JPH0657741B2 - 一液性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

一液性エポキシ樹脂組成物

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JPH0657741B2
JPH0657741B2 JP61226472A JP22647286A JPH0657741B2 JP H0657741 B2 JPH0657741 B2 JP H0657741B2 JP 61226472 A JP61226472 A JP 61226472A JP 22647286 A JP22647286 A JP 22647286A JP H0657741 B2 JPH0657741 B2 JP H0657741B2
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acid
epoxy resin
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dibasic acid
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清幹 平井
光二 竹内
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Ajinomoto Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一液性エポキシ樹脂組成物に関し、さらに詳
しくは、常温での安定性に優れ、かつ加熱時には比較的
低温で速やかに硬化し、可とう性の優れた硬化物が得ら
れることを特徴とするエポキシ樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
一液性エポキシ樹脂は二液性エポキシ樹脂に比べ、使用
直前の計量、混合、撹はんなどの繁雑な工程が不用であ
り、ポットライフが長いので品質が安定していて、材料
のロスが少ないなどの特徴を有しており、最近盛んに開
発が行われている。しかし、硬化物の物性という面では
まだ二液性エポキシ樹脂に及ばない点も多く、特に可と
う性等の物性や又、速硬化性に於いてはまだ二液性エポ
キシ樹脂に比べ、十分満足いくものが得られていないの
が現状である。
アジピン酸ジヒドラジドに代表されるヒドラジド化合物
は保存安定性の優れた一液性エポキシ樹脂用の潜在性硬
化剤としてよく使用されている。その中で、エイコサン
二酸ジヒドラジド(1)、8,12−エイコサジエン二酸ジ
ヒドラジド(2)はその特有の長鎖構造により、硬化物
が可とう性を有し、剥離強度、耐熱衝撃性等に優れた性
質を示す。
NH2NHCO(CH218CONHNH2 (1) NH2NHCO(CH26CH=CH−(CH22CH
=CH(CH26CONHNH2 (2) しかし、これらの長鎖ヒドラジド化合物は他の多くのヒ
ドラジド化合物同様、高融点化合物であり、エポキシ樹
脂の硬化に高温、長時間を有するという欠点があり、よ
り低温、短時間で硬化することが望まれている。
その解決法として硬化性を速めるため、例えばイミダゾ
ール化合物や2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノールを促進剤として加える方法がある。しかし、
これらの促進剤を用いると一般的に、上記のヒドラジド
化合物の特徴である硬化物の可とう性が損なわれるとい
う欠点がある。又、イミダゾール化合物や2,4,6−トリ
ス(ジメチルアミノメチル)フェノールは組成物の保存
安定性を損なうという欠点もある。
〔発明の目的〕
本発明者らは、保存安定性および硬化物の可とう性を損
なうことなくエイコサン二酸ジヒドラジド、8,12−エイ
コサジエン二酸ジヒドラジドの硬化速度を速めるため鋭
意検討した結果、上記ヒドラジド化合物と共に、二塩基
酸を共存させることにより硬化温度を大きく低下させ、
硬化時間を大巾に短縮することが可能であり、かつ可と
う性の優れた硬化物が得られることを発見し、本発明を
完成するに至った。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は (a)エポキシ樹脂 (b)下式(1)及び/または(2)で表されるヒドラ
ジド化合物 NH2NHCO(CH218CONHNH2 (1) NH2NHCO(CH26CH=CH−(CH22CH
=CH(CH26CONHNH2 (2) (c)二塩基酸 を必須成分とするエポキシ樹脂組成物から成る。
本発明に用いられる(a)エポキシ樹脂とは1分子中に
2個以上のエポキシ基を有するものであればいかなるも
のであってもよく、たとえばビスフェノールA,ビスフ
ェノールFなどの多価フェノールやグリセリンのような
多価アルコールとエピクロルヒドリンとの反応で得られ
るポリグリシジルエーテル、ポリカルボン酸から得られ
るポリグリシジルエステル、エポキシ化ノボラック、更
には過酸化法で得られる脂環式エポキシ樹脂等が挙げら
れる。又、可とう性という特徴をより生かす為に、CT
BN変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂等の
変性エポキシ樹脂も用いることができる。
(b)成分であるエイコサン二酸ジヒドラジド、8,12−
エイコサジエン二酸ジヒドラジドはそれぞれエイコサン
二酸、8,12−エイコサジエン二酸から通常のヒドラジド
化反応により得られる。すなわち、それぞれの酸をメタ
ノール、エタノールなどのアルコールでエステル化を行
い、次にそのエステルを抱水ヒドラジンと共に反応させ
ることにより該ヒドラジド化合物が得られる。
(b)成分のヒドラジド化合物の配合量は、 (a)成分のエポキシ樹脂と等当量数が適当であるが、
他の硬化剤成分が共存する場合や硬化条件によっては、
それより少ない量で用いても良い。通常、(a)成分1
00重量部に対しても5〜100重量部が適当である。
(c)成分の二塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、エイコサン二酸、
エイコジエン二酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン
酸、イソフタル酸、フタル酸、ジグリコール酸、チオジ
プロピオン酸などを挙げることができる。
又、偶数個の炭素鎖を持つ二塩基酸と奇数個の炭素鎖を
持つ二塩基酸を比べると、偶数個の炭素鎖を持つ二塩基
酸を(c)成分として用いた方が組成物の保存安定性が
より優れており、保存安定性の観点からは、特に偶数個
の炭素鎖を持つ二塩基酸が好ましい。
(c)成分の二塩基酸の配合量は(a)成分100重量
部に対して0.5〜30重量部が適当である。
また、本発明の組成物には所望によって、ジシアンジア
ミドやアジピン酸ジヒドラジドの様な他の潜在性硬化剤
やフィラー、顔料、可塑剤、カップリング剤、粘度調節
剤等の成分を加えても良い。
〔実施例の説明〕
以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
なお、貯蔵安定性の測定は40℃の恒温槽に配合物試料
を入れ、流動性のなくなるまでの日数を測定した。
ゲル化時間は、150℃に設定した電熱板上に試料約1
gを置き、スパチュラで撹はんしながら、流動性を失い
ゲル化するまでの時間を測定した。
ガラス転移温度は、150℃、1時間で硬化させた試料
を熱機械分析装置(TMA,理学電気(株)製)を用
い、TMAペネトレーション法にて測定した。
又、塗膜として使用した時の可とう性、密着性を評価す
る為、ブリキ板に配合物を塗布し150℃、1時間で硬
化させ、その塗膜のエリクセン試験を行った。
実施例 エピコート828(油化シェル(株)ビスフェノールA
系エポキシ樹脂、エポキシ当量185〜190)100
重量部とエイコサン二酸ジヒドラジド(1)50重量部
及びアジピン酸5重量部をらいかい機で混合し白色ペー
スト状の組成物を得た。
このようにして、表1に示すような配合にて組成物を調
製し、貯蔵安定性、ゲル化時間、ガラス転移温度及びエ
リクセン試験の測定を行い、その結果を表2に示した。
〔発明の効果〕
二塩基酸を加えない場合(比較例5,6)と比べ、本発
明の組成物は大きく硬化時間が短縮され、しかも促進剤
としてイミダゾール化合物を用いた場合(比較例7)の
ごとく保存安定性及び可とう性を損うことがないことが
表2よりわかり、本発明の効果が理解できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エポキシ樹脂 (b)下式(1)及び/または(2)で表されるヒドラ
    ジド化合物 NH2NHCO(CH218CONHNH2 (1) NH2NHCO(CH26CH=CH−(CH22CH
    =CH(CH26CONHNH2 (2) (c)二塩基酸 を必須成分とするエポキシ樹脂組成物
  2. 【請求項2】(c)二塩基酸が偶数炭素鎖を持つ二塩基
    酸である特許請求範囲第1項記載のエポキシ樹脂組成物
JP61226472A 1986-09-25 1986-09-25 一液性エポキシ樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0657741B2 (ja)

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