JP4807102B2 - 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置 - Google Patents

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本発明は、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に関するものであり、特に、エンジンのクランク軸の動力によって駆動されるオルタネータ等の自動車用補機の入力軸や、クランク軸に動力を与えるスタータモータの出力軸に使用される一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に関するものである。
一般に、オルタネータ等、自動車用補機の回転軸の端部には従動プーリが固定されており、エンジンのクランク軸の端部に固定された駆動プーリとの間に無端ベルトが掛け渡され、補機を駆動するために利用されている。また、従動プーリとしては、無端ベルトの走行速度が一定もしくは上昇傾向にある場合に、無端ベルトから回転軸への動力の伝達を自在とし、無端ベルトの走行速度が低下傾向にある場合に、従動プーリと回転軸との相対回転を自在とするよう、一方向クラッチを内蔵したプーリ装置が知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
図8に示すように、例えば、自動車用補機に組み込まれる一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、エンジンのクランク軸に固定された駆動プーリからの駆動ベルトが掛け渡される従動プーリ11と、補機の回転軸に固定されるスリーブ12とを備え、従動プーリ11とスリーブ12との間に、一方向クラッチ13及び一対のサポート軸受14が配置されている。
一方向クラッチ13は、プーリ11の軸方向中間部の内周面に内嵌されるクラッチ外輪15と、スリーブ12の軸方向中間部の外周面に外嵌され、外周面にカム面16aが形成されるクラッチ内輪16と、クラッチ外輪15の内周面に形成された円筒面15aとクラッチ内輪16のカム面16aとのくさび空間に回動自在に配設される複数のローラ17とを備えている。また、一方向クラッチ13は、各ローラ17を個別に収容する複数のポケットを有するクラッチ保持器18と、クラッチ保持器18に支持され、各ローラ17をロック方向に弾性的に押圧するばね19(図9参照。)とを備えている。
そして、プーリ11の回転角速度が自動車用補機の回転軸の回転角速度より速い場合には、一方向クラッチ13のローラ17のくさび作用によって、プーリ11とスリーブ12とが相対回転不能(ロック状態)になり、エンジンの回転力が自動車用補機の回転軸に伝達される。一方、速度変動や微小角速度変動等、プーリ11の回転角速度が自動車用補機の回転軸の回転角速度より遅い場合には、プーリ11とスリーブ12との相対回転が自在(オーバーラン状態)となる。従って、クランク軸の回転角速度が変動した場合でも、一方向クラッチ13の作用により、駆動ベルトとプーリ11が擦れ合うことが防止され、鳴きと呼ばれる異音の発生や摩耗による駆動ベルトの寿命低下を防止すると共に、自動車用補機への動力伝達効率が低下することを防止できる。
図9に示すように、ばね19は、折り曲げによって形成される板ばねであり、基部19aの両側で基部19aに対して折れ曲がった一対のばね可動部19bを有する。ばね19は、クラッチ保持器18の柱部18aから径方向外方に延びる中央側ばね保持部18bと一対の端部側ばね保持部18cとで係止されて、一対の円環部18d間に配置される。また、一方向クラッチ13のくさび空間内には、潤滑剤としてのグリースGが充填されている。
特開2004―156631号公報 特開2002−295522号公報 特開2000−27896号公報
ところで、上記のような一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10では、図10及び図11に示すように、ローラ17がクラッチ外輪15の円筒面15aとクラッチ内輪16のカム面16aとに付勢される力Fは、ばね19による復元力F1と、グリースGによる抗力F2との差、即ち、次式で表される。
F=F1−F2 ・・・(1)
F1,F2は、ばね19の形状によって変化するが、これらの値を規定することはいずれの文献にも記載されておらず、F2が大きい場合によっては、しっかりとローラ17が係合できない可能性がある。
また、グリースGによる抗力F2は、物体がグリースとの相対運動によって受ける力であり、一般的に、(a)物体表面に直角に働く圧力に基づく圧力抗力Dpと、(b)物体表面に沿って作用する摩擦抗力Dfとに分類でき、即ち、次式で表される。
F2=Df+Dp ・・・(2)
例えば、同じ平板であっても、流れに直角に置かれた場合はその全てが圧力抗力Dpであり、水平に置かれた場合は全てが摩擦抗力Dfとなる。同一流体中に同一物体がある場合、摩擦抗力は圧力抗力に比べて十分に小さいため、圧力抗力の割合を下げることが全抗力を下げることに繋がる。
さらに、圧力抗力Dpは、次式で表すことができる。
Dp=1/2×CρXS ・・・(3)
ここで、C:抗力係数、ρ:流体の密度、X:物体と流体の相対速度(ここでは、クラッチ内外輪の相対速度)、S:物体の表面積の大きさを示す基準面積である。
Sは、流れに垂直な平面に投影した物体の面積であり、この値が小さいと圧力抗力を小さくすることができる。
また、摩擦抗力Dfは、次式で表すことができる。
Df=cX ・・・(4)
=8πμL(A/a)X ・・・(5)
ここで、c:粘性減衰係数、X:速度、μ:粘性係数、L:流孔の長さ、A:ピストン断面積、a:流孔の断面積である。なお、この式は、ピストンの摩擦抗力を示すものである。
以上より、ばねが可動する際に可動部と潤滑剤との間には抗力が発生し、ばね力が減衰する可能性がある。式(3)と式(4)により粘性減衰係数cが大きな状況、及び速度Xが大きな状況で抗力の値が大となることが分かる。
cが大となるのは、潤滑剤の温度依存性として低温環境下で粘性係数μが大きくなること、上述したように潤滑剤の流動性が悪く、まるで減衰器のような状態になっていることが考えられる。
また、Xが大となるのは、クラッチ内外輪の相対速度が大であることが考えられ、これは主に外輪の減速度が大であるために発生する。外輪の減速度が大の状況は、エンジン特性として回転変動幅が大きいことやフライホイールの軽量化等でクラッチ内蔵型プーリへ入力される回転変動幅が大きいこと、エンジン回転数が高く回転変動周波数が高いことやエンジンの気筒数が多く回転変動周波数が高いことが挙げられる。
このような状況において、クラッチが係合し難くなるという問題がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ばねの形状を工夫し、ばねによる復元力とグリースによる抗力を最適化して、確実なローラの係合を与えることができる一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) スリーブと、
スリーブの周囲にスリーブと同心に配置されるプーリと、
スリーブとプーリとの間に配置されており、スリーブと一体または別体に設けられるクラッチ内輪と、プーリと一体または別体に設けられるクラッチ外輪と、クラッチ内外輪のいずれか一方に形成されるカム面によってクラッチ内外輪間のくさび空間内に配置される複数の係合子と、係合子を円周方向に所定の間隔で保持するクラッチ保持器と、クラッチ保持器に支持されて該クラッチ保持器の一対の円環部間で係合子をくさび空間の狭い方向に付勢する弾性部材と、を備える一方向クラッチと、
一方向クラッチの側方で、スリーブとプーリとの間に配置されるサポート軸受と、
を備える一方向クラッチ内蔵型プーリ装置であって、
一方向クラッチにはグリースが充填されており、
前記弾性部材は、基部と、該基部の両側で該基部を折り曲げて形成される腕部と、該腕部の先端で軸方向外側に向けて折り曲げられ前記係合子に沿って軸方向に延びる当接部と、該当接部の先端で前記基部側に折り曲げられるばね先端部と、を備え、
前記ばね先端部の折り曲げ方向が、弾性部材による復元力と、弾性部材に対するグリースによる抗力との差が所定値以上となるように、前記円環部に対して45°以下に設定されることを特徴とする一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(2) 所定値は、3.6Nであることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
本発明によれば、一方向クラッチにはグリースが充填されており、弾性部材による復元力と、弾性部材に対するグリースによる抗力との差が所定値以上であるので、ばねの形状を工夫し、ばねによる復元力とグリースによる抗力を最適化して、確実なローラの係合を与えることができる。
以下、本発明の各実施形態に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図面を参照して説明する。
なお、本発明の各実施形態は、弾性部材であるばね19の構成を除いて図7に示す一方向クラッチ内蔵型プーリ装置と基本的に同様であるので、ばね以外の構成については従来技術の説明を参照し、ばねの構成を中心に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の自動車補機用一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を、図9と同様に図8のB−B線に沿って切り取った、クラッチ外輪側からみた図である。本実施形態の一方向クラッチ13の弾性部材であるばね30は、折り曲げによって形成される板ばねであり、基部30aの両側で基部30aに対して折れ曲がった一対のばね可動部30bを有する。ばね30は、クラッチ保持器18の柱部18aから径方向外方に延び、中央側ばね保持部18bと一対の端部側ばね保持部18cとで係止されて、一対の円環部18d間に配置される。
また、ばね可動部30bは、その先端をさらに軸方向外側に向けて折り曲げることで、ローラ17との当接部30cを形成し、その当接部30cの当接位置と、基部30aの端部側ばね保持部18cとの固定位置との距離bは、10mm程度の軸方向長さのばね30において1mm以上離れている。
このように形成されるばね30は、図1の一点鎖線に示すように、ローラ17が移動することで撓むが、当接部30cのローラ17との当接位置を軸方向において変えることはなく、当接部30cが常に端部側ばね保持部18cとの固定位置より距離b離れて軸方向内側に配置されている。
さらに、このような構成により、ばね30による復元力と、ばね30に対するグリースによる抗力との差が所定値、例えば、3.6N以上に設定されるので、ばねの形状を工夫し、ばねによる復元力とグリースによる抗力を最適化して、確実なローラの係合を与えることができる。
従って、本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、スリーブ11と、スリーブ11の周囲にスリーブ11と同心に配置されるプーリ12と、スリーブ11とプーリ12との間に配置されており、スリーブ11と一体または別体に設けられるクラッチ内輪16と、プーリ12と一体または別体に設けられるクラッチ外輪16と、クラッチ内外輪15,16のいずれか一方に形成されるカム面16aによってクラッチ内外輪15,16間のくさび空間内に配置される複数の係合子であるローラ17と、ローラ17を円周方向に所定の間隔で保持するクラッチ保持器18と、クラッチ保持器18に支持されてローラ17をくさび空間の狭い方向に付勢する弾性部材であるばね30と、を備える一方向クラッチ13と、一方向クラッチ13の側方で、スリーブ11とプーリ12との間に配置されるサポート軸受と、を備える。
そして、ばね30による復元力と、ばね30に対するグリースによる抗力との差が所定値、例えば、3.6N以上に設定されるので、ばねの形状を工夫し、ばねによる復元力とグリースによる抗力を最適化して、確実なローラの係合を与えることができる。
また、ばね30は、当接部30cのローラ17との当接位置を軸方向において変えることがないので、図9のばね19を用いた場合に比べて、ローラ17にスキューが生じた場合であってもローラ17の姿勢を矯正することができる。さらに、ローラ17との軸方向当接位置が変化しない図2に示すようなコイルばね31を用いた構成に比べて、ばねの円周方向スペースを小さくすることができ、十分な数のころを配置することができる。
なお、ばね30による復元力と、ばね30に対するグリースによる抗力との差が所定値、例えば、3.6N以上である、図8や図2に示すばね19やコイルばね31も本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に含まれる。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の自動車補機用一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を、図9と同様に図8のB−B線に沿って切り取った、クラッチ外輪側からみた図である。本実施形態の一方向クラッチ13の弾性部材であるばね40は、折り曲げによって形成される板ばねであり、基部40aの両側で基部40aに対して折れ曲がった一対のばね可動部40bを有する。ばね40は、クラッチ保持器18の柱部18aから径方向外方に延びる中央側ばね保持部18bと一対の端部側ばね保持部18cとで係止されて、一対の円環部18d間に配置される。
また、ばね可動部40bは、基部40aを折り曲げて形成される腕部40cと、腕部40cの先端で軸方向外側に向けて折り曲げられローラ17の面に沿って軸方向に延びる当接部40dと、当接部40dの先端で、基部40a側に傾斜して折り曲げられるばね先端部40eとを備える。ばね先端部40eは、ばね40の腕部40cとクラッチ保持器18の円環部18dとの間の空間に位置される。
これにより、ばね40は当接部40dにてローラ17と略線接触し、当接部40dの裏面でグリースを保持する。さらに、ばね先端部40eの折り曲げ方向は、保持器18の円環部18dとのなす角が45度以下となるように設定されており、グリースによる圧力抗力を低減させている。
また、このようなばね形状とすることで、ばね40による復元力と、ばね40に対するグリースによる抗力との差が所定値、例えば、3.6N以上に設定される。
従って、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置によれば、ばね40の腕部40cとクラッチ保持器18の円環部18dとの間の空間に位置される、ばね先端部40eの折り曲げ方向が、保持器18の円環部18dとのなす角を45度以下となるように設定されているので、グリースによる圧力抗力を低減させることができ、確実なローラ17の係合を与えることができる。
なお、本実施形態のばね40のばね先端部40dの形状は、折り曲げ方向が円環部18dに対して45度以下であればよく、図4(a)〜(d)に示すように、ばね先端部40dの可動方向が円環部18dに対して0度であってもよい。特に、図4(b)に示すように、腕部40cと当接部40dとを大きな円弧で折り曲げて、ローラ17の両端側のみと接触するものであってもよい。また、図4(c)に示すように、腕部40cの先端を基部側に折り曲げた後、さらに、ローラ17に向けて折り曲げ、その後、軸方向外側に折り曲げて当接部40dを構成するようにしてもよい。さらに、図4(d)に示すように、当接部40dからばね先端部40eに掛けて大きな円弧で滑らかに湾曲したものであってもよい。
また、このようなばね形状は、外開きばねや、特開2001−349413号公報に記載のばねにも適用可能である。
(第3実施形態)
図5(a)は、第3実施形態の自動車補機用一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に適用される一方向クラッチの弾性部材であるばね50を示す。本実施形態のばね50は、クラッチ保持器18によって保持される基部50aと、基部50aの両側で基部50aに対して折れ曲がった一対のばね可動部50bとを有する。そして、ばね可動部50bの断面形状は、図5(b)に示されるように、ローラ17と対向する側の側面が円弧形状となる略半円状に形成されている。
また、このようなばね形状とすることで、ばね50による復元力と、ばね50に対するグリースによる抗力との差が所定値、例えば、3.6N以上に設定される。
従って、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置によれば、ばね50のばね可動部50bの断面形状がグリースによる圧力抗力を低減できるような形状に形成されているので、確実なローラ17の係合を与えることができる。
なお、ばね可動部50bの断面形状は、略半円状に限定されるものでなく、図5(c)に示すように、ローラ17と対向する側の側面に頂点を有し、背面側を底面とした三角形状としても、圧力抗力を低減することができる。
(第4実施形態)
図6は、第4実施形態の自動車補機用一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に適用される一方向クラッチの弾性部材であるばね60を示す。本実施形態のばね60は、クラッチ保持器18によって保持される基部60aと、基部60aの両側で基部60aに対して折れ曲がった一対のばね可動部60bとを有する。そして、ばね可動部60bは、表裏に貫通する複数の貫通孔60cが形成されており、ばね可動方向から投影した面積であるばね可動部60bの基準面積を低減させている。
また、このようなばね形状とすることで、ばね60による復元力と、ばね60に対するグリースによる抗力との差が所定値、例えば、3.6N以上に設定される。
従って、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置によれば、ばね60のばね可動部60bの基準面積を低減させることで、グリースによる圧力抗力を低減させることができ、確実なローラ17の係合を与えることができる。
なお、ばね可動部60bは、この基準面積を低減できる形状であればよく、貫通孔を形成する代わりに、ばね可動部60bの幅方向両側に、図6(b)に示すような切欠き部60dや、図6(c)に示すような前方に向けて深くなる切欠き部60eが形成されるものであってもよい。
或いは、図7(a)に示すように、ばね可動部60bの中間部をねじったねじれ部60fを形成することで、ばね可動部60bの基準面積を低減するものであってもよい。この場合、ねじれ部60fのねじり角は、図7(b)に示すように、ばね可動方向に対して45度以下となることが好ましく、図7(c)に示すように、ばね可動方向に対して0度であることが圧力抗力を低減するうえで最も好ましい。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。
また、本発明の一方向クラッチは、スリーブとプーリとの間で回転力を伝達するものであればよく、本実施形態のように、プーリがスリーブに対して所定の方向に相対回転する傾向となる場合にのみ、回転力を伝達する一方向クラッチでもよいし、クラッチ内輪の外周面を円筒面と、クラッチ外輪の内周面を複数のランプ面を有するカム面とし、スリーブがプーリに対して所定の方向に相対回転する傾向となる場合にのみ、回転力を伝達する一方向クラッチでもよい。
本発明の一対のサポート軸受は、深溝玉軸受以外の形式であってもよく、ころ軸受や、玉軸受ところ軸受の組合せであってもよい。また、サポート軸受の内輪或は外輪は、プーリ或はスリーブと一体、即ち、プーリの内周面或はスリーブの外周面によって構成されてもよい。
また、クラッチ内蔵型プーリ装置がエンジンアイドルストップ機構の補機駆動用として適用される場合には、エンジン停止時にコンプレッサ等の補機を専用のモータにて駆動するため、エンジンの回転変動は受けないが、補機駆動用モータから発生する回転変動を受ける構成となる。
本発明の第1実施形態に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を、図8のB−B線に沿って切り取ったクラッチ外輪側からみた図である。 本発明の第1実施形態の参考例に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を、図8のB−B線に沿って切り取ったクラッチ外輪側からみた図である。 本発明の第2実施形態に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を、図8のB−B線に沿って切り取ったクラッチ外輪側からみた図である。 (a)〜(d)は、本発明の第2実施形態の各変形例に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を、図8のB−B線に沿って切り取ったクラッチ外輪側からみた図である。 (a)は本発明の第3実施形態に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置のばねの斜視図、(b)はその断面図、(c)は第3実施形態の変形例のばねの断面図である。 (a)は本発明の第4実施形態に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置のばねの斜視図、(b)及び(c)は第4実施形態の変形例のばねの断面図である。 (a)は第4実施形態に係る他の変形例に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を、図8のB−B線に沿って切り取ったクラッチ外輪側からみた図、(b)は(a)のばねの断面図、(c)は(a)のばねの変形例のである。 一般的な一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の構成を示す縦断面図である。 図8のB−B線に沿って切り取ったクラッチ外輪側からみた図である。 図8の一方向クラッチのばねの復元力とグリースの抗力を表す図である。 図8のC−C線に沿って切り取った一方向クラッチのばねの復元力とグリースの抗力を模式的に示す図である。
符号の説明
10 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置
11 スリーブ
12 プーリ
13 一方向クラッチ
14 サポート軸受
15 クラッチ外輪
16 クラッチ内輪
17 ローラ(係合子)
18 クラッチ保持器
30,31,40,50,60 ばね(弾性部材)

Claims (2)

  1. スリーブと、
    該スリーブの周囲に該スリーブと同心に配置されるプーリと、
    前記スリーブと前記プーリとの間に配置されており、前記スリーブと一体または別体に設けられるクラッチ内輪と、前記プーリと一体または別体に設けられるクラッチ外輪と、前記クラッチ内外輪のいずれか一方に形成されるカム面によって前記クラッチ内外輪間のくさび空間内に配置される複数の係合子と、該係合子を円周方向に所定の間隔で保持するクラッチ保持器と、該クラッチ保持器に支持されて該クラッチ保持器の一対の円環部間で前記係合子を前記くさび空間の狭い方向に付勢する弾性部材と、を備える一方向クラッチと、
    前記一方向クラッチの側方で、前記スリーブと前記プーリとの間に配置されるサポート軸受と、
    を備える一方向クラッチ内蔵型プーリ装置であって、
    前記一方向クラッチにはグリースが充填されており、
    前記弾性部材は、基部と、該基部の両側で該基部を折り曲げて形成される腕部と、該腕部の先端で軸方向外側に向けて折り曲げられ前記係合子に沿って軸方向に延びる当接部と、該当接部の先端で前記基部側に折り曲げられるばね先端部と、を備え、
    前記ばね先端部の折り曲げ方向が、前記弾性部材による復元力と、前記弾性部材に対する前記グリースによる抗力との差が所定値以上となるように、前記円環部に対して45°以下に設定されることを特徴とする一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
  2. 前記所定値は、3.6Nであることを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
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