JP2004273794A - X線マスクの製造方法およびそれにより製造されたx線マスクを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents

X線マスクの製造方法およびそれにより製造されたx線マスクを用いた半導体装置の製造方法 Download PDF

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寛 渡辺
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幸司 吉瀬
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Abstract

【課題】半導体装置のパターンの解像度を向上させることが可能なX線マスクの製造方法等を提供する。
【解決手段】X線マスクの製造工程では、まず、X線透過体であるダイヤモンド11の上に、エッチングストッパとしての酸化クロム12が形成される。次に、酸化クロム12の上に第1層目のX線吸収体としてのダイヤモンド13が形成される。その後、ダイヤモンド13の上に第2層目のX線吸収体としてのタングステン14が形成される。その結果、ダイヤモンド13およびタングステン14により積層構造のX吸収体が形成される。このように、X線吸収体を異なる組成の物質を含む積層構造にすれば、X線吸収体全体の透過率および位相シフト量を容易に調整することができる。
【選択図】 図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線マスクの製造方法、および、その製造方法により製造されたX線マスクを用いた半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
X線近接露光方法では、X線マスクとレジスト膜が形成されたウエハとが近接して配置され状態で、X線の照射が実行される。このとき、X線透過体の上にX線吸収体パターンが形成されたメンブレンマスクが用いられる。このメンブレンマスクを介してウエハにX線が照射される。それにより、メンブレンマスクのX線透過体部分を透過したX線によってレジスト膜上に光学像が形成される。
【0003】
このとき、レジスト膜を構成する原子がX線を吸収する。それにより、レジスト膜から二次電子が発生する。それによって、レジスト膜を構成する分子が化学変化を引き起こす。この化学変化により、レジスト膜にメンブレンマスクのX線透過体部分のパターンに対応するパターンの潜像が形成される。
【0004】
その後、レジスト膜を現像することにより、潜像部分および潜像部分以外の部分のいずれかが除去される。それにより、メンブレンマスクのX吸収体部分のパターンがレジスト膜に転写される。
【0005】
また、光学像で決まるレジスト膜に形成されたパターンの解像度Rは、
R=k√(λ×G)
で表わされる。
【0006】
ここで、kはレジストプロセスなどに依存する定数であり、λは露光波長であり、GはX線マスクの表面とウエハ上のレジスト膜の表面との間の距離である。なお、以後、Gをマスク−レジスト間隔という。
【0007】
現在、マスク−レジスト間隔Gが10μmのメンブレンマスクを用いる場合、露光波長が0.7nm〜1.2nmの範囲の光の露光が行われている。この場合、レジスト膜へ転写されるメンブレンマスク上のパターンが60nm程度のパターンであれば、その転写されたパターンの解像度は所定の基準を満たすものとなっている。さらに、解像度を向上させる手法としては、露光波長λを小さくするか、または、マスク−レジスト間隔Gを小さくする手法が考えられる。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−43829号公報
【0009】
【非特許文献1】
K. Fujii, K. Suzuki and Y. Matsui, Jpn.J.Appl.Phys., Vol.38 (7076) 1999.
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マスク−レジスト間隔Gを小さくすると、X線マスクとレジスト膜とが接触してしまう。そのため、X線マスクが破損する危険性の増大する。また、マスク−レジスト間隔Gには設定誤差が含まれるため、マスク−レジスト間隔Gを極端に小さくできないという問題がある。
【0011】
一方、露光波長λを小さくすると、X線の照射によりレジスト膜内で発生する二次電子のエネルギーが高くなり解像度が低下するという問題がある。
【0012】
まず、従来のX線マスクを用いて、露光波長λおよびマスク−レジスト間隔Gが所定の条件である場合に、パターンの解像度を向上させる方法を説明する。
【0013】
そのため、露光波長λおよびマスク−レジスト間隔Gを変更することなく、解像度Rを向上させるX線位相シフトマスクを用いて光学像を形成する原理を、図1を用いて説明する。なお、この原理は、文献 K. Fujii, K. Suzuki and Y. Matsui, Jpn.J.Appl.Phys., Vol.38 (7076) 1999.に記載されている。
【0014】
図1は、X線吸収体が設けられていない開口部とX線吸収体が設けられた遮光部が交互に配置されたライン・アンド・スペースパターン(以下、「L&Sパターン」という。)が形成されたX線位相シフトマスク1の効果を説明するための図である。
【0015】
図1に示すように、X線位相シフトマスク1は、X線透過体3の下側にX線吸収体2が設けられている。一般に、X線は、X吸収体2にほぼ吸収されるが、X透過体3をほぼ透過する。そこで、X線吸収体2同士の間の開口部の直下のレジスト膜上の点P、および、X線吸収体2からなる遮光部の直下のレジスト膜上の点QそれぞれにおけるX線強度を考察する。
【0016】
図1では、開口部を透過したX線による光学像が実線で描かれ、遮光部を透過したX線による光学像が点線で描かれている。図1から分かるように、開口部を透過したX線は、開口部の直下のみならず遮光部の直下にも光学像を形成する。そのため、X線位相シフトマスクの解像度が低下する。
【0017】
しかしながら、実際には、光学像は、開口部を透過したX線と遮光部を透過したX線とが重ね合わせられたものである。したがって、光学像のコントラストを高くするには、点Pで開口部を透過したX線と遮光部を透過したX線とが光学像を強め合い、点Qで開口部を透過したX線と遮光部を透過したX線とが光学像を弱め合うようなX線位相シフトマスクにすることが必要である。
【0018】
次に、光学像のコントラストを高くするための条件について説明する。X線吸収体2を透過した際に発生するX線の位相シフト量をφabsとし、光路D→Pと光路C→Pとの差によるX線の幾何学的位相差をφgeoとする。この場合、点Pにおいて、開口部を透過したX線(B→D→P)と遮光部を透過したX線(A→C→P)とが強め合う条件は、(1)φgeo+φabs=0である。
【0019】
また、点Qにおいて、開口部を透過したX線(B→D→Q)と遮光部を透過したX線(A→C→Q)とが弱め合う条件は、(2)φgeo−φabs=πとなる。
【0020】
したがって、式(1)および式(2)の双方の条件に対応した最適位相条件は、φgeo=−φabs=0.5πである。
【0021】
次に、光学像コントラストを(Ip−Iq)/(Ip+Iq)で定義する。ここで、Ipは、開口部の直下のレジスト膜上のX線の強度であり、Iqは、遮光部の直下のレジスト膜上のX線の強度である。
【0022】
開口部を透過したX線に起因した点PにおけるX線強度を1、開口部を透過したX線に起因した点QにおけるX線強度をaとする。また、遮光部を透過したX線に起因した点PにおけるX線強度は、開口部を透過したX線に起因した点PにおけるX線強度の1/MC倍である。
【0023】
したがって、遮光部を透過したX線に起因した点QにおけるX線強度はa/MCである。ここで、MCはマスクコントラストであり、X線吸収体2の透過率の逆数に相当する。
【0024】
前述のような条件では、最適位相条件における光学像コントラストは、
((1+2a/MC)−|1/MC−2a|)/((1+2a/MC)+|1/MC−2a|))となる。
【0025】
さらに、2a=1/MCの時に光学像コントラストは最大値1となり、これが理想的な光学像が得られる条件である。
【0026】
また、先行文献であるK. Fujii, K. Suzuki and Y. Matsui, Jpn.J.Appl.Phys., Vol.38 (7076) 1999.によると、次のようなことが記載されている。
【0027】
たとえば、露光波長λ=0.78nm、マスク−レジスト間隔G=12μm、およびマスクコントラストMC=2.5の場合を考える。この場合、70nmピッチのL&Sパターンにおいて、厚さが290nmのタンタル(Ta)がX線吸収体2として用いられたX線マスクでは、φabs=0.54πとなる。
【0028】
また、露光波長λ=0.78nm、マスク−レジスト間隔G=7μm、およびマスクコントラストMC=2の場合を考える。この場合、50nmピッチのL&Sパターンにおいて、厚さが370nmのモリブデン(Mo)がX線吸収体2として用いられたX線マスクでは、φabs=0.5πとなる。
【0029】
前述の最適位相条件を実現するX線マスクに関する課題を説明する。先行文献では、露光波長が0.78nmのX線を用いた場合に、最適位相条件を満たすマスクコントラストMC=2およびマスクコントラストMC=2.5のいずれかのX線吸収体2が用いられたX線位相シフトマスク1について述べられている。また、この先行文献では、露光波長λを変えずに異なるマスク−レジスト間隔Gに対して解像度を向上させることができることが述べられている。
【0030】
一方、解像度を向上させるには露光波長λを小さくすることも有効であることは先に述べたとおりである。しかしながら、先行文献では、マスクの破損などのリスクを避けるためマスク−レジスト間隔Gを変えずに露光波長λを小さくして解像度Rを向上させる方法については、述べられていない。
【0031】
実際に、従来からX線吸収体2として用いられているタングステンおよびタンタルそれぞれは、X線を吸収することが可能な波長の境界である吸収端が0.69nmおよび0.73nmである。そのため、X線の吸収端の波長よりもわずかに短い波長であっても、φabs=−0.5πを満たそうとすると、マスクコントラストMCが増加する。その結果、X線がX線吸収体2を透過しなくなる。それに起因して、位相シフト効果の寄与の度合いが低下する。そのため、光学像コントラストが低下する。
【0032】
一方、従来と同様に、マスクコントラストMCが2〜3程度である場合には、X線吸収体2の位相シフト量φabsが−0.5πからゼロに近づいていくことになる。その場合、最適位相条件を実現することができない。また、φgeoが最適位相条件を満たさない、より広いマスク−レジスト間隔Gでパターンの転写を行う場合には、パターンの解像度が劣化する。
【0033】
また、従来のX線マスクでは、2a=1/MCの場合に、光学像コントラストは、最大値1となる。しかしながら、aの値は、X線マスクに形成されたパターンの寸法、X線の露光波長、およびマスク−レジスト間隔Gによって決定される。
【0034】
実際には、X線マスクに形成されたパターンの寸法、X線の露光波長、マスク−レジスト間隔Gが決定された後に、2a=1/MCを満たすマスクコントラストでなければ、光学像コントラスト1の理想状態を実現することはできない。
【0035】
従来のように、1種類の物質から構成されているX線吸収体2を用いる場合には、位相シフト量およびマスクコントラストMCは一意的に決定される。そのため、必ずしも、2a=1/MCを満たすマスクコントラストMCが得られるわけではない。
【0036】
前述のような問題を解決するために、種々のX線マスクが開発されているが、X線マスクを用いて形成される半導体装置のパターンの解像度をさらに向上させることが可能なX線マスクは開発されていない。
【0037】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体装置のパターンの解像度を向上させることが可能なX線マスクの製造方法、およびそれを用いて製造されたX線マスクを用いた半導体装置の製造方法を提供することである。
【0038】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の局面のX線マスクの製造方法は、X線透過体を形成する工程と、X線透過体の上方に形成された積層構造のX線吸収体を形成する工程とを備えている。また、この製造方法では、積層構造のX線吸収体として、組成が異なる2種類以上の層が用いられる。
【0039】
上記の製法によれば、組成が異なる2種類以上の層の透過率および位相シフト量のうち少なくともいずれか一方を調整することにより、1種類の組成の層からなるX線吸収体では実現できなかった所定の機能を有するX線マスクを製造することができる。
【0040】
本発明の第2の局面のX線マスクの製造方法は、X線透過体を形成する工程と、X線透過体の上方にX線吸収体を形成する工程とを備えている。また、その製造方法では、X線吸収体として、組成が異なる2種類以上の物質が用いられる。
【0041】
上記の製法によれば、2種類以上の物質の透過率および位相シフト量のうち少なくともいずれかを調整することにより、1種類のX線吸収体では実現できなかった所定の機能を有するX線マスクを製造することができる。
【0042】
本発明の第3の局面のX線マスクの製造方法は、X線透過体に掘り込み部と掘り込み部以外の部分とを形成する工程と、掘り込み部以外の部分の上方にX線吸収体を形成する工程とを備えている。
【0043】
上記の製法によれば、掘り込み部以外の部分およびX線吸収体それぞれの透過率および位相シフト量のうち少なくともいずれかを調整することにより、1種類のX線吸収体を形成しただけでは実現できなかった所定の機能を有するX線マスクを製造することができる。
【0044】
本発明の第4の局面のX線マスクの製造方法は、X線透過体を形成する工程と、X線透過体の上方に第1のX線吸収体を形成する工程と、第1のX線吸収体の上に、第1のX線吸収体とはパターン寸法が異なる第2のX線吸収体を形成する工程とを備えている。
【0045】
上記の製法によれば、2種類のX線吸収体のパターン寸法のうち少なくともいずれかを調整することにより、1種類のX線吸収体では実現できなかった所定の機能を有するX線マスクを製造することができる。
【0046】
本発明の第1の局面の半導体装置の製造方法は、X線の光学像が形成される位置のレジスト膜とX線マスクとの間においてX線マスクのX線透過部を透過するX線の位相とX線マスクのX線吸収体を透過するX線の位相との間に生じるX線の幾何学的位相差が、0.5πを含み、かつ0.5πの近傍の範囲内である条件において、X線マスクを用いて露光工程を行うものである。また、X線マスクは、X線透過体と、X線透過体の上に形成された2以上の層を有する積層構造からなるX線吸収体とを備えている。また、積層構造が互いに異なる組成の2以上の層を含んでいる。また、X線吸収体を透過するX線の位相シフト量が0.3π〜0.6πの範囲内にある条件、および、X線吸収体を透過するX線の透過率が30%〜60%の範囲内にある条件のうち少なくともいずれか一方の条件が成立する。
【0047】
上記の構成によれば、高い光学像コントラストでX線マスクからレジスト膜へパターン転写することが可能となるため、半導体装置に形成されるパターンの精度を向上させることができる。
【0048】
本発明の第2の局面の半導体装置の製造方法は、次のようなものである。まず、X線の光学像が形成される位置のレジスト膜とX線マスクとの間において、X線マスクのX線透過部を透過するX線の位相とX線マスクのX線吸収体を透過するX線の位相との間に生じるX線の幾何学的位相差を計算する。次に、X線吸収体を透過するX線の位相シフト量を計算する。
【0049】
本発明の製造方法では、幾何学的位相差と位相シフト量との差の絶対値が、πを含み、かつπ近傍の範囲内の値である条件において、X線マスクを用いて露光工程を行う。また、X線マスクは、X線透過体と、X線透過体の上に形成された2以上の層を有する積層構造からなるX線吸収体とを備えている。また、積層構造は、互いに異なる組成の2以上の層を含んでいる。
【0050】
上記の構成によれば、幾何学的位相差をいかなる値にしても、積層構造を構成する層のX線の位相シフト量およびX線の透過率を調整することにより、レジスト膜に形成されるパターンの精度を向上させることができる。したがって、微細なパターンを有する半導体装置を製造することができる。
【0051】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
まず、本発明のX線マスクの製造方法を用いた結果得られるX線マスクおよびそれを用いた半導体装置の製造方法の一例を説明する。本実施の形態のX線マスク一例は、X線透過体の上に形成されるX線吸収体が2以上の層を有しており、各層の元素構成比が互いに異なっている。また、X線吸収体を透過するX線の位相シフト量が0.3π〜0.6πの範囲内にあり、X線吸収体を透過するX線の透過率が30%〜60%の範囲内にある。
【0052】
また、X線マスクを用いた一例の半導体装置の製造方法では、次の2つのステップが行われる。1つ目のステップは、X線の光学像が形成される位置のレジスト膜とX線マスクとの間において、X線マスクのX線透過部を透過するX線の位相とX線マスクのX線吸収体を透過するX線の位相との間に生じるX線の幾何学的位相差を計算するステップである。2つ目のステップは、X線吸収体を透過するX線の位相シフト量を計算するステップである。
【0053】
なお、本実施の形態の一例のX線マスクは、レジスト膜が吸収するX線の平均の露光波長が0.3nmよりも長くかつ0.7nmよりも短い場合には、X線の幾何学的位相差が、0.5πを含み、0.5πの近傍の範囲内である条件で用いられることが好ましい。
【0054】
また、本実施の形態の一例のX線マスクは、レジスト膜が吸収するX線の平均の露光波長が0.3nmより長くかつ0.7nmよりも短い場合に、幾何学的位相差と、X線吸収体のX線の位相シフト量と、の差の絶対値が、πを含むπ近傍の範囲内の値で用いられてもよい。
【0055】
前述のような本実施の形態のX線マスクの製造方法では、X線吸収体は元素構成比が異なる2以上の層の積層構造を用いて構成されているため、X線吸収体を透過するX線の透過率およびX線の位相シフト量の双方を適切に調節することができる。
【0056】
それにより、本発明のX線マスクの製造方法によれば、従来から用いられている1種類の組成のX線吸収体を用いたX線マスクの製造方法では実現できなかったX線マスクを製造することができる。つまり、マスク−レジスト間隔Gおよび露光波長λがどのような値であっても、高い光学像コントラストMCが得られるX線マスクを製造することができる。
【0057】
次に、本実施の形態のX線マスクの製造を思いつくにあたって利用した物理学的原理について述べる。
【0058】
物質1の複素屈折率nを1−δ+iβと定義する。ここで、1−δは複素数の実部を表わし、βは複素数の虚部を表わしている。物質1は、1種類の組成からなる物質である。
【0059】
従来のX線マスクに用いられている1種類の物質から構成されているX線吸収体のX線の透過率Tおよび位相シフト量φabsは、それぞれ次のように表される。
【0060】
=exp(−4πβt/λ)
φabs=−2πδt/λ
また、ln(T)=2β/(δ×φabs)の関係より、物質1の透過率Tと位相シフト量φabsとの間には、所定の関係式が成立する。そのため、1種類の組成からなる物質1を用いて透過率Tおよび位相シフト量φabsそれぞれを独立に制御することは不可能である。
【0061】
ここで、tは物質1の膜厚であり、λは露光波長である。つまり、位相シフト量が増加すれば透過率が低下し、逆に、位相シフト量が低下すれば透過率が高くなる。
【0062】
次に、本実施の形態において用いられる、前述のX線吸収体と同一のX線吸収体材料およびそのX線吸収体材料とは別のX線吸収体材料の2層により構成されているX線マスクについて考察する。
【0063】
2層から構成されている物質1aの透過率および位相シフト量をそれぞれT1aおよびφabs1a、物質2の複素屈折率、透過率および位相シフト量をそれぞれ1−δ+iβ、T、およびφabsとする。2層合わせた透過率Ttotalと位相φtotalは以下のようになる。
【0064】
total=T1a×T
φtotal=φabs1a+φabs
1層の透過率Tと2層の透過率Ttotalとを同じ値にする。つまり、T=Ttotalの関係が成り立つようにする。このとき、位相シフト量のみを変更すると次のような(3)および(4)の関係が成立する。
Figure 2004273794
【0065】
したがって、β/δ>0、φabs<0より、
位相シフト量をマイナス側にシフトさせたい場合、つまりφtotal<φabsの場合には、β/δ>β/δを必要条件として、物質2の材料を選択すればよい。
【0066】
また、逆に、位相シフト量をプラス側にシフトさせたい場合、つまりφtotal>φabsにしたい場合には、β/δ<β/δを必要条件として物質2の材料を選択すればよい。
【0067】
このように、本発明のX線マスクの製造方法によれば、異なる組成からなる複数種類の物質から構成される積層構造のX線吸収体を用いることで、X線吸収体の透過率を変えずに位相シフト量を調整できるといった従来の1種類のX線吸収体が用いられたX線マスクにはない効果を得ることができる。
【0068】
次に、X線吸収体が1層からなるX線マスクの位相シフト量φabsとX線吸収体が2層合わせられたX線マスクの位相シフト量φtotalとを同じ値にして、透過率だけを変えることを考える。
【0069】
2層合わせた透過率は、次の式で表される。
Figure 2004273794
したがって、φabs<0より、
透過率を上げたい場合、つまりIn(Ttotal)>In(T)としたい場合には、β/δ>β/δを必要条件として、物質2の材料を選択してX線吸収体を構成すればよい。
【0070】
また、当然ながら、透過率は0%〜100%の範囲内の値であるため、In(T1a)<0であり、この条件を満たす必要があることから、X線吸収体に使われる物質2の位相シフト量はφabs<φabsを満たす必要がある。
【0071】
また、逆に透過率を下げたい場合には、物質2の材料としてβ/δ<β/δを満たす材料でX線吸収体を構成すればよい。
【0072】
このように、従来のX線吸収体のように1種類の組成の物質からなるX線吸収体では実現不可能な透過率と位相シフト量との組み合わせを、異なる元素または組成比からなる積層構造または混合体のX線吸収体を用いて構成することによって実現することができる。それにより、露光波長に対してより適切な位相条件または透過率を有するX線吸収体が構成可能となるという従来にない顕著な効果が得られる。
【0073】
また、前述の原理を第1、第2および第3の物質同士の間の関係に適用することにより、第1、第2および第3の物質を含む3種類の組成の物質からなる積層構造または混合体のX線吸収体を用いて、前述の効果と同様な効果を有するX線吸収体を構成することが可能である。さらに、4種類以上の組成の物質からなる積層構造または混合体で構成されるX線吸収体についても、前述と同様の原理を適用してX線吸収体を製造すれば、前述の効果と同様な効果を得ることができる。なお、複数種類の組成を含む混合体のX線吸収体を用いる場合、X線マスクの断面構造は、図1に示す構造と同様の構造になる。
【0074】
次に、先行例で触れていない別の位相シフト効果について説明する。先行例では、開口部の直下のレジスト膜の表面でX線が互いにその強度を強め合い、また、遮光部の直下のレジスト膜の表面でX線が互いにその強度を弱め合う条件を仮定した場合に得られた結果が示されている。
【0075】
しかしながら、2a=1/MCの場合には遮光部の直下でX線を重ね合わせた後の光学像強度がゼロとなり、開口部の直下の光学像強度がプラスであれば、光学像コントラストは1と理想状態が得られる。
【0076】
つまり、2a=1/MCかつφgeo−φabs=πであればよく、先行例で述べているφgeo=−φabs=0.5πとは異なる位相条件においても理想状態が得られる。すなわち、φgeo=0.5πを満たすマスク−レジスト間隔Gとは異なるマスク−レジスト間隔Gにおいても、X線吸収体の位相シフト量およびマスクコントラストMCが、2a=1/MCかつφgeo−φabs=πの条件を具備するようにすることにより、光学像コントラスト1の理想状態が得られる。このことも本発明に用いられている原理の一つである。
【0077】
このように、各々の構成物質が異なる積層構造または混合体のX線吸収体を用いることにより、各波長に対して1種類の物質からなるX線吸収体では実現不可能な透過率と位相シフト量との組み合わせを実現することができる。
【0078】
その結果、マスクとウエハとの間隔および露光波長の範囲のうち少なくともいずれか一方が従来とは異なる値である場合においても、従来より高い光学像コントラストを得ることができる。その結果、従来よりも微細なパターンの半導体装置を形成することが可能となる。
【0079】
図2は、35nmL&Sマスクパターンが形成されたX線マスクを用いてX線をレジスト膜に照射したときの、レジスト膜上に形成されたX線の光学像コントラストとX線マスク上に形成されたX線吸収体の透過率との関係を示している。透過率はマスクコントラストMCの逆数に相当している。
【0080】
ここでは、露光波長0.8nmとし、この露光波長λに対してX線吸収体2の位相シフト量が−0.5πとなるようにX線吸収体2の膜厚とX線吸収体の材料(組成)とが選定されている。また、幾何学的位相差が0.5πとなるように、マスク−レジスト間隔Gは、3.06μmに設定されている。
【0081】
図2から分かるように、光学像コントラストはX線吸収体2の透過率に依存する。また、透過率がほぼ50%の場合に、光学像コントラストの最大値0.82であり、透過率が30%〜60%の範囲内では、光学像コントラストは0.7以上であり、透過率が25%〜95%の範囲内では、光学像コントラストはほぼ0.5以上となる。
【0082】
つまり、図2は、幾何学的シフト量を0.5πとなるマスク−レジスト間隔Gが設定され、X線吸収体2の位相シフト量が−0.5πであり、かつX線吸収体の透過率が30%〜60%の範囲内であれば、35nmL&Sに関して0.7以上の比較的高い光学像コントラストが得られることを示している。
【0083】
このように、光学像コントラストはX線マスクのX線吸収体の透過率に依存するため、幾何学的シフト量とX線吸収体2の位相シフト量とが最適値であっても、X線吸収体2の透過率によって光学像コントラストは変化する。そのため、X線吸収体2の透過率を適切に選択することにより、パターンの解像度を向上させることができることが分かる。
【0084】
図3は、パターン形状およびパターン寸法、マスク−レジスト間隔Gおよび露光波長λが図2を用いて説明したL&Sパターンと同様の場合と同様に設定され、かつX線吸収体2の透過率が50%であるときの、X線吸収体の位相シフト量と光学像コントラストとの関係を示している。
【0085】
図3から分かるように、光学像コントラストはX線吸収体の位相シフト量に依存する。そのため、位相シフト量が0.3π〜0.6πの範囲内においては光学像コントラスト0.7以上であり、0.2π〜0.65πの範囲内では光学像コントラスト0.55以上の値が得られる。
【0086】
つまり、幾何学的シフト量を0.5πとなるマスク−レジスト間隔Gが設定され、X線吸収体2の透過率が50%であり、かつX線吸収体2の位相シフト量が0.3π〜0.6πの範囲内であれば、35nmL&Sパターンにおいて、0.7以上のという比較的高い光学像コントラストが得られる。
【0087】
図4は、比較例のX線吸収体2としてタングステン(W)を用いて、X線吸収体2の位相シフト量を−0.5πになる場合に、X線吸収体2の透過率を各波長に対してプロットしたグラフである。比較例のX線露光波の範囲である0.7nm〜1.2nmでは、透過率はおおよそ30%〜45%の範囲内である。
【0088】
特に0.8nm近傍の波長領域では透過率が45%であるため、透過率50%とほぼ同じ高い光学像コントラストが得られる条件が存在していることが分かる。
【0089】
一方、35nmL&Sパターンに対して幾何学的位相差を0.5πとするためにはマスク−レジスト間隔Gを3μm近傍の値にする必要がある。比較例のような小さいマスク−レジスト間隔Gを安定して実現することは困難であり、35nmL&Sパターンを形成することができない。
【0090】
そこで、露光波長を0.7nmよりも短かくすることによって、3μmよりも広いマスク−レジスト間隔Gで35nmL&Sパターンを形成する方法について考察する。タングステンは0.69nmがX線を吸収可能な波長の端部である吸収端である。
【0091】
そのため、タングステンは、吸収端より少し短い波長においては、透過率が著しく減少する。そのため、位相シフト量が−0.5πとなる膜厚では、タングステンは透過率が10%以下となる。さらに、露光波長λを小さくしていくと、徐々に透過率は高くなっていく。
【0092】
そのため、露光波長λが0.4nm〜0.68nmの範囲内では、透過率は30%以下である。また、露光波長λが0.3nmまで小さくなったとき、ようやく透過率は最適値である50%となる。
【0093】
したがって、比較例のX線吸収体2においては、最適位相条件を満足しても、露光波長0.4〜0.68nmの範囲では透過率が比較的低い。そのため、X線吸収体2の露光波長λを小さくしても解像度を向上させ難いことが問題である。
【0094】
また、比較例のX線マスクでは、露光波長が0.3nm〜1.2nmの範囲内では、位相シフト量が−0.5πの場合の透過率が50%未満となる。そのため、必ずしも最適な位相と透過率条件になっていないという問題がある。
【0095】
本実施の形態のX線マスクでは、これらの問題が解決されている。X線吸収体2を構成する元素または組成の異なる2層の構造とすると、発明の原理の記載において既に説明したように、位相シフト量を同じにしたまま、透過率を高くすることが可能である。そのための必要条件はβ/δ>β/δである。もちろん、各層の透過率が100%以下であるという条件を満す必要がある。
【0096】
露光波長が0.4nmである場合に、膜厚が約40nmであり、密度が16.2g/cmのタングステンは、位相シフト量が−0.5πであり、透過率が約31%である。
【0097】
表1は、2層構造のX線吸収体2のうち、第1層目をタングステンとし、第2層目をタングステン以外の元素からなる材料であってタングステンのβ/δより小さい値を有する元素で構成した場合に、2層合わせたX線吸収体2の位相シフト量が−0.5πであり、透過率が50%であるという条件における、タングステンおよび各材料ごとに膜厚および透過率をまとめたものである。
【0098】
【表1】
Figure 2004273794
【0099】
2層目の材料として、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ボロン(B)、炭素(C)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、珪素(Si)、燐(P)、硫黄(S)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、砒素(As)、セレン(Se)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、錫(Sn)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、セシウム(Cs)、および、バリウム(Ba)が挙げられる。
【0100】
また、前述の2層目の材料として、前述の元素の混合体、炭化珪素および炭化タングステンなどの炭化物、窒化珪素、窒化アルミまたは窒化クロムなどの窒化物、酸化珪素、酸化クロムなどの酸化物やフッ化物、ならびに、ヨウ化物を含む材料を用いることが好ましい。実際には、これらの中から加工性の良いものを選択してX線吸収体として用いる。
【0101】
前述の材料を用いると、2層構造中のタングステン膜厚が、1層からなるX線吸収体に対して薄くなるため、難加工物質のタングステンの加工が容易になるというメリットがある。
【0102】
また、炭素(C)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、砒素(As)、セレン(Se)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、錫(Sn)、アンチモン(Sb)、およびテルル(Te)それぞれを第2層目として用いる場合、2層構造の膜厚を1000nm以下にすることができる。
【0103】
そのため、2層構造のX線吸収体の膜厚を比較的小さくすることができるため、X線吸収体のアスペクト比を比較的小さくすることができる。ただし、加工性は材料の他に加工プロセスに依存するため、膜厚が薄い材料が加工し易いとは限らない。
【0104】
また、本実施の形態の2層構造のX線吸収体は、主にX線吸収体の加工性を考慮して、2層それぞれが別個に形成される。しかしながら、第1層目と第2層目とを同時に加工できる場合には第1層目および第2層目の元素を合わせた元素構成比からなる1層のX線吸収体が用いられても、前述の光学像コントラストの向上と同様の効果を得ることができる。
【0105】
次に、図5〜図10を用いて、タングステン材料からなる1層のX線吸収体とタングステンを含む2層のX線吸収体との各層の膜厚を変化させた場合の、35nmL&Sパターンにおける光学像コントラストの計算結果を示す。
【0106】
本実施の形態で用いるX線露光に用いられる光について説明する。X線露光に用いられる光は、偏向磁場強度が3.5Tあり、かつ加速エネルギーが0.585GeVの放射光発生装置からの放射光が利用される。
【0107】
この放射光は、斜入射角1度の白金ミラー2枚を用いたビームラインで集光される。集光された光は、真空隔壁である厚さ18μmのベリリウム窓を通過する。ベリリウム窓を通過した光がX線としてレジスト膜に照射される。
【0108】
X線マスク1は、X線透過体3の材料としてダイヤモンドが用いられ、X線吸収体2の材料としてタングステンおよびダイヤモンドの2層構造が用いられる。また、X線吸収体3が形成されている部分とX線吸収体が形成されていない部分とは、ピッチ70nmの周期のL&Sパターンを構成している。
【0109】
このX線マスク1が用いられ、マスク−レジスト間隔Gが6μmである状態で、レジスト膜へのパターンの転写が行われる。レジスト膜として、臭素含有率が45重量%の臭化ポリヒドロキシスチレンをベース樹脂とした感光性樹脂が用いられる。レジスト膜への吸収エネルギー像から光学像コントラストが計算される。
【0110】
露光波長を0.7nmより短くした場合に得られる効果を調べるため、X線透過体3を構成するダイヤモンドの膜厚を2μmから100μmまで変えた場合の光学像コントラストについて計算している。また、レジスト膜が吸収するX線の露光波長の平均は、ダイヤモンドの膜厚が2μmの場合に0.74nmであり、ダイヤモンドの膜厚が100μmの場合に0.37nmであり、ダイヤモンドの膜厚が60μm〜80μmの範囲内の場合では、約0.4nmとなる。
【0111】
このように、X線吸収体2を構成するダイヤモンドの膜厚を変えることは、レジスト膜が吸収するX線の露光波長λを短くするためである。ただし、露光波長λを短くすることができるのであれば、ダイヤモンドの膜厚を変えること以外の他の方法が用いられてもよい。
【0112】
図5は、比較例のX線吸収体としてタングステン1層からなるX線吸収体を用いた場合の光学像コントラストと、X線透過体を構成するダイヤモンド膜厚との関係を、X線吸収体を構成するタングステンの膜厚を変化させた場合に得られた計算結果を示すグラフである。
【0113】
図6は、本実施の形態のX線マスクを用いた場合の光学像コントラストとダイヤモンドの膜厚との関係について、タングステンの膜厚を変化させたときに得られた結果を示している。
【0114】
X線マスクは、2層構造のX線吸収体からなり、第1層目に膜厚が230nmのタングステンが用いられ、第2層目にダイヤモンドが用いられている。また、図6には、X線吸収体2のダイヤモンド膜厚が0から1150nmまで範囲内で変化した場合の光学像コントラストが示されている。
【0115】
図5に示す比較例のX線吸収体の場合、タングステンの膜厚およびX線透過体を構成するダイヤモンドの膜厚によって光学像コントラストは変化する。しかしながら、露光波長が比較的短い場合であって、X線透過体材料のダイヤモンドの膜厚が60μm以上の場合には、タングステンの膜厚が300nmのX線吸収体を用いたときにもっとも高い光学像コントラストが得られていることが分かる。
【0116】
一方、図6に示す2層構造のX線吸収体を有する本実施の形態のX線マスクが用いられた場合には、第1層目のタングステンの膜厚が230nmであり、かつ第2層目のダイヤモンドの膜厚が250nm〜550nmの範囲内である場合に、図5に示す比較例のX吸収体を有するX線マスクよりも高い光学像コントラストが得られることが分かる。
【0117】
つまり、本実施の形態のX線マスクによれば、X線透過体のダイヤモンドの膜厚として60μm〜100μmが用いられ、かつ、レジスト膜に吸収されるX線の露光波長の平均値として0.4nm近傍の値が用いられる場合に、比較例のX線吸収体を用いたX線マスクよりも高い光学像コントラストが得られる。
【0118】
また、表1では、露光波長が0.4nmである場合に、位相シフト量が−0.5πでありかつ透過率が50%である2層構造として、膜厚が229nmのタングステンおよび膜厚が547nmの炭素の組み合わせが示されている。
【0119】
しかしながら、本実施の形態のX線マスクのように、ブロードな露光スペクトルで露光した場合に比較して、レジスト膜に吸収されるX線の露光波長の平均値が0.4nmである場合には、2層目のダイヤモンドの膜厚は若干薄くなったほうが、むしろ光学像コントラストが高くなっている。
【0120】
このようにブロードな露光スペクトルを用いた場合には、レジスト膜に吸収される露光波長の平均値で想定される最適条件からずれる場合がある。この場合においても、本実施の形態のX線マスクのように2層のX線吸収体が用いられると、ブロードな露光スペクトルに対してもより高い光学像コントラストが得られる。
【0121】
次に、マスクパターンの寸法に起因した光学像コントラストの効果の相違を述べる。より具体的には、ピッチ70nmのL&Sパターンにおいて、X線吸収体2の幅を15nm〜55nmの範囲内で変化させたときの光学像コントラストを比較する。
【0122】
図7は、比較例のX線吸収体として膜厚が300nmであるタングステンを用いた場合の光学像コントラストを、X線透過体を構成するダイヤモンドの膜厚を変えながらプロットしたグラフである。
【0123】
また、図8は、本実施の形態の2層構造のX線吸収体として、膜厚が230nmであるタングステンと膜厚が250nmであるダイヤモンドと用いた場合の光学像コントラストを、X線透過体のダイヤモンド膜厚を変えながらプロットしたグラフである。
【0124】
図7から、比較例のX線吸収体であっても、マスクパターンの線幅を10nm〜20nm程度広くすることで光学像コントラストが改善できることが分かる。図8に示すように、同様な効果は2層X線吸収体の場合にも見られる。つまり、マスクパターンの線幅を10nm〜20nm程度広くすることにより、光学像コントラストをより改善することができる。
【0125】
図7および図8の対比から、特に、X線吸収体のダイヤモンドの膜厚が40μm以上の場合には、10nm程度吸収体パターンの幅を広くすることが光学像コントラストの向上に有効であることが分かる。
【0126】
図9は、マスク−レジスト間隔Gをさらに大きくして8μmとした場合の光学像コントラストを示している。ピッチ70nmの周期のL&SパターンのX線吸収体の線幅が55nmである場合に、X線吸収体の膜厚とX線透過体のダイヤモンド膜厚を変えながらプロットしたグラフである。
【0127】
図10は、図9に示すX線マスクと同じマスク−レジスト間隔GのX線マスクにおいて、第1層目に膜厚が230nmのタングステンが用いられ、第2層目にダイヤモンドが用いられる2層構造のX線吸収体を用いて、第2層目のダイヤモンドの膜厚を変えながら光学像コントラストを求めたグラフである。
【0128】
X線吸収体の線幅は前述の場合と同じであり、55nmである。35nmL&Sパターンにおいて、マスク−レジスト間隔Gが8μmであり、かつ、露光波長が0.4nmである場合には、幾何学的位相差は、0.38πラジアンとなる。すなわち、幾何学的位相差は、最適値である0.5πラジアンよりも小さくなる。
【0129】
図9は、このように幾何学的位相差が最適値からずれている場合には膜厚500nmのタングステンをX線吸収体として用いた場合の方が、マスク−レジスト間隔が6μmである場合の最適値である膜厚300nmのタングステンをX線吸収体として用いた場合より光学像コントラストが高くなることを示している。
【0130】
このことから、X線吸収体の最適条件は、マスク−レジスト間隔Gによって異なっていることが分かる。露光波長が0.4nmである場合において、膜厚が500nmのタングステンは、透過率が23%であり、かつ位相シフト量は−0.63πである。つまり、マスク−レジスト間隔GによってX線吸収体の透過率と位相シフト量の最適値とが異なることが分かる。
【0131】
幾何学的位相差とマスクの位相シフト量の差は、0.38π−(−0.63π)=1.01πと、本発明に用いる原理の記載において説明した位相条件を満足していることが分かる。
【0132】
図10は、マスク−レジスト間隔Gが8μmであり、タングステンおよびダイヤモンドからなる2層構造のX線吸収体が用いられ、かつ、X線吸収体の透過率が49%〜51%の範囲内である場合に、X線吸収体のマスクの位相シフト量を変化させて、その変化させた位相シフト量ごとに光学像コントラストを求めたときに得られたグラフである。2層構造のX線吸収体を用いたことにより、X線マスクの透過率をほとんど変えずにX線吸収体の位相シフト量を変更することができる。
【0133】
X線吸収体の線幅は、前述の場合と同様に55nmである。表1から、ダイヤモンド膜厚が550nmである場合に、X線吸収体の位相シフト量は−0.5πであることが分かる。また、表1から、ダイヤモンドの膜厚が550nm以上である場合には、X線吸収体の位相シフト量がマイナス側に大きくなることが分かる。
【0134】
図10から分かるように、2層構造のX線吸収体のダイヤモンドの膜厚が700nmである場合光学像コントラストと、1層構造のX線吸収体のタングステンの膜厚が500nmである場合の光学像コントラストとが、同程度となる。
【0135】
さらに、ダイヤモンドの膜厚が大きくなり、X線吸収体の位相シフト量がマイナス側に大きくなると、第1層のX線吸収体のタングステンの膜厚が500nmである場合よりも光学像コントラストが大きくなることが分かる。
【0136】
つまり、幾何学的位相差が0.5πから大きくずれている場合にも、2層構造のX線吸収体が用いられて、X線吸収体の位相シフト量とX線吸収体の透過率とが調整されれば、従来よりもコントラストの高い光学像が得られることが分かる。
【0137】
また、本実施の形態のX線マスクでは、特に顕著な効果を生ずるL&Sパターンを用いて説明がなされている。しかしながら、ホールパターンおよびより複雑な2次元マスクパターンのX線吸収体を用いても、マスク−レジスト間隔Gおよび露光波長λのうち少なくともいずれか一方の値が適切に選択されれば、所望のレジストパターンが形成される。また、本実施の形態では、比較例の1層構造のX線吸収体でなされていた位相シフト量および透過率などの条件の調整を、2層構造のX線吸収体を用いて調整する。
【0138】
それにより、従来の露光波長より短い露光波長λおよび従来のマスク−レジスト間隔より広いマスク−レジスト間隔Gにおいても、より微細なパターンの半導体装置を形成することができる。したがって、ホールパターンまたはより複雑な2次元マスクパターンが形成できなくなるわけではない。
【0139】
つまり、比較例のX線吸収体で転写できていたのと同様に、ホールパターンおよびより複雑な2次元マスクパターンを形成することができる。また、適切な位相シフト量および透過率のうち少なくともいずれか一方を選択することにより、微細なパターンの半導体装置を形成することが可能である。
【0140】
また、レジスト膜として本実施の形態に用いている臭素のような露光波長帯に吸収端をもつ元素では、露光波長を短くしてもレジスト膜中で発生する2次電子の最大エネルギーが変化しない露光波長領域が存在する。そのため、解像度を劣化させる2次電子の影響が抑制されるという顕著な効果がある。
【0141】
このため、本実施の形態のX線吸収体を、露光波長領域に吸収端を有するレジスト膜とを組み合わせて用いると、露光波長が短くなった場合においても2次電子の影響が抑制される。その結果、高い光学像コントラストを有する光学像を提供することができる。そのため、比較例よりも高精度なパターンを有するレジスト膜を形成することが可能となる。
【0142】
実施の形態2.
次に、図11および図12を用いて、本発明の実施の形態2のX線マスクを説明する。
【0143】
2層構造のX線吸収体で構成されたX線マスクの構成を図11に示す。本実施の形態のX線マスクには、X線透過体としては、膜厚5μmのダイヤモンド11が用いられ、また、エッチングストッパとしては、アモルファスの酸化クロム12が用いられる。酸化クロム12の上に第1層目のダイヤモンド13が形成されている。
【0144】
また、ダイヤモンド13の上に第2層目のタングステン14が形成されている。ダイヤモンド13およびタングステン14により2層構造のX線吸収体が構成されている。2層構造のX線吸収体のパターンは、線幅に対するパターンの高さの比すなわちアスペクト比が高くなる。
【0145】
そのため、高精度の加工がし難いという問題がある。したがって、本実施の形態では、ダイヤモンド11とダイヤモンド13との間にエッチングストッパを挿入している。それにより、X線吸収体のパターンを高精度に加工することができる。
【0146】
また、第1層目のX線吸収体と第2層目のX線吸収体との間で透過率と位相シフト量とが大きく変わらなければ、第1層目のX線吸収体と第2層目のX線吸収体との間に、第2層目のX線吸収体に対するエッチングストッパまたは第1層目に対するハードマスク材料が挿入されてもよい。
【0147】
また、X線吸収体が2層に分離されているため、それぞれの層に対して最適なエッチングガスおよび条件を設定することが可能となる。たとえば、タングステンは、フッ素を主成分としたエッチングガスでエッチングされるが、酸素を主成分としたエッチングガスではほとんどエッチングされない。
【0148】
一方、ダイヤモンドは、酸素プラズマで容易にエッチングされるが、フッ素系プラズマではタングステンよりもエッチングされない。そのため、それぞれの層をエッチングする場合に、下地膜に対するエッチング選択比が高くなるように最適なエッチングガスを選択することにより、高精度のパターン加工を実現することが可能となっている。
【0149】
本実施の形態のX線吸収体では、X線吸収体の第1層目のダイヤモンド13がタングステン14の下に設けられている。そのため、第1層目のダイヤモンド13がエッチングされるときに、タングステン14が第1層目のダイヤモンド13に対するハードマスクとして機能する。その結果、ダイヤモンド13の側壁形状が制御された高精度なX線吸収体のパターンが形成される。
【0150】
また、第1層目のダイヤモンド13は、酸素を主成分としたエッチングガスを用いてエッチングされる。そのため、エッチングストッパとしては、酸素プラズマにエッチングされ難い、酸化珪素、酸化タングステンまたは酸化タンタルなどの酸化物を含む酸化膜が用いられることが望ましい。
【0151】
また、エッチングストッパとしては、下地に対する選択比が所定以上の値であれば、窒化珪素、窒化クロム、または窒化タングステンなどの窒化物を含む窒化膜が用いられてもよい。
【0152】
また、本実施の形態のX線マスクでは、ダイヤモンド13の上にタングステン14が成膜されている。これは、エッチングの容易性を考慮したためである。しかしながら、図12に示すように、タングステン14の上にダイヤモンド13が設けられたX線吸収体を用いても、図11に示すダイヤモンド13の上にタングステン14が設けられたものと同様に、光学像コントラストが向上するという効果がある。
【0153】
実施の形態3.
次に、図13を用いて、実施の形態3のX線マスクを説明する。
【0154】
図13は、X線透過体としてのダイヤモンド11に堀り込まれた溝以外の部分の上にX線吸収体が形成されたX線マスクを説明するための図である。図13に示すX線マスクでは、X線透過体の一部である掘り込み部以外の部分、すなわち突出部をX線吸収体として用いる。そのため、第1層目のX線吸収体として、新たな膜を成膜する必要がない。その結果、成膜工程および加工工程を簡略化することが可能となる。
【0155】
この場合、X線透過体であるダイヤモンド11の掘り込み領域だけに、低い膜応力が発生するように所定の調整を行う。それにより、X線透過体であるダイヤモンド11のパターン加工時の応力変動が少なくなる。その結果、X線マスクの位置歪が発生するおそれが低くなる。
【0156】
また、X線透過体の掘り込み領域を加工する前にイオン注入する。それにより、X線透過体の膜応力が調整され、位置歪の度合いが小さい2層構造のX線吸収体が得られる。
【0157】
また、イオンが注入されたダイヤモンド11とイオンが注入されていないダイヤモンド11との間のエッチング速度の差を利用することにより、エッチングストッパを用いなくとも高精度パターンの加工が可能となっている。イオンとしては、ボロンが用いられたが、燐などが用いられてもよい。
【0158】
実施の形態4.
次に、図14を用いて、本発明の実施の形態4のX線マスクを説明する。
【0159】
図14は、2層構造のX線吸収体の各層のパターン寸法が異なるX線マスクの構成図である。本実施の形態のX線マスクは、図14に示すように、X線透過体100の上にエッチングストッパ110が形成されている。
【0160】
また、X線マスクは、エッチングストッパ110の上に第1層目のX線吸収体120が形成されている。また、X線マスクは、第1層目のX線吸収体120の上に第2層目のX線吸収体130が形成されている。
【0161】
図14では、第1層目のX線吸収体120のパターン寸法より第2層目のX線吸収体130のパターン寸法の方が小さくなっている。同じパターンピッチをもつ周期パターンでもマスクパターン寸法を調整することにより、光学像コントラストを向上させることができることは実施の形態1で述べたとおりである。
【0162】
本実施の形態のX線マスクを用いると、マスクパターン寸法を調整することにより、たとえば各層のうち位相シフト量の絶対値が大きい層および透過率が低い層のマスクパターン寸法を調整することができる。その結果、従来の光学像コントラストよりも高い光学像コントラストを有するパターンを形成することが可能である。
【0163】
図15に示すX線マスクにおいては、第1層目のX線吸収体120のマスクパターン寸法より第2層目のX線吸収体130のマスクパターン寸法の法が大きい場合にも、前述のことと同様に、光学像コントラストを向上させる効果が得られる。
【0164】
しかしながら、第1層目のX線吸収体120のマスクパターン寸法を計測することが困難となる。そのため、図14に示すように、第2層目のX線吸収体130のマスクパターン寸法より第1層目のX線吸収体120のマスクパターン寸法を大きくすることが望ましい。
【0165】
実施の形態5.
次に、本発明のX線マスクを用いた半導体装置の製造方法を説明する。
【0166】
本実施の形態の半導体装置の製造方法においては、実施の形態1の露光方法と同様の露光方法を用いて半導体装置が製造される。X線透過体の材料としては、膜厚が5μmであるダイヤモンドが用いられる。また、第1層目のX線吸収体としては、膜厚が230nmであり、かつ密度16.2g/cmのタングステンが用いられる。
【0167】
また、第2層目のX線吸収体の材料としては、膜厚が250nmであり、かつ密度が3.5g/cmであるダイヤモンドが用いられる。第1層目のタングステンと第2層目のダイヤモンドとにより、2層構造のX線吸収体が構成されている。
【0168】
すなわち、図11に示すX線マスクの構造と同様の構造のX線マスクが用いられる。また、本実施の形態の半導体装置の製造方法においては、X線マスク上のピッチが70nmの周期のマスクパターンが、35nmのL&Sパターンとしてレジスト膜上へ転写される。
【0169】
露光光としては、偏向磁場強度が3.5Tであり、かつ加速エネルギーが0.585GeVである放射光発生装置からの放射光が利用される。また、その放射光は、斜入射角が1度の白金ミラー2枚が用いられてビームラインで集光される。
【0170】
また、集光された光は、真空隔壁である厚さが18μmのベリリウム窓と厚さが55μmのダイヤモンドフィルターとを通過する。また、マスク−レジスト間隔Gは6μmである。また、臭素含有率が45重量%であり、臭化ノボラックをベース樹脂とし、かつ、膜厚が0.2μmであるレジスト膜が感光される。それにより、レジスト膜上に35nmのL&Sのパターンが形成される。
【0171】
このレジスト膜上のパターンがエッチングされる。その後、下地膜が加工される。次に、下地膜の洗浄および成膜が行われる。再び別のX線マスクを用いてレジスト膜に対して露光が行われる。前述の工程を繰り返すことで半導体装置が製造される。2層構造のX線吸収体が用いられてX線マスクのパターンがレジスト膜に転写される。それにより、従来のパターンよりも微細なパターンが形成されるとともに、従来の半導体装置よりも高性能な半導体装置を製造することができる。
【0172】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0173】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体装置のパターンの解像度を向上させることが可能なX線マスクの製造方法、およびそれを用いて製造されたX線マスクを用いた半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線マスクを用いて光学像を形成する原理を説明するための模式図である。
【図2】幾何学的位相差がπ/2であり、位相シフト量が−π/2であるときの、X線マスクの透過率と光学像コントラストとの関係を示すグラフである。
【図3】位相シフト量と光学像コントラストとの関係を示すグラフである。
【図4】タングステンからなるX線吸収体の位相シフト量が−π/2であるときの、X線の露光波長とX線の透過率との関係を示すグラフである。
【図5】比較例のX線マスクにおいて、X透過体であるダイヤモンドの膜厚と光学像コントラストとの関係を示すグラフである。
【図6】実施の形態1のX線マスクにおいて、X線吸収体であるダイヤモンドの膜厚と光学像コントラストとの関係を示すグラフである。
【図7】比較例のX線吸収体の35nmL&Sパターンを有するX線マスクにおいて、マスクパターンの線幅を変えたときの光学像コントラストを示すグラフである。
【図8】実施の形態1の35nmL&Sパターンを有するX線マスクにおいて、マスクパターンの線幅を変えたときの光学像コントラストを示すグラフである。
【図9】比較例のX線マスクにおいて、X線吸収体の膜厚およびX線透過体の膜厚それぞれを変化させたときの光学像コントラストの変化を示すグラフである。
【図10】実施の形態1のX線マスクにおいて、第2層目のX線吸収体の膜厚およびX線透過体の膜厚それぞれを変化させたときの光学像コントラストの変化を示す図である。
【図11】実施の形態2のX線マスクの模式図である。
【図12】実施の形態2の他の例のX線マスクの模式図である。
【図13】実施の形態3のX線マスクの模式図である。
【図14】実施の形態4のX線マスクの模式図である。
【図15】実施の形態4の他の例のX線マスクの模式図である。
【符号の説明】
1 X線マスク、2 X線吸収体、3 X線透過体、11 ダイヤモンド、12 酸化クロム、13 ダイヤモンド、14 タングステン、100 X線透過体、110 エッチングストッパ、120 第1層目のX線吸収体、130 第2層目のX線吸収体。

Claims (16)

  1. X線透過体を形成する工程と、
    前記X線透過体の上方に形成された積層構造のX線吸収体を形成する工程とを備えたX線マスクの製造方法であって、
    前記積層構造のX線吸収体として、組成が異なる2種類以上の層が用いられる、X線マスクの製造方法。
  2. 前記積層構造のX線吸収体は、前記X線透過体の上方に形成された第1のX線吸収体と、前記第1のX線吸収体に接するように形成された第2のX線吸収体とを含み、
    前記第1のX線吸収体および前記第2のX線吸収体のうち一方として、タングステンが用いられ、
    前記第1のX線吸収体および前記第2のX線吸収体のうち他方として、ダイヤモンドが用いられた、請求項1に記載のX線マスクの製造方法。
  3. 前記積層構造のX線吸収体は、前記X線透過体の上方に形成された第1のX線吸収体と、前記第1のX線吸収体の上方に形成された第2のX線吸収体とを含み、
    前記X線透過体の上に、前記第1のX線吸収体をエッチングするときにエッチングストッパとして機能する膜を形成する工程と、
    前記エッチングストッパとして機能する膜の上に前記第2のX線吸収体を形成する工程とを備えた、請求項1に記載のX線マスクの製造方法。
  4. 前記積層構造のX線吸収体は、前記X線透過体の上方に形成された第1のX線吸収体と、前記第1のX線吸収体の上方に形成された第2のX線吸収体とを含み、
    前記第1のX線吸収体の上に、エッチングストッパとしての機能およびハードマスクとしての機能のうちいずれか一方の機能を備えた層間膜を形成する工程と、
    前記層間膜の上に前記第2のX線吸収体を形成する工程とを備えた、請求項1に記載のX線マスクの製造方法。
  5. 前記積層構造のX線吸収体は、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ボロン(B)、炭素(C)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、珪素(Si)、燐(P)、硫黄(S)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、砒素(As)、セレン(Se)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、錫(Sn)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)、これらの元素の混合体、炭化珪素または炭化タングステンを含む炭化物、窒化珪素、窒化アルミまたは窒化クロムなどの窒化物、酸化珪素または酸化クロムを含む酸化物、フッ化物、および、ヨウ化物からなる群より選ばれた物質を含む層を有する、請求項1に記載のX線マスクの製造方法。
  6. 前記積層構造のX線吸収体は、炭素(c)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、砒素(As)、セレン(Se)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、錫(Sn)、アンチモン(Sb)、および、テルル(Te)からなる群より選ばれた物質を含む層を有する、請求項1に記載のX線マスクの製造方法。
  7. X線透過体を形成する工程と、
    前記X線透過体の上方にX線吸収体を形成する工程とを備えたX線マスクの製造方法であって、
    前記X線吸収体として、組成が異なる2種類以上の物質が用いられる、X線マスクの製造方法。
  8. 前記X線吸収体を構成する2種類以上の物質が同一の工程で前記X線透過体の上方に形成される、請求項7に記載のX線マスクの製造方法。
  9. X線透過体に掘り込み部と前記掘り込み部以外の部分とを形成する工程と、
    前記掘り込み部以外の部分の上方にX線吸収体を形成する工程とを備えた、X線マスクの製造方法。
  10. 前記掘り込み部を形成する前に前記X線透過体にイオン注入する工程をさらに備えた、請求項9に記載のX線マスクの製造方法。
  11. X線透過体を形成する工程と、
    前記X線透過体の上方に第1のX線吸収体を形成する工程と、
    前記第1のX線吸収体の上に、前記第1のX線吸収体とはパターン寸法が異なる第2のX線吸収体を形成する工程とを備えた、X線マスクの製造方法。
  12. 前記第1のX線吸収体のパターン寸法が前記第2のX線吸収体のパターン寸法よりも大きい、請求項11に記載のX線マスクの製造方法。
  13. X線の光学像が形成される位置のレジスト膜とX線マスクとの間において、X線マスクのX線透過部を透過するX線の位相とX線マスクのX線吸収体を透過するX線の位相との間に生じるX線の幾何学的位相差が、0.5πを含み、かつ0.5πの近傍の範囲内である条件において、
    前記X線マスクを用いて露光工程を行う半導体装置の製造方法であって、
    前記X線マスクは、X線透過体と、前記X線透過体の上に形成された2以上の層を有する積層構造からなるX線吸収体とを備え、
    前記積層構造が互いに異なる組成の2以上の層を含み、
    前記X線吸収体を透過するX線の位相シフト量が0.3π〜0.6πの範囲内にある条件、および、前記X線吸収体を透過するX線の透過率が30%〜60%の範囲内にある条件のうち少なくともいずれか一方が成立する、半導体装置の製造方法。
  14. 前記露光工程は、X線の平均の露光波長が0.3nmよりも長くかつ0.7nmよりも短い条件で行われる、請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
  15. X線の光学像が形成される位置のレジスト膜とX線マスクとの間において、X線マスクのX線透過部を透過するX線の位相とX線マスクのX線吸収体を透過するX線の位相との間に生じるX線の幾何学的位相差を計算するステップと、
    X線吸収体を透過するX線の位相シフト量を計算するステップとを含み、
    前記幾何学的位相差と前記位相シフト量との差の絶対値が、πを含み、かつπ近傍の範囲内の値である条件において、
    前記X線マスクを用いて露光工程を行う半導体装置の製造方法であって、
    前記X線マスクは、X線透過体と、X線透過体の上に形成された2以上の層を有する積層構造からなるX線吸収体とを備え、
    前記積層構造が互いに異なる組成の2以上の層を含んでいる、半導体装置の製造方法。
  16. 前記露光工程は、X線の平均の露光波長が0.3nmよりも長くかつ0.7nmよりも短い条件で行われる、請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
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