JPH065625A - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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JPH065625A
JPH065625A JP18280892A JP18280892A JPH065625A JP H065625 A JPH065625 A JP H065625A JP 18280892 A JP18280892 A JP 18280892A JP 18280892 A JP18280892 A JP 18280892A JP H065625 A JPH065625 A JP H065625A
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JP
Japan
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film
type semiconductor
semiconductor film
blocking
silicide layer
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JP18280892A
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Hiromitsu Ishii
裕満 石井
Kazuhiro Sasaki
和広 佐々木
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】i型半導体膜のチャンネルとなる領域を保護す
るブロッキング膜をゲート絶縁膜にダメージを与えるこ
となく形成して、薄膜トランジスタの製造歩留を向上さ
せる。 【構成】基板1上にゲート電極2を形成し、その上にゲ
ート絶縁膜3とi型半導体膜4と金属膜10とを成膜
し、金属膜10をパターニングしてブロッキング膜10
aを形成した後、i型半導体膜4の表面のシリサイド層
11を酸化処理とエッチング処理とにより除去してか
ら、i型半導体膜4の上にn型半導体膜5を介してソー
ス,ドレイン電極6,7を形成するとともにn型半導体
膜5を分離し、この後、ブロッキング膜10aを除去
し、次いでi型半導体膜4のチャンネル領域の表面のシ
リサイド層11を酸化処理とエッチング処理とにより除
去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜トランジスタの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄膜トランジスタとして、逆スタガー型
と呼ばれる構造のものがある。図2は従来の逆スタガー
型薄膜トランジスタの断面図である。
【0003】この薄膜トランジスタは、ガラス等からな
る絶縁性基板1の上に形成されたゲート電極2と、この
ゲート電極2を覆うSi N(窒化シリコン)からなるゲ
ート絶縁膜3と、このゲート絶縁膜3の上に前記ゲート
電極2に対向させて形成されたa−Si (アモルファス
シリコン)からなるi型半導体膜4と、このi型半導体
膜4の上に、n型不純物をドープしたa−Si からなる
n型半導体膜5を介して形成されたソース電極6および
ドレイン電極7とで構成されており、上記n型半導体膜
5は、ソース電極6とドレイン電極7との間において分
離されて、前記i型半導体膜4にチャンネルを形成して
いる。
【0004】また、上記逆スタガー型の薄膜トランジス
タでは、一般に、i型半導体層4のの上に、そのチャン
ネルとなる領域を保護するブロッキング膜8を設けてい
る。このブロッキング膜8は、薄膜トランジスタの製造
においてi型半導体膜4の上に成膜したn型半導体膜5
を分離する際に、i型半導体膜4のチャンネル領域がダ
メージを受けるのを防ぐために設けられており、このブ
ロッキング膜5は一般に、Si Nで形成されている。
【0005】上記薄膜トランジスタは、次のような製造
方法で製造されている。
【0006】[工程1]まず、基板1上にゲート電極2
を形成し、その上に、ゲート絶縁膜3と、i型半導体膜
4と、ブロッキング膜用絶縁膜とを順次成膜する。な
お、ゲート電極2は、基板1上にゲート電極用金属膜を
スパッタ装置により成膜し、この金属膜をフォトリソグ
ラフィ法によりパターニングして形成されており、ま
た、ゲート絶縁膜3とi型半導体膜4とブロッキング膜
5は、プラズマCVD装置により連続して成膜されてい
る。
【0007】[工程2]次に、上記ブロッキング膜用絶
縁膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングし、i
型半導体膜4のチャンネルとなる領域を覆うブロッキン
グ膜8を形成する。
【0008】[工程3]次に、上記i型半導体膜4の上
に、n型半導体膜5を介してソース電極6およびドレイ
ン電極7を形成するとともに、前記n型半導体膜5をブ
ロッキング膜8の上において分離してi型半導体膜4に
チャンネルを形成し、薄膜トランジスタを完成する。
【0009】なお、この工程では、n型半導体膜5をプ
ラズマCVD装置によって成膜し、その上にソース,ド
レイン電極用金属膜をスパッタ装置により成膜した後、
前記金属膜とn型半導体膜5とその下のi型半導体膜4
とをフォトリソグラフィ法によってトランジス素子の外
形にパターニングし、この後、前記金属膜をi型半導体
膜4のチャンネル領域に対応する部分において分離して
ソース,ドレイン電極6,7を形成するとともに、この
ソース,ドレイン電極6,7間において前記n型半導体
膜5を分離している。
【0010】この場合、n型半導体膜5は、ブロッキン
グ膜8の上においてエッチングされるため、n型半導体
膜5の分離時にi型半導体膜4のチャンネルとなる領域
がエッチングされてダメージを受けることはない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の薄膜トランジスタの製造方法では、i型半導体膜4
のチャンネルとなる領域を保護するブロッキング膜8を
ゲート絶縁膜3と同質の絶縁膜(Si N膜)で形成して
いるため、このブロッキング膜用絶縁膜をパターニング
してブロッキング膜8を形成する際に、i型半導体膜4
の下のゲート絶縁膜3にダメージを与えてしまうことが
あった。
【0012】これは、i型半導体膜4にピンホールがあ
るため、ブロッキング用絶縁膜のパターニング時に、そ
のエッチング液がi型半導体膜4のピンホールを通って
ゲート絶縁膜3に達し、このゲート絶縁膜3もエッチン
グされてしまうからであり、そのため、ゲート絶縁膜3
にピンホール等の欠陥が発生してしまう。
【0013】なお、ブロッキング用絶縁膜のパターニン
グを、エッチング液を用いるウエットエッチングによっ
て行なっているのは、ドライエッチングでは、ブロッキ
ング用絶縁膜のエッチングに続いてその下のi型半導体
膜4もエッチングされてしまうためである。
【0014】そして、上記のようにゲート絶縁膜3にピ
ンホール等の欠陥が発生すると、ゲート電極2とソー
ス,ドレイン電極6,7との間に短絡が発生して、薄膜
トランジスタが欠陥品となってしまう。このため、従来
の製造方法は、薄膜トランジスタの製造歩留が悪いとい
う問題をもっていた。
【0015】本発明は、i型半導体膜のチャンネルとな
る領域を保護するブロッキング膜をゲート絶縁膜にダメ
ージを与えることなく形成して、薄膜トランジスタの製
造歩留を向上させることができる薄膜トランジスタの製
造方法を提供することを目的としたものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上にゲー
ト電極を形成し、その上に、ゲート絶縁膜と、シリコン
からなるi型半導体膜と、ブロッキング膜用金属膜とを
順次成膜する工程と、前記ブロッキング膜用金属膜をパ
ターニングして前記i型半導体膜のチャンネルとなる領
域を覆うブロッキング膜を形成する工程と、前記ブロッ
キング膜用金属膜のパターニングにより露出されたi型
半導体膜の表面をまず酸化処理し、次いでエッチング処
理して、前記ブロッキング膜用金属膜の成膜時に前記i
型半導体膜の表面に生成したメタルシリサイド層を除去
する工程と、前記i型半導体膜の上にn型半導体膜を介
してソース電極およびドレイン電極を形成するととも
に、前記n型半導体膜を前記ブロッキング膜の上におい
て分離し、この後、前記ブロッキング膜を除去して前記
i型半導体膜のチャンネル領域を露出させる工程と、前
記i型半導体膜のチャンネル領域の表面をまず酸化処理
し、次いでエッチング処理して、前記チャンネル領域の
表面の前記メタルシリサイド層を除去する工程と、によ
って薄膜トランジスタを製造するものである。
【0017】
【作用】このように、i型半導体膜のチャンネルとなる
領域を保護するブロッキング膜を金属膜で形成すれば、
そのパターニングを、ゲート絶縁膜はエッチングしない
エッチング液を用いて行なうことができるため、ブロッ
キング膜の形成時にそのエッチング液がi型半導体膜の
ピンホールを通ってゲート絶縁膜に達しても、このゲー
ト絶縁膜がダメージを受けることはないし、また、n型
半導体膜を分離した後に前記ブロッキング膜を除去すれ
ば、ソース,ドレイン間を電気的に分離することができ
る。
【0018】また、上記ブロッキング膜は、i型半導体
膜の上に成膜したブロッキング膜用金属膜をパターニン
グして形成するが、この場合、i型半導体膜の上に前記
金属膜を成膜すると、シリコンからなるi型半導体膜の
表面(金属膜との界面)に導電性をもつメタルシリサイ
ドの層が生成する。そして、このメタルシリサイド層
は、ブロッキング膜用金属膜のパターニングおよびn型
半導体膜を分離した後のブロッキング膜の除去に用いる
エッチング液ではほとんどエッチングされないため、こ
のメタルシリサイド層がi型半導体膜の表面に残るが、
このメタルシリサイド層は、i型半導体膜の表面をまず
酸化処理し、次いでエッチング処理することによって除
去することができる。
【0019】そして、本発明では、ブロッキング膜用金
属膜をパターニングしてブロッキング膜を形成した後、
i型半導体膜の表面のメタルシリサイド層を除去してか
ら、i型半導体膜の上にn型半導体膜を介してソース電
極およびドレイン電極を形成しているため、i型半導体
膜とn型半導体膜との良好なオーミックコンタクトを得
ることができるし、また、n型半導体膜を分離し、さら
にブロッキング膜を除去した後に、i型半導体膜のチャ
ンネル領域の表面のメタルシリサイド層を除去している
ため、i型半導体膜に、ソース,ドレイン間リークのな
い良好なチャンネルを形成することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1を参照して説
明する。なお、図1において、図2に示した従来の薄膜
トランジスタと対応するものには同符号を付し、重複す
る説明は省略する。
【0021】[工程1]まず、図1(a)に示すよう
に、ガラス等からなる絶縁性基板1の上に、従来の製造
方法と同様にしてゲート電極2を形成し、その上に、S
i Nからなるゲート絶縁膜3と、a−Si からなるi型
半導体膜4と、Cr (クロム)等からなるブロッキング
膜用金属膜10とを順次成膜する。なお、ゲート絶縁膜
3とi型半導体膜4はプラズマCVD装置により連続し
て成膜し、ブロッキング膜用金属膜10はスパッタ装置
により成膜する。
【0022】この場合、i型半導体膜4の上にブロッキ
ング膜用金属膜10を成膜すると、a−Si からなるi
型半導体膜4とブロッキング膜用金属膜10との界面
に、メタルシリサイドの層(以下、シリサイド層とい
う)11が生成する。
【0023】[工程2]次に、図1(b)に示すよう
に、上記ブロッキング膜用金属膜10をフォトリソグラ
フィ法によりパターニングして、i型半導体膜4のチャ
ンネルとなる領域を覆うブロッキング膜10aを形成す
る。
【0024】この場合、上記ブロッキング膜用金属膜1
0のパターニングはウエットエッチングによって行なう
が、このブロッキング膜用金属膜10は、Si Nからな
るゲート絶縁膜3はエッチングしないエッチング液でエ
ッチングできるから、ブロッキング膜10aの形成時に
そのエッチング液がi型半導体膜4のピンホールを通っ
てゲート絶縁膜3に達しても、このゲート絶縁膜3がダ
メージを受けることはない。
【0025】一方、上記ブロッキング膜用金属膜10の
成膜時にi型半導体膜4との界面に生成したシリサイド
層11は、ブロッキング膜用金属膜10のパターニング
に用いるエッチング液ではほとんどエッチングされない
ため、このシリサイド層11はi型半導体膜4の表面に
残るが、前記シリサイド層11は導電性をもっているた
め、このシリサイド層11をそのままi型半導体膜4の
表面に残しておいたのでは、i型半導体膜4とその上に
形成するn型半導体膜5との良好なオーミックコンタク
トが得られなくなってしまう。
【0026】[工程3]そこで、この製造方法では、上
記ブロッキング膜10aを形成した後、ブロッキング膜
用金属膜10のパターニングにより露出されたi型半導
体膜4の表面のシリサイド層11を図1(c)に示すよ
うに除去している。
【0027】このシリサイド層11の除去は、i型半導
体膜4の表面をまず酸素プラズマによって酸化処理し、
次いでi型半導体膜4の表面を、弱い弗酸(NH4 )F
系のエッチング液を用いてエッチング処理する方法で行
なう。このように、i型半導体膜4の表面を酸化処理し
てからエッチング処理すると、i型半導体膜4の表面の
シリサイド層11が無くなり、i型半導体膜4の清浄な
面が現れる。
【0028】この場合、i型半導体膜4の表面を酸化処
理すると、上記メタルシリサイドの金属成分が酸化され
て金属酸化物となるため、弱い弗酸系のエッチング液で
も、上記シリサイド層11をエッチングすることができ
る。
【0029】なお、前記酸化処理は、i型半導体膜4の
表面のシリサイド層11だけをその全厚にわたって酸化
させ、シリサイド層11の下のi型半導体膜4は酸化さ
せないように、シリサイド層11の厚さに応じて酸化時
間を制御して行ない、また前記エッチング処理も、シリ
サイド層11の厚さに応じてエッチング時間を制御して
行なう。
【0030】そして、上記シリサイド層11のエッチン
グを弱い弗酸系のエッチング液で行なえば、このエッチ
ング液がi型半導体膜4のピンホールを通ってゲート絶
縁膜3に達しても、このゲート絶縁膜(Si N膜)3が
エッチングされてダメージを受けることはほとんどな
い。
【0031】[工程4]次に、図1(d)に示すよう
に、上記i型半導体膜4の上に、n型不純物をドープし
たa−Si からなるn型半導体膜5を介してソース電極
6およびドレイン電極7を形成するとともに、前記n型
半導体膜5をブロッキング膜10aの上において分離
し、この後、前記ブロッキング膜10aを除去してi型
半導体膜4のチャンネル領域を露出させる。
【0032】この工程では、まず従来の製造方法と同様
に、n型半導体膜5をプラズマCVD装置によって成膜
し、その上にソース,ドレイン電極用金属膜をスパッタ
装置により成膜した後、前記金属膜とn型半導体膜5と
その下のi型半導体膜4とをフォトリソグラフィ法によ
ってトランジス素子の外形にパターニングし、この後、
前記金属膜をi型半導体膜4のチャンネル領域に対応す
る部分において分離してソース,ドレイン電極6,7を
形成するとともに、このソース,ドレイン電極6,7間
において前記n型半導体膜5を分離する。この場合、n
型半導体膜5は、ブロッキング膜10aの上においてエ
ッチングされるため、n型半導体膜5の分離時にi型半
導体膜4のチャンネルとなる領域がエッチングされてダ
メージを受けることはない。
【0033】また、上記ブロッキング膜10aの除去
は、上記[工程2]におけるブロッキング膜用金属膜1
0のパターニングに使用したエッチング液を用い、上記
n型半導体膜5の分離により露出された部分をエッチン
グして行なう。したがって、この場合も、i型半導体膜
4にダメージを与えることはないし、また、Si Nから
なるゲート絶縁膜3は前記エッチング液ではほとんどエ
ッチングされないため、このエッチング液がi型半導体
膜4のピンホールを通ってゲート絶縁膜3に達しても、
このゲート絶縁膜3がダメージを受けることはない。
【0034】このブロッキング膜10aを除去すると、
金属膜からなるブロッキング膜10aを介して短絡され
ていたソース,ドレイン間が電気的に分離される。な
お、前記ブロッキング膜10aの両側縁部はソース側と
ドレイン側とに分離されたn型半導体膜5で覆われてい
るため、このブロッキング膜10aの両側縁部はエッチ
ングされずに図1(d)に示したように残るが、この両
側縁部はブロッキング膜10aの中央部分の除去によっ
て互いに切離されているから、n型半導体膜5の下にブ
ロッキング膜10aの両側縁部が残っても問題はない。
【0035】ただし、上記i型半導体膜4のチャンネル
領域の表面には、ブロッキング膜用金属膜10の成膜時
に生成したシリサイド層11があり、このシリサイド層
11は上記ブロッキング膜10aの除去に用いるエッチ
ング液ではエッチングされないため、このシリサイド層
11がi型半導体膜4のチャンネル領域の表面に残る。
そして、前記シリサイド層11は導電性をもっているた
め、このシリサイド層11をそのまま残しておいたので
は、i型半導体膜4のチャンネル領域に、ソース,ドレ
イン間リークが発生してしまう。
【0036】[工程5]そこで、この製造方法では、上
記ブロッキング膜10aを除去した後、i型半導体膜4
のチャンネル領域の表面に残っているシリサイド層11
を図1(e)に示すように除去して、薄膜トランジスタ
を完成している。
【0037】上記シリサイド層11の除去は、上記[工
程3]におけるシリサイド層11の除去と同様に、i型
半導体膜4のチャンネル領域の表面をまず酸素プラズマ
によって酸化処理し、次いでi型半導体膜4の表面を、
弱い弗酸系のエッチング液を用いてエッチング処理する
方法で行なう。
【0038】この場合も、i型半導体膜4の表面を酸化
処理すると、メタルシリサイドの金属成分が酸化されて
金属酸化物となるため、弱い弗酸系のエッチング液で上
記シリサイド層11をエッチングすることができるし、
また、このエッチング液がi型半導体膜4のピンホール
を通ってゲート絶縁膜3に達しても、このゲート絶縁膜
(Si N膜)3がエッチングされてダメージを受けるこ
とはほとんどない。
【0039】なお、この場合も、前記酸化処理は、i型
半導体膜4の表面のシリサイド層11だけをその全厚に
わたって酸化させ、シリサイド層11の下のi型半導体
膜4は酸化させないように、シリサイド層11の厚さに
応じて酸化時間を制御して行ない、また前記エッチング
処理も、シリサイド層11の厚さに応じてエッチング時
間を制御して行なう。
【0040】そして、i型半導体膜4のチャンネル領域
の表面のシリサイド層11を除去すると、このチャンネ
ル領域にもi型半導体膜4の清浄な面が現れるため、i
型半導体膜4に、ソース,ドレイン間リークのない良好
なチャンネルを形成することができる。
【0041】なお、上記チャンネル領域のシリサイド層
11は、その中央部分を除去されるだけで、n型半導体
膜5およびその下に残されたブロッキング膜10aで覆
われている両側縁部はエッチングされずに図1(e)に
示したように残るが、この両側縁部はシリサイド層11
の中央部分の除去によって互いに切離されているから、
このシリサイド層11の両側縁部が残っても問題はな
い。
【0042】また、i型半導体膜4の表面のシリサイド
層11を除去すると、このシリサイド層11が無くなっ
た分だけi型半導体膜4の膜厚が薄くなるが、i型半導
体膜4の上にブロッキング膜用金属膜10を成膜したと
きにi型半導体膜4の表面に生成するシリサイド層11
の厚さは10nm程度以下であるため、シリサイド層1
1の除去によるi型半導体膜4の膜厚の減少はほとんど
問題にならない。
【0043】そして、上記製造方法では、i型半導体膜
4のチャンネルとなる領域を保護するブロッキング膜1
0aを金属膜で形成しているため、このブロッキング膜
10aの形成時にそのエッチング液がi型半導体膜4の
ピンホールを通ってゲート絶縁膜3に達しても、このゲ
ート絶縁膜3がダメージを受けることはないし、また、
n型半導体膜5を分離した後に前記ブロッキング膜10
aを除去しているため、ソース,ドレイン間を電気的に
分離することができる。
【0044】また、上記製造方法では、ブロッキング膜
用金属膜10をパターニングしてブロッキング膜10a
を形成した後、前記ブロッキング膜用金属膜10の成膜
時にi型半導体膜4の表面に生成したシリサイド層11
を除去してから、i型半導体膜4の上にn型半導体膜5
を介してソース電極6およびドレイン電極7を形成して
いるため、i型半導体膜4とn型半導体膜5との良好な
オーミックコンタクトを得ることができるし、また、n
型半導体膜5を分離し、さらにブロッキング膜10aを
除去した後に、i型半導体膜4のチャンネル領域の表面
のシリサイド層11を除去しているため、i型半導体膜
に、ソース,ドレイン間リークのない良好なチャンネル
を形成することができる。
【0045】したがって、上記製造方法によれば、i型
半導体膜4のチャンネルとなる領域を保護するブロッキ
ング膜10aをゲート絶縁膜3にダメージを与えること
なく形成して、ゲート電極2とソース,ドレイン電極
6,7との間の短絡の発生をなくし、薄膜トランジスタ
の製造歩留を向上させることができるし、また、i型半
導体膜4とn型半導体膜5とのオーミックコンタクトが
良好で、かつソース,ドレイン間リークもない、良好な
特性の薄膜トランジスタを得ることができる。
【0046】なお、上記実施例では、i型半導体膜4の
表面に生成したシリサイド層11を除去する際の酸化処
理を酸素プラズマによって行なっているが、この酸化処
理は、硝酸のような酸化剤を用いて行なっても、また紫
外線照射によるオゾン酸化によって行なってもよく、こ
れらの酸化方法によれば、前記シリサイド層11をその
下のi型半導体膜4をほとんど酸化させることなく酸化
処理することができるから、i型半導体膜4の表面の膜
質が酸化によって変化し、製造された薄膜トランジスタ
の特性が変化するのをより確実に防ぐことができる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、i型半導体膜のチャン
ネルとなる領域を保護するブロッキング膜をゲート絶縁
膜にダメージを与えることなく形成して、ゲート電極と
ソース,ドレイン電極との間の短絡の発生をなくし、薄
膜トランジスタの製造歩留を向上させることができる
し、また、i型半導体膜とn型半導体膜とのオーミック
コンタクトが良好で、かつソース,ドレイン間リークも
ない、良好な特性の薄膜トランジスタを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による薄膜トランジスタの製
造方法を示す各工程における断面図。
【図2】従来の薄膜トランジスタの断面図。
【符号の説明】
1…基板、2…ゲート電極、3…ゲート絶縁膜、4…i
型半導体膜、5…n型半導体膜、6…ソース電極、7…
ドレイン電極、10…ブロッキング膜用金属膜、10a
…ブロッキング膜、11…シリサイド層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にゲート電極を形成し、その上に、
    ゲート絶縁膜と、シリコンからなるi型半導体膜と、ブ
    ロッキング膜用金属膜とを順次成膜する工程と、 前記ブロッキング膜用金属膜をパターニングして前記i
    型半導体膜のチャンネルとなる領域を覆うブロッキング
    膜を形成する工程と、 前記ブロッキング膜用金属膜のパターニングにより露出
    されたi型半導体膜の表面をまず酸化処理し、次いでエ
    ッチング処理して、前記ブロッキング膜用金属膜の成膜
    時に前記i型半導体膜の表面に生成したメタルシリサイ
    ド層を除去する工程と、 前記i型半導体膜の上にn型半導体膜を介してソース電
    極およびドレイン電極を形成するとともに、前記n型半
    導体膜を前記ブロッキング膜の上において分離し、この
    後、前記ブロッキング膜を除去して前記i型半導体膜の
    チャンネル領域を露出させる工程と、 前記i型半導体膜のチャンネル領域の表面をまず酸化処
    理し、次いでエッチング処理して、前記チャンネル領域
    の表面の前記メタルシリサイド層を除去する工程と、 からなることを特徴とする薄膜トランジスタの製造方
    法。
JP18280892A 1991-11-15 1992-06-18 薄膜トランジスタの製造方法 Pending JPH065625A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18280892A JPH065625A (ja) 1992-06-18 1992-06-18 薄膜トランジスタの製造方法
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