JPH0658013A - 制振装置 - Google Patents
制振装置Info
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- JPH0658013A JPH0658013A JP17979291A JP17979291A JPH0658013A JP H0658013 A JPH0658013 A JP H0658013A JP 17979291 A JP17979291 A JP 17979291A JP 17979291 A JP17979291 A JP 17979291A JP H0658013 A JPH0658013 A JP H0658013A
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Abstract
せる構成とした制振装置に関し、スピルオーバによる振
動を抑制できる制振装置を提供することを目的とする。 【構成】 CPU9の演算結果を高次元モードの振動に
対応する信号成分をカットして出力するフィルタを介し
て重り5を移動させるACサーボモータ12を駆動する
ためのドライブ回路11に供給する。
Description
付加質量を変位させて振動体の振動を減衰させる構成と
した制振装置に関する。
るいは風圧等により振動が発生した場合、振動を制振す
るための制振装置がビル屋上等に設けられている。この
種の制振装置では、主にビルの質量に応じた所定の重量
を有する付加質量を、ビルの振動状態に応じて変位させ
てビルで発生した振動を制振する構成が採用されてい
る。
す。同図中、1はビルを示す。ビル1の所定の階にはビ
ル1の地震や風に対する振動状態(応答)を変位、変位
速度あるいは変位加速度等により検知するセンサが設け
られている。図5ではビル1の水平方向(矢印A方向)
への変位を検出するためのセンサ2-1〜2-5が設けられ
ている。センサ2-1〜2-5の検出信号はアンプ部3-1〜
3-5により増幅、波形整形された後、A/D(アナログ
/ディジタル)変換器4に入力される。
重り5が設置されている。重り5はボールネジ機構6と
結合していて、またボールネジ機構6はACサーボモー
タ12と結合している。ACサーボモータ12を回転さ
せることによりボールネジ機構6が駆動され、重り5が
ビル1の最上階で矢印A方向に変位する。
めの差動トランス等よりなる位置センサ7と結合してい
る。位置センサ7の検出信号はアンプ部8により波形整
形、増幅された後A/D変換器4に供給される。
センサ7により検出した検出信号をディジタル信号に変
換し、CPU(中央処理装置)9に供給する。
づいて後述するような演算を行なう。CPU9の演算結
果はD/A(ディジタル/アナログ)変換器10に入力
され、アナログ信号に変換された後、ドライブ回路11
に入力される。
を駆動するための回路で、D/A変換器10の出力アナ
ログ信号及びACサーボモータ12からの回転位置信号
に基づいて駆動信号を生成し、ACサーボモータ12を
回転させる。
ついて説明する。構造物1を図6に示すような質量ms1
〜msNと、ばね要素Ks1〜KSN、減衰要素CS1〜CSNよ
り構成される数学モデルにおきかえる。また動吸振器に
ついても、同様に重り5の質量をma 、動力をuとお
く。このような数学モデルにおいては、図7に示すよう
に、構造物1をはりにおきかえると構造物1の振動は構
造物全体が同じ方向に振動する1次モード(a)から、
N個の質量が全て独立に振動するN次モード(c)まで
のN個の振動モードで現わすことができる。N個の振動
モードはそれぞれ一定の周波数のとき発生しその振動数
ω1 〜ωN を固有振動数という。また振動数はω1 <ω
2 <ω3 …<ωN という関係になっており、地震、風な
ど構造物1が受ける外力(図6Z)が同じ大きさであれ
ば1次モードで振動するとき、構造物1の最上階mSNの
変位ySNが最大となる。構造物各階の変位yS1〜ySN及
び動吸振器質量ma の変位ya は固有振動数ωi を用い
て表わすことができる。例えば第i階の変位ySiは
をたてると下式のようになる。
換すると、
式(2)の状態方程式を
の式に注目すると、各階の変位ySiはN個の固有振動数
の振動の和として表わされていることがわかる。ここ
で、構造物1の振動では低次のモードの振動が支配的で
あることから、高次モードの成分を計算に用いない。
(a)、2次モード(b)のみの振動を考える。したが
って数学モデルは図9に示すような2自由度構造物と動
吸振器を簡略化できる。ここで、mS1’,mS2’及びK
s1’,KS2’,CS1’,CS2’は2次モードまで考えた
ときの変位センサ設置位置の等価質量、等価剛性、等価
減衰である。
yS2’とする。式(3)の状態方程式を2次モードまで
の状態方程式に変形すると、
る。最適レギュレータの設計については構造物の変位量
制約を与えるよう、評価関数Jを定める。
制御系のフィードバックゲインであり、式(6−2)で
与えられる。また、式(6−2)のPは式(6−3)の
リカッチ方程式の正定対称解で、一意に求めることがで
きる。
位にかかわる重みであり、この場合はQを大きくする
と、応答性が向上し、Rを大きくすると、操作量を小さ
くすることができる。
いて演算を簡略化するため1次及び2次モードの振動だ
けを考え最適制御入力uを求めることによりドライブ回
路11への入力信号を決定していた。
PU9では定められた間融ごとに操作量uを算出し出力
している。
(S1)。センサ2-1〜2-5より得た変位に基づいてモ
ード座標系変位ベクトル
作量uを求め(S3)、操作量uを出力する(S4)。
装置は演算量を少なくするために制御系を簡略化し、低
次元化モデルによる制御を行っていたため、低次元化モ
デルで無視された高次元のモード(残留モード)による
高周波での発振(スピルオーバ)が生じる。
1の外乱に対する周波数特性を実線で示す。図10
(A)は、構造物1の底面が外乱Zを受けるときの最上
階mSNの変位ySNの外乱Zの大きさに対する振幅倍率を
1〜4次モードまで測定した結果、図10(B)は外乱
Zに対するySNの位相を測定した結果である。
入力されるとピークがをとり、[(構造物の振動)/
(外乱の振動)]が1より大きくなる。また、位相はω
i のとき(すなわち周波数は1/ωi )0°より進むよ
うになる。振幅倍率がaより小さいときに構造物は安定
であるとすると、2次モードまでの振動を動吸振器によ
って補償する。このときの入力外乱Zに対する最上階m
SNの変位ySNの周波数特性を図10(A)に点線で示
す。図10(A)に示すように、制御演算を行った2次
モードまでは振幅が小さくなるが、動吸振器が2次モー
ドまでの振動を抑制するための操作力の中心に3次モー
ド以上を励振する信号が含まれている場合があり4次モ
ード振幅倍率は安定値aを越えている。このように、従
来は低周波の振動は抑制できるがスピルオーバによる高
周波の振動が増加してしまう等の問題点があった。
で、スピルオーバによる振動を抑制できる制振装置を提
供することを目的とする。
を検出し、これに基づいて駆動信号を生成し、駆動信号
に応じてアクチュエータを駆動することにより構造物上
に設けられた重りを移動させ、構造物に生じる振動を抑
制する制振装置において、前記駆動信号のうち前記構造
物に固有なモードに関して高次モードの振動に対応する
信号成分をカットするフィルタを設けた構成としてな
る。また、制御対象としては構造物及びフィルタを含め
て最適化を行ない駆動信号を生成する構成とする。
をカットすることにより高次元モードの振動によるスピ
ルオーバを低減することができるため、高周波振動を抑
制できる。また、制御対象としてフィルタを含めて最適
化を行なうことによりフィルタの介在によって位相が遅
れた信号を出力しても構造物が励振されないようにする
ことができる。
示す。同図中、図5と同一構成部分には同一符号を付
し、その説明は省略する。
には重り5とボールネジ機構6、ACサーボモータ1
2、駆動ユニットが設けられる。構造物1には一定間隔
ごとに構造物1の矢印A方向の変位を測定するm個のセ
ンサ2-1〜2-5が取り付けられている。またセンサの数
は
は、アンプ部3-1〜3-5で波形整形、増幅された後A/
D変換器4を介してCPU9に入力される。CPU9で
は構造物1の変位をもとに、動吸振器の重り5の操作量
を算出し、駆動部であるACサーボモータ12の速度指
令に変換する。CPU9より出力された速度指令は本発
明の要部となるローパスフィルタ13を通り、高周波数
成分をカットされドライブ回路11に入力される。ドラ
イブ回路11では速度指令を制御電流に変換しACサー
ボモータ12に出力する。
るため、その説明は省略する。
す。ローパスフィルタ13は抵抗R及びコンデンサCよ
りなる、通常のローパスフィルタで構成されている。
でを考えており3次以上は考えていない。このため、ロ
ーパスフィルタ13は図3に示すような特性を有し、3
次の固有振動数ω3 以上の操作信号をカットするようカ
ットオフ周波数を1/ω2 の2次モードの振動周波数と
に設定する。
吸振器が2次モードまでの振動を抑制するための操作力
の中に3次モード以上を励振する信号が含まれている場
合があり4次モード振幅倍率は図10(A)に点線で示
すように安定値aを越える。ローパスフィルタの入出力
特性は、図3に示すように、振動数ω4 でゲインがG以
上下がるように設定する。また位相は、振幅倍率が図1
0(A)a付近になる振動数では重り5と構造物1の動
きが共鳴しないように180°以上の遅れが生じないよ
うに設計する。さらにローパスフィルタの特性を含めて
式(6−3)のリカッチ方程式を解き、フィードバック
ゲインを定めることにより、位相が180°遅れる周波
数がビルの固有振動数と合わないように設定することが
でき、また、ローパスフィルタを含めた制御系が安定す
る。
ルの固有振動数と合わないように設定する必要がある。
波形を示している。D/A変換器10の出力信号波形に
は高周波励振ノイズが含まれており、このノイズにより
構造物1が重り5の動作に共鳴して不要な振動が増長し
てしまう。ローパスフィルタ13を設けることにより図
4(A)の信号波形は図4(B)に示すように高周波励
振ノイズがカットされた波形の信号とされ、ACサーボ
モータ12を駆動するためのドライブ回路11に供給さ
れる。ACサーボモータ12は図4(B)に基づいた信
号で駆動される。
ACサーボモータ12は反応しなくなるため、スピルオ
ーバ(高次モードに対応する振動)を振動を抑制するこ
とができる。つまり、CPU9により高次モードまでの
演算を行なわなくともスピルオーバによる振動を抑制で
きることになる。
次モードを加振することがないので、構造物の変位を抑
えることができ、高次モードまで演算を行なわなくて
も、スピルオーバを起こさず、したがって、CPUの負
担が小さくなるのでCPUの能力を低減とすることがで
き、コストダウンがはかれる。
一致(数学モデルは集中質量系、実物は分布質量系)が
あってもローパスフィルタにより高周波数をカットして
おり、系のロバスト性を擬似的に高めることができる。
ナログフィルタにより高周波数成分をカットしたがこれ
に限ることはなく、D/A変換前にディジタルフィルタ
により不要成分をカットした後D/A変換を行なう構成
も考えられる。
によりアクチュエータに供給する駆動信号のうち構造物
に生じる振動のうち高周波成分をカットすることによ
り、高周波の振動に対しては制振制御が行なわれなくな
るため、スピルオーバによる振動を抑制でき、したがっ
て、制振性を向上させることができる等の特長を有す
る。
入力波形、(B)は出力波形である。
を示す図で(A)は振幅倍率、(B)は位相である。
Claims (3)
- 【請求項1】 構造物の応答を検出し、これに基づいて
駆動信号を生成し、該駆動信号に応じてアクチュエータ
を駆動することにより該構造物上に設けられた重りを移
動させ、該構造物に生じる振動を抑制する制振装置にお
いて、 前記駆動信号のうち前記構造物に固有なモードに関して
高次モードの振動に対応する信号成分をカットするフィ
ルタを設けたことを特徴とする制振装置。 - 【請求項2】 前記フィルタは前記駆動信号生成時に最
適制御を行なうべき数学モデルの次元モードより高次元
のモード周波数成分をカットするように設定したことを
特徴とする請求項1記載の制振装置。 - 【請求項3】 前記駆動信号は、前記フィルタを含めた
系を制御対象として含めて生成されていることを特徴と
する請求項1又は2記載の制振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03179792A JP3087774B2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 制振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP03179792A JP3087774B2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 制振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP3087774B2 JP3087774B2 (ja) | 2000-09-11 |
Family
ID=16071976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03179792A Expired - Fee Related JP3087774B2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 制振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009197905A (ja) * | 2008-02-21 | 2009-09-03 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 制振装置 |
JP2014052077A (ja) * | 2012-09-10 | 2014-03-20 | Integrated Dynamics Engineering Gmbh | 低周波振動構造用アクティブ・ダンパ |
JP2017223266A (ja) * | 2016-06-14 | 2017-12-21 | 株式会社堀内機械 | アクティブ制振装置およびアクティブ制振装置の制御方法 |
-
1991
- 1991-07-19 JP JP03179792A patent/JP3087774B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009197905A (ja) * | 2008-02-21 | 2009-09-03 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 制振装置 |
JP4705653B2 (ja) * | 2008-02-21 | 2011-06-22 | 三菱重工鉄構エンジニアリング株式会社 | 制振装置 |
JP2014052077A (ja) * | 2012-09-10 | 2014-03-20 | Integrated Dynamics Engineering Gmbh | 低周波振動構造用アクティブ・ダンパ |
US9683621B2 (en) | 2012-09-10 | 2017-06-20 | Integrated Dynamics Engineering Gmbh | Active absorber for low-frequency vibrating structures |
JP2017223266A (ja) * | 2016-06-14 | 2017-12-21 | 株式会社堀内機械 | アクティブ制振装置およびアクティブ制振装置の制御方法 |
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