JPH0658875B2 - X線マスク及びそれを用いたパタン形成方法 - Google Patents

X線マスク及びそれを用いたパタン形成方法

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JPH0658875B2
JPH0658875B2 JP13552286A JP13552286A JPH0658875B2 JP H0658875 B2 JPH0658875 B2 JP H0658875B2 JP 13552286 A JP13552286 A JP 13552286A JP 13552286 A JP13552286 A JP 13552286A JP H0658875 B2 JPH0658875 B2 JP H0658875B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、X線を利用して基板上に回路パタンを転写す
るX線露光法において、露光用マスクとして使用するX
線マスクとそれを用いたパタンの形成方法に関するもの
である。
〔従来の技術〕 近年、大規模集積回路(LSI)製造技術の中で、回路パ
タンを被加工基板上に転写する露光手段としてX線露光
法が注目されている。X線露光法は、X線の波長が数10
Å以下と短いことから、回折の影響が小さくサブミクロ
ンの微細パターンを容易に基板に転写できる利点を有し
ている。X線露光法をデバイス製造プロセスに適用する
には、必要とされる何層かの露光プロセスにおいて、転
写パタン相互の重ね合わせ誤差を最小パタン寸法の少な
くとも数10%以下に抑えることが要求されている。例
えば、最小パタン寸法が0.5μmのVLSI製造ではパタン相
互の重ね合わせ誤差を0.1〜0.2μm以下にする必要があ
る。この重ね合わせ精度を実現するためには、すくなく
とも露光に用いるすべてのX線マスクのパタン位置精度
を上記精度以下にしなければならない。
上記X線露光法で用いられるX線マスクは、従来、X線
を吸収する重金属から成る吸収体のパタンがX線を良く
透過する支持基板上に1層だけ形成されたものであっ
た。そのため、被加工基板上に多層のパタンを転写する
には、転写するパタンの層数分の枚数のX線マスクを用
いていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
X線マスクの吸収体パタンの位置に歪みを与える要因に
は種々のものがある。例えば、X線マスクの製造工程で
は、電子ビームリソグラフィーによって吸収体パタンの
レジストパタンを形成する時の電子ビーム描画の位置精
度、X線マスクの支持基板の応力の不均一性とばらつ
き、吸収体の応力の不均一性とばらつきなどがある。ま
た、X線マスクを用いたパタン転写工程では、X線マス
クの保持時に発生する歪み、X線の露光時にX線を吸収
したX線マスクが温度上昇することによる熱膨張歪など
がある。X線マスクの吸収体パタンの位置精度は、これ
らの要因によって低下するが、特にX線マスク間での吸
収体パタンの位置のばらつきは大きい。
転写パタンの重ね合わせ精度が低下すると、製造した素
子特性ばらつきが大きくなり製品の製造歩留りが低下す
ることになる。
〔問題点を解決するための手段〕
以上の問題点を解決するため、本発明のX線マスクは、
複数のX線吸収体層をX線を透過する支持基板上に層ご
とに異なる平面形状で形成したものである。
また、本発明のパタン形成法は、上記X線マスクを用
い、上記複数のX線吸収体層を透過するX線の各層の強
度差を利用し、適切な露光量を与えて所望の層のパタン
をレジストに転写することによって、複数の層のパタン
を1枚のX線マスクで転写できるようにしたものであ
る。
すなわち、上記X線マスクを透過したX線の強度に強い
方から順に番号付けしたとき、i番目以下の強度となる
平面領域で形づくられるパタンをレジストに転写する場
合、レジストがポジ形の場合には、i−1番目の強度の
透過X線による上記レジストの露光量を上記レジストが
残らない露光量に、i番目の強度の透過X線による上記
レジストの露光量を上記レジストが残る露光量にし、レ
ジストがネガ形の場合には、i−1番目の強度の透過X
線による上記レジストの露光量を上記レジストが残る露
光量に、i番目の強度の透過X線による上記レジストの
露光量と上記レジストが残らない露光量にして所望の層
をレジストに転写するようにしたものである。
問題点解決のための手段をより具体的に以下に説明す
る。
まず最初に、転写すべきパタンが2層で、吸収体の厚さ
を第1図に示すように2種類に変えたものであって、こ
の2層のパタンをネガ形レジストとポジ形レジストを順
次用いて基板上に転写する場合について説明する。第1
図において、1は吸収体、2は吸収体の支持基板であ
り、x1及びx2は、それぞれ第1層目及び第2層目のパ
タンを形成するための吸収体のパタン1a及び1bの厚
さ、xTは支持基板2の厚さである。吸収体1及び支持
基板2の入射X線に対する線吸収体係数をそれぞれμお
よびμT、入射X線の強度をI0、支持基板2のみ、第1
層目及び第2層目のパタン1a及び1bを透過したX線
の強度をそれぞれIT,I1及びI2とすると、これらは
それぞれ次式の関係がある。
T=I0exp(−μTxT) (1) I2=ITexp(−μx2) (2) I1=ITexp(−μx2−μx1) (3) 被加工基板上のレジストは、X線露光量Dと現像後の規
格化された残膜厚との間に、良く知られているように第
3図に示す露光残膜特性を持っている。第3図で、曲線
aはポジ形レジスト、曲線bはネガ形レジストの特性
(感度曲線)であり、露光量DはX線の強度Iと時間t
との積である。
まず、X線マスクの第1層目のパタン1aを、(2)及び
(3)式のX線強度の関係と第3図の曲線bにその特性を
示したネガ形レジストを用いて被加工基板上のレジスト
に転写する場合について説明する。第2図(a)は、基板
3上に第1の被加工膜4とその上にネガ形レジスト5が
形成された基板を示している。この基板に第1図のX線
マスクを近接対向させ、強度I0でX線を照射する。こ
のとき、(2)及び(3)式で与えられる透過X線強度I1
びI2と第3図中の露光量D3及びD4との間に次の条件
(4)及び(5)が満たされれば、第2図(b)に示すように、
X線マスクの第1層目のパタン1aを反映したレジスト
パタン6を充分な残膜厚をもって形成することができ
る。
4<I2×t (4) I1×t<D3 (5) ここでD4は、第3図に示すように、規格化された残膜
厚が60%になる露光量とした。ネガ形レジストに対し
て露光量を残膜厚が100%以下になる値をとること
は、ネガ形レジストが現像後の膜減りが比較的大きいと
いう特性をもっているので一般的に行われる。
このレジストパタン6をマスクとして第1の被加工膜4
を加工し、レジストを除去すれば、第2図(c)のように
第1層目のパタンが第1の被加工膜に転写される。
以上の第1層目のパタン形成を行うには、(2),(3),
(4)及び(5)式から、本発明のX線マスクの吸収体の厚さ
に対して、次の条件が課せられる。
ここで、DT≡IT×t、即ち、X線マスクの支持基板の
みを透過したX線の強度ITと露光時間tの積をDTとし
た。
次に、X線マスクの第2層目のパタン1bを、第2図
(c)のパタンの上に形成された第2の被加工膜7(第2
図(d))上のポジ形レジストに転写する場合について説
明する。まず、第2図(e)のようにポジ形レジスト8を
塗布し、X線マスクを近接対向させて強度I0′でX線
を露光する。第1層目と同様にしてIT,I1,I2,D1
及びD2の間に以下の条件(8)及び(9)式が満たされれ
ば、第2図(f)に示すような第2層目のパタン1bを反
映したレジストパタン9を充分な残膜厚をもって形成す
ることができる。
2<IT×t′ (8) I2×t′<D1 (9) このレジストパタン9をマスクとして第2の被加工膜7
を加工し、レジストを除去すれば、第2図(g)のように
第2層目のパタンが第2の被加工膜に転写される。
以上の第2層目のパタン形成を行うには、(1),(2),
(8)及び(9)式から、本発明のX線マスクの吸収体の厚さ
に対して、次の条件が課せられる。
次に、(6),(7),(10)及び(11)式を用い、本発明のX線
マスクの設計手順を示す。xT,μT,μ,D1〜D4が与
えられるものとする。まず、(10)式から第2層目のパタ
ン転写の支持基板を透過するX線の露光量DT′は、 DT′>D2exp(μTxT) (2) を満足する必要があるので、(12)式からDT′を決め
る。DT′は露光むらや現像むら等を考慮して(12)式の
右辺の値よりも1〜2割増の値がとられる。DT′の値
が決まれば、(11)式から第2層目のパタン1bの厚さx
2が決まる。x2の値もやはり(11)式の右辺よりも少し大
き目にとった方が良い。次に、(6)式を用いて、第2層
目のパタン転写の支持基板を透過するX線の露光量DT
を決める。(6)式からDTは、 DT>D4exp(μx2) (13) である。DTが決まれば、(7)式を使って第1層目のパタ
ン1aの厚さx1を決めることができる。DTとx1の値
もやはり少し大き目にとった方が良い結果が得られる。
以上は、吸収体の厚さを変えることによって2層のパタ
ンを形成する場合について説明したが、吸収体の材料を
変えて2層のパタンを形成する場合でも同様にパタン形
成が行える。即ち、第1図において、パタン1a及び1
bの材料を変え、その線吸収係数をμ1及びμ2とすれ
ば、(2)及び(3)式は、 I2=ITexp(−μ2x2) (14) I1=ITexp(−μ2x2−μ1x1 (15) となる。条件式(4)及び(5)と(8)及び(9)はそのまま成り
立つので、X線マスクの吸収体の厚さに課せられる条件
(6),(7)及び(11)式は順にそれぞれ次のようになる。
次に、第4図に示すように、多層の吸収体のパタンを有
するX線マスクと、第3図の曲線aに示す特性をもつポ
ジ形レジストを用いて、第4図のX線マスクパタンとほ
ぼ同じ形状の多層のパタンを基板上に形成する場合につ
いて説明する。
基板上の多層の膜の加工方法は、第2図(d)から(g)を繰
り返せば良いのでここでは説明を省略する。また、吸収
体のパタン101〜1Nは同じ材料とし、パタン10i+1
は、パタン10iの上にはみ出さないように形成するも
のとする。パタンは101から順に転写していく。
パタン101〜10Nを透過するX線の強度Iiは、 と表わされる。まず、充分なレジスト残膜厚をもって1
1のパタンを転写する場合の露光量の条件は、 D2<IT×t1 (20) I1×t1<D1 (21) である。次に、102〜10Nのパタンに対しては、 D2<Ii-1×ti(i=2,N) (22) Ii×ti<D1 (23) となる。
吸収体の各層の厚さliに対しては、(19),(22)及び(2
3)式から、 という条件が導かれる。上式で、▲Di T▼はIT×ti
ある。
本発明では、(26)式の条件を満たせば1枚のX線マスク
で何層でも制限なくパタンを転写できるわけではない。
吸収体の厚さが厚くなるほど、露光に時間がかかってく
るので、それによる制限が生ずるからである。そこで、
仮りに第N−1層目のパタン10N-1を透過したX線と
支持基板2を透過したX線の強度比が1/3よりも大きい
という制限を設けた場合の条件を求めてみる。簡単化す
るためにパタンの各層の厚さが全て等しい場合を想定す
る。即ち、 とする。そうすると(19)式から、 という条件が得られる。
先に得た(26)式の露光量からの条件式においてli=l
とし、(29)式と組み合わせれば、 という条件が導かれる。さて、(30)式においてlog(D2
/D1)の逆数は、レジストのγ値と呼ばれるコントラ
ストの大きさを表わす量である。これを用いると(30)式
は、 となる。(31)式は、上に述べた露光条件の範囲では、0.
48γ+1の整数値の層数までパタンを転写することがで
きることを示している。
また、γ値の大きなレジストを用いれば、より多くの層
数を転写することができることも示している。
〔実施例1〕 本発明の第1の実施例のX線マスクは、第1図に示した
吸収体パターンが2層のX線マスクである。本実施例で
は、支持基板2に2μm厚(xT=2μm)の窒化シリコ
ン膜を吸収体1にはタンタル(Ta)を用いた。吸収体パ
タン1aにはLSI製造に用いられるスルーホールパタ
ンが、吸収体パタン1bはアルミ(Al)配線パタンが形
成されている。そして、平面的には、吸収体パタン1a
は1bの領域の中に含まれる。吸収体パタン1a及び1
bの厚さx1及びx2は、パタン転写に使用するレジスト
の露光残膜特性に基づいて決められる。従って、これら
は後述する本実施例のX線マスクを用いたパタン形成方
法の説明の中で決定される。
上記X線マスクは、窒化シリコンの支持基板上にTaを2
層分の厚さ堆積し、その上に第1層目のスルーホールの
レジストパタンを形成し、それをマスクとしてTaをCBrF
3ガスを用いたリアクティブイオンエッチング(RIE)に
より規定の厚さx1の分だけエッチングし、次にその上
に2層目のAl配線のレジストパタンを形成し、同様にし
てTaを規定の厚さx2の分だけエッチングして作製し
た。上記のTaエッチングのマスクとなるレジストは、単
層でも良いが酸化シリコン(SiO2)などのTaとのエッチ
ング選択比の大きい材料を下層に用いた2層構成のレジ
ストを用いた方がより良好にTaパタンを形成できる。
上記のX線マスクの作製方法においては、Taのエッチン
グを精度良く途中で止めなければならない。それが困難
な場合には、第5図に示すように、第1層目のTaパタン
のエッチングストッパ層として厚さ0.1μm程度の酸化シ
リコン層11を設けることにより膜厚の精度が良い2層
の吸収体のパタンを有するX線マスクを作製できる。こ
の酸化シリコン層11は、X線をほとんど吸収しないの
で、露光条件をほとんど変化させない。
次に、上記第1の実施例のX線マスクを用いた本発明の
パタン形成方法の実施例について説明する。本実施例で
は、第1層目のスルーホールパタンの転写にネガ形レジ
ストを用い、第2層目のAl配線パタンの転写にはポジ形
レジストを使用する。上記ネガ形レジストとしてはメタ
クリロイル化シリコン含有ネガ形レジスト(MSNR)を、
ポジ形レジストとしては、ポリヘキサフルオロブチルメ
タクリレート(FBM)とグリシジルメタクリレート(GM
A)との共重合体から成るFBM−Gレジストを用いた。
MSNRは、2層レジストの上層レジストとして用いた。即
ち、ホトレジスト(OFPR)を1μm塗布し、150℃で
30分間ベークしたものの上にMSNRを0.2μmの厚さで塗布
し、90℃で5分間プリベークしたものが用いられた。
MSNRの現像は、メチルエチルケトン(MEK)とイソプロ
ピルアルコール(IPA)を1対1の割合で混合した現像
液に10秒間浸してかくはんし、続けてIPAで30秒間
リンスして行った。また、下層のホトレジストは、現像
されたMSNRをマスクとして酸素(O2)をエッチングガ
スとしたリアクティブ・イオン・エッチング(RIE)で
エッチングした。
FBM−Gレジストは、3層レジストの上層レジストとし
て用いた。即ち、下層レジストとしてホトレジスト(OF
PP)を1μm塗布し、150℃で30分間ベークしたものの
上に、中間層としてシリコン系の樹脂を0.2μm塗布し、
その上にFBM−Gレジストを0.5μm塗布し、140℃で
30分プリベークしたものが用いられる。FBM−Gレジ
ストの現像は、イソブチルアルコール(IBA)とエチル
アルコール(EtOH)が1対1に混合された18℃の現像
液に90秒間浸してかくはんし、続けてIPAで30秒間
リンスして行った。中間層のシリコン樹脂は、現像され
たFBM−Gレジストをマスクとして四フッ化炭素(CF4
と水素の混合ガスを用いたRIEでエッチングし、下層の
ホトレジストは、中間層をマスクとしてO2ガスを用い
たRIEでエッチングした。
X線源には、M0をターゲットとした電子線励起形の線
源を用いた。波長は5.4ÅでX線マスクを除いたときに
照射されるレジスト面の上での強度は、2.1mW/cm2であ
る。
MSNR及びFBM−Gレジストを上記X線源で露光したとき
の感度曲線を第6図及び第7図に示す。これらの感度曲
線から、第3図のD1〜D4に対応する露光量は、それぞ
れ56,80,48,104mJ/cm2と読取れる。
窒化シリコン及びTaの波長5.4Åの軟X線に対する線吸
収係数は、それぞれ、μT=0.48μm-1及びμ=3.32μm
-1である。
前述の設計手順に従い、(12),(11),(13)及び(7)式を
用いて露光量DT及びDT′と第1層目及び第2層目の吸
収体のパタン1a及び1bの厚さx1及びx2を次のよう
に決定することにより、良好にパタンを転写することが
できる。
T=540mJ/cm2T′=230mJ/cm21=0.29μm x2=0.47μm 第1層目及び第2層目のパタン転写の露光時間は、(1)
式から支持基板2を透過したX線の強度ITが0.8mW/cm2
と計算されるので、、DT及びDT′をこの値で割り、そ
れぞれ675及び288秒である。
上記のX線マスク,レジスト及び露光条件を用いて、第
2図中に示した第1の被加工膜4として酸化シリコン膜
又はリン・シリケート・ガラス(PSG)膜を第1層目の
パタン転写とドライエッチングにより加工し、第2図
(c)に示すようなスルーホールを形成した。次に、その
上に第2図(d)に示すように、第2の被加工膜7として
アルミ(Al)膜を形成し、第2層目のパタン転写とドラ
イエッチングにより加工し、第2図(g)に示すような、
スルーホールに精度良く重ね合わされたAl配線を形成し
た。
〔実施例2〕 本発明の第2の実施例として、第4図に示した態様のX
線マスクと、第7図にその感度曲線を示したポジ形レジ
ストのFBM−Gレジストを用いて、多層のパタンを転写
する場合の実施例を以下に述べる。X線マスクの吸収体
のパタンの各層の厚さは等しくする。そうすると、第6
図の感度曲線から、FBM−Gレジストのγ値は6.5なの
で、露光時間に対する前述の制限、即ち、第N−1層目
のパターン10N-1を透過したX線と支持基板2を透過し
たX線の強度比が1/3よりも大きいという制限に従う
と、パタン転写の可能な層数は(31)式からFBM−Gレジ
ストを用いた場合には4層以内である。
そこで、MOS LSI製造プロセスにおいて、深い接合と浅
い接合の2段の接合を有する拡散層と、ポリシリコンと
高融点金属のシリサイドの2段の構成のゲート電極を形
成するプロセスに、3層のパタン転写を行って適用した
実施例について以下に述べる。
本実施例のX線マスクの断面図を第8図に示す。吸収体
12の材質はTaで支持基板2は2μm厚の窒化シリコン
膜である。このX線マスクで形成するMOSLSIのゲート電
極近傍の断面図を第9図に示す。X線マスクの吸収体パ
タン12aは、第1回目のパタン転写で深い接合を形成
するためのパタンが、12bは第2回目のパタン転写で
ポリシリコーンゲート電極とそれに自己整合的に形成さ
れる浅い接合を形成するためのパタンが、さらに12c
は上記ゲート電極のポリシリコン層の上にシリサイド層
を形成するためのパタンがそれぞれ形成されている。こ
れらの吸収体パタンは、平面的に見たとき、12cはは
12bに、12bは12aにその領域が含まれている。
これらの吸収体パタンは、第1の実施例で述べた方法を
用いて作製した。ここでも、吸収体パターンの各層の間
にTaエッチングのストッパ層として酸化シリコン層を設
けることにより各層の膜厚の精度が良いX線マスクを作
製できることは前述と同様である。吸収体パタンの各層
の厚さ(同一)は、後述のパタン形成方法の説明におい
て決定された値を用いた。
次に、上記第2の実施例のX線マスクを用いたパタン形
成方法について説明する。X線源は第1の実施例で述べ
たものと同じものを用いた。まず、本発明のパタン形成
方法を適用して第9図に示すMOS構造を作製するプロセ
スについて概述する。最初に、第9図(a)に示すよう
に、吸収体パタン12aを反映したレジストパタン15
をシリコン基板13上にゲート酸化膜14が形成された
基板上に第1回目のパタン転写で形成する。レジストパ
タン15は、前述のFBM−Gレジストを上層とした3層
レジストのパタンである。このレジストパタン15をマ
スクとして、イオン注入16により、加速電圧150kV
で砒素(As)をイオン注入し、深い接合のイオン注入層
17を得る。次に、レジストパタン15を除去し、全面
にAsがドープされたポリシリコンを堆積し、その上にF
BM−Gレジスト上層とする3層レジストを塗布して第2
回目のパタン転写を行い、パタン12bが転写されたレ
ジストパタンをマスクとしてポリシリコンをエッチング
し、ポリシリコンのゲート電極18を得る(第9図
(b))。このポリシリコンのゲート電極18は、2層構
造のゲート電極の下層となる。さらに、ポリシリコンの
ゲート電極18をマスクとしてイオン注入19により加
速電圧60kVでAsをイオン注入し、ゲート電極に自己整
合的に位置合わせされた浅い接合のイオン注入層20を
形成する。最後に、モリブデンシリサイド(MoSi2)を
全面に堆積し、FBM−Gレジストを用いて前述と同様に
してパタン12cを反映したモリブデンシリサイドの上
層のゲート電極21を得る(第9図(c))。以上のプロ
セスによって、浅い接合がゲート電極に自己整合的に位
置合わせされ、その外側に深い接合を有して、かつ、ゲ
ート電極がシリサイド/ポリシリコンの2層構造(ポリ
サイド電極といわれる)でその上下層に段差を有する構
造を、高い重ね合わせ精度をもって形成することができ
る。なお、浅い接合と深い接合の組み合わせは、微細MO
Sトランジスタのショートチャネル効果を少なくし、か
つ、拡散層の抵抗を低くする効果をもたらすことは周知
のとおりである。また、ポリサイド電極は、MOS特性が
安定で低抵抗のゲート電極として実用に供されており、
これに本発明を適用することによって精度良く上下層に
段差を付けることができる。この段差の存在は、このゲ
ート電極の上に形成される配線の段差被覆性を良くし、
断線を防止するのに効果を生ずる。
次に、本実施例で使用するX線マスクの吸収体の各パタ
ンの厚さと露光条件について述べる。
第1回目のパタン転写の支持基板2を透過するX線によ
る露光量DT′としては、(20)式を満足する必要がある
ので、その最小の露光量D2の1割増しの値、即ち、8
8mJ/cm2とした。It=0.8mW/cm2なので第1回目の露光
時間t1は110秒である。
吸収体のパタンの厚さlは、(21)式からl>0.136μmで
ある必要がある。そこで、1割増の0.15μmとした。こ
の値は、吸収体の各層間に対する露光条件と、N−1層
目の吸収体パタンを透過したX線の強度が、支持基板の
みを透過したX線の強度の1/3以下にはならないという
条件から得られた(31)式に各数値を入れて得られる0.11
μm<l<0.166μmという条件を満足する。
第2回目及び第3回目の支持基板2を透過するX線によ
る露光量▲D2 T▼,▲D3 T▼及び露光時間t2,t3は(2
2)式を満足する必要がある。そこで、(22)式において、
右辺を第1回目の露光量と同じ88mJ/cm2として、第2
回目及び第3回目の露光量を、 ▲D2 T▼=145mJ/cm2及び▲D3 T▼=240mJ/cm2とし
た。これらから、第2回目及び第3回目の露光時間は、
2=181秒及びt3=300秒と決められた。以上のX
線マスクの吸収体の各パタンの厚さと各露光時間は、(2
3)式を満足するので良好にレジストパタンを形成するこ
とができた。
上記の実施例では示さなかったが、第8図のX線マスク
の最上層に、ゲート電極と上層配線とのコンタクトホー
ルとなる吸収体のパタンを設け、ネガ形レジストを用い
て、第1の実施例で示したように、ゲート電極と良く重
ね合わされたコンタクトホールを第9図の基板の上に形
成するることが可能である。
以上説明した第1及び第2の実施例では、X線マスクを
構成する吸収体と支持基板の材料として、Taと窒化シリ
コンを用いたが、本発明はX線マスクのこれらの材料以
外にも吸収体にAu等、支持基板に窒化ホウ素等の材料を
用いることができる。X線源に関しても、プラズマX線
源やシンクロトロン放射光等も同様にして利用できる。
また、レジストについてもMSNRやFBM−Gレジスト以外
の多くのX線レジストが利用できる。これらの他のもの
を利用する場合には、それらの特性値等を前述の条件式
に代入してX線マスクの設計と露光条件の算出を行うこ
とができる。
本発明のX線マスクの第1及び第2の実施例では、支持
基板側から見て上層の吸収体パタンの平面的な領域がそ
のすぐ下の層の吸収体パタンの平面的な領域に含まれる
ものを示したが、第10図にその一例を示すように、X
線吸収率の小さいスペーサ22を設け、上層の吸収体パ
タン1bに下層の吸収体パタン1aが含まれるように形
成することも可能である。スペーサ22と吸収体パタン
1aの構造は、特に、吸収体パタン1aを電気メッキで
作製する場合に得易い構造である。なお、電気メッキで
吸収体パタン1aを作製するには、支持基板2の表面上
にメッキ用の電極が必要なので、その膜が支持基板2上
に存在することになるが、その膜はX線の吸収をほとん
ど無視できる程度に薄くすることができる。
また、第11図にその平面形状の一例を示すような吸収
体パタン23と24が包含関係を有しないような場合に
は、吸収体パタン23と24の材質が同じである場合、
それらの厚さが同じであれば、領域25と27を透過す
るX線の強度は同じになるので、領域25と27及び領
域26の2層のパタンとなること、吸収体パタン23と
24の厚さが異なる場合には、それぞれの領域を透過す
るX線の強度が異なるので3層のパタンとなることに留
意すれば本発明のX線マスクとして用いることができ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明を用いれば、多層のパタン
転写を1枚のX線マスクで行うことができるので、X線
マスクが層間で異なることに寄因する重ね合わせ誤差を
除去することができる。
本発明は、実施例に示したように、LIS製造プロセスに
おいて高い重ね合わせ精度が要求される多層の膜の加工
に応用することができ、性能の良いLSIの実現に寄与す
るものである。本発明は、前述の2つの実施例で示した
以外にも、ポジ形レジストとネガ形レジストを適宜組み
合わせてX線マスクを設計し、露光条件を算出すること
によって多くのLSI製造工程に応用することが可能であ
る。特に本発明は、微細でかつ性能の良い超LSIの製造
に適用してより大きな効果を生むものと信ずる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の特徴を最も良く表わしているX線マス
クの断面図、第2図は本発明の特徴を最も良く表わして
いるパタン形成方法の説明図、第3図はレジスト露光残
膜特性の模式図、第4図は多層の吸収体パタンを有する
本発明のX線マスクの断面図、第5図はネガ形レジスト
MSNRの露光残膜特性を示す図、第6図はポジ形のFBM−
Gレジストの露光残膜特性を示す図、第7図は吸収体パ
タン層間にエッチングストッパ層を設けた本発明のX線
マスクの断面図、第8図は3層の吸収体パタンを有する
X線マスクの断面図、第9図は本発明のX線マスク及び
パタン形成方法を適用したMOSトランジスタの製造工程
の説明図、第10図及び第11図は本発明のX線マスク
の他の形態を示した図である。 1,10,12……吸収体、1a,1b……吸収体の第
1及び第2層目のパタン、2……支持基板、3……基
板、4……第1の被加工膜、5……ネガ形レジスト、
6,9,15……レジストパタン、7……第2の被加工
膜、8……ポジ形レジスト、101〜10N……吸収体の
第1〜第N層目のパタン、11……酸化シリコン層、1
2a〜12c……吸収体の第1〜第3層目のパタン、1
3……シリコン基板、14……ゲート酸化膜、16……
イオン注入(高加速電圧)、17……深い接合のイオン
注入層、18……ポリシリコンのゲート電極(下層)、
19……イオン注入(低加速電圧)、20……浅い接合
のイオン注入層、21……モリブデンシリサイドのゲー
ト電極(上層)、22……スペーサ、23,24……吸
収体パタン、25,26,27……吸収体パタン23及
び24によってつくられる領域。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線を透過する支持基板と、前記支持基板
    上に積層された複数のX線吸吸収体層とを備え、前記X
    線吸収体層の平面形状は層毎に大きさが異なっているこ
    とを特徴とするX線マスク。
  2. 【請求項2】平面的にみたときに前記X線吸収体層のう
    ち平面形状の小さなものは平面形状の大きなものの内側
    に位置していることを特徴とする特許請求範囲第1項記
    載のX線マスク。
  3. 【請求項3】X線マスクを透過したX線により被加工基
    板上のレジストを露光し現像するパタン形成方法におい
    て、 X線を透過する支持基板と、前記支持基板上に積層され
    た複数のX線吸収体層とを備え、前記X線吸収体層の平
    面形状は層毎に大きさが異なっているX線マスクを使用
    し、i(iは2以上の整数)層の前記X線吸収体層を透
    過した透過X線の強度をIiとしたときに、前記レジスト
    のうち強度Ii-1の透過X線が照射される第1の領域と強
    度Iiの透過X線が照射される第2領域のいずれか一方が
    後の現像工程で残存するような露光量で露光を行った
    後、前記現像を行い、前記強度Iiの透過X線の外縁で特
    定される平面形状のレジストパターンを形成することを
    特徴とするパターン形成方法。
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