JPH0654364B2

JPH0654364B2 - 多心光ファイバ接続用フェルール

Info

Publication number: JPH0654364B2
Application number: JP62132340A
Authority: JP
Inventors: 一裕小山; 英行細谷; 康博玉木; 洋横須賀
Original assignee: Fujikura Ltd; Nippon Telegraph and Telephone Corp
Current assignee: Fujikura Ltd; Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date: 1987-05-28
Filing date: 1987-05-28
Publication date: 1994-07-20
Anticipated expiration: 2009-07-20
Also published as: JPS63296008A

Description

【発明の詳細な説明】「産業上の利用分野」本発明は、リボン状に並列に並べられた複数の光フアイ
バ、例えば光フアイバテープを一括して接続する際に使
用される、多心光フアイバ接続用フェルールに関する。

「従来の技術」フェルールは、挿入された光フアイバの先端を同フェル
ールの一端から露出させ、同様に構成されたフェルール
に対し光フアイバ同士が合致するよう互いに突き合わさ
れ、かつこの状態でそれらフェルール同士が弾性部材に
よって互いに接近するよう押圧付勢されることによっ
て、光フアイバ同士の接続を行うものである。

ところで、従来一般に知られている多心光フアイバ接続
用フェルールＦは、第５図に示すように、基台１とキャ
ップ２からなる２つ割り構造のものであった。

ここで、上記従来のフェルールＦへ、光フアイバをセッ
トする手順について説明すると、基台先端の起立部３に設けられた微細孔４に接着剤を
注入する。

被覆がはがされたテープＣの先端の各光フアイバを、
前記微細孔４に挿入する。

基台１のフアイバ心線案内溝５あるいはテープＣを支
持する中央平板部６上に接着剤を塗布し、テープＣを仮
固定する。

基台１のキャップ２との合わせ面１ａに接着剤を塗布
し、キャップ２を基台１に仮固定する。

図示しない孔より基台１とキャップ２の間に接着剤を
注入し、両者を光フアイバを介在させた状態で固着す
る。

フェルールＦの前端から露出する光フアイバをフェル
ールごと研摩し、光フアイバ端部をフェルール前面Ａに
面一にそろえる。

必要に応じて、フェルールの後端に心線保護用のブー
ツを装着する。

以上の作業によって、光フアイバをフェルールＦにセッ
トする。

「発明が解決しようとする課題」ところで、上記従来のフェルールにあっては、上述した
如く作業工程が多いこと、また、フェルール自体が小型
化され、例えばキャップ２を基台１に被せる場合でも人
手による直接作業が行なえず、ピンセットを用いた作業
を余儀なくされること等から、フアイバの組付作業が非
常に困難であった。

また、基台１とキャップ２との２分割構造であり、部品
点数が多いことからコスト高の原因にもなっていた。

さらに、基台１とキャップ２との間に接着剤を注入する
際、両者の合わせ面から接着剤が漏れる等の欠点があっ
た。

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、光フアイバ
の組付が容易に行なえ、コスト低減が図れ、かつ、フア
イバ固定用の接着剤が外部に漏れるのを防止することが
できる多心光フアイバ接続用フェルールを提供すること
を目的とする。

「課題を解決するための手段」本発明では、係る目的を達成するために、後端には被覆
がはがされた光フアイバ心線を前側として前記リボン状
の光フアイバテープが挿入される挿入穴（１３，２１，
３１）が設けられ、該挿入穴の先端には、前記各光フア
イバ心線を個々に案内する案内溝（１４）、並びに該光
フアイバ心線先端の被覆がはがされた光フアイバを挿通
させる複数の微細孔（１５）が先端側に向けて順に設け
られ、かつ上部には、四方を壁で囲まれた接着剤注入用
凹部（１７）が前記案内溝を臨むように形成されている
構成となっている。

「作用」光フアイバを上記フェルールにセットするには、まず、
微細孔に接着剤を注入し、フェルール後端の挿入穴から
光フアイバテープを挿入して、テープ先端のフアイバを
微細孔に挿通させる。次に、接着剤注入用凹部から接着
剤を注入して、光フアイバとフェルールとの合わせ部分
に流し込ませてフアイバを固定した後、光フアイバ先端
をフェルール前面と面一となるよう研摩する。以上のよ
うな簡単な作業によって、光フアイバのセットが行なえ
る。

また、上記光フアイバセットの際、接着剤注入用凹部を
通して、光フアイバ心線がフェルールの案内溝に案内さ
れて、微細孔に正常に挿入されているか否かを確認でき
るため、フアイバのミスセットをほとんどなくすること
ができる。

「実施例」以下、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。

−第１実施例− 第１図は本発明の第１実施例を示す。図中符号Ｆはフェ
ルール、Ｃは内部に光フアイバＣ１が多数並列に並べら
れてなるリボン状の光フアイバテープ、１１はテープＣ
の外側に嵌合されるテープ保護部材である。なお、テー
プ保護部材１１は弾性材料によって作られる。

フェルールＦは、前記従来例で示したもののように多分
割構造となっておらず一体構造となっている。フェルー
ルＦの後端（ここでは、Ｂ面側が後方、逆側（Ａ）が前
方と定める）には、先端部分に比べて肉厚とされた大径
部１２が設けられている。

また、フェルールＦの後端ほぼ中央には、被覆がはがさ
れた光フアイバ心線Ｃ２を前側として前記フアイバテー
プＣを挿入させる挿入穴１３が設けられている。該挿入
穴１３の先端には、前記各光フアイバ心線Ｃ２を個々に
案内する案内溝１４、並びに該光フアイバ心線先端の被
覆がはがされた光フアイバＣ１を挿通させる複数の微細
孔１５が先端側に向けて順に形成されている。微細孔１
５の入口には光フアイバＣ１の挿入を容易ならしめるた
めのテーパー状に形成されたガイド部１６が形成されて
いる（第２図参照）。前記ガイド溝１４および微細孔１
５は、テープ内の光フアイバＣ１に対応してフェルール
Ｆの幅方向に等間隔置きに形成され、かつ、微細孔１５
はフェルールＦの前端Ａに挿通された状態で形成されて
いる。

また、フェルールＦの上部には、四方を壁１７ａで囲ま
れた接着剤注入用凹部１７が、前記案内溝１４並びに微
細孔１５入口のガイド部１６に臨ませて形成されてい
る。なお、符号１８はフェルールＦ同士を位置決めした
状態で嵌合させるガイドピン挿通用の貫通孔を示す。

次に、上記フェルールＦに光フアイバをセツトする際の
手順について説明する。

フェルール前端の各微細孔１５に接着剤を注入する。

被覆をはがして光フアイバ心線Ｃ２および光フアイバ
Ｃ１を露光されたテープＣの外周所定位置にテープ保護
部材１１を嵌合させ、該テープＣを、保護部材１１ごと
フェルール後端の挿入穴１３に挿入する。

そのとき、穴フアイバＣ１を前記微細孔１５に挿通させ
るのであるが、フェルールの上部に形成した接着剤注入
用凹部１７を通して、光フアイバ心線Ｃ２がフェルール
の案内溝１４に正常に案内されて、光フアイバＣ１が微
細孔１５内に挿入されているか否かを知ることができ
る。このため、光フアイバＣ１のミスセットはほとんど
起こらない。

その後、前記接着剤注入用凹部１７から注入すること
によって、接着剤をフアイバテープＣとフェルールＦと
の接合部分に流し込み、光フアイバＣを固定する。そし
て、突出状態にある光フアイバＣ先端をフェルール前面
Ａと面一となるよう研摩する。

このとき、フェルールＦは一体構造となっており、しか
も接着剤注入用凹部１７は四方を壁１７ａで囲まれてい
るため、接着剤が凹部１７以外へ漏れることはない。特
に、テープ保護部材１１を、テープ挿入穴１３に対して
若干の締め代をもった寸法に設定し、かつ、テープＣに
対しても若干の締め代をもつた寸法に設定すれば、より
確実に接着剤の漏れを防止することができる。

以上の作業によって光フアイバをフェルールにセットす
ることができる。

−第２実施例− 第３図は本発明の第２実施例を示す。この例では、テー
プＣをフェルール後端の挿入穴２１から挿入セットする
のに、保護部材を介することなくテープＣを直接挿入穴
２１に挿入するようになっている。このため、フェルー
ル後端に形成するテープ挿入穴２１は、テープＣの外径
と同程度かあるいはそれより若干大きめに設定されてい
る。

この実施例においても前記第１実施例のものとほぼ同様
の手順で光フアイバのセットが行なえる。

−第３実施例− 第４図は本発明の第３実施例を示す。この実施例の特徴
は、フェルールＦの後端にフアイバテープ保護部材３０
を予め付設した点である。テープ保護部材３０は、第１
実施例で用いたものと同様、弾性材料から作られるもの
で、接着剤あるいは嵌合等の手段によって、フェルール
Ｆの後端に固定される。

テープ保護部材３０の後端部にはテープＣ挿入用の穴３
１が形成されている。また、該保護部材３０の後端部分
は、テープ挿入穴３０の上半分が切り取られた形状とな
っていて、残された下半分の上面にはテープＣを挿入穴
３０に挿入する際テープＣの位置決めを行うガイド溝３
２が挿入穴３１に連続して形成されている。

この実施例のフェルールＦでは、テープ保護部材３０の
挿入穴３１に直接テープＣを挿入することにより、間に
保護部材３０を介在された状態の光フアイバセット状態
を得ることができる。特に保護部材３０に挿入穴３１に
連続するガイド溝３２を設けているため、テープＣの挿
入が容易に行なえ、現場でのフアイバセット作業も可能
となる。

なお、上記各実施例では、方形状のフェルールを例に採
って説明したが、第５図に示す従来例の如く円柱状のフ
ェルールにも、勿論本発明は適用可能である。

「発明の効果」本発明によれば以下の優れた効果を奏する。

フェルールが一体構造であるため、従来例の如くキャ
ップを基台に嵌め合わしたり、テープを基台に仮固定し
たりするといった面倒な工程を省くことができ、全体と
して工程が簡素化されることから、フアイバセット作業
が容易となる。

上述の如くフェルールが一体構造であり、部品点数が
減少するため、コストダウンを無理なく図ることができ
る。

上部に設けた接着剤注入用凹部を通して、光フアイバ
の挿入状態を確認できるため、光フアイバのミスセット
を防止できる。

フェルールは一体構造となっており、しかも接着剤注
入用凹部は四方を壁で囲まれているため、該接着剤注入
用凹部へ流し込んだ接着剤が凹部以外へ漏れ出ることが
なく、したがって、接着剤が光フアイバの先端に回り込
むようなことがないため、フアイバ先端の接着部分はク
リーンに保たれ、接続損失を最小限に止めることができ
る。

さらに、テープ挿入時にテープの位置決めを行うガイ
ド部を備えた保護部材を連設する構成にすれば、保護部
材を介在させた組付を容易に行なえ、かつ、テープの挿
入が容易に行なえて現場での光フアイバセットも可能と
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本発明の実施例を説明するもので、第
１図は第１実施例を示す斜視図、第２図は第１図のII−
II線に沿う拡大断面図、第３図は本発明の第２実施例を
示す斜視図、第４図は本発明の第３実施例を示す斜視
図、第５図は従来例を示す斜視図である。１１……テープ保護部材１３，２１，３１……挿入穴１４……案内溝１５……微細孔１７……フェルール挿入確認用窓Ｆ……フェルールＣ……フアイバテープＣ１……光フアイバＣ２……光フアイバ心線

フロントページの続き (72)発明者細谷英行千葉県佐倉市六崎1440番地藤倉電線株式会社佐倉工場内 (72)発明者玉木康博千葉県佐倉市六崎1440番地藤倉電線株式会社佐倉工場内 (72)発明者横須賀洋千葉県佐倉市六崎1440番地藤倉電線株式会社佐倉工場内 (56)参考文献特開昭60−214310（ＪＰ，Ａ) 特開昭61−70514（ＪＰ，Ａ) 特開昭56−122004（ＪＰ，Ａ) 実開昭58−149710（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】リボン状に並列に並べられた複数の光フア
イバを一括して接続する際に使用されるフェルールであ
って、後端には被覆がはがされた光フアイバ心線を前側として
前記リボン状の光フアイバテープが挿入される挿入穴が
設けられ、該挿入穴の先端には、前記各光フアイバ心線
を個々に案内する案内溝、並びに該光フアイバ心線先端
の被覆がはがされた光フアイバを挿通させる複数の微細
孔が先端側に向けて順に設けられ、かつ上部には、四方
を壁で囲まれた接着剤注入用凹部が前記案内溝を臨むよ
うに形成されていることを特徴とする多心光フアイバ接
続用フェルール。
【請求項２】前記後端のテープ挿入穴には、光フアイバ
テープを挿通させる保護部材が連設されていることを特
徴とする特許請求の範囲第１項記載の多心光フアイバ接
続用フェルール。
【請求項３】前記保護部材は弾性材料で構成されている
ことを特徴とする特許請求の範囲第２項記載の多心光フ
アイバ接続用フェルール。