JP4756361B2 - 回転力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、第1回転部材と、第2回転部材とからなり、いずれかに所定値以上の回転力が加わると回転力の伝達を遮断する回転力伝達装置に関する。
従来、過大な回転力の伝達を遮断することができる回転力伝達装置として、例えば特開平5−171168号公報に開示されている回転力伝達機構がある。この回転力伝達機構は、スタータに用いられており、クラッチギアと、バレルとから構成されている。クラッチギアの内周面及びバレルの外周面には、リン酸マンガン被膜と、潤滑被膜とからなる潤滑層が形成されている。潤滑被膜は、二硫化モリブデンと、樹脂とからなる混合体によって形成されている。クラッチギアは、内周面をバレルの外周面に対向させた状態でバレルに圧入されている。さらに、クラッチギアとバレルとの間に所定値以上の回転力が加わると、両者の間で滑りが生じるように設定されている。
特開平5−171168号公報
クラッチギアには、ドライブギア及びアイドルギアを介して、アーマチャの回転力が伝達される。ドライブギア、アイドルギア、及びクラッチギアには、磨耗を防止するため、摩擦係数が低く浸透性の高い、エステル系油やαオレフィン系油等の潤滑油が塗布されている。この潤滑油は、ギアの回転に伴って周囲に飛散する。飛散した潤滑油がバレル周辺に付着し、クラッチギアとバレルとの間に浸透すると、潤滑被膜を構成する二硫化モリブデンの壁開が阻害され、摩擦係数が高くなることが判明した。摩擦係数が高くなると、クラッチギアとバレルとの間で滑りを生じさせる回転力も高くなってしまう。この場合、ピニオンがリングギアに噛合するときの衝撃に伴う過大な回転力を、クラッチギアとバレルとの間で吸収することができなくなり、ギアやアーマチャを破損させてしまう恐れがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、潤滑油のように摩擦係数が低く浸透性の高い油が侵入しても、滑りを生じさせる回転力の増加を抑え、過大な回転力を安定して吸収することができる回転伝達装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び発明の効果
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、第1回転部材の内周面又は第2回転部材の外周面のいずれかに、潤滑油より摩擦係数の高い油と二硫化モリブデンとを混合した油脂を塗布することで、潤滑油が侵入しても、滑りを生じさせる回転力の増加を抑えられることを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の回転力伝達装置は、円筒状の内周面を有する第1回転部材と、円筒状の外周面を有し、外周面を第1回転部材の内周面と対向させた状態で第1回転部材に圧入される第2回転部材とからなり、第1回転部材又は第2回転部材のいずれかに所定値以上の回転力が加わると、第1回転部材と第2回転部材との間で滑りを生じ、回転力の伝達を遮断する回転力伝達装置において、第1回転部材は、潤滑油の塗布された歯部を外周面に有するギアであり、第1回転部材の内周面又は第2回転部材の外周面のいずれかに、潤滑油より摩擦係数の高い油と二硫化モリブデンとを混合した油脂が塗布されていることを特徴とする。この構成によれば、潤滑油が侵入しても、滑りを生じさせる回転力の増加を抑え、過大な回転力を安定して吸収することができる。油脂とすることで、潤滑油より摩擦係数の高い油の流出を抑え、第1回転部材と第2回転部材との間に確実に介在させることができる。二硫化モリブデンを用いて油脂を構成することで、摩擦係数を変化させる不純物の混入を抑えることができる。
請求項2に記載の回転力伝達装置は、請求項1に記載の回転力伝達装置において、さらに、潤滑油は、エステル系油又はαオレフィン系油であることを特徴とする。この構成によれば、ギアの磨耗を防止することができる。
請求項3に記載の回転力伝達装置は、請求項1又は2に記載の回転力伝達装置において、さらに、油脂は、二硫化モリブデンの含有率が50〜70%であることを特徴とする。この構成によれば、潤滑油より摩擦係数の高い油の流出を防止するとともに、油脂を塗布する際の作業性を向上することができる。二硫化モリブデンの含有率が50%未満であると、潤滑油より摩擦係数の高い油が流出しやすく、長期間に渡って特性を確保することが困難である。これに対し、二硫化モリブデンの含有率が70%を超えると、粘性が高くなり、油脂を塗布する際の作業性が悪化する。そのため、これらを考慮し、二硫化モリブデンの含有率を50〜70%、より好ましくは55〜65%とすることで、潤滑油より摩擦係数の高い油の流出を防止するとともに、油脂を塗布する際の作業性を向上することができる。
請求項4に記載の回転力伝達装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の回転力伝達装置において、さらに、第1回転部材の内周面又は第2回転部材の外周面のいずれかに、化成処理によって形成された化成被膜と二硫化モリブデンとからなる潤滑層を有する。この構成によれば、滑りを生じさせる回転力の増加をさらに抑えることができる。
請求項5に記載の回転力伝達装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の回転力伝達装置において、さらに、第1回転部材及び第2回転部材は、スタータのモータとピニオンの間に配設され、モータの回転力をピニオンに伝達するとともに、ピニオンがリングギアと噛合するときの衝撃に伴う回転力が所定値以上とき、ピニオンからモータへの回転力の伝達を遮断することを特徴とする。この構成によれば、潤滑油が侵入しても、滑りを生じさせる回転力の増加を抑え、ピニオンがリングギアと噛合するときの衝撃に伴う過大な回転力を安定して吸収することができる。これにより、スタータの信頼性を向上させることができる。
次に実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本実施形態では、本発明に係る回転力伝達装置を、エンジンを始動するスタータに適用した例を示す。
まず、図1〜図3を参照してスタータの構成について説明する。ここで、図1は、本実施形態におけるスタータの部分断面図である。図2は、シャフト周辺の拡大部分断面図である。図3は、クラッチギアとバレルの部分拡大図である。
図1に示すように、スタータ1は、モータ2と、アイドルギア3と、クラッチギア4(第1回転部材)と、バレル5(第2回転部材)と、クラッチ6と、シャフト7と、ピニオン8と、電磁スイッチ9とから構成されている。モータ2及び電磁スイッチ9は、センタケース10に固定され、ハウジング11の後方に配設されている。また、アイドルギア3、クラッチギア4、バレル5、クラッチ6、シャフト7、及びピニオン8は、センタケース10とハウジング11とによって形成された空間に配設されている。
以下、各構成要素について説明する。モータ2は、エンジンを始動するための回転力を発生する直流モータである。モータ2の出力軸には、ドライブギア2aが配設されている。ドライブギア2aの歯部には、磨耗を防止するための潤滑油として、摩擦係数が低く浸透性の高いエステル系油又はαオレフィン系油が塗布されている。
アイドルギア3は、ドライブギア2aと噛合し、ドライブギア2aを介して伝達されるモータ2の回転力を減速してクラッチギア4に伝達する、金属からなる円筒状のギアである。アイドルギア3は、センタケース10とハウジング11との間に配設されたアイドルピン3aに、ローラ3bを介して回転自在に支持されている。アイドルギア3の歯部には、ドライブギア2aと同様に、潤滑油として、エステル系油又はαオレフィン系油が塗布されている。
図1及び図2に示すように、クラッチギア4は、アイドルギア3と噛合し、アイドルギア3の回転力を減速してバレル5に伝達する、金属からなる円筒状のギアである。図3に示すように、クラッチギア4の円筒状の内周面には、化成被膜4aと二硫化モリブデン4bとからなる固体潤滑層4c(潤滑層)が形成されている。まず、クラッチギア4の内周面に、ボンデ処理によって化成被膜4aを形成する。その後、化成被膜4aの表面に二硫化モリブデン4bの粉体を塗布し、タンブリングする。これにより、クラッチギア4の内周面に固体潤滑層4cが形成される。図1及び図2に示すように、クラッチギア4の歯部には、ドライブギア2a及びアイドルギア3と同様に、潤滑油として、エステル系油又はαオレフィン系油が塗布されている。
バレル5は、クラッチギア4の回転力をクラッチ6に伝達する、金属からなる略円筒状の部材である。図3に示すように、バレル5の円筒状の外周面には、ドライブギア2a、アイドルギア3、及びクラッチギア4の歯部に塗布されている潤滑油より摩擦係数の高い油と、二硫化モリブデンとを混合した油脂5aが塗布されている。ここで、油脂5aにおける二硫化モリブデンの含有率は、50〜70%に設定されている。バレル5は、熱処理後、外周面を研削して、油脂5aを塗布される。クラッチギア4は、固体潤滑層4cの形成された内周面を、油脂5aの塗布されたバレル5の外周面と対向させた状態で、バレル5に焼きばめされている。ここで、クラッチギア4又はバレル5のいずれかに所定値以上の回転力が加わったとき、クラッチギア4とバレル5との間で滑りを生じ、回転力の伝達を遮断するように、クラッチギア4とバレル5の圧入代が設定されている。図1及び図2に示すように、バレル5は、ピン5bを介して、後述するアウタ6aに固定されるとともに、軸受5cを介して、後述するインナ6dに回転自在に支持されている。
クラッチ6、バレル5の回転力をシャフト7に伝達するとともに、シャフト7の回転数がバレル5の回転数を超えると、空転して回転力の伝達を遮断する装置である。クラッチ6は、アウタ6aと、ローラ6bと、スプリング6cと、インナ6dとから構成されている。クラッチアウタ6aは、バレル5に固定されている。アウタ6aに伝達されたバレル5の回転力は、スプリング6cによって押圧されるローラ6bを介してインナ6dに伝達される。インナ6dの内周面には、ヘリカルスプライン6eが形成されている。インナ6dは、軸受6f、6gを介してセンタケース10及びハウジング11に回転自在に支持されている。
シャフト7は、電磁スイッチ9によって押圧されることで軸方向に移動するとともに、インナ6dの回転力をピニオン8に伝達する、金属からなる円柱状の部材である。シャフト7の前端部の外周面には、直スプライン7aが、後端部の外周面には、ヘリカルスプライン7bがそれぞれ形成されている。シャフト7は、ヘリカルスプライン7bをインナ6dのヘリカルスプライン6eと嵌合させた状態で、インナ6dの内側に軸方向に往復動自在に支持されている。また、リターンスプリング7cによって、インナ6dに対して後方に押圧されている。
ピニオン8は、リングギア12と噛合し、シャフト7の回転力をエンジンに伝達する
略円筒状のギアである。ピニオン8の内周面には、直スプライン8aが形成されている。ピニオン8は、直スプライン8aをシャフト7の直スプライン7aに嵌合させた状態で、シャフト7の前端部に配設されている。
電磁スイッチ9は、シャフト7を軸方向に移動させるための駆動力を発生するとともに、接点を介してモータ2に直流電力を供給する装置である。電磁スイッチ9は、磁力によって軸方向に往復動するプランジャ9aを備えている。プランジャ9aの前端部は、シャフト7の後端部に形成された凹部に挿入されている。
次に、図1及び図3を参照してスタータの動作について説明する。図1において、イグニッションスイッチ(図略)がオンすると、電磁スイッチ9に通電される。磁力によって、プランジャ9aが前方に移動する。それに伴って、電磁スイッチ9の接点がオンし、モータ2に直流電力が供給される。モータ2は、エンジンを始動するための回転力を発生する。モータ2の回転力は、ドライブギア2aから、アイドルギア3、クラッチギア4、及びバレル5を経て、クラッチ6へと伝達される。さらに、シャフト7からピニオン8へと伝達され、ピニオン8が回転する。このとき、プランジャ9aの移動に伴って、シャフト7も前方に移動する。回転しているピニオン8が、停止しているリングギア12に噛合する際、ピニオン8に瞬間的に衝撃力が加わる。衝撃力は、逆方向の回転力として、ピニオン8から、シャフト7及びクラッチ6を経て、バレル5へと伝達される。この回転力が所定値以上になると、クラッチギア4とバレル5との間で滑りが発生する。そのため、衝撃に伴う過大な回転力が、クラッチギア4、アイドルギア3、ドライブギア2a、及びモータ2に伝達されることはない。
また、ピニオン8がリングギア12を駆動し、リングギア12の回転が高くなると、ピニオン8の回転が追従できなくなる場合に、リングギア12の慣性力でピニオン8を回転させる力がクラッチギア4とバレル5に伝達する時にも衝撃力が加わるため、滑りが発生し、モータ2への伝達を防止する。その後、リングギア12が着火回転数に達するとエンジンが始動する。
エンジンが始動し、イグニッションスイッチがオフすると、電磁スイッチ9への通電が遮断される。シャフト7及びプランジャ9aは、リターンスプリング7cによって押圧され、後方に移動する。シャフト7が移動することで、ピニオン8がリングギア12から離脱する。また、プランジャ9aが移動することで、電磁スイッチ9の接点がオフし、モータ2への直流電力の供給が遮断される。それに伴って、モータ2が停止し、エンジンの始動が完了する。
ところで、ドライブギア2a、アイドルギア3、及びクラッチギア4は、回転に伴って
潤滑油を周囲に飛散させている。飛散した潤滑油がバレル5周辺に付着し、クラッチギア4とバレル5との間に浸透する可能性がある。しかし、図3に示すように、クラッチギア4とバレル5との間には、油脂5aが介在しているため、滑り時の摩擦係数が高くなることはない。そのため、過大な回転力を安定して吸収することができる。
最後に、効果について説明する。本実施形態によれば、クラッチギア4とバレル5との間に潤滑油が侵入しても、滑りを生じさせる回転力の増加を抑え、過大な回転力を安定して吸収することができる。これにより、スタータ1の信頼性を向上させることができる。油脂5aとすることで、潤滑油より摩擦係数の高い油の流出を抑え、クラッチギア4とバレル5との間に確実に介在させることができる。二硫化モリブデンを用いて油脂5aを構成することで、摩擦係数を変化させる不純物の混入を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、油脂5aにおいて、二硫化モリブデンの含有率を50〜70%とすることで、潤滑油より摩擦係数の高い油の流出を防止するとともに、油脂5aを塗布する際の作業性を向上することができる。二硫化モリブデンの含有率が50%未満であると、潤滑油より摩擦係数の高い油が流出しやすく、長期間に渡って特性を確保することが困難である。これに対し、二硫化モリブデンの含有率が70%を超えると、粘性が高くなり、油脂5aを塗布する際の作業性が悪化する。そのため、これらを考慮し、二硫化モリブデンの含有率を50〜70%とすることで、潤滑油より摩擦係数の高い油の流出を防止するとともに、油脂5aを塗布する際の作業性を向上することができる。
さらに、本実施形態によれば、クラッチギア4とバレル5との間に、化成被膜4aと二硫化モリブデン4bとからなる固体潤滑層4cを形成することで、滑りを生じさせる回転力の増加をさらに抑えることができる。
本実施形態におけるスタータの部分断面図である。 シャフト周辺の部分断面図である。 クラッチギアとバレルの部分拡大図である。
符号の説明
1・・・スタータ、2・・・モータ、2a・・・ドライブギア、3・・・アイドルギア、3a・・・アイドルピン、3b・・・ローラ、4・・・クラッチギア(第1回転部材)、4a・・・化成被膜、4b・・・二硫化モリブデン、4c・・・固体潤滑層(潤滑層)、5・・・バレル(第2回転部材)、5a・・・油脂、5b・・・ピン、5c・・・軸受、6・・・クラッチ、6a・・・アウタ、6b・・・ローラ、6c・・・スプリング、6d・・・インナ、6e・・・ヘリカルスプライン、6f、6g・・・軸受、7・・・シャフト、7a・・・直スプライン、7b・・・ヘリカルスプライン、7c・・・リターンスプリング、8・・・ピニオン、8a・・・直スプライン、9・・・電磁スイッチ、9a・・・プランジャ、10・・・センタケース、11・・・ハウジング、12・・・リングギア

Claims (5)

  1. 円筒状の内周面を有する第1回転部材と、円筒状の外周面を有し、外周面を該第1回転部材の内周面と対向させた状態で該第1回転部材に圧入される第2回転部材とからなり、該第1回転部材又は該第2回転部材のいずれかに所定値以上の回転力が加わると、該第1回転部材と該第2回転部材との間で滑りを生じ、回転力の伝達を遮断する回転力伝達装置において、
    前記第1回転部材は、潤滑油の塗布された歯部を外周面に有するギアであり、
    該第1回転部材の内周面又は該第2回転部材の外周面のいずれかに、前記潤滑油より摩擦係数の高い油と二硫化モリブデンとを混合した油脂が塗布されていることを特徴とする回転力伝達装置。
  2. 前記潤滑油は、エステル系油又はαオレフィン系油であることを特徴とする請求項1に記載の回転力伝達装置。
  3. 前記油脂は、二硫化モリブデンの含有率が50〜70%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転力伝達装置。
  4. 前記第1回転部材の内周面又は前記第2回転部材の外周面のいずれかに、化成処理によって形成された化成被膜と二硫化モリブデンとからなる潤滑層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回転力伝達装置。
  5. 前記第1回転部材及び前記第2回転部材は、スタータのモータとピニオンの間に配設され、該モータの回転力を該ピニオンに伝達するとともに、該ピニオンがリングギアと噛合するときの衝撃に伴う回転力が所定値以上とき、該ピニオンから該モータへの回転力の伝達を遮断することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回転力伝達装置。
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