JPH0651685B2 - フェノキシアルキルアミン誘導体および殺虫殺ダニ剤 - Google Patents

フェノキシアルキルアミン誘導体および殺虫殺ダニ剤

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JPH0651685B2
JPH0651685B2 JP33399889A JP33399889A JPH0651685B2 JP H0651685 B2 JPH0651685 B2 JP H0651685B2 JP 33399889 A JP33399889 A JP 33399889A JP 33399889 A JP33399889 A JP 33399889A JP H0651685 B2 JPH0651685 B2 JP H0651685B2
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勝利 藤井
祐二 穐吉
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、フェノキシアルキルアミン誘導体、その製
法およびその誘導体を有効成分とする殺虫殺ダニ剤に関
するものである。
従来の技術 従来より、フェノキシアルキルアミン誘導体は数多く知
られている。たとえば、特開昭55-76803号公報にはキナ
ゾリン環を有するフェノキシアルキルアミン化合物が、
特開昭59-36667号公報にはピリミジン環またはシクロア
ルカンが融合したピリミジン環を有するフェノキシアル
キルアミン化合物が、また特開昭59-42387号公報にはチ
エノピリミジン環を有するフェノキシアルキルアミン化
合物が開示されている。
上記の従来技術により公知の化合物のうち、代表的なも
のは、次の一般式であらわされる。
(式中、Hetは、キナゾリン、ピリミジン、シクロアル
カンが融合したピリミジンまたはチエノピリミジン等の
ヘテロ環を示し、RaおよびRbはアルキル基を示す。) 上記の公知化合物は、いずれも殺虫殺ダニ活性を有して
おり、たとえば、コナガ、アブラムシ、ナミハダニ、ミ
カンハダニ等の農園芸上重要な害虫およびダニ類に対し
て有効である。本発明者等は、上記の公知化合物よりも
更に優れた殺虫殺ダニ活性を有する化合物を得るために
鋭意検討の結果、上記式において、RaおよびRbであらわ
されるアルキル基の一方を特定の置換アルキル基でおき
かえ、しかも、その置換アルキル基を、上記式における
フェノキシ基の4位に位置させた化合物が、顕著に改良
された殺ダニ活性を有することを見出して、本発明を完
成した。
問題点を解決するための手段 すなわち、本発明は、次の一般式(I)を有するフェノキ
シアルキルアミン誘導体、その製法およびその誘導体を
有効成分とする殺虫殺ダニ剤を提供するものである。
(式中、R1は水素原子、C1-4アルキル基またはハロゲン
原子を示す。R2およびR3は互いに同一または異なり、そ
れぞれC1-4アルキル基、ハロゲン原子、C2-4アルコキシ
アルキル基、C2-4アルキルチオアルキル基またはC3-4
クロアルキル基を示すか、またはR2とR3はそれらが結合
している炭素原子とともにピリミジン環に融合する飽和
もしくは不飽和の5もしくは6員環を示し、当該環は環
を構成する酸素もしくは硫黄原子を1個有していてもよ
く、かつ、当該環は1個もしくは2個のC1-4アルキルも
しくはハロゲンで置換されていてもよい。mは2または
3の整数を示す。R4およびR5は同一または異なり、水素
原子、C1-4アルキル基またはハロゲン原子を示す。Aは
1個のC1-4アルコキシで置換されていてもよいC1-8アル
キレン基を示す。Bは−O−,−S−,または−NH−を
示す。Dは1個の酸素原子で中断されていてもよいC1-6
アルキレンオキシ基を示す。nは0または1を示す。E
はC1-6アルキル基、C3-6アルケニル基、C3-4アルキニル
基またはC7-9アラルキル基を示す。
ただし、R1が水素原子を示し、R2がC1-4アルキル基を示
し、R3がハロゲン原子を示し、またはR2とR3とがそれら
が結合している炭素原子とともにピリミジン環に融合す
るシクロペンタン環、シクロヘキサン環、ベンゼン環ま
たはチオフェン環を示し、mが2または3の整数を示
し、R4がC1-4アルキル基を示し、R5が水素原子またはC
1-4アルキル基を示し、AがC1-5アルキレン基を示し、
−BDnが−O−を示し、EがC1-4アルキル基、C
3-4アルケニル基、C3-4アルキニル基またはC7-9アラル
キル基を示す場合を除く。)またはその酸付加塩。
R1がC1-4アルキル基であるとき、それは直鎖状または分
岐鎖状であり、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはt−ブチ
ルでありえる。R1は好適には水素原子またはメチル基で
ある。
R2および/またはR3がC1-4アリキル基であるとき、その
例はR1のC1-4アルキル基において例示したものと同様で
ある。
R2および/またはR3がハロゲン原子であるとき、それ
は、たとえば弗素、塩素、臭素、沃素等でありえる。
R2とR3とが、それらが結合している炭素原子とともに、
ピリミジン環に融合する飽和もしくは不飽和の5もしく
は6員環であって、かつ環を構成する1個の酸素もしく
は硫黄原子を有していてもよいものであるとき、上記式
(I)における部分構造 は、たとえば次の各々の部分構造式であらわされる。
上記の部分構造式においてC1-4アルキルまたはハロゲン
置換分を有するとき、それらの例は、R1,R2およびR3
おいて与えたものとそれぞれ同様である。
R2およびR3は、その一方がメチル基またはエチル基であ
り、他方がメチル基、エチル基、塩素原子または臭素原
子であることが好ましい。R2とR3とが、上記(Ia)ないし
(Ig)の縮合環を形成する場合もまた好適であり、その場
合において、これらの縮合環は、1個もしくは2個のC
1-4アルキル、たとえばメチル、もしくはハロゲン、た
とえば塩素もしくは弗素置換分を有していてもよい。
mは好適には2である。
R4およびR5がC1-4アルキル基またはハロゲン原子である
とき、それらの例は、R1,R2およびR3で例示したものと
同様である。R4は好適には水素原子、メチル基またはエ
チル基であり、更に好適にはメチル基である。R5は好適
には水素原子、塩素原子、またはメチル基であり、更に
好適には水素原子またはメチル基である。
Aは直鎖状または分岐鎖状のC1-8アルキレン基であり、
たとえば、メチレン、エチレン、エチリデン、トリメチ
レン、1−もしくは2−メチルエチレン、プロピリデ
ン、ジメチルメチレン、テトラメチレン、1,1−、1,2−
もしくは2,2−ジメチルエチレン、1−もしくは2−エ
チルエチレン、ペンタメチレン、1−もしくは2−プロ
ピルエチレン、1,1,2−トリメチルエチレン、1−メチ
ル−2−エチルエチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチ
レン、オクタメチレンまたは1−もしくは2−エチルヘ
キサメチレンでありうる。
AがC1-4アルコキシ置換分を有するとき、それは直鎖状
または分岐鎖状でありえ、たとえばメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシまたはイソ
ブトキシでありうる。
Aは好適には1個のメトキシで置換されていてもよいC
1-5アルキレン基であり、更に好適には当該置換分を有
しないC1-5アルキレン基である。
Dが1個の酸素原子で中断されていてもよいC1-6アルキ
レンオキシ基であるとき、それはたとえば、−CH2O−,
−(CH2)2O−,−(CH2)3O−,−(CH2)4O−,−CH2OCH2O
−,−CH2O(CH2)2O−,−(CH2)2OCH2O−,−(CH2)2O(CH
2)2O−,または−(CH2)3O−(CH2)3O−等でありうる。
上記式(I)における部分構造−BDnは、好適には−
O−,−S−,−NH−,−NHCH2 2O−,−OC
2 pO−(pは1ないし3の整数を示す)または−O
CH2 q−O−(qは1または2の整数を示す)であ
り、更に好適には−O−,−OCH2 p−O−または
−OCH2 q−oCH2 2−O−(pおよびqは前
記したものに同じ)である。
EがC1-6アルキル基であるとき、それは直鎖状または分
岐鎖状でありえ、たとえばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t
−ブチル、ペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル等
でありうる。
EがC3-6アルケニル基であるとき、それは直鎖状または
分岐鎖状でありえ、1個またはそれ以上の不飽和結合を
有し、たとえば、アリル、1−もしくは2−ブテニル、
1−もしくは2−メチルアリル、1,3−ブタジエニル、
2−ペンテニル、イソプレニル、2−ヘキセニルまたは
1,4−ヘキサジエニル等でありうる。
EがC3-4のアルキニル基であるとき、それは、たとえ
ば、1−もしくは2−プロピニルまたは2−ブチニルで
ありうる。
EがC7-9アラルキル基であるとき、それは、たとえばベ
ンジル、フエネチル、α−メチルベンジルまたはα,α
−ジメチルベンジルでありうる。
Eは好適にはC1-4アルキル基、C3-4アルケニル基、プロ
ピニル基またはベンジル基である。
上記式(I)で表わされる化合物のうち、好適なものは、R
1が水素原子またはメチル基であり、R2およびR3の一方
がメチル基またはエチル基であり、他方がメチル基、エ
チル基、塩素原子または臭素原子であるか、またはR2
R3とがそれらが結合している炭素原子とともにピリミジ
ン環に融合するシクロペンチル環、シクロヘキシル環、
1個のメチル、塩素もしくは弗素で置換されていてもよ
いベンゼン環、1個もしくは2個のメチルで置換されて
いてもよいチオフエン環または1個もしくは2個のメチ
ルで置換されていてもよいフラン環を形成し、nが2で
あり、R4およびR5が同一または異なり、水素原子、メチ
ル基またはエチル基であり、Aが1個のメトキシで置換
されていてもよいC1-5アルキレンであり、−BDn
−が−O−,−S−,−NH−,−NHCH2 2−O−,
−OCH2 p−O−または−OCH2 q−OCH
2 2−O−(pおよびqは前記したものと同じ)であ
り、EがC1-4アルキル基、C3-4アルケニル基、プロピニ
ル基またはベンジル基であるものである。
上記の好適な化合物群のうち、更に好適なものは、R4
メチル基であり、R5が水素原子またはメチル基であり、
AがC1-5アルキレン基であり、−BDnが−O−,
−OCH2 p−O−または−OCH2 q−OCH
2 2−O−(pおよびqは前記したものに同じ)である
ものである。
上記式(I)から理解されるように、本発明の化合物はア
ミノ基を有しており、容易に酸付加塩を形成し、そのよ
うな塩も、また、本発明に包含される。塩を形成する酸
は、たとえば塩酸、臭化水素酸、硝酸、燐酸のような無
機酸、ギ酸、シユウ酸、トリハロ酢酸、フマール酸、ア
ジピン酸のようなカルボン酸、メタンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機スル
ホン酸等があげられる。
上記式(I)において、いずれかの炭素原子が不斉炭素原
子であるときは、個々の光学異性体およびラセミ化合物
もしくは混合物のいずれもが本発明に包含される。
式(I)を有する本発明の化合物を以下に例示する。各化
合物に付された番号は、以下の記載において参照され
る。
式(I)の化合物は、たとえば次に示すそれ自体公知の方
法A〜Eのいずれかによつて容易に製造される。
製法A (上記式中、R1,R2,R3,R4,R5,m,n,A,B,D
およびEは前記したものと同じであり、Gは脱離基を示
す。) 前述のとおり、この反応はそれ自体公知であり、それ
故、脱離基Gについては何ら限定はなく、たとえば、塩
素、臭素または沃素のようなハロゲン原子、メチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等のアルキ
ルチオ基、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニル
オキシ、トリフルオルメタンスルホニルオキシのような
ハロゲンで置換されていてもよいアルカンスルホニルオ
キシ基、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスル
ホニルオキシ等のアレーンスルホニルオキシ基並びに水
酸基等があげられる。
上記反応式から明らかなように、本反応では化合物H−
Gが離脱するので、これを捕捉し円滑に反応を行うた
め、塩基の存在下に反応を行うことが望ましい。反応は
通常、溶媒の存在下に行なわれるが、無溶媒で、式(II)
および式(III)の化合物を加熱熔融して行なうこともで
きる。
溶媒としては、本反応に関与しないものであれば特に限
定はなく、たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、メ
チルナフタリン、石油エーテル、リグロイン、ヘキサ
ン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、塩化メチレ
ン、クロロホルム、ジクロルエタン、トリクロルエチレ
ン、シクロヘキサンのような塩素化されたあるいはされ
ていない芳香族、脂肪族、脂環族の炭化水素類、ジエチ
ルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ア
セトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、メタノ
ール、エタノール、エチレグリコールのようなアルコー
ル類もしくはそれらの含水物、および上記溶媒の混合物
等があげられる。
塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−
ジエチルアニリン等の有機塩基や、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無
機塩基があげられる。
反応温度は特に限定はないが、通常室温以上使用する溶
媒の沸点以下であり、反応時間を短縮するために加温す
ることが好ましい。
製法B 本願の目的化合物(I)は、また、式(II)の化合物を、式
(IV)であらわされるフエノキシアルキルアミンと反応さ
せて、式(V)の中間体とし、ついでこのものを塩基と作
用させ、さらに、式(VI)の化合物と反応させて得ること
もできる。
(上記式中、R1,R2,R3,R4,R5,m,n,A,B,D
およびEは前記したものと同じであり、Xはハロゲン原
子を示す。) 製法C 式(I)の目的化合物において、−B−が−S−または−N
H−である場合は、式(VII)であらわされる化合物にチオ
ニルハライド、オキシ塩化リン、五塩化リン等のハロゲ
ン化剤を作用させて、式(VIII)であらわされる中間体と
し、ついでこのものを式(IX)または(X)であらわされる
アミンまたはメルカプタンと反応させて得ることもでき
る。
(式中、R1,R2,R3,R4,R5,m,n,A,B,Dおよ
びXは前記したものに同じ) 製法D 式(I)の化合物において、R2とR3とが、前記(Id)または
(If)で示される、置換分を有してもよいチエノピリミジ
ン環またはフロピリミジン環を示す場合は、J.Org,Che
m,32,2376(1967)またはBull.Soc.Chim.Fr,(1975),592に
記載された方法に準じて、(置換)3−シアノ−2−ア
ルコキシメチレンイミノチオフエンもしくは同フラン(X
I)を式(III)の化合物と反応させて式(XII)であらわされ
る中間体とし、このものを単離し、もしくは単離するこ
となく、塩基を作用させて転移することによつても得る
ことができる。
(式中、R4,R5,m,n,A,BおよびDは前記したも
のに同じ。Akはアルキル基を示し、Yは酸素もしく
は硫黄原子を示す。) 製法E 式(I)の化合物において、R2がC2-4アルコキシアルキル
基またはC2-4アルキルチオアルキル基である化合物は、
式(XIII)の化合物を式(XIV)のアルコールもしくはチオ
ールのアルカル金属塩、好ましくはナトリウム塩と反応
させることによつても得ることができる。
(式中、R1,R3,R4,R5,m,n,A,B,D,E,
G,Y,Akは前記したものと同じ。Mはアルカリ金
属を示す。) なお、本願発明方法の原料である式(III)の化合物は、
p−ヒドロキシフエニルアルキルアルコール類を出発原
料として、次式で示される、それ自体公知の方法で製造
される。
(上記式中、R4,R5,m,n,A,B,D,EおよびX
は前記したものに同じ) 上記の各方法によつて得られる目的物は、再結晶、各種
クロマトグラフイー等の公知の手段で適宜精製すること
ができる。
酸付加塩は、たとえば、反応終了後の反応液中に酸を導
入し、ついで溶媒を除去することにより容易に得ること
ができる。
本発明の化合物は果樹、野菜及び花卉に寄生するナミハ
ダニ類(Tetranychus)、リンゴハダニやミカンハダニ(Pa
nonychus)及びサビダニ等の成虫及び卵、動物に寄生す
るマダニ科(Ixodidac)、ワクモ科(Dermanysside)及びヒ
ゼンダニ科(Sarcoptidae)等に対してすぐれた殺ダニ活
性を有している。更にヒツジバエ(Oestrus)キンバエ(Lu
cilia)、ウシバエ(Hypoderma)、ウマバエ(Gautrophilu
s)等及びのみ、しらみ等の動物や鳥類の外部寄生虫;ゴ
キブリ、家バエ等の衛生害虫;その他アブラムシ類、コ
ナガ、鱗翅目幼虫等の各種農園害虫に対して活性であ
る。
本発明の化合物は、更にまた土壌中の根こぶ線虫(Meloi
dogyne)、マツノザイセンチユウ(Bursaphelenchus)、ネ
ダニ(Phizoglyphus)等に対しても活性である。
また、本発明の化合物は強い殺菌活性を有しており、例
えば、小麦赤さび病、キウリうどんこ病のほか、稲いも
ち病、トマト疫病等農作物に発生する各種病害の防除に
有効である。
本発明の化合物は動物および人間の内部寄生虫に対して
もすぐれた活性を有している。特に豚、羊、山羊、牛、
馬、犬、猫および鶏のような家畜、家禽およびペツトに
感染する線虫のほか、フイラリア科(Filariidae)やセタ
リヤ科(Setariidae)の寄生虫、人間の消化管、血液また
は他の組織および臓器に見出される寄生虫に対しても有
効である。
本発明の化合物を上記の用途に供するには、担体および
必要に応じて他の補助剤と混合して農薬として通常用い
られる製剤形態、たとえば粉剤、水和剤、乳剤、水もし
くは油性懸濁液、エアゾール等の組成物に調製されて使
用される。ここでいう担体とは、処理すべき部位へ有効
成分化合物の到達性を助け、また、有効成分化合物の貯
蔵、輸送あるいは取り扱いを容易にするために、農薬中
に混合される合成または天然の無機または有機物質を意
味する。
適当な固体担体としては、カオリナイト群、モンモリロ
ナイト群あるいはアタパルジヤイト群等で代表されるク
レー類、タルク、雲母、葉ロウ石、軽石、バーミキユラ
イト、石こう、炭酸カルシウム、ドロマイト、けいそう
土、マグネシウム石灰、りん灰石、ゼオライト、無水ケ
イ酸、合成ケイ酸カルシウム、等の無機物質、大豆粉、
タバコ粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、でんぷん、結晶セ
ルロース等の植物性有機物質、クマロン樹脂、石油樹
脂、アルキド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレング
リコール、ケトン樹脂、エステルガム、コーパルガム、
ダンマルガム等の合成または天然の高分子化合物、カル
ナバロウ、密ロウ等のワツクス類、あるいは尿素等があ
げられる。
適当な液体担体としては、ケロシン、鉱油、スピンドル
油、ホワイトオイル等のパラフイン系もしくはナフテン
系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、クメン、メチルナフタリン等の芳香族炭化水
素、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロルエチレン、
モノクロルベンゼン、0−クロルトルエン等の塩素化炭
化水素、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエー
テル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、アセトフエノン、イソホロ
ン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸アミル、エチレング
リコールアセテート、ジエチレングリコールアセテー
ト、マレイン酸ジブチル、コハク酸ジエチル等のエステ
ル類、メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、シクロヘキサノール、ベ
ンジルアルコール等のアルコール類、エチレングリコー
ルエチルエーテル、エチレングリコールフエニルエーテ
ル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレン
グリコールブチルエーテル等のエーテルアルコール類、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性
溶媒あるいは水等があげられる。また気体担体としては
空気、窒素、炭酸ガス、フレオンのような気体がよく、
これらを混合噴射することもできる。
また薬剤の分散、乳化、展着、浸透、固着等の性質の向
上をはかるため、各種界面活性剤、高分子化合物等を必
要に応じて加え、本剤の動植物体への濡れ、付着、吸収
を高め、効果を高めることができる。
乳化、分散、湿潤、拡展、結合、崩壊性調節、有効成分
安定化、流動性改良、防錆等の目的で使用される界面活
性剤は、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性および両
性イオン性のいずれのものをも使用しうるが、通常は非
イオン性および(または)陰イオン性のものが使用され
る。適当な非イオン性界面活性剤としては、たとえば、
ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイル
アルコール等の高級アルコールにエチレンオキシドを重
合付加させたもの、イソオクチルフエノール、ノニルフ
エノール等のアルキルフエノールにエチレンオキシドを
重合付加させたもの、ブチルナフトール、オクチルナフ
トール等のアルキルナフトールにエチレンオキシドを重
合付加させたもの、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸等の高級脂肪酸にエチレンオキシドを重合付加さ
せたもの、ステアリンりん酸、ジラウリルりん酸等のモ
ノもしくはジアルキルりん酸にエチレンオキシドを重合
付加させたもの、ドデシルアミン、ステアリン酸アミド
等のアミンにエチレンオキシドを重合付加させたもの、
ソルビタン等の多価アルコールの高級脂肪酸エステルお
よびそれにエチレンオキシドを重合付加させたもの、エ
チレンオキシドとプロピレンオキシドを重合付加させた
もの等があげられる。適当な陰イオン性界面活性剤とし
ては、たとえば、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイルア
ルコール硫酸エステルアミン塩等のアルキル硫酸エステ
ル塩、スルホこはく酸ジオクチルエステルナトリウム、
2−エチルヘキセンスルホン酸ナトリウム等のアルキル
スルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸ナト
リウム、メチレンビスナフタレンスルホン酸ナトリウ
ム、リグニンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム等のアリールスルホン酸塩等があ
げられる。
さらに本発明の組成物には製剤の性状を改善し、生物効
果を高める目的で、カゼイン、ゼラチン、アルブミン、
ニカワ、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ポリビニルアルコール等の高分子化合物や他の補助剤を
併用することもできる。
上記の担体および種々の補助剤は製剤の剤型、適用場面
等を考慮して、目的に応じてそれぞれ単独にあるいは組
合わせて適宜使用される。
粉剤は、例えば有効成分化合物を通常1ないし25重量
部含有し、残部は固体担体である。
水和剤は、例えば有効成分化合物を通常10ないし90
重量部含有し、残部は固体担体、分散湿潤剤であつて、
必要に応じて保護コロイド剤、チキソトロピー剤、消泡
剤等が加えられる。
乳剤は、例えば有効成分化合物を通常5ないし50重量
部含有しており、これに約5ないし20重量部の乳化剤
が含まれ、残部は液体担体であり、必要に応じて防錆剤
が加えられる。
油剤は、例えば有効成分化合物を通常0.5ないし5重量
部を含有しており、残部は灯油等の液体担体である。
エアロゾルは、例えば有効成分化合物を通常0.1ないし
5重量部含有しており、また適宜香料を含有し、残部は
油性および/または水性の液体担体であり、液化石油ガ
ス、フロンガス、炭酸ガス等のプロペラントが封入され
ている。
このようにして種々の剤型に調製された本発明の組成物
を、例えば、水田、果樹園または畑地において有害昆
虫、ハダニ類の寄生した農作物または家畜に散布すると
きは、有効成分濃度として10〜500ppmを農作物の
茎葉、土壌または家畜に処理することにより、有効に防
除することができる。
次に、本発明を実施例をあげてより具体的に説明する。
実施例1ないし15は、本願の式(I)の化合物の合成例
であり、実施例16ないし19は、式(I)の化合物を有
効成分とする組成物の例であり、そして実施例20ない
し26は、そのような組成物を用いた殺虫、殺ダニの試
験例である。
実施例1. 5−クロル−4−〔2−〔4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフエノキシ〕エチルアミノ〕−6−メチル
ピリミジンの合成 4,5−ジクロル−6−メチルピリミジン1,6gをトルエン
50mに溶解し、トリエチルアミン1.0gと2−〔4
−(2−エトキシエチル)−2−メチルフエノキシ〕エ
チルアミン2.2gを加え、攪拌下5時間還流した。反応
終了後、反応物を水洗し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥
後、減圧下にトルエンを留去し、得られた油状物をカラ
ムクロマトグラフイー(ワコーゲルC−200,トルエ
ン:酢酸エチル=2:1溶出)により単離し、得られた
結晶をヘキサンより再結晶し、無色針状晶である目的物
2.6gを得た。
m.p.57〜58℃ 実施例2. 4−〔2−〔4−(2−アリルオキシエチル)−2−メ
チルフエノキシ〕エチルアミノ〕チエノ〔2,3−d〕ピ
リミジンの合成 4−クロルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン1.7gをトルエ
ン50mに溶解し、トリエチルアミン1.0gと2−
〔4−(2−アリルオキシエチル)−2−メチルフエノ
キシ〕エチルアミン2.2gを加え攪拌下3時間還流し
た。反応終了後生成したトリエチルアミン塩酸塩を過
して除き、液から減圧下トルエンを留去した。得られ
た油状物をカラムクロマトグラフイー(ワコーゲルC−
200,トルエン:酢酸エチル=2:1溶出)にて単離
し、得られた結晶をさらにヘキサンより再結晶し、無色
粉状晶である目的物3.1gを得た。
m.p.78〜80℃ 実施例3. 4−〔2−〔2−メチル−4−(2−メトキシプロピ
ル)フエノキシ〕エチルアミノ〕キナゾリンの合成 4−クロルキナゾリン1.7gをトルエン50mに溶解
し、トリエチルアミン1.0gと2−〔2−メチル−4−
(2−メトキシプロピル)ブエノキシ〕エチルアミン2.
2gを加え、攪拌下3時間還流した。反応終了後反応物
を水洗し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下トル
エンを留去し、得られた油状物をカラムクロマトグラフ
イー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=
1:1溶出)により単離した。得られた結晶をヘキサン
より再結晶し無色粉状晶である目的物2.2gを得た。
m.p.95〜97℃ 実施例4. 5−クロル−2,6−ジメチル−4−〔2−〔4−(2−
エトキシエチル)−2−メチルフエノキシ〕エチルアミ
ノ〕ピリミジンの合成 4,5−ジクロル−2,6−ジメチルピリミジン1.8gをトル
エン50mに溶解し、トリエチルアミン1.0gと2−
〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチルフエノキ
シ〕エチルアミン2.2gを加え、攪拌下5時間還流し
た。反応後、反応物を水洗し、無水硫酸ナトリウムにて
乾燥後トルエンを減圧下留去し、得られた油状物をカラ
ムクロマトグラフイー(ワコーゲルC−200,トルエ
ン:酢酸エチル=2:1溶出)により単離した。得られ
た結晶をヘキサンで再結晶し、無色粉状晶である目的物
2.0gを得た。
m.p.61〜63℃ 実施例5. 5−クロル−4−〔2−〔4−(2−エトキシエトキシ
エチル)−2−メチルフエノキシ〕エチルアミノ〕−6
−メチルピリミジンの合成 5−クロル−4−〔2−〔4−(2−ヒドロキシエチ
ル)−2−メチルフエノキシ〕エチルアミノ〕−6−メ
チルピリミジン3.1gを無水テトラヒドロフラン50m
に溶解し、ヘキサンで洗浄し鉱油を除いた水素化ナト
リウム0.3gを添加し、室温で30分攪拌する。次いで
2−プロモエチルエチルエーテル1.7gを加え、3時間
加熱攪拌する。反応後にエタノールにて過剰の水素化ナ
トリウムを分解し、次いで水を加え分離する油状物を酢
酸エチルにて抽出した。抽出物を水洗、無水硫酸ナトリ
ウムにて乾燥後、減圧下に酢酸エチルを留去し得られた
油状物をカラムクロマトグラフイー(ワコーゲルC−2
00,トルエン:酢酸エチル=2:1溶出)にて単離
し、淡黄色油状液である目的物2.0gを得た。
▲n16.4 D▼1.5591 実施例6. 5−クロル−4−〔2−〔4−(2−エチルアミノエチ
ル)−2−メチルフエノキシ〕エチルアミノ〕−6−メ
チルピリミジンの合成 4−〔2−〔4−(2−ブロモエチル)−2−メチルフ
エノキシ〕エチルアミノ〕−5−クロル−6−メチルピ
リミジン1.9gと70%エチルアミン水溶液5mをエ
タノール20mに溶解し、オートクレープ中に仕込
み、120〜130℃で10時間反応する。反応後エタ
ノールを減圧下に留去し得られた油状物をカラムクロマ
トグラフイー(ワコーゲルC−200,エタノール溶
出)にて単離し、淡黄色油状液である目的物1.3gを得
た。
▲n24.1 D▼1.5610 実施例7. 5−クロル−4−〔2−〔4−(2−エチルチオエチ
ル)−2−メチルフエノキシ〕エチルアミノ〕−6−メ
チルピリミジンの合成 エチルメルカプタンのナトリウム塩0.5gを無水テトラ
ヒドロフラン30m中に加え、次いで5−クロル−4
−〔2−〔4−(2−クロルエチル)−2−メチルフエ
ノキシ〕エチルアミノ〕−6−メチルピリミジン1.7g
を加え、3時間加熱攪拌する。反応後水を加え分離する
油状物を酢酸エチルで抽出し、水洗、無水硫酸ナトリウ
ムにて乾燥後、減圧下に酢酸エチルを留去する。得られ
た油状物をカラムクロマトグラフイー(ワコーゲルC−
200,トルエン:酢酸エチル=2:1溶出)にて単離
し淡黄色油状液である目的物1.2gを得た。
▲n20.8 D▼1.5478 実施例8. 4−〔2−〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチル
フエノキシ〕エチルアミノ−5−メチルチエノ〔2,3−
d〕ピリミジンの合成 3−シアノ−2−エトキシメチレンアミノ−4−メチル
チオフエン4.4gと2−〔4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフエノキシ〕エチルアミン3.8gをエタノ
ール50mに溶解し攪拌下3時間還流する。冷却し析
出する結晶を取し、エタノール50mに溶解しナト
リウムエトキシド0.7gを加え、さらに4時間還流し
た。反応終了後、エタノールを減圧下に留去し水を加え
分離した油状物を酢酸エチルで抽出し、水洗、無水硫酸
ナトリウム乾燥後、酢酸エチルを減圧下留去する。得ら
れた油状物をカラムクロマトグラフイー(ワコーゲルC
−200,トルエン:酢酸エチル=2:1溶出)にて単
離する。得られた結晶をヘキサンより再結晶し、無色粉
状晶である目的物3.1gを得た。
m.p.55〜57℃ 実施例9. 4−〔2−〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチル
フエノキシ〕エチルアミノ〕−チエノ〔2,3−d〕ピリ
ミジン シユウ酸塩の合成 4−〔2−〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチル
フエノキシ〕エチルアミノ〕−チエノ〔2,3−d〕ピリ
ミジン3.6gをアセトン30mに溶解し、攪拌下無水
シユウ酸0.9gのアセトン30m溶液を加える。直ち
に反応が起り結晶が析出する。さらに30分加温攪拌
し、冷却後結晶を取する。得られた結晶をアセトンよ
り再結晶し無色柱状晶である目的物3.9gを得た。
m.p.151〜152℃ 実施例10. 5−クロル−4−〔2−〔4−(2−エトキシ)−2−
メチルフエノキシ〕エチルアミノ〕−6−メチルピリミ
ジン塩酸塩の合成 5−クロル−4−〔2−〔4−(2−エトキシ)−2−
メチルフエノキシ〕エチルアミノ〕−6−メチルピリミ
ジンの粉末5.0gを10mの水に懸濁し、攪拌下濃塩
酸5mを滴下する。滴下後30分攪拌し、次いで反応
液を冷却すると結晶が析出する。結晶を取し、冷水、
次いでトルエンにて洗浄し、無色針状晶である目的物5.
2gを得た。
m.p.123〜124℃ 実施例11. 4−〔2−〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチル
フエノキシ〕エチルアミノ〕チエノ〔3,2−d〕ピリミ
ジンの合成 4−クロルチエノ〔3,2−d〕ピリミジン1.7gをトルエ
ン50mに溶解し、トリエチルアミン1.0gと2−
〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチルフエノキ
シ〕エチルアミノ2.2gを加え、攪拌下3時間還流し
た。反応終了後、生成したトリエチルアミン塩酸塩を
去し、液から減圧下トルエンを留去した。得られた油
状物をカラムクロマトグラフイー(ワコーゲルC−20
0,トルエン:酢酸エチル=1:1溶出)により単離し
た。得られた結晶をさらにヘキサンから再結晶し、無色
粉状晶である目的2.7gを得た。
m.p.55〜57℃ 実施例12. 4−〔2−〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチル
フエノキシ〕エチルアミノ〕フロ〔2,3−d〕ピリミジ
ンの合成 4−クロル−6−メチルフロ〔2,3−d〕ピリミジン1.7
gをトルエン50mに溶解し、トリエチルアミン1.0
gと2−〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチルフ
エノキシ〕エチルアミノ2.2gを加え、攪拌下5時間還
流した。反応終了後、生成したトリエチルアミン塩酸塩
を去し、液から減圧下トルエンを留去した。得られ
た結晶をトルエンとヘキサンの混液から再結晶し、無色
粉状晶である目的物2.5gを得た。
m.p.113〜114℃ 実施例13. 4−〔2−〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチル
フエノキシ〕−エチルアミノ〕5,6−ジメチルフロ〔2,3
−d〕ピリミジンの合成 3−シアノ−4,5−ジメチル−2−エトキシメチレンイ
ミノフラン1.9gと2−〔4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフエノキシ〕エチルアミン2.2gとをエタ
ノール50mに溶解し、攪拌下2時間還流した。次い
で、ナトリウムエトキサイド0.7gを添加して、更に2
時間攪拌下還流した。
反応終了後、反応液を水中に注加して分離する油状物を
酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下に酢酸エチルを留去した。得ら
れた油状物をカラムクロマトグラフイー(ワコゲールC
−200,トルエン:酢酸エチル=2:1溶出)により
単離した。得られた結晶を、更にトルエンとヘキサンの
混液から再結晶し、無色板状晶である目的物2.2gを得
た。
m.p.92〜93℃ 実施例14. 5−クロル−4−〔2−〔4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフエノキシ〕エチルアミノ〕−6−メトキ
シメチルピリミジンの合成 6−クロルメチル−4,5−ジクロルピリミジン2.0gをト
ルエン50mに溶解し、トリエチルアミン1.0gと2
−〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチルフエノキ
シ〕エチルアミン2.2gとを加え、室温で4時間攪拌し
た。反応終了後、生成したトリエチルアミン塩酸塩を
去し、液から減圧下トルエンを留去して、中間体であ
る5−クロル−6−クロルメチル−4−〔2−〔4−
(2−エトキシエチル)−2−メチルフエノキシ〕エチ
ルアミノ〕ピリミジン3.0gを得た。全量をメタノール
30mに溶解し、ナトリウムメトキサイド0.6gを加
えて、攪拌下2時間還流した。反応終了後、反応液を水
中に注加し、分離する油状物を酢酸エチルで抽出した。
抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下
酢酸エチルを留去した。得られた油状物をカラムクロマ
トグラフイー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸
エチル=2:1溶出)により単離して、無色砂状晶であ
る目的物2.7gを得た。
m.p.39〜41℃ 実施例15. 5−クロル−4−〔2−〔4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフエノキシ〕エチルアミノ〕−2−メチル
−6−メチルチオメチルピリミジンの合成 6−クロルメチル−4,5−ジクロル−2−メチルピリミ
ジン2.1gをトルエン50mに溶解し、トリエチルア
ミン1.0gと2−〔4−(2−エトキシエチル)−2−
メチルフエノキシ〕エチルアミン2.2gとを加え、攪拌
下3時間還流した。反応終了後、生成したトリエチルア
ミン塩酸塩を去し、液から減圧下トルエンを留去し
て、中間体である5−クロル−6−クロルメチル−4−
〔2−〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチルフエ
ノキシ〕エチルアミノ〕ピリミジン2.8gを得た。全量
をメチノール50mに溶解し、メタンチオール、ナト
リウム塩の15%水溶液10mを加えて攪拌下2時間
還流した。反応終了後、反応液を水中に注加し、分離す
る油状物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下酢酸エチルを留去し
た。得られた油状物をカラムクロマトグラフイー(ワコ
ーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=2:1溶
出)で単離して、淡黄色油状物である目的物2.2gを得
た。
▲n31.3 D▼1.5612 実施例16. 粉剤 化合物番号63の化合物5部(重量部、以下同じ)、タ
ルク50部、カオリン45部を均一に混合して粉剤を得
た。
実施例17. 水和剤 化合物番号104の化合物69部、硅藻土10部、ホワ
イトカーボン15部、リグニンスルホン酸ナトリウム3
部、ニユーコール1106(日本乳化剤社商品名)2部およ
びポリビニルアルコール1部を混合機中で均一に混合
し、ハンマーミルで3回粉砕して水和剤を得た。
実施例18.水和剤 化合物番号12の化合物25部、クレー48部、ホワイ
トカーボン20部、ナフタレンスルホン酸ソーダホルマ
リン縮合物5部およびポリオキシエチレンノニルフエノ
ールエーテル2部を混合機中で均一に混合し、ハンマー
ミルで3回粉砕して水和剤を得た。
実施例19.乳剤 本発明の化合物22を20部とりソルポールSM−20
0(東邦化学登録商標名)10部とキシロール70部と
を加え、これらをよく攪拌混合すると乳剤を得る。
このようにして調製された本発明の組成物の生成試験例
を次にあげる。なお、試験例における供試薬剤は前記実
施例18に準じて製造した本発明の有効成分化合物を2
5%含有する水和剤を用いた。
実施例20. ミカンハダニ成虫に対する効力試験 本発明の化合物を30ppm含有し、これに展着剤0.01%
を加用した薬液を用いた。この薬液をミカンハダニ成虫
を接種したクワ葉に散布し、風乾後25℃の定温室に放
置し、72時間後の殺ダニ率が100%のものを5、9
9〜80%のものを4として表示した。供試ハダニ成虫
数は各処理区とも平均50頭である。結果を第1表に示
す。
実施例21. ミカンハダニ卵に対する効力試験 実施例20と同じく30ppmの薬液をつくり、これをあ
らかじめクワ葉に産卵させておいたミカンハダニ卵に散
布し、風乾後25℃の定温室に放置し、2週間後の殺卵
率が100%のものを5,99〜80%のものを4とし
て表示した。結果を第2表に示す。
実施例22. ミカンハダニ成虫に対する効力試験 本発明の化合物または、前記各公報に記載された公知化
合物を10ppmまたは3ppm含有し、これに展着剤0.01%
を加用した薬液を用いるほかは実施例20および21と
同様にして72時間後の殺ダニ率(成虫)および2週間
後の殺卵率(卵)を調査した。結果を第3表に示す。な
お、同表における化合物は次の一般式で示される。
上記の試験結果から明らかなとおり、本願の化合物は、
関連公知化合物よりも格段にすぐれた殺ダニ、殺卵効果
を示す。
実施例23. ナミハダニ成虫に対する効力試験 本発明の化合物を30ppm含有し、これに展着剤0.01%
を加用した薬液を用いた。この薬液にナミハダニ成虫の
寄生したササゲ葉を10秒間浸漬し、風乾後25℃の定
温室に放置し、72時間後の殺ダニ率が100%のもの
を5、99〜80%のものを4として表示した。供試ハ
ダニ成虫数は各処理区とも平均50頭である。結果を第
4表に示す。
実施例24. ナミハダニ卵に対する効力試験 実施例23と同じく30ppmの薬液をつくり、これにあ
らかじめササゲ葉に産卵させておいたナミハダニ卵をサ
サゲ葉のまま10秒間浸漬し、風乾後25℃の定温室に
放置し、2週間後の殺卵率が100%のものを5、99
〜80%のものを4として表示した。結果を第5表に示
す。
実施例25. コナガ終令幼虫に対する殺虫試験 キヤベツ葉片を本発明の化合物100ppmを含有する薬
液中に30秒間浸漬し、風乾後、直径9cmのプラスチツ
ク製アイスクリームカツプに入れ、その中にコナガ(Plu
tella xylosella)終令幼虫を10頭接種し、120時間
後の羽化阻止率を調べた。1区2連制とし、その結果を
第6表に示す。
実施例26. モモアカアブラムシ殺虫試験 モモアカアブラムシの寄生したキヤベツ苗から葉をと
り、一葉当り50ppmの薬液10mをスプレーヤーで
散布した。この葉を葉柄を通して水の入つた30mの
ビンに差し込み、ビンの口を脱脂綿でふさぎ、25℃、
72時間後の死虫率を調べた。その結果を第7表に示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 491/048 7019−4C 495/04 105 Z 9165−4C (72)発明者 藤井 勝利 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 穐吉 祐二 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式であらわされる化合物 (式中、R1は水素原子、C1-4アルキル基またはハロゲン
    原子を示す。R2およびR3は互いに同一または異なり、そ
    れぞれC1-4アルキル基、ハロゲン原子、C2-4アルコキシ
    アルキル基、C2-4アルキルチオアルキル基またはC3-4
    クロアルキル基を示すか、またはR2とR3はそれらが結合
    している炭素原子とともにピリミジン環に融合する飽和
    もしくは不飽和の5もしくは6員環を示し、当該環は環
    を構成する酸素もしくは硫黄原子を1個有していてもよ
    く、かつ、当該環は1個もしくは2個のC1-4アルキルも
    しくはハロゲンで置換されていてもよい。mは2または
    3の整数を示す。R4およびR5は同一または異なり水素原
    子、C1-4アルキル基またはハロゲン原子を示す。Aは1
    個のC1-4アルコキシ基で置換されていてもよいC1-8アル
    キレン基を示す。Bは−O−,−S−,または−NH−を
    示す。Dは1個の酸素原子で中断されていてもよいC1-6
    アルキレンオキシ基を示す。nは0または1を示す。E
    はC1-6アルキル基、C3-6アルケニル基、C3-4アルキニル
    基またはC7-9アラルキル基を示す。 ただし、R1が水素原子を示し、R2がC1-4アルキル基を示
    し、R3がハロゲン原子を示し、またはR2とR3とがそれら
    が結合している炭素原子とともにピリミジン環に融合す
    るシクロペンタン環、シクロヘキサン環、ベンゼン環ま
    たはチオフェン環を示し、mが2または3の整数を示
    し、R4がC1-4アルキル基を示し、R5が水素原子またはC
    1-4アルキル基を示し、AがC1-5アルキレン基を示し、
    −BDnが−O−を示し、EがC1-4アルキル基、C
    3-4アルケニル基、C3-4アルキニル基またはC7-9アラル
    キル基を示す場合を除く。) またはその酸付加塩。
  2. 【請求項2】下記一般式であらわされる化合物 (式中、R1は水素原子、C1-4アルキル基またはハロゲン
    原子を示す。R2およびR3は互いに同一または異なり、そ
    れぞれC1-4アルキル基、ハロゲン原子、C2-4アルコキシ
    アルキル基、C2-4アルキルチオアルキル基またはC3-4
    クロアルキル基を示すか、またはR2とR3はそれらが結合
    している炭素原子とともにピリミジン環に融合する飽和
    もしくは不飽和の5もしくは6員環を示し、当該環は環
    を構成する酸素もしくは硫黄原子を1個有していてもよ
    く、かつ、当該環は1個もしくは2個のC1-4アルキルも
    しくはハロゲンで置換されていてもよい。mは2または
    3の整数を示す。R4およびR5は同一または異なり、水素
    原子、C1-4アルキル基またはハロゲン原子を示す。Aは
    1個のC1-4アルコキシで置換されていてもよいC1-8アル
    キレン基を示す。Bは−O−、−S−、または−NH−を
    示す。Dは1個の酸素原子で中断されていてもよいC1-6
    アルキレンオキシ基を示す。nは0または1を示す。E
    はC1-6アルキル基、C3-6アルケニル基、C3-4アルキニル
    基またはC7-9アラルキル基を示す。 ただし、R1が水素原子を示し、R2がC1-4アルキル基を示
    し、R3がハロゲン原子を示し、またはR2とR3とがそれら
    が結合している炭素原子とともにピリミジン環に融合す
    るシクロペンタン環、シクロヘキサン環、ベンゼン環ま
    たはチオフェン環を示し、mが2または3の整数を示
    し、R4がC1-4アルキル基を示し、R5が水素原子またはC
    1-4アルキル基を示し、AがC1-5アルキレン基を示し、
    −BDnが−O−を示し、EがC1-4アルキル基、C
    3-4アルケニル基、C3-4アルキニル基またはC7-9アラル
    キル基を示す場合を除く。) またはその酸付加塩を有効成分とする殺虫殺ダニ剤。
JP33399889A 1986-03-14 1989-12-22 フェノキシアルキルアミン誘導体および殺虫殺ダニ剤 Expired - Lifetime JPH0651685B2 (ja)

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