JP2001202420A - 販売価格管理システム、販売価格管理装置および販売価格管理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】インターネット上の仮想商店における商品の販
売価格を、在庫数等の価格変動要因に応じて自動管理
し、適切な価格設定を行う。 【解決手段】商品の発注があると、Ｗｅｂサーバコンピ
ュータ１６は、その商品の在庫数ＤＢ３２を更新し、在
庫数と価格変動を関係付けたテーブル３４を参照して、
その商品の在庫数に対応した販売価格を算出し、販売価
格ＤＢ３１を更新する。新たな販売価格は、仮想商店で
表示される販売価格情報に反映される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、インターネット上
の仮想商店における商品販売に係り、特に商品の販売価
格設定の技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、インターネット上において、販売
店が仮想的な商店（仮想商店）を開設して、商品の販売
を行うことが活発に行われている。仮想商店において、
販売店は、取り扱っている商品および販売価格をＷｅｂ
ページ上に表示する。利用者は、Ｗｅｂページ上で希望
の商品を検索し、その商品の価格が希望価格内であれ
ば、購入手続きを行う。これにより仮想商店における商
品売買が成立する。

【０００３】ここで、取扱商品の販売価格は、一般に販
売店側が任意に設定することができる。販売店が販売価
格を決定する要因としては、商品の原価・販売の季節・
販売戦略等が挙げられる。また、販売価格は一定ではな
く、いくつかの要因、例えば販売時間帯、在庫数等によ
って短期間で変動する場合がある。なかでも商品の在庫
数は販売価格を変動させる大きな要因の一つである。

【０００４】一般に、販売店は、在庫数が多くなると、
早めに商品を捌く必要性から、販売価格を低めに設定す
る。逆に商品の人気が高く、在庫数が少なくなると、販
売価格を高めに設定する。また、商品によっては、タイ
ムサービスとして、ある時間帯においては、通常より安
価で販売する場合がある。

【０００５】このため、インターネット上の仮想商店に
おいても、販売店は商品の在庫数等に応じて、販売価格
を変動させている場合が多い。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、仮想商店で取
り扱う商品が多い場合は、在庫数等の販売価格変動要因
と販売価格の管理が煩雑であるうえ、販売価格の変動を
Ｗｅｂページに反映させるためには、Ｗｅｂページの記
載内容を手入力で変更しなければならない。このため、
適切な価格設定を多くの商品に対して行うことは困難で
ある。

【０００７】また、仮想商店においては、通常、２４時
間の発注手続きが可能であり、在庫数は常に変動するた
め、例えば、現実の店舗が閉店後に行うような、１日あ
るいは数日に１回程度の価格設定では、在庫数にリアル
タイムでリンクした販売価格の設定は実現困難である。

【０００８】本発明の目的は、仮想商店における商品の
販売価格を、予め定めた条件に応じて自動管理し、適切
な価格設定を行うことにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の販売価格管理シ
ステムはＷｅｂページ上で、商品の販売価格を表示させ
る手段と、予め設定された価格変動ルールを参照して、
前記販売価格を更新する管理手段とを有することを特徴
とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の実施例について図を用い
て説明する。図１は、販売店１５と商品購入者であるユ
ーザ１０の関係を示す概念図である。ユーザ１０が使用
するコンピュータ１１は、電話回線等を介して、インタ
ーネット１７に接続されている。販売店１５は、インタ
ーネット１７に接続されたＷｅｂサーバコンピュータ１
６を有しており、Ｗｅｂサーバコンピュータ１６で仮想
商店を提供している。

【００１１】図２は、販売店１５のＷｅｂサーバコンピ
ュータ１６の機能構成を表したものである。Ｗｅｂサー
バコンピュータ１６は、Ｗｅｂページの表示およびユー
ザ１０とのデータの送受信を制御するＷｅｂフロント部
２０と、在庫状況および販売価格を管理する在庫・販売
価格制御部３０とからなる。なお、これらの機能は複数
のサーバコンピュータに分散させることも可能である。
Ｗｅｂフロント部２０は、商品名および販売価格を表示
する販売情報表示機能部２１と、ユーザ１０の操作を受
け付け、販売手続きを行う購入手続き機能部２２とを有
している。

【００１２】販売情報表示機能２１は、商品の販売情報
をＨＴＭＬと呼ばれる言語で記述されたデータを含むフ
ァイルを、ユーザ１０が使用するコンピュータ１１に、
ＨＴＴＰと呼ぶ通信プロトコルを用いて送信する。前記
ファイルはＷｅｂサーバコンピュータ１６に保存してあ
るが、別のサーバコンピュータ上に保存してあってもよ
い。ファイルを受信したコンピュータ１１は、ブラウザ
と呼ばれるアプリケーションを使用して、前記ファイル
の内容を解釈して、コンピュータ１１に接続された画像
出力装置１１ａに販売情報を表示する。

【００１３】購入手続き機能部２２は、購入手続きに必
要な情報を受け付けると共に、その情報をＷｅｂサーバ
コンピュータ１６に送信する機能を有する、ＨＴＭＬ言
語で記述された、フォームと呼ばれるファイルを、コン
ピュータ１１に、ＨＴＴＰプロトコルを用いて送信する
在庫数・販売価格制御部３０は、在庫数を管理し、販売
価格を設定する管理システム３１と、取扱商品の在庫数
を格納する在庫数ＤＢ（データベース）３２と、各商品
について、在庫数以外の価格決定要因から定められた標
準売価を格納する標準売価ＤＢ３３と、各商品について
の価格変動ルールを格納した価格変動ルールテーブル３
４と、各商品の販売価格を格納する販売価格ＤＢ３５と
を有している。

【００１４】図８は、Ｗｅｂサーバコンピュータ１６が
ユーザ１０の購入手続きを受付け、在庫数および販売価
格を管理する処理フロー図である。

【００１５】図３は、Ｗｅｂフロント部２０の販売情報
表示機能部２１により、ユーザ１０のコンピュータ１１
の表示装置１１ａに表示される商品情報に関する画面で
ある。この画面において、商品名および販売価格を示す
欄５１が表示される（Ｓ１０１）。購入ボタン５２は、
ユーザが商品Ａを購入希望するときに押すボタンで、詳
細ボタン５３は、商品Ａについて詳細な情報を得たいと
きに押すボタンで、戻るボタン５４は、本画面を終了さ
せるときに押すボタンである。

【００１６】このとき、販売店１５には商品Ａの在庫が
１０００個あったとすると、商品名６１と在庫数６２の
フィールドからなる在庫数ＤＢ３２の構造は、模式的に
示すと、図４のようになっている。商品名６３と販売価
格６４のフィールドからなる販売価格ＤＢ３５の構造
は、模式的に示すと、図５のようになっている。商品Ａ
の標準価格は５０００円であるとすると商品名６５と標
準価格６６のフィールドからなる標準価格ＤＢの構造
は、模式的に示すと、図６のようになっている。

【００１７】ユーザ１０が、マウスポインタ５０を購入
ボタン５２の上に位置させてマウスをクリックすると、
購入手続き機能２２により、図７に示す商品購入画面が
表示される。この画面においては、購入商品のリスト５
５とともに、支払方法を指定するための支払方法ボタン
５６と、商品届け先を指定するための届け先ボタン５７
と、購入手続きを中断するキャンセルボタン５８が表示
される。

【００１８】ここで、ユーザ１０が、商品Ａを１０個購
入する手続きを行い（Ｓ１０２）、売買が成立したとす
る（Ｓ１０３）。購入手続き機能２２は、在庫ＤＢ３２
にアクセスして、商品Ａが１０個発注されたことを通知
する。在庫ＤＢ３２は、商品Ａが１０個発注されたとい
う通知を受け、商品Ａの在庫数を９９０個にリアルタイ
ムで更新する（Ｓ１０４）。この処理により、商品の在
庫数が自動管理される。

【００１９】管理システム３１は、在庫ＤＢ３２を監視
しており、商品Ａの在庫数が更新されたことを認識する
と、価格変動ルールテーブル３４に格納された商品Ａの
価格変動ルールを参照する（Ｓ１０５）。

【００２０】ここで、価格変動ルールは、商品毎の在庫
数に対する販売価格の変動規則を定めたものである。商
品ごとに異なる価格変動ルールを設定することができ
る。例えば、商品Ａの価格変動ルールは、図９のフロー
図に示すように、在庫数が２０００個以上の場合は、販
売価格を標準価格に対し、１０％値下げし（Ｓ２０
４）、在庫数が１０００個未満の場合は、販売価格を標
準価格に対し、１０％値上げする（Ｓ２０５）ような規
則が定められていたとする。管理システム３１は、商品
Ａの在庫数が９９０に更新されたことを受け（Ｓ１０
６）、商品Ａの販売価格を標準価格より１０％値上げし
た５５００円に設定し（Ｓ１０７）、販売価格ＤＢ３５
を更新する（Ｓ１０８）。更新された販売価格ＤＢの値
は、即座にＷｅｂフロント部に通知され、販売情報表示
機能２１により、商品Ａの販売価格は５５００円である
と、Ｗｅｂページに表示される（Ｓ１０９）。

【００２１】価格変動ルールは、上記の例のような在庫
数と標準価格に対する変動率の関係を定めたものに限ら
ず、多様な設定を行うことができる。例えば、図１０に
示すように在庫数と絶対金額との関係を定めたり、図１
１に示すように在庫数に応じて段階的に絶対金額（変動
率）を変化させる設定等が可能である。また、価格変動
が必要な在庫数を設定しておき、在庫数がその個数と等
しくなった場合に、価格を変動させるルールを参照する
ようにしてもよい。この場合は、価格を変動させる必要
があるか否かの判断に使用される変更条件を定めるルー
ルと、新たな販売価格の設定に使用される変動条件を定
めるルールを、あらかじめ規定しておく。

【００２２】図１０で示した価格変動ルールは、在庫数
が２０００個以上の場合は、販売価格を９０００円にし
（Ｓ３０４）、在庫数が１０００個未満の場合は、販売
価格を１１０００円にする（Ｓ３０５）ような規則を定
めたものである。

【００２３】図１１で示した価格変動ルールは、在庫数
が５００個以下の場合は販売価格を１５００円にし、５
０１個以上１０００個以下の場合は１４００円、以下同
様にして、在庫数が３００１個以上の場合は販売価格を
１０００円とするような規則を定めたものである。

【００２４】また、価格変動ルールは、在庫数以外の価
格変動要因である季節、販売日時等に基づくこととして
もよい。例えば、図１２のフロー図に示すように、現時
刻を取得して（Ｓ４０１）、２３時から７時の間であれ
ば（Ｓ４０２）、標準売価から１０％割り引く（Ｓ４０
３）といったルールを加えて、深夜早朝割引を自動的に
設定することができる。

【００２５】以上の例では、管理システム３１は、商品
の在庫数が更新されたことを認識すると、即座に価格変
動ルールテーブル３４を参照して、販売価格の変動判断
をする。しかし、管理システム３１が販売価格の変動判
断を行うのは、在庫数の更新時に限らず、例えば、１時
間ごとあるいは１日４回等と、定期的に判断を行うよう
にしてもよい。この処理は、管理システム３１内に、定
期的に販売価格の変動判断を行う処理を起動させる仕組
み、例えば、タイマ等を備えることにより実現できる。
また、注文数が規定数に達したら、判断作業を行うよう
にしてもよい。この処理は、システム３１内に、カウン
タ等を備えることにより実現できる。

【００２６】本例では、インターネット上のＷｅｂペー
ジを用いた商品販売について説明したが、本発明はイン
ターネットに限らず、コンピュータネットワーク、例え
ばパソコン通信等を用いた商品販売等についても適用で
きるものである。

【００２７】

【発明の効果】予め設定した販売価格の変動要因の変化
に連動して、販売価格を変動させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】販売店とユーザの関係を示す概念図。

【図２】販売店のＷｅｂサーバコンピュータの機能構成
図。

【図３】Ｗｅｂページ上で表示される、商品情報画面。

【図４】在庫データベース構造図。

【図５】販売価格データベース構造図。

【図６】標準価格データベース構造図。

【図７】Ｗｅｂページ上で表示される、購入手続き画
面。

【図８】在庫数および販売価格を管理する処理フロー
図。

【図９】価格変動ルールの一例を表したフロー図。

【図１０】価格変動ルールの一例を表したフロー図。

【図１１】価格変動ルールの一例を表した図表。

【図１２】価格変動ルールの一例を表したフロー図。

【符号の説明】

１０…ユーザ １１…インターネットに接続されたコンピュータ １５…販売店 １６…Ｗｅｂサーバコンピュータ ２０…Ｗｅｂフロント部 ２１…販売情報表示機能部 ２２…購入手続き機能部 ３０…在庫数・販売価格制御部 ３１…管理システム ３２…在庫数ＤＢ ３３…標準売価ＤＢ ３４…価格変動ルールテーブル

フロントページの続き (72)発明者 齋藤 晃 東京都港区赤坂７丁目１番１号 株式会社 ソニー・コンピュータエンタテインメント 内 (72)発明者 脇本 誕生 東京都港区赤坂７丁目１番１号 株式会社 ソニー・コンピュータエンタテインメント 内 (72)発明者 桑原 透 東京都港区赤坂７丁目１番１号 株式会社 ソニー・コンピュータエンタテインメント 内 (72)発明者 田村 和也 東京都港区赤坂７丁目１番１号 株式会社 ソニー・コンピュータエンタテインメント 内 (72)発明者 平野 創 東京都港区赤坂７丁目１番１号 株式会社 ソニー・コンピュータエンタテインメント 内 Ｆターム(参考） 5B049 BB11 CC05 CC08 CC27 DD01 DD05 EE01 EE11 FF03 FF04 FF09 GG04 GG07

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 Ｗｅｂページ上で、商品の販売価格を表
   示させる手段と、 前記販売価格を更新する管理手段とを有し、 前記管理手段は、予め設定された価格変動ルールを参照
   して、前記販売価格を更新することを特徴とする販売価
   格管理システム。
2. 【請求項２】 請求項１記載の販売価格管理用システム
   であって、 Ｗｅｂページ上で、商品の注文を受ける手段を有し、 前記注文を受ける手段による商品の注文状況に基づき、
   商品の在庫数をリアルタイムで管理する手段を有し、 前記価格変動ルールは、商品の在庫数と販売価格との関
   係を定めたものであることを特徴とする販売価格管理シ
   ステム。
3. 【請求項３】 請求項２記載の販売価格管理用システム
   であって、 商品の標準売価を記憶する手段を有し、 前記価格変動ルールは、在庫数に対する前記標準売価と
   販売価格との関係を定めたものであることを特徴とする
   販売価格管理システム。
4. 【請求項４】 請求項１記載の販売価格管理用システム
   であって、 商品の標準売価を記憶する手段を有し、 前記価格変動ルールは、前記標準売価に対する変動値が
   設定されていることを特徴とする販売価格管理システ
   ム。
5. 【請求項５】 請求項１記載の販売価格管理用システム
   であって、 前記価格変動ルールは、商品の在庫数と販売価格との関
   係を定めたものであることを特徴とする販売価格管理シ
   ステム。
6. 【請求項６】 ネットワークを介して受注する商品の販
   売価格管理システムであって、 商品価格の変更条件を規定する販売価格変更ルールと、
   販売価格設定を行うための条件を決める条件情報とを記
   憶する手段と、 前記販売価格変更ルールを参照して、現時点で販売価格
   変更が必要であるかを判断する手段と、 販売価格変更が必要な場合に、前記条件情報に従って新
   たな販売価格設定を行う手段とを備えることを特徴とす
   る販売価格管理システム。
7. 【請求項７】 Ｗｅｂページ上で、商品の販売価格を表
   示させる手段と、 Ｗｅｂページ上で、商品購入の注文を受ける手段とを有
   し、 商品の在庫数を記憶する手段と、 少なくとも商品毎の在庫数と販売価格の関係を定めた、
   価格変動ルールを記憶する手段とを有し、 商品の在庫数が変化すると、前記在庫数を更新すると共
   に、前記価格変動ルールを参照して、商品の販売価格が
   変動するか否かを判断し、 商品の販売価格が変動する場合には、前記販売価格を更
   新する手段を有することを特徴とする販売価格管理シス
   テム。
8. 【請求項８】 ネットワークを介した注文の状況に基づ
   き、商品の在庫数を管理する手段と、在庫数と販売価格
   の関係を定めた価格変動ルールを参照して販売価格を更
   新する管理手段とを有することを特徴とする販売価格管
   理装置。
9. 【請求項９】 ネットワークを介して受注する商品の販
   売価格管理方法であって、 販売価格の変動規則を定めた価格変動ルールを参照し
   て、現時点で価格変更が必要であるかを判断し、 価格変更が必要な場合に、前記価格変動ルールに従って
   新たな販売価格設定を行うことを特徴とする販売価格管
   理方法。