JP3064636B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
半導体封止用エポキシ樹脂組成物Info
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- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Description
よび高温信頼性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成
物に関するものである。
保護するため、あるいは電気的に絶縁するため各種封止
材料で封止される。
属やセラミックスによるハーメチックシールとフェノー
ル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などによる樹脂
封止が提案されている。なかでも、経済性、生産性、物
性のバランスの点からエポキシ樹脂による樹脂封止が中
心になっている。
半導体の実装方式は従来のピン挿入方式に代って表面実
装方式が盛んになってきている。この場合、半導体は実
装の際に半田浴浸漬されるなど高温で処理されるが、か
かる高温条件においては、封止樹脂にクラックが生じた
り、耐湿性が低下するなどの問題が指摘されていた。し
たがって、従来の封止樹脂よりもさらに半田耐熱性の優
れた樹脂組成物の実現が望まれている。
も種々検討されており、たとえば、ビフェニル骨格を有
するエポキシ樹脂を配合する方法(特開昭63−251
419号公報)などが提案されている。
災保険業界により設立されたUnderwriters Laboratorie
s Inc.により設定された規格(UL規格)により義務づ
けられている。半導体封止樹脂には一般的に臭素化エポ
キシ樹脂と三酸化アンチモン(Sb2 O3 )などのアン
チモン酸化物の併用系が用いられている。りん系難燃剤
など非ハロゲン系難燃剤の検討もなされてきたが、耐湿
性や成形性が劣るといった問題があり、実用化されてい
ない。
の要求される用途では、たとえば、150℃以上の高温
にさらされることになる。この際、難燃剤として用いて
いる臭素化エポキシ樹脂が分解してHBrなどが生じ、
これが最終的に素子の導通不良を引き起こし、信頼性低
下を招く。このような問題も指摘されているため、より
一層の高温信頼性が要求されている。
は現段階では臭素化エポキシ樹脂は不可欠だが、高温信
頼性を悪化させるという弊害が生じるため、これら二つ
の特性を同時に満足する技術の開発が強く望まれてい
る。
討されており、たとえば、無機イオン交換体を配合する
ことによる耐湿性の向上(特開昭62−212422号
公報)などが提案されている。
ニル骨格を有するエポキシ樹脂を用いると、従来から用
いられてきたオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂に比べ高温信頼性が劣るといった問題があった。
は、従来のエポキシ樹脂系において半田耐熱性を悪化さ
せるといった問題があった。
ポキシ樹脂組成物が有する問題を解決し、半田耐熱性、
難燃性、高温信頼性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂
組成物を提供することにある。
を達成するために鋭意検討した結果、ビフェニル骨格を
有するエポキシ樹脂を必須成分として用いるとともに、
3〜5価の遷移金属を含む無機イオン交換体を使用する
ことにより、上記目的に合致したエポキシ樹脂組成物が
得られることを見出し、本発明に到達した。
ルキル基またはハロゲン原子を示す。)で表される骨格
を有するエポキシ樹脂(a)を必須成分として含有する
エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填剤(C)、下
記一般式(II) MxOy(NO3)z(OH)w・nH2O ・・・
(II) (Mは1種あるいは2種以上の3〜5価の遷移金属、x
=1〜5、y=1〜10、z=0.2〜4、w=0.2
〜4、n=0〜5を示す。)で表される無機イオン交換
体(D)および難燃剤(E)を含有し、前記無機イオン
交換体を0.02〜30重量%含むことを特徴とする半
導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
式(I) で表されるエポキシ樹脂(a)を必須成分として含
有する。エポキシ樹脂(a)を含有しない場合は、半田付
け工程時におけるクラックの発生防止効果が不十分であ
る。
しい具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、
プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−
ブチル基、tert−ブチル基、塩素原子および臭素原
子などが挙げられる。
い具体例としては、4,4´−ビス(2,3−エポキシ
プロポキシ)ビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エ
ポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメチ
ルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプロ
ポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメチル−2−ク
ロロビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプ
ロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメチル−2−
ブロモビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシ
プロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラエチルビフ
ェニルおよび4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポ
キシ)−3,3´,5,5´−テトラブチルビフェニル
などが挙げられる。
エポキシ樹脂(a)とともに、該エポキシ樹脂(a)以外の
他のエポキシ樹脂をも併用して含有することができる。
併用できる他のエポキシ樹脂としては、一分子中にエポ
キシ基を2個以上有するものであれば特に限定されず、
たとえば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAや
レゾルシンなどから合成される各種ノボラック型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、線状脂肪族
エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、脂環式エポキシ
樹脂およびハロゲン化エポキシ樹脂などが挙げられる。
樹脂(a)の割合に関しては特に制限はなく、必須成分と
してエポキシ樹脂(a)が含有されれば本発明の効果は発
揮できるが、より十分な効果を発揮させるためには、エ
ポキシ樹脂(a)をエポキシ樹脂(A)中に通常30重量%
以上、好ましくは50重量%以上含有せしめる必要があ
る。
外に2種以上のエポキシ樹脂を併用してもよいが、半導
体装置封止用としては耐熱性、耐湿性の点からクレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
量は5〜25重量%の範囲が好ましい。
脂(A)と反応して硬化させるものであれば特に限定され
ず、それらの具体例としては、たとえばフェノールノボ
ラック、クレゾールノボラックなどのノボラック型フェ
ノール樹脂、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビ
スフェノールADなどのビスフェノール化合物、無水マ
レイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸などの酸
無水物およびメタフェニレンジアミン、ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族
アミンなどが挙げられる。半導体装置封止用としては、
耐熱性、耐湿性および保存性の点から、フェノールノボ
ラック、クレゾールノボラックなどのノボラック型フェ
ノール樹脂が好ましく用いられ、用途によっては2種以
上の硬化剤を併用してもよい。
常2〜15重量%である。さらには、エポキシ樹脂(A)
と硬化剤(B)の配合比は、機械的性質および耐熱性の点
から(A)に対する(B)の化学当量比が0.6〜1.5、
特に0.8〜1.3の範囲にあることが好ましい。
硬化剤(B)の硬化反応を促進するため硬化触媒を用いて
もよい。硬化触媒は硬化反応を促進するものならば特に
限定されず、たとえば2−メチルイミダゾール、2,4
−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−
4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾー
ルなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミン、ベン
ジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミ
ン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,
4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7
などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラメトキシ
ド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラキス(ア
セチルアセトナト)ジルコニウム、トリス(アセチルア
セトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物およびト
リフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエ
チルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メ
チルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホ
スフィンなどの有機ホスフィン化合物が挙げられる。な
かでも信頼性および成形性の点から、有機ホスフィン化
合物が好ましく、トリフェニルホスフィンが特に好まし
く用いられる。
以上を併用してもよく、その配合量はエポキシ樹脂(A)
100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が好ま
しい。
シリカ、結晶性シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、アルミナ、マグネシア、クレー、タルク、ケイ酸
カルシウム、酸化チタン、アスベスト、ガラス繊維など
が挙げられる。なかでも非晶シリカは線膨脹係数を低下
させる効果が大きく、低応力化に有効なため好ましく用
いられる。
〜90重量%が、成形性、低応力の点で好ましい。
下記式(II)で表されるものである。
1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
また式(II)中xは1〜5、yは1〜10、zは0.
2〜4、wは0.2〜4、nは0〜5である。ここで遷
移金属としてはたとえば、リン、ひ素、アンチモン、ビ
スマス、アルミニウム、ガリウム、インジウムなどを挙
げることができ、特に好ましいのはアンチモンとビスマ
スの組合せである。
好ましい具体例としては、Sb2 Bi1.4 O6.4 (NO
3 )0.4 (OH)0.95・0.5H2 O、Sb2 Bi1.2
O6. 2 (NO3 )0.4 (OH)0.8 ・2H2 O、Sb2
Bi0.4 O6 (NO3 )0.4(OH)0.8 ・2H2 O、
Sb2 Bi3.0 O6 (NO3 )0.4 (OH)0.8 ・2H
2 O、Sb2 Bi1.2 O10(NO3 )0.4 (OH)0.8
・2H2 O、Sb2 Bi1.2 O6 (NO3 )0.4 (O
H)4.0 ・2H2 O、Sb2 Bi1.2 O6 (NO3 )
4.0 (OH)0.8 ・2H2 O、Sb2 Bi1.2 O6 (N
O3 )0.8 (OH)0.8 ・4H2 Oなどが挙げられる。
〜30重量%の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.
05〜5重量%の範囲である。
%未満では、高温信頼性が低下し、一方、30重量%を
越えると半田耐熱性に悪影響を与えるため、好ましくな
い。また、イオン交換能力を高めるうえで無機イオン交
換体をあらかじめエポキシ樹脂に混練しておいてもよ
い、すなわち、80〜160℃、好ましくは120〜1
50℃であらかじめ溶融しておいたエポキシ樹脂に無機
イオン交換体を添加し、0.5〜3時間程度混練したの
ち、取り出して冷却、固化させて粉砕する。粉砕品の粒
子径は200μm以下が好ましい。
離型剤、カップリング剤、難燃剤及び着色剤を用いるこ
とができる。離型剤としては、天然ワックス類、合成ワ
ックス類及び長鎖脂肪酸の金属塩類などを用いることが
できる。本発明における難燃剤(E)としては樹脂組成
物に難燃性を付与することができるものであれば特に限
定されない。半導体封止用としては一般的にブロム化合
物とアンチモン化合物が用いられる。ブロム化合物の好
ましい具体例としてはブロム化ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹
脂などのブロム化エポキシ樹脂、ブロム化ポリカーボネ
ート樹脂、ブロム化ポリスチレン樹脂、ブロム化ポリフ
ェニレンオキサイド樹脂、テトラブロモビスフェノール
A、デカブロモジフェニルエーテルなどがあげられ、な
かでも、ブロム化エポキシ樹脂が成形性の点等から好ま
しい。また、アンチモン化合物の好ましい具体例として
は、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アン
チモンなどが挙げられる。これら難燃剤(E)の添加量
は、ブロム化合物、アンチモン化合物ともに各々全体の
0.05〜5重量%が難燃性、信頼性の点から好まし
い。
ることが好ましく、たとえばバンバリーミキサー、ニー
ダー、ロール、単軸もしくは二軸の押出機およびコニー
ダーなどの公知の混練方法を用いて溶融混練することに
より製造される。
る。
95℃で混練し、冷却、粉砕してエポキシ樹脂組成物を
得た。
ー成形法により、175℃×4分間の条件で成形し、4
4pinQFP,TEGを搭載した16pinDIPお
よび難燃性試験片(5”×1/2”×1/16”)を得
た。その後、175℃×5時間ポストキュアした。
成物の物性を測定した。
85℃/85%RHの加湿器に72時間放置後、215
℃のVPS(ベーパー・フェーズ・ソルダリング)で9
0秒、または260℃の半田浴で10秒加熱し、クラッ
クの発生しないQFPの個数の割合を求めた。
10℃の高温下放置試験を行い、抵抗値が1Ωを越えた
ものを故障として扱い、その累積故障率が50%になる
時間を求めた。
−94規格にしたがい測定した。
するエポキシ樹脂と無機イオン交換体を用いた樹脂組成
物(実施例1から4)は半田耐熱性、難燃性および高温
信頼性に優れている。
物は、半田耐熱性、難燃性および高温信頼性に優れた半
導体装置を与えることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】下記一般式(I) 【化1】 (ただし、R1〜R8は水素原子、炭素数1〜4の低級ア
ルキル基またはハロゲン原子を示す。)で表される骨格
を有するエポキシ樹脂(a)を必須成分として含有する
エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填剤(C)、下
記一般式(II) MxOy(NO3)z(OH)w・nH2O ・・・
(II) (Mは1種あるいは2種以上の3〜5価の遷移金属、x
=1〜5、y=1〜10、z=0.2〜4、w=0.2
〜4、n=0〜5を示す。)で表される無機イオン交換
体(D)および難燃剤(E)を含有し、前記無機イオン
交換体を0.02〜30重量%含むことを特徴とする半
導体封止用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】無機イオン交換体(D)におけるMがアン
チモンおよびビスマスであることを特徴とする請求項1
記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4041407A JP3064636B2 (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4041407A JP3064636B2 (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05243426A JPH05243426A (ja) | 1993-09-21 |
JP3064636B2 true JP3064636B2 (ja) | 2000-07-12 |
Family
ID=12607509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4041407A Expired - Lifetime JP3064636B2 (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3064636B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006075500A1 (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-20 | Toagosei Co., Ltd. | イットリウム化合物による無機陰イオン交換体およびそれを用いた電子部品封止用樹脂組成物 |
-
1992
- 1992-02-27 JP JP4041407A patent/JP3064636B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05243426A (ja) | 1993-09-21 |
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