JP5404561B2 - スタータ - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の始動時に初期回転を与えるスタータに関し、特に、スタータ側のピニオンとエンジン側のリングギアとの間で発生する衝撃による動作音を低減させ耐久性を向上させるための緩衝構造に関するものである。
スタータは、内燃機関を始動させる装置であり、モータの回転を、ピニオンを通じてエンジン側のリングギアに伝達し、エンジンを回転させる。少なくともエンジンを始動する間はピニオンとリングギアとが噛み合うため、長期間の使用により、リングギアには変形や磨耗が生じる。これにより、リングギアの真円度が十分高くなくなり、回転に伴うリングギアの歯面の変動が発生する。
このようなリングギアの歯面の変動は、ピニオンの歯面との間で振動・衝撃を発生させる。そして、発生した振動・衝撃がピニオンを支える軸から軸受を介してスタータ本体に伝わると、動作音が増大するとともに、耐久性が低下する。これに対して、従来のスタータにおいては、軸受孔と軸受との間に全周にわたって緩衝部材が配置する手法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−71453号公報
スタータは、エンジン始動時にピニオンの歯面とリングギアの歯面との接触力でエンジン側へトルクを伝達するものであるため、ピニオンを支える軸や軸受はエンジン始動時に反力を受ける。従って、特許文献1のように軸受孔と軸受との間に全周にわたって緩衝部材を配置した従来のスタータでは、反力によって緩衝部材の変形が発生し、軸及び軸受の位置が中心からずれ、ピニオンが偏芯した状態で回転して、リングギアへのトルク伝達が適切に行われなくなる場合が生じる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、リングギアの歯面の変動による振動・衝撃の伝達を抑えつつ、始動時の反力によるピニオン軸受及びピニオン軸の位置ずれを防止し、リングギアへのトルク伝達を適切に保つことができるスタータを得ることを目的とする。
この発明に係るスタータは、モータと、エンジン軸に連結されたリングギアに回転トルクを伝えるピニオンと、モータの回転トルクをピニオンに伝えるピニオン軸と、ピニオン軸を回転自在に支持するピニオン軸受とを備え、ピニオン軸受は、エンジン始動時にピニオン軸に作用する反力の方向のみ高い剛性で支持されており、それ以外の方向は弾性支持されている。
この発明のスタータは、ピニオン軸受が弾性支持されているため、リングギアの歯面の変動による振動・衝撃の伝達を抑えることができ、また、エンジン始動時にピニオン軸に作用する反力の方向についてはピニオン軸受が高い剛性で支持されているため、始動時の反力によるピニオン軸受及びピニオン軸の位置ずれを防止し、リングギアへのトルク伝達を適切に保つことができる。
この発明の実施の形態1によるスタータのエンジン始動時の状態を一部断面で示す側面図である。 図1のスタータのエンジン始動時以外の状態を一部断面で示す側面図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。 図1のリングギアの歯面の変動を示す説明図である。 図1のピニオン軸に作用する反力を示す説明図である。 この発明の実施の形態2、4によるスタータに用いられる弾性体の変位外乱に対する変形量までの変位倍率の周波数特性を示す説明図である。 この発明の実施の形態3、4によるスタータに用いられる弾性体の変位外乱に対する変形量までの変位倍率の周波数特性の減衰の影響を示す説明図である。 この発明の実施の形態4によるスタータのエンジン始動時の状態を一部断面で示す側面図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるスタータのエンジン始動時の状態を一部断面で示す側面図、図2は図1のスタータのエンジン始動時以外の状態を一部断面で示す側面図である。図において、ハウジング1には、モータ2及び電磁スイッチ3が組み付けられている。モータ2の回転トルクは、遊星歯車機構4、ワンウェイクラッチ5及びピニオン連結部6を介してピニオン7に伝達される。
遊星歯車機構4は、モータ2の回転トルクを増幅する。ワンウェイクラッチ5は、遊星歯車機構4の出力軸4aの回転トルクを、ピニオン連結部6を介してピニオン7に伝達する。また、ワンウェイクラッチ5は、ピニオン7の回転角速度が出力軸4aの回転角速度よりも速い場合は空転する。即ち、ワンウェイクラッチ5は、ピニオン7側から遊星歯車機構4へは回転トルクが伝わらないように構成されている。
ワンウェイクラッチ5、ピニオン連結部6及びピニオン7は、出力軸4aの軸方向へ往復動可能になっている。これにより、ピニオン7は、リングギア8と噛み合う始動位置(図1)と、リングギア8から離れた非始動位置(図2)との間で変位可能となっている。
ワンウェイクラッチ5は、レバー9を介して電磁スイッチ3に連結されている。電磁スイッチ3は、モータ2への通電を入切するとともに、レバー9を介してワンウェイクラッチ5を操作することにより、ピニオン7を始動位置と非始動位置との間で変位させる。エンジン始動時には、ワンウェイクラッチ5がリングギア8側へ押し出されることにより、ピニオン7が始動位置に変位されリングギア8と噛み合う。
リングギア8は、リングギア回転軸10を介してエンジン(図示せず)の出力軸に接続されている。これにより、リングギア8の回転角速度はエンジン回転速度に等しい。
ピニオン7は、ピニオン軸11を中心として回転される。ハウジング1には、ピニオン軸11の先端部を支持するピニオン軸受支持部1aが形成されている。ピニオン軸11の先端部は、ピニオン軸受12を介してピニオン軸受支持部1aに回転自在に支持されている。
また、ピニオン軸受支持部1aとピニオン軸受12との間には、ゴム等の弾性材13が介在されている。ピニオン軸11及びピニオン7は、ワンウェイクラッチ5が有する若干の柔軟性と弾性材13の大きな柔軟性とにより、ワンウェイクラッチ5を中心にリングギア8に追従して振れることが可能となっている。
ピニオン軸11とリングギア回転軸10との間隔は、リングギア8の半径方向振れに対して、リングギア8の歯面とピニオン7の歯面との接触が維持できるように調整されている。
図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。ピニオン軸受12の外輪12aとピニオン軸受支持部1aとの間には、外輪12aの外周面に沿って円弧状の隙間が設けられており、この隙間に弾性材13が挿入されている。但し、エンジン始動時の反力を受ける部分では、弾性材13は配されておらず、外輪12aがハウジング1に直接接触している。即ち、ピニオン軸受支持部1aには、外輪12aの外周面に接触する当接部(反力支持部)14が1箇所のみ設けられている。弾性材13は、エンジン始動時の反力を受ける部分を避けてピニオン軸受12の外周に配置されている。
このように、ピニオン軸受12は、エンジン始動時にピニオン軸11に作用する反力の方向である反力作用方向について、反力作用方向以外の方向よりも高い剛性で支持されており、かつ、反力作用方向以外の方向については弾性支持されている。
ピニオン軸11は、ピニオン軸受12の内輪12bに嵌合されている。ピニオン軸受支持部1aの弾性材13に接触する面には、エンジン始動時に反力を受ける部分、即ち当接部14に向かって第1の予圧力が作用するように弾性材13を圧縮変形させる第1の突起部15aが設けられている。
また、ピニオン軸受支持部1aの弾性材13に接触する面には、リングギア8にピニオン7を押し付ける方向に第2の予圧力が作用するように弾性材13を圧縮変形させる第2の突起部15bが設けられている。
次に、動作について説明する。スタータは、エンジンの回転が停止している場合の始動に使われる場合が多い。従って、通常、スタータを使用する際のリングギア8の回転角速度は0である。この状態で、ワンウェイクラッチ5がリングギア8側に押し出されることにより、ピニオン7とリングギア8とが接触するが、側面同士が接触してピニオン7とリングギア8とが適正に噛み合っていない場合が多い。
この後、モータ2により回転トルクが発生され、これに伴いピニオン7も回転を始めるがリングギア8は停止したままである。このピニオン7の回転により、リングギア8の歯間にピニオン7の歯が移動され、ピニオン7とリングギア8との噛み合いが成立し、リングギア8の回転が開始され、エンジンが始動される。
エンジン回転数などからエンジンの始動が確認されると、電磁スイッチ3によりワンウェイクラッチ5がリングギア8側から引き戻され、ピニオン7とリングギア8との噛み合いが解除される。
エンジン始動時には、ピニオン軸11の回転角速度が一時的に遊星歯車機構4の出力軸4aの回転角速度よりも速くなるが、そのときにはワンウェイクラッチ5が空転し、エンジン側からのトルクは遊星歯車機構4やモータ2には伝わらないようになっている。
ここで、リングギア8には、取付公差などにより、図4に示すように、回転に伴う半径方向への歯面の変動が多少ながら発生する。従って、ピニオン7とリングギア8とが噛み合っている際には、リングギア8の歯面の変動により、ピニオン7の歯面とリングギア8の歯面とが正常に噛み合っている状態と、ピニオン7の歯面がリングギア8の歯面から公差の範囲で浮き上がった状態とが繰り返される。
これに対して、この実施の形態1のスタータでは、ピニオン軸受12とハウジング1との間に弾性材13が設けられているとともに、第2の突起部15bにより弾性材13に第2の予圧力が与えられているので、ピニオン7のリングギア8からの浮き上がりが防止される。第2の突起部15bの高さ(突出量)は、ピニオン7の歯面とリングギア8の歯面とが最も離れた状態でも予圧力が0以上となるように設定される。
また、弾性材13のばね定数は、ピニオン7の歯面とリングギア8の歯面とが最も接近した状態でもピニオン7とリングギア8との押付力が許容範囲内となるように設定される。これにより、ピニオン7やリングギア8の歯面の耐久性が向上されるとともに、動作音の増大を防止することができる。
また、エンジン始動時には、図5に示すように、ピニオン7の歯面からリングギア8の歯面へ力が伝えられる。このとき、ピニオン軸11やピニオン軸受12にもピニオン7の歯面に作用する反力がかかり、ピニオン軸11は、図3及び図5の左側へ動こうとする。これに対して、この実施の形態1では、外輪12aの左側面が弾性材13を介さずハウジング1の当接部14に直接接触しているので、エンジン始動時にピニオン軸11やピニオン軸受12が左側へ動くことがない。
また、第1の突起部15aにより弾性材13に第1の予圧力が与えられているので、ピニオン軸11まわりの偏芯による振れ回り力や走行中の振動などでピニオン軸11やピニオン軸受12が図3の右方向へ動くのが防止される。
このように、実施の形態1によれば、ピニオン軸受12が弾性支持されているため、リングギア8の歯面の変動による振動・衝撃の伝達を抑えることができ、また、エンジン始動時にピニオン軸11に作用する反力の方向についてはピニオン軸受12が高い剛性で支持されているため、始動時の反力によるピニオン軸受12及びピニオン軸11の位置ずれを防止し、リングギア8へのトルク伝達を適切に保つことができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2によるスタータは、基本的な構造を実施の形態1と同じとしつつ、弾性材13のばね定数の設定を実施の形態1から変更したものである。
実施の形態1では、第2の突起部15bの高さを、ピニオン7の歯面とリングギア8の歯面とが最も離れた状態でも予圧力が0以上となるように設定した。また、実施の形態1では、歯面が最も接近した状態でもピニオン7とリングギア8との押付力が許容範囲内となるように弾性材13のばね定数を設定した。
ここで、リングギア8は公差などで偏芯を起こすので、ピニオン7とリングギア8との距離が変わる周波数は、リングギア8の回転数となる。また、共振周波数は、弾性材13の質量と弾性材13に支持された質量とで決まり、この周波数までは回転変動に追従できる。さらに、弾性材13に支持された質量は、ピニオン7、ピニオン軸11及びピニオン軸受12の合計質量となる。
ピニオン7とリングギア8とが噛み合った状態で発生する最大回転数をωrmax(rev/s)とすると、最大変動周波数もω(Hz)となる。弾性材13に支持された質量をm、弾性材13のばね定数をkとすると、共振周波数f(Hz)は次式となる。
Figure 0005404561
そこで、ピニオン7とリングギア8とが噛み合った状態で発生する最大回転数ωrmax(rev/s)と、ピニオン7、ピニオン軸11及びピニオン軸受12の合計質量mとを見積もり、式(1)で求められる共振周波数f(Hz)が最大回転数ωrmax(rev/s)以上となるように弾性材13のばね定数をkとする。
図6に周波数特性を示す。横軸は周波数(Hz)、縦軸は変位外乱に対する弾性材13の変形量までの変位倍率(dB)を示す。C1が合計質量mとばね定数kと減衰定数とで定まる変位外乱に対する弾性材13の変形量までの周波数特性の変位倍率曲線である。
倍率1、即ち0dBで同一変位となる。0dBのとき、リングギア8の歯面の振れに対してピニオン7の歯面の振れが追従していることを示す。共振周波数f(Hz)を最大回転数ωrmaxよりも十分高く設定し、ωrmaxでの変位倍率が0dBとなるように設定する。
例えば、エンジン始動直後、ピニオン7とリングギア8との噛み合いが解除されるまでの間に発生する最大回転数を事前に見積もり、弾性材13のばね定数kを設定することにより、ピニオン7の浮き上がりを常に防止することができ、ピニオン7やリングギア8の歯面の耐久性をさらに向上させることができるとともに、動作音の増大をより確実に防止することができる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について説明する。実施の形態2によるスタータは、基本的な構造を実施の形態1と同じとしつつ、弾性材13の減衰定数の設定を実施の形態1から変更したものである。
減衰定数が大きくなると、共振周波数での変位倍率は小さくなる。ゲインが0dBを超えることは、リングギア8の歯面の振れよりもピニオン7の歯面の振れが大きくなることを意味し、実際にはピニオン7が衝突と大きな浮き上がりとを繰り返す。これは、弾性材13を配していない場合よりも望ましくない状況である。
また、弾性材13を配していない場合の変位倍率は、倍率0、即ち−∞dBであり、0dB以下となることで、弾性材13を配していない場合よりもリングギア8の歯面の振れに対するピニオン7の歯面の振れの追従特性が低下することはない。
図7に周波数特性を示す。横軸は周波数(Hz)、縦軸は変位外乱に対する弾性材13の変形量までの変位倍率(dB)を示す。C1が実施の形態2の変位外乱に対する弾性材13の変形量までの周波数特性の変位倍率曲線、C2が実施の形態3の周波数特性の変位倍率曲線を示す。共振周波数fにおいてf/10の周波数の変位倍率を超えないように減衰定数を設定している。
リングギア8の偏芯によるリングギア歯面の振れの周波数は、リングギア回転周波数と一致するが、歯面の微小な凹凸などにより、リングギア回転周波数よりも高周波の歯面変動が発生する場合などには、共振周波数の変位外乱成分が含まれる場合がある。
この実施の形態3では、共振周波数fにおいてf/10の周波数の変位倍率を超えないように減衰定数を設定することにより、歯面の微小な凹凸などがある場合にも、弾性材13を配していない場合よりもピニオン7の浮き上がりを小さくすることができ、ピニオン7やリングギア8の歯面の耐久性をさらに向上させることができるとともに、動作音の増大をより確実に防止することができる。
実施の形態4.
次に、図8はこの発明の実施の形態4によるスタータのエンジン始動時の状態を一部断面で示す側面図である。図において、遊星歯車機構4の出力軸4aは、遊星歯車出力部軸受16により回転自在に支持されている。遊星歯車出力部軸受16は、ハウジング1に形成された遊星歯車出力部軸受支持部1bに支持されている。遊星歯車出力部軸受16の外輪と遊星歯車出力部軸受支持部1bとの間には、弾性材17が介在されている。
遊星歯車出力部軸受16は、ピニオン軸受12と同様に、エンジン始動時にピニオン軸11に作用する反力の方向である反力作用方向について、反力作用方向以外の方向よりも高い剛性で支持されており、かつ、反力作用方向以外の方向については弾性支持されている。他の構成は、実施の形態1〜3と同様である。
このようなスタータでは、ハウジング1とピニオン軸受12との間に第1の弾性材として弾性材13を配置するとともに、ハウジング1と遊星歯車出力部軸受16との間に第2の弾性材として弾性材17を配置したので、弾性材13と弾性材17とが合わせて呈する大きな柔軟性により、ピニオン軸11、出力軸4a、これらに支持されたワンウェイクラッチ5及びピニオン7は、より容易にリングギア8に追従して振れることができるようになる。
また、実施の形態4においても、実施の形態1と同様に、ピニオン7とリングギア8との歯面が最も離れた状態でも予圧力が0以上となるように設定して、ピニオン7の浮き上がりを防止することができる。
さらに、実施の形態4においては、ワンウェイクラッチ5が有する柔軟性が十分でない場合にも、リングギア8の振れに十分追従できる。
なお、実施の形態4において、弾性材13,17のばね定数及び減衰定数を設定する際には、弾性材13と弾性材17との和が実施の形態2、3を満たすように設計すればよいが、この際支持される質量は、ピニオン7、ピニオン軸11、出力軸4a、ワンウェイクラッチ5、ピニオン軸受12、及び遊星歯車出力部軸受16の合計質量で見積もる。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5について説明する。実施の形態5によるスタータは、ピニオン7とリングギア8とが常時噛み合ったいわゆる常噛式のスタータである。常噛式のスタータとしては様々な形態が提案されており、例えばリングギア8を内輪と外輪とに分割し、それらの間にワンウェイクラッチを介在させたものがある。このタイプの常噛式スタータは、図1のスタータ構造からワンウェイクラッチ5やレバー9を取り除いた構造となる。
エンジン始動後は、ピニオン7と常時噛み合っているリングギア8の外輪の歯面には、エンジンの出力軸(図示せず)側からの回転が伝わらないので、スタータにはワンウェイクラッチ5が不要となる。また、ピニオン7の軸方向への移動がないので、レバー9も不要となる。
また、リングギア8にワンウェイクラッチを配していないタイプの常噛式スタータでは、ピニオン7の軸方向への移動がないのでレバー9は不要となるが、エンジンの出力軸側からの回転をモータ2に伝えないワンウェイクラッチ5、又はその他のトルク伝達/遮断切り替え機構が必要となる。他の構成は、実施の形態1〜4と同様である。
このように、常噛式のスタータに実施の形態1〜4のような構造を適用した場合、特にピニオン最大回転数ωrmax(rev/s)が高回転であることが多く、その分、歯面衝突時の衝撃も大きくなり易いので、特に歯面の耐久性向上や動作音上昇防止の効果が大きくなる。
なお、実施の形態1〜5では、軸受の外輪と弾性材とを直接接触させたが、軸受ホルダなどにより軸受を保持した上で、軸受ホルダを弾性体で支持してもよい。
また、実施の形態1〜5では、当接部や第1及び第2の突起部をハウジングに一体に形成したが、別部材で構成してもよい。
2 モータ、4 遊星歯車機構、4a 出力軸、7 ピニオン、8 リングギア、10 リングギア回転軸、11 ピニオン軸、12 ピニオン軸受、13 弾性材(第1の弾性材)、16 遊星歯車出力部軸受、17 弾性材(第2の弾性材)。

Claims (8)

  1. モータと、エンジン軸に連結されたリングギアに回転トルクを伝えるピニオンと、前記モータの回転トルクを前記ピニオンに伝えるピニオン軸と、前記ピニオン軸を回転自在に支持するピニオン軸受とを備え、
    前記ピニオン軸受は、エンジン始動時に前記ピニオン軸に作用する反力の方向のみ高い剛性で支持されており、それ以外の方向は弾性支持されていることを特徴とするスタータ。
  2. 前記リングギアの半径方向振れに対して、前記リングギアの歯面と前記ピニオンの歯面との接触が維持できるように、前記ピニオン軸と前記リングギアの回転軸との間隔が調整されていることを特徴とする請求項1記載のスタータ。
  3. 前記ピニオン軸受を弾性支持する弾性材をさらに備え、
    前記弾性材のばね定数は、前記ピニオン、前記ピニオン軸及び前記ピニオン軸受の合計質量と前記ばね定数とにより決まる共振周波数が、前記リングギアの最大回転数以上となるように設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスタータ。
  4. 前記弾性材の減衰定数は、前記ピニオン、前記ピニオン軸及び前記ピニオン軸受の合計質量と前記弾性材のばね定数と前記減衰定数とで定まる変位外乱に対する前記弾性材の変形量までの周波数特性における前記共振周波数での変位倍率が、前記共振周波数の1/10以下の周波数の変位倍率を超えないように設定されていることを特徴とする請求項3記載のスタータ。
  5. 前記モータのトルクを増幅する遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構の出力軸を回転自在に支持する遊星歯車出力部軸受とをさらに備え、
    前記遊星歯車出力部軸受は、エンジン始動時に前記ピニオン軸に作用する反力の方向のみ高い剛性で支持されており、それ以外の方向は弾性支持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスタータ。
  6. 前記ピニオン軸受を弾性支持する第1の弾性材と、前記遊星歯車出力部軸受を弾性支持する第2の弾性材とをさらに備え、
    前記第1及び第2の弾性材のばね定数は、前記ピニオン軸と前記遊星歯車機構の出力軸とに支えられる合計質量と、前記ピニオン軸受を弾性支持する弾性材及び前記遊星歯車出力部軸受を弾性支持する弾性材のばね定数の和とにより決まる共振周波数が、前記リングギアの最大回転数以上となるように設定されていることを特徴とする請求項5記載のスタータ。
  7. 前記第1及び第2の弾性材の減衰定数は、前記ピニオン軸と前記遊星歯車機構の出力軸とに支えられる合計質量と、前記第1及び第2の弾性材のばね定数と、減衰定数とで定まる変位外乱に対する前記第1及び第2の弾性材の変形量までの周波数特性における前記共振周波数での変位倍率が、前記共振周波数の1/10以下の周波数の変位倍率を超えないように設定されていることを特徴とする請求項6記載のスタータ。
  8. 前記ピニオン軸受を弾性支持する構造は、前記ピニオンを前記リングギアに押し付ける方向と、始動時に前記ピニオン軸に作用する反力が作用する方向とに、前記ピニオン軸まわりの偏芯による振れ回り力以上の予圧力を与える構造であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のスタータ。
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