JP3340789B2 - リニアボールベアリング - Google Patents

リニアボールベアリング

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リニアボールベアリ
ングに関し、例えば自動車の手動変速機におけるシフト
ロッド等の軸支持に用いられる。
【0002】
【従来の技術】自動車の手動変速機においてシフトロッ
ドやストライキングロッド等と呼ばれる軸は、回転及び
軸方向移動の両方向の動きを低い摩擦力で行なえるよう
に、図7及び図8に示すようなリニアボールベアリング
1を軸の周面に複数個配置して支持されている。
【0003】このリニアボールベアリング1は、外輪2
の内部に円筒状の保持器3を嵌合し、その保持器3の周
面に設けた多数の溝状ポケット4にボール5を組込んで
形成され、外輪2の内径面にボール5の転走面6を設
け、保持器3がポケット4に組込んだボール5を保持器
の内径面から突出した状態で抜け止めするようになって
いる。上記のリニアボールベアリング1では、保持器3
の内側に挿入した軸Aと、外輪2の転走面6との間でボ
ール5が転動し、軸Aの回転及び軸方向の移動を案内す
る。
【0004】上記のように手動変速機に組込まれるリニ
アボールベアリング1においては、変速機内部の寸法上
の制約により、通常、軸Aの実動ストロークとベアリン
グ1の許容ストロークとがほぼ同一の大きさに設定され
ている。
【0005】また、軸Aが回転中、或いは軸方向移動の
ストローク中はベアリング1に所定の荷重が負荷される
が、それ以外の時は、エンジンの停止中や作動中に拘ら
ず、軸Aやその付属品の自重による極めて軽微な荷重し
かベアリング1に負荷されない状態になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
リニアボールベアリング1においては、外輪2の内部に
単にボール5を介して保持器3が嵌合されているだけで
あるため、自動車がエンジン作動状態で斜面に停止して
いる場合や、大きな振動を伴って坂道を走行する場合に
は、図9に示すように、振動によってベアリング1の保
持器3とボール5が自重で移動(落下)し、外輪2の端
部近傍まで接近する場合がある。
【0007】この状態から、軸Aが保持器3の移動した
方向(矢印方向)へ更に移動しようとすると、軸Aのス
トロークがベアリング1のストローク許容範囲を超える
事態が発生するが、その場合、ベアリング1のボール5
は転がることができないため、軸Aと外輪2の間で滑る
状態となる。
【0008】このような事態が発生すると、軸Aとベア
リング1の間の摩擦係数が著しく増大し、自動車の運転
者は急にシフトが重くなった違和感を感じたり、ギヤが
入らないシフトミス等が生じる不具合がある。
【0009】この問題に対処するため、ベアリング1の
保持器3の両側にコイルスプリングを組込み、そのスプ
リングにより、外輪2の転走面6の中央位置に保持器3
を復元させる機構が考えられるが、この構造では、ベア
リング内部にコイルスプリングを組込んだ分だけ保持器
3の移動量が減少し、ベアリングの許容ストロークが不
足する欠点がある。
【0010】そこで、この発明は、上記の問題を解決
し、ベアリングの許容ストロークを短縮することなく、
無負荷状態での外輪に対する保持器の移動を防止できる
リニアボールベアリングを提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の第1の手段は、外輪の内部に円筒状の保
持器を嵌合し、その保持器の周面に設けたポケットにボ
ールを組込み、上記外輪の内径面にボールの転走面を設
け、上記ポケットに組込んだボールを保持器の内径面よ
り突出した状態で抜け止めし、その保持器およびボール
を外輪の軸方向に移動自在としたリニアボールベアリン
グにおいて、上記外輪と保持器の間に弾性体を挿入し、
その挿入した状態で弾性体が径方向に締め代をもつよう
に形成したのである。
【0012】また、この発明に係る第2の手段は、外輪
の内部に円筒状の保持器を嵌合し、その保持器の周面に
設けたポケットにボールを組込み、上記外輪の内径面に
ボールの転走面を設け、上記保持器がポケットに組込ん
だボールを保持器の内径面より突出した状態で抜け止め
し、その保持器およびボールを外輪の軸方向に移動自在
としたリニアボールベアリングにおいて、上記保持器の
周面の1ケ所を円周方向に分離して保持器に径方向に変
形する弾性を与え、この保持器がポケットに組込んだボ
ールを外輪の転走面に向かって押圧するように設定した
のである。
【0013】
【作用】上記第1の手段では、外輪と保持器の間に締め
代をもって挿入した弾性材の弾性により、保持器に起動
抵抗が与えられ、振動による保持器の移動を防止する。
【0014】一方、第2の手段では、ボールを転走面に
押圧する保持器自身の弾性力が、保持器に起動抵抗を与
え、保持器の動きを止める。
【0015】
【実施例】図1乃至図3は、この発明に係る第1の実施
例を示している。なお、この実施例のリニアボールベア
リングの基本的な構造は、従来技術の項で述べたものと
同じであるため、同一部品には同一の符号を付して説明
を省略し、ここでは実施例の特徴部分について説明す
る。
【0016】図1に示すようにこの実施例では、外輪2
の転走面6と保持器3の外周面との間に、ほぼ180°
方向に対向して2個の弾性材7、7が挿入されている。
【0017】この弾性材7は、図3に示すように断面が
略T字形状に形成され、全長が保持器3のポケット4と
ほぼ同じ長さで形成されており、その中央の端部7aを
保持器3のポケット4に嵌め込んで装着される。
【0018】また、各弾性材7、7の厚みは、保持器3
に装着した状態でその各弾性材7、7の外周がなす外接
円径が外輪2の転走面6よりもわずかに大きくなるよう
に設定されており、図1のように保持器3と共に外輪2
に組込んだ状態で各弾性材7、7が径方向に変形し、締
め代をもつように形成されている。
【0019】上記の構造で成るベアリング1において
は、締め代をもって圧入された弾性材7の弾性力によ
り、保持器3に所定の起動抵抗が与えられ、無負荷状態
の時に振動等によって保持器3とボール5が外輪2内部
を移動しようとする動きを防止する。
【0020】上記弾性材7の材質には、ニトリルゴム
(NBR)やアクリルゴムなどの耐油性や耐候性に優れ
たゴム材が最適である。また、保持器3を鋼製のリング
とし、保持器自体に径方向の弾性力をもたせた場合に
は、弾性材7をポリアミド(PA)等のプラスチック材
で形成することもできる。
【0021】なお、上記の例では2個の弾性材7を挿入
したが、挿入する数は3個以上としてもよく、任意に設
定することができる。このように弾性材7の挿入数や締
め代の大きさを変えることにより、保持器3に生じる起
動抵抗を変化させることができ、ベアリングのストロー
ク時の抵抗を最適な大きさに制御することができる。
【0022】一方、図4乃至図6は第2の実施例を示し
ている。この例では、プラスチックで形成した保持器3
の周面の1ケ所を径方向に切り離し、その分離により保
持器3に径方向に変形可能な弾性を与えている。
【0023】また、図6に示すように外輪2に組込む前
の保持器3の各ポケット4にボール5を収納した状態
で、その各ボール5の外接円径D1 が、外輪2の転走面
6の径D2 よりも大きく(D1 >D2 )なるように設定
されている。
【0024】このような構造で成るベアリングにおいて
は、ボール5を組込んだ保持器3を外輪2内部に嵌め込
むと、ボール5の外接円径と保持器3が縮径して外輪2
に挿入され、その保持器3の復元力により各ボール5が
外輪1の転走面6に押圧される。この押圧力が、逆にボ
ール5を介して保持器3に所定の起動抵抗を与え、無負
荷時の保持器3の動きを止める。
【0025】なお、保持器3の分離位置に形成されるす
き間8は、図4のように外輪2内部に組込んだ状態でも
一定の大きさをもち、保持器3が常に径方向の弾性をも
つように設定する。
【0026】
【効果】以上のように、この発明は、弾性材や保持器自
身の弾性により保持器に起動抵抗を与えるので、ベアリ
ングの内部に挿入した軸を動かさない限り保持器とボー
ルが移動することがなく、軸の実動ストロークに対して
ベアリングの許容ストロークが不足することなくボール
を転動させることができると共に、外輪に形成された転
走面は軸方向の全体にわたって同一径の円筒面であるた
め、ボールを常に円滑に転動させることができる。
【0027】したがって、この発明のベアリングを手動
変速機のシフトロッド等の支持に用いれば、シフト力の
急変やシフトミス等を回避することができ、安定したシ
フト操作が行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を示す断面図
【図2】図1のII−II線の断面図
【図3】(a)は同上の弾性材の正面図、(b)はその
弾性材の側面図
【図4】第2の実施例を示す断面図
【図5】図4のV−V線の断面図
【図6】同上の保持器にボールを組込んだ状態を示す断
面図
【図7】従来例を示す断面図
【図8】従来のベアリングを軸に装着した状態を示す断
面図
【図9】図8の作動状態を示す断面図
【符号の説明】
1 リニアボールベアリング 2 外輪 3 保持器 4 ポケット 5 ボール 6 転走面 7 弾性材 8 すき間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 19/00 - 19/56 F16C 33/30 - 33/66 F16C 29/00 - 31/04 B62D 1/00 - 1/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪の内部に円筒状の保持器を嵌合し、
    その保持器の周面に設けたポケットにボールを組込み、
    上記外輪の内径面にボールの転走面を設け、上記保持器
    がポケットに組込んだボールを保持器の内径面より突出
    した状態で抜け止めし、その保持器およびボールを外輪
    の軸方向に移動自在としたリニアボールベアリングにお
    いて、上記外輪と保持器の間に弾性体を挿入し、その挿
    入した状態で弾性体が径方向に締め代をもつように形成
    したことを特徴とするリニアボールベアリング。
  2. 【請求項2】 外輪の内部に円筒状の保持器を嵌合し、
    その保持器の周面に設けたポケットにボールを組込み、
    上記外輪の内径面にボールの転走面を設け、上記保持器
    がポケットに組込んだボールを保持器の内径面より突出
    した状態で抜け止めし、その保持器およびボールを外輪
    の軸方向に移動自在としたリニアボールベアリングにお
    いて、上記保持器の周面の1ケ所を円周方向に分離して
    保持器に径方向に変形する弾性を与え、この保持器がポ
    ケットに組込んだボールを外輪の転走面に向かって押圧
    するように設定したことを特徴とするリニアボールベア
    リング。
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