JPH0651198B2 - し尿系汚水の処理方法 - Google Patents

し尿系汚水の処理方法

Info

Publication number
JPH0651198B2
JPH0651198B2 JP1016407A JP1640789A JPH0651198B2 JP H0651198 B2 JPH0651198 B2 JP H0651198B2 JP 1016407 A JP1016407 A JP 1016407A JP 1640789 A JP1640789 A JP 1640789A JP H0651198 B2 JPH0651198 B2 JP H0651198B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
water
reverse osmosis
treatment
separation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1016407A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02198699A (ja
Inventor
克之 片岡
Original Assignee
荏原インフイルコ株式会社
株式会社荏原総合研究所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 荏原インフイルコ株式会社, 株式会社荏原総合研究所 filed Critical 荏原インフイルコ株式会社
Priority to JP1016407A priority Critical patent/JPH0651198B2/ja
Publication of JPH02198699A publication Critical patent/JPH02198699A/ja
Publication of JPH0651198B2 publication Critical patent/JPH0651198B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、し尿、浄化槽汚泥などのし尿系汚水の処理方
法に関し、特にし尿系汚水の生物処理水を限外濾過膜又
は精密濾過膜による膜分離及び逆浸透過膜による膜分離
の透過を用いて処理するし尿系汚水の処理方法に関す
る。
〔従来の技術〕
し尿系汚水の処理方法としては、し尿系汚水を生物処理
し、その生物処理からの生物処理水をさらに他の種々の
精製手段で処理するのが普通である。その処理方法の一
つとして、前記生物処理水を限外濾過膜又は精密濾過膜
を用いて膜分離して精製することが知られている。ま
た、この膜分離で得られる膜透過水をさらに逆浸透膜で
透過処理することも公知である(特開昭61-200810号公
報)。
この逆浸透膜を用いる透過処理によると、限外透過膜又
は精密濾過膜による膜分離では十分に除去できない、リ
ン、COD 、色度が効果的に除去できるので、膜分離から
でる膜透過水をさらに精製するための凝集分離、活性炭
処理、オゾン処理を省略できる利点があることも良く知
られている。
また、前記の額浸透膜を用いる透過処理のさいには、高
塩類濃度の逆浸透濃縮排液が生じるが、この排液は従来
蒸発乾固したり、焼却あるいは熔融して処分されている
(特公昭63-63038号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
この塩類濃度の高い逆浸透濃縮排液を焼却処分する場合
には、NaClなどの灰分の融点が500〜550℃と低く、かつ
この灰分の蒸気圧が高いため、灰分の熔融、揮散が極め
て起きやすい。そしてこのNaClなどの灰分の揮散、熔融
は、焼却炉の運転にとって極めて重大なトラブルの原因
となる(特公昭63-63038号公報)。
また、し尿処理施設ではし渣、汚泥の脱水ケーキを焼却
炉で焼却するが、上記の逆浸透濃縮排液を脱水ケーキと
混焼すると、NaClを主とする灰分の激しい揮散が起き、
短時間で焼却炉の耐火レンガ、煙道、熱交換器、ファン
などを損傷してしまう。さらに、逆浸透濃縮排液中の塩
分のために、焼却灰の発生量が著しく増加し、処分が困
難になる。
この焼却上の問題を避けるために、この逆浸透濃縮排液
を焼却せずに蒸発乾固すれば、当然灰分の揮散は起きな
いが、蒸発乾固物中には水溶性のPO4、COD 、色度、塩
分が多量に含まれているため、そのまま埋立て処分する
と、雨などによりリン、COD 、色度、塩分が速やかに溶
出し、重大な二次公害を引き起こす。このため、結局の
ところこれまで逆浸透濃縮排液は焼却処分せざるを得
ず、前述のような焼却炉のトラブルを招いていた。
本発明は、このような従来技術の重大な欠点を完全に解
決することを目的とするものであり、高塩分の逆浸透濃
縮排液をそのまま焼却することがなく、焼却上のトラブ
ルが生じないようにするものであり、さらに高度処理水
(し尿処理水)を用水として再利用及び/又は地下水の
涵養源とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、し尿系汚水を生物処理し、その生物処理から
の生物処理水を限外濾過膜又は精密濾過膜を用いて膜分
離し、その膜分離から分離される膜透過水を逆浸透膜に
透過させて、高度処理水を得ると共に、前記逆浸透膜か
ら排出される高塩分の濃縮排液に無機凝集剤を添加して
処理し、高塩分清澄水と凝集分離汚泥とに分離し、該高
塩分清澄水を放流処分することを特徴とするし尿系汚水
の処理方法によって上記の課題を解決するものである。
従来、し尿系汚水を生物処理し、その生物処理水を限外
濾過膜又は精密濾過膜による膜分離を行って得た膜透過
水に逆浸透による透過処理を適用するねらいは、それま
で膜透過水の後処理に必要とされていた凝集沈澱、活性
炭処理、オゾン処理を完全に省略することにあったた
め、逆浸透濃縮排液の処分には、焼却処分による他は有
り得ないと強く認識されていた。このため、この従来技
術についての改善もこの枠から出ることがなかった。
本発明は、このような従来技術の固定観念を打破し、逆
浸透濃縮排液を凝集分離、または凝集分離−活性炭処理
することによって、逆浸透濃縮排液中の高濃度の塩分が
焼却工程にもちこまれないようにしたものである。
第1図を参照しつつ、本発明をさらに詳細に説明する。
搬入されたし尿系汚水1は、除渣工程2で除渣され、除
渣し尿3が公知の生物学的硝化脱窒素処理工程5で生物
処理される。除渣工程2はスクリーンなどを用いて行な
われ、分離されたし渣4は汚泥脱水工程21へ送られる。
生物学的硝化脱窒素処理工程5から流出する活性汚泥ス
ラリー6は公知の限外濾過膜(UF膜)又は精密濾過膜
(MF膜)を用いる膜分離工程7でSSが完全に分離され、
分離汚泥8と膜透過水9になる。分離汚泥8の大部分は
返送汚泥10として硝化脱窒素処理工程5に循環され、一
部が余剰汚泥11として汚泥脱水工程21に送られる。
しかして、膜分離工程7からの膜透過水9は逆浸透膜
(RO膜)による透過処理工程12にポンプ圧入され、膜透
過水9に残留しているPO4 3-、COD、BOD 、色度成分、有
機性窒素などが高度の除去され、高度処理水13を得る。
この高度処理水は、塩分、BOD 、COD 、色度成分、窒
素、リン、SSなどが極めて低濃度であり、ビールス、大
腸菌などの病源菌も完全に除去されており、飲料水と同
等の水質を有するので、し尿処理場の各種用水として有
効利用できる。また、これは、河川水などよりも高度の
水質をもっており、病源菌も存在せず、地下水と同等以
上の良好な水質をもっているので、地下水の涵養源とす
ることができる。このため、この高度処理水を地下に浸
透、たとえばポンプ圧入し、又は地上に散水すればよ
い。これにより、し尿処理施設からの放流水量が1/5程
度と大巾に減少し、し尿処理施設の立地上の制約条件が
顕著に緩和される。
一方、逆浸透処理工程12から排出される逆浸透濃縮排液
14は、これをその焼却成分をすることなく、生物処理
後、あるいはそのままこれに塩化第2鉄、ポリ硫酸第2
鉄、硫酸ばん土などの無機凝集剤15を添加し、凝集処理
工程16で凝集及び分離をして、COD 、色度成分、P
O4 3-、有機窒素などを除去し、その分離水17を必要に応
じさらに活性炭処理工程19で吸着処理して、高塩分濃度
の清澄処理水20とし、海、河川などに放流する。凝集分
離汚泥18は、余剰活性汚泥11と共に汚泥脱水工程21に供
給されて脱水後、脱水ケーキ23は焼却炉24へ送られ、焼
却処分される。凝集分離汚泥18はほとんど塩分を含ま
ず、このため焼却炉24には逆浸透濃縮排液14中の多量の
塩分が持ちこまれないので、全く問題なく焼却処分でき
る。汚泥脱水工程21からの脱水分離液22は硝化脱窒素処
理工程5へ送られる。25は焼却灰である。
なお、凝集処理工程16は凝集と分離を行うタイプでもよ
く、その場合分離手段は従来公知のいろいろな手段を用
いることができるが、凝集だけして粉末活性炭を添加し
て固液分離したり、凝集の前にエアレーションしてもよ
い。
〔作 用〕
逆浸透処理工程12で得られる高度処理水は、塩分、BOD
、COD 、色度成分、窒素、リン、SSなどが極めて低濃
度であり、ビールス、大腸菌などの病源菌も完全に除去
されており、飲料水と同等の水質を有するので、し尿処
理場の各種用水として有効利用できる。また、これは、
河川水などよりも高度の水質をもっており、病源菌も存
在せず、地下水と同等以上の良好な水質をもっているの
で、地下水の涵養源とすることができる。このため、こ
の高度処理水を地下に浸透、たとえばポンプ圧入し、又
は地上に散水すればよい。これにより、し尿処理施設か
らの放流水量が1/5程度と大巾に減少し、し尿処理施設
の立地上の制約条件が顕著に緩和される。
また、逆浸透処理工程12から排出される逆浸透濃縮排液
14に無機凝集剤を添加し、凝集分離したさい、COD 、色
度成分、PO4 3-、有機窒素などを含む凝集分離汚泥18と
高塩分濃度の清澄処理水20とに分かれ、逆浸透濃縮排液
14中にある高濃度の塩分はほとんど清澄処理水20へ移行
する。このため、焼却処分を必要とする固形物側である
凝集分離汚泥18はほとんど塩分を含まないものとなる。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。ただ
し、本発明はこの実施例のみに限られるものではない。
実施例 し尿処理施設において本発明を実施した結果を述べる。
前記し尿処理施設に設置されている生物学的硝化脱窒素
処理槽を経て限外濾過膜を用いる膜分離装置から流出す
る膜透過水を採水し、スパイラル型の逆浸透膜により透
過する実験を行った。
なお、し尿の生物学的硝化脱窒素処理工程及び限外濾過
膜による膜分離工程は、その技術内容が充分公知となっ
ており、また逆浸透処理工程以後の条件が本発明の特質
をよく説明するものであることから、このし尿の処理方
法における実験内容のうち、前記の二工程に関する記述
は省略する。
逆浸透処理工程に供給した膜透過水の水質は第2表に示
すとおりであり、この処理工程における膜透過水の処理
量は2kl/日である。スパイラル型の逆浸透膜を用いる
透過処理の運転条件の仕様を第1表に示す。
前記透過処理において得られる高度処理水及び逆浸透濃
縮排液の水質は第2表に示すとおりである。高度処理水
の大部分は、地下浸透させた。またその一部は前記し尿
処理施設の機器洗浄用水に使用したが、腐蝕のトラブル
は全く生じなかった。
この逆浸透濃縮排液に対し、FeCl3 を7500〜10000 mg/
添加してpH4〜5の酸性条件で凝集処理した後、ノニ
オンポリマー50mg/を添加し、フィルタープレスでフ
ロックを分離したところ、濾液として第3表に示す水質
の分離水を得た。
そのさい、フィルタープレスで得られる凝集分離汚泥の
脱水ケーキは、第4表に示す組成のもので、塩分総量が
極めて少なかった。
また、第2表に示す逆浸透濃縮排液を8時間エアレーシ
ョンした後、前記条件でFeCl3 を用いる凝集処理をした
結果、液中のBOD は5〜10mg/に減少した。
さらに、前記の逆浸透濃縮排液を前記薬注条件でFeCl3
を用いる凝集処理を行った後、粉末活性炭を2000〜3000
mg/添加し、8時間エアレーションし、撹拌し、フィ
ルタープレスでSSを分離したところ、第5表に示す水質
の処理水を得た。
〔発明の効果〕 本発明によれば、次のような従来技術では得られなかっ
た極めて重要な効果を得ることができる。
(1) し尿処理施設の汚泥焼却炉で塩分揮散及び熔融に
伴うトラブルが発生しない。
(2) 逆浸透膜による透過処理をしているにもかかわら
ず、焼却炉から排出される焼却灰の増量を招かない。
(3) 逆浸透濃縮排液を焼却手段によることなく容易に
処分することができ、逆浸透濃縮排液処分工程の維持管
理性、処分経費が著しく合理化される。
(4) し尿処理施設からの河川、海、湖沼などの公共用
水域への放流水量が著しく減少する。
(5) し尿の高度処理水を用水として再利用及び/又は
地下水の涵養源とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の処理工程を示す系統図である。 1……し尿、3……除渣し尿 5……生物学的硝化脱窒素処理工程 6……活性汚泥スラリー、7……膜分離工程 8……分離汚泥、9……膜分離水 12……逆浸透膜による透過処理工程 13……高度処理水、14……逆浸透濃縮排液 15……無機凝集剤、16……凝集処理工程 17……分離水、18……凝集分離汚泥

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】し尿系汚水を生物処理し、その生物処理か
    らの生物処理水を限外濾過膜又は精密濾過膜を用いて膜
    分離し、その膜分離から分離される膜透過水を逆浸透膜
    に透過させて高度処理水を得ると共に、前記逆浸透膜か
    ら排出される高塩分の濃縮排液に無機凝集剤を添加して
    処理し、高塩分清澄水と凝集分離汚泥とに分離し、該高
    塩分清澄水を放流処分することを特徴とするし尿系汚水
    の処理方法。
JP1016407A 1989-01-27 1989-01-27 し尿系汚水の処理方法 Expired - Lifetime JPH0651198B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1016407A JPH0651198B2 (ja) 1989-01-27 1989-01-27 し尿系汚水の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1016407A JPH0651198B2 (ja) 1989-01-27 1989-01-27 し尿系汚水の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02198699A JPH02198699A (ja) 1990-08-07
JPH0651198B2 true JPH0651198B2 (ja) 1994-07-06

Family

ID=11915389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1016407A Expired - Lifetime JPH0651198B2 (ja) 1989-01-27 1989-01-27 し尿系汚水の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0651198B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02198699A (ja) 1990-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001070989A (ja) 高濃度の塩類を含有する有機性廃水の処理方法及びその装置
JPH10272495A (ja) 高濃度の塩類を含有する有機性廃水の処理方法
JPS63302996A (ja) 有機性汚水の処理方法
JP3368938B2 (ja) 汚水の処理方法及び装置
JPS6328500A (ja) し尿系汚水の処理装置
JP3903500B2 (ja) 高濃度塩類含有廃水の処理装置
JPH03131394A (ja) ごみとし尿系汚水の併合処理方法
JPH0366036B2 (ja)
JPH0124558B2 (ja)
JPH05185093A (ja) 膜を用いた浄水方法
JPH03270800A (ja) 有機性汚水の処理方法
JP2002254079A (ja) 廃水の処理方法
JPH0651199B2 (ja) 有機性汚水の処理方法
JPH0651198B2 (ja) し尿系汚水の処理方法
JPS61185400A (ja) し尿系汚水の処理装置
JP3229802B2 (ja) 汚水処理方法およびその装置
JPS60206498A (ja) し尿系汚水の処理方法
JP3229806B2 (ja) し尿系汚水の処理装置
JP2001179284A (ja) し尿廃水の脱リン方法
JPH0567359B2 (ja)
JPH0751239B2 (ja) 水の浄化方法
JPH0649196B2 (ja) 有機性汚水の処理方法
JPH05277492A (ja) 埋立排水の処理方法
JPH1028995A (ja) 排水の処理方法
JPH06269799A (ja) 汚泥の処理方法