JPH0657630A - 防汚性弾性布帛の製造方法 - Google Patents

防汚性弾性布帛の製造方法

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JPH0657630A
JPH0657630A JP4224817A JP22481792A JPH0657630A JP H0657630 A JPH0657630 A JP H0657630A JP 4224817 A JP4224817 A JP 4224817A JP 22481792 A JP22481792 A JP 22481792A JP H0657630 A JPH0657630 A JP H0657630A
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JP
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elastic
fiber
fabric
weight
antifouling
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JP4224817A
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Toshihide Hibino
利秀 日比野
Yoshihisa Okamoto
佳久 岡本
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾力性に優れ且つ再汚染しにくい布帛を提供
する。 【構成】 弾性繊維と非弾性繊維とで形成された弾性糸
を準備する。弾性繊維は、ポリブチレンテレフタレート
系ポリエステルをハードセグメントとし、ポリオキシテ
トラメチレングリコール系ポリエーテルをソフトセグメ
ントとするブロック共重合体で形成されたものである。
また、非弾性繊維は、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤
を0.01〜0.5重量%含有したポリエチレンテレフタレー
トを、溶融紡糸して得られたものである。この弾性糸を
使用して、製編織を行ない編織物を得る。そして、この
編織物に非カチオン性繊維仕上剤を付与する。なお、弾
性糸は、製編織する前に予め作成しておいてもよいし、
製編織と同時に作成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗濯時において再汚染
のしにくい防汚性弾性布帛の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、弾性布帛は、水着やレオター
ド等のスポーツ用衣料の生地、靴下の生地又は自動車用
座席のカバーの生地等として使用されている。例えば、
スポーツ用衣料の生地に使用する場合には、弾性布帛が
白色であることを必要とすることが多い。このような場
合、弾性布帛又は弾性布帛を構成する弾性糸を、蛍光増
白剤で染色することが行なわれている。弾性糸は、一般
に、ポリウレタン繊維を芯としポリアミド繊維を鞘とす
るものであるため、蛍光増白剤はポリアミド繊維に付与
されるものである。しかし、蛍光増白剤が付与されたポ
リアミド繊維は、洗濯によって汚れを吸着しやすく、弾
性布帛に再汚染が生じるということがあった。
【0003】このような弾性布帛の再汚染を防止するた
めには、蛍光増白剤を付与しても再汚染の生じにくい繊
維を、弾性糸の鞘として使用すれば良いと考えられる。
本発明者等は、この観点から、ポリエステル繊維を弾性
糸の鞘とし、そしてこのポリエステル繊維に蛍光増白剤
を含有させることを試みた。しかし、鞘となるポリエス
テル繊維と芯であるポリウレタン繊維とは、ポリアミド
繊維とポリウレタン繊維との場合に比較して、その熱的
特性(例えば耐熱性)が大きく異なっており、高温染色
等によって所望の柄等を印捺しにくいという欠点があっ
た。更に、耐塩素性においても、ポリエステル繊維は優
れており、ポリウレタン繊維は劣っているため、両繊維
を混用すると、洗濯及び漂白時にポリウレタン繊維が劣
化しやすく、スポーツ用衣料の生地等としては採用しに
くいという欠点があった。また、ポリエステル繊維に蛍
光増白剤を含有させても、蛍光増白剤の種類によって
は、再汚染を有効に防止することはできなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、ポ
リウレタン繊維を使用せずにポリエーテルエステル繊維
を弾性繊維として使用すると共に、ある特定の蛍光増白
剤を含有させた非弾性繊維であるポリエステル繊維を使
用し、且つこの弾性繊維及び非弾性繊維に非カチオン性
繊維仕上剤を付与することによって、再汚染が有効に防
止できる弾性布帛を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記
(a)〜(c)の要件を満足する弾性糸で形成された編織物
に、非カチオン性繊維仕上剤を付与することを特徴とす
る防汚性弾性布帛の製造方法に関するものである。 記 (a)弾性糸は、弾性繊維と非弾性繊維とで形成されてい
ること。 (b)弾性繊維は、ポリブチレンテレフタレート系ポリエ
ステルをハードセグメントとし、ポリオキシテトラメチ
レングリコール系ポリエーテルをソフトセグメントとす
るブロック共重合体で形成されていること。 (c)非弾性繊維は、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤を
0.01〜0.5重量%含有したポリエチレンテレフタレート
を、溶融紡糸して得られたものであること。
【0006】本発明において、使用する弾性糸は、弾性
繊維と非弾性繊維とで形成されている。一般的には、弾
性繊維を芯とし非弾性繊維を鞘とする弾性糸が使用され
る。しかし、本発明においては、弾性繊維として特殊な
ものを採用したので、弾性繊維が表面に露出していても
差し支えない。従って、弾性繊維と非弾性繊維とをエア
ー交絡等によって混繊した弾性糸又は両繊維を引き揃え
て合撚等を施した弾性糸等、任意の形態の弾性糸を使用
することができる。なお、弾性糸は、製編織する前に作
成してもよいし、製編織と同時に作成するようにしても
よい。弾性繊維と非弾性繊維との混合割合は、弾性繊維
が弾性糸中に5〜50重量%の割合で混合されているのが
好ましく、特に10〜20重量%の割合で混合されているの
が最も好ましい。弾性繊維が5重量%未満しか混合され
ていないと、得られる布帛に良好な弾力性を付与しえな
い傾向が生じる。逆に、弾性繊維が50重量%を超えて混
合されていると、相対的に白度の良好な非弾性繊維が少
なくなり、得られる布帛の白度が低下する傾向が生じ
る。
【0007】弾性繊維は、ポリエステルとポリエーテル
とのブロック共重合体(以下、単に「ブロック共重合
体」と言う。)で形成されている。この際、ポリエステ
ルはハードセグメントとなり、ポリエーテルがソフトセ
グメントとなって、この両セグメントによって良好な弾
性が発揮されるのである。本発明で用いるポリエステル
は、ブチレンテレフタレート系ポリエステルである。即
ち、酸成分としてテレフタル酸又はテレフタル酸エステ
ル(以下、両者をまとめて単に「テレフタル酸」と言
う。)を用い、ジオール成分としてブチレングリコール
を用いたポリブチレンテレフタレートが代表である。ま
た、酸成分としてテレフタル酸と共に約20モル%以下の
他のジカルボン酸又はオキシカルボン酸を用いたもの、
ジオール成分としてブチレングリコールと共に約20モル
%以下の他のアルキレングリコールを用いたものも、本
発明で言うブチレンテレフタレート系ポリエステルであ
る。一方、本発明で用いるポリエーテルは、ポリオキシ
テトラメチレングリコール系ポリエーテルである。即
ち、テトラメチレングリコールを重合させたポリオキシ
テトラメチレングリコールが代表である。また、テトラ
メチレングリコールと共に約20モル%以下の他のテトラ
アルキレングリコールを重合させたものも、本発明で言
うポリオキシテトラメチレングリコール系ポリエーテル
である。ポリエーテルの重量平均分子量は、700〜4500
であるのが好ましく、特に700〜3000であるのが最も好
ましい。ポリエーテルの分子量が700より少ないと、ブ
ロック共重合体で形成される弾性繊維の弾力性が低下す
る傾向が生じる。逆に、ポリエーテルの分子量が4500を
超えると、ハードセグメントであるポリエステルとの相
溶性が低下し、得られる弾性繊維の均質性が低下する傾
向が生じる。また、ブロック共重合体中における、ポリ
エーテルとポリエステルとの重量比は、ポリエーテル/
ポリエステル=0.25〜4.0/1が好ましく、特に0.4〜2.5
/1が最も好ましい。ポリエーテルのポリエステルに対
する重量比が0.25よりも少なくなると、得られる弾性繊
維の弾力性が低下する傾向が生じる。逆に、ポリエーテ
ルの重量比が4.0を超えると、ブロック共重合体の融点
降下が大きくなって、熱的特性が低下する傾向が生じ
る。
【0008】本発明で使用するブロック共重合体は、従
来公知の任意の方法で製造することができる。例えば、
テレフタル酸又はテレフタル酸ジメチル,ブチレングリ
コール及びポリオキシテトラメチレングリコールの三成
分を仕込んで、加熱して重合反応を進行させてブロック
共重合体を得ることができる。また、ポリブチレンテレ
フタレート及びポリオキシテトラメチレングリコールの
二成分を仕込んで、加熱して重合反応を進行させてブロ
ック共重合体を得てもよい。ブロック共重合体を製造す
る際には、必要に応じて任意の触媒を使用することがで
きる。また、製造時において、各種安定剤,紫外線吸収
剤,増粘分岐剤,艶消剤,着色剤等も、所望に応じて添
加することができる。
【0009】本発明で使用する非弾性繊維は、ポリエチ
レンテレフタレートを溶融紡糸して得られたものであ
る。ここで言うポリエチレンテレフタレートは、酸成分
としてテレフタル酸を使用し、ジオール成分としてエチ
レングリコールを使用して得られたものを指称している
が、酸成分又はジオール成分としてテレフタル酸以外の
もの又はエチレングリコール以外のものを、第三成分と
して少量共重合したものも包含する趣旨である。そし
て、ポリエチレンテレフタレート中には、ベンゾオキサ
ゾール系蛍光増白剤が、0.01〜0.5重量%含有されてい
る。ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤の添加量が0.01重
量%未満であると、得られる非弾性繊維の白度が十分な
ものとならないため好ましくない。逆に、ベンゾオキサ
ゾール系増白剤の添加量が0.5重量%を超えると、得ら
れる非弾性繊維が黄変するので好ましくない。このよう
に、所定量のベンゾオキサゾール系蛍光増白剤が含有さ
れたポリエチレンテレフタレートを溶融紡糸して、非弾
性繊維が得られるのである。なお、ベンゾオキサゾール
系蛍光増白剤を含有していないポリエチレンテレフタレ
ートを溶融紡糸して繊維を得た後、この繊維にベンゾオ
キサゾール系蛍光増白剤を付与しても、本発明において
目的としている再汚染防止性を有効に発揮させることは
できない。また、本発明で使用する非弾性繊維は、一般
的に非複合型繊維であるが、複合型繊維を採用してもよ
い。しかし、この場合には、ベンゾオキサゾール系蛍光
増白剤を含有したポリエチレンテレフタレート成分を繊
維表面に露出させる必要がある。例えば、芯鞘型の複合
型繊維を採用する場合には、ポリエチレンテレフタレー
ト成分を鞘成分にする必要がある。これは、蛍光増白剤
を含有させた成分を表面に露出させ、得られる防汚性弾
性布帛の白度を高めるためである。
【0010】以上の如き、弾性繊維と非弾性繊維とで形
成された弾性糸を用いて製編織し、所望の編織物を得
る。編織物は全て弾性糸で形成されていてもよいし、弾
性糸と共に他の糸条が交編織されていてもよい。そし
て、この編織物に非カチオン性繊維仕上剤を付与する。
ここで、非カチオン性繊維仕上剤とは、カチオン性繊維
仕上剤以外の繊維仕上剤のことを意味し、アニオン性繊
維仕上剤,ノニオン性繊維仕上剤及び両性繊維仕上剤の
ことを意味している。具体的には、アニオン性繊維仕上
剤としては、サンスタットES-11(三洋化成工業株式会
社製、帯電防止剤),ロイヤルソフトA-10(一方社油脂
工業株式会社製、柔軟剤),デスタットFN-40(共栄社
製、帯電防止剤)等のアニオン性界面活性剤、又はウェ
ットシリコーンEP-68(日華化学株式会社製、柔軟剤)
等のアニオン性物質を使用することができる。また、ノ
ニオン性繊維仕上剤としては、ビクロン75N(一方社油
脂工業株式会社性、柔軟剤)やノイランO-6(一方社油
脂工業株式会社性、帯電防止剤)等のノニオン性界面活
性剤、又はアサヒガードAG-730(明成化学株式会社製、
撥水剤)等のノニオン性物質を使用することができる。
本発明において、非カチオン性繊維仕上剤を使用する理
由は、編織物に汚れが吸着しにくいようにするためであ
る。即ち、カチオン性繊維仕上剤を編織物に付与する
と、編織物表面のゼータ電位が上昇して、汚れを吸着し
やすくなるのである。非カチオン性繊維仕上剤を編織物
に付与する方法としては、浸漬法,ディップ−ニップ
法,スプレー法等の従来公知の方法を採用すればよい。
【0011】
【作用】本発明に係る方法で得られた弾性布帛は、一般
的に、ゼータ電位が−15mV以下である。ここで、ゼー
タ電位とは、液体と固体の間に相対運動が起こるとき
の、固体相と液体相の電位差であって、洗濯時における
繊維への汚れ等の界面現象を支配する要因の一つと考え
られている。従って、本発明に係る方法で得られた弾性
布帛は、ゼータ電位が低いため、洗濯時における再汚染
が生じにくいのである。このように、ゼータ電位が低い
理由は、以下の二点によるものと考えられる。即ち、非
弾性繊維が、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤を0.01〜
0.5重量%含有したポリエチレンタレフタレートを、溶
融紡糸して得られたものだからである。例えば、ポリエ
チレンテレフタレート繊維に後染法でベンゾオキサゾー
ル系蛍光増白剤を付与すると、ゼータ電位が−15mV以
下にならず、洗濯時における再汚染が生じやすくなる。
また、編織物に非カチオン性繊維仕上剤を付与するから
である。例えば、編織物にカチオン性繊維仕上剤を付与
すると、ゼータ電位が−15mV以下にならず、洗濯時に
おける再汚染が生じやすくなるのである。
【0012】
【実施例】
実施例1 イーストブライトOB-1(イーストマンコダック社製、ベ
ンゾオキサゾール系蛍光増白剤)をポリエチレンテレフ
タレートの重量に対して、0.1重量%含有させたチップ
を285℃で溶融して紡糸口金に供給し、280℃の温度で溶
融紡糸して1500m/minで巻き取った。次に、温度90℃
で延伸倍率3.2倍にて延伸し、150℃でヒートセットして
75デニール/36フィラメントの非弾性繊維を得た。この
際、糸切れ等の問題は発生せず、製糸性は良好であっ
た。この非弾性繊維を、三菱重工業株式会社製LS-6型仮
撚機を用いて、撚数2470T/M,ヒーター温度190℃及
び210℃の条件で仮撚加工を施した。
【0013】一方、エステル化反応器にテレフタル酸ジ
メチル19.4kg及び1,4-ブタンジオール9.0kgを仕込ん
で、テトラブチルチタネート10gを触媒として、常圧下
210℃で2時間30分エステル交換反応を行なった。得られ
たポリブチレンテレフタレートを重合缶に移送し、ポリ
テトラメチレングリコール(重量平均分子量2000)33kg
と酸化防止剤(チバガイギー社製、イルガノックス101
0)50gを添加し、250℃の温度で3時間、減圧下で重縮
合反応を行なった。このようにして得られたポリエステ
ルとポリエーテルのブロック共重合体の極限粘度[η]
は2.25であった。このブロック共重合体を減圧乾燥後、
溶融紡糸機で紡糸温度230℃で紡糸した後、2.5倍に延伸
し、140℃の温度で弛緩熱処理して、50デニール/3フィ
ラメントの弾性繊維を得た。
【0014】以上のようにして得られた非弾性繊維と弾
性繊維とを用いて、福原精機株式会社製LPJH型の編機
(釜径33”,ゲージ28G)にて添糸編方式で、両繊維を
引き揃えて弾性糸を作成しながら鹿の子組織の編地を得
た。得られた編地を、ノニオン性界面活性剤を1g/l
含む水溶液で80℃で10分間の条件でリラックス精練を行
ない、脱水,乾燥した。その後、この編地をビクロン75
N(ノニオン性柔軟剤、一方社油脂工業株式会社製)を
含有する処理浴に浸漬し、二本ロールマングルにて絞り
率85%で搾液して乾燥した後、市金工業社株式会社製ヒ
ートセッターにて170℃で1分間の条件でヒートセットを
行なって、防汚性弾性布帛を得た。この防汚性弾性布帛
は、表1に示す如く、優れた防汚性能と弾力性を有する
ものであった。
【0015】
【表1】
【0016】表1中に示した各項目の測定方法は、以下
のとおりである。 [ゼータ電位]:株式会社島津製作所製の流動電位測定
装置ZP-10B型を使用し、試料形態を14mmφ×10mmのうず
巻型にして、測定溶液としてKClを10-3モル/l溶解さ
せたイオン交換水(PH7)を用いて測定した。 [再汚染防止性]:下記に示した油性汚染剤と乾性汚染
剤を3:1の割合で混合した合成汚染源0.75g、トリポリ
リン酸ソーダ5g、ラウリルベンゼンスルホン酸ソーダ5
gを、蒸留水中に分散させて1l(1リットル)の再汚染
液を作成した。 記 (油性汚染剤) ステアリン酸 12.5重量% オレイン酸 12.5重量% 硬化油 12.5重量% オリーブ油 12.5重量% セチルアルコール 8.5重量% 固形パラフィン 21.5重量% コレステロール 5.0重量% カーボンブラック 15.0重量% (乾性汚染剤) 粘土 55.0重量% ポルトランドセメント 17.0重量% 酸化第二鉄 0.5重量% γ−デカン 8.75重量% カーボンブラック 1.75重量% シリカゲル 17.0重量% 次に、JIS-L-0844の洗濯堅牢度試験方法に用いるラウン
ダーメーター試験機を用い、試験ビンに上記再汚染液20
0mlと上記洗濯堅牢度試験方法に用いるスチールボー
ル10個を入れ、5cm×5cmにカットした試験片を4枚入れ
て密閉し、40±2℃にて1時間の処理を行なった。この
後、試験片を取り出して流水すすぎを行ない、更に40℃
の水100mlでラウンダーメーターにて10分間洗浄した
後、試験片を取り出した。その後、流水ですすいで25℃
の水100mlでラウンダーメーターにて10分間二度の洗
浄を行ない、更に流水すすぎを二度繰り返した後、脱水
してタンブラーにて乾燥した。乾燥後、汚染用グレース
ケールにて級判定を行なった。判定は五段階で行ない、
5級は再汚染が全くなく良好であることを示し、1級は
著しい再汚染(黒ずむ)があったことを示している。 [伸長率]:JIS-L-1018法に基づき、1.5kg荷重をかけ
て測定した。 [伸長回復率]:長さl0の試料に、JIS-L-1018法に基
づいて1.5kg荷重をかける。そして、伸長率の80%まで
伸長して試料の長さを測定し、この長さをl1とする。
伸長した状態で、1分間放置した後、除重して3分間放置
する。そして、試料の長さを測定し、その長さをl2
する。以上測定した試料の長さl0,l1,l2を用い
て、次式によって伸長回復率を算出する。[(l1
2)/(l1−l0)]×100 [弾性反発力]:実施例で使用した弾性繊維及び非弾性
繊維よりなる弾性糸と同デニールのポリウレタン系糸条
を使用して、実施例と同組織にて編織したポリウレタン
系弾性布帛を基準にして、官能検査によって弾性反発力
を次のとおり判定した。◎…ポリウレタン系弾性布帛と
同様、○…ポリウレタン系弾性布帛に比べて若干劣る、
△…ポリウレタン系弾性布帛に比べてかなり劣る、×…
ポリウレタン系弾性布帛に比べて極めて劣る。
【0017】実施例2 実施例1で使用したビクロン75N(ノニオン性柔軟剤、
一方社油脂工業株式会社製)を含有する処理浴に代え
て、サンスタットES-11(アニオン性帯電防止剤、三洋
化成工業株式会社製)を10g/l含有する処理浴を使用
した以外は、実施例1と同様にして防汚性弾性布帛を得
た。この防汚性弾性布帛は、表1に示す如く、優れた防
汚性能と弾力性を有するものであった。
【0018】比較例1 実施例1で使用したビクロン75N(ノニオン性柔軟剤、
一方社油脂工業株式会社製)を含有する処理浴に代え
て、ビクロンE-64(カチオン性柔軟剤、一方社油脂工業
株式会社製)を含有する処理浴を使用した以外は、実施
例1と同様にして弾性布帛を得た。この弾性布帛は、表
1に示す如く、弾力性に優れているものの、再汚染防止
性が1級と非常に悪かった。
【0019】比較例2 実施例1で使用したビクロン75N(ノニオン性柔軟剤、
一方社油脂工業株式会社製)を含有する処理浴に代え
て、TA-267(カチオン性帯電防止剤、花王株式会社製)
を含有する処理浴を使用した以外は、実施例1と同様に
して弾性布帛を得た。この弾性布帛は、表1に示す如
く、弾力性に優れているものの、再汚染防止性が1級と
非常に悪かった。
【0020】比較例3 実施例1で使用した弾性繊維に代えて、実施例1で使用
した非弾性繊維を使用し、非弾性繊維のみを用いて実施
例1と同様の方法で防汚性布帛を得た。この防汚性布帛
は、表1に示すように、再汚染防止性には優れている
が、弾力性が乏しいものであった。
【0021】比較例4 実施例2で使用した弾性繊維に代えて、実施例2で使用
した非弾性繊維を使用し、非弾性繊維のみを用いて実施
例2と同様の方法で防汚性布帛を得た。この防汚性布帛
は、表1に示すように、再汚染防止性には優れている
が、弾力性が乏しいものであった。
【0022】比較例5 非弾性繊維を製造する際に、蛍光増白剤を用いずに製造
し、リラックス精練後に高圧液流染色機を使用して、ユ
ビテックスEBF(チバガイギー社製、後染用ベンゾオキ
サゾール系蛍光増白剤)を1%o.w.f.にて、130℃で30分
間の条件で染色した以外は、実施例1と同様にして防汚
性弾性布帛を得た。得られた防汚性弾性布帛は、表1に
示すように、弾力性には優れているものの、再汚染防止
性が2級と悪かった。
【0023】比較例6 比較例5で使用したビクロン75N(ノニオン性柔軟剤、
一方社油脂工業株式会社製)を含有する処理浴に代え
て、サンスタットES-11(アニオン性帯電防止剤、三洋
化成工業株式会社製)を10g/l含有する処理浴を使用
した以外は、比較例5と同様にして防汚性弾性布帛を得
た。この防汚性弾性布帛は、表1に示す如く、弾力性に
は優れているものの、再汚染防止性が2級と悪かった。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る防汚
性弾性布帛の製造方法は、ベンゾオキサゾール系蛍光増
白剤を0.01〜0.5重量%含有したポリエチレンテレフタ
レートを、溶融紡糸して得られた非弾性繊維を使用し、
且つ繊維仕上剤として非カチオン性のものを使用したの
で、白度に優れ且つ再汚染の生じにくい防汚性弾性布帛
が得られるという効果を奏する。また、非弾性繊維であ
るポリエステル繊維と共に使用する弾性繊維として、ポ
リエーテルとポリエステルとのブロック共重合体を採用
したので、弾性繊維としてポリウレタン系繊維を使用し
た場合と異なり、非弾性繊維と弾性繊維とはその熱的特
性や耐塩素性が同程度であるので、高温処理等がしやす
いと共に、得られた防汚性弾性布帛を洗濯及び漂白した
場合にも、部分的に変質しにくいという効果を奏するも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D03D 15/08 7199−3B

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)〜(c)の要件を満足する弾性糸で
    形成された編織物に、非カチオン性繊維仕上剤を付与す
    ることを特徴とする防汚性弾性布帛の製造方法。 記 (a)弾性糸は、弾性繊維と非弾性繊維とで形成されてい
    ること。 (b)弾性繊維は、ポリブチレンテレフタレート系ポリエ
    ステルをハードセグメントとし、ポリオキシテトラメチ
    レングリコール系ポリエーテルをソフトセグメントとす
    るブロック共重合体で形成されていること。 (c)非弾性繊維は、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤を
    0.01〜0.5重量%含有したポリエチレンテレフタレート
    を、溶融紡糸して得られたものであること。
JP4224817A 1992-07-30 1992-07-30 防汚性弾性布帛の製造方法 Pending JPH0657630A (ja)

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JP4224817A Pending JPH0657630A (ja) 1992-07-30 1992-07-30 防汚性弾性布帛の製造方法

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JP (1) JPH0657630A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7829654B2 (en) * 2004-05-11 2010-11-09 Lurgi Zimmer Gmbh Method for producing elastomeric copolyesters

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US7829654B2 (en) * 2004-05-11 2010-11-09 Lurgi Zimmer Gmbh Method for producing elastomeric copolyesters

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