JPH0653817B2 - アセト酢酸エステル基含有水溶性高分子の耐水化方法 - Google Patents

アセト酢酸エステル基含有水溶性高分子の耐水化方法

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JPH0653817B2
JPH0653817B2 JP61014173A JP1417386A JPH0653817B2 JP H0653817 B2 JPH0653817 B2 JP H0653817B2 JP 61014173 A JP61014173 A JP 61014173A JP 1417386 A JP1417386 A JP 1417386A JP H0653817 B2 JPH0653817 B2 JP H0653817B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はアセト酢酸エステル基を含有する水溶性高分
子、特にアセト酢酸エステル基を含有するポリビニルア
ルコール系樹脂を耐水化する方法に関する。
[従来の技術] ポリビニルアルコール系樹脂は、その水溶性、接着性、
皮膜形成性を生かして、接着剤、塗料、フィルムなどの
用途に用いられるが、耐水性が乏しいという難点があ
る。
しかしてポリビニルアルコール系樹脂を耐水化するため
の一つの方法としてポリビニルアルコールにアセト酢酸
エステル基を導入して、これに金属塩類、ホルムアルデ
ヒド、尿素又はメラミンのジメチロール化物、分子の両
末端にアルデヒド基を有するポリビニルアルコールなど
の架橋剤を加えて耐水化する方法、あるいは該アセト酢
酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂にα線、
β線、γ線、X線等の電子線や放射線を照射する方法な
どが提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら金属塩類を用いる場合、加熱乾燥時に着色
が顕著であったり、又金属の種類によっては毒性が問題
となる恐れがあり、ホルムアルデヒドや尿素又はメラミ
ンのジメチロール化物を用いることは、残留ホルマリン
の除去が困難で環境上、衛生上好ましくなく、又分子の
両末端にアルデヒド基を有するポリビニルアルコール系
樹脂を用いた場合は、耐水性を付与するためにはたとえ
ば100℃で1〜16時間熱処理という強い条件で熱処
理又は乾燥を行なわなければならず、このような後処理
は工程的に不利となる上、接着剤、塗料などの用途にお
いてはその性質上高温での熱処理又は乾燥が不可能な場
合もある。その上、かかる耐水化剤をポリビニルアルコ
ール系樹脂水溶液中に添加して用いる場合においては溶
液の増粘やゲル化の起こる恐れがあり、ポットライフの
調整に細心の注意が必要とされる。
この点、電子線や放射線による耐水化法は着色やゲル化
の心配はほとんどないので有利であると言えるが、かか
る照射法によってはアセト酢酸エステル基含有ポリビニ
ルアルコール系樹脂の耐水化が必ずしも充分に行なえな
いという問題点が残る。
技術革新の時代を迎えた今日、本来水溶性という特性が
故に多用されてきたポリビニルアルコールであっても、
最終用途ではかなり高度の耐水性が必要である等、本質
的には相反する性質を両方とも具備することが要請され
る実情であれば、従来にもまして一段とすぐれた耐水化
方法の探索はポリビニルアルコールの用途開発に不可欠
の技術課題と言わざるを得ない。
[問題点を解決するための手段] しかるに本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、含水率2
0重量%以上のアセト酢酸エステル基含有水溶性高分子
に紫外線を照射する場合、著しく耐水性の向上が認めら
れることを見出し、本発明を完成するに到った。
上記本発明でいう水溶性高分子としてはデンプン、酸化
デンプン、ジアルデヒドデンプン等のデンプン誘導体、
メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、アミノメチ
ルヒドロキシプロピルセルロース、アミノエチルヒドロ
キシプロピルセルロース等のセルロース誘導体類が挙げ
られるが、最も重要なものはアセト酢酸エステル基を含
有するポリビニルアルコール系樹脂である。
本発明におけるアセト酢酸エステル基を含有するポリビ
ニルアルコール系樹脂はポリビニルアルコール系樹脂に
ジケテンを付加反応するか、アセト酢酸エステルをエス
テル交換反応することによって取得される。基体となる
ポリビニルアルコール系樹脂としてはポリ酢酸ビニルな
どポリビニルエステルの部分又は完全ケン化物のほか、
酢酸ビニルを主体とし、これと共重合可能なモノマー、
たとえば不飽和カルボン酸又はその部分又は完全エステ
ル・塩・無水物・アミド・ニトリル、不飽和スルホン酸
又はその塩、炭素数2〜30のα−オレフィン、ビニル
エーテルなどとの共重合体をケン化した「共重合変性」
ポリビニルアルコールやポリビニルアルコールをアセタ
ール化、ウタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エ
ステル化などした「後変性」ポリビニルアルコールも用
いうる。
上記樹脂中のアセト酢酸エステル基の含有量は、0.0
5モル%以上で水溶性を有する範囲内の最大限まで可能
であるが、通常は0.1〜40モル%、なかんずく0.
2〜20モル%の範囲から選ぶことが多い。アセト酢酸
エステル基の含量が余りに低いと耐水化の目的が達成し
えなくなる。又アセト酢酸エステル基の含量を必要以上
に導入しても耐水性付与効果はそれ以上は向上せず、か
つ水溶性の範囲をはずれることが多い。又該ポリビニル
アルコール系樹脂の好ましいケン化度は60〜99.9
モル%、重合度は200〜3,000である。
上記樹脂に紫外線を照射するに当っては、含水率を20
重量%(樹脂100重量部に対して水20部以上、以下
同様)以上、好ましくは30重量%以上に調整すること
が必要である。含水率が20重量%以下では耐水化効果
の向上が期待出来ない。含水量の調整は任意の方法で可
能であり、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコ
ール系樹脂の粉末や粒状物、ペレット等に水を噴霧した
り、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系
樹脂の水溶液からフィルム、シート、塗膜、あるいは成
型物等を製造し、これを適宜乾燥して所定の含水量にす
れば良い。又水溶液に直接紫外線を照射しても良い。
該水溶液中には必要に応じて充填剤、着色剤、界面活性
剤、繊維類、発泡剤、消泡剤、架橋剤、耐水化剤、光硬
化促進剤、他の水溶性樹脂、水分散性樹脂、揺変性改善
剤等を添加しても良い。
前記の如く、所定の含水率に調整されたアセト酢酸エス
テル基含有ポリビニルアルコール系樹脂には紫外線が照
射される。光源は任意のものであって良く、低圧水銀
灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、ク
セノン灯等が用いられる。該光源の波長は通常100〜
500nm程度のものである。照射量は例えば100μ
のフィルムにおいては1秒当り30×10〜300×
103μW/cm2 の光量で0.5〜10秒間程度が適当
である。照射が余りに少いと煮沸水に耐え得る様な耐水
化効果は期待出来ない。一方あまり多く照射してもそれ
程効果は増大せず不経済となり、実用的でなくなる。
上記の紫外線処理に当っては、必要に応じて熱処理、他
の耐水化処理等の任意の処理を併用しても差支えない。
本発明の耐水化方法はアセト酢酸エステル基含有ポリビ
ニアルコール系樹脂の各種用途において適用可能であ
る。その用途を次に列挙する。
(1)成型物関係 繊維、フィルム、シート、パイプ、チューブ、ボトル、
容器等の成型物を製造し、これに紫外線を照射する。
(2)接着剤関係 好ましくは紫外線を透過し得る基材を接着対象の一部と
する接着剤、粘着剤、再湿剤、不織布用バインダー、繊
維状バインダー、ホットメルト接着剤、感圧接着剤に接
着操作後、紫外線を照射する。
(3)被覆剤関係 紙のクリアーコーティング剤、紙の顔料コーティング
剤、紙のサイズ剤、感熱記録紙用バインダー、感熱記録
紙用オーバーコート剤、繊維製品用サイズ剤、繊維加工
剤、皮革仕上げ剤、塗料、防曇剤、金属腐食防止剤、帯
電防止剤等の用途において紫外線照射する。
(4)疎水性樹脂用ブレンド剤関係 疎水性樹脂の帯電防止剤、及び親水性付与剤、複合繊
維、フィルムその他成型物用添加剤等の用途において紫
外線照射する。
その他、乳化剤、懸濁剤、増粘剤、凝集剤、土壌改良
剤、含水ゲル、感光剤、感電子剤等の各種用途において
必要に応じて紫外線照射可能である。
[作 用] 前記した如く、本発明の方法は成型物、被覆剤等の用途
における耐水化方法して特に有用である。
[実施例] 次に本発明の方法を実例を挙げて更に具体的に説明す
る。「%」はことわりのない限り、重量基準である。
実施例1 重合度1,800、ケン化度98モル%のポリビニルア
ルコールにジケテンを反応して得られたアセト酢酸エス
テル化度3モル%のアセト酢酸エステル化ポリビニルア
ルコールの10%水溶液をポリエチレンテレフタレート
上に流延して含水率100%まて乾燥し、厚み100μ
の透明なフィルムを作成した。
80W高圧水銀灯で10cmの高さから2秒間紫外線を照
射した。このフィルムを20cm×70cmに切断し、温度
100℃の煮沸水中に1時間浸漬したときの水膨潤度及
び水溶出率を測定した。
但し該測定値は次式に従った。
結果を表に示す。
参考例1〜3 実施例1と同一のフィルムについて電子線(参考例1)を
照射した。
参考例2として未変性のポリビニルアルコール(ケン化
度98モル%、重合度1,800)を用いた以外は実施
例1と同一の方法を行った。
又、参考例3としてフィルムの含水率を8%に変更した
以外は実施例1の方法を行った。
これらの結果も表に併記する。
実施例2〜5 表に示す如き各種の条件下で紫外線処理を行った。その
結果を表に示す。
[発明の効果] 本発明においてアセト酢酸エステル基含有水溶性高分子
を含水率20重量%以上の条件下に紫外線照射すると、
煮沸水にも耐える顕著な耐水化が達成出来る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含水率20重量%以上のアセト酢酸エステ
    ル基含有水溶性高分子に紫外線を照射することを特徴と
    するアセト酢酸エステル基含有水溶性高分子の耐水化方
    法。
  2. 【請求項2】水溶性高分子がポリビニルアルコール系樹
    脂である特許請求の範囲第1項記載の耐水化方法。
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