JP3368938B2 - 汚水の処理方法及び装置 - Google Patents

汚水の処理方法及び装置

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JP3368938B2
JP3368938B2 JP13252193A JP13252193A JP3368938B2 JP 3368938 B2 JP3368938 B2 JP 3368938B2 JP 13252193 A JP13252193 A JP 13252193A JP 13252193 A JP13252193 A JP 13252193A JP 3368938 B2 JP3368938 B2 JP 3368938B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚水の処理方法に係
り、特に、し尿、浄化槽汚泥、生活雑排水汚泥(生活廃
水排水ピットの汚泥、ビルピット汚泥等の濃厚なSSを
含有するもの)などの性状の異なるし尿系汚水を同一施
設内で汚泥処理、脱窒、脱リン処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、し尿、浄化槽汚泥を同一処理
装置で同時に生物学的に脱窒、脱リン処理を行っている
例がある。しかしながら、浄化槽汚泥、生活雑排水汚泥
はSS濃度が大幅に変動するため、処理施設への浄化槽
汚泥搬入量がし尿に比べて多くなると、生物処理装置に
対する負荷変動が大きくなり、従来技術では安定した脱
窒処理、脱リン処理ができなくなる。
【0003】また、浄化槽汚泥のような比較的濃厚な汚
水の生物処理水は、残留したリン、COD成分の除去の
ため、無機凝集剤による凝集処理が行われているが、浄
化槽汚泥はアンモニアによるアルカリ度が高いため、凝
集至適pHに低下させるための(酸性)無機凝集剤の添
加量が多く、それに伴って難脱水性の凝集汚泥の発生量
も多くなる等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、便所の水洗化の
普及に伴いし尿収集量が減少している一方、下水道の普
及が遅れているため浄化槽汚泥が増加しつつある。その
結果、し尿処理施設に搬入されるし尿系汚水は、浄化槽
汚泥の比率が増加して前記安定処理に対する問題がクロ
ーズアップされるようになった。また、し尿処理施設に
搬入される生活雑排水汚泥の処理においても浄化槽汚泥
同様の問題が生じている。本発明は、これらの問題点を
解決し、し尿、浄化槽汚泥、生活雑排水汚泥を同一施設
内て効率的に安定処理できる汚水の処理方法及び装置を
提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、下記工程(a)〜(g)を含むことを
特徴とする2種類以上の汚水の処理方法としたものであ
る。 (a)浄化槽汚泥、生活雑排水汚泥等の濃厚なSSを含
有する汚水を均質化する調整工程、 (b)前記調整工程からの流出液に少なくとも鉄系、ア
ルミニウム系のいずれか1種の無機凝集剤を添加して凝
集処理する凝集処理工程、 (c)前記凝集処理工程から流出する凝集スラリーを脱
水し、得られる脱水ろ液を貯留する脱水貯留工程、 (d)生し尿と前記脱水貯留工程の貯留水とを、前記貯
留水量>生し尿量となる条件で、かつそれらが所定の比
例配分となる量で、生物学的に脱窒素、脱りん処理する
生物学的処理工程、 (e)前記生物学的処理工程からの活性汚泥スラリーを
活性汚泥と処理水とに固液分離する固液分離工程、 (f)前記固液分離工程での余剰活性汚泥を前記(a)
の調整工程及び/又は前記(b)の凝集処理工程に移送
する移送工程、 (g)前記固液分離工程の処理水を、さらに処理する高
度処理工程。
【0006】また、前記処理方法において、(b)の凝
集処理工程から流出する凝集スラリーを脱水する前に濃
縮汚泥と分離水とに分離する濃縮分離工程を設け、この
濃縮汚泥を脱水した脱水ろ液と前記分離水とを貯留し
て、脱水貯留工程とすることもできる。更に前記固液分
離工程として膜分離手段を用い、前記生物学的処理工程
の液中に浸漬したもの、又は、生物学的処理工程の後段
に設けたものとすることができる。また、前記(a)の
調整工程は、調整槽の機能と均質化の機能を有し、均質
化の手段として水流、空気、機械的等の攪拌を用いるこ
とができ、空気を用いた場合には、この調整工程で曝
気、硝化脱窒を行ってもよい。また曝気、硝化脱窒は調
整工程の後段で行ってもよいが、ここでの曝気、硝化脱
窒は必ずしも必要ではない。
【0007】上記他の課題を解決するために、本発明で
は、下記(a)〜(h)を有することを特徴とする2種
類以上の汚水の処理装置としたものである。 (a)浄化槽汚泥、生活雑排水汚泥等の濃厚なSSを含
有する汚水を均質化する調整槽、 (b)前記調整槽からの流出液に少なくとも鉄系、アル
ミニウム系のいずれか1種の無機凝集剤を添加して凝集
処理する凝集処理槽、 (c)前記凝集処理槽からの凝集スラリーを脱水する脱
水装置 (d)脱水装置からの脱水ろ液を貯留する貯留槽、 (e)生し尿と前記貯留槽の貯留水とを、前記貯留水量
>生し尿量となる条件で、かつそれらが所定の比例配分
となる量で、生物学的に脱窒素、脱りん処理する生物学
的処理装置、 (f)前記生物学的処理装置からの活性汚泥スラリーを
活性汚泥と処理水とに固液分離する固液分離装置、 (g)前記固液分離装置からの処理水を、さらに処理す
る高度処理装置、 (h)前記(a)〜(g)を順次接続する水路と、前記
固液分離装置からの余剰活性汚泥を前記(a)の調整槽
及び/又は前記(b)の凝集処理槽に移送する移送手
段。
【0008】また、前記処理装置において、(b)の凝
集処理槽の後に、濃縮分離装置を設け、凝集処理槽から
の凝集スラリーを濃縮汚泥と分離水に分離し、この濃縮
汚泥を脱水する脱水装置と、該脱水ろ液と前記分離水を
貯留する貯留槽とすることもできる。更に、前記固液分
離装置として膜分離装置を用い、該膜を前記生物学的処
理工程の液中に浸漬したもの、又は、生物学的処理工程
の後段に設けたものとすることができる。
【0009】
【作用】浄化槽汚泥はSS濃度が大幅に変動することに
よって、そのBOD、T−N,T−Pも大幅に変動する
が、浄化槽汚泥の溶解成分(ろ液中のBOD、T−N、
T−P等)はSS濃度が変動しても大きな変化はない。
従って、予め浄化槽汚泥に凝集剤を添加し、脱水機等を
用いてSSを分離しておけば比較的安定した処理を行う
ことができる。しかしながら、曝気型と腐敗型浄化槽、
あるいは小型浄化槽と大型浄化槽では浄化槽汚泥の質が
異なるので、搬入浄化槽汚泥の性状に適合する凝集剤を
適宜選択して注入する必要があり、その作業の煩雑なこ
とが実用上の大きな問題であった。
【0010】本発明では、浄化槽汚泥を滞留日数3日程
度以上の槽に受け入れて貯留攪拌を行うから、浄化槽汚
泥の均質化を行うことができるので、適合する凝集剤を
選択する頻度が大幅に減少し、脱水によるSS除去も容
易になる。生物脱りんは活性汚泥処理工程において、汚
水、返送汚泥の流入する原水流入端に嫌気槽を配備し、
嫌気的条件下で活性汚泥からりんを放出せしめるととも
に、BOD成分を吸収せしめることによって活性汚泥に
りん蓄積能力を付加し、液中から生物学的にりんを除去
するものである。生物脱りんの対象排水はBOD/P比
(kg/kg)=25〜30以上の性状が望ましく、活
性汚泥が吸収するBOD成分を予備曝気によって除去し
た廃水では、活性汚泥にりん蓄積能力を付加することが
できない。
【0011】従って、BOD/P比が低下した廃水(曝
気浄化槽汚泥BOD/P=10)30m3 を、し尿(B
OD/P=32)10m3 に混合して、混合液のBOD
/P比=約16に低下せしめると、し尿単独処理ではな
し得た生物脱りん処理も、混合処理では行うことができ
なくなる。そこで、本発明を実施する際には凝集処理に
より、りんを除去してBOD/P比を上昇した後、浄化
槽汚泥とし尿を混合することとしている。
【0012】また、生物学的脱窒は、アンモニアを硝化
したのちに、原水のBOD成分あるいはメタノールなど
の他の有機物を添加して脱窒するものである。生物学的
脱窒でも、前記の予備曝気によってBODが低減した場
合には、その分メタノールの添加量を多くして脱窒を完
了すると良い。なおアンモニアは、生活排水のアルカリ
度の主成分であり、鉄系、アルミニウム系の酸性無機凝
集剤による凝集処理において、凝集処理を至適pH(p
H4.5〜6.0)域に調整する際の妨害物質となる。
このため、本発明では、活性汚泥処理工程で発生した余
剰汚泥を混合することとしている。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されない。 実施例1 図1は、本発明の一実施態様を工程図で示したものであ
る。図1において、浄化槽汚泥1は受水槽2を経由して
スクリーン等の夾雑物除去装置3で浄化槽汚泥1中の粗
大固形物が除去され、篩渣4として排出されたのちに、
調整槽5で均質化され、凝集槽6、7において鉄系凝集
剤(塩化第2鉄、ポリ鉄等)、アルミニウム系(硫酸バ
ンド、パック等)の無機凝集剤8、ポリマー(有機性高
分子凝集剤)9で調質されたのちに、ベルトプレス脱水
機、多重円盤式脱水機などの脱水機10で脱水ケーキ1
1と脱水ろ液12に分離される。脱水ろ液12は脱水ろ
液貯留槽(貯留工程)13に貯留される。
【0014】ポリマーはカチオンポリマー、アニオンポ
リマー、カチオンポリマーとアニオンポリマーとの併
用、両性ポリマー等を凝集試験によって適宜選択すれば
良い。その一例をあげると、まずカチオンポリマーとし
てはN,N′−ジメチルアミノアルキルアクリレートあ
るいはメタクリレートの酸塩、ビニルベンジルトリメチ
ルアンモニウムの酸塩、アクリルアミドのカチオン変性
物の酸塩、ビニルピリジンおよびその置換誘導体、アク
リルアミンおよびその置換誘導体のようなカチオン性単
量体の単一重合体および共重合体などがある。また上記
のようなカチオン性単量体とアクリルアミド、アクリロ
ニトリル、アクリル酸アルキルエステルのようなノニオ
ン性単量体との共重合物、さらにポリビニルイミダゾリ
ンの酸塩、キトサンの酸塩、澱粉のカチオン化物なども
使用できる。
【0015】またアニオンポリマーとしてはアクリル
酸、メタクリル酸およびそれらのアルカリ金属塩、アク
リルアミドのスルホメチル化物およびそのアルカリ金属
塩、ビニルベンゼンスルフォン酸、スチレンスルフォン
酸およびそのアルカリ金属塩、ビニルスルフォン酸およ
びそのアルカリ金属塩、無水マレイン酸などのアニオン
性単量体の単一重合体および共重合体などを使用する。
また上記のようなアニオン性単量体とアクリルアミド、
アクリロニトリル、アクリル酸アルキルエステルのよう
なノニオン性単量体との共重合物、さらにアルギン酸ソ
ーダ、キチンのアニオン変性物なども使用できる。なお
場合によってはこれらの両有機高分子凝集剤と共にPA
C、硫酸バンド、塩化第2鉄、硫酸第1鉄、あるいは石
灰のような無機系の凝集剤を使用しても差し支えない。
【0016】また両性ポリマーとしては、特に制限はな
く、通常1分子中に、カチオン性単量体、アニオン性単
量体及び場合によりノニオン性単量体を含有する共重合
体から成るものが用いられる。カチオン性単量体、アニ
オン性単量体及びノニオン性単量体の例としては、前述
のカチオンポリマー、アニオンポリマーの説明において
例示した各単量体が使用できる。
【0017】浄化槽汚泥1には油物が多いので、処理を
円滑に行うために受水槽2に油水分離機能例えば浮上分
離装置を付帯しておくと良い。また、調整槽5における
均質化には公知の攪拌方法、例えば空気攪拌、機械攪
拌、水流攪拌等を利用することができる。脱水ろ液貯留
槽13には脱水ろ液12以外に施設内で発生する、脱臭
排水、床洗浄排水、脱水機洗浄排水等の雑排水35も流
入する。
【0018】雑排水35の量は、処理施設の規模、脱臭
装置、ポンプ、脱水機の種類によって一概には述べられ
ないが、処理施設の規模が小さくなるほど処理浄化槽汚
泥、生し尿に対する割合が多くなる。これは施設の大小
に関わらず必要な用水量がある程度決まっているからで
ある。また、例えばベルトプレス型脱水機ではろ布の洗
浄に多量の水を使用するが、洗浄排水を貯留して循環再
使用する場合と、雑排水として雑排水槽を経由して直接
生物処理工程に流入させる場合がある。そのような場合
には浄化槽汚泥脱水ろ液と雑排水の量が生し尿の量より
もはるかに多くなる。このような付帯設備で使用する用
水量、及び搬入される生し尿、浄化槽汚泥の割合によっ
て生し尿と貯留水量の流入量は、生し尿量;貯留水量=
1:1.2〜1:20好ましくは1:2〜1:20のよう
な比例配分となる。
【0019】受水槽2、調整槽5の浄化槽汚泥1の滞留
日数は浄化槽汚泥最大搬入量に対してそれぞれ1〜2
日、3〜5日が望ましい。し尿14は、受水槽15を経
由してスクリーン等の夾雑物除去装置16でし尿14中
の粗大固形物が除去され、篩渣17として排出されたの
ちにし尿貯留槽18で貯留される。貯留水12′、除渣
し尿19は返送汚泥20とともに嫌気的条件下にある嫌
気槽21に流入する。該嫌気槽21において活性汚泥か
らリンが放出するため液中のリン濃度が上昇するが、貯
留水12′、除渣し尿19のBOD物質は活性汚泥に吸
収されるため、嫌気槽21内のBOD濃度は低下する。
【0020】嫌気槽21の活性汚泥混合液は次に循環硝
化液22とともに嫌気的条件下にある第一脱窒槽23に
流入し、循環硝化液22中の硝酸は窒素ガスに還元分解
(脱窒)される。嫌気槽21で活性汚泥に吸収されたB
OD物質が脱窒の還元剤と考えられている。第一脱窒槽
23では、脱窒作用で生じたエネルギーによって液中の
リンの一部が活性汚泥に吸収される。第一脱窒槽23の
活性汚泥混合液は次に好気的条件下にある硝化槽24に
導入され、液中のアンモニアは硝酸に酸化され、第一脱
窒槽23で残留したリンが活性汚泥に吸収されたのちに
大部分は第一脱窒槽23に循環され、残部は嫌気的条件
下にある第二脱窒槽25に流入し、硝酸が脱窒されたの
ちに、好気的条件下にある再曝気槽26に導入される。
第二脱窒槽25には脱窒用の還元剤としてメタノールな
どの有機物を添加すると良い。
【0021】再曝気槽26の活性汚泥混合液は槽内に浸
漬した膜分離装置27で固液分離され、分離液28は高
度処理工程29に導入される。膜は再曝気槽26以外の
槽に設置することも可能である。例えば硝化槽24に膜
を設置した場合には、硝化槽24で濃縮された活性汚泥
混合液が第一脱窒槽に循環され、また第二脱窒槽にも流
入するので、返送汚泥20の量を少なくとも活性汚泥処
理工程全体のMLSS濃度を上昇することができる。但
し、膜分離水28にNOx−Nが残留するので、分離水
28の処理が必要となる。この様に分離水28の水質、
処理を適宜選択すれば、膜27は活性汚泥処理工程32
のいずれの槽にも設置することができる。
【0022】活性汚泥混合液の固液分離は膜分離の他、
沈殿槽、遠心分離機などの公知の固液分離装置が利用で
きる。再曝気槽26で濃縮された活性汚泥の一部は嫌気
槽21に返送され、残部は余剰汚泥31として調整槽5
に移送される。高度処理工程29の流出水は処理水30
として放流される。高度処理工程29は活性炭処理、オ
ゾン処理、凝集処理、限外ろ過膜等の高度処理方法を単
独あるいは組み合わせて利用すれば良い。
【0023】浄化槽汚泥1のBOD源が調整槽5で減少
した場合には、調整槽5の浄化槽汚泥のBOD/Pが低
下し、前記したように生物脱リンを行うことができな
い。また、ポリマー9の添加によって凝集分離した場合
にも浄化槽汚泥のBOD源となる微細なSS分が凝集除
去されるが、リンは除去されないためにBOD/Pが低
下する。この様な浄化槽汚泥の脱水ろ液12が活性汚泥
処理工程32に流入すると、例え単独では充分脱リン可
能な除渣し尿19も、流入水全体(除渣し尿19+貯留
水12′)のBOD/Pが低下して生物脱リンができな
くなる。
【0024】凝集槽6の無機凝集剤8の添加は、脱水の
ための汚泥の調質の他に、リンを凝集分離することによ
って脱水ろ液12中のリン濃度を低減し、流入水全体
(除渣し尿19+貯留水12′)のBOD/Pを高く保
つことができるので、生物学的脱リンが可能となる。無
機凝集剤8の添加量は汚泥調質の必要量からも決定され
なければならないが、この量を添加すれば脱水ろ液12
中のリン濃度を1前後以下することができる。
【0025】し尿系汚水の生物学的脱リン法は塩素イオ
ンを指標とする無機塩類濃度が上昇すると脱リン機能が
損なわれる(特公平3−8840号公報)が、長期間の
馴致によってある程度無機塩類濃度に対して耐性を生じ
るという知見も得られてきている。発明者等は、従来の
浄化槽汚泥、し尿の処理方式(特公昭62−44999
号公報)の活性汚泥処理の原水流入端に生物学的脱リン
機能を付加するために嫌気槽を配備し、生物学的脱窒・
脱リン試験を行った。その結果、脱窒素は良好に行われ
たが、脱リンが不安定であった。
【0026】この結果について実験的に検討したとこ
ろ、従来方式(特公昭62−44999号公報)では塩
類濃度の高いし尿(塩素イオンとして約3000mg/
リットル)を一定量安定して注入していたのに対し、塩
類濃度の低い(塩素イオンとして約200mg/リット
ル)浄化槽汚泥の脱水分離水を昼間のみ注入していたた
めに、嫌気槽で塩類濃度の日間変動が著しく大きくなっ
たことが原因であることがわかった。生物脱リン処理に
おいて、バランスが崩れて一度処理が悪化するとその回
復に長期間を要する。なお、塩素イオン濃度は、物性が
安定しており、し尿、浄化槽汚泥の汚濁成分の濃度と相
関関係があるので、それらの性状の濃淡の指標として利
用される。
【0027】本発明では、脱水ろ液貯留槽13の流入水
(脱水ろ液12、雑排水35)滞留日数を少なくとも2
日以上に、し尿貯留槽18の容積をし尿14の日最大搬
入量の2倍以上の容量とし、貯留水12′、除渣し尿1
9を嫌気槽21にそれぞれ一定量を連続注入することに
よって、嫌気槽21の塩類濃度の日間変動、週間変動を
抑制することができ、安定した脱リンを行うことができ
る。
【0028】図3に、脱水ろ液12と雑排水35が脱水
ろ液貯留槽13を経由せず、直接し尿貯留槽18に移送
した場合のし尿貯留槽18において、脱水ろ液12と雑
排水35の合計(塩素イオン濃度111mg/リット
ル)流入量が、プラスマイナス約30%、し尿流入量が
プラスマイナス30%(塩素イオン濃度3000mg/
リットル)それぞれ変動したときの、し尿貯留槽18の
塩素イオン濃度の変動を示した。土、日曜日はし尿1
4、浄化槽汚泥1の搬入及び脱水等の作業が停止するの
でし尿貯留槽18の流入量を零とした。
【0029】図3は、1日にし尿貯留槽18に溜まった
量が翌日までに総て処理され、その日で貯留槽が空にな
ったと仮定したものである。実際には、し尿貯留槽18
には常時し尿19が残留するように運転されるので、図
3とは異なった変動パターンになるが、傾向としては変
わらない。このように流入する液の塩素イオン濃度が数
100mg/リットルから約2倍に上昇(変動)するよ
うな条件では生物脱リンを行うことはできない。
【0030】本発明では、し尿14、貯留水12′の水
量的な負荷変動をそれぞれの貯留槽13,18で調整で
きるので、し尿14と貯留水12′を長期間それぞれ単
独に嫌気槽21に定量的に注入することができる。した
がって、嫌気槽21に流入するし尿14、貯留水12′
の混合したものの塩素イオン濃度は、図3のパターンの
ような濃度変動が生ずることがない。
【0031】従来のし尿処理方式では、し尿を貯留槽1
8から一定量連続投入するが、一方、貯留水12′は終
末(土、日)には処理装置にほとんど流入しない。これ
は、従来のし尿処理方式では脱水ろ液貯留槽13の容量
が1日分しかなく、しかも貯留水12′移送ポンプを脱
水ろ液貯留槽13のレベル計でON−OFF運転してい
るが、前記したように週末の土、日は脱水作業等を停止
するため、脱水ろ液12が発生せず、また雑排水35の
発生量も極端に減少するからである。この結果、嫌気槽
21の塩素イオン濃度は図4に示したような変動を生じ
る。
【0032】図4は模式的に示したものであり、実際に
はSINカーブのような変動パターンとなるが、生物脱
リンに対する影響は図4と同様で生ずるため、このよう
な条件では生物脱リンを行うことはできない。これよ
り、脱水ろ液貯留槽13は週末においても貯留水12′
を移送できるように、脱水ろ液貯留槽13の流入水(脱
水ろ液12、雑排水35)滞留日数を少なくとも2日以
上にしなければならないことに想到した。
【0033】なお、図4は、貯留水12(脱水ろ液発生
量210m3 /週、雑排水発生量148m3 /週)の塩
素イオン濃度を111mg/リットル、し尿(10Kリ
ットル/日)の塩素イオン濃度を3000mg/リット
ル、返送汚泥(63m3 /日)の塩素イオン濃度を56
3mg/リットルとしたときのものである。余剰汚泥3
1には硝化機能があるので、この余剰汚泥31を調整槽
5に導入することによって、浄化槽汚泥中のアンモニア
の硝化(アルカリ度の低減)が促進されるため、凝集工
程7においてpHを効果的な汚泥調質を行うことのでき
る4.5〜5.5に容易に制御することができる。ま
た、調整槽5において、風量を調整して連続的にDOを
0.0〜1.0mg/リットルにコントロールするか、
あるいは間欠曝気を行うことによってさらに脱窒を行う
こともできる。
【0034】生物脱リンは不慮のトラブルによって一時
的に生物脱リン機能が不安定になり、透過水28にリン
が残留する可能性がある。これを防止するために、活性
汚泥処理工程32のどの槽でもかまわないが、好ましく
は再曝気槽26の固液分離工程27の直前に脱リン用凝
集剤(鉄系、アルミニウム系無機化合物)注入設備(図
示せず)を配備しておけば良い。
【0035】実施例2 次に、本発明の他の実施態様について図2に基づいて説
明する。図2は本発明のもう一つの実施例を示す工程図
である。図2において、浄化槽汚泥1は受水槽2を経由
してスクリーン等の夾雑物除去装置3で浄化槽汚泥1中
の粗大固形物が除去され、篩渣4として排出されたのち
に、調整槽5で均質化され、凝集槽6,7において鉄系
凝集剤(塩化第2鉄、ポリ鉄等)、アルミニウム系(硫
酸バンド、パック等)の無機凝集剤8あるいはポリマー
(有機性高分子凝集剤)9で調質されたのちに、濃縮工
程33で濃縮され、濃縮汚泥35と分離水34に分離さ
れ、濃縮汚泥35はベルトプレス脱水機、多重円盤脱水
機などの脱水機10で脱水ケーキ11と脱水ろ液12に
分離される。脱水ろ液12は濃縮工程33の分離水34
とともに脱水ろ液貯留槽(貯留工程)13に貯留され
る。
【0036】濃縮工程33には、沈殿式濃縮槽、スクリ
ーン、造粒濃縮などの公知の濃縮装置を利用することが
できる。汚泥35にはさらに無機凝集剤8あるいはポリ
マー(有機性高分子凝集剤)9を添加して脱水しても良
い。凝集槽7において凝集汚泥が造粒濃縮分離するよう
な装置構造、攪拌機能が付加されたものであれば、濃縮
工程33を別途設ける必要はない。このような装置を配
備した場合には、分離水34を凝集槽7から直接脱水ろ
液貯留槽13に導入することができる。なお、ポリマー
は実施例1に記載したようにカチオンポリマー、アニオ
ンポリマー、カチオンポリマーとアニオンポリマーとの
併用、両性ポリマー等を凝集試験によって適宜選択すれ
ば良い。
【0037】生物脱リンによってリン含有率の高い余剰
汚泥31を含む浄化槽汚泥は、嫌気的な濃縮槽におくと
リンを放出し、分離水34、貯留水12′を悪化する
が、本発明のように予め前記無機凝集剤を添加すれば濃
縮槽におけるリンの放出量を防止することができる。し
かしながら、嫌気性の進行を防止するうえで濃縮時間は
短いことが望ましい。濃縮工程に濃縮槽を用いる場合に
は、濃縮汚泥が嫌気的になり脱窒現象によって汚泥が浮
上して、濃縮に支障をきたすことがあるが、前記したご
とく調整槽5で脱窒可能な運転を行うことによってNO
- が除去され、濃縮槽における汚泥の浮上を防止する
ことができる。
【0038】実施例3 次に実施例1で説明した図1の工程図に従って汚水を処
理した実施例について述べる。実施条件を下記に示す。 廃水処理量 浄化槽汚泥・生活雑排水汚泥 *−1 (以下混合汚泥と略記する):15kl/日 し尿 : 10kl/日 雑排水 : 2m3 /日 脱水ろ液: 18m3 /日 注)*−1 生活雑排水汚泥混入率10〜20%
【0039】槽容積、混合汚泥受水槽 : 15m3 調整槽 : 60m3 し尿受水槽 : 10m3 し尿貯留槽 : 20m3 脱水ろ液貯留槽 : 60m3 生物処理装置嫌気槽 : 8m3 第1脱窒槽 : 64m3 硝化槽 : 60m3 第2脱窒槽 : 20m3 再曝機槽 : 20m3 活性炭吸着塔 : 6m3 脱水機、ベルトプレス ろ布幅 : 1.0m (濃縮機構付き、洗浄排水循環再使用)
【0040】固液分離工程 膜分離装置 曝気槽内に膜分離装置を浸漬し、膜透過水側をポンプで
吸引する浸漬型平膜装置を使用した。 膜面積 : 64m2 有効ろ過圧 : −2〜−4mAq 透過流束 : 0.5〜0.6m/日 液温 : 25〜35℃
【0041】凝集剤添加量 塩化第二鉄 1000mg
/リットル あるいは硫酸バンド2000mg/リットル (as硫酸アルミニウム18水塩) 両性ポリマー(荏原インフイルコ株式会社製、エバグロ
ースB−034:アクリルアミド、アクリルエステル
系) :1.5%対乾燥固形物 返送汚泥量 : 90m3 /日 循環硝化液量 : 900m3 /日 曝気槽MLSS : 12000mg/リットル 実施例3の結果を表1に示す。尚、表1には示していな
いが、再曝気槽に塩化第2鉄を100mg/リットル添
加した期間は活性炭処理水のT−Pは0.5mg/リッ
トル以下となった。
【0042】
【表1】 単位:pH以外はmg/リットル 注1)し尿、混合汚泥の値はスクリーンでろ過したもの
である。 注2)し尿は平均値、混合汚泥、活性炭処理水は変動幅
を示した。
【0043】実施例4 次に実施例2で説明した図2の工程図に基づいて行った
本発明の一実施例について述べる。 廃水処理量 浄化槽汚泥・生活雑排水汚泥 *−1 (以下混合汚泥と略記する):30kl/日 し尿 : 10kl/日 雑排水 : 164m3 /日 脱水ろ液: 36m3 /日 注)*−1 生活雑排水汚泥混入率10〜20%
【0044】槽容積、混合汚泥受水槽 : 30m3 調整槽 : 110m3 濃縮槽33 : 直径4.0m (円筒型) 有効水深 3.5m し尿受水槽 : 10m3 し尿貯留槽 : 20m3 脱水ろ液貯留槽 : 600m3
【0045】生物処理装置、嫌気槽 : 20m3 第1脱窒槽 : 80m3 硝化槽 : 70m3 第2脱窒槽 : 40m3 再曝機槽 : 20m3 活性炭吸着塔 : 6m3 脱水機、ベルトプレス ろ布幅 : 2.0m (濃縮機構なし、洗浄排水循環再使用せず)
【0046】固液分離工程 沈殿槽 : 6m 凝集剤添加量 塩化第二鉄: 1000mg/リット
ル あるいは硫酸バンド : 2000mg/リット
ル (as硫酸アルミニウム18水塩) 両性ポリマー(栗田工業株式会社製、クリベスト:アク
リル酸−アクリル酸エステル−アクリルアミド系) :1.5%対乾燥固形物 返送汚泥量 : 210m3 /日 循環硝化液量 : 1500m3 /日 曝気槽MLSS : 6100mg/リットル 実施例4の結果を表2に示す。
【0047】
【表2】 単位:pH以外はmg/リットル 注1)混合汚泥の値はスクリーンでろ過したものであ
る。 注2)混合汚泥、活性炭処理水は変動幅を示したもので
ある。
【0048】
【発明の効果】本発明の処理方法によって次の効果を奏
することができる。 (1)浄化槽汚泥の性状は、調整槽の攪拌混合で均質化
し、更に無機凝集剤の添加によって安定化されるので、
凝集槽7のポリマーの注入(測定)作業が容易になり、
また浄化槽汚泥を脱水したのちにし尿と共に活性汚泥処
理を行うので、浄化槽汚泥の性状変動にかかわらず安定
した脱窒、脱リン処理を行うことができる。 (2)し尿、脱水ろ液をそれぞれ単独で連続して活性汚
泥処理工程に注入できるので、嫌気槽における塩類濃度
の変動がなくなり、安定した生物脱リン処理を行うこと
ができる。
【0049】(3)浄化槽汚泥に直接無機凝集剤を添加
して凝集をおこなうので、汚泥処理工程でリンを除去で
きる。そのため、活性汚泥処理工程流入水のBOD/P
比が大きくなるので、生物脱リンを安定して行うことが
できる。その結果、生物処理水を無機凝集剤による凝集
処理を行わずに、直接活性炭吸着処理等の脱リン機能を
有しない高度処理方法を採用するだけで窒素、リン、C
OD、色度成分を含有しない高度に浄化された処理水を
得ることができる。また、浄化槽汚泥に無機凝集剤が添
加されているため、脱水の前処理として沈降濃縮に際
し、汚泥が嫌気化しても液中へのリンの放出を防止する
ことができる。
【0050】(4)生物処理水の凝集処理を行わなくて
済むので、難脱水性の凝集汚泥が発生しない。従って、
脱水機への汚泥負荷が軽減(脱水機の縮小、薬品注入量
の減少)し、しかも脱水ケーキの含水率を低下すること
ができる。 (5)硝化、脱窒がある余剰汚泥を調整槽に導入するこ
とによって、調整槽において浄化槽汚泥のアンモニアの
硝化(アルカリ度の低減)、脱窒を行うことができるた
め、凝集工程6におけるpH調整を容易に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す工程図。
【図2】本発明の他の実施態様を示す工程図。
【図3】し尿貯留槽流入量と貯留液のCl- 濃度を示す
グラフ。
【図4】従来の嫌気槽流入液量と混合液Cl- 濃度を示
すグラフ。
【符号の説明】
1:浄化槽汚泥、2:受水槽、3:夾雑物除去装置、
4:篩渣、5:調整槽、6,7:凝集槽、8:無機凝集
剤、9:ポリマー、10:脱水機、11:脱水ケーキ、
12:脱水ろ液、13:貯留槽、14:し尿、15:受
水槽、16:夾雑物除去装置、17:篩渣、18:し尿
貯留槽、19:除渣し尿、20:返送汚泥、21:嫌気
槽、22:循環硝化液、23:第一脱窒槽、24:硝化
槽、25:第二脱窒槽、26:再曝機槽、27:固液分
離工程、28:分離液、29:高度処理工程、30:処
理水、31:余剰汚泥、32:活性汚泥処理工程、3
3:濃縮工程、34:分離水、35:濃縮汚泥
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一木 嘉之 東京都練馬区光が丘7−3−1−710 (72)発明者 松井 謙介 神奈川県川崎市麻生区高石6−22−1− 104 (72)発明者 佐々木 俊次 神奈川県相模原市上鶴間693−10 (72)発明者 和泉 清司 大阪府高槻市別所本町17−5−533 (72)発明者 寺川 憲一 千葉県松戸市新松戸3−3−2 (56)参考文献 特開 平3−232597(JP,A) 特開 昭56−129096(JP,A) 実開 平3−22600(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/34 101 C02F 3/12 C02F 11/00 C02F 11/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程(a)〜(g)を含むことを特
    徴とする2種類以上の汚水の処理方法。 (a)浄化槽汚泥、生活雑排水汚泥等の濃厚なSSを含
    有する汚水を均質化する調整工程、 (b)前記調整工程からの流出液に少なくとも鉄系、ア
    ルミニウム系のいずれか1種の無機凝集剤を添加して凝
    集処理する凝集処理工程、 (c)前記凝集処理工程から流出する凝集スラリーを脱
    水し、得られる脱水ろ液を貯留する脱水貯留工程、 (d)生し尿と前記脱水貯留工程の貯留水とを、前記貯
    留水量>生し尿量となる条件で、かつそれらが所定の比
    例配分となる量で、生物学的に脱窒素、脱りん処理する
    生物学的処理工程、 (e)前記生物学的処理工程からの活性汚泥スラリーを
    活性汚泥と処理水とに固液分離する固液分離工程、 (f)前記固液分離工程での余剰活性汚泥を前記(a)
    の調整工程及び/又は前記(b)の凝集処理工程に移送
    する移送工程、 (g)前記固液分離工程の処理水を、さらに処理する高
    度処理工程。
  2. 【請求項2】 下記工程(a)〜(h)を含むことを特
    徴とする2種類以上の汚水の処理方法。 (a)浄化槽汚泥、生活雑排水汚泥等の濃厚なSSを含
    有する汚水を均質化する調整工程、 (b)前記調整工程からの流出液に少なくとも鉄系、ア
    ルミニウム系のいずれか1種の無機凝集剤を添加して凝
    集処理する凝集処理工程、 (c)前記凝集処理工程から流出する凝集スラリーを濃
    縮汚泥と分離水とに分離する濃縮分離工程、 (d)前記濃縮分離工程の濃縮汚泥を脱水し、得られる
    脱水ろ液と前記分離水とを貯留する脱水貯留工程、 (e)生し尿と前記脱水貯留工程の貯留水とを、前記貯
    留水量>生し尿量となる条件で、かつそれらが所定の比
    例配分となる量で、生物学的に脱窒素、脱りん処理する
    生物学的処理工程、 (f)前記生物学的処理工程からの活性汚泥スラリーを
    活性汚泥と処理水とに固液分離する固液分離工程、 (g)前記固液分離工程での余剰活性汚泥を前記(a)
    の調整工程及び/又は前記(b)の凝集処理工程に移送
    する移送工程、 (h)前記固液分離工程の処理水を、さらに処理する高
    度処理工程。
  3. 【請求項3】 前記固液分離工程が、前記生物学的処理
    工程の液中に膜を浸漬したもの、又は生物学的処理工程
    の後段に膜分離装置を設けたものである請求項1又は2
    記載の汚水の処理方法。
  4. 【請求項4】 下記(a)〜(h)を有することを特徴
    とする2種類以上の汚水の処理装置。 (a)浄化槽汚泥、生活雑排水汚泥等の濃厚なSSを含
    有する汚水を均質化する調整槽、 (b)前記調整槽からの流出液に少なくとも鉄系、アル
    ミニウム系のいずれか1種の無機凝集剤を添加して凝集
    処理する凝集処理槽、 (c)前記凝集処理槽からの凝集スラリーを脱水する脱
    水装置 (d)脱水装置からの脱水ろ液を貯留する貯留槽、 (e)生し尿と前記貯留槽の貯留水とを、前記貯留水量
    >生し尿量となる条件で、かつそれらが所定の比例配分
    となる量で、生物学的に脱窒素、脱りん処理する生物学
    的処理装置、 (f)前記生物学的処理装置からの活性汚泥スラリーを
    活性汚泥と処理水とに固液分離する固液分離装置、 (g)前記固液分離装置からの処理水を、さらに処理す
    る高度処理装置、 (h)前記(a)〜(g)を順次接続する水路と、前記
    固液分離装置からの余剰活性汚泥を前記(a)の調整槽
    及び/又は前記(b)の凝集処理槽に移送する移送手
    段。
  5. 【請求項5】 下記(a)〜(i)を有することを特徴
    とする2種類以上の汚水の処理装置。 (a)浄化槽汚泥、生活雑排水汚泥等の濃厚なSSを含
    有する汚水を均質化する調整槽、 (b)前記調整槽からの流出液に少なくとも鉄系、アル
    ミニウム系のいずれか1種の無機凝集剤を添加して凝集
    処理する凝集処理槽、 (c)前記凝集処理槽からの凝集スラリーを濃縮汚泥と
    分離水とに分離する濃縮分離装置、 (d)前記濃縮分離装置からの濃縮汚泥を脱水する脱水
    装置 (e)脱水装置からの脱水ろ液と前記分離水とを貯留す
    る貯留槽、 (f)生し尿と前記貯留槽の貯留水とを、前記貯留水量
    >生し尿量となる条件で、かつそれらが所定の比例配分
    となる量で、生物学的に脱窒素、脱りん処理する生物学
    的処理装置、 (g)前記生物学的処理装置からの活性汚泥スラリーを
    活性汚泥と処理水とに固液分離する固液分離装置、 (h)前記固液分離装置からの処理水を、さらに処理す
    る高度処理装置、 (i)前記(a)〜(h)を順次接続する水路と、前記
    固液分離装置からの余剰活性汚泥を前記(a)の調整槽
    及び/又は前記(b)の凝集処理槽に移送する移送手
    段。
  6. 【請求項6】 前記固液分離装置が、膜分離装置であ
    り、前記生物学的処理装置の液中に浸漬するか、生物学
    的処理装置の後段に設けたものである請求項4又は5記
    載の汚水の処理装置。
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