JPH0656049B2

JPH0656049B2 - フロアパネル支持装置

Info

Publication number: JPH0656049B2
Application number: JP32002687A
Authority: JP
Inventors: 裕正中; 紀男中村; 武彦奥島; 隆夫奥村; 辰夫庄司
Original assignee: Naka Technical Laboratory Co Ltd; Naka Corp
Current assignee: Naka Technical Laboratory Co Ltd; Naka Corp
Priority date: 1987-12-17
Filing date: 1987-12-17
Publication date: 1994-07-27
Anticipated expiration: 2009-07-27
Also published as: JPS63184654A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、基準床面に固定した支持脚により該基準床面
上にフロアパネルを支持するようにしたフロアパネル支
持装置に関するものである。

（従来の技術）コンクリート床等の基準床面の上方に多数のフロアパネ
ルを敷設し、フロアパネルと基準床面との間にケーブル
や換気ダクト等を配設できる自由空間を確保した二重床
構造、すなわちフリーアクセスフロアが知られている。

このようなフリーアクセスフロアのうちでも特に電算機
室に施工されるタイプのものでは、ケーブルが多いこと
から、床高を高くする必要がある。従つて、フロアパネ
ルの四隅に一体に支持脚を設けたものでは、材料費がか
かる上に、床下空間を狭くするので、フロアパネルと別
体にした独立型の支持脚が使用されている。

独立型の支持脚を使用したフロアパネル支持装置とし
て、例えば第８図に示すものが知られている。このフロ
アパネル支持装置によれば、コンクリート床等の基準床
面１００に支持脚下端の受台基盤２００を接着剤によつ
て強固に固定し、該受台基盤２００に溶接等の手段で立
設した柱脚３００の上端部に、螺合機構を利用した高さ
調節台４００を設けて構成されている。ここで５００は
フロアパネル支持装置上に敷設されたフロアパネルを示
している。

上記フロアパネル支持装置では、受台基盤２００（柱脚
３００）が基準床面１００に対して強固に固定された構
造であるから、地震により水平荷重が作用すると、フロ
アパネル支持装置の曲げモーメントは第９図に示すよう
に柱脚３００の下端側で大きく作用する。換言すれば、
受台基盤２００と基準床面１００との接着強度により耐
震性能を発揮させる構造になつている。また、柱脚３０
０には転倒を防止するために柱脚３００と基準床面１０
０との間に補強杆６００を設ける場合がある。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら、柱脚３００の下端側に大きな曲げモーメ
ントが作用するようにして、該曲げモーメントを接着剤
によつて基準床面に固定された受台基盤２００で受ける
ようにしていることから、次のような問題があつた。す
なわち、接着剤は接着作業条件（基準床面の表面状態
等）により左右され、また経年変化により接着強度が低
下することから、所定の耐震性能を満足するためには大
きな接着面積が必要となり、このため受台基盤200を大
きく設定しなければならず、施工が面倒となる。また、
受台基盤２００のみでは大きな曲げモーメントを支える
ことは難しいので別途補強杆６００を設ける必要がある
が、補強杆６００を設けると床下空間を広くとることが
できないので、ケーブル等の敷設空間が減少するという
問題があつた。

またストリンガーは単に嵌合されているだけで、ガタ等
があるため十分に荷重が伝えられず、重量が載置される
部分の支持脚の受台基盤２００に荷重が集中し、荷重の
集中する支持脚毎に補強が必要であるという問題があつ
た。

そこで、本発明の目的は、施工が容易で、床下空間を広
くとれ、支持脚を含む構造体全体によつて耐震構造を構
成することができるフロアパネル支持装置を提供するこ
とにある。

（問題点を解決するための手段）上記目的を達成するため本発明のフロアパネルの支持装
置は次のような構成を採る。すなわち、基準床面に複数
の支持脚を所定間隔をおいて立設し、隣り合う前記支持
脚の頂部間にそれぞれストリンガーを架設し、該ストリ
ンガー上にフロアパネルを敷設すると共に前記ストリン
ガーで前記フロアパネルの辺縁を支承し、前記フロアパ
ネルの各コーナー部をパネル押えによって前記支持脚の
上端に対して固定してなる、フロアパネルの支持装置に
おいて、前記支持脚は、それぞれ、前記基準床面に固定
される受台基盤と、該受台基盤に立設されたネジ部と、
該ネジ部に螺合した調節ナットと、該調節ナットにその
下端を支持された柱脚と、該柱脚を前記調節ナットに対
して回り止めする締付部材と、前記柱脚の上端に設けら
れたストリンガー受け台とを有し、隣り合う前記支持脚
の前記ストリンガー受け台に前記ストリンガーの両端部
をそれぞれ係脱自在に係合させることにより、隣り合う
前記支持脚間に前記ストリンガーをそれぞれ架設し、前
記パネル押えを前記支持脚に対して締結することによ
り、前記ストリンガー受け台と前記フロアパネルとの間
に前記ストリンガーを挟着して固定したことを特徴とす
る、フロアパネルの支持装置である。

（作用）このような構成のフロアパネルの支持装置では、受け台
基盤に立設されたネジ部に調節ナットを螺合させ、この
調節ナットを上下動させることにより高さ調節可能に構
成している。しかし、調節ナットを回転させて柱脚の高
さ調節をした後は、調節ナットをネジ部に対して固定す
ることなく、締付部材により柱脚を調節ナットに対して
回り止めすることによって調節ナットの位置を固定する
ように構成したから、柱脚は調節ナットとネジ部との間
に、機構上、本来的に存在している遊び（クリアラン
ス）の範囲でネジ部、すなわち受け台基盤に対して変位
し得る。調節ナットと受け台基盤のネジ部とからなるネ
ジ機構の遊びは小さいものであるが、柱脚の下端におい
て変位可能な範囲が小さくても柱脚の上端におていは柱
脚の長さに比例してその傾斜量は大きくなる。しかも、
この傾斜量は、柱脚やストリンガーの撓み量に比較して
はるかに大きい値であるから、この意味で、柱脚の下端
部はネジ部に対してピン結合状態にあるということがで
きる。したがって、柱脚は下端部を中心にして揺動し、
その上端部において曲げモーメントをストリンガーに伝
達する一方で、その下端部においてはネジ部に揺動可能
に係合して、受け台基盤に曲げモーメントが生じないよ
うにしている。

（実施例）以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。

第１図ないし第４図は、本発明の第一実施例を示す。フ
リーアクセスフロア１は複数のフロアパネル２をコンク
リート床等の基準床面３上に敷設し構成されるが、フロ
アパネル２を基準床面３上に支持する支持脚４はフロア
パネル２を敷設する前に基準床面３に固定される。

支持脚４はフリーアクセスフロア１の中央部においては
互いに隣設する四枚のフロアパネル２のコーナー部２ａ
が四つ集合する位置の下方に配置され、またフリーアク
セスフロア１の壁面側の部分においては互いに隣接する
二枚のフロアパネル２のコーナー部２ａが二つ集合する
位置の下方に配置されている。

支持脚４は、第２図及び第３図に示すように、方形状の
受台基盤５の上面中央部に高さ調節台６を介して円筒状
の柱脚７を立設し、かつ該柱脚７の上端部にストリンガ
ー受け台８を設けて構成されている。ここで受台基盤５
は接着剤によつて基準床面３に固定される。また、高さ
調節台６は、受台基盤５の上面中央部に立設したネジ部
１０に外周面に柱脚７の下端を受けるフランジ１１を有
した調節ナット１２を螺合して構成されており、該調節
ナット１２を柱脚７の下端部に固定するボルト・ナット
からなる締付部材１３を緩めて調節ナット１２を回動操
作することにより、柱脚７（調節ナット１２）をネジ部
１０に対して上下方向に移動させて支持脚４の高さを調
節することができる。ストリンガー受け台８は十字状に
形成されており、その中央部にパネル押え受３６が立設
され、またその各端部８ａの両側にストリンガー１５の
端部を挾持するように側壁部８ｂが設けられ、また該端
部８ａの底面８ｃに突起３１が設けられ、側壁８ｂには
凹部３２が形成されている。

柱脚７の上端部間には、ストリンガー受け台８を介し
て、フロアパネル２の四辺部に沿つて延在するようにし
てストリンガー１５が架設されている。このストリンガ
ー１５は断面コ字状に形成され、端部の底面１５ａには
突起３１に嵌合するようにテーパー状にバーリングされ
た孔１６が設けられており、また側壁１５ｂには凹部３
２と係合する凸部１７が形成されている。

ストリンガー１５はフロアパネル２を固定することによ
つて、フロアパネル２と柱脚７の上端のストリンガー受
け台８との間に挟着状態で固定される。

今、第１図ないし第４図に基づいて、フリーアクセスフ
ロア１の施工方法について説明する。先ず受台基盤５を
基準床面３の所定位置に固定し、次いで、調節ナット１
２を回転させて調節ナット１２の高さを調節した後、柱
脚７の下端を調節ナット１２のフランジ１１に係合さ
せ、支持させる。そして、締付部材１３を調節ナットに
対して締め付けることにより調節ナット１２の回止めを
し、調節ナット１２の位置を固定する。このように、調
節ナット１２をネジ部１０に対して固定することなく、
締付部材１３により柱脚７を調節ナット１２に対して固
定するように構成にした。従って、調節ナット１２とネ
ジ部１０との間は締結状態にはなく、ネジ機構上存在し
ている遊び（クリアランス）の範囲で揺動するピン結合
状態となっている。次に、ストリンガー１５を柱脚７上
端のストリンガー受け台８の端部８ａの側壁部８ｂ，８
ｂ間に嵌挿する。この時ストリンガー１５の底面１５ａ
の孔１６に、ストリンガー受け台８の底面８ｃの突起３
１を嵌合する。また凸部１７は、凹部３２と係合してス
トリンガー１５の抜けを防止する。なお、凸部１７と凹
部３２とは、あくまでストリンガー１５の抜け止め用に
設けられた係合手段であるから、凸部１７と凹部３２と
の係合部分はストリンガー１５の端部に生じたモーメン
トを受け得るだけの剛接接合を提供しない。

そしてフロアパネル２を敷設し、パネル押え３５をパネ
ル押え受３６に嵌挿締付けすることで、ストリンガー１
５は、フロアパネル２と柱脚７の上端部のストリンガー
受け台８との間に固定され、ストリンガー１５と柱脚７
とによるラーメン構造体が構成される。

このようにして、ストリンガー１５の端部をストリンガ
ー受け台８に固定すると、第４図に示すように、例えば
水平荷重Ｆが作用すると、同図の右側に位置するストリ
ンガー１５の端部は同図の矢印ａ方向のモーメントに対
し抵抗して該モーメントを受け止める。

第７図は、フロアパネル支持装置が地震等による水平荷
重を受けた時に、フロアパネルに作用する曲げモーメン
ト図を示している。前述したように、柱脚下端の調節ナ
ット１２とネジ部１０との螺合部分においては、ネジ機
構の遊びの範囲でピン結合状態にあるから、柱脚上端
は、第４図で示したように、水平荷重の作用する方向に
おいてストリンガー受け台８とパネル押さえ３５によっ
て２点を当接支持される剛接状態である。よって、第７
図に示すように、柱脚７に作用する曲げモーメントは上
端側に大きく作用し、柱脚７とストリンガー１５の剛性
によって水平荷重を受けるラーメン構造を構成してい
る。従つて、受台基盤５は基準床面３との剪断方向の力
を受けるだけで、剥離させる力は受台基盤５の高さに比
例したわずかな力であり、受台基盤５を大きく設定して
接着面積を大きくする必要はなく、施工が容易であり、
また柱脚７の転倒防止用の補強杆を柱脚７と基準床面３
との間に設ける必要がなく、床下空間を広くとることが
できる。

さらにストリンガー１５は、取り付けの際にボルト・ナ
ット等の締結手段を用いずに、パネル押え３５を締め付
けるだけでストリンガー受け台８に固定されるので、ス
トリンガー１５の着脱は容易に行え、配線等の床下作業
の作業能率が向上する。

第５図及び第６図は、ワンタッチ式のパネル押え３５の
代わりに、ネジ式パネル押え２３によつてストリンガー
１５をストリンガー受け台８に固定した他の実施例を示
している。ストリンガー受け台８の各端部８ａの底面８
ｃにはバーリングによる孔２６が設けられていて、該孔
２６の周縁にテーパー状のリブ２６ａが立設されてお
り、またストリンガー受け台８の中央部には柱脚７の上
端部分７ａが突出していて、該上端部分７ａの上端には
中央にネジ孔２７を有する特殊ナットが溶接されてい
る。また、パネル押え２３の上面中央部には有頭ボルト
２８の頭部に係合する段部２９ａを有した挿通孔２９が
設けられている。また、ストリンガー１５の端部の底面
１５ａにはリブ２６ａに嵌合するようにテーパー状にバ
ーリングされた孔３０が設けられている。

ストリンガー１５の端部をストリンガー受け台８の端部
８ａに嵌挿すると共に、孔３０にリブ２６ａを嵌合し、
次いでフロアパネル２を敷設し、この後パネル押え２３
をコーナー部２ａの段部によつて形成される空間内に嵌
挿し、有頭ボルト２８を挿通孔２９から挿通してネジ孔
部２７に螺合緊締すると、ストリンガー１５は、フロア
パネル２と柱脚７の上端のストリンガー受け台８との間
に固定され、第一実施例と同じラーメン構造体が構成さ
れる。

（発明の効果）以上説明したように本発明のフロアパネル支持装置によ
れば、柱脚を受台基盤上に上下動可能に立設し、ストリ
ンガーをフロアパネルと柱脚上端のストリンガー受け台
との間に挾着状態で固定することによつて、ストリンガ
ーと柱脚によるラーメン構造体を構成しているため、受
台基盤を大きく設定して接着面積を大きくする必要がな
く、また床下空間に補強杆を設ける必要もなく、このた
め施工が容易となる上に、床下空間を広くとれ、充分な
耐震性能を有するフリーアクセスフロアを提供すること
ができる。

また、ストリンガーはフロアパネルを固定することでス
トリンガー受け台に固定され、ボルト・ナット等の締結
手段を使用しないため、ストリンガーの着脱は容易に行
え、配線等の床下作業の作業能率は向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明のフロアパネル支持装置の部分斜視
図、第２図は、第１図の要部を示す斜視図、第３図は、
支持脚の組立状態の断面図、第４図は、作用の説明図、
第５図は、他の実施例の支持脚の分解斜視図、第６図
は、同実施例の組立状態の断面図、第７図は、フロアパ
ネル支持装置に作用する曲げモーメント図、第８図は、
従来例の部分側面図、第９図は、同従来例の曲げモーメ
ント図である。２……フロアパネル、４……支持脚、５……受台基盤、
７……柱脚、１５……ストリンガー。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者奥島武彦埼玉県八潮市新町39番地株式会社ナカ技術研究所東京研究所内 (72)発明者奥村隆夫埼玉県八潮市新町39番地株式会社ナカ技術研究所東京研究所内 (72)発明者庄司辰夫埼玉県八潮市新町39番地株式会社ナカ技術研究所東京研究所内 (56)参考文献特開昭49−85821（ＪＰ，Ａ) 実開昭59−106955（ＪＰ，Ｕ) 実開昭55−97033（ＪＰ，Ｕ) 実開昭61−108749（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】基準床面に複数の支持脚を所定間隔をおい
て立設し、隣り合う前記支持脚の頂部間にそれぞれスト
リンガーを架設し、該ストリンガー上にフロアパネルを
敷設すると共に前記ストリンガーで前記フロアパネルの
辺縁を支承し、前記フロアパネルの各コーナー部をパネ
ル押えによって前記支持脚の上端に対して固定してな
る、フロアパネルの支持装置において、前記支持脚は、それぞれ、前記基準床面に固定される受
台基盤と、該受台基盤に立設されたネジ部と、該ネジ部
に螺合した調節ナットと、該調節ナットにその下端を支
持された柱脚と、該柱脚を前記調節ナットに対して回り
止めする締付部材と、前記柱脚の上端に設けられたスト
リンガー受け台とを有し、隣り合う前記支持脚の前記ストリンガー受け台に前記ス
トリンガーの両端部をそれぞれ係脱自在に係合させるこ
とにより、隣り合う前記支持脚間に前記ストリンガーを
それぞれ架設し、前記パネル押えを前記支持脚に対して締結することによ
り、前記ストリンガー受け台と前記フロアパネルとの間
に前記ストリンガーを挟着して固定したことを特徴とす
る、フロアパネルの支持装置。