン
2倍以上の部分を用いて抽出し、合わせた有機層を食塩
水(45m)で洗浄し、乾燥する(MgSO4)。回
転蒸留を行った後、粗生成物を減圧下でさらに乾燥し、
ヘキサン/酢酸エチル(1:1)から再結晶して精製
し、白色粉体を得る(1.99g、53%)。 実施例4 1−カルボキシメチル−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−
5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン(第8図)の製造法: 塩化メチレン(5m)中の1−[tert−ブトキシカル
ボニルメチル]−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フ
ェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(2
75mg、0.71ミリモル)の溶液にトリフルオロ酢酸
(2m)を加える。室温にて4時間攪拌後、揮発性物
質を減圧下除去し、残渣をシリカゲル(EM9385)
フラッシュ−クロマトグラフィーにかける。ヘキサン/
酢酸エチル(1:5)を用いて溶出すると淡黄色ガラス
(240mg)を得る。 実施例5 1−[(2−アミノエチルアミン)カルボニル]メチル
−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第10図)の製造
法: 1−(カルボキシメチル)−7−クロロ−1,3−ジヒド
ロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2
−オン(35mgミリモル)、ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(41mg、0.2ミリモル)、N−ヒドロキシサ
クシンイミド(13mg、0.11ミリモル)、およびピ
リジン(0.25ミリモル)の混合物を室温にて1時間
攪拌する。エチレンジアミン(30mg、0.5ミリモ
ル)を加えた後、この混合物をさらに5時間攪拌する。
その後、水を加え、水性混合物を酢酸エチルを用いて抽
出する(3回)。合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥する。この溶液を回転蒸留すると
粗生成分が得られ、これを酢酸エチルから再結晶して、
NMRスペクトルにおいて芳香族プロトンを有しない無
色の粉体(24mg)を得る。母液をプレパラティブTL
C板(20cm×230cm×0.5mm)に適用し、メタノ
ール−水酸化アンモニウム(99:1)を用いて展開
し、正確なNMRスペクトルを与えるニンヒドリン陽性
(またUV活性)物質(6.4mg)を得る。 DTAFトレーサーの一般的製造法(G1) アミン(0.01ミリモル)、DTAF(IまたはII)
(0.01ミリモル)、トリエチルアミン(2滴)およ
びメタノール(0.1m)の混合物を室温にて16時
間攪拌する。この混合物をプレパラティブシリカゲルT
LC板上に適用する。CHCl3/MeOH(3:1又
は4:1)を用いて展開し、蛍光の帯を得、これを削り
取り、メタノールで別々に溶出する。特定のケースで
は、相対的に純粋なトレーサーをアセトニトリル/リン
酸緩衝溶液(0.01M、pH5.3)(1:1、V/
V)を展開液として用いて逆相プレパラティブTLC板
(ホワットマン4803−−800、KC−18 F2
54)上でさらに精製する。 カルボキシフルオレセイントレーサーの一般的製造法
(G2) アミン(0.01ミリモル)、フルオレセインカルボン
酸(VまたはVI)−O−サクシンイミドエステル(0.
01ミリモル)およびピリジン(0.1m)の混合物
を室温にて16時間攪拌する。この混合物をプレパラテ
ィブTLC板に適用する。CHCl3/MeOH(3:
1又は4:1)を用いて展開し、蛍光の帯を得て、板か
ら削り得り、メタノールを用いて別々に溶出する。 フルオレセインアミントレーサーの一般的製造方法(G
3) 乾燥ピリジン(0.1m)中のカルボン酸(0.01
ミリモル)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.0
2ミリモル)およびN−ヒドロキシサクシンイミド
(0.012モル)の混合物を室温にて1時間攪拌す
る。生成した活性エステルを次にフルオレセインアミン
(異性体1または2)を用いて同温にて16時間処理す
る。この反応混合物をプレパラティブシリカゲルTLC
板(20cm×20cm×0.5mm)に適用する。CHCl
3/MeOH(基質の極性に応じて3:1または4:
1)を用いて展開し、蛍光の帯を得て、板から削り取
る。個々の帯をメタノールを用いて溶出し、溶出液を集
める。 実施例6 1−(2−アジドエチル)−7−クロロ−1,3−ジヒド
ロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2
−オン(第22図)の製造法: 無水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(3m)
中の7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H
−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(270mg、1ミ
リモル)の溶液に窒素雰囲気下、ナトリウムメトキシド
(ナトリウム(30mg)およびメタノール(3m)か
ら新しく調製)を加える。この混合物を油浴中、85℃
において攪拌しながら15分間加熱した後、DMF(2
60mg)中の2−アジドエチルメシレートの溶液を加え
る。8時間攪拌後、この混合物を濃縮し、水および塩化
メチレン間に分配する(3回)。有機層を合せ、水およ
び食塩水で洗浄する(各1回)。硫酸マグネシウムで乾
燥し、この溶液を回転蒸留して粗生成物(335mg)を
得る。 実施例7 1−アミノエチル−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−
フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
(第9図)の製造法: 実施例6で製造した粗アジド(310mg)、プロパンジ
チオール(1.1m)、およびトリエチルアミン
(0.9m)のメタノール(30m)中の混合物を
室温にて一晩攪拌する。この混合物を水で希釈し、酢酸
エチルで抽出する(3回)。抽出物を合わせ、食塩水で
洗浄し、乾燥する(硫酸マグネシウム)。この溶液を回
転蒸留して粗残渣を得、これをシリカゲル(120m
)フラッシュ−カラムクロマトグラフィーにかけ、メ
タノール−NH4OH(700:1)を用いて溶出し
て、高領域(360MHZ)プロトンNMRスペクトル
により特定されたニンヒドリン陽性およびUV活性物質
(109mg)を得る。 実施例8 1−(3−アジドプロピル)−7−クロロ−5−フェニ
ル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンの製造
法: エタノール中のカリウムエトキシド(1.0M、0.3
75m)から溶媒を除去した。ジメチルホルムアミド
(1.0m)および7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5
−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
(81mg)を加え、この混合物を油浴中で15分間80
℃にて加熱する。室温にまで冷却した後、ジメチルホル
ムアミド(0.15m)中の3−アジドプロピルメタ
ンスルホネート(81mg)を加え、この混合物を80℃
の油浴中で1時間、再び加熱すると、固化してゲルとな
る。ジクロロメタンおよび水の間に分配し、食塩水で洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、溶媒を除去
して粗生成物を得、これをヘキサン−酢酸エチルを用い
て展開する薄層シリカゲル板上のクロマトグラフィーに
よって精製して、標題の化合物を得る。 実施例9 1−(3−アミノプロピル)−7−クロロ−1,3−ジヒ
ドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オンの製造法: 1−(3−アジドプロピル)−7−クロロ−1,3−ジヒ
ドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン(40mg)およびトリフェニルホスフィン(3
5mg)の無水THF(21/2m)中の溶液を室温にて
24時間攪拌する。水(0.0026m)を加え、攪
拌を3時間以上続ける。揮発性物質を除去し、標題の化
合物およびトリフェニルホルフィンオキシドの混合物を
得、これをさらに精製することなくトレーサーの製造に
用いる。 実施例10 7−クロロ−1−(フルオレセイン−11−イルメチル
アミノカルボニルメチル)−5−フェニル−1,3−ジヒ
ドロ−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第1
9図)の製造法: 実施例9に記載の如く調製した酸(40ミリグラム)を
N,N−ジメチルホルムアミド(2m)中に入れ、N−
ヒドロキシサクシンイミド(15mg)を加え、次に1,3
−ジシクロヘキシルカルボジイミド(28mg)を加え
る。室温にて16時間攪拌し続ける。これを濾過してア
ミノメチルフルオレセイン(48mg)およびトリエチル
アミン(24mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(3m
)中の溶液に加える。この混合物を室温にて24時間
攪拌する。 精製 第1番目−ホワットマンC18、20×20cm、/mmプ
レパラティブTCL板、溶媒系:70/30/5メタノ
ール、水、酢酸、Rf=0.2 第2番目 シリカゲル、20×20cm、/mmプレパラテ
ィブTCL板、溶媒系:90/10塩化メチレン−メタ
ノール、Rf=0.65 実施例11 3−[(t−ブトキシカルボニル)メチル]−7−クロ
ロ−1,3−ジヒドロ−1−メチル−5−フェニル−2H
−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第23図)の製
造法: 実施例3に記載の方法と同様の方法によりジアゼパムか
ら製造する。 実施例12 3−(カルボキシメチル)−7−クロロ−1,3−ジヒド
ロ−1−メチル−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−2−オン(第11図)の製造法: tert−ブトキシ基を除去する方法は実施例4を参照。 実施例13 7−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−メチル−5−フェニ
ル−3−[(2−トリメチルシリルエトキシ)カルボニ
ルアミノメチル]−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2
−オン(第24図)の製造法: カルボン酸(実施例12で製造、85mg、0.248ミ
リモル)、ジフェニルホスホリルアジド(68mg、0.
248ミリモル)、トリエチルアミン(25mg、0.2
48ミリモル)およびトルエン(1.5m)の混合物
を窒素雰囲気下80℃にて2時間攪拌する。2−(トリ
メチルシリル)エタノール(59mg、0.499ミリモ
ル)を加え、得られた混合物を同温度でさらに6時間攪
拌しながら、加熱する。 室温にまで冷却した後、混合物を水と酢酸エチルとの間
に分配する。合わせた有機相を食塩水で洗浄し(1
回)、硫酸マグネシウムで乾燥する。この溶液を回転蒸
留して油(171mg)を得る。サンプルの3分の1をプ
レパラティブTLC板(シリカゲル、20cm×20cm×
2mm)に適用する。酢酸エチル/ヘキサン(5:1)で
展開して主要な帯(Rf=0.52)を得、板を削り取
り、メタノールで溶出して油(26mg)を得る。 実施例14 3−アミノメチル−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−
メチル−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン(第12図)の製造法: カルバメート(実施例13により製造、24mg、0.0
52ミリモル)のTHF(1m)中の溶液にTHF中
の(n−Bu)4NF(1M、0.21m)を注射器
を用いて加える。得られた溶液を50℃にて30分間攪
拌し、酢酸エチルを加え、希釈した混合物を塩化アンモ
ニウムおよび水で洗浄する(各1回)。硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、この溶液を回転蒸留して油(25mg)を得
る。 実施例15 1−{2−[4−クロロ−2−(フルオレセイン−5−
イルアミノ)−1,3,5−トリアジン−6−イルアミノ]
エチル}−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル
−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2H−オンの製造
法: 一般的方法(G1)により製造する 実施例16 1−{2−[4−クロロ−2−[フルオレセイン−6−
イルアミノ)−1,3,5−トリアジン−6−イルアミノ]
エチル}−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル
−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第15
図)の製造法: 一般的方法(G1)により製造する。 実施例17 1−[2−(フルオレセイン−5−イルカルボニル)ア
ミノエチル]−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェ
ニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第1
4図)の製造法: 一般的方法(G2)により製造する。 実施例18 1−[2−(フルオレセイン−6−イルカルボニルアミ
ノ)エチル]−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェ
ニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンの製造
法: 一般的方法(G2)で製造する。 実施例19 1−[(フルオレセイン−5−イルアミノ)カルボニル
メチル]−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル
−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンの製造法: 一般的方法(G3)で製造する。 実施例20 1−(フルオレセイン−6−イルアミノカルボニルメチ
ル)−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンの製造法: 一般的方法(G3)により製造する。 実施例21 1−
【{2−[4−クロロ−2−(フルオレセイン−5
−イルアミノ)−1,3,5−トリアジン−6−イルアミ
ノ]エチル}アミノカルボニルメチル】−7−クロロ−
1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジア
ゼピン−2−オンの製造法: 一般的方法(G1)により製造する。 実施例22 1−
−イルアミノ)−1,3,5−トリアジン−6−イルアミ
ノ]エチル}アミノカルボニルメチル】−7−クロロ−
1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジア
ゼピン−2−オンの製造法: 一般的方法(G1)により製造する。 実施例22 1−
【{2−[4−クロロ−2−(フルオレセイン−6
−イルアミノ)−1,3,5−トリアジン−6−イルアミ
ノ]エチル}アミノカルボニルメチル】−7−クロロ−
1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジア
ゼピン−2−オン(第16図)の製造法: 一般的方法(G1)により製造する。 実施例23 1−{[2−(フルオレセイン−5−イルカルボニルア
ミノ)エチル]アミノカルボニルメチル}−7−クロロ
−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−2−オンの製造法: 一般的方法(G3)により製造する。 実施例24 1−{[2−(フルオレセイン−6−イルカルボニルア
ミノ)エチル]アミノカルボニルメチル}−7−クロロ
−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−2−オンの製造法: 一般的方法(G2)により製造する。 実施例25 1−{3−(2−[フルオレセイン−6−イルアミノ]
−4−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)
プロピル}−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニ
ル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第17
図)の製造法: メタノール(0.2m)中の1−(3−アミノプロピ
ル)−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(11ミクロモ
ル)および2−(フルオレセイン−6−イルアミノ)−
4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン(5.8mg)の溶液
を室温にて15分間攪拌する。トリエチルアミン(1当
量、0.0015m)を加え、27時間攪拌し続け
る。粗生成物をクロロホルム−メタノールを用いて1
回、ベンゼン−酢酸エチル−アセトンを用いて1回、シ
リカゲル薄層クロマトグラフィーに2回かけて純粋な共
役物を得る。 実施例26 1−(3−[フルオレセイン−6−イルカルボニルアミ
ノ]プロピル)−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フ
ェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第
18図)の製造法: ジメチルホルムアミド(0.15m)中の1−(3−
アミノプロピル)−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−
フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
(11ミクロモル)および6−(N−サクシンイミジル
オキシカルボニル)フルオレセイン(5.2mg)の溶液
を室温にて41/2時間攪拌する。減圧下、溶媒を除去
し、粗生成物をクロロホルム−メタノールを用いて1回
およびベンゼン−酢酸エチル−アセトンを用いて1回、
シリカゲル薄膜クロマトグラフィーに2回かけて精製
し、純粋な共役物を得る。 実施例27 1−メチル−7−[2−(フルオレセイン−5−イルア
ミノ)−4−クロロ−1,3,5−トリアジン−6−イルア
ミノ]−1−メチル−7−アミノ−1,3−ジヒドロ−5
−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
(第20図)の製造法: 7−アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−5−フェニ
ル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(13.
3mg)、トリエチルアミン(0.021m)および2
−(フルオレセイン−5−イルアミノ)−4,6−ジクロ
ロ−1,3,5−トリアジン(26.5mg)の混合物をメタ
ノール(0.5m)中、周囲の温度にて1晩攪拌す
る。粗反応混合物を、クロロホルム−メタノールを用い
てシリカゲル薄層クロマトグラフィーにかけ、純粋な共
役物を得る。
−イルアミノ)−1,3,5−トリアジン−6−イルアミ
ノ]エチル}アミノカルボニルメチル】−7−クロロ−
1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジア
ゼピン−2−オン(第16図)の製造法: 一般的方法(G1)により製造する。 実施例23 1−{[2−(フルオレセイン−5−イルカルボニルア
ミノ)エチル]アミノカルボニルメチル}−7−クロロ
−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−2−オンの製造法: 一般的方法(G3)により製造する。 実施例24 1−{[2−(フルオレセイン−6−イルカルボニルア
ミノ)エチル]アミノカルボニルメチル}−7−クロロ
−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−2−オンの製造法: 一般的方法(G2)により製造する。 実施例25 1−{3−(2−[フルオレセイン−6−イルアミノ]
−4−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)
プロピル}−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニ
ル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第17
図)の製造法: メタノール(0.2m)中の1−(3−アミノプロピ
ル)−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(11ミクロモ
ル)および2−(フルオレセイン−6−イルアミノ)−
4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン(5.8mg)の溶液
を室温にて15分間攪拌する。トリエチルアミン(1当
量、0.0015m)を加え、27時間攪拌し続け
る。粗生成物をクロロホルム−メタノールを用いて1
回、ベンゼン−酢酸エチル−アセトンを用いて1回、シ
リカゲル薄層クロマトグラフィーに2回かけて純粋な共
役物を得る。 実施例26 1−(3−[フルオレセイン−6−イルカルボニルアミ
ノ]プロピル)−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−フ
ェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(第
18図)の製造法: ジメチルホルムアミド(0.15m)中の1−(3−
アミノプロピル)−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−5−
フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
(11ミクロモル)および6−(N−サクシンイミジル
オキシカルボニル)フルオレセイン(5.2mg)の溶液
を室温にて41/2時間攪拌する。減圧下、溶媒を除去
し、粗生成物をクロロホルム−メタノールを用いて1回
およびベンゼン−酢酸エチル−アセトンを用いて1回、
シリカゲル薄膜クロマトグラフィーに2回かけて精製
し、純粋な共役物を得る。 実施例27 1−メチル−7−[2−(フルオレセイン−5−イルア
ミノ)−4−クロロ−1,3,5−トリアジン−6−イルア
ミノ]−1−メチル−7−アミノ−1,3−ジヒドロ−5
−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
(第20図)の製造法: 7−アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−5−フェニ
ル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(13.
3mg)、トリエチルアミン(0.021m)および2
−(フルオレセイン−5−イルアミノ)−4,6−ジクロ
ロ−1,3,5−トリアジン(26.5mg)の混合物をメタ
ノール(0.5m)中、周囲の温度にて1晩攪拌す
る。粗反応混合物を、クロロホルム−メタノールを用い
てシリカゲル薄層クロマトグラフィーにかけ、純粋な共
役物を得る。
第1図は本発明に従って定量的にまたは定性的に検出さ
れるべきベンゾジアゼピン類の基本的構造を示し、これ
らの化合物に用いられる位置番号の付け方も示す。 第2図は本発明におけるハプテン、免疫原、トレーサー
およびトレーサー前駆体の一般的構造式を示す。 第3図は本発明のトレーサーに含まれるフルオレセイン
部分の互変構造式を示し、その名前および位置番号付け
も合せて示す。 第4図は本発明におけるより好ましい免疫原の一般的構
造式を示す。 第5図は本発明の好ましいトレーサーの一般的構造式を
示す。 第6図は本発明の好ましいトレーサーの一般的構造式を
示す。 第7−1図〜第7−10図はフルオレセイン部分を第2
図のトレーサー前駆体にカップリングする種々の結合を
示す。 第8図から第12図は本発明に係る免疫原およびトレー
サーを形成するために用いられるハプテン反応剤の種々
の具体例を示す。 第13図は本発明により製造された免疫原の1具体例を
示す。 第14図〜第20図は本発明のトレーサーの種々の具体
例の構造を示す。 第21図〜第24図は本発明のハプテンおよびトレーサ
ー前駆体の合成に用いられる合成中間体の種々の具体例
を示す。 図面中、記号「Fl」はフルオレセインまたはフルオレ
セイン誘導体を意味する。
れるべきベンゾジアゼピン類の基本的構造を示し、これ
らの化合物に用いられる位置番号の付け方も示す。 第2図は本発明におけるハプテン、免疫原、トレーサー
およびトレーサー前駆体の一般的構造式を示す。 第3図は本発明のトレーサーに含まれるフルオレセイン
部分の互変構造式を示し、その名前および位置番号付け
も合せて示す。 第4図は本発明におけるより好ましい免疫原の一般的構
造式を示す。 第5図は本発明の好ましいトレーサーの一般的構造式を
示す。 第6図は本発明の好ましいトレーサーの一般的構造式を
示す。 第7−1図〜第7−10図はフルオレセイン部分を第2
図のトレーサー前駆体にカップリングする種々の結合を
示す。 第8図から第12図は本発明に係る免疫原およびトレー
サーを形成するために用いられるハプテン反応剤の種々
の具体例を示す。 第13図は本発明により製造された免疫原の1具体例を
示す。 第14図〜第20図は本発明のトレーサーの種々の具体
例の構造を示す。 第21図〜第24図は本発明のハプテンおよびトレーサ
ー前駆体の合成に用いられる合成中間体の種々の具体例
を示す。 図面中、記号「Fl」はフルオレセインまたはフルオレ
セイン誘導体を意味する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 15/12 8318−4H G01N 21/76 7906−2J 33/53 G 8310−2J 33/533 8310−2J 33/542 A 8310−2J (72)発明者 フィリップ・ペイ・ワン アメリカ合衆国イリノイ 60048、リバー ティビレッジ、ドーエス 608番 (72)発明者 カンデイス・リンダ・キーガン アメリカ合衆国イリノイ 60060、マンデ レイン、エス・クレセント・ドライブ 25 番 (72)発明者 チャールス・アサー・フレントゲ アメリカ合衆国イリノイ 60046、レイ ク・ビラ、ダブリュ・ウェイサイド・プレ イス 25296番
Claims (19)
- 【請求項1】式: [式中、XはCH、N、またはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は−Hまたは−OH、 R3は−O、または非結合性電子対、 R4は、R1が−Hまたは−CH3の場合には、−R−Z
−Q、またはR1が−R−Z−Qの場合には、ハロゲ
ン、−NO2、−NH2または−NHCOCH3であり、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはC=0、C=NH、NH、NCH3、−N=N−、
SO2またはCH2であり、 Qは水素、ヒドロキシ、ハロゲン、アシルオキシ、N−
サクシンイミジルオキシ、N−フタルイミジルオキシ
基、アルコキシ、フェノキシ、置換フェノキシ、N−イ
ミダゾリル、1−ベンゾトリアゾリルオキシまたはポリ
(アミノ酸)、ポリ(アミノ酸)誘導体または他の免疫
原性キャリア物質、またはフルオレセインのアミノ、ア
ミド、アミジン、尿素、チオ尿素、カルバメート、チオ
カルバメート、トリアジニルアミノまたは(カルボキシ
アミノ)−スルホンアミド誘導体である] で示される化合物。 - 【請求項2】Qが牛血清アルブミンである第1項に記載
の化合物。 - 【請求項3】Qがフルオレセインのトリアジニルアミノ
誘導体である第1項に記載の化合物。 - 【請求項4】Qが4−クロロ−6−(フルオレセイン−
6−イルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イ
ル、フルオレセイン−5−イルカルボニル、またはフル
オレセイン−6−イルカルボニルである第1項に記載の
化合物。 - 【請求項5】Qが(フルオレセイン−5−イルアミノ)
カルボニルまたは(フルオレセイン−6−イルアミノ)
カルボニルである第1項に記載の化合物。 - 【請求項6】Qが(フルオレセイン−5−イル)アミノ
または(フルオレセイン−6−イル)アミノである第1
項に記載の化合物。 - 【請求項7】式: [式中、XはCH、N、またはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は−Hまたは−OH、 R3は−O、または非結合性電子対、 R4は、R1が−Hまたは−CH3の場合には、−R−Z
−Q、またはR1が−R−Z−Qの場合には、ハロゲ
ン、−NO2、−NH2または−NHCOCH3であり、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはC=O、C=NH、NH、NCH3、−N=N−、
SO2またはCH2であり、 Qは非酵素的ポリ(アミノ酸)または非酵素的ポリ(ア
ミノ酸)誘導体または他の免疫学的に活性なキャリアで
ある] で示される化合物に対する抗体。 - 【請求項8】式: [式中、XはCH、N、またはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は−Hまたは−OH、 R3は−O、または非結合性電子対、 R4は、R1が−Hまたは−CH3の場合には、−R−Z
−Q、またはR1が−R−Z−Qの場合には、ハロゲ
ン、−NO2、−NH2または−NHCOCH3であり、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはC=O、C=NH、SO2、NH、NCH3またはC
H2、および Qは水素、ヒドロキシル、または除去しうる基(ただ
し、ZがCH2である場合、Qは水素ではない)であ
る] で示される前駆体をポリ(アミノ酸)、ポリ(アミノ
酸)誘導体または他の免疫原性キャリアとカップリング
する工程からなることを特徴とする免疫原の製造方法。 - 【請求項9】ZQがNH2またはCO2Hであり、前駆体
をN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミドまたは1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノ
エチル)−カルボジイミド・メソ−p−トルエンスルホ
ネートを加えてポリ(アミノ酸)と反応させてカップリ
ングする第8項に記載の方法。 - 【請求項10】ZQがNCH3またはNH2であり、前駆
体を1−エチル−2−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミドを加えることによりポリ(アミノ酸)と
反応させてカップリングする第8項に記載の方法。 - 【請求項11】ZQがNHCH3、NH2またはCH2O
Hであり、XがNであり、前駆体を、 (a)ホスゲンまたはチオホスゲンと反応させる工程、 (b)工程(a)の生成物をポリ(アミノ酸)と反応させる工
程、 によりカップリングする第8項に記載の方法。 - 【請求項12】式: [式中、XはCH、N、またはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は、R1およびR4がいずれも−R−Z−Qではない
場合は、−R−Z−Q、またはR2は−Hまたは−O
H、 R3は−O、または非結合性電子対、 R4は、R1およびR2がいずれも−R−Z−Qでない場
合は、−R−Z−Q、またはR4は−ハロゲン、−N
O2、−NH2または−NHCOCH3、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはNH、CO、SO2またはC=NHであり、 Qは−H、−OH、または除去しうる基である] で示される前駆体をフルオレセンまたはフルオレセン誘
導体とカップリングする工程からなることを特徴とする
トレーサーの製造方法。 - 【請求項13】ZQがNH2であり、前駆体を (a)カルボキシフルオレセインの活性エステルを製造す
る工程、 (b)この活性エステルを前駆体と反応させる工程、 によりカップリングする第12項に記載の方法。 - 【請求項14】ZQがCO2Hであり、前駆体を、 (a)前駆体の活性エステルを製造する工程、 (b)この活性エステルをアミノフルオレセインと反応さ
せる工程、 によりカップリングする第12項に記載の方法。 - 【請求項15】ZQがNH2であり、前駆体を(4,6
−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イルアミ
ノ)フルオレセインまたはフルオレセインイソチオシア
ネートと反応させる第12項に記載の方法。 - 【請求項16】前駆体を (a)前駆体のイミデートエステルを製造する工程、 (b)このイミデートをアミノフルオレセインと反応させ
る工程、 によりカップリングする第12項に記載の方法。 - 【請求項17】QがOHであり、前駆体を(4,6−ジ
クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フ
ルオレセインと反応させることによりカップリングする
第12項に記載の方法。 - 【請求項18】(a)サンプルをベンゾジアゼピン誘導体
の抗血清およびベンゾジアゼピン類誘導体抗血清の存在
に対して検出可能な蛍光偏光反応を生じ得る式: [式中、XはCH、N、またはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は−Hまたは−OH、 R3は−O、または非結合性電子対、 R4は、R1が−Hまたは−CH3の場合には、−R−Z
−Q、またはR1が−R−Z−Qの場合には、ハロゲ
ン、−NO2、−NH2または−NHCOCH3であり、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはC=O、C=NH、NH、NCH3、−N=N−、
SO2またはCH2であり、 Qは水素、ヒドロキシ、ハロゲン、アシルオキシ、N−
サクシンイミジルオキシ、N−フタルイミジルオキシ
基、アルコキシ、フェノキシ、置換フェノキシ、N−イ
ミダゾリル、1−ベンゾトリアゾリルオキシまたはポリ
(アミノ酸)、ポリ(アミノ酸)誘導体または他の免疫
原性キャリア物質、またはフルオレセインのアミノ、ア
ミド、アミジン、尿素、チオ尿素、カルバメート、チオ
カルバメート、トリアジニルアミノまたは(カルボキシ
アミノ)−スルホンアミド誘導体である] で示される化合物と接触させる工程、 (b)工程(a)で得た溶液に平面偏光を通して蛍光偏光反応
を生じさせる工程、および (c)サンプル中のベンゾジアゼピン類およびベンゾジア
ゼピン代謝物の存在を測定するために工程(b)の溶液の
蛍光偏光反応を検出する工程、 からなるベンゾジアゼピン類およびベンゾジアゼピン代
謝物の存在を検出する方法。 - 【請求項19】ベンゾジアゼピン誘導体抗血清を式: [式中、XはCH、N、またはC−ハロゲン、 R1は−H、−CH3または−R−Z−Q、 R2は−Hまたは−OH、 R3は−O、または非結合性電子対、 R4は、R1が−Hまたは−CH3の場合には、−R−Z
−Q、またはR1が−R−Z−Qの場合には、ハロゲ
ン、−NO2、−NH2または−NHCOCH3であり、 Rは0〜20個の炭素原子およびヘテロ原子からなる連
結基であり、それは12個以下のヘテロ原子を含む直鎖
または分枝鎖からなり、2個までの環状構造を含んでい
る。ただし、ヘテロ原子は4個を超えて連続して結合せ
ず、2個以上のイオウ原子または窒素原子および1個の
酸素原子が連続して結合してはいない、 ZはC=O、C=NH、NH、NCH3、−N=N−、
SO2またはCH2であり、 Qは非酵素的ポリ(アミノ酸)または非酵素的ポリ(ア
ミノ酸)誘導体または他の免疫学的に活性なキャリアで
ある] で示される化合物に対する抗体により生成させる第18
項に記載の方法。
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