JPH065464A - コンデンサ用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

コンデンサ用エポキシ樹脂組成物

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JPH065464A
JPH065464A JP16093492A JP16093492A JPH065464A JP H065464 A JPH065464 A JP H065464A JP 16093492 A JP16093492 A JP 16093492A JP 16093492 A JP16093492 A JP 16093492A JP H065464 A JPH065464 A JP H065464A
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JP
Japan
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epoxy resin
capacitor
resin composition
zinc
present
Prior art date
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Pending
Application number
JP16093492A
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English (en)
Inventor
Takeshi Nakahara
武 中原
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンデンサ、特にフィルムコンデンサの封止に
適しているエポキシ樹脂組成物を提供する。 【構成】(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤としてメチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸、及び(C)硬化促進剤を
含有してなるコンデンサ用エポキシ樹脂組成物。 【効果】上記コンデンサ用エポキシ樹脂組成物は、金属
層を腐触させないため、亜鉛、アルミニウム等又はこれ
らの合金からなる金属層を有するコンデンサの封止、保
護に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンデンサ用エポキシ樹
脂組成物に関する。特に、金属蒸着膜に対する耐腐食性
のよいコンデンサ用エポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に金属蒸着化プラスチックフィルム
コンデンサ等のコンデンサは、外的衝撃から保護するた
め樹脂によって封止されている。封止は、通常エポキシ
樹脂やフェノール樹脂を用いてディッピングやポッティ
ングによって行なわれる。このうちエポキシ樹脂は、電
気特性や信頼性が優れているため主流となっている。例
えば、特開昭59−144119号公報には、芳香族系
エポキシ樹脂からなる主剤と、硬化剤として酸無水物あ
るいは芳香族アミンをそれぞれ用いてなる2液混合型エ
ポキシ樹脂で封止した金属蒸着化フィルムコンデンサが
開示されている。また、特開平3−246813号公報
には、亜鉛蒸着膜に対する耐腐食性に優れ、しかも指触
硬化性や濡れ性に優れたフィルムコンデンサ用樹脂組成
物が開示されている。このフィルムコンデンサ用樹脂組
成物は、主剤のエポキシ樹脂に消泡剤と湿潤剤を配合す
ることによってフィルムへの濡れ性は向上したものの、
亜鉛蒸着膜への耐腐食性は必ずしも充分ではなかった。
すなわち、この樹脂組成物を用いて封止した金属蒸着化
プラスチックフィルムコンデンサは、アルミニウム蒸着
膜に対しては腐食が起らなかったが、亜鉛蒸着膜や亜鉛
−アルミニウムの合金蒸着膜に対しては部分的に腐食溶
解が起り、耐湿信頼性試験後のコンデンサ容量変化率が
大きいという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解消するためになされたもので、亜鉛、アルミニウ
ム、これらの合金等の金属層(特に蒸着面)を有するコ
ンデンサの封止等により、その金属層を腐触させないコ
ンデンサ用エポキシ樹脂組成物を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明におけるコンデン
サ用エポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、
(B)硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
及び(C)硬化促進剤を含有してなるものである。
【0005】本発明に用いるエポキシ樹脂としては、一
分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であり、
たとえばビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビ
スフェノールFのジグリシジルエーテル、ノボラック樹
脂のポリグリシジルエーテル、多価アルコールのポリグ
リシジルエーテル、ポリカルボン酸のポリグリシジルエ
ステル、ポリグリシジルアミン、脂肪族環状エポキシな
どがある。これらはそれぞれ単独で、あるいは複数混合
して使用することができる。また必要に応じて一分子中
に1個のエポキシ基を有する化合物を一分子中に2個以
上のエポキシ基を有する化合物100重量部に対して0
〜50重量部添加してもよい。
【0006】本発明の硬化剤として用いるメチルヘキサ
ヒドロ無水フタル酸としては、4−メチルヘキサヒドロ
無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
これらの混合物、これらの酸無水物等がある。本発明の
硬化剤としては、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸にヘ
キサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物を本発明の効果を
阻害しない範囲で(ヘキサヒドロ無水フタル酸の場合は
酸無水物全体に対して30重量%以下が好ましい)含ん
でいてもよい。本発明の硬化剤としては、4−メチルヘ
キサヒドロ無水フタル酸25〜75重量%と3−メチル
ヘキサヒドロ無水フタル酸75〜25重量%の混合物が
吸湿時に腐食の要因となる遊離酸の結晶析出が少ないの
で好ましい。また、室温で液状の異性体混合物を使用す
るのが好ましい。このようなものとしては、HN−55
00、HN−5500E(いずれも日立化成工業株式会
社の商品名)等の市販品を使用することができる。
【0007】メチルヘキサヒドロ無水フタル酸は、エポ
キシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.6〜1.0モ
ル使用することが好ましく、特に、0.8〜0.9モル
使用することが好ましい。
【0008】本発明の硬化促進剤としては、エポキシ樹
脂の酸無水物硬化の際硬化促進剤として機能する化合物
が使用でき、例えばベンジルジメチルアミン、トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、2−エチル−4
−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル
−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチル
イミダゾール等の三級アミンの他に、三級アミン塩、四
級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、オクチル酸スズ等
の金属塩などの公知の化合物を使用することができる。
この硬化促進剤の使用量は、指触硬化性や硬化特性と樹
脂組成物のポットライフとのバランスによって決るため
一概に言えないが、エポキシ樹脂100重量部に対して
0.1〜3.0重量部の範囲で使用するのが好ましい。
【0009】本発明のコンデンサ用エポキシ樹脂組成物
には、必要に応じて他の添加剤を配合することもでき
る。そのような添加剤としては、シリカ、アルミナ、水
和アルミナ、クレー等の無機フィラー、カーボンブラッ
ク、ベンガラ、チタンホワイト等の顔料、シリコーン系
や弗素系等の消泡剤、アルキルカルボン酸エステルやア
クリルのポリリン酸エステル等の湿潤剤、ヘキサブロム
ベンゼンやデカブロムジフェニルエーテル等の難燃剤等
が挙げられる。
【0010】本発明におけるコンデンサ用エポキシ樹脂
組成物は、亜鉛、アルミニウム、これらの合金等の金属
層(特に、蒸着面)を有するコンデンサ、特に、フィル
ムコンデンサの封止等に使用される。封止方法として
は、ポッティング、ディッピング等があり、ディッピン
グにおいて上記エポキシ樹脂組成物は、含浸用又は外装
用として使用できる。また、上記金属層に上記エポキシ
樹脂組成物をコーティングしてもよい。
【0011】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明するが、本
発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。以下の実施例及び比較例において、「部」とは「重
量部」を意味する。
【0012】実施例1 エピコート815(油化シェルエポキシ株式会社、エポ
キシ樹脂)100部、HN−5500(日立化成工業株
式会社商品名、液状メチルヘキサヒドロ無水フタル酸)
80部、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール2部、TSA720(東芝シリコーン株式会社
商品名、消泡剤)0.1部、モダフロー(モンサント製
湿潤剤)0.5部、及びRD−8(株式会社龍森商品
名、溶融シリカ)100部を均一に混合し、コンデンサ
用エポキシ樹脂組成物を作成した。これを脱泡し、巻回
した亜鉛蒸着ポリエステルフィルムコンデンサ(亜鉛を
ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に表面抵抗
値が3.5〜4Ωとなるように真空蒸着したもの)をケ
ースに入れ真空下ポッティングし、80℃で3時間、つ
いで100℃で3時間の加熱条件で硬化させ封止を完了
した。この後、封止樹脂を砕いて除去した後コンデンサ
をひろげて観察したところ、亜鉛蒸着面の腐食溶解は全
く認められなかった。
【0013】実施例2 実施例1において亜鉛蒸着ポリエステルフィルムコンデ
ンサの代わりに、亜鉛−アルミニウムアロイ蒸着ポリエ
ステルフィルムコンデンサ〔亜鉛−アルミニウム合金を
ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に表面抵抗
値が3.5〜4Ωとなるように真空蒸着したもの、亜鉛
/アルミニウム=90/10(重量比)〕を使用したこ
と以外は実施例1に準じて行った。この結果、亜鉛−ア
ルミニウムアロイ蒸着面の腐触溶解は全く認められなか
った。
【0014】実施例3 実施例1において亜鉛蒸着ポリエステルフィルムコンデ
ンサの代わりに、アルミニウム蒸着ポリエステルフィル
ムコンデンサ(アルミニウムをポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの表面に表面抵抗値が3.5〜4Ωとなる
ように真空蒸着したもの)を使用したこと以外は実施例
1に準じて行った。この結果、アルミニウム蒸着面の腐
触は全く認められなかった。
【0015】実施例4 実施例1において、硬化促進剤として、2−エチル−4
−メチルイミダゾールの代わりにベンジルジメチルアミ
ン、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール又はトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール
を別々に、それぞれ2部使用したこと以外は、実施例1
に準じて行った。この結果、いずれの場合も、亜鉛蒸着
面の腐触溶解は全く認められなかった。
【0016】比較例1 硬化剤として、HN−5500の代わりにHN−220
0R(日立化成工業株式会社商品名、液状メチルテトラ
ヒドロ無水フタル酸)を80部使用し、硬化促進剤とし
て、2−エチル−4−メチルイミダゾール、ベンジルジ
メチルアミン又は1−シアノエチル−2−エチル−4−
メチルイミダゾールを別々にそれぞれ2部ずつ使用した
こと以外は、実施例1に準じて行った。その結果、硬化
促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール又
はベンジルジメチルアミンを使用した場合は、蒸着面が
完全に腐触溶解しており、1−シアノエチル−2−エチ
ル−4−メチルイミダゾールを使用したときは、蒸着面
が部分的に腐触溶解していた。
【0017】
【発明の効果】請求項1におけるコンデンサ用エポキシ
樹脂組成物は、金属層を腐触させないため、亜鉛、アル
ミニウム等又はこれらの合金からなる金属層を有するコ
ンデンサの封止、保護に適している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤とし
    てメチルヘキサヒドロ無水フタル酸、及び(C)硬化促
    進剤を含有してなるコンデンサ用エポキシ樹脂組成物。
JP16093492A 1992-06-19 1992-06-19 コンデンサ用エポキシ樹脂組成物 Pending JPH065464A (ja)

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Cited By (5)

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JP2010202880A (ja) * 2002-10-07 2010-09-16 Momentive Performance Materials Inc エポキシ樹脂組成物、該組成物で封止された固体素子、並びに方法

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