JPH065686Y2 - サイドドライブ型ロ−タリ耕耘装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、入力軸の回動力を機体横端部に伝達する回転
軸が内装された機体横方向の第１伝動ケース、及び、こ
の第１伝動ケースの端部に上端部が連結され、かつ、前
記回転軸の回動力を耕耘爪軸に伝達するチェーンが内装
された機体上下方向の第２伝動ケースを設け、前記回転
軸の前記第２伝動ケースに突入している端部にチェーン
スプロケット及びスプロケット抜止め具を付設すると共
に、前記スプロケット抜止め具の着脱のための開口を前
記第２伝動ケースの上部横側部に設けたサイドドライブ
型ロータリ耕耘装置に関する。

〔従来の技術〕 従来、潤滑油注入のための専用の注油口を第２伝動ケー
スに設けることにより、第２伝動ケースに対する油注入
を迅速にすることを可能にされていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

スプロケット抜止め具の着脱のため上記開口の他に前記
注油口をも備えさせることから、これらの開口にかかわ
らず第２伝動ケースが所望の強度を有するように第２伝
動ケースの肉厚を比較的大にせねばならず、第２伝動ケ
ースの面から耕耘装置全体が重くなっていた。

本考案の目的は、第２伝動ケースに対する潤滑油注入が
迅速に行なえるように、しかも、第２伝動ケースの軽量
化ができるようにする点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の特徴構成は、冒記したサイドドライブ型ロータ
リ耕耘装置において、前記第２伝動ケースの上部横側部
に設けられた開口を、前記回転軸の軸芯方向視で前記回
転軸の全体が内部に臨む状態で、かつ、前記回転軸に対
して下側に偏芯させて設けた点にあり、その作用及び効
果は次の通りである。

〔作用〕

すなわち、開口の内部に回転軸の全体が臨んでいるので
スプロケット抜止め具の開口からの着脱が支障なく行な
えるのである。

開口が回転軸に対してこれの下側に偏芯すると、同芯状
に位置する場合に比べて開口を小さいものにしても、開
口下端と回転軸端との隙間が極力大になる。このため
に、前記開口を注油口に利用しても、潤滑油を回転軸や
チェーンスプロケットに触れさせないケース内に迅速に
落下させ得る。

〔考案の効果〕

前記隙間の大きさによって潤滑油注入が迅速にできて、
この面から耕耘装置の生産性向上ができるものでありな
がら、スプロケット抜止め具の着脱のための開口を注油
口に利用できて注油口を特別に設けなくて済むこと、及
び、前記開口を極力小型に済ませ得ることから、開口に
起因する強度低下を極力少なく抑えて第２伝動ケースの
肉厚を極力薄く済ませられるようになり、耕耘装置全体
の軽量化が可能になった。

〔実施例〕

第１図に示すように、機体前方に向けて入力軸(1)を突
設してあるベベルギアケース部分(2)、このベベルギア
ケース部分(2)の左側に連結してある伝動ケース部分(3
a)、前記ベベルギアケース部分(2)の右側に連結してあ
るパイプ部分(3b)の夫々から成る機体横方向の第１伝動
ケース(3)の右側端部に機体上下方向の支持フレーム(4)
の上端部を、かつ、前記第１伝動ケース(3)の左側端部
に機体上下方向の第２伝動ケース(5)の上端部を夫々着
脱自在に連結し、そして、前記第２伝動ケース(5)の下
端部と、前記支持フレーム(4)の下端部とにわたって耕
耘爪軸(6)を架設し、さらに、前記第２伝動ケース(5)の
内側壁(5a)と、前記支持フレーム(4)の内側に夫々左右
のサイドカバー(7a),(7b)を取付けると共に、前記両サ
イドカバー(7a),(7b)にわたって上部カバー(7c)を取付
けて、トラクターに連結して使用されるサイドドライブ
型ロータリ耕耘装置を構成してある。

前記ベベルギアケース部分(2)には、前記入力軸(1)のベ
ベルギア部(1a)、このベベルギア部(1a)に咬合するベベ
ルギア(8a),(8b)、及び、前記ベベルギア(8a),(8b)のう
ちのいずれか一方に咬合しかつ回転軸(10)にそれと一体
回転すべく摺動自在に取付けたクラッチスリーブ(9)を
内装して、クラッチスリーブ(9)をシフトフォーク（図
示せず）により摺動操作することにより、前記回転軸(1
0)に対する正逆転伝動を可能にしてある。又、第１ケー
ス部分(5A)と、この第１ケース部分(5A)の端部に溶接さ
れた第２ケース部分(5B)とから成る２つ割りの前記第２
伝動ケース(5)には、前記回転軸(10)の前記第２伝動ケ
ース(5)に突入している端部に付設したチェーンスプロ
ケット(11)、このチェーンスプロケット(11)に対するス
プロケット抜止め具としての止め輪(14)、複数のロータ
(6a)・・を備えた前記耕耘爪軸(6)に取付けたスプロケッ
ト(12)、前記両スプロケット(11),(12)に巻回して前記
回転軸(10)の回動力を前記耕耘爪軸(6)に伝達するチェ
ーン(13)、及び、前記チェーン(13)を押圧して緊張させ
る後述のチェーンタイトナー(15)等を内装してある。つ
まり、入力軸(1)の回動力を回転軸(10)により機体横端
部に伝達し、該箇所でチェーン(13)により耕耘爪軸(6)
に伝達するようにしてある。

第２図に示すように、前記第１ケース部分(5A)の上部両
側に形成したチェーンタイトナー装着用開口(16),(16)
夫々を閉塞するカバー(17),(17)にブラケット(18),(18)
を取付け、このブラケット(18),(18)夫々に付設の枢支
ピン(19),(19)のチェーンタイトナー(15),(15)を装着す
ると共に、これらチェーンタイトナー(15),(15)の非作
用側端部に突設したピン(20),(20)と前記カバー(17),(1
7)との間に夫々チェーンタイトナー(15),(15)を前記チ
ェーン(13)側へ押圧付勢するためのスプリング(21),(2
1)を設けてある。

第１図に示すように、前記第２伝動ケース(5)の上部横
側部に前記止め輪(14)の着脱のための開口(22)を、前記
回転軸(10)の軸芯方向視で前記回転軸(10)の全体が内部
に臨む状態で、かつ、開口(22)の中心線(X)が前記回転
軸(10)の軸芯(Y)に対して下側に偏芯する状態で設け
て、開口(22)を通して止め輪(14)の着脱が支障なく行な
え、かつ、第２伝動ケース(5)に対する注油が迅速に行
なえるようにしてある。尚、第１図に示す(23)は、前記
開口(22)を閉塞するためのキャップである。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】 図面に本考案に係るサイドドライブ型ロータリ耕耘装置
の実施例を示し、第１図はロータリ耕耘装置の伝動構造
を示す展開断面図、第２図は第１図におけるII−II線断
面図である。 (1)……入力軸、(3)……第１伝動ケース、(5)……第２
伝動ケース、(6)……耕耘爪軸、(10)……回転軸、(13)
……チェーン、(14)……スプロケット抜止め具、(22)…
…開口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】入力軸(1)の回動力を機体横端部に伝達す
   る回転軸(10)が内装された機体横方向の第１伝動ケース
   (3)、及び、この第１伝動ケース(3)の端部に上端部が連
   結され、かつ、前記回転軸(10)の回動力を耕耘爪軸(6)
   に伝達するチェーン(13)が内装された機体上下方向の第
   ２伝動ケース(5)を設け、前記回転軸(10)の前記第２伝
   動ケース(5)に突入している端部にチェーンスプロケッ
   ト(11)及びスプロケット抜止め具(14)を付設すると共
   に、前記スプロケット抜止め具(14)の着脱のための開口
   (22)を前記第２伝動ケース(5)の上部横側部に設けたサ
   イドドライブ型ロータリ耕耘装置であって、前記第２伝
   動ケース(5)の上部横側部に設けられた開口(22)を、前
   記回転軸(10)の軸芯方向視で前記回転軸(10)の全体が内
   部に臨む状態で、かつ、前記回転軸(10)に対して下側に
   偏芯させて設けてあるサイドドライブ型ロータリ耕耘装
   置。