JPH065465U - スピニングリール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可動部材とスプール軸とを、リール本体の開
口と対向する側壁側から無理なく連結できるスピニング
リールを構成する。 【構成】 リール本体２の開口２Ａと対向する側の側壁
２Ｂに貫通孔状に窓部２Ｃを形成し、この窓部２Ｃを介
して可動部材１３とスプール軸１４とを一体化するビス
２２を備え、この側壁外面に窓部２Ｃを覆う状態に銘版
１８を備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、側部に開閉自在な開口が形成されたリール本体の内部にハンドルの 回転駆動力をロータに伝える巻取り駆動系、及び、この駆動系からの同期回転力 を往復作動力に変換してスプール軸に伝えるオシレーティング機構夫々を前記開 口を介して内装すると共に、このオシレーティング機構を前記駆動系からの動力 で回転する螺軸と、この螺軸の螺旋溝に係入する係合片と、この係合片を支持し 、かつ、スプール軸と連結する可動部材とで構成して成るスピニングリールに関 し、詳しくは、可動部材とスプール軸とを連結する技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、上記のように構成された技術としては実公平４‐１８０６号公報に示さ れるものが存在し、この従来例ではリール本体の側部の開口を介し、スプール軸 の後端部と可動部材とをビスの締め付けで固定している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ここで、従来例のようにスプール軸と可動部材とをビスの締め付けで固定する リールについて考えるに、このように単にビスを用いて固定しているものでは、 リール本体の側部の開口を介し、比較的簡単にスプール軸と可動部材との連結、 及び、分解を行えるという良好な面を有する反面、ユーザーが誤ってビスを緩め 方向に操作したまま放置することも多く、このビスの頭部を開口側に露出させな い構成が望まれている。 尚、このビスが緩み状態に達すると、釣り糸の巻き取り時にガタツキを発生さ せて不快感を感じさせ、又、スプールに対して釣り糸が適正な位置に巻回されな いことに起因してキャスティング時の釣り糸の抵抗を増大させる等の不都合を招 来するものとなる。 そこで、可動部材とスプール軸とを反開口側からのビスの挿入によって連結す る構成も考えられるが、この構成では可動部材、スプール軸をリール本体に配置 した状態での連結操作を行い難く改善の余地がある。 本考案の目的は、可動部材とスプール軸とを反開口側から無理なく連結できる スピニングリールを合理的に構成する点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の特徴は冒頭に記したように、側部に開閉自在な開口が形成されたリー ル本体の内部にハンドルの回転駆動力をロータに伝える巻取り駆動系、及び、こ の駆動系からの同期回転力を往復作動力に変換してスプール軸に伝えるよう螺軸 、係合片、可動部材夫々を備えたオシレーティング機構夫々を内装して成るスピ ニングリールにおいて、 前記リール本体の開口と対向する側の側壁に貫通孔状に窓部を形成し、この窓 部を介して前記可動部材とスプール軸とを一体化する連結機構を備え、この側壁 外面に前記窓部を閉塞する銘版を備えて成る点にあり、その作用、及び、効果は 次の通りである。

【０００５】

【作用】

上記特徴を例えば図１乃至図３に示すように構成すると、可動部材１３とスプ ール軸１４とを連結する際には窓部２Ｃを解放し、この部位からのビスの等の連 結手段２２を挿入し、締め付け等の操作を行うことにより、この窓部側の側壁２ Ｂに妨げられず、しかも、ビス等の頭部を開口２Ａの側に露出させずに連結を行 って可動部材１３とスプール軸１４とを一体化でき、この連結の後、この側壁２ Ｂの外面に銘版１８を備えることによって、該窓部２Ｃが閉塞されるものとなる 。 つまり、本考案では連結手段２２の連結操作を反開口の側の窓部２Ｃを介して 容易に、確実に行えると同時に、窓部２Ｃを銘版１８で閉塞するので特別の蓋等 を用いずとも閉塞が可能になると共に、窓部２Ｃを露出させないので、美観を損 なうことが無く従来からの銘版１８の利用も可能になる。

【０００６】

【考案の効果】 従って、可動部材とスプール軸との連結を反開口側から無理なく行うと共に、 この連結を行うための構造による美観の低下を招来せず、又、従来からの銘版の 構造も利用可能なスピニングリールが合理的に構成されたのである。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１乃至図３に示すように、ハンドル１を備えたリール本体２の前部にベール ３を有したロータ４、及び、釣り糸を巻取るスプール５夫々を配置すると共に、 ハンドル１と連結するハンドル軸６によって駆動される駆動ギヤ７からの動力を ピニオンギヤ８、筒軸９夫々を介してロータ４に伝える巻取り駆動系、及び、ピ ニオンギヤ８からの動力を入力ギヤ１０、螺軸１１、この螺軸１１の螺旋溝１１ Ａに係入する係合片１２、この係合片１２を支持する可動部材１３夫々で成るオ シレーティング機構によって往復運動に変換してスプール軸１４に伝える系を備 えてスピニングリールを構成する。 前記可動部材１３は螺軸１１が挿通する貫通孔、スプール軸の後端部と回転不 能に嵌合する嵌合孔、前記係合片１２を回転自在に収める空間夫々を有すると共 に、この係合片１２の脱落を阻止するプレート１５をビス１６の締め付けにより 固定するよう構成している。

【０００８】 図２に示すように、このリールではリール本体２の左側部の略全面を解放する 開口２Ａを形成し、この開口２Ａを閉塞する蓋体１７を備え、又、右側部の側壁 ２Ｂの一部を解放する窓部２Ｃを形成し、この側の側壁２Ｂの外面に、この窓部 ２Ｃを閉塞する樹脂板製の銘版１８、及び、蓋体１７の外面に銘版１８を夫々備 えている。 尚、前記駆動ギヤ７は蓋体１７、及び、この蓋体１７に対向するリール本体２ の側壁２Ｂのボス部に嵌合支持したベアリング１９，１９によって、その軸端部 を支承してあり、前記銘版１８，１８はボス部２０，２０の外周に螺合するナッ ト材２１，２１の締め付けによって側壁２Ｂの外面、蓋体１７の外面に密着状態 で固定され、夫々の銘版１８，１８の表面にはメーカ名、ブランド名等が印刷等 の手段によって表記される。 又、可動部材１３とスプール軸１４とを一体化する連結機構として、スプール 軸の後端の貫通孔に挿通し、可動部材１３に対して反開口側から螺合するビス２ ２を用いており、可動部材１３とスプール軸１４とを連結する際には窓部２Ｃを 解放し、この部位からのビス２２を挿入し、ドライバー等を挿通して締め付け等 の操作を行うことにで、側壁２Ｂに妨げられず楽な操作で確実な連結が可能にな り、又、この連結後に、側壁２Ｂに銘版１８を備えることによって窓部２Ｃを完 全に覆う状態の閉塞が可能になり、しかも、ビス等の頭部を開口の側に露出させ ないよう構成されている。 因みに、このリールではリール本体２に形成した脚部２３の装着面に４つの角 部２３Ａ‥を反リール本体の側に突出させて係合性能を向上させている。

【０００９】 〔別実施例〕 本考案は上記実施例以外に、例えば、連結機構を接着剤、Ｅ型止め輪で等、ネ ジ式構造以外のものを用いて良く、又、銘版を接着剤で固定する構造を採用して も良い。

【００１０】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】スピニングリール縦断側面図

【図２】リール本体中央部の縦断背面図

【図３】スピニングリールの右側面図

【符号の説明】

１ ハンドル ２ リール本体 ２Ａ 開口 ２Ｂ 側壁 ２Ｃ 窓部 ４ ロータ １１ 螺軸 １１Ａ 螺旋溝 １２ 係合片 １３ 可動部材 １４ スプール軸 １８ 銘版 ２２ 連結機構

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 側部に開閉自在な開口（２Ａ）が形成さ
   れたリール本体（２）の内部にハンドル（１）の回転駆
   動力をロータ（４）に伝える巻取り駆動系、及び、この
   駆動系からの同期回転力を往復作動力に変換してスプー
   ル軸（１４）に伝えるオシレーティング機構夫々を前記
   開口（２Ａ）を介して内装すると共に、このオシレーテ
   ィング機構を前記駆動系からの動力で回転する螺軸（１
   １）と、この螺軸（１１）の螺旋溝（１１Ａ）に係入す
   る係合片（１２）と、この係合片（１２）を支持し、か
   つ、スプール軸（１４）と連結する可動部材（１３）と
   で構成して成るスピニングリールであって、 前記リール本体（２）の開口（２Ａ）と対向する側の側
   壁（２Ｂ）に貫通孔状に窓部（２Ｃ）を形成し、この窓
   部（２Ｃ）を介して前記可動部材（１３）とスプール軸
   （１４）とを一体化する連結機構（２２）を備え、この
   側壁外面に前記窓部（２Ｃ）を閉塞する銘版（１８）を
   備えて成るスピニングリール。