JPH06509B2 - 車両に使用されるパワ−・ステアリング - Google Patents

車両に使用されるパワ−・ステアリング

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JPH06509B2
JPH06509B2 JP60175533A JP17553385A JPH06509B2 JP H06509 B2 JPH06509 B2 JP H06509B2 JP 60175533 A JP60175533 A JP 60175533A JP 17553385 A JP17553385 A JP 17553385A JP H06509 B2 JPH06509 B2 JP H06509B2
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JP
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steering
valve
pressure
correction
control valve
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冨士男 籾山
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Hino Motors Ltd
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Hino Motors Ltd
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Publication of JPH06509B2 publication Critical patent/JPH06509B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、車両に使用されるパワー・ステアリングの
改良に関する。
背景技術 一般に、車両に使用されるパワー・ステアリングは、オ
イル・リザーバ、オイル・ポンプ、フロー・コントロー
ル・バルブ、一対の反力室を備えたコントロール・バル
ブ、およびパワー・シリンダを含む油圧回路に構成さ
れ、そのフロー・コントロール・バルブがそのオイル・
ポンプから送られる圧油の流量を調整し、さらに、その
コントロール・バルブがそのフロー・コントロール・バ
ルブからそのパワー・シリンダに送られる圧油の方向を
制御して、そのパワー・シリンダを動作し、適度の反
力、すなわち、手応えを得ながら操舵可能にしてきてい
る。
そのようなパワー・ステアリングでは、そのコントロー
ル・バルブの僅かな動きによっても、そのパワー・シリ
ンダが動作され、操舵に要求される力が増幅されるの
で、そのコントロール・バルブには、ステアリング・ホ
イールの回転に応じて適正に動作されること、換言する
ならば、そのステアリング・ホイールの回転に対して動
作遅れが少ないことが要求される。
しかし、インテグラル型パワー・ステアリングを使用し
た車両においては、ステアリング・シャフトのスプライ
ン結合部分、ウオーム・シャフトとパワー・ピストンと
のボール・スクリュ結合部分、そのパワー・ピストンと
セクタ・シャフトとの噛合部分、そのステアリング・シ
ャフトとそのウオーム・シャフトとの連結部分などにが
たつきを生じ、それらのがたつきが総合されていわゆる
ステアリング・ホイールの遊びとして現われ、そのステ
アリング・ホイールを回転させる際、そのコントロール
・バルブ・スプールの往復摺動において動作遅れを生じ
る傾向にあった。
また、リンケージ型パワー・ステアリングでは、通常、
ドラック・リンクを介してナックル・アームに連結され
るリンク・レバーと、ピットマン・アームおよびマニュ
アル・ステアリング・ギア・ボックスを介してステアリ
ング・ホイールに連結されるコンペンセーテイング・ロ
ッドとの間に配置されてきているので、それらの連結部
分やそのステアリング・ギア・ボックスにおけるがたつ
き、所謂、遊びによって動作遅れを生じる傾向にあっ
た。
発明の目的・課題 この発明の目的・課題は、ステアリングにおける遊びを
補正し、ステアリング・ホイールの切り遅れ、すなわ
ち、ステアリングの動作遅れを防止し、応答性を改良
し、操縦安定性を向上し、操作感覚の変化を少なくし、
ステアリング操作による疲労を軽減し、より安全な走行
を可能にするところの車両に使用されるパワー・ステア
リングの提供にある。
目的・課題に係る構成上の発明の概要: 請求する発明の内容 上述の目的・課題に関連して、この発明の車両に使用さ
れるパワー・ステアリングは、オイル・リザーバ、オイ
ル・ポンプ、フロー・コントロール・バルブ、一対の反
力室を備えたコントロール・バルブ、およびパワー・シ
リンダを含む油圧回路に構成されて、操舵するものにし
て、補正油圧配管がそのフロー・コントロール・バルブ
とそのコントロール・バルブとの間で、その油圧回路の
配管から分岐され、アキュムレータがその補正油圧配管
に接続され、補正操舵弁が一対の補正操舵圧力室を備え
て、そのコントロール・バルブに配置され、切遅れ補正
通路がそのアキュムレータにその補正操舵圧力室を接続
し、補正圧力制御弁がそのアキュムレータの圧力を設定
値に配置され、切遅れ補正弁がその切遅れ補正通路に配
置され、そしてコントロール・ユニットが操舵量センサ
および圧力センサにそれぞれ電気的に接続され、それら
センサからの信号に応じて、その切遅れ補正弁に流れる
出力電流を制御し、その切遅れ補正弁に切換え動作させ
る構成になし、所定の圧力の圧油をそのアキュムレータ
に蓄え、そのコントロール・ユニットがその切遅れ補正
弁に切換え動作をさせ、その補正操舵圧力室にそのアキ
ュムレータの圧油を選択的に供給し、そのコントロール
・バルブを急速に動作させ、そのオイル・ポンプから吐
出された圧油をそのパワー・シリンダのシリンダ室に選
択的に導き、そのパワー・シリンダを迅速に駆動するも
のである。
具体例の説明 以下、この発明に係る車両に使用されるパワー・ステア
リングの望ましい具体例について、図面を参照して説明
する。
図は、トラックに適用されたこの発明の車両に使用され
るパワー・ステアリングの具体例10を概説的に示して
いる。
そのパワー・ステアリング10は、前車輪を操舵するた
めに、リンケージ型に具体化されたもので、ナックル・
アーム(図示せず)、ドラック・リンク(図示せず)、
リンク・レバー(図示せず)、コンペンセーテイング・
ロッド(図示せず)、ピットマン・アーム(図示せ
ず)、ステアリング・ギア・ボックス(図示せず)、ス
テアリング・シャフト(図示せず)、ステアリング・ホ
イール(図示せず)、オイル・リザーバ11、オイル・
ポンプ12、フロー・コントロール・バルブ13、コン
トロール・バルブ14、パワー・シリンダ15、そのコ
ントロール・バルブ14の反力室45、46を互いに連
絡する反力調整通路16、その反力室45、46のため
の反力調整弁17、補正油圧配管18、アキュムレータ
19、補正操舵弁20、切遅れ補正通路21、22、2
3、補正圧力制御弁24、切遅れ補正弁25、コントロ
ール・ユニット26、操舵量センサ27、車速センサ2
8、および圧力センサ29を含んで構成されている。
そのように、そのパワー・ステアリング10は、リンク
機構に構成される部分と、油圧回路に構成される部分と
よりなるもので、その油圧回路に構成される部分につい
て、詳述するに、そのオイル・ポンプ12は、そのトラ
ックに搭載された内燃機関(図示せず)によって駆動さ
れ、そのパワー・シリンダ15に圧油を供給するため
に、その油圧回路の油圧配管30に配置され、オイル・
リザーバ11内の油を吸い上げ、その内燃機関の回転数
にほぼ比例した圧油の吐出量が得られるように構成され
ている。
勿論、そのオイル・ポンプ12は、既存のパワー・ステ
アリングに使用されるオイル・ポンプと同様に構成され
るので、その説明については、省略する。
フロー・コントロール・バルブ13は、その油圧回路に
おいて、そのオイル・リザーバ11およびオイル・ポン
プ12にそのパワー・シリンダ15を接続する油圧配管
30、31に配置されている。
そのフロー・コントロール・バルブ13は、そのオイル
・ポンプ12の吐出側に接続されるポンプ・ポート3
2、コントロール・バルブ14の圧力ポート40側に接
続されるコントロール・バルブ・ポート33、および、
そのオイル・ポンプ12の吸込み側に接続されるサクシ
ョン・ポート34を備えるケーシングと、そのケーシン
グ内に往復摺動可能に配置されたオイル・リターン・コ
ントロール・スプールとを含む構成で、そのポンプ・ポ
ート32側に送られる圧油の流量を調整して、所定の流
量をそのコントロール・バルブ・ポート33側に送り、
また、余剰流量をそのサクション・ポート34からその
オイル・ポンプ12の吸込み側、すなわち、オイル・リ
ザーバ11にコントロール・バルブ・バイパス35を介
して戻すようにしている。
勿論、そのフロー・コントロール・バルブ13は、既存
のパワー・ステアリングに使用されるフロー・コントロ
ール・バルブと同様に構成されるので、その構成の詳細
な説明を省略する。
そのコントロール・バルブ14は、油圧反力型のスプー
ル・バルブに構成されて、そのパワー・シリンダ15に
組み込まれ、スプール・シャフトをそのコンペンセーテ
イング・ロッドに連結し、ピットマン・アーム、ステア
リング・ギア・ボックス、およびステアリング・シャフ
トを介して、ステアリング・ホイールでバルブ操作さ
れ、また、その油圧回路において、そのオイル・リザー
バ11およびオイル・ポンプ12にそのパワー・シリン
ダ15を接続する油圧配管、すなわち、圧油供給配管3
0、圧油排出配管31、および連通路66、67、68
に配置され、そのオイル・ポンプ12から吐出され、そ
のフロー・コントロール・バルブ13で流量調整された
圧油をそのパワー・シリンダ15に供給し、また、その
パワー・シリンダ15で作業した圧油をそのオイル・ポ
ンプ12の吸込み側、すなわち、そのオイル・リザーバ
11に戻す。
そのコントロール・バルブ14は、バルブ・ボデイ36
と、そのバルブ・ボデイ36のスプール・ボア37に往
復摺動可能に配置されたコントロール・バルブ・スプー
ル38と、そのバルブ・ボデイ36において、そのスプ
ール・ボア37を同心円的に広げたバルブ・ボア39と
を含み、そのコントロール・バルブ・スプール38がそ
のスプール・シャフト111、コンペンセーテイング・
ロッド、ピットマン・アーム・ステアリング・ギア・ボ
ックス、およびステアリング・シャフトを介してそのス
テアリング・ホイールでそのスプール・ボア37内に往
復摺動され、そのパワー・シリンダ15の一対のシリン
ダ室64、65に流れる圧油を切り替え、また、その補
正操舵弁20をそのコントロール・バルブ・スプール3
8の外側に往復摺動可能に嵌め合わせながら、そのバル
ブ・ボア39に往復摺動可能に配置されている。
そのバルブ・ボデイ36は、所定の内径および長さを有
するスプール・ボア37を内部に備え、さらに、そのス
プール・ボア37を同心円的に広げるように、すなわ
ち、図に示されているように、そのスプール・ボア37
の内径よりも大きい内径およびそのスプール・ボア37
の長さよりも短かい長さを有するバルブ・ボア39を内
部に備えている。
また、そのバルブ・ボデイ36は、一方の側(図におい
て上方の側)に所定の間隔を置いてそのバルブ・ボア3
9に連絡される圧力ポート40および排出ポート41を
それぞれ形成し、他方の側(図において下方の側)にほ
ぼ等間隔で離され、そのバルブ・ボア39に連絡される
3つのパワー・シリンダ・ポート42、43、44をそ
れぞれ形成している。
その圧力ポート40は、圧油供給通路30を介してフロ
ー・コントロール・バルブ13のコントロール・バルブ
・ポート33に、その排出ポート41は、圧油排出通路
31を介してオイル・リザーバ11に、また、そのパワ
ー・シリンダ・ポート42、43、44は、パワー・シ
リンダ連通路66、67、68を介してパワー・シリン
ダ15の一対のシリンダ室64、65にそれぞれ接続さ
れる。
さらに、そのバルブ・ボデイ36は、そのスプール・ボ
ア37内において、そのコントロール・バルブ・スプー
ル38の両側にそれぞれ形成された反力室45、46を
互いに連絡するのに使用される一対の反力ポート47、
48、およびそのコントロール・バルブ・スプール38
の外周面でそのスプール・ボア37から区画されたその
バルブ・ボア39内において、その補正操舵弁20の両
側にそれぞれ形成された補正操舵圧力室49、50に圧
油を給排する一対の補正操舵圧力ポート51、52を備
えている。
コントロール・バルブ・スプール38は、両端面に開口
されたボア53、54をそれぞれ備え、そのスプール・
ボア37に往復摺動可能に配置され、そのように、その
スプール・ボア37に嵌め合わせられた状態で、そのボ
ア53、54は、そのスプール・ボア37内において、
そのコントロール・バルブ・スプール38の両側に形成
される一対の反力室45、46の容積を大きくする。
また、このコントロール・バルブ・スプール38は、そ
のスプール・ボア37内に往復摺動する際、自身の摺動
方向に応じて、その反力室45、46の何れか一方に圧
油を供給する一対の反力連通ポート55、56を備えて
いる。
特に、そのコントロール・バルブ・スプール38は、そ
の反力連通ポート55、56に関連して、軸方向に所定
の間隔を置いたスプール溝58、58、59を外周に形
成している。
勿論、そのスプール溝58、59には、その反力室4
5、46に連通した反力連通ポート55、56が対応し
て開口されてあり、その結果、その反力連通ポート5
5、56は、そのコントロール・バルブ・スプール38
の動きに伴われたスプール・ボア37内におけるそのス
プール溝58、59の位置によって、パワー・シリンダ
・ポート43、44をその反力室45、46に連絡し、
また、そのスプール溝57は、圧力ポート40をパワー
・シリンダ・ポート42に連絡する。
また、そのコントロール・バルブ・スプール38は、ス
テアリング操作に応動して、そのスプール・ボア37内
に往復摺動されるように、そのバルブ・ボデイ36を貫
通してそのスプール・ボア37内に伸長されたスプール
・シャフト111の先端にスプールのほぼ中央を連結し
ている。勿論、そのスプール・シャフト111は、後端
をコンペンセーテイング・ロッドに連結している。
そのパワー・シリンダ15は、そのコントロール・バル
ブ14のバルブ・ボデイ36を組み込み、そのコントロ
ール・バルブ14のパワー・シリンダ・ポート42、4
3、44に接続されたシリンダ・ボア61を備えたパワ
ー・シリンダ・ボデイ60と、そのシリンダ・ボア61
内に往復摺動可能に配置され、そのパワー・シリンダ・
ポート42、44、および43に対応して接続された一
対のシリンダ室64、65をそのシリンダ・ボア61内
に形成するパワー・ピストン62と、そのパワー・ピス
トン62に一端を固定し、そのパワー・シリンダ・ボデ
イ60の外側に他端側を出し入れ可能に伸長している操
作ロッド63とより構成され、そのパワー・シリンダ・
ボデイ60をそのリンク・レバーに、その操作ロッド6
3をシャシ・フレーム(図示せず)にそれぞれ回転可能
に連結している。
また、このパワー・シリンダ15は、シリンダ室64と
そのコントロール・バルブ14のパワー・シリンダ・ポ
ート42、44とを連絡する連通路66、67、および
シリンダ室65とそのコントロール・バルブ14のパワ
ー・シリンダ・ポート43とを連絡する連通路68を備
えている。
そのように構成されたパワー・シリンダ15では、その
パワー・ピストン62の動きが、そのパワー・シリンダ
・ボデイ60および操作ロッド63の動きになつて、リ
ンク・レバー、ドラック・リンク、およびナックル・ア
ームを経て、前車輪に伝達され、そのようにして、その
パワー・シリンダ15はその前車輪を操舵する。
その反力調整通路16は、一端を反力ポート47に、他
端を反力ポート48にそれぞれ接続し、それら反力室4
5、46を互いに連絡し、そのコントロール・バルブ1
4におけるコントロール・バルブ・スプール38の動き
に応じて、反力室45、46の間に圧油の移動を可能に
する。
その反力調整弁17は、その反力調整通路16に配置さ
れ、その反力室45、46間に流れる圧油量を調整し、
それら反力室45、46内の圧力を調整する。
その反力調整弁17は、スプール・チャンバ(図示せ
ず)、および、そのスプール・チャンバに連絡された一
対のポート70、71を備えるバルブ・ボデイ69と、
そのスプール・チャンバ内に往復摺動可能に配置され、
その往復摺動に応じてそのスプール・チャンバ内の通路
断面積を変えるスプールとより構成されている。
従って、そのスプールの往復摺動に応じて、そのポート
70、71間を流れる圧油の流量が調整され、換言する
ならば、そのコントロール・バルブ14の反力室45、
46内の圧力の調整がなされる。
勿論、その反力調整弁17は、その一対のポート70、
71間を流れる圧油の流量を調整し得るものであれば、
形態は任意であり、例えば、ロータリ型に構成すること
も可能である。
その反力調整弁17は、反力調整用アクチュエータ72
によって開閉される。すなわち、そのアクチュエータ7
2は、サーボモータで、その反力調整弁17のスプール
を往復摺動させ、そのスプール・チャンバ内の通路断面
積を変えるように、そのスプールに連結されている。
勿論、そのアクチュエータ72は、後述するコントロー
ル・ユニット26に電気的に接続され、そのコントロー
ル・ユニット26からの電気信号に応じてそのスプール
を往復摺動させるものであれば、その形態は任意であ
り、例えば、ステッピング・モータや電磁コイルをその
アクチュエータ72として使用することも可能である。
その補正油圧配管18は、その油圧回路におけるそのフ
ロー・コントロール・バルブ13とそのコントロール・
バルブ14との間で、その油圧配管、すなわち、圧油供
給配管30から分岐されている。
そのアキュムレータ19は、その補正油圧配管18に接
続され、そのオイル・ポンプ12から吐出され、そのフ
ロー・コントロール・バルブ13を経てその圧油供給配
管30内に流れる圧油の一部分を蓄える。その蓄えられ
る圧油の圧力は15〜20kg f/cm2に設定されている。
その補正操舵弁20は一対の補正操舵圧力室49、50
を備えて、そのコントロール・バルブ14に配置されて
いる。
その補正操舵弁20は、スライド・スリーブに形成さ
れ、そのコントロール・バルブ・スプール38の外周面
でスプール・ボア37から区画されたそのバルブ・ボア
39内において、そのバルブ・ボア39の両側に補正操
舵圧力室49、50を形成するように、そのコントロー
ル・バルブ・スプール38の外側に往復摺動可能に嵌め
合わせられながら、そのバルブ・ボデイ36のバルブ・
ボア39に往復摺動可能に配置されている。
そのスライド・スリーブ20は、そのバルブ・ボデイ3
6の圧力ポート40、排出ポート41および、パワー・
シリンダ・ポート42、43、44にそれぞれ対応する
ように、圧力連通ポート73、排出連通ポート74、お
よび、パワー・シリンダ連通ポート75、76、77を
それぞれ備えている。
従って、そのスライド・スリーブ20が中立位置に保持
された状態で、そのコントロール・バルブ・スプール3
8が何れか一方に摺動されれば、それら連通ポート7
3、74、75、76、77およびそのコントロール・
バルブ・スプール38のスプール溝57、58、59を
介して、圧力ポート40および排出ポート41がパワー
・シリンダ・ポート42、43、44に切り替え接続さ
れることは勿論のこと、そのコントロール・バルブ・ス
プール38が中立位置に保持された状態で、そのスライ
ド・スリーブ20が何れか一方に摺動されれば、上述の
場合と実質的に同様に、それら連通ポート73、74、
75、76、77およびそのコントロール・バルブ・ス
プール38のスプール溝57、58、59を介して、そ
の圧力ポート40および排出ポート41がそのパワー・
シリンダ・ポート42、43、44に切替え接続され
る。
また、その補正操舵弁20はその補正操舵圧力室49、
50にそれぞれ配置されたセンターリング・スプリング
78、79によって、そのバルブ・ボア39内で中立位
置に復帰可能にされている。
さらに、その補正操舵圧力室49、50には、前述され
たように、それぞれに開口された補正操舵圧力ポート5
1、52が備えられ、その補正操舵圧力室49、50に
圧油の供給および排出を可能にしている。
その切遅れ補正通路21、22、23がそのアキュムレ
ータ18にその補正操舵圧力室49、50を接続し、そ
のアキュムレータ18に蓄積された高い圧力の圧油をそ
の補正操舵圧力室49、50に供給するもので、その供
給される圧油は、後に詳述される切遅れ補正弁25によ
って制御される。
従って、その切遅れ補正通路21は、そのアキュムレー
タ18に一端を、その切遅れ補正弁25の圧力ポート1
02に他端をそれぞれ接続し、また、その切遅れ補正通
路22、23は、その切遅れ補正弁25の制御ポート1
05、106とその補正操舵弁20の補正操舵圧力室4
9、50とを接続している。
その補正圧力制御弁24は、そのオイル・ポンプ12か
ら吐出され、そのフロー・コントロール・バルブ13を
経て、そのコントロール・バルブ14に流れる圧油の一
部分をそのアキュムレータ19に供給し、そのアキュム
レータ19に圧油を蓄え、そのアキュムレータ19の圧
力を設定値に保つように、その圧油供給配管30に関連
して、その補正油圧配管18に配置されている。
勿論、その補正圧力制御弁24は、そのアキュムレータ
19の圧力とスプリングとの力の平衡および不平衡で切
替え動作されるところのスプール弁に具体化されてい
る。
その補正圧力制御弁24は、バルブ・ボデイ80と、そ
のバルブ・ボデイ80のスプール・ボア81に往復摺動
可能に配置されたスプール82と、圧力設定スプリング
83とより構成されている。
そのバルブ・ボデイ80は、内部にスプール・ボア81
を形成し、また、そのスプール・ボア81には、対応さ
れた背圧室84およびスプリング室85が備えられてい
る。
さらに、そのバルブ・ボデイ80は、一方の側(図にお
いて上方の側)に所定の間隔を置いて、そのスプール・
ボア81に連絡された主ポンプ・ポート86および補助
ポンプ・ポート87を形成し、他方の側(図において下
方の側)にコントロール・バルブ・ポート88およびア
キュムレータ・ポート89をそれら主および補助ポンプ
・ポート86、87に対応させて形成し、さらに、その
背圧室84に連絡された背圧リード・ポート90を形成
している。
その主ポンプ・ポート86およびコントロール・バルブ
・ポート88はその圧油供給配管30に接続され、ま
た、その補助ポンプ・ポート87およびアキュムレータ
・ポート89はその補正油圧配管18に接続されてい
る。
その背圧リード・ポート90は、そのアキュムレータ1
9側において、その補正油圧配管18に背圧リード配管
91で接続され、そのアキュムレータ19の圧油をその
背圧室84に導き得るようにしている。
さらに、そのバルブ・ボデイ80は、そのスプール82
に形成された所定のランド93、94、95に関連し
て、その主ポンプ・ポート86およびコントロール・バ
ルブ・ポート88において、そのスプール・ボア81の
内周面にリング溝92を形成している。
そのスプール82は、軸方向に所定の間隔でランド9
3、94、95、96を形成し、その背圧室84の圧力
とその圧力設定スプリング83との力の平衡および不平
衡によって、そのスプール・ボア内に往復摺動され、そ
の補助ポンプ・ポート87およびアキュムレータ・ポー
ト89を開閉する。
その圧力設定スプリング83は、そのバルブ・ボデイ8
0に形成されたスプリング室85に配置され、その背圧
室84の圧力が設定値よりも低い場合、その背圧室側の
そのスプール・ボア81に形成された肩部97にそのス
プール82を押し付け、その補助ポンプ・ポート87お
よびアキュムレータ・ポート89を開く。
その切遅れ補正弁25は、その切遅れ補正通路21、2
2、23に配置され、その補正操舵弁20の補正操舵圧
力室49、50に流れるところのそのアキュムレータ1
8に蓄積された高い圧力の圧油を制御し、その補正操舵
弁20に迅速なバルブ切換え動作を保証する。すなわ
ち、その切遅れ補正弁25は、そのアキュムレータ18
に蓄積された高い圧力の圧油をその補正操舵弁20の補
正操舵圧力室49、50に選択的に供給し、その補正操
舵弁20に実質的に“おくれ”のない動作を可能にす
る。
その切遅れ補正弁25は、スプール型電磁方向制御弁
で、バルブ・ボデイ98と、そのバルブ・ボデイ98に
形成されたバルブ・ボア99内に往復摺動可能に嵌め合
わせられたスプール82と、そのスプール100を駆動
するソレノイド・コイル101とを含んで構成され、そ
のスプール100がそのソレノイド・コイル101で駆
動され、圧力ポート102を制御ポート105、106
に選択的に切替え接続し、それに伴って、その制御ポー
ト105、106をタンク・ポート103、104に切
替え接続し、そのアキュムレータ18に蓄積された高い
圧力の圧油をその補正操舵弁20の補正操舵圧力室4
9、50に選択的に供給し、スライド・スリーブ20を
迅速に駆動させる。勿論、そのソレノイド・コイル10
1には、後に詳述されるコントロール・ユニット26に
よって制御された電流が与えられ、その制御された電流
でそのソレノイド・コイル101はそのスプール100
を駆動する。
そのコントロール・ユニット26は、操舵量センサ2
7、車速センサ28、および圧力センサ29に入力側を
それぞれ電気的に接続し、また、反力調整弁17のアク
チュエータ72、およびその切遅れ補正弁25のソレノ
イド・コイル101に出力側をそれぞれ電気的に接続
し、それらセンサ27、28、29からの信号に応じ
て、そのアクチュエータ72、およびソレノイド・コイ
ル101に流れる出力電流を制御する。勿論、そのコン
トロール・ユニット26は入力および出力回路、記憶回
路、演算回路、制御回路および電源回路より構成されて
いる。
また、そのコントロール・ユニット26は、予め決定さ
れた操舵パターンを記憶し、それらセンサ27、28、
29からの信号を入力し、その操舵パターンに基づい
て、そのアクチュエータ72、およびソレノイド・コイ
ル101に出力電流を与え、また、それらセンサ27、
28、29からの信号を一度入力し、例えば、ステアリ
ング・ホイールに遊びが発生している場合には、その遊
びが電気信号として、その操舵量センサ27によって与
えられるので、その遊びを記憶し、その遊びを考慮した
上で、次のステアリング操作を予測して、その切遅れ補
正弁25のソレノイド・コイル101に制御電流を与
え、その遊びを少なくし、また、動作遅れを生じさせな
いようにしている。
その操舵量センサ27は、そのステアリング・ホイー
ル、すなわち、ステアリング・シャフトの回転方向、回
転速度、および回転角度を検出するもので、所定の位置
において、そのステアリング・シャフトに配置されてい
る。
その車速センサ28は、そのトラックの走行速度を検出
するもので、そのトラックに搭載されたトランスミッシ
ョンの出力軸に配置されている。
その圧力センサ29は、一対のポート107、108を
備えたケーシング内にポペット(図示せず)を往復摺動
可能に内蔵し、その一対のポート107、108に加え
られる圧力に応じて電気的な出力信号を送るように構成
されている。
その圧力センサ29のポート107は、連通路109を
介してそのパワー・シリンダ15の一方のシリンダ室6
5とそのコントロール・バルブ14のパワー・シリンダ
・ポート43とを連結する連通路68に、また、その圧
力センサ29のポート108は、連通路110を介して
そのパワー・シリンダ15の他方のシリンダ室64とそ
のコントロール・バルブ14のパワー・シリンダ・ポー
ト42、44とを連結する連通路66、67にそれぞれ
接続されている。
従って、その圧力センサ29は、そのパワー・シリンダ
15の一対のシリンダ室64、65の圧力差を感知し、
その圧力差に応じた出力信号をそのコントロール・ユニ
ット26に送るようにしている。
上述されたその操舵量センサ27、車速センサ28、圧
力センサ29は、勿論、そのコントロール・ユニット2
6の入力回路にそれぞれ電気的に接続され、また、その
コントロール・ユニット26の出力回路は、その反力調
整弁17のアクチュエータ72、および切遅れ補正弁2
5のソレノイド・コイル101に電気的に接続されてい
る。
従って、それら反力調整弁17、および切遅れ補正弁2
5は、その操舵量センサ27、車速センサ28、圧力セ
ンサ29からの信号に応じて、そのコントロール・ユニ
ット26によって開閉される。
次に、上述のように構成されたパワー・ステアリング1
0によって、トラックが走行する際のそのトラックの前
車輪の操舵について述べるに、そのコントロール・ユニ
ット26はその操舵量センサ27、車速センサ28、お
よび圧力センサ29からのそれぞれの信号を常に入力
し、その反力調整弁17のアクチュエータ72、切遅れ
補正弁25のソレノイド・コイル101にそれぞれ流れ
る電流を制御し、そのステアリング・ホイールの操作に
適応可能な態勢にある。
今、そのステアリング・ホイールに遊びが生じているな
らば、そのコントロール・ユニット26は、その車速セ
ンサ28からの入力信号に関連して、その操舵量センサ
27および圧力センサ29からの入力信号に基づいて演
算し、その切遅れ補正弁25のソレノイド・コイル10
1に流れる出力電流を変え、その切遅れ補正弁25を駆
動し、その補正操舵圧力室49、50の一方からオイル
・リザーバ11に圧油を逃がし、同時的に、そのアキュ
ムレータ18に蓄えられた高圧の圧油をその補正操舵圧
力室49、50の他方に急速に供給し、それに伴って、
そのオイル・ポンプ12から吐出され、そのフロー・コ
ントロール・バルブ13で流量制御された圧油はそのパ
ワー・シリンダ15のシリンダ室64、65の一方に供
給され、そして、そのパワー・シリンダ15が迅速に駆
動され、その遊びは回避される。
すなわち、そのパワー・ステアリング10において、ス
テアリング・ホイールとコントロール・バルブ14のコ
ントロール・バルブ・スプール38とを連結する操作力
伝達系統、例えば、ステアリング・シャフトのスプライ
ン結合部分にがたつきを生じ、いわゆるステアリング・
ホイールの遊びが大きい場合、そのステアリング・ホイ
ールを回転させても、その遊びの範囲内においてそのコ
ントロール・バルブ・スプール38は摺動されず、パワ
ー・シリンダ15の一対のシリンダ室64、65の圧力
は実質的に等しい状態にされている。
そのような状態で、ステアリング・ホイールが回転され
ると、そのコントロール・ユニット26は、その圧力セ
ンサ29からの出力信号はもとより、操舵量センサ27
からの出力信号を入力し、その切遅れ補正弁25のソレ
ノイド・コイル101に流れる出力電流を変える。
そのように、そのソレノイド・コイル101に流れる電
流が変えられる結果、その切遅れ補正弁25において、
スプール100がそのソレノイド・コイル101によっ
て摺動され、そのアキュムレータ18内の圧油がその補
正操舵圧力室49、50の何れか一方に供給され、その
補正操舵弁20がバルブ・ボア39内に迅速に摺動され
る。勿論、その補正操舵圧力室49、50の何れか一方
の選択および圧油の量は、その操舵量センサ27からの
信号、すなわち、ステアリング・シャフトの回転速度、
回転方向、および回転角度に応じて決定される。
例えば、そのステアリング・ホイールが右廻りに回転さ
れ、ステアリング・シャフトのスプライン結合部分に遊
びが生じているならば、そのコントロール・ユニット2
6がその操舵量センサ27からの信号を入力し、その入
力信号に応じてそのソレノイド・コイルに流れる出力電
流を変え、その切遅れ補正弁25において、そのスプー
ル100を図上、左側に摺動させる。
そのように、そのスプール100が摺動されるならば、
その切遅れ補正弁25において、制御ポート105がタ
ンク・ポート103に連絡され、その補正操舵弁20の
補正操舵圧力室49内の圧油は切遅れ補正通路22およ
び圧油排出配管31を経てそのオイル・リザーバ11に
排出され、また、同時的に、圧力ポート102が制御ポ
ート106に連絡され、そのアキュムレータ18に蓄積
された高い圧力の圧油が切遅れ補正通路21、23を流
れて、その補正操舵弁20の補正操舵圧力室50に供給
される。
その補正操舵圧力室50に高圧の圧油が供給されると、
その補正操舵弁20が図において、右側に摺動され、そ
のように、その補正操舵弁20が動かされるならば、圧
力ポートおよび圧力連通ポート40、73がリング溝5
7を介してパワー・シリンダ・ポート42に連絡され、
そのフロー・コントロール・バルブ13を経るようにし
て、その圧油供給配管30内を流れるところのそのオイ
ル・ポンプ12から供給される圧油は、そのパワー・シ
リンダ15の右側のシリンダ室64に流れ、そのパワー
・ピストン62は図において、左側に摺動され、そのパ
ワー・シリンダ15は縮み方向に速やかに動作される。
従って、そのパワー・ステアリング10において、ステ
アリング・ホイールとそのコントロール・バルブ14の
コントロール・バルブ・スプール38とを連結する操作
力伝達系統、例えば、ステアリング・シャフトのスプラ
イン結合部分にがたつきを生じ、いわゆる、ステアリン
グ・ホイールの遊びが大きい場合にも、そのステアリン
グ・ホイールが回転されれば、その遊びの範囲内におい
ても、パワー・シリンダ15が適正に動作し、このパワ
ー・ステアリング10はその前車輪を操舵する。
勿論、そのような動作を可能にするために、そのコント
ロール・ユニット26は、その操舵量センサ27および
圧力センサ29からのそれぞれの信号を入力し、その切
遅れ補正弁25のソレノイド・コイルに流れる出力電流
を制御しているが、そのコントロール・ユニット26
は、それらセンサ27、28からのそれぞれの信号の関
係が実質的に一定に維持されるように、その切遅れ補正
弁25のソレノイド・コイル101に流れる出力電流を
制御する。その結果、そのコントロール・ユニット26
の制御下で、その切遅れ補正弁25の駆動により、その
ステアリング・ホイールの操作量とパワー・シリンダ1
5内の内圧との関係が所定の関係に保たれ、その遊びの
増加が回避される。
さらに、このコントロール・ユニット26は、一度、そ
の遊びを記憶すると、その遊びを考慮した上で、次の操
舵の遊びを予測して、その切遅れ補正弁25への出力電
流を変え、そのような動作を繰り返し、その遊びの増加
を事前に回避するよう動作する。
また、そのステアリング・ホイールが上述と逆方向に回
転されるならば、上述とは、実質的に逆の動作が行わ
れ、その補正操舵弁20が図において、左側に摺動さ
れ、それに伴って、そのパワー・シリンダ15は、パワ
ー・ピストン62が図において、右側に摺動されるとこ
ろの伸び動作を行い、すなわち、そのパワー・シリンダ
15は伸び方向に動作され、このパワー・ステアリング
10は前述とは逆方向において、その前車輪を操舵す
る。
次には、そのステアリング・ホイールが操作される際、
前輪に切り遅れが生じている場合、そのコントロール・
ユニット26はその操舵量センサ27で検出されたその
ステアリング・ホイールの操作速度を入力し、記憶され
た操舵パターンと比較演算し、出力信号としての出力電
流をその切遅れ補正弁25のソレノイド・コイル101
に流す。
すなわち、前述の遊びの場合と同様に、その切遅れ補正
弁25によって、圧油が、その補正操舵圧力室49、5
0の何れか一方からそのオイル・リザーバ11に逃がさ
れ、同時に、高圧の圧油がそのアキュムレータ18から
その補正操舵圧力室49、50の何れか他方に供給さ
れ、その補正操舵弁20は図において、左右の何れかに
極めて迅速に摺動され、そのような補正操舵弁20の動
きに伴われて、そのパワー・シリンダ15もまた、迅速
に駆動される。
その際、そのコントロール・ユニット26は、その切り
遅れの度合を記憶し、その切り遅れを考慮した上で、次
の操舵の切り遅れを予測し、その切り遅れが少なくなる
ように、その操舵量センサ27で検出された入力信号に
基づいて比較演算された出力電流をそのソレノイド・コ
イル101に与え、その切遅れ補正弁25に切換え動作
させる。
その結果、そのステアリング・ホイールの操作に対する
その前輪の切り遅れが防止され、その切り遅れに関する
そのステアリング・ホイールの操作感覚の変化が防止さ
れる。
また、そのパワー・ステアリング10において、操舵さ
れる際の反力は、反力調整弁17によってなされる。
すなわち、そのトラックが低速走行している場合、その
コントロール・ユニット26は車速センサ27からの信
号に応じて、反力調整用アクチュエータ72に出力電流
を流し、その反力調整弁17の絞り量を少なくする。
従って、その反力調整弁17における圧力降下が少なく
なり、その反力室45、46内の圧油は、そのコントロ
ール・バルブ・スプール38の摺動に対して大きく抵抗
することなく、小さな操作力をもって操舵がなされる。
また、そのトラックが高速走行している場合、上述の場
合と逆に、その反力調整弁17の絞り量が多くなる。
従って、その反力調整弁17における圧力降下が大きく
なり、その反力室45、46内の圧油は、そのコントロ
ール・バルブ・スプール38の摺動に対して大きな抵抗
となり、操舵に比較的大きな操作力が要求される。
上述のパワー・ステアリング10は、リンケージ型に具
体化されたものとして説明されたが、そのパワー・ステ
アリング10は、ステアリング・ギア部分にコントロー
ル・バルブおよびパワー・シリンダを組み込んだインテ
グラル型に具体化することも可能である。
また、上述の具体例10における補正圧力制御弁24は
油圧型に構成されたが、電磁型方向制御弁に置き換える
ことも可能で、その場合、そのアキュムレータ19の圧
力に応じてそのコントロール・ユニット26がその方向
制御弁のソレノイド・コイルに流れる電流を制御して、
その方向制御弁に切換え動作させ、そのオイル・ポンプ
12から吐出された圧油をそのアキュムレータ19に供
給させる。
さらに、上述の具体例10における切遅れ補正弁25は
2個の電磁型2方向制御弁に置き換え、その切遅れ補正
通路22、23にそれぞれ配置し、そのコントロール・
ユニット26で切換え動作させることも可能である。
さらにまた、上述の具体例10における圧力センサ29
は、そのパワー・シリンダ15の一対のシリンダ室6
4、65の圧力を感知するように1個のセンサとして構
成され、それらシリンダ室64、65に接続されるもの
として説明したが、そのシリンダ室64、65のそれぞ
れのために独立して構成し、2個の圧力センサをそれぞ
れのシリンダ室64、65に接続することも可能であ
る。
発明の利便・利益 上述よりして、既に提案され、使用されてきているとこ
ろの反力が油圧でなす車両に使用されるパワー・ステア
リングに比較していえば、この発明の車両に使用される
パワー・ステアリングは、補正油圧配管がフロー・コン
トロール・バルブとコントロール・バルブとの間で、油
圧回路の配管から分岐され、アキュムレータがその補正
油圧配管に接続され、補正操舵弁が一対の補正操舵圧力
室を備えて、そのコントロール・バルブに配置され、切
遅れ補正通路がそのアクチュエータにその補正操舵圧力
室を接続し、補正圧力制御弁がそのアキュムレータの圧
力を設定値に保つように、その補正油圧配管に配置さ
れ、切遅れ補正弁がその切遅れ補正通路に配置され、そ
して、コントロール・ユニットが操舵量センサおよび圧
力センサにそれぞれ電気的に接続され、それらセンサの
信号に応じて、その切遅れ補正弁に流れる出力電流を制
御し、その切遅れ補正弁に切換え動作させる構成を備え
るので、この発明の車両に使用されるパワー・ステアリ
ングでは、そのコントロール・ユニットがその操舵量セ
ンサおよび圧力センサからの信号に応じてその切遅れ補
正弁を切換え動作させ、そのアキュムレータに蓄えられ
た高圧の圧油がその補正操舵圧力室に導入され、その補
正操舵弁が急速に切換え動作され、オイル・ポンプから
吐出された圧油がそのパワー・シリンダに供給され、そ
のパワー・シリンダが迅速に駆動され、そのようにその
パワー・シリンダに迅速な駆動が可能になるに伴って、
ステアリングにおける遊び、殊に、ステアリング・ホイ
ールの動きをそのコントロール・バルブに伝達する操作
力伝達機構にある遊びが自動的に補正され、また、その
ステアリング・ホイールの切り遅れが未然に阻止され、
換言するならば、そのステアリングの動作遅れが防止さ
れ、そのように、応答性が制御され、操縦安定性が向上
され、操作感覚の変化が少なくなり、ステアリング操作
による疲労が軽減され、より安全な走行が可能になり、
極めて実用的で、特に、自動車にとって、非常に有用に
なる。
発明と具体例との関係 先のように、図面を参照しながら説明されたこの発明の
具体例からして、この発明の属する技術の分野における
通常の知識を有する者にとって、種々の設計的修正や変
更は容易に行われることであり、さらには、この発明の
内容が、その発明と本質的に同一の課題を充足し、その
発明と同一の効果を達成するところのその発明と本質的
に同一の態様に容易に置き換えられるでしょう。
【図面の簡単な説明】
図は、リンケージ型に具体化され、トラックに適用され
たこの発明の車両に使用されるパワー・ステアリングの
具体例を示す概説図である。 11…オイル・リザーバ、12…オイル・ポンプ、13
…フロー・コントロール・バルブ、14…コントロール
・バルブ、15…パワー・シリンダ、16…反力調整通
路、17…反力調整弁、18…補正油圧配管、19…ア
キュムレータ、20…補正操舵弁、21、22、23…
切遅れ補正通路、24…補正圧力制御弁、25…切遅れ
補正弁、26…コントロール・ユニット、27…操舵量
センサ、28…車速センサ、29…圧力センサ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オイル・リザーバ、オイル・ポンプ、フロ
    ー・コントロール・バルブ、一対の反力室を備えたコン
    トロール・バルブ、およびパワー・シリンダを含む油圧
    回路に構成されて、操舵するものにおいて、 補正油圧配管がそのフロー・コントロール・バルブとそ
    のコントロール・バルブとの間で、その油圧回路の配管
    から分岐され、 アキュムレータがその補正油圧配管に接続され、 補正操舵弁が一対の補正操舵圧力室を備えて、そのコン
    トロール・バルブに配置され、 切遅れ補正通路がそのアキュムレータにその補正操舵圧
    力室を接続し、 補正圧力制御弁がそのアキュムレータの圧力を設定値に
    保つように、その補正油圧配管に配置され、 切遅れ補正弁がその切遅れ補正通路に配置され、そし
    て、 コントロール・ユニットが操舵量センサおよび圧力セン
    サにそれぞれ電気的に接続され、それらセンサからの信
    号に応じて、その切遅れ補正弁に流れる出力電流を制御
    し、その切遅れ補正弁に切換え動作させる ことを特徴とする車両に使用されるパワー・ステアリン
    グ。
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