JPH0652446A - 金銭登録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 金銭登録装置に関し、特定商品の値引きをタ
イムスケジュールに従い実施して売れ残りを防ぐことを
目的とする。 【構成】 価格参照ファイル(35)を参照して商品の金銭
登録を行う金銭登録部(32)と、該商品の在庫量をリアル
タイムに管理する在庫量管理部(33)と、該商品の価格を
変更するための規定在庫量とその規定在庫量における価
格とをタイムスケジュールに従い設定した価格変更テー
ブル(36)と、該タイムスケジュールの所定時刻ごとにそ
の時刻における該商品の在庫量と対応する規定在庫量と
を比較し該在庫量が該規定在庫量以上の場合は該価格参
照テーブルにおける該商品の価格を該規定在庫量に対応
する価格に変更する価格変更部(34)と、該商品の価格変
更情報を顧客に通知する通知部(37)とを備え、在庫量に
基づくタイムスケジュールにより価格参照テーブルの価
格を変更して金銭登録を行うように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はタイムスケジュールに従
い商品の値引き処理を行う金銭登録装置の改良に関す
る。

【０００２】生鮮食料品／惣菜等の「その日限りで売り
つくさなければならない商品」を売りつくす方法とし
て、閉店間際に値引きする方法があるが、営業時間中に
売り切れるだろう商品も値引きしてしまうとか、値引き
のタイミングが遅すぎて売れ残るといった問題が生じや
すい。また、商品コード入力で金銭登録を行う装置、例
えばバーコード読取装置を使用した金銭登録装置（以下
ＰＯＳシステムとする）の場合、閉店間際に値引きを行
うと、装置内の価格変更処理が遅れて、バーコード入力
の代わりに手入力で値引きした新価格を入力しなければ
ならないといった問題も生じる。このため、売れ残りを
防ぐ価格を合理的に設定でき、且つその新価格が金銭登
録処理に反映される金銭登録装置が求められている。

【０００３】

【従来の技術】図６は従来例の構成図である。図６はＰ
ＯＳシステム例を示したもので、１は、各売場または精
算所に設置される複数のＰＯＳ端末装置、２は、事務所
等に設置されて各ＰＯＳ端末装置１と接続されるＳＬＰ
（Store Level Processor)装置、３は、商品と価格とを
対応させたＰＬＵ（Price Look Up)ファイルである。

【０００４】いま、顧客が商品を購入する場合、顧客が
持参した商品の商品名、または商品コードをオペレータ
がバーコード読取装置等によってＰＯＳ端末１に入力す
る。これにより、ＰＯＳ端末１は、ＳＬＰ装置２に商品
名等を送信し、ＳＬＰ装置２はこの商品名に基づきＰＬ
Ｕファイル３を参照して、その商品の価格を検索し、得
られた価格をＰＯＳ端末１に通知する。これにより、Ｐ
ＯＳ端末１では、前記入力した商品の価格を知ることが
でき、表示，レシートの発行等を行って金銭登録を行
う。

【０００５】ここで、生鮮食料品等を売りつくしたい場
合、通常は、係員の手によって値引きした価格を商品に
手書きし、ＰＯＳ端末装置２では、オペレータがその価
格を手入力することによって行われるが、ＰＬＵファイ
ル２の価格を変更して値引きを行う場合は次のようにし
て行われる。

【０００６】即ち、店の閉店時間が時刻19:00 とする
と、例えば、図６に示すように、予め登録されているタ
イムサービススケジュール、ここでは時刻18:00 以降の
新価格が図示省略したファイルに格納されており、ＳＬ
Ｐ装置２は時刻18:00 になると、ＰＬＵファイル３の価
格をこの新価格に変更する。これにより、時刻18:00 以
降の価格は、例えば、商品Ａは１５０円が１００円とな
り、客の購買欲を刺激して売れ残りを防止する。なお、
この場合、商品の値引き情報は、通常、手書き等の表
示、または放送, テープレコーダ等の音声で顧客に通知
される。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】以上説明したごとく、
閉店の一定時間前に予め設定した価格に値引きする従来
の方法では、値引きしなくても営業時間内に売り切れる
だろう商品も値引きしてしまうとか、値引きのタイミン
グが遅すぎて売れ残りとなってしまうといった課題があ
る。

【０００８】また係員が売れ具合をみて値引きする方法
では、その価格がＰＬＵファイルに反映できないといっ
た課題もある。本発明は、上記課題に鑑み、売れ残りを
防ぐ合理的な価格を自動設定する金銭登録装置を提供す
ることを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】図１の本発明の原理図に
おいて、35は価格参照ファイルで、商品名と価格とが対
応付けられている。32は金銭登録部で、価格参照ファイ
ル35に登録されている価格を参照して商品の金銭登録を
行う。33は在庫量管理部で、商品の在庫量をリアルタイ
ムに管理する。36は価格変更テーブルで、商品の価格変
更を行うための規定在庫量とその規定在庫量における価
格とをタイムスケジュールに従い設定したものである。
34は価格変更部で、前記タイムスケジュールの所定時刻
ごとに、その時刻における該商品の在庫量と対応する前
記規定在庫量とを比較し、該在庫量が該規定在庫量以上
の場合は、該価格参照テーブルにおける該商品の価格を
該規定在庫量に対応する価格に変更する。37は通知部
で、顧客に商品の価格変更を通知する。

【００１０】

【作用】在庫量管理部33は、初期在庫量と売上量とに基
づいてリアルタイムに実在庫量を管理する。価格変更部
34は、価格変更テーブル36のタイムスケジュールに従
い、所定時刻における在庫量と規定在庫量とを比較し、
在庫量が規定在庫量より大ならば、その規定在庫量に対
応して設定されている価格を新価格として価格参照テー
ブル35の価格を変更し、規定在庫量以内ならば価格の変
更を行わない。そして、価格変更を行った商品について
は、表示装置等で構成される通知部37を用いて顧客に通
知する。

【００１１】以上により、リアルタイムに在庫量を管理
し、その在庫量に基づくタイムスケジュールで値引きす
るため、売れ残ったり、値引きの不要な商品を値引きす
るといった不都合を防止できる合理的な値引き価格を設
定することができる。

【００１２】

【実施例】図２は一実施例の構成図、図３は一実施例の
値引スケジュールテーブル例を表す図、図４は動作（そ
の１）フローチャート図、図５は動作（その２）フロー
チャート図である。本実施例は、ＰＯＳシステムに適用
したもので、従来例と同様に、ＰＯＳ端末装置が価格を
問い合わせる上位装置、図６ではＳＬＰ装置２が管理す
るＰＬＵファイル３に登録されている価格の変更によ
り、値引きを行う例を示す。

【００１３】図２のＳＬＰ装置20において、21は対ＰＯ
Ｓ通信制御部で、ＰＯＳ端末装置１０と通信するもの、
22は入力部で、キーボード等で構成されるもの、23は表
示部、24はＳＬＰ主制御部で、ＳＬＰ装置20の各部を制
御するもの、25はファイル参照部で、ＰＬＵファイル３
を参照して、ＰＯＳ端末装置２から問い合わせされた商
品の価格を検索するもの、26は値引スケジュールテーブ
ル（価格変更テーブル36に対応する) で、後述するよう
に、値引き対象商品の規定在庫量（値引スケジュールテ
ーブル26では値引き規定数）と値引き後の新価格とをタ
イムスケジュールに従って設定したもの、27はファイル
更新部（価格変更部34に対応する) で、値引スケジュー
ルテーブル26に設定された値引き時刻で価格変更要か否
かを検証し、変更要のときはＰＬＵファイル３に登録さ
れている当該価格を値引スケジュールテーブル26の新価
格に変更するもの、30は残数管理部（在庫量管理部33に
対応する) で、値引き対象商品ごとに、残数から売上数
を引いて新残数とする演算により、リアルタイムに売れ
残り「残数」（以下残数管理部30で管理される売れ残り
残数を「残数」とする) を管理するもの、28は残数テー
ブルで、値引き対象商品対応の「残数」が格納されるも
の、29は時計で、時刻をファイル更新部27に通知するも
のである。

【００１４】また、図２のＰＯＳ端末装置10において、
11は陳列棚装置との間で通信を行う対陳列棚通信制御
部、12はＰＯＳ主制御部で、金銭登録処理を行うもの、
16はＳＬＰ装置20と通信を行う対ＳＬＰ通信制御部、13
は入力部、14はレシート等を発行する印字部、15は表示
部で、取引情報が表示されるものである。

【００１５】図２の陳列棚装置40は、係員が初期在庫量
を入力するためのもの、および変更価格を表示するため
のものであって、生鮮食料品等の陳列棚付近に設置され
る。ここで、41は対ＰＯＳ通信制御部で、ＰＯＳ端末装
置10と通信するもの、42は陳列棚主制御部、43は価格テ
ーブルで、ＰＯＳ端末装置10経由で通知された変更価格
が商品対応で格納されるもの、44は表示部で、価格テー
ブル43の内容が表示されるもの、45は入力部である。

【００１６】図３は閉店時間が時刻19:00 の場合の値引
スケジュールテーブル例を示したもので、所定の値引き
時刻における値引き規定数（規定在庫量、売れ残り量）
と新価格（値引き後の価格）とを設定したものである。
例えば、商品Ａについて説明すると、商品Ａの「残数」
が時刻13:00 において値引き規定数１００以上の場合は
初期価格３００円を新価格２９８円に値引きすることを
表している。そして、この新価格は少なくとも時刻14:0
0 まで適用され、続く時刻14:00 で商品Ａの「残数」が
値引き規定数８０以上の場合は新価格２９５円に値引き
することを表す。従って、値引スケジュールテーブル26
に示すタイムスケジュールより売行きがよい場合は、閉
店まで３００円が維持されることが期待され、最悪の売
行きの場合は、時刻18:00 において１８０円まで値引き
されることになる。

【００１７】以上構成のＰＯＳシステムによって、以下
に示す値引き処理が行われる。 （残数管理) 図４参照 ステップ〜までの処理が、営業開始前、または少な
くとも値引き開始前に行われる。

【００１８】ステップ 係員は、初期価格、時間帯別
残商品数と値引き金額（図３の値引スケジュールテーブ
ル26の値引き時刻，値引き規定数，新価格）をＳＬＰ装
置20の入力部22より入力する。

【００１９】ステップ ＳＬＰ主制御部24は、この入
力に基づいて値引スケジュールテーブル26を作成する。 ステップ 売場の係員は陳列棚に乗せた値引対象商品
の商品数（または当日売り切る予定の在庫数；初期数)
を陳列棚装置40の入力部45より入力する。

【００２０】ステップ 残数管理部30は、ＰＯＳ端末
装置10経由で通知されたこの初期数を残数テーブル28に
格納し、ＳＬＰ主制御部24は値引スケジュールテーブル
26の「初期数」にこの値を設定する。

【００２１】ステップ 営業が開始され、ＰＯＳ端末
装置２では顧客の持参した商品の商品コード，個数を入
力する。 ステップ ＳＬＰ装置20はＰＯＳ端末装置10より通知
された商品コードに基づきファイル参照部25を介してＰ
ＬＵファイル３を参照し、得られた価格をＰＯＳ端末装
置10に回答する。

【００２２】ステップ ＰＯＳ端末装置10は回答され
た価格に基づき精算を行い、精算終了後にＳＬＰ装置20
に商品名, 個数とともに精算完了通知を行う。 ステップ 残数管理部30は、通知された商品コード,
個数に基づき残数テーブル28を検索し、対応する値引き
対象商品があれば残数テーブル28内の対応する「残数」
から売上げ個数を引いた値を新「残数」として格納す
る。以上により、値引き対象商品が売上げされるごと
に、その「残数」が更新される。 （価格変更処理) 図５参照 ステップ ファイル更新部27は定期的に時計29の発す
る時刻を参照し、値引スケジュールテーブル26に設定さ
れている値引き時刻と比較する。

【００２３】ステップ 値引き時刻、例えば時刻13:0
0 に達すると、 ステップ 残数テーブル28内に登録されている値引き
対象商品の「残数」と、値引スケジュールテーブル26の
対応する「値引き規定数」とを比較する。

【００２４】ステップ 「残数」≧「値引規定数」の
商品が存在すれば、ＰＬＵファイル３の対応する商品の
価格を値引スケジュールテーブル26の対応する「新価
格」に変更する。なお、「残数」＜「値引規定数」の場
合は変更しない。

【００２５】以上により、例えば、時刻13:00 におい
て、商品Ａの残数が値引き規定数100以上の場合、時刻1
3:00 以降からは、処置価格300 円 から298 円に値引
きされることになる。そして値引き時刻ごとに「残数」
が「値引き規定数」より大きければ順次値引きされ、閉
店１時間前の18:00 に10個以上あれば商品Ａの価格は18
0 円まで値引きされることになる。なお、以上の価格変
更処理がすべての値引き対象商品について行われる。

【００２６】この価格変更は、ＰＯＳ端末装置10を経由
して陳列棚装置40に通知され、価格テーブル43に格納さ
れた後表示部44に表示されて顧客に通知される。これに
より、顧客は購入欲を刺激されて購入するようになって
売れ残りが防止される。またＰＬＵファイル３は価格変
更により新価格に更新されているので、バーコード等で
商品コードを入力しても新価格により取引が行われるた
め、値引価格を手入力する必要がない。

【００２７】このように、リアルタイムに在庫量を計数
し、その在庫量に関連させたタイムスケジュールにより
値引きするので、売りつくすための価格を合理的に設定
を行うことが可能となり、値引きしなくても売りつくし
たであろう商品の値引き、値引きが遅すぎたために売れ
残った等の不都合を防止することができるとともに、係
員, オペレータの値引き時の負担を軽減することが可能
となる。

【００２８】なお、以上の実施例では、ＳＬＰ装置20に
価格変更処理機能を持たせたが、ＰＬＵファイル３をＰ
ＯＳ端末装置10に内蔵する装置においては、ＰＯＳ端末
装置10内に価格変更機能を持たせてもよく、また、ＳＬ
Ｐ装置20で価格変更処理を行って、ＰＯＳ端末装置10に
通知してＰＬＵファイル３を更新させるようにしてもよ
い。

【００２９】また、実施例では、その日に売りつくす例
で説明したが、日単位の値引スケジュールテーブルを用
いて値引きすることも可能である。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、リアル
タイムに在庫量を計数し、その在庫量に関連させたタイ
ムスケジュールに基づき値引きを行う金銭登録装置を提
供するもので、時間を限って売りつくす場合に合理的な
価格を設定できる、値引きによる係員の負担が軽減でき
る等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の原理図

【図２】 一実施例の構成図

【図３】 一実施例の値引スケジュールテーブル例を表
す図

【図４】 動作（その１）フローチャート図

【図５】 動作（その２）フローチャート図

【図６】 従来例の構成図

【符号の説明】

１ ＰＯＳ端末 ２ ＳＬＰ装置 ３ ＰＬＵファイル 10 ＰＯＳ端末装置 11 対陳列棚通信制御部 12 ＰＯＳ主制御部 13 入力部 14 印字部 15 表示部 16 対ＳＬＰ通信制御部 20 ＳＬＰ装置 21 対ＰＯＳ通信制御部 22 入力部 23 表示部 24 ＳＬＰ主制御部 25 ファイル参照部 26 値引スケジュールテーブル 27 ファイル更新部 28 残数テーブル 29 時計 30 残数管理部 31 ＰＬＵファイル 32 端末装置 33 在庫量管理部 34 価格変更部 35 価格参照ファイル 36 価格変更テーブル 40 陳列棚装置 41 対ＰＯＳ通信制御部 42 陳列棚主制御部 43 価格テーブル 44 表示部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 価格参照ファイル(35)に登録されている
   価格を参照して商品の金銭登録を行う金銭登録部(32)
   と、 該商品の在庫量をリアルタイムに管理する在庫量管理部
   (33)と、 該商品の価格を変更するための規定在庫量とその規定在
   庫量における価格とをタイムスケジュールに従い設定し
   た価格変更テーブル(36)と、 該タイムスケジュールの所定時刻ごとに、その時刻にお
   ける該商品の在庫量と対応する前記規定在庫量とを比較
   し、該在庫量が該規定在庫量以上の場合は、該価格参照
   ファイルにおける該商品の価格を該規定在庫量に対応す
   る価格に変更する価格変更部(34)と、を備え、在庫量に
   基づくタイムスケジュールにより前記価格参照テーブル
   に登録している価格を変更して金銭登録を行うことを特
   徴とする金銭登録装置。