JP2006002837A - 一方向クラッチおよび一方向クラッチ内蔵型プーリ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低温時において固化傾向にあるグリース抵抗に抗してばねが確実にころを押圧し、また、適正なくさび角により確実にロック性能を発揮することができる一方向クラッチおよび一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を提供することである
【解決手段】 一方向クラッチ13において、Fを弾性体19のばね力、2αをくさび角とした場合、垂直抗力A=F/2×sinαが9〜14Nである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、一方向クラッチおよび一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に関し、より詳細には、自動車用補機であるオルタネータ、クランクプーリ、コンプレッサや、アイドルストップ用スタータ等にも使用される一方向クラッチおよび一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に関する。
従来、自動車の駆動用エンジンを駆動源とし、自動車に必要な発電を行うオルタネータ等の補機を駆動するためのプーリ装置として、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を使用することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
例えば、オルタネータに組み込まれる一方向クラッチ内蔵型プーリ装置では、クランク軸に固定された駆動プーリから駆動ベルトが掛け渡される従動プーリと、オルタネータの回転軸に固定されるスリーブとが設けられ、従動プーリとスリーブとの間に一方向クラッチ及び一対のサポート軸受が配置されている。
通常、エンジンのクランク軸からの回転を駆動ベルトと従動プーリを介してオルタネータ軸に伝えるために、一方向クラッチはロックした状態で使用される。ところが、エンジンの脈動により、プーリの回転よりもオルタネータ軸の回転が速くなった場合、一方向クラッチはロック状態からオーバーラン状態になる。しかし、プーリの回転がオルタネータの回転よりも速くなると一方向クラッチは再びロック状態に戻ろうとする。
オルタネータに組み込まれるプーリ装置用一方向クラッチは、この繰り返しで使用されており、ロック状態のばね力はクラッチがロックする必要最低限のばね力があればよく、また、一瞬のオーバーラン状態からロック状態に戻るときはクラッチがすべらないように可能な限り速く、ころをくさびの挟持部に押し込むための必要最低限のばね力が必要になる。
特開平7−317807号公報
ところで、オルタネータ用一方向クラッチ内蔵型プーリ装置が搭載される自動車は、寒冷地でも走行されるため、一方向クラッチは、−30℃程度の低温でも上記のクラッチ機能を発揮する必要がある。しかし、−30℃では一方向クラッチ内に封入されているグリースが固化傾向になるため、そのグリース抵抗によりばねの動きが阻害され、ころを十分に押圧することができず、確実にロックできないという問題点があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、低温時において固化傾向にあるグリース抵抗に抗してばねが確実にころを押圧し、また、適正なくさび角により確実にロック性能を発揮することができる一方向クラッチおよび一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 内側部材と、該内側部材の周囲に該内側部材と同心に配置された筒状の外側部材と、前記内側部材の外周面と前記外側部材の内周面との間に設けられた複数の係合子と、該係合子をロック方向に弾性的に押圧する弾性体とを備え、前記内側部材と前記外側部材の一方が他方に対して相対回転する係合となる場合にのみ、前記内側部材と前記外側部材との間で前記係合子を介して回転力の伝達を自在とする一方向クラッチであって、
Fを前記弾性体のばね力、2αをくさび角とした場合、垂直抗力A=F/(2×sinα)が9〜14Nであることを特徴とする一方向クラッチ。
(2) (1)に記載の一方向クラッチが組み込まれたことを特徴とするオルタネータ用一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(3) (1)に記載の一方向クラッチが組み込まれたことを特徴とするアイドルストップ用スタータに使用される一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
本発明の一方向クラッチおよび一方向クラッチ内蔵型プーリ装置によれば、垂直抗力が9〜14Nとなるようにばね力とくさび角を設定することにより、−30℃の低温時においても固化傾向にあるグリース抵抗に反してばねが確実にころを押圧し、また、適正なくさび角により確実にロック性能を発揮することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る一方向クラッチおよび一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態である一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の縦断面図であり、図2は図1における一方向クラッチを模式的に示す断面図である。
図1に示すように、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、オルタネータ等の補機の回転軸(図示せず)に螺合して固定自在なスリーブ11と、スリーブ11の径方向外側にスリーブ11と同心に配設され、外周面にベルト溝12aが形成されたプーリ12とを備えている。ベルト溝12aには、エンジンのクランク軸に固定された駆動プーリ(図示せず)に懸架された駆動ベルト(図示せず)が掛け渡されている。
また、スリーブ11の軸方向中間部における外周面とプーリ12の軸方向中間部における内周面との間には、一方向クラッチ13が配置されており、スリーブ11の軸方向両端部における外周面とプーリ12の軸方向両端部における内周面との間には、一方向クラッチ13を狭持するように一対のサポート軸受14が配置されている。サポート軸受14としては、深溝玉軸受が使用されており、プーリ12に加わるラジアル荷重を支承しつつ、スリーブ11とプーリ12とを相対回転可能に支持する。
図1及び図2に示されるように、一方向クラッチ13は、スリーブ11の外周面に圧入固定され、回転軸と共に回転する内側部材である内輪15と、プーリ12の内周面に圧入固定されると共に、内輪15の周囲に内輪15と同心に配置された筒状の外側部材である外輪16と、内輪15の外周面と外輪16の内周面との間に回動自在に設けられた複数の係合子であるころ17とを備える。また、一方向クラッチ13は、各ころ17を個別に収容する複数のポケットを有する保持器18と、保持器18に固定され、各ころ17をロック方向に弾性的に押圧する弾性体であるばね19とを有している。
内輪15の外周面は、円周方向において等間隔に形成された複数の凹部20を有するカム面をなしており、ころ17は外輪16の円筒面21と各凹部20とから形成されるくさび空間に回動自在に保持されている。
このように構成された一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、プーリ12の回転角速度がオルタネータの回転軸の回転角速度より速い場合、即ち、外輪16が内輪15に対して所定の方向に相対回転する傾向となる場合には、ころ17は外輪16の内周面から受ける力とばね19のばね力とに基づき、凹部20が浅くなった側、即ち、くさび空間の幅の狭い側でくさび状に食い込み、外輪16と内輪15との間で各ころ17が係合する。これにより、プーリ12とスリーブ11とが相対回転不能(ロック状態)となり、エンジンの回転力がオルタネータの回転軸に伝達される。一方、プーリ12の回転角速度がオルタネータの回転軸の回転角速度より遅い場合には、ころ17は外輪16の内周面から受ける力に基づき、ばね19のばね力に抗して、凹部20が深くなった側、即ち、くさび空間の幅の広い側に変位し、ころ17の係合が解除されて、プーリ12とスリーブ11との相対回転が自在(オーバーラン状態)となる。
ここで、図2に示されるように、ころ17と凹部20或いは円筒面21との接点にころ17の中心Oから引いた直線ところ17の接点における接点荷重がなす方向との角度を接触角αとすると、ころ17と凹部20との接点における接線ところ17と円筒面21との接点における接線との交角はくさび角2αと定義される。さらに、ロック状態でのばね19のばね力をFとし、垂直抗力をAとすると、垂直抗力Aは、A=F/(2×sinα)で与えられる。ここで、本実施形態の一方向クラッチでは、垂直抗力Aが9〜14Nとなるようにばね力Fとくさび角2αを設定する。
(試験1)
図1に示された一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10において、ばね力Fを1.5〜3.5N、くさび角2αの1/2である接触角αを7〜10°で変更させて垂直抗力及び低温時の係合状態の可否について試験を行った。試験条件を以下に示すと共に、その結果を表1に示す。ここで、低温時の一方向クラッチ13の係合状態については、プーリ12が増速しているときのプーリ回転数とスリーブ回転数が一致したときを良好であると判断した。
(試験条件)
・ 回転数:2500rpm
・ 回転変動:±250rpm
・ 回転変動周波数:40Hz
・ 温度:−30℃
Figure 2006002837
表1から、垂直抗力Aが8.98以上であるとき低温時において良好な係合状態が得られることがわかる。また、本試験において垂直抗力Aの最大値である14.36においても、低温時における良好な係合状態が得られることがわかる。従って、垂直抗力Aが9〜14Nとなるようにばね力とくさび角を設定することにより−30℃の低温時でも確実にロック性能を発揮でき、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の信頼性を向上することができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。
本発明において、一方向クラッチの軸方向両側に配置されたサポート軸受は、深溝玉軸受以外の形式の転がり軸受であってもよい。
本実施形態では、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置はオルタネータの回転軸と従動プーリ間に装着されたが、スタータのプーリと回転軸間に装着されたスタータ用一方向クラッチ内蔵型プーリ装置であってもよく、この場合には、内輪の外周面を円筒面とし、外輪の内周面にカム面を形成し、内輪が外輪に対して所定方向に相対回転する傾向となる場合にのみ、内輪と外輪との間で回転力の伝達が自在となる。
また、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置がエンジンアイドルストップ機構の補機駆動用として適用される場合には、エンジン停止時にコンプレッサ等の補機を専用のモータにて駆動するため、エンジンの回転変動は受けないが、補機駆動用モータから発生する回転変動を受ける構成となる。
本実施形態における一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の縦断面図である。 図1における一方向クラッチの断面図である。
符号の説明
10 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置
11 スリーブ
12 プーリ
12a ベルト溝
13 一方向クラッチ
14 サポート軸受
15 内輪
16 外輪
17 ころ
18 保持器
19 ばね(弾性体)
20 凹部
21 円筒面

Claims (3)

  1. 内側部材と、該内側部材の周囲に該内側部材と同心に配置された筒状の外側部材と、前記内側部材の外周面と前記外側部材の内周面との間に設けられた複数の係合子と、該係合子をロック方向に弾性的に押圧する弾性体とを備え、前記内側部材と前記外側部材の一方が他方に対して相対回転する係合となる場合にのみ、前記内側部材と前記外側部材との間で前記係合子を介して回転力の伝達を自在とする一方向クラッチであって、
    Fを前記弾性体のばね力、2αをくさび角とした場合、垂直抗力A=F/(2×sinα)が9〜14Nであることを特徴とする一方向クラッチ。
  2. 請求項1に記載の一方向クラッチが組み込まれたことを特徴とするオルタネータ用一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
  3. 請求項1に記載の一方向クラッチが組み込まれたことを特徴とするアイドルストップ用スタータに使用される一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007231971A (ja) * 2006-02-27 2007-09-13 Nsk Ltd 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置
JP2011094808A (ja) * 2011-01-14 2011-05-12 Nsk Ltd 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置
KR101761731B1 (ko) * 2015-05-07 2017-07-26 재단법인대구경북과학기술원 동력 전달 방향의 설정이 용이한 클러치 베어링

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