JPH0656385U - ２段駐車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 下床と上床との２段駐車装置において、前後
車輪の一方を載せる上床の可動面を下床からの常設の突
出部分なしで支持させる。 【構成】 自動車を駐車させる下床１の上方に、固定面
２ａと、可動面２ｂとより構成された上床２を配置す
る。可動面２は、下床１に当接する下向きの閉鎖位置か
ら下床１へ自動車を侵入させるように上方へ開放可能に
固定面２ａの先端部に枢着させる。下床１には、奥行方
向へラック８を埋め込み、可動面２ｂの裏面にステー９
の先端部を枢着させると共に、その下端部には、下床１
に沿って走行する車輪と、ラック８に噛合するピニオン
と、車輪の走行に伴いステー９を介して可動面２ｂを開
閉させるように、ピニオンを回転駆動するモータとを取
付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、地面、コンクリート面等の下床とその上方の上床とに２段に自動車 を駐車させ得る特に個人住宅用の２段駐車装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種の駐車装置としては、特開昭４９−８７０７３或は実開昭５１−１１９ ２８４により、上床の途中に枢着されたステーを起伏させることにより、上床を 下床から浮かせて、その下側にも駐車させるのが周知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような駐車装置に対して、可動する上床に加わる荷重を低減させるために 、特開昭５２−３５０７２より、上床の半分だけを可動にしたのも周知となって いる。この場合、下床に立設されたラックに、可動面に取付けたピニオンを噛合 させ、可動面に載った自動車の車輪によりウォームギヤを介して回転駆動するこ とにより浮かせている。したがって、可動面をウォームギヤで拘束できるが、い ずれにしてもラックが目障りとなり、また危険である。さらに、自動車のエンジ ンを駆動源としており、場合によっては作動させ得ないこともある。

【０００４】 よって、本考案は、前後車輪の一方を載せる上床の可動面を下床からの常設の 突出部分なしで支持し、しかも自動車を駆動源としない２段駐車装置を提供する ことを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、この目的を達成するために、請求項１により、自動車を駐車させる 下床の上方に、固定面と、可動面とより構成された上床を配置し、可動面は、下 床に当接する下向きの閉鎖位置から下床へ自動車を侵入させるように上方へ開放 可能に固定面の先端部に枢着させ、下床には、奥行方向へラックを埋め込み、可 動面の裏面にステーの先端部を枢着させると共に、ステーの下端部には、下床に 沿って走行する車輪と、ラックに噛合するピニオンと、車輪の走行に伴いステー を介して可動面を開閉させるように、ピニオンを回転駆動するモータとを取付け たことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

可動面の閉鎖状態で、自動車は、可動面から侵入して前後車輪を固定面及び可 動面にそれぞれ載せて駐車することができる。下床に駐車させる場合、モータに よりピニオンをラックに沿って回転駆動し、車輪を先方へ走行させることにより 、ステーを徐々に立てて可動板を上方へ開放させる。

【０００７】

【実施例】

図１乃至図３は本考案の一実施例による２段駐車装置を示す。 下床１は、コンクリートの水平面１ａと、先方を登り勾配の傾斜面１ｂとで形 成されている。上床２は、４方を支柱２ｃで支持されて下床１に対して平行な固 定面２ａと、その先端部にピン２ｄで枢着された可動面２ｂより構成されている 。可動面２ｂの先端部は、下床１の入口位置に下向きに傾斜して当接して、下側 の駐車部分を閉鎖すると共に、上床２へ自動車を出入させる。

【０００８】 可動面２ｂの先端部分の両側には、ステー９の先端部がそれぞれピン９ａで枢 着されている。傾斜面１ｂの両側には、奥行方向にラック８が傾斜面１ｂにほぼ 同一面状に埋め込まれている。ステー９の下端部には、図２に示すように、ブラ ケット１１が取付けられて車輪１０を支持し、側方にブラケット１７が取付けら れてラック８に噛合するピニオン１６を支持すると共に、このピニオンを減速器 を介して駆動するモータ１５が固定されている。

【０００９】 車輪１０の走行領域の入口側の終端部分には、下床１の水平部分１ｃ及びラッ ク８の水平部分８ａがそれぞれ形成されると共に、水平部分１ｃの端面は車輪１ ０に対する階段状のほぼ垂直のストッパ面１ｄとして形成されている。

【００１０】 可動面２ｂの奥行長は、自動車の前後車輪の一方のみを載せ、かつ閉鎖可能で あると共に、開放時に傾斜面１ｂにほぼ平行に開放するように設定されている。 ステー９の長さは、図１の２点鎖線で示すように、車輪１０がストッパ面１ｄに 当接した状態でステー９が後倒し、可動面２ｂに対してほぼ９０°になるように 設定されている。

【００１１】 モータ１５からは給電ケーブルが導出され、車輪１０の走行に連動して伸縮自 在にケーブル格納部（図示せず）へ案内されている。また、モータ１５には、車 輪１０をストッパ面１ｄに当接させる走行位置及び奥へ走行して可動面２ｂを閉 鎖させる走行位置間で往復動させるように、スイッチ操作で正逆方向へ回転制御 する制御回路が付属している。

【００１２】 図１の実線で示す可動面２ｂの閉鎖状態で、その先端部は下床１の先端部に支 持されて、自動車は可動面２ｂから侵入し、前後車輪を固定面２ａ及び可動面２ ｂにそれぞれ載せて駐車させることができる。下床１に駐車させる場合、モータ １５を駆動させることにより、ピニオン１６をラック８に沿って回転駆動させ、 車輪１０を先方へ走行させる。これにより、ステー９は徐々に立って可動板２ｂ を上方へ開放させる。走行終端位置では車輪１０は水平面１ｃに達し、さらに可 動面２ｂの荷重により車輪１０はストッパ面１ｄに当接させられる。したがって 、ピニオン１６を拘束しなくても車輪１０が後退することはなく、荷重は主とし てステー９を介して車輪１０に加わる。 可動面２ｂを閉鎖させる場合には、モータ１７を逆回転させ、自重も利用して 後退させ、可動面２ｂの先端が下床１に当接した時点で停止させる。

【００１３】

【考案の効果】

請求項１の考案によれば、上床の可動面で前後車輪の一方を支持するために、 可動部分の支持構造に加わる荷重を軽減できると共に、車庫に付属した専用の駆 動装置で開閉可能となり、動作の信頼性も向上する。上床を起伏式のステーで開 閉駆動するために、通常状態において下床からの突出部分がなくなり、安全性が 確保され、見栄えも良くなる。

【００１４】 請求項２の考案によれば、開放状態の可動面を支持するステーの下端部を下床 により拘束でき、ピニオン及びラック間の拘束が不要となり、駆動機構が簡単に できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による２段駐車装置の概略断
面図である。

【図２】同装置のステー下端部の正面図である。

【図３】同ステー部分の入口側終端位置での正面図であ
る。

【符号の説明】

１ 下床 １ｂ 傾斜面 １ｄ ストッパ面 ２ 上床 ２ａ 固定面 ２ｂ 可動面 ８ ラック ９ ステー １０ 車輪 １５ モータ １６ ピニオン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車を駐車させる下床の上方に、固定
   面と、可動面とより構成された上床を配置し、前記可動
   面は、前記下床に当接する下向きの閉鎖位置から前記下
   床へ自動車を侵入させるように上方へ開放可能に前記固
   定面の先端部に枢着させ、 前記下床には、奥行方向へラックを埋め込み、 前記可動面の裏面にステーの先端部を枢着させると共
   に、前記ステーの下端部には、前記下床に沿って走行す
   る車輪と、前記ラックに噛合するピニオンと、前記車輪
   の走行に伴い前記ステーを介して前記可動面を開閉させ
   るように、前記ピニオンを回転駆動するモータとを取付
   けたことを特徴とする２段駐車装置。
2. 【請求項２】 下床が少なくとも部分的に先方へ向けて
   登り勾配の傾斜面として形成されると共に、この傾斜面
   にラックを埋め込み、 車輪の走行領域の終端部分の前記下床及び前記ラック
   は、ほぼ水平に形成すると共に、前記終端部分の前記下
   床の端面は、前記車輪に対する階段状のストッパ面とし
   て形成し、 ステーの長さは、前記車輪がストッパ面に当接した状態
   で前記ステーが奥行方向へ倒れるように設定されている
   ことを特徴とする請求項１の２段駐車装置。