JP2005067747A - ジブクレーンの制御方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オペレータの任意指令に対応してジブクレーンの既存のモータを作動させるのみで、荷揺れを防止した状態での吊り荷の位置制御と、クレーン作業によるクレーン本体の揺れ及び風、地震等の外乱に対する制振とを同時に達成する。
【解決手段】ジブクレーンの吊り荷のロープ長変動を考慮した低次元モデルのLFT表現を求め、LFT表現を用いたゲインスケジュールド制御方式によるフィードバック制御と、ノッチフィルタにプラントの逆特性を乗じた入力を形成するフィルタを求めて吊り荷とクレーン本体を励振させないように制御するフィードフォワード制御とからなる2自由度制御によってジブの旋回と起伏とを制御し、吊り荷のロープ長が変動しても吊り荷の変動を抑制し且つクレーン本体を励振させずに吊り荷を目標位置に移動させる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジブクレーンの制御方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ジブクレーンでは、ジブの作動による吊り荷の荷揺れの低減を主目的にした制御が多く提案されており、フィードバック制御によるものや運転パターンに基づく制御方法が提案されてきた。例えば、ロープの吊り長さと、ジブの現在位置から目標位置上までの旋回角度と、吊り荷の振れ角と、振れ速度を検出して、旋回角度と、吊り荷の振れ角と、振れ速度が夫々許容誤差範囲内になるようにジブの旋回角速度を制御して吊り荷を目標位置に静止させるものがある(例えば、特許文献1参照)。又、始点時と終点時におけるロープ長に最適な2段階加速タイミングの運転パターンによって吊り荷の振れ止めを行うものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
しかし、ビル、ダム等の建設で使用されるジブクレーン、特にタワークレーンは、クレーンの土台となるマスト(タワー部)を剛体とすることは難しく柔軟構造物として考えられる。そのため、クレーンの運動がマストの振動を励起し、荷振れに加えてその残留振動が操縦者に違和感(船酔い状態)を与えて作業効率を悪化させるという問題がある。更にタワークレーンは吊り荷ロープ長変動の幅が大きく、それを一定とした制御では制振性能の劣化は免れない。又、強風や地震時の揺れを低減することも必要である。そのため、振り子やジンバル(或いはジャイロ)を用いた制振装置を設置することも提案されている。例えば、クレーン本体におもりを有する制振装置を備えたものがある(例えば、特許文献3、4参照)。又、ジンバルの回転角度を検出すると共に、タワークレーンの振動を検出し、これらの検出信号を演算してジンバルを駆動することによりタワークレーンの揺れを抑えるものがある(例えば、特許文献5参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−315765号公報
【特許文献2】
特開平05−85698号公報
【特許文献3】
特開平03−200693号公報
【特許文献4】
特開平03−200694号公報
【特許文献5】
特開平07−233854号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のジブクレーンの制御は、特許文献1、2に示すように吊り荷を制御するか、或いは特許文献3、4に示すようにマストの揺れを制御するかのいずかに限定されていた。しかし、このように、吊り荷或いはマストの一方の制御を行ったのみでは、吊り荷又はマストの揺れが残ってしまい、オペレータに違和感を与えてしまう。
【0006】
従って、荷揺れとマストの揺れを同時に制御するためには、例えば特許文献5の如く荷揺れの制御機能と共にマストの揺れ制御のためのジンバル等の制振装置を設置することが必要になる。しかし、このような制振装置を既存機に設置する場合は工事が大掛かりになる問題がある。
【0007】
一方、吊り荷とマストを同時に制御することは、荷振れやマストの弾性振動を考慮に入れた総合的な制御を行えば解決できるが、実現するための制御手法がなかった。
【0008】
この問題に対して本発明者らは既に、タワークレーンのモデリングを行い、マスト、吊り荷振れの振動制御、クレーン自体の位置決めの同時制御を行った。吊り荷ロープ長変動に対しては端点制御器を補間して制御器のゲインスケジューリングを行う手法(以下端点法と略す)を用い、起伏面内のみについてその有効性を検証した。又、起伏・旋回方向の各方向に別々の制御器を用いる分散制御系を提案し、その有効性を検証した。そこでは、予め与えた所望の状態に持って行くためのフィードフォワード入力を誤差学習による終端状態制御により求めた。
【0009】
しかし、荷役作業の多くは操縦者が地上の作業者と連絡を取りながら吊り荷の位置決めを行っており、操縦者の実時間での操作を考慮した制御系を設計することは実用化に向けて重要である。「日本機械学会論文集」社団法人日本機械学会発行C編第69巻、第680号(平成15年4月)78〜86頁で引用された文献(6)(以下ここで引用された文献は単に参照文献という)のLewisらは吊り荷振れ固有振動数にノッチをもつフィルタを用いて操縦者の指令値を整形し、その指令値にジブを精度良く追従させることで、吊り荷振れ止めを伴った旋回クレーンの操縦制御を行った。更に、吊り荷ロープ長変動に応じてノッチフィルタを時変とする方法が提案されているものの、吊り荷に加わる風或いはクレーン本体に加わる地震等の外乱に対しては制御効果を持たない。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになしたもので、フィードバック制御とフィードフォワード制御を組み合わせた2自由度制御系を構成することにより、オペレータの任意指令に対応してジブクレーンの既存のモータを作動させるのみで、荷揺れを防止した状態での吊り荷の位置制御と、クレーン作業によるクレーン本体の揺れ及び風、地震等の外乱に対する制振とを同時に達成できるジブクレーンの制御方法及び装置を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ジブクレーンの吊り荷のロープ長変動を考慮した低次元モデルのLFT表現を求め、該LFT表現を用いたゲインスケジュールド制御方式によるフィードバック制御と、ノッチフィルタにプラントの逆特性を乗じた入力を形成するフィルタを求めて吊り荷とクレーン本体を励振させないように制御するフィードフォワード制御とからなる2自由度制御によってジブの旋回と起伏とを制御し、吊り荷のロープ長が変動しても吊り荷の変動を抑制し且つクレーン本体を励振させずに吊り荷を目標位置に移動させることを特徴とするジブクレーンの制御方法、に係るものである。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記クレーン本体に外乱が作用した際に、前記2自由度制御にてジブの旋回と起伏とを制御することにより、クレーン本体の揺れを低減することを特徴とする請求項1に記載のジブクレーンの制御方法、に係るものである。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記ジブクレーンが、マスト上端にジブを備えたタワークレーンであることを特徴とする請求項1又は2に記載のジブクレーンの制御方法、に係るものである。
【0014】
請求項4に記載の発明は、旋回モータと起伏モータとを備えてジブの旋回と起伏とを行うジブクレーンの制御装置であって、
ジブの旋回角センサ、ジブの起伏角センサ、吊り荷角センサ、クレーン本体の変位センサを少なくとも有する検出器と、
ジブの旋回、起伏、吊り荷の巻き上げを行う操作レバーと、
予め入力した吊り荷のロープ長変動を考慮した低次元モデルのLFT表現を用いてゲインスケジュールド制御を行うフィードバック制御系と、ノッチフィルタにプラントの逆特性を乗じた入力を形成するフィルタを求めて吊り荷とクレーン本体を励振させないように制御するフィードフォワード制御系とを備えた2自由度制御機能によって前記検出器による検出信号と操作レバーによる入力信号に基づき前記旋回モータと起伏モータの駆動を制御する制御器と、
を備えたことを特徴とするジブクレーンの制御装置、に係るものである。
【0015】
請求項5に記載の発明は、前記検出器の吊り荷角センサを省略し、ジブの旋回角センサ、ジブの起伏角センサ、クレーン本体の変位センサのみからの検出値に基づいてジブクレーンの運動の連成を考慮した一般化制御対象を用いて前記制御系を設計したことを特徴とする請求項4に記載のジブクレーンの制御装置、に係るものである。
【0016】
請求項6に記載の発明は、前記ジブクレーンがマスト上端にジブを備えたタワークレーンであることを特徴とする請求項4又は5に記載のジブクレーンの制御装置、に係るものである。
【0017】
本発明によれば、以下のように作用する。
【0018】
ジブクレーンの吊り荷のロープ長変動を考慮した低次元モデルのLFT表現を求め、該LFT表現を用いたゲインスケジュールド制御方式によるフィードバック制御と、ノッチフィルタにプラントの逆特性を乗じた入力を形成するフィルタを求めて吊り荷とクレーン本体を励振させないように制御するフィードフォワード制御とからなる2自由度制御によってジブの旋回と起伏とを制御するようにしたので、ジブの旋回と起伏を行う既存のモータを制御することにより、吊り荷の位置決め制御、荷揺れの制振制御、及びマストの振動抑制制御を総合的に行ってジブクレーンの制振と吊り荷の位置決めとを同時に達成できる。
【0019】
ジブクレーンの振動が抑制されることにより、オペレータに違和感を与えることがなくなり、且つ吊り荷の揺れが防止されるために荷の搬送を速やかに行うことができ、よってオペレータの熟練度によらず作業効率を向上できる。
【0020】
強風や地震等の外乱に対しても制振機能を有しているので、新たに制振装置を設置することなく外乱に対する揺れを低減でき、しかも既存のモータを制御するのみであるため、既存のジブクレーンへの適用が容易に可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
本発明では、ノッチフィルタにプラント(ジブクレーン)の逆システムをかけることでフィードフォワードのトルク入力を生成するフィルタを求め、吊り荷ロープ長変動を考慮したゲインスケジュールド制御方式でのフィードバック制御との2自由度制御系を構成する。これにより外乱に対しても制振効果を有し、且つ操縦者の任意指令に対応する吊り荷の制振・位置決め制御系を構築できる。ところで、起伏・旋回方向に対してゲインスケジュールド分散制御糸を実装する必要があるため、各方向について夫々Packardら(参照文献(8))によって定式化された線形分数変換(LFT)表現を用いたスケジューリング手法(以下LFT法と略す)により設計を行うことで簡便な制御系を構成した。そして、実時間での操縦を伴う実験を行い、本制御手法を用いることにより、マストの振動を抑えながら3次元空間の任意の位置に速やかに吊り荷の位置決めを行うことができることを示し、その有効性を検証した。
【0023】
本発明のジブクレーンの制御は、その概要を図1のフローチャートに示すように、モデリングと、制御系設計・オペレータによる実際移動に基づく検証とによって達成される。
【0024】
モデリングは次のようにして行われる。
1)ロープ長変動を考慮したLFT表現に基づくモデリング
吊り荷ロープ長の変動に応じて制御対象の特性が変動する。この特性変動を線形分数変換を用いたモデルで表現する。尚、このモデル化は、数学モデルに基づくか或いは実験的な同定に基づくか或いは両者を組み合わせて行われる。ジブの起伏・旋回運動の夫々又は両方向同時で吊り荷ロープ長の変動を考慮してモデル化が行われる。この代替技術としてはパラメータ変動系へのモデル化が考えられ、その場合には、制御系をオンラインで離散化する必要が生じる。これに対して、タワークレーンをLFT表現でモデル化すれば、制御系の離散化はオフラインで行うのみで済むことになる。
【0025】
制御系設計は次のように行われる。
2)2自由度制御系の設計
制御設計I(フィードフォワード制御の設計)
オペレータの指令に対して、吊り荷とマストを励振しないようにする必要がある。フィードバック制御は外乱に対するその抑圧を行うが、吊り荷の目標位置への追従特性を向上させるためにフィードフォワード入力を用いる。予め目標位置が与えられない場合、事前にフィードフォワード入力を生成しておくことはできない。そこで、ノッチフィルタにタワークレーン又はその特性を代表する特性の逆伝達特性を乗じたフィルタにオペレータからの指令を通すことで、フィードフォワード入力を生成する。これによって、吊り荷とマストを励振させないようなフィードフォワード入力が得られ、吊り荷の目標位置に対する追従性が向上できる。
【0026】
制御設計II(フィードバック制御の設計)
フィードバック制御にはゲインスケジュールド制御を用いる。ロープ長変動に応じて制御器を変化させるゲインスケジュールド制御系によって、風や地震等の外乱、或いはオペレータの不意な操作による外乱に対して、吊り荷がどのようなロープ長であっても、外乱抑制効果の高いフィードバック制御が得られる。
【0027】
尚、フィードフォワード制御で逆伝達特性にロープ長変動が考慮されないとしても、これによるモデル誤差はゲインスケジュールド制御系によって補償されることになり、2自由度制御系として機能する。
【0028】
次に、上記モデリング・制御系設計の方法手順について詳細に説明する。
【0029】
1.モデリング
(1・1)3次元モデルの導出Q
タワークレーンの3次元モデルを図2に示す。図中1はマスト、2はジブ、3は吊り荷、4はロープである。主な記号の定義を以下に示す。x:マスト各部のx方向絶対変位、y:マスト各部のy方向絶対変位、ν:ジブの起伏角度、θ:吊り荷の起伏方向振り上がり角度、ζ:旋回角度、ψ:吊り荷の旋回方向振り上がり角度、L:ジブ長、l:吊り荷ロープ長、L:マスト長、W:ジブ質量、W:吊り荷質量、M:起伏・旋回モータ、ガントリを含む旋回架構の質量、k:低次元化モデルの等価的ばね定数、c:低次元化モデルの等価的減衰係数、x:マスト最上部の起伏方向の変位、y:マスト最上部の起伏方向と直角方向の変位、ν:x軸から反時計方向を正とするジブの起伏角度、u:旋回方向入力トルク、u:起伏方向入力トルク、g:重力加速度である。
【0030】
x−y−z座標の原点はマスト最上部にとり、以下のように仮定をする。
a)ロープ質量は考慮しない。
b)マストのねじり振動は微少なものと考え無視する。
c)マストをx−y面内並進方向のみの4質点系のモデルとする。
d)ジブは剛体とする。
e)ジブ支持ロープの動特性を考慮せず、入力トルクが直接ジブ先端に掛かるとする。
【0031】
そして、ジブの持つ運動エネルギT、位置エネルギV、吊り荷の持つ運動エネルギT、位置エネルギV、旋回架構の持つ運動エネルギTを求め、旋回架構を含むクレーン部の運動方程式をラグランジュの方程式
【数1】
Figure 2005067747
より求める。ここで、Qはジブ支持ロープに関して幾何学的に生じる係数であり、Q,Qはクレーン部のy,x軸まわりのモーメントM,Mを真直はりの変形問題より
【数2】
Figure 2005067747
のように等価的にマスト最上部に加わる力として与えている外力である。そして、4質点バネ−マス−ダンパ系としたマストの運動方程式と共通する質量、減衰、剛性要素を足し合わせることで結合する。更に、吊り荷ロープ振れ角を微少と考えて
【数3】
Figure 2005067747
とし、又、
【数4】
Figure 2005067747
と変形し、状態方程式を求めると、
【数5】
Figure 2005067747
ただし、
【数6】
Figure 2005067747
となる。観測量ytdは以下の出力方程式で表される。
【0032】
【数7】
Figure 2005067747
【0033】
(1・2)制御系設計モデルの導出
起伏方向と旋回方向の分散制御を行うため、以下のように起伏・旋回各方向に対する制御器設計用の低次元化モデルを導出する。図3は起伏方向低次元化モデル、図4は旋回方向用低次元化モデルで、次のような仮定に基づいてモデリングされる。
a)タワー部を等価的な1質点系とし、各方向のみを考慮する。
b)吊り荷の振れは各方向のみを考慮する。
【0034】
そして運動方程式をラグランジュの方程式(2)より求める。起伏方向低次元化モデルに関しては、ジブ起伏角度が目標角度
【外1】
Figure 2005067747
のときに、ジブ及び吊り荷に作用する重力と釣り合う入力を
【外2】
Figure 2005067747
、制御時のジブ起伏角度νと
【外3】
Figure 2005067747
との偏差を微少な角度δν、それを補償する制御入力をδとして、線形化を行う。その結果、状態方程式、観測量及び出力方程式は、
【数8】
Figure 2005067747
【数9】
Figure 2005067747
ただし、
【数10】
Figure 2005067747
となる。旋回方向の低次元化モデルについては、式(3)と同様の線形化を行うと、
【数11】
Figure 2005067747
【数12】
Figure 2005067747
ただし、
【数13】
Figure 2005067747
となる。ここで、x,yはマスト最上部の変位x,yの旋回角度ζに関する相対座標で、
【数14】
Figure 2005067747
【数15】
Figure 2005067747
より求められる。
【0035】
(1・3)吊り荷ロープ長変動に対するLFT表現の導出
LFT法によるゲインスケジュールド制御系設計を行うため、吊り荷ロープ長を摂動とする低次元化モデルのLFT表現を求める。モデル摂動をディスクリプタ形式として取り出したのちLFT表現に変換する方法があるが、起伏方向モデル式(7)にそのような変換を施すと、摂動するパラメータ数が2となってしまう。ゲインスケジュールド制御系設計のためにはパラメータ数は少ない方が解が得られやすい。そこで本発明では、まずLPVモデルの導出を示し、それを用いてLFT表現への変換を行う。尚、以下ではNとMの上側LFTを
【外4】
Figure 2005067747
で表す。
【0036】
式(7)の行列A,Bは、夫々、
【外5】
Figure 2005067747
の関数となるが、
【外6】
Figure 2005067747
は、あるジブの角度νに固定し
【外7】
Figure 2005067747
は夫々0とし、吊り荷ロープ長lのみの変動を考慮する。すると、吊り荷ロープ長lの変動により行列A,B中のlの項が含まれている要素が変動するが、大きく変動する8個の要素の変動のみを考える。そして、(6,1)成分をZとおくと、残りの変動する要素は式(13)に示すように全てZの定数倍で表すことができる。
【0037】
【数16】
Figure 2005067747
【0038】
【数17】
Figure 2005067747
【0039】
このようにして、吊り荷ロープ長lが変動した場合の行列A,BをパラメータZのみによって表すことができ、以下のLPモデルが得られる。
【0040】
【数18】
Figure 2005067747
ここで、A,Bは行列A,Bから変動する成分を取り除いた行列、A,BはZの係数のみの行列である。
【0041】
ジブの角度νを移動し得る中間点である
【数19】
ν=45deg (16)
とし、吊り荷ロープ長lの変動する範囲を
【数20】
Figure 2005067747
とすると、Zのとる範囲は
【数21】
min≦Z≦Zmax (18)
min=1.6729・10,Zmax=5.3533・10
となる。尚、Zは吊り荷ロープ長lを用いて
【数22】
Z=26.766/l (19)
より求める。
【0042】
ここで、
【数23】
=(Zmax−Zmin)/2,
δ=Zmax−Z (20)
【数24】
=A+Z
=δ (21)
【数25】
=B+Z
=δ (22)
とすると、LPVモデルは以下のように表記できる。
【0043】
【数26】
Figure 2005067747
【0044】
これを参照文献(10)に従い、
【数27】
Figure 2005067747
として、
【数28】
[0A]=[L]×[R] (24)
と分解すると、以下のようなLFT表現が得られる。
【0045】
【数29】
Figure 2005067747
ただし、
【数30】
Figure 2005067747
である。旋回方向低次元化モデルに対しても同様の変換を施す。
【0046】
2.制御系の設計
(2・1)操縦者の任意指令に対応する2自由度制御系
本発明者らは、フィードフォワード入力の生成は操縦者がタッチパネル等により吊り荷の目標位置を入力することを先に考えたが、本発明では操縦者がレバーを操作し、ジブの起伏及び旋回方向に角速度指令を与えることを考慮した制御を行う。このとき、角速度指令値を積分しフィードバック制御器に目標角度として与える方法が考えられるが、フィードバック制御系は制振制御を行いながら位置決めするため、目標角度に対する追従性は最優先されておらず、それだけでは快適な操縦感は得られにくい。一方、参照文献(6)(7)では、操縦者の角速度指令値を、吊り荷振れ固有振動数にノッチを有するフィルタFにより整形し、モータの速度制御でこれに追従させる制御系を図5に示すように構成している。そして、吊り荷振れ止めを伴った操縦実験を行っているが、風等の外乱に対する制御は考慮されていない。
【0047】
そこで、本発明ではレバー操作による角速度指令値からマスト及び吊り荷の振動を励起しないように位置決めを行うフィードフォワード入力を実時間で生成するフィルタを設計する。提案する制御系のブロック線図を図6に示す。
【0048】
以下に旋回方向について設計の手順を示す。ここで、制御対象がP、フィードバック制御器がKである。まず、吊り荷振れに加えマスト固有振動数をノッチ周波数とするフィルタFを求める。つぎに、整形された角速度指令
【外8】
Figure 2005067747
をトルク指令のuffへと変換するため、式(9)の低次元化モデルの制御入力から旋回角速度までの伝達関数Pの逆システムP −1を求める。更に、式(9)の低次元化モデルをノミナルプラント
【外9】
Figure 2005067747
としてフィードフォワード入力を与えると、
【外10】
Figure 2005067747
の出力
【外11】
Figure 2005067747
はフィードバック制御器に対する参照信号となる。図5中の破線で囲まれた部分のフィルタ
【外12】
Figure 2005067747
は吊り荷ロープ長をl=0.8m一定として設計し、吊り荷ロープ長変動によるフィードフォワード制御の性能劣化はフィードバック制御器により補償するものとする。尚、起伏方向モデルは重力の影響を受けて不安定系となり、このままではフィルタの設計はできない。そこで、重力を0と仮定し等価なばねで吊り荷が振動するモデルを構築し、これに対してフィルタの設計を行い、フィードフォワード入力uffに重力と釣り合う入力を加える。
【0049】
(2・2)ゲインスケジュールド制御器の設計
本発明では簡易に実装が行えるLFT法を用いたゲインスケジュールド制御系の設計を行う。以下に、LFT法のゲインスケジュールド制御器の導出手法の概略を参照文献(8)(9)に基づいて示す。
【0050】
まず、制御対象の摂動を含んだ図7のような一般化プラントを構成する。ここで、δは吊り荷ロープ長に関する制御対象の摂動を表し、△は性能のパスに導入した仮想的な摂動を表す。そして、図8(a)のように制御対象と同様の摂動ブロックを制御器が持つ相互接続を考える。そして、図8(b)に示すように制御器の摂動ブロックを制御対象側に引っ張りあげる。パラメータがオンラインで観測できると仮定すると、すべてのδに対して安定で、そのw:=[w11,w12からz:=[z11,z12への
【外13】
Figure 2005067747
ゲインが
【数31】
Figure 2005067747
を満たすような制御器をLMI(線形行列不等式)を解くことにより求めることができる。ただし、γ>0は与えられたスカラーである。ゲインスケジュールド制御器は制御対象と同様の摂動ブロックで構成されたLFTで表される。
【0051】
図9に乗法的誤差△と重み関数のゲイン線図を示す。w11,w12,w13は夫々、マスト、ジブ起伏角度、吊り荷に対する重み関数である。ここで、摂動の範囲を式(20)のようにとると、性能のパスの評価より摂動の評価のパスでγが小さくならず、保守的な制御器となってしまう。そこで、重み関数を一定として、摂動の範囲を小さくしγの変化を調べたところ、
【数32】
Figure 2005067747
よりも小さくなると、γの値にほとんど変化がなくなることがわかった。パラメータの変動する範囲全体の安定性の保証はなくなるが、制御器の設計を行う際は変動幅を式(28)の
【外14】
Figure 2005067747
とした。そして、式(20)の
【外15】
Figure 2005067747
の範囲で変動させ、数値シミュレーション等で安定性に問題がないかどうかを確認した上で実装する。求められた制御器の起伏方向のゲインと吊り荷ロープ長を最も長くした時、最も短くした時のボード線図を図10(a)、(b)に示す。同様に旋回方向の制御器のボード線図を図11(a)、(b)に示す。
【0052】
3.実験装置を用いたオペレータによる実際移動に基づく検証実験
(3・1)実験装置
タワークレーン実験装置の概略図を図12に示す。ジブ2はサーボモータによる旋回モータ5によって旋回され、サーボモータによる起伏モータ6によって起伏が行われ、又吊り荷3はDCモータによる昇降モータ7によってロープ長が調節される。クレーン本体の変位は、マスト最下部にx方向とy方向に夫々貼り付けた2組の歪みゲージによる変位センサ8,9によりマスト1の歪みを検出し、歪みを定数倍してマスト最上部の変位とする。尚、変位センサ8,9としては、上記歪みゲージを用いることに代えて、マスト上部に加速度計を配置し、該加速度計の加速度からマスト上部の変位を求めるようにしてもよい。クレーン旋回角度ζはサーボモータ内蔵のロータリーエンコーダによる旋回角センサ10により検出する。ジブ角度νは、ジブ下端の回転軸にポテンショメータによる起伏角センサ11を取り付けて検出する。吊り荷の振り角度θ,ψは、吊り荷ロープを挟むフォークをポテンショメータに取り付けて、それを起伏方向用と旋回方向用にジブ先端に取り付けた吊り荷角センサ12,13にて検出する。操縦装置はポテンショメータ内蔵の2軸の操作レバー14を用い、その倒れ角ρUD,ρRDを検出し、夫々起伏、旋回角速度に対する指令値とする。尚、吊り荷ロープ長は制御器15(制御用コンピュータ)のキーボードにより操作を行う。
【0053】
2自由度制御系は、予めサンプリング時間4msで離散化し実装する。図12の
【外16】
Figure 2005067747
が夫々(2・1)節で求めた起伏方向、旋回方向のフィルタ、KUD,KRDが夫々起伏方向、旋回方向のゲインスケジュールド制御器である。又、rUD,rRDが起伏方向、旋回方向の指令値、u,usfが起伏方向、旋回方向のフィードフォワード信号、u,usbが起伏方向、旋回方向のフィードバック信号を表している。
【0054】
LFT法のゲインスケジュールド制御器は吊り荷ロープ長により求まるパラメータZ,Yを摂動とするLFTとなっているため、制御器に関するマイナーループとして実装される。端点法のゲインスケジュールド制御器では実時間でPade´近似による制御器の離散化を行うために逆行列の計算等を必要とするが、前記LFT法は端点法より簡易な実装が可能である。
【0055】
(3・2)吊り荷ロープ長を変動させる目標値応答
まず、吊り荷ロープ長変動に対するゲインスケジュールド制御系の有効性の検証を行う。実験により、LFT法、端点法のゲインスケジュールド制御器、及び吊り荷振れの固有振動数が変動する範囲でほぼ中間値となる吊り荷ロープ長l=0.8mをノミナル長として設計した
【外17】
Figure 2005067747
固定制御器の比較を行う。比較の前提として、吊り荷ロープ長l=0.8mで一定とすると、どの制御器を用いても制御性能はほぼ同様であることを確認している。そして、吊り荷ロープ長を図13(a)に示すように変動させながら、表1に示すようにジブ起伏角度及び旋回角度にランプ状に目標値を与えたときの応答を図13(b)、(c)に示す。
【0056】
【表1】
Figure 2005067747
【0057】
LFT法のゲインスケジュールド制御器による応答を実線で、端点法のゲインスケジュールド制御器による応答を破線で、固定制御器による応答を点線で示す。2〜6sにかけて吊り荷ロープ長がノミナルより長いときは、マストは制御入力に対する応答性が鈍い。そのため、図13(b)の旋回方向のマストの応答より、固定制御器ではマスト振動に対する収束性が悪化してしまう。しかし、LFT法は制御器のゲインのピークが上がることにより、性能が劣化することなくマストの制御を行っている。端点法も制御器のゲインが上がり、マストに対して収束性の優れた制御を行っている。図13(c)に示す起伏方向の吊り荷振れについても固定制御器では、4〜6sの間に若干の性能の劣化が見られる。
【0058】
(3・3)操縦者の任意指令に対する制御
図6の2自由度制御系による操縦者の任意操作に対する制御実験を行う。図14(a)〜(c)、図15(a)〜(f)に吊り荷ロープ長を変動させながら障害物を回避するような吊り荷の搬送を操縦者が行ったときの実験結果を示す。図14(b)のように吊り荷ロープ長を任意の長さに巻き取りつつ、レバー操作により旋回角速度、ジブ起伏角速度に指令を与えクレーンを操作している。図14(a)に起伏、旋回方向のレバー装置からの角速度指令を夫々実線、一点鎖線で示す。又、図14(c)に実線、細実線で起伏、旋回方向の制御入力、破線、細破線で起伏、旋回方向のフィードフォワード入力を夫々示す。
【0059】
レバー操作に急峻な変化を与えても、図15(b)、(e)の破線で示すようなマスト、吊り荷の振動を励起しないような目標値と、それに追従するためのフィードフォワード入力が与えられていることがわかる。図15(a)、(d)に示すように、マストの振動は速やかに抑えられていることがわかる。尚、マスト最上部の釣り合いの変位はジブ起伏・旋回角度に依存するが、制御開始時の変位を0として表示している。図15(c)、(f)に示す吊り荷の振れは最大振幅が約0.5degで速やかに減衰されるため、操縦者は吊り荷振れ止めを行わずとも所望の位置に容易に吊り荷を搬送することができる。
【0060】
ロープ長変動に対しては、ゲインスケジュールド制御器が補償し、どのロープ長でもマスト、吊り荷の収束性はほぼ同様である。
【0061】
次に、操作中に吊り荷に外乱が加わったときのジブ起伏角度、起伏方向吊り荷振れ、吊り荷ロープ長の応答を図16(a)〜(c)に示す。外乱は風外乱を想定し、インパルス外乱を制御開始7s後に与えている。外乱による吊り荷振れはゲインスケジュールド制御器により速やかに制振されていることがわかる。比較として図17(a)〜(c)に位置決めのみのPID制御で操縦を行ったときの旋回方向マスト、旋回方向吊り荷振れ、旋回角度の応答を示す。マスト、吊り荷とも振動が残留していて、操縦者の技能が要求されることがわかる。
【0062】
上記したように、タワークレーンについてモデリングを行い、吊り荷ロープ長変動を考慮したLPVモデルからLFT表現を求めた。そして、操縦者の指令値から吊り荷、マストの振動を励起しないようなフィードフォワード入力を求めるフィルタを設計し、2自由度制御系を構成した。フィードバック制御系は実装が容易なLFT法を用いて、吊り荷ロープ長変動を考慮したゲインスケジュールド制御系を設計した。実験では、まずゲインスケジュールド制御系の有効性の確認を行い、更にレバー操作による吊り荷の搬送を2自由度制御により行った。
【0063】
その結果、本発明の方法を用いることにより、吊り荷ロープ長の変動を伴う操縦者の任意操作に対して、マストの振動を抑えながら、3次元空間の任意の位置への吊り荷の搬送を速やかに行えることから、操縦者の作業効率の向上が見込める。
【0064】
又、本発明では、図12の吊り荷角センサ12、13の設置を省略する方法を実施した。即ち、タワークレーンの運動の連成を考慮した一般化制御対象を用いて制御系を設計することにより、歪みゲージ又は加速度計からなるクレーン本体の変位センサ8,9による変位と、旋回角センサ10によるクレーン旋回角度と、起伏角センサ11によるジブ角度の情報(検出値)のみから、前記2自由度制御による吊り荷の振れ角の制振を行った。図18に吊り荷振れ角の応答を示した。図18中、実線は上記方法である吊り荷角センサを用いない場合の応答であり、一点鎖線は前記図12の吊り荷角センサ12,13を備えた場合の応答であり、破線は制振しない場合の応答である。上記吊り荷角センサを用いない方法においても、吊り荷角センサを用いた場合に比して若干性能は劣るものの、制振なしの場合に比べると大きな制振効果を奏する。従って、前記吊り荷角センサを用いない方法でも実際上有効に利用することができ、よって高価な吊り荷角センサを実装するための費用が削減でき安価な制振が可能になる。
【0065】
尚、本発明は上記形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0066】
【発明の効果】
上記した本発明のジブクレーンの制御方法及び装置によれば次のような優れた効果を奏し得る。
【0067】
ジブクレーンの吊り荷のロープ長変動を考慮した低次元モデルのLFT表現を求め、該LFT表現を用いたゲインスケジュールド制御方式によるフィードバック制御と、ノッチフィルタにプラントの逆特性を乗じた入力を形成するフィルタを求めて吊り荷とクレーン本体を励振させないように制御するフィードフォワード制御とからなる2自由度制御によってジブの旋回と起伏とを制御するようにしたので、ジブの旋回と起伏を行う既存のモータを制御することにより、吊り荷の位置決め制御、荷揺れの制振制御、及びマストの振動抑制制御を総合的に行ってジブクレーンの制振と吊り荷の位置決めとを同時に達成できる。
【0068】
ジブクレーンの振動が抑制されることにより、オペレータに違和感を与えることがなくなり、且つマストの揺れが防止されるために吊り荷の搬送を速やかに行うことができ、よってオペレータの熟練度によらず作業効率を向上できる。
強風や地震等の外乱に対しても制振機能を有しているので、新たに制振装置を設置することなく外乱に対する揺れを低減でき、しかも既存のモータを制御するのみであるため、既存のジブクレーンへの適用が容易に可能になる。
【0069】
吊り荷角センサの設置を省略した制振を行うことにより、高価な吊り荷角センサ実装の費用を削減して安価な制振が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のジブクレーンの制御方法の概要を示すフローチャートである。
【図2】タワークレーンの3次元モデルを示す斜視図である。
【図3】起伏方向低次元化モデルの側面図である。
【図4】旋回方向用低次元化モデルの斜視図である。
【図5】操縦者の角速度指令値を、吊り荷振れ固有振動数にノッチを有するフィルタにより整形し、モータの速度制御でこれに追従させる制御系のブロック線図である。
【図6】レバー操作による角速度指令値からマスト及び吊り荷の振動を励起しないように位置決めを行うフィードフォワード入力を実時間で生成するフィルタの制御系のブロック線図である。
【図7】制御対象の摂動を含んだ一般化プラントを構成したブロック線図である。
【図8】(a)は制御対象と同様の摂動ブロックを制御器が持つ相互接続を考えたブロック線図、(b)は制御器の摂動ブロックを制御対象側に引っ張りあげたブロック線図である。
【図9】乗法的誤差と重み関数のゲイン線図である。
【図10】(a)は制御器の起伏方向のゲインを表わし、(b)は吊り荷ロープ長を最も長くした時、最も短くした時のボード線図である。
【図11】(a)は制御器の旋回方向のゲインを表わし、(b)は同様に吊り荷ロープ長を最も長くした時、最も短くした時のボード線図である。
【図12】タワークレーン実験装置の概略図である。
【図13】(a)は吊り荷ロープ長を変動させる状態を示す線図、(b)はジブ起伏角度及び旋回角度にランプ状に目標値を与えたときのマスト最上部の変位を示す線図、(c)は吊り荷の起伏方向振り上がり角度を示す線図である。
【図14】(a)は起伏、旋回方向のレバー装置からの角速度指令を示す線図、(b)は吊り荷ロープ長を任意の長さに変更する指令を示す線図、(c)は起伏、旋回方向の制御入力と起伏、旋回方向のフィードフォワード入力を示す線図である。
【図15】(a)はマスト最上部の起伏方向と直角方向の変位を示す線図、(b)は旋回角ζの変化を示す線図、(c)は吊り荷の旋回方向振り上がり角度ψの変化を示す線図、(d)はマスト最上部の起伏方向の変位を示す線図、(e)はジブの起伏角度νの変化を示す線図、(f)は吊り荷の起伏方向振り上がり角度θの変化を示す線図である。
【図16】(a)は操作中に吊り荷に外乱が加わったときのジブ起伏角度の変化を示す線図、(b)は吊り荷の起伏方向振り上がり角度の変化を示す線図、(c)は吊り荷ロープ長の応答を示す線図である。
【図17】図16の比較であり、(a)は位置決めのみのPID制御で操縦を行ったときのマスト最上部の起伏方向と直角方向の変位を示す線図、(b)は吊り荷角度の変化を示す線図、(c)は旋回角の変化を示す線図である。
【図18】吊り荷角センサの設置を省略した方法における吊り荷振れ角の応答を、吊り荷角センサを備えた方法における吊り荷振れ角の応答、及び制振なしの場合の吊り荷振れ角の応答と比較して示した線図である。
【符号の説明】
1 マスト
2 ジブ
3 吊り荷
4 ロープ
5 旋回モータ
6 起伏モータ
8 クレーン本体の変位センサ(歪みゲージ)
9 クレーン本体の変位センサ(歪みゲージ)
10 旋回角センサ
11 起伏角センサ
12,13 吊り荷角センサ
14 操作レバー
15 制御器

Claims (6)

  1. ジブクレーンの吊り荷のロープ長変動を考慮した低次元モデルのLFT表現を求め、該LFT表現を用いたゲインスケジュールド制御方式によるフィードバック制御と、ノッチフィルタにプラントの逆特性を乗じた入力を形成するフィルタを求めて吊り荷とクレーン本体を励振させないように制御するフィードフォワード制御とからなる2自由度制御によってジブの旋回と起伏とを制御し、吊り荷のロープ長が変動しても吊り荷の変動を抑制し且つクレーン本体を励振させずに吊り荷を目標位置に移動させることを特徴とするジブクレーンの制御方法。
  2. 前記クレーン本体に外乱が作用した際に、前記2自由度制御にてジブの旋回と起伏とを制御することにより、クレーン本体の揺れを低減することを特徴とする請求項1に記載のジブクレーンの制御方法。
  3. 前記ジブクレーンが、マスト上端にジブを備えたタワークレーンであることを特徴とする請求項1又は2に記載のジブクレーンの制御方法。
  4. 旋回モータと起伏モータとを備えてジブの旋回と起伏とを行うジブクレーンの制御装置であって、
    ジブの旋回角センサ、ジブの起伏角センサ、吊り荷角センサ、クレーン本体の変位センサを少なくとも有する検出器と、
    ジブの旋回、起伏、吊り荷の巻き上げを行う操作レバーと、
    予め入力した吊り荷のロープ長変動を考慮した低次元モデルのLFT表現を用いてゲインスケジュールド制御を行うフィードバック制御系と、ノッチフィルタにプラントの逆特性を乗じた入力を形成するフィルタを求めて吊り荷とクレーン本体を励振させないように制御するフィードフォワード制御系とを備えた2自由度制御機能によって前記検出器による検出信号と操作レバーによる入力信号に基づき前記旋回モータと起伏モータの駆動を制御する制御器と、
    を備えたことを特徴とするジブクレーンの制御装置。
  5. 前記検出器の吊り荷角センサを省略し、ジブの旋回角センサ、ジブの起伏角センサ、クレーン本体の変位センサのみからの検出値に基づいてジブクレーンの運動の連成を考慮した一般化制御対象を用いて前記制御系を設計したことを特徴とする請求項4に記載のジブクレーンの制御装置。
  6. 前記ジブクレーンがマスト上端にジブを備えたタワークレーンであることを特徴とする請求項4又は5に記載のジブクレーンの制御装置。
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