JPH0659103A - レンズ - Google Patents

レンズ

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JPH0659103A
JPH0659103A JP20885192A JP20885192A JPH0659103A JP H0659103 A JPH0659103 A JP H0659103A JP 20885192 A JP20885192 A JP 20885192A JP 20885192 A JP20885192 A JP 20885192A JP H0659103 A JPH0659103 A JP H0659103A
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JP
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lens
laser beam
plane part
flat surface
flat
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Masakazu Kashihara
昌和 樫原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平面状部と球面状部とから構成されるレンズ
であっても、入射光の入射位置によらず出射光の性質が
安定しかつ、扱い易いレンズを得ることを目的とする。 【構成】 射出成形で成形され、平面状部Aと球面状部
とからなるレンズ10であって、上記平面状部Aは、全
面に亘って凸形状となるように形成されているものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばレーザビーム
プリンタの光学装置に用いられる補正レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、曲面(球面状部)と平面(平面
状部)とからなるレンズとして、補正レンズ(「fθレ
ンズ」ともいう)がある。この補正レンズは、例えば、
光ビームの歪曲収差および像面湾曲を所望の数値に整え
るために用いられる。
【0003】この補正レンズを使用する光学装置とし
て、例えばレーザビームプリンタがある。図6は、この
レーザビームプリンタに用いられる走査式光学装置の要
部を示す概略構成図である。
【0004】図中1はこの光学装置のケーシングであ
る。このケーシング1内には、レーザビーム(光ビー
ム)を発生する半導体レーザ素子およびこのレーザ素子
からのレーザビームの断面形状を所望の形状にするレン
ズ群を一体に有する発光ユニット2と、この発光ユニッ
ト2から出射されたレーザビームLを偏光するポリゴン
ミラー3と、このポリゴンミラー3を介して偏光された
レーザビームL´を反射ミラー4に導く第1、第2の補
正レンズ5、6とを具備する。上記反射ミラー4で反射
したレーザビームL´´はこのケーシング外に導かれ、
図示しない感光体(感光ドラム)の記録面に略直線状に
結像する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に5で
示す第1の補正レンズのように、曲面と平面とで構成さ
れるレンズは、一方の面を平面にすることで、曲面側の
成形、研磨等が容易になるため、このような光学装置に
広く用いられる。
【0006】しかし、このレンズ5を射出成形で成形す
る場合、高精度の平面を得ることは困難である。すなわ
ち、高精度の平面を有する型を用いても、冷却固化時の
収縮により、歪み(凹凸)が生じることとなる。例え
ば、上述の補正レンズ5の場合(図7(a))、製品で
あるレンズ5の平面側Aの光軸方向の縮尺を拡大してみ
ると、図7(b)に示すように、収縮によって大きく湾
曲し凹部および凸部が生じている。
【0007】このような凹凸部が生じる場合には、レー
ザビームL´の入射位置によって、その屈折方向が異な
ることになる。特に高精度が要求される光学装置におい
ては、レーザビームの入射位置により出射性能にばらつ
きが生じることは非常に不都合である。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みて成さ
れたもので、その目的とするところは、平面と球面とか
ら構成されるものであってかつ扱い易く性能にばらつき
のないレンズを供給することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、射出成形で
成形され、平面状部と球面状部からなるレンズであっ
て、上記平面状部は、全面に亘って凸あるいは凹となる
ように形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】このような構成によれば、全面に亘って凸ある
いは凹となるように形成された平面状部を有するレンズ
を得ることができる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して
説明する。
【0012】図1(a)に示すこの発明のレンズ10
は、図6を引用して示す第1の補正レンズ5として用い
られる一面が曲面(球面状部)で他面が平面状部Aのレ
ンズであって、例えば熱可塑性樹脂を射出成形用金型内
に射出することによって成形されるものである。
【0013】上記射出成形用金型は、図2および図3に
示すように、レンズ10の曲面側を成形する下型11
(以下、「曲面側オプティカル入子11」という)と平
面状部Aを成形する上型12(以下、「平面側オプティ
カル入子12」という)とからなる。
【0014】上記曲面側オプティカル入子11は、図3
に示すように、ブロック状の本体13と、この本体13
の上面部を所定の幅Hで削ることで凹陥部として形成さ
れた、レンズ10の曲面側を成形するための曲面部14
と、レンズ10の縁(図1に示す10a)を形成するた
めの縁部15と、後述する平面側オプティカル入子12
の平面部18の下面が嵌まり込み上記曲面側オプティカ
ル入子11と、平面側オプティカル入子12の位置合わ
せをする位置合せ部16とからなる。
【0015】一方、上記平面側オプティカル入子12
は、ブロック状の本体17と、この本体17の下面に、
上記平面側オプティカル入子12の曲面部14等の幅H
よりも若干小さい幅hで形成され、上記レンズ10の平
面状部Aを形成するための平面部18を有する。上記平
面部18は、上記曲面側オプティカル入子11の凹陥部
内に嵌挿され、上記位置合せ部16と当接し、上記曲面
部14および縁部15と共に溶融樹脂が射出される空間
(キャビティ)を区画する。
【0016】そして、上記曲面側オプティカル入子の位
置合せ部16に設けられたゲート21を介してこのキャ
ビティ内に溶融樹脂を射出し、この樹脂を冷却し固化さ
せることで上記レンズ10を得ることができる。
【0017】ところで、図2に示すように、上記平面側
オプティカル入子12の平面部18の上記レンズ10の
平面状部Aに対応する長さlの部分は、正確にいえば平
面ではなく、例えば上記平面部18の長さl=75ミリ
とすると、曲率半径r=約10000ミリ以上の凹面と
して形成される。以下、この曲率半径rの決定の方法に
ついて、図1(b)を参照して詳しく説明する。
【0018】この曲率半径rの決定は、シュミレーショ
ンで行う。例えば、上記平面側オプティカル入子12の
平面部18を比較的精度の良い平面にした場合(曲率を
無限大にした場合)、成形されるレンズ10の平面状部
Aは、従来例で説明したように収縮によって図1(b)
に一点鎖線で示すように凹部および凸部が生じたものと
なる。
【0019】シュミレーションにより、この状態から平
面側オプティカル入子12の平面部18の曲率半径rを
段々と小さくして行くと、上記凹凸部の凹部の部分の占
める部分が小さくなり、最終的には、図に実線で示すよ
うに、凹部がなくなり凸部だけになる。この臨界の曲率
半径rを、この発明では、平面側オプティカル入子12
の平面部18の曲率半径rとして用いる。
【0020】このようにして決定された曲率半径rは、
r=10000ミリ以上と非常に大きなものとなる。こ
の平面側オプティカル入子12で成形されるレンズ10
(図1(a))の平面状部Aは、正確にいえば平面では
ないが、曲率半径rが非常に大きいために、性能的には
光学設計で得られる平面と同じ特性が得られる。
【0021】このような構成によれば、このレンズ10
の平面状部Aは一方の側にのみ湾曲し、従来例のように
部位により凹部または凸部となるということがないの
で、得られる性能はレーザビームの入射部位によらず略
均一化する。したがって、このレンズ10に合わせるた
めの他の光学装置の調整も容易になる。したがって、非
常に扱いやすいレンズ10となる。
【0022】さらに、上記上型と下型(曲面側、平面側
オプティカル入子11、12)は、入り子式にし、かつ
位置合せ部を設けたので、このレンズ10の曲面側と平
面状部Aの光学軸とがずれてしまうということが有効に
防止される。
【0023】なお、図4に示すように、補正レンズ10
の縁部10aの平面状部Aの角部に、図に示すような傾
斜部20を設けても良い。この傾斜部20があること
で、図6を引用して示す光学装置の小型化が図れる。
【0024】すなわち、上記光学装置において、小形化
を図るには、図5(a)に示すように、上記ポリゴンミ
ラー3と第1の補正レンズ5の距離uを小さくすること
が必要である。しかし、この場合距離を短くしていく
と、上記補正レンズ5の縁部5aが上記発光ユニット2
からのレーザビームLの光路を妨げるということが考え
れる。
【0025】しかし、図5(a)に示すように、傾斜部
20を有するこの実施例のレンズ10を用いれば、この
傾斜部20の部分を通って上記レーザビームLが上記ポ
リンゴンミラー3に達することができる。したがって、
従来例に比べて上記レンズ10をポリゴンミラー3によ
り接近させることができる(u´<u)からこの光学装
置の小形化をはかることができる効果がある。なお、こ
の発明は、上記一実施例に限定されるものではなく、発
明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。
【0026】例えば、上記一実施例では、レーザビーム
プリンタに用いられるレンズ10をこの発明のレンズ装
置の例として挙げたが、少なくとも一面側が平面状部で
構成されるレンズであれば、他の用途、例えば光学的測
定機等に用いられるものであっても良い。
【0027】また、上記一実施例では、上記平面状部A
を凸形状に形成したが、凹形状であっても同様の効果を
得ることができる。要は、上記平面状部Aが全面に渡っ
て凹あるいは凸となるような形状であれば良い。さら
に、上記一実施例では、球面状部は曲面であったが、球
面でもよく、また非球面であっても良い。
【0028】
【発明の効果】以上のべたように、この発明のレンズ
は、射出成形で成形され、平面状部と球面状部からなる
レンズであって、上記平面状部は、全面に亘って凸ある
いは凹となるように形成されているものである。
【0029】このような構成によれば、平面状部と球面
状部とから構成されるレンズであっても、平面状部に凹
凸が生じることがないので、入射光の入射位置によらず
出射光の性質が安定しかつ、扱い易いレンズを得ること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の一実施例を示す縦断面図、
(b)は、平面状部の形状を拡大して示すグラフ。
【図2】同じく、射出成形用金型を示す縦断面図。
【図3】同じく、射出成形用金型を示す斜視図。
【図4】同じく、縁部の形状を示す斜視図。
【図5】(a)、(b)は、同じく、レンズの配置を示
す概略構成図。
【図6】レーザビームプリンタに用いられる走査式光学
装置の内部構造を示す斜視図。
【図7】(a)は、従来例のレンズを示す縦断面図、
(b)は、平面状部の形状を拡大して示すグラフ。
【符号の説明】
10…レンズ、A…平面状部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形で成形され、平面状部と球面状
    部からなるレンズであって、上記平面状部は、全面に亘
    って凸あるいは凹となるように形成されていることを特
    徴とするレンズ。
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