JPH0815503A - 樹脂レンズ - Google Patents

樹脂レンズ

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JPH0815503A
JPH0815503A JP16617494A JP16617494A JPH0815503A JP H0815503 A JPH0815503 A JP H0815503A JP 16617494 A JP16617494 A JP 16617494A JP 16617494 A JP16617494 A JP 16617494A JP H0815503 A JPH0815503 A JP H0815503A
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JP
Japan
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lens
optical axis
axis direction
resin
resin lens
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP16617494A
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English (en)
Inventor
Mitsunori Iima
光規 飯間
Takayuki Iizuka
隆之 飯塚
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd filed Critical Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Priority to JP16617494A priority Critical patent/JPH0815503A/ja
Publication of JPH0815503A publication Critical patent/JPH0815503A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】吸湿による屈折率分布の変動に起因するパワー
の変動が防止された樹脂レンズを提供することを目的と
している。 【構成】光軸と垂直な第1の方向に延びた細長形状で、
吸湿性の樹脂からなるレンズ部を有し、前記レンズ部
の、前記第1の方向に延びる非屈折面の所定範囲に、前
記光軸および前記第1の方向の双方と垂直な第2の方向
に所定量突出した凸部が設けらた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、吸湿性の樹脂からな
るレンズの形状に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レンズの材料として光学ガラ
スが用いられている。しかし、近年、軽量化・生産コス
トの低減などを目的として、アクリル樹脂などの合成樹
脂を材料とした樹脂レンズが生産されるようになってき
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】樹脂レンズは光学ガラ
スによって作られたレンズより水分を吸収しやすい。一
般に、合成樹脂は水分を吸収すると屈折率が高くなると
いう性質がある。このため、樹脂レンズが水分を吸収す
る過程で次のような現象が起きる。
【0004】乾燥状態の樹脂レンズが、吸湿の起こる環
境下におかれた場合、空気中の水分はレンズ表面から吸
収され、レンズ中心部へと進む。吸湿が進行している間
は、レンズの内部の湿度分布が不均一であり、やがてレ
ンズ中の水分が飽和状態となってレンズ中の湿度分布は
均一になる。すなわち、吸湿進行中は、レンズを構成す
る合成樹脂の屈折率の分布がレンズ内部で、均一ではな
くなる。しかも、この屈折率分布は吸湿の進行につれて
変動する。このため、樹脂レンズが水分を吸収して行く
過程において、吸湿初期にはレンズの表面近くの屈折率
が大きく内側の屈折率が小さいという状態を呈し、時間
が経過するにつれて次第にレンズ内側の屈折率が表面近
くの屈折率に近づいていく。従って、レンズのパワーは
吸湿過程の初期に大きく変動(減少)することになる。
【0005】カメラのように、レンズを移動させてピン
トを合わせるような装置においては、レンズ自体のパワ
ーが変化しても、それに応じたピント調整が行なわれる
ので実用上問題は無い。しかし、ピント位置が通常固定
されている、レーザビームプリンタの光学系などに使わ
れているレンズのパワーが変化すると、プリンタによっ
て印刷される画像の品質を低下させるなどの問題が生ず
る。
【0006】
【発明の目的】この発明は、上記の事情に鑑み、吸湿に
よる屈折率分布の変動に起因するパワーの変動が防止さ
れた樹脂レンズを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の樹脂
レンズは、光軸と垂直な第1の方向に延びた細長形状
で、吸湿性の樹脂からなるレンズ部を有し、前記レンズ
部の、前記第1の方向に延びる非屈折面の所定範囲に、
前記光軸および前記第1の方向の双方と垂直な第2の方
向に所定量突出した凸部が設けられていることを特徴と
している。
【0008】
【実施例】図1は、本発明の実施例としてのfθレンズ
1の斜視図である。本明細書においては、以後、図1中
に示したXYZ直交座標系を用いて説明を進める。レン
ズ1は合成樹脂を射出成形して作られ、fθレンズとし
て機能するレンズ部10と、レンズ部10と一体整形さ
れた凸部21および31とを有している。レンズ部10
はZ軸方向に光軸Oを有しており、Y軸方向に延びた細
長形状となっている。レンズ部10のX−Z断面(即ち
光軸に平行な断面)は、ほぼ長方形となっている。ただ
し、レンズ部10の屈折面は、一方は所定の曲面11で
あり、もう一方は平面12となっており、X−Z断面は
完全な長方形ではない。凸部21および31は、レンズ
部10の上面13および底面14を、Y軸方向に沿った
所定範囲において、それぞれX軸方向へ突出させた形状
となっている。
【0009】図2に、レンズ1のX−Z断面を示す。本
実施例のレンズ1のX−Z断面は、下に示す関係を満た
す。 Lz < Lx ・・・・・ ここで、Lzは、レンズ部10の光軸方向の長さ(厚
み)であり、Lxは凸部21および31の高さを含めた
レンズ1全体のX軸方向の長さ(高さ)である。上記
式の関係を満たすことにより、吸湿による屈折率分布の
変動の影響を抑えることができる。以下にその理由につ
いて説明する。
【0010】図3は、レンズ中心部からの距離と、その
位置での湿度との関係を示すグラフである。ここでは、
レンズの湿度は飽和状態にはないものとする。水分はレ
ンズ1の表面(屈折面を含む)から吸収される。従っ
て、図3に示されているように、吸湿が進行している間
はレンズの中心部は湿度が低く、レンズ表面に近いほど
湿度が高い。このため、レンズの中心部は屈折率が低
く、外側ほど屈折率が高くなる。
【0011】図4、図5はそれぞれレンズ部10単体の
場合と、レンズ部10に凸部21および31を設けた場
合の、X−Z断面における屈折率分布を模式的に示す図
である。
【0012】図4および図5において、n1、n2、n
3、...nkは、X−Z断面において屈折率の等しい
点を結んだものである。上述の様に屈折率はレンズの表
面に近いところほど大きい値となっている。即ち、両図
において、 n1>n2>n3>n4>...>nk という関係が成り立っている。
【0013】図4の場合には、断面のZ軸方向の長さL
zとX軸方向の長さLxの長さに大きく開きがないた
め、Z軸に平行な屈折率分布が、光軸に比較的近い領域
にも現われる。すなわち、屈折率の等しい点を結んだ線
でZ軸と平行なものが、光軸Oの近くに現われている。
光はZ軸方向に進むため、Z軸に沿った屈折率分布の影
響を受ける。従って、図4のような屈折率分布を呈する
レンズ部10を通過する光は、レンズ内部で屈折率の大
きい表面側へ屈曲された後に屈折面から射出される。こ
のため、レンズ部10がX方向に正のパワーを有するも
のであれば、この屈折率分布の影響を受けて、パワーは
弱められることになる。
【0014】なお、レンズ中心部と表面近くの屈折率の
差は吸湿開始直後は大きいが、時間が経過するにつれて
小さくなる。このため、レンズのパワーは時間の進行に
つれて一旦大きく減少した後次第に増加する。
【0015】図5は、レンズ部10に凸部21および3
1を設けた場合の屈折率の分布を示している。図5の場
合には、X−Z断面のX軸方向の長さLxの方がZ軸方
向の長さLzより長いため、屈折率分布は主として光軸
方向の分布(X軸に平行な線で示される分布)となって
いる。すなわち、屈折率の等しい点を結んだ線は、Z軸
と直交する部分の長さより、Z軸と平行に延びている部
分の長さの方が小さくなっている。実際にfθレンズと
して機能する、レンズ部10における分布は、図中L10
として破線で囲まれた部分であり、この部分に関して
は、実質的に光軸方向のみの分布(X軸に平行な線で示
される分布のみ)といえる。従って、レンズ1(レンズ
部10)を通過する光は屈折率分布の影響をほとんど受
けないまま屈折面から射出される。言い換えれば、本実
施例の構成のfθレンズにおいては、X軸方向の屈折率
分布(すなわち、図5において光軸Oと平行な線で表わ
される屈折率分布は、レンズ部10にはほとんど影響を
与えることがなく、レンズ1のパワーは吸湿の進行過程
でも安定している。
【0016】なお、上記の説明から明らかなように、レ
ンズのX−Z断面の形状が前述の条件式、 Lz < Lx ・・・・・ を満たしていても、Z軸方向の長さLzとX軸方向の長
さLxが近い場合には、屈折率分布はX軸・Z軸の双方
に沿った分布となり、レンズのパワーに影響を与える可
能性がある。X軸方向の長さLxがZ軸方向の長さLz
(すなわちレンズの厚み)より大きいほど、吸湿による
パワーの変動は抑えられる。また、図1に示すようなf
θレンズでは、光軸方向の厚みが、Y軸方向端部で薄
く、中央部で厚くなっている。レンズ端部では、凸部2
1、32を設けなくても Lz < Lx の関係が満
たされているため、レンズ端部は通常の形状とし、光軸
方向の厚みが比較的大きい部分に対応した中央部の所定
の領域のみ凸部21、31を設け、レンズ1のどの位置
でのX−Z断面においても、上記の関係が成り立つよ
うにしている。
【0017】図6は、上述の実施例を、光軸方向から見
た図である。レンズ部10の上下に凸部21、31が設
けられており、X軸方向の厚みは均一である。
【0018】図7は、本実施例の第1の変形例を示して
いる。図7では、レンズ部10の上下には階段状に凸部
121Aと121B、131Aと131Bが設けられ、
レンズ1の中央部に近いほど、X軸方向の厚みが大きく
なっている。
【0019】図8は、第2の変形例を示している。図8
の変形例では、凸部221、223はやはりレンズ1の
中央部ほどX軸方向の厚みが増すようになっている。図
7の変形例では凸部は階段状であったが、図8の変形例
ではX−Y平面状で曲線を描くように連続的に変化して
いる。
【0020】図6、図7の実施例および第1変形例では
レンズ部上面と凸部あるいは、凸部同志が階段状に構成
されているため、これを利用してY軸方向のレンズ1の
位置決めを行なうことができる。
【0021】樹脂レンズは通常射出成形により形成され
る。樹脂レンズを射出成形する場合、ゲート位置では材
質の不均一が生じやすいため十分なレンズ性能が得られ
ない。上述の実施例・変形例のレンズは凸部は吸湿の影
響を抑制するために設けられるものであり、レンズとし
ての機能を有する必要がない。このため、上述の樹脂レ
ンズの凸部は射出成形の際のゲート位置として最適であ
る。
【0022】レンズ全体の、光軸と垂直方向のレンズ厚
を厚くするのではなく、必要に応じて厚みを持たせる構
成としたので、材料費・成形コストを押さえることがで
き、しかも対吸湿性能の良いレンズを成形することがで
きる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の樹脂レン
ズによれば、吸湿性を有する合成樹脂からなるレンズに
おいて、吸湿による屈折率分布の変動に起因するパワー
の変動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】XYZ直交座標系と共に本実施例の樹脂性のf
θレンズの外観を示した斜視図である。
【図2】fθレンズのXZ断面図である。
【図3】レンズ中心からの距離と湿度を示すグラフであ
る。
【図4】レンズ部のみのXZ断面とその屈折率分布を示
す図である。
【図5】本実施例のfθレンズのXZ断面と屈折率分布
を示す図である。
【図6】本実施例のfθレンズの正面図である。
【図7】第1の変形例のfθレンズの正面図である。
【図8】第2の変形例のfθレンズの正面図である。
【符号の説明】
1 fθレンズ 10 レンズ部 11、12 屈折面 21、31 凸部 121A、121B 凸部 131A、131B 凸部 221、231 凸部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光軸と垂直な第1の方向に延びた細長形状
    で、吸湿性の樹脂からなるレンズ部を有し、 前記レンズ部の、前記第1の方向に延びる非屈折面の所
    定範囲に、前記光軸および前記第1の方向の双方と垂直
    な第2の方向に所定量突出した凸部が設けられているこ
    とを特徴とする、樹脂レンズ。
  2. 【請求項2】前記所定範囲は、光軸を中心とした前記第
    1の方向の所定の領域であることを特徴とする、請求項
    1の樹脂レンズ。
  3. 【請求項3】前記凸部は、前記第1の方向の中央部にお
    いて、前記第2の方向における前記樹脂レンズの厚みが
    最も大きくなるよう形成されていることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の樹脂レンズ。
  4. 【請求項4】前記凸部は、前記樹脂レンズの前記第2の
    方向の厚みが、前記所定範囲内で均一であることを特徴
    とする、請求項3の樹脂レンズ。
  5. 【請求項5】前記凸部は、前記樹脂レンズの前記第2の
    方向の厚みが、前記第1の方向に沿って段階的に変化す
    るよう形成されていることを特徴とする、請求項3の樹
    脂レンズ。
  6. 【請求項6】前記凸部は、前記樹脂レンズの前記第2の
    方向の厚みが、前記第1の方向に沿って連続的に変化す
    るよう形成されていることを特徴とする、請求項3の樹
    脂レンズ。
  7. 【請求項7】前記凸部の、前記光軸方向の長さは、前記
    レンズ部の前記光軸方向の長さとほぼ等しいことを特徴
    とする、請求項1から6のいずれかに記載の樹脂レン
    ズ。
  8. 【請求項8】前記樹脂レンズは射出成形により形成され
    るものであり、射出成形時のゲートを前記凸部に設ける
    ことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の
    樹脂レンズ。
JP16617494A 1994-06-24 1994-06-24 樹脂レンズ Withdrawn JPH0815503A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6801374B2 (en) 2001-12-13 2004-10-05 Canon Kabushiki Kaisha Molded lens, scanning lens, optical scanner and image forming apparatus
JP2020003585A (ja) * 2018-06-27 2020-01-09 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 光走査装置及び該光走査装置を備えた画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6801374B2 (en) 2001-12-13 2004-10-05 Canon Kabushiki Kaisha Molded lens, scanning lens, optical scanner and image forming apparatus
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Effective date: 20031217