JPH0658334A - きしり音抑制ラジアル軸受 - Google Patents

きしり音抑制ラジアル軸受

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JPH0658334A
JPH0658334A JP4211254A JP21125492A JPH0658334A JP H0658334 A JPH0658334 A JP H0658334A JP 4211254 A JP4211254 A JP 4211254A JP 21125492 A JP21125492 A JP 21125492A JP H0658334 A JPH0658334 A JP H0658334A
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Rinzo Nakamura
林三 中村
Keizo Ishihara
敬三 石原
Yukio Sato
幸夫 佐藤
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NSK Ltd
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
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    • F16C33/3706Loose spacing bodies with concave surfaces conforming to the shape of the rolling elements, e.g. the spacing bodies are in sliding contact with the rolling elements
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    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラジアル軸受においてきしり音の発生を抑制
することである。 【構成】 内輪と外輪との間の環状空間内において、隣
接する転動体間にころを案内するころ案内面を有するセ
パレータを介装する。 【効果】 転動体と内輪又は外輪との間には油膜が形成
され、またセパレータにはころとの接触時に弾性変形す
る部分がないのでエネルギが蓄積せず、もってきしり音
の発生が良好に抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、きしり音の発生を抑制
するきしり音抑制軸受、特に中型、大型のラジアルころ
軸受に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】ラジアルころ軸受等のラジア
ル軸受によって回転軸を回転可能に支承した場合、回転
軸即ち内輪の回転につれてころが円周方向に移動して非
負荷圏から負荷圏に入るとき、あるいは負荷圏から非負
荷圏に入るとき、または非負荷圏内において「きしり
音」又は「きしみ音」と呼ばれる金属性の異音が発生す
ることがある。きしり音は非常に耳ざわりで不快なもの
であり、従来その発生を抑制するために種々の対策が施
されている。
【0003】その一つは、きしり音は外輪ところとの間
の滑りに起因した外輪の自励振動であるとの前提に立っ
て、外輪ところとの間に形成される油膜を改善するもの
である(例えば、特公昭44−15689号)。この他
にも、上記前提にたって、円筒ころ軸受のラジアルすき
まがある値以下になるように、内輪と回転軸との間のは
めあいを数値限定したものも知られている(実開平2−
41720号)。しかし、きしり音の発生原因として
は、上記外輪ところとの間の滑りの他にも、保持器に起
因するもの、すなわち保持器のポケット内のころの挙動
により保持器の弾性部分(柱状部、円環部)に蓄積され
るエネルギや、ポケット内のころ表面における油膜状態
が考えられる。こうした状況下において、ころを保持器
のポケット案内面に正しく面当りさせるためには、保持
器のポケットすきま又は案内すきまを厳しく管理する必
要があり、保持器の加工が難しくなる。上記事情を考慮
して、本発明は特に中形、大形のモータ等に使用される
中形、大形のラジアルころ軸受において、従来から環状
の一体構造とされている保持器を、円周方向において複
数のセグメント(セパレータ)に分割したことを基本的
な特徴とする。
【0004】ところで、ころがり軸受においてセパレー
タを用いること自体は従来から行なわれている(例え
ば、実公昭58−50103号及び実公平2−3809
8号)。しかし、前者においてセパレータを用いたの
は、大形の深みぞ玉軸受において、鋼球の数を増やして
負荷容量を増すためであり、一方後者ではいわゆるクロ
スローラ軸受において、負荷能力を高めるためにセパレ
ータを用いており、何れも主に、大きなスラスト荷重を
受ける、即ち、軸受の全円周に亘って負荷圏となってい
るもので、きしり音の抑制とは全く関係がない。本発明
は、上記従来例における課題を解消すること、即ち中
形、大形のラジアルころ軸受において、ころが非負荷圏
から負荷圏にあるいは負荷圏から非負荷圏に移動すると
き、または非負荷圏内で発生する不快なきしり音を抑制
できるころ軸受を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明においては、内輪20と、外輪30
と、前記内輪と外輪との間に配設された複数の転動体1
2とを有し、前記転動体は円周方向位置に応じて負荷圏
Aと非負荷圏Bとをとる中形、大形のラジアル軸受10
において、前記各転動体間に、前記転動体を案内するた
めの転動体案内面47を有するセパレータ40を介装し
た。
【0006】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1〜図4をも
とに説明する。図1及び図2において、ラジアルころ軸
受10は環状の内輪20と、環状の外輪30と、両輪間
に介装された複数のころ12と、各ころ12を隔設状態
に保持する複数(ころ12と同数)のセパレータ40と
から成る。内輪20の中空穴22には回転軸(不図示)
が挿通され、外輪30はハウジング(不図示)により支
持される。内輪20は軸方向中間部にころ転動面24を
有し、その両端はテーパ面26となっている。外輪30
は軸方向中間部に形成されたころ転動溝32と、その両
端のつば部38を有する。ころ12は、内輪の転動面2
4と外輪の転動溝32との間に介装され、その端面がつ
ば部38の端面に接触している。
【0007】セパレータ40は図3に示すように、全体
的にT字形の第1部材42と、全体的に−字形の第2部
材50とから成って全体的にエ字形を有し、隣接するこ
ろ12間に一つずつ介装されている。詳述すると、第1
部材42は軸受の軸方向に伸びる柱状部44と、円周方
向に伸びる側壁部46とから成る一体構造を有し、柱状
部44は内輪20及び外輪30の中心を中心とする弧状
の内周面43及び外周面45と、ころ12の中心を中心
とする弧状のころ案内面47とから成るつづみ形の断面
形状を呈し、外輪のころ転動溝32の幅とほぼ等しい長
さを有する。柱状部44の内周面43には円周方向に一
定幅の切欠き49が形成され、ここに潤滑剤を収容し得
る形状となっている。一方、側壁部46は、後述するよ
うに、内輪20の転動面24と一定の環状すきまをもっ
て対向する環状の内周面23と、外輪30のつば部38
の内周面39に接触、案内される環状の外周面25と、
ころ12の端面に接触する内側面27と、端面29とを
有する。側壁部46の円周方向長さは、図2から明らか
なように、隣接するころ12の中心間の距離より僅かに
短い。
【0008】第2部材50は上記第1部材42の側壁部
46と同様の形状、寸法を呈し、内周面52及び外周面
54、内側面53並びに端面55を有し、セパレータ4
0の他方の側壁部を形成する。第1部材42には柱状部
44から側壁部46にかけて細孔62(図1)が形成さ
れ、一方第2部材50には細孔64が形成され、ピン6
6が両細孔62及び64を貫通して延びて、両者を結合
している。あるセパレータ40のコ字形の空間63と、
これに隣接するセパレータ40のコ字形の空間63とに
よってポケット65(図2)が形成される。
【0009】軸受10の組立てに際しては、外輪30に
ころ12とセパレータ40とを交互に挿入し、最後に隣
接するころ12間にセパレータ40を強制的に押し込
む。その際、複数のセパレータのうちに一つを他とは異
なる寸法にして、これを最後に挿入する寸法調整用のセ
パレータとすれば、組立てがより簡単になる。次に、内
輪20を外輪30及びころ12、セパレータ40の内側
に挿入すれば、軸受10の組立てが完成する。また、セ
パレータ40の双方の案内面47の溝底面の距離B(図
3)を調整することによりポケット65の案内面47と
ころ12の球面との間の円周すき間△c(図2)を調整
したり、外輪30のつば部38とセパレータ40の側壁
部46、54の外周面との半径方向すき間△r(図1)
を適正に調整することにより、ポケット65内における
ころ12の内面47への面当りを確保できる。こうして
組み立てた状態において、各セパレータ40の外周案内
面46、54が外輪30のつば部38の内周面39によ
って接触、案内され、内周面23、52と内輪20のテ
ーパ面26との間には環状のすきまが保たれている。ま
た、隣接するセパレータ40の側壁部46、54の端面
29、55間には所定のすきま△b(図2)が形成され
ている。軸受10は図7に示すように、中型、大型のモ
ータ110において、ロータ112を支持するために利
用される。
【0010】本実施例によれば、図5に示すように、こ
ろ12及びセパレータ40が非負荷圏Bから負荷圏Aに
移動しても、切欠き49内に供給された潤滑油がころ1
2と内輪20の転動溝24及び外輪30の転動溝32の
底面との間、並びにころ12とセパレータ40のポケッ
ト65の案内面47との間に供給され、油膜が形成され
るので、ころ12は内輪20及び外輪30に対して円滑
に転動する。また、複数のセパレータ40は互いに独
立、分離させたので、セパレータ40のエッジ部等が弾
性変形することはなく、従来の一体型保持器にみられた
エネルギ蓄積の問題はない。図6に、上記実施例のセパ
レータ40を用いた軸受10と、従来の一体形の環状保
持器を用いた軸受とを各々モータに組み込んで回転させ
た場合における振動加速度を比較して示した。加速度の
測定は、ブラケットに取り付けた加速度ピックアップに
より計測した。これから明らかなように、セパレータ4
0を用いた軸受は、従来の保持器を用いた軸受に比べ
て、振動加速度のレベル、変動ともにはるかに小さく、
キシリ音の発生が抑制されていることがわかる。
【0011】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。上記第1実施例では、セパレータ40が第1部材4
2と第2部材50とを結合して形成されていたが、これ
は以下に示すように一体構造とすることもできる。図8
において、セパレータ70はプラスチックをモールド加
工して成り、基本的に上記セパレータ40の柱状部44
に相当する本体部72のみから成る。本体部72は内輪
20の転動面22からわずかに離れた内周案内面74、
外輪30の転動溝32の底面に摺接する外周案内面7
6、転動溝32の端面に接触する端面78、前記案内面
47に上半分に相当する案内面75を有する。本実施例
においても、各セパレータ70は相互に結合されている
部分がないので、キシリ音の発生が抑制される。また、
セパレータ70が半径方向にずれてころ12がセパレー
タ70のエッジ部にあたったとしても、セパレータ70
は外方に移動できるので、ころ12はポケットの案内面
75に面当りする。また、セパレータ70の半径方向及
び円周方向の案内すきまを適正に設定すれば、ころ12
の案内面75での面当りを確保できるとともに、ころ1
2のセパレータ70からの脱落を防止できる。その際、
セパレータ70の一つを寸法調整用とすれば、ころ12
及びセパレータ70の組込みが容易になることは、上記
実施例と同様である。
【0012】なお、上記第2実施例のセパレータ70に
おいて、外周案内面76が外輪30の転動溝32の溝底
に摺接してグリース膜をかき取るおそれを完全に解消す
るために、図9に示すようにセパレータ80の外周面8
2に外輪30の円周方向に延びる複数の潤滑溝84を形
成したり、図10に示すように外輪30の軸方向に長手
形状の潤滑溝86を形成することができる。また、図1
1に示すように、セパレータ80内に油溜り85を形成
し、ここから延びる潤滑孔88を外周面82に漏れ出さ
せて、潤滑孔88を通して潤滑油を供給することもでき
る。また、図12に示すように、セパレータ80の内周
面83に開口する軸方向のスリット92を形成して、ス
リット92の両側の部分94が円周方向に弾性変形可能
とすれば、セパレータ80の隣接するころ12間への挿
入がより容易となる。
【0013】なお、上記の転動溝を案内にするものの代
わりに、図13に示すように、セパレータ95全体の高
さを図9のセパレータ80よりも若干低くして、外周面
96と外輪30の転動溝底面32とが接触しないように
する。その代わりに、外周面96の両端部に段部を形成
して、段付面98を外輪30のつば部38の内周面に接
触させる。このようにすれば、図9のような潤滑溝を形
成することなく、油膜がかきとられる問題に対処でき
る。なお、この場合には、セパレータ95が脱落するお
それがあるので、段付面98の下方に細孔102をあ
け、図14に示すように内輪20と外輪30との間に環
状に張設したワイヤ104にセパレータ95を串刺し状
に挿通させれば良い。なお、本発明は、上記各実施例の
ようなラジアルころ軸受以外にも、ラジアル玉軸受にも
適用できる。また、第1実施例のセパレータ40は、本
体部と、一方の側壁部と、他方の側壁部とを三つ別々の
部材から構成することもできる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ラジアル軸受等において、ころが負荷圏又は非負荷圏に
移動する際に生ずることのあるきしり音の発生が抑制さ
れ、本軸受の使用時には気障りな不快音から解放され
る。しかも、きしり音抑制のために従来の保持器の代わ
りに採用したセパレータは、従来の保持器に比べて製造
コスト、形状、重量などの点でも遜色がなく、これを採
用したために軸受全体の形状、構造を変更する必要もな
い。
【0015】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す部分正面断面図、
【図2】本発明の第1実施例を示す部分側面部、
【図3】上記第1実施例におけるセパレータ(40)の
斜視図、
【図4】上記第1実施例の作動説明図、
【図5】上記第1実施例の作動説明図、
【図6】上記第1実施例の効果を示すグラフ、
【図7】本発明が中型、大型のモータに適用された実施
例を示す正面断面図、
【図8】本発明の第2実施例を示す分解斜視図、
【図9】上記第2実施例の変形例を示す部分斜視図、
【図10】上記第2実施例の変形例を示す部分斜視図、
【図11】上記第2実施例の変形例を示す部分斜視図、
【図12】上記第2実施例の変形例を示す部分斜視図、
【図13】上記第2実施例の変形例を示す部分斜視図、
【図14】第2実施例の変形例を示す部分斜視図であ
る。
【主要部分の符号の説明】
10 ラジアルころ軸受 12 ころ 20 内輪 30 外輪 38 つば部 40 セパレータ 44 柱状部 46、54 側壁部 47 ポケット案内面 25、54 外周案内面 23、52 内周面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪と、外輪と、前記内輪と外輪との間
    に配設された複数の転動体とを含み、使用時に、前記転
    動体が負荷状態のものと、非負荷状態のものとの2つの
    状態が存在するラジアル軸受において、 前記各転動体間に、前記転動体を案内するための転動体
    案内面を有するセパレータを介装したことを特徴とする
    きしり音抑制ラジアル軸受。
JP4211254A 1992-08-07 1992-08-07 きしり音抑制ラジアル軸受 Pending JPH0658334A (ja)

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