JPH065545U - 自動車用シートのリクライニング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車用シートのリクライニング装置におい
て、リクライニング及び、このリクライニング装置を取
付けるバックフレームの構成部品の部品点数を削減する
ことである。 【構成】連動シャフト（１）の両端に、操作レバー装着
用の装着部（１１）（１１′）を設け、この装着部（１
１）（１１′）に操作レバー（４）（４′）を装着し得
るようにしたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、シートバック（背凭部）を前後方向に傾動調節する自動車用シート （座席）のリクライニング装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の自動車用シートにおけるフロントシートのフレームは、車両の左側に設 置する左側用と、右側に設置する右側用とは、一般的に対称の部品で構成されて いる。 即ち、リクライニング装置の操作レバーは、夫々のフレームの外側に装着し、 且つ、シートベルトアンカーは夫々のフレームの内側に配設しているため、シー トクッションの前後位置調節用スライドレールは、異なるものを対称状に取付け ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従って、前記従来品は、車両の左右に設置するシートにおけるフレーム及びリ クライニング装置は、夫々別個の部品より構成されているため、部品点数が多く 、部品の管理工数がかかる不具合があった。 そこで、本考案はフレームを構成する部品の点数を減少させることを目的とす る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

以上の目的を達成するための本考案に係るリクライニング装置は、シートバッ クにおけるバックフレームと一体の可動アーム下部左右方向に回動自在に連動シ ャフトを架設すると共に、該連動シャフトにシートクッションのクッションフレ ームに締結される固定アームを貫挿し、且つ連動シャフトの左右両端に、操作レ バー装着用の装着部を設け、この装着部の内側における固定アームとシートバッ クの可動アーム間に、連動シャフトの回動によってロック状態が解除されるロッ ク機構を設けてなることを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】

固定アームをシートクッションのクッションフレームに締結し、いずれか一方 の装着部に操作レバーを装着部することにより、左側用又は右側用のフレームと なる。従って、左、右側用のバックフレーム及びリクライニング装置は共用化さ れる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図１は、本考案に係るリクライニング装置を使用して左、右のシートにおける フレームを組付ける状態を示す。 即ち、左右のシートにおけるシートバックのバックフレーム（Ｂ）は共用化し 、このバックフレーム（Ｂ）は右側用のクッションフレーム（ＣＲ）と左側用ク ッションフレーム（ＣＬ）に組付けることにより、右側用シートのフレームと右 側用シートのフレームが得られる。その際、一方の操作レバー（４）は、図２に 示すように、フレームの外側に、また他方の操作レバー（４′）は、クッション フレーム（ＣＲ）の外側（図１において左側）に位置させて装着する。

【０００７】 図１において、図中（１）は連動シャフトで、この連動シャフト（１）はバッ クフレーム（Ｂ）を構成するパイプ製主フレーム（２）の下部に一体に設けた可 動アーム兼用のサイドフレーム（２０）（２０′）間に回動自在に架設され、ま た、サイドフレーム（２０）（２０′）の外側の連動シャフト（１）には、固定 アーム（３）（３′）が回動可能に軸着され、左右の固定アーム（３）（３′） とサイドフレーム（２０）（２０′）間には、ロック機構（５）（５）が配設さ れている。 更に、連動シャフト（１）の両端には、スプラインが刻設されていると共に固 定アーム（３）（３′）より外方に突出し、この突出部を操作レバー（４）（４ ′）装着用の装着部（１１）（１１′）とし、この装着部（１１）（１１′）に 操作レバー（４）、（４′）のボスが装着される。

【０００８】 右側用のクッションフレーム（ＣＲ）と左側用のクッションフレーム（ＣＬ） とは、スライドレール（６１）（６２）、このスライドレール（６１）（６２） と一体のベースプレート（６３）（６４）、フレーム本体（６５）（６５）が同 一部品を使用しているが、スライドレール（６１）（６２）、ベースプレート（ ６３）（６４）のフレーム主体（６５）に対する取付位置が図示するが如く、左 、右側用のクッションフレーム（ＣＲ）、（ＣＬ）が逆になっている。 以上のベースプレート（６３）（６４）に固定アーム（３）（３′）が締結さ れて、図２に示すように、右側用のフレーム構造体が組立られる。

【０００９】 図３、４は、本考案に係るリクライニング装置を示し、ロック機構（５）（５ ）は、連結シャフト（１）の回動によってロック状態が解除される構造のもの（ 例えば特開平２ー２２８９１４号公報参照）で、サイドフレーム（２０）（２０ ′）、又は、固定アーム（３）（３′）のいずれか一方に設け、外周に歯部を有 し、トーションバネ（５５）によって外方に付勢されている複数（３ケ）のロッ クギャ（５１）（５１）（５１）と、他方に設けて内周に前記ロックギャ（５１ ）（５１）（５１）が噛合する歯部を有するリング状の内歯ギャ（５２）とから 構成され、前記ロックギャ（５１）…は、サイドフレーム（２０）（２０′）の 外面又は固定アーム（３）（３′）の内面のいずれか一方に一体に締結した固定 プレートに設けた凹部内に摺動自在に装着され、内歯ギャ（５２）は可動プレー ト（５３）に設けてあり、この可動プレート（５３）はサイドフレーム（２０） （２０′）又は固定アーム（３）（３′）のいずれか他方に一体に締結されてい る。

【００１０】 そして、前記連動シャフト（１）におけるロックギャ（５１）…に対応する位 置には、トーションバネ（５５）の弾力に抗してロックギャ（５１）の内歯ギャ （５２）に対する噛合状態を解除するカム（５４）が一体に設けてある。従って 、連動シャフト（１）を回動すると、カム（５４）が回転して、左右のロック機 構（５）（５）によるロック状態が解除される。 以上に示す左右のロック機構（５）（５）を使用すると、左右のロック機構（ ５）（５）を構成する構成部品が同一のものを使用し得る。

【００１１】 斯して、連動シャフト（１）のいずれか一方の装着部（１１）に、操作レバー （４）、（４′）を装着して操作レバー（４）、（４′）を操作し、図４に示す ように、カム（５４）を反時計方向に回転すると、ロックギャ（５１）によるロ ック状態が解除されて、バックフレーム（Ｂ）は前後方向に傾動可能となる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、連動シャフトの両端に操作レバー装着用の装着部を設けてい るため、操作レバーの装着位置を変えるだけで、左側用シート及び右側用のシー トのリクライニング装置として使用できる。従って、左側用シート、右側用シー トのバックフレームが共用化されるため、バックフレームの構成部品数を減少さ せることができるばかりか、リクライニング装置の構成部品も減少する。そのた め、部品管理が行い易く製造コストが低減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に使用するリクライニング装置を使用し
た自動車用シートのフレームの組立前を示す説明図であ
る。

【図２】本考案に使用するリクライニング装置を使用し
た自動車用シートのフレームの組立後の状態を示す斜視
図である。

【図３】本考案の部分切欠正面図である。

【図４】本考案の断面図である。

【符号の説明】

Ｂ バックフレーム ＣＲ、ＣＬ クッションフレーム １ 連動シャフト ４、４′ 操作レバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートバックにおけるバックフレームと
   一体の可動アーム下部左右方向に回動自在に連動シャフ
   トを架設すると共に、該連動シャフトにシートクッショ
   ンのクッションフレームに締結される固定アームを貫挿
   し、且つ連動シャフトの左右両端に、操作レバー装着用
   の装着部を設け、この装着部の内側における固定アーム
   とシートバックの可動アーム間に、連動シャフトの回動
   によってロック状態が解除されるロック機構を設けてな
   ることを特徴とする自動車用シートのリクライニング装
   置。