JPH06505218A

JPH06505218A - フィルムで包装された物品用の温度／化学感受性バルブ

Info

Publication number: JPH06505218A
Application number: JP4504807A
Authority: JP
Inventors: クリスティー，グレゴー・ブルース・イオ; ウェックスラー，デーヴィッド; ターニー，テレンス・ウィリアム
Original assignee: コモンウェルス・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ・オーガナイゼーション
Priority date: 1991-03-01
Filing date: 1992-02-27
Publication date: 1994-06-16
Also published as: EP0573502A4; ZA921466B; EP0573502A1; WO1992015499A1; US5443851A; NZ241766A

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】フィルムで包装された物品用の温度／化学感受性バルブ本発明は、制御された雰囲気包装（ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｄ　ａｔｍｏｓｐｈｅｒｅ　ｐａｃｋａｇｉｎｇ）に使用するための装置も含めた包装用装置、およびこれを使用した傷みゃすい農産物の保護用包装に関する。

農産物の周囲の二酸化炭素（Ｃｏｗ）濃度と酸素（０り濃度を制御すると、農産物の貯蔵期限が増大するということが従来技術において明らかとなっている。

水蒸気濃度の制御も重要である。農産物の最適貯蔵条件は、作物の種類、゛栽培品種、成育状態、成熟度、品質、温度、相対湿度、包装状態、および貯蔵期間等を含む種々のファクターによって影響される。制御・改良された雰囲気下での貯蔵は、酸素、二酸化炭素、エチレン、水蒸気、および他のガスの濃度によって影響される。制御された雰囲気（ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｄ　ａｔｍｏｓｐｈｅｒｅ；　ＣＡ）での貯蔵は、必要なＯ２濃度とＣｏｔ濃度を有するガス流れを、貯蔵用の低温室中に外部から供給することによって達成される。制御された雰囲気にて包装すると、呼吸作用の減速や病原菌の成長阻害等の効果により、農産物の寿命が長くなる。

農産物を取り囲んでいるＣＯ２およびＯ！の雰囲気は、農産物の呼吸挙動（呼吸時においては、ＯｌがＣＯ８に転化される）を利用することによって改良することができる、ということも従来技術において知られている。改良された雰囲気（ｍｏｄｉｆｉｅｄ　ａｔｍｏｓｐｈｅｒｅ；　ＭＡ）での包装の場合、ａ産物がポリマーフィルム中に貯蔵され、このときフィルムの透過度が、温度によって影響される呼吸挙動に正確にマツチし、そして雰囲気が、最適のＣＯｚ雰囲気と０２雰囲気を与えるよう変化する。

制御された透過度のフィルム（国際特許出願Ｐｅｒ／ＡＵ９１１００３４６．該特許出願の全開示内容を参照文献としてここに引用する）は、従来技術に関連したいくつかの間順点を改良する上で、ある程度は成功してきた。しかしながら、ＣＯ！と０゜のバランスは、周囲温度の変化によって大きく影響される。例えば、このようなフィルムは、低温貯蔵においである特定の温度範囲（例えば０〜５ ℃）にわたって作動するよう設計することができる。包装物の温度が上限（例えば１０〜１５℃）を長時間にわたって越えると、外部の０２に関して農産物の呼吸速度が速くなりすぎるので、充分な速度でフィルムを透過できなくなる。農産物は嫌気的に呼吸を行い、まもなくしおれてしまう。

変質防止の一環として燻蒸消毒できるよう、またある特定の国の輸入要件を満たすよう、包装物を破ることも従来技術において知られている。しかしながら、包装物の開裂は手作業でやらねばならない。これは時間のかかる、したがってコストのかかる作業である。

従って本発明の目的は、従来技術に関連した間顕点の１つ以上を完全に解消するか、もしくは少なくとも改良することにある。

従って本発明の第１の態様においては、温度感受性（ｔｅｍｐｅｒａｔｕｒｅ　５ｅｎｓｉｔｉｖｅ）もしくは化学感受性（ｃｈｅｍｉｃａｌ　５ｅｎｓｉｔｉｖｅ）のセンサーによって制御される作動部材を含んだ前記センサー、および前記センサーと連係しているバルブ部材；を含むバルブ装置が提供される。

制御された雰囲気包装での使用に関して、本発明の装置をさらに詳細に説明する。しかしながら、これは単に例証として示すだけであって、本発明のバルブ装置は、後で説明する燻蒸も含めた他の種々の用途においても使用することができる。

本発明のこの態様によるバルブ装置は、使用時においては、バルブ装置中のセンサーが包装用フィルムの環境をモニターする、というように機能する。温度変化、あるいは環境の化学組成の変化が検知されると、バルブ装置が起動し、小さな穴あけがなされるか、あるいは包装用フィルムの表面に小さなオリフィスがあけられる。これによって内部環境がすぐに変化し、ｔｉ傷の恐れが少な（なる。

例えば、損傷を引き起こすおそれのある温度上昇が、温度感受性のセンサーによって直接検知されるか、あるいは温度上昇によって引き起こされる雰囲気の化学変化を化学感受性のセンサーが検知する。

次いで作動部材が起動し、バルブ部材に対してフィルムを充分に開くよう駆動させ、これによって外部雰囲気が流入できるようにする。

本発明のバルブ装置は、適切なタイプであればいかなるものでもよい。本発明のバルブ装置は、再使用可能となるようつくることもできるし、あるいは１回だけ作動するよう設計することもできる。本発明のバルブ装置は再シール可能である。

温度感受性センサーもしくは化学感受性センサーは、適切なタイプであればいかなるものでもよい。温度感受性のセンサーが使用される場合、該センサーは、バイメタル材料または形状記憶材料からつくることができる。形状記憶材料は形状記憶合金であってもよい。好ましいのはニッケルーチタン合金である。ニッケルーチタン合金は、Ｄａｉｄｏ　５ｔｅｅｌから［１ｏｋａｌｌｏｙの商品名で市販されているもの、ＴｏｋｉｎとＦｕｒｕｋａｗａからト■ｏａｌｌｏｙの商品名で市販されているもの、およびＦｕｒｕｋａｗａ　ＥｌｅｃｔｒｉｃからＮＴの商品名で市販されているものから選択することができる。

本発明の別の態様（化学センサーが使用される場合）においては、該センサーは、酸素（０□）、二酸化炭素（ＣＯ２）、メタン（ＣＨ，）　、またはメタノール（ＣＨ３０Ｈ）もしくはエタノール（ＣＨｓＣＨｚＯＨ）を含めた種々の化学物質の存在またはその濃度をモニターする。

化学感受性の材料が使用される場合、センサーは直接的に雰囲気感受性であっても、あるいは間接的に雰囲気感受性であってもよい。化学感受性の材料は、エタノールに対して感受性であっても、あるいは嫌気性呼吸による同様の副生物に対して感受性であってもよい。例えば、センサーは、膨潤性材料（例えば膨潤性ポリマー）またはそれらのブレンド物からつくることができる。セルロースアセテート等のセルロース材料も使用することができる。使用時においては、エタノールの存在下においてセルロースアセテートが膨潤する。センサーに対して張力がかかった状態でバルブ部材が配置される。センサーが弱くなると、バルブ部材が突き通す。

特定の実施態様においては、温度感受性センサーは、センサーおよび作動部材４　として機能する。張力がかかった状態でセンサーが据え付けられる。温度変化が検知されると、バイメタル材料または形状記憶材料の動きが引き起こされる。

好ましいのは形状記憶材料である。狭い温度範囲にわたって、速やかに且つかなりの力で反応するようつくることができるからである。

バルブ部材は、適切なタイプであればいかなるものでもよい。バルブ部材は穴あけ部材を含んでもよい。ビンまたは中空ニードルを使用することができる。これとは別に、バルブ部材はプラグとして機能することもできる。この形での使用においては、バルブ部材によってシールされたオリフィスからバルブ部材を取り除くことによって包装用フィルムが開放される。バルブ部材は、センサーに直接取り付けることができる。

したがって本発明の好ましい態様においては、包装用フィルムに取り付けるべ（造られたベース部材：前記ベース部材上に据え付けられたバイメタル材料または形状記憶材料から形成された温度感受性センサー；および前記センサーに取り付けられたバルブ部材：を含んだ温度感受性バルブ装置が提供される。

ベース部材はプラスチック接着剤を含んでもよい。

使用時において、バルブ部材がひとたび引っ込んだらバルブ装置が再シールするよう、ベース部材は再シール可能な部分を含んでもよい。バルブ部材が穴あけ部材である場合、隔膜状材料から再シール可能な部分を作製することができる。

本発明の他の好ましい態様においては、上面と下面を含んだベース部材；前記ベース部材を貫いて前記ベース部材の下面の下に延びている導管、張力のかかった状態でベース部材上に据え付けられたバイメタル材料または形状記憶材料から形成された温度感受性センサー：およびあらかじめ定められた通常の温度範囲内にて前記導管をシールする、前記センサーに取り付けられたバルブ部材；を含んだ温度感受性バルブ装置が提供される。ベース部材中の導管は、中空ニードルを含んでもよい。この態様の場合、中空ニードルを介して包装用フィルム上に単にバルブ装置を据え付ければよい、ということがわかる。中空ニードルはさらに、シール用リングもしくは類似の部材を含んでもよい。

使用時においては、バルブ部材がベース部材中の導管をシールする。所定の範囲を越えた温度上昇に応答して、温度感受性センサーが動き、これによってバルブが開（。バルブ装置は、いかなる適切な範囲においても機能するよう設計されている。好ましい温度範囲は０〜約１５℃であり、さらに好ましい温度範囲は０〜約１０℃である。

温度感受性センサーは、ベース部材上に据え付けられたストリップまたはキャップの形態をとることができる。

好ましい態様においては、本発明は、包装用フィルム：ならびに前記包装用フィルム上に据え付けられていて、温度感受性もしくは化学感受性のセンサーによって制御される作動部材を含んだ前記センサー：および前記センサーと連係しているバルブ部材。

を含んだバルブ装置を含む包装用装置を提供する。

本発明の包装用フィルムは、いかなる適切なフィルム形成性ポリマーからも作製することができる。フィルム形成性ポリマーは、適切なタイプであればいがなるものでもよい。フィルム形成性ポリマーは、ポリエチレンやポリプロピレンを含めたポリオレフィン：ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートを含めたポリエステル；ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセテート、エチレン− ビニルアセテートコポリマー、およびエチレン−ビニルアルコールコポリマーを含めたビニルポリマー；ポリカーボネート：ボリスチレン：ポリエチレンオキシドポリマーを含めたポリアルキレンオ牛シトポリマー、ならびにこれらのブレンド物；から選択することができる。好ましいフィルム形成性ポリマーはポリオレフィンであり、さらに好ましいフィルム形成性ポリオレフィンはポリエチレンである。低密度ポリエチレンが特に好ましい。線状の低密度ポリエチレンが適切であることが明らかとなっている。

制御された雰囲気包装において使用される包装用フィルムは、制御された透過度を有するフィルムである。制御された透過度を有するフィルムは、有効量のフィルム形成性ポリマー、および不活性の多孔質充填剤に対する二酸化炭素の透過度と酸素の透過度との比を小さくするのに有効な量の前記充填剤；を含み、このとき前記充填剤は、フィルム形成性ポリマーの固有のフィルム厚さより大きな粒径を有する。

不活性の多孔質充填剤は、適切なタイプであればいかなるものでもよい。本発明の好ましい態様においては、ブロッコリ等の極めて傷みやすい農産物を含めた農産物の包装において、制御された雰囲気での包装用フィルムを使用することができる。

したがって本発明の好ましい態様においては、包装用フィルム、および前記包装用フィルム上に据え付けられていて、温度感受性もしくは化学感受性のセンサーによって制御される作動部材を含んだ前記センサー；および前記センサーと連係しているバルブ部材。

を含んだバルブ装置。

を含んだ包装用装置；ならびに包装された農産物物品。

を含んだ包装農産物物品が提供される。

農産物物品は、酸素による劣化を受けやすい適切なタイプであればいがなるものでもよい。農産物は、ブロッコリ、芽キャベツ、豆、キャベツ、チコリ、セロリ、カリフラワー、ダイコン、アーティチョーク、レタス、トマト、コシヨウ、ニラネギ、パセリ、ホウレンソウ、アスパラガス、キノコ、オクタ、フラワー、ベリー、サクランボ、メロン、マンゴ−、パパイヤ、パイナツプル、アボカド、カキ、グレープフルーツ、キーライフルーツ、オクタリン、モモ、リンゴ、バナナ、オレンジ、アンズ、ブドウ、ツルコケモモ、プラム、セイヨウナシ、およびナシから選択することができる。

前記包装農産物物品は、有効量のフィルム形成性ポリマー：および不活性の多孔質充填剤に対する二酸化炭素の透過度と酸素の透過度との比を小さくするのに有効な量の前記充填剤、このとき前記充填剤は、フィルム形成性ポリマーの固有のフィルム厚さより大きな粒径を有する。

を含む、制御された透過度を有する包装用フィルム；上面と下面を含んだベース部材：前記ベース部材を貫いて前記ベース部材の下面の下に延びている導管；張力がかかった状態で前記ベース部材上に据え付けられたバイメタル材料または形状記憶材料から形成された温度感受性センサー；およびあらかじめ定められた通常の温度範囲内にて前記導管をシールする、前記センサーに取り付けられたバルブ部材。

を含む、前記包装用フィルム上もしくは前記包装用フィルム中に据え付けられた温度感受性のバルブ族ｒＩｌ：ならびに包装された農産物物品；を含むのが好ましい。

好ましい包装農産物物品は、農産物物品の劣化力吠幅に減少するよう、改良されたＣｏ、／酸素透過度を示すことが明らかとなっている。しかしながら、例えば機械的または電気的な故障によって思いがけない温度上昇が起こることがあり、そうなると制御された透過度を有するフィルムは、包装物的のｃｏ、の生成量増大または０２の消費量増大に対して補償することができなくなる。温度センサーまたは化学センサーが温度上昇を検知し、作動部材を起動させ、包装物を開放する。フィルムにピンホールサイズの穴あけがなされると、Ｃｏ！１０ｓのバランスカ吠きく影響され、これによって損傷のおそれが減少する。

したがって本発明の好ましい態様においては、農産物の貯蔵寿命を延ばすための方法が提供され、本方法は、農産物物品；ならびに包装用フィルム；温度感受性センサーもしくは化学感受性センサーによって制御される作動部材を含んだ前記センサー：および前記センサーと連係しているバルブ部材：を含み、前記包装用フィルム上または前記包装用フィルム中に据え付けられたバルブ装置；を含んだ包装用装置：を供給すること；および使用時において、あらかじめ定められた大きさの温度変化に応じて前記バルブ装置が包装用フィルムを開けるよう、農産物物品を包装用フィルム内にシールすること：を含む。

前述したように、包装用装置は、通常はθ〜約５℃の温度にて使用するよう設計されており、バルブ装置は１０〜１５℃を越えた温度で作動する０例えば、約５〜１０℃またはそれ以上の温度上昇は、許容しえない高レベルのＣＣｈ、または許容しえない低レベルの０２を生成するのに充分であり、こうなると農産物物品に対して損傷のおそれが生じる。

酸素流れの増大による農産物寿命の延長化という場合の使用に関してバルブ装置を説明してきたけれども、バルブ装置は、これとは別の用途あるいはさらに他の用途においても使用することができる。例えば、酸素流れの増大に代えて、あるいは酸素流れの増大に加えて、保存剤を導入することができる。これとは別に、包装用フィルムを穴あけするために、温度を故意に上昇させることもできる。これは、例えば燻蒸のためには必要なことである。

したがって本発明のさらに他の実施態様においては、包装用フィルム。

前記包装用フィルム上に、または前記包装用フィルム中に据え付けられていて、温度感受性センサーもしくは化学感受性センサーによって制御される作動部材を含んだ前記センサー、および前記センサーと連係しているバルブ部材；を含んだバルブ装置：ならびに前記バルブ部材と連係していて、適切な容器中の燻蒸剤および／または保存剤を供給する装置、を含んだ包装用装置が提供される。

燻蒸剤容器および／または保存剤容器は、キャニスタ−もしくは類似の容器であってもよい。キャニスタ−は、バルブ部材に直接的に連結されていても、あるいは間接的に連結されていてもよい。

燻蒸剤は、適切なタイプであればいかなるものでもよい。エチレンオキシドや臭化メチルを燻蒸剤として使用することができる。

保存剤を使用する場合、二酸化イオウ（Ｓｏりが適切であることが明らかとなっている。

バルブ部材は開口部材を含むのが好ましい。

添付図面と実施例を挙げつつ、以下に本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら、以下の説明は単に例証のためだけであって、これまで説明してきた本発明の一般性に対する限定とみなすべきではない、ということに留意しなければならない。

図１〜５は、本発明によるバルブ装置の種々の実施態様を示している。

図１はバルブ装置の１つの実施態様を示しており、ビン１の形のバルブ部材が温度感受性のバイメタルセンサーストリップもしくは形状記憶センサーストリップ２上に据え付けられている。そしてこのセンサーストリップ２が、張力のかかった状態にてベース部材３上に据え付けられている。ベース部材３には、包装用フィルム（図示せず）に取り付けるための粘着性リム４が組み込まれている。使用時においては、所定の温度上昇に応答して、温度感受性のセンサーストリップ２がビン１の形のバルブ部材を曲げて動かし、ベース３を貫いて包装用フィルムを穴あけする。

図２は、開裂用ビン１がセンサーストリップ２の上方のフレキシブルなプラスチックストリップ５上に据え付けられていること以外は、図１と類似の実施態様を示している。

図３は、温度感受性のセンサーストリップ２が、温度上昇および温度降下に応答して、それぞれ下方および上方に曲がる、というリバーシブル型のバルブ装置を示している。バルブ部材６はニードルタイプであり、空気の流れを可能にする。

ベース３は、穴あけされたときでも破裂せず、またバルブ６が取り除かれたときには再シールするような隔膜状の材料で造られている。

図４は、温度感受性のセンサーストリップ２が、ニードルタイプのバルブ部材６と連係している制御された透過度をもつセクション７を含んでいること以外は、図３と類似の実施態様を示している。本実施態様においては、ガス放出のレベルが穴あけ時にさらに制御される。

図５はバルブ装置の他の実施態様を示している。バルブ部材９が温度感受性の形状記憶センサーストリップ２上に据え付けられており、そしてこのセンサーストリップ２がベース部材３上に据え付けられていて、コイルスプリング８を介して曲げられている。ベース３は、−ｍがバルブ部材８によってシールされた中空ニードル１０の形の導管を含んでいる。使用時、所定の温度上昇に応答して、温度感受性のセンサーストリップ２が曲がってバルブ部材９を離れ、したがって導管１０を開放する。導管の内径は、予想される温度上昇の程度に応じて調節することができる。より大きな温度上昇（例えば２０℃以上）が起こる場合は、より大きな直径が必要となる。

実施例１図５に示したタイプの温度感受性バルブ装置（ＴＳＶＡ）を作製した。ベース部材は、エポキシ樹脂を注型することによって造った円柱状のディスクであった。

包装用フィルムに付着すべく設計されたディスクのベースはフラットであり、導管の開放端を含んだ。ディスクの他端は、形状記憶センサーストリップ、バルブ部材、および導管のシール端（必要に応じて、円柱状のプラスチックキャップで囲んだ）を保持した。

温度感受性の形状記憶センサーストリップは、ある長さを有する熱処理したニッケルーチタン形状記憶ワイヤ（オープンループの内側に配置されたわずかな張力のスプリングによってオープンループ中に曲げられている）を含んだ。ＣｒをドープしたＮｉ−Ｔｉ形状記憶ワイヤ（Ｃｒが０．２重量％）を、５００℃にて５分間熱処理し、次いで空気冷却した。ループの端部がギャップを形成し、このギャップが温度の変化とともに変化した（−５〜２０℃の温度範囲にわたって、ギャップは各１℃の温度降下に対して約０．２１■減少した）。ギャップはさらに、ループのオープンエンドのほうに、あるいはループのオープンエンドから離して、スプリングの端部をスライドさせることによって変化させる（および固定させる）こともできる。

バルブ部材は、ステンレス鋼シムの裏地上に軟らかいエラストマーパッドを含んだ。バルブ部材は、ワイヤループのフリーエンドに連結された。導管は、外径が約３■ｌ、そして内径が２−鳳でベース部材を貫いている管状セクションを含んだ。バルブを閉じたときに、導管を研磨し、そして形状をつけて、エラストマーパッドを備えたフラットなシールを形成させた。

実施例２制御された透過度を有するポリエチレンフィルムを使用し、０．２５％の多孔質添加剤〔スコリア（ｓｃｏｒｉａ）　）を含有させて２つのバッグを作製した（国際特許出ＩＩ　ＰＣＴ／ＡＵ９１１００３４６に開示されている）。フィルムの０℃における酸素透過度は２、９　Ｘ　１０−　”モル７秒ｍ　Ｐａであり、また２０℃における酸素透過度は４．４　Ｘ　１０−　”モル７秒■Ｐａであった。二酸化炭素の透過度と酸素の透過度との比は、０℃と２０℃においてに８であった。

ＴＳｖＡ（２０℃にてオープンであった）を、両面テープにより上記バッグのうちの１つに取り付けた。直径２厘菖の穴（導管のベース中に延びた）をバッグにあけ、包装用フィルムとベース部材のフラット面との間のシールを、気密状態になっているかどうかチェックした。３ｋｇのモモ（栽培品種Ｔａｔｕｒａ　２１２）を２０℃にて各バッグに入れた。各バッグをヒートシールして、０．３８履２の制御された透過度を有するフィルムが得られた。

次いでシールされたバッグを０℃にて一晩放置冷却し、２つのバッグ中の雰囲気を、３，０％の酸素と１０％の二酸化炭素になるよう平衡化させた。２つのバッグにおいて類似の変性雰囲気を測定したところ、ＴＳＶＡを閉じておかねばならないことがわかった。

次いでバッグを低温室から取り出し、最高２０℃にまで自然加温させた。ＴＳＶＡを使用しない場合のバッグ中の０２濃度は０．３％に低下し、このことはバッグ内が嫌気性状態になっていることを示している。ＴＳＶＡを使用した場合のバッグ中のＯ１濃度は１．８％に減少し、このことはバッグ内が好気性雰囲気に保持されていること、およびＴＳＶＡを開放しておかなければならないことを示している。

次いで温度を１４℃に下げた。２つのバッグ中のＯ２濃度は同じ値（０，６％）に変化し、このことはＴＳＶＡが再び閉じられていたことを示している。

最後に、本明細書にて大まかに説明した本発明の精神を逸脱することなく、他の種々の変形および／または改良形が可能であることは言うまでもない。

ＦＩＧ　５　ＦｆＣｉ　４フロントページの続き（７２）発明者　ウエックスラー、デーヴイッドオーストラリア連邦ヴイクトリア州３７８６゜ファーニー・クリーク、ケラモンダー・ロード　１（７２）発明者　ターニー、テレンス・ウィリアムオーストラリア連邦ヴイクトリア州３１４９゜マウント・ウェーバリー、サリー・ロード

Claims

【特許請求の範囲】

１．温度感受性センサーもしくは化学感受性センサーによって制御される作動部材を含んだ前記センサー；および前記センサーと連係しているバルブ部材；を含むバルブ装置。
２．前記センサーが、バイメタル材料または形状記憶材料から形成された温度感受性センサーである、請求の範囲第１項に記載のバルブ装置。
３．前記センサーが、エタノールまたは嫌気性呼吸による類似の副生物に対して感受性のある膨潤性材料から形成された化学感受性センサーである、請求の範囲第１項に記載のバルブ装置。
４．前記化学感受性センサーがセルロースアセテート材料から形成される、請求の範囲第３項に記載のバルブ装置。
５．包装用フィルムに取り付けるべく造られたベース部材；前記ベース部材上に据え付けられたバイメタル材料または形状記憶材料から形成された温度感受性センサー；および前記センサーに取り付けられたバルブ部材；を含む温度感受性バルブ装置。
６．使用時において、前記バルブ部材が引っ込むやいなや、前記バルブ装置が再シールするよう、前記ベース部材が再シール可能な部分を含む、請求の範囲第５項に記載の温度感受性バルブ装置。
７．上面と下面を含んだベース部材；前記ベース部材を貫いて前記ベース部材の下面の下方に延びている導管；張力がかかった状態にて前記ベース部材上に据え付けられたバイメタル材料もしくは形状記憶材料から形成された温度感受性センサー；およびあらかじめ定めた通常の温度範囲内にて前記導管をシールする、前記センサーに取り付けられたバルブ部材；を含む、請求の範囲第５項に記載の温度感受性バルブ装置。
８．前記ベース部材中の導管が中空ニードルを含む、請求の範囲第７項に記載の温度感受性バルブ装置。
９．包装用フィルム；ならびに前記包装用フィルム上に、または前記包装用フィルム中に据え付けられていて、温度感受性センサーまたは化学感受性センサーによって制御される作動部材を含んだ前記センサー；および前記センサーと連係しているバルブ部材；を含んだバルブ装置；を含む包装用装置。
１０．前記バルブ装置が、バイメタル材料または形状記憶材料から形成された温度感受性センサーを含む、請求の範囲第９項に記載の包装用装置。
１１．前記バルブ装置が、包装用フィルムに取り付けるべく造られたベース部材；前記ベース部材上に据え付けられたバイメタル材料または形状記憶材料から形成された温度感受性センサー；および前記センサーに取り付けられたバルブ部材；を含む、請求の範囲第１０項に記載の包装用装置。
１２．前記包装用フィルムが、有効量のフィルム形成性ポリマー；および不活性の多孔質充填剤に対する二酸化炭素の透過度と酸素の透過度との比を小さくするのに有効な量の前記充填剤；を含む制御された透過度を有するフィルムを含み、このとき前記充填剤が、前記フィルム形成性ポリマーの固有のフィルム厚さより大きな粒径を有する、請求の範囲第９項に記載の包装用装置。
１３．包装用フィルム；および別記包装用フィルム上に、または前記包装用フィルム中に据え付けられていて、温度感受性センサーまたは化学感受性センサーによって制御される作動部材を含んだ前記センサー；および前記センサーと連係しているバルブ部材；を含んだバルブ装置；を含んだ包装用装置；ならびに包装された農産物物品；を含む包装農産物物品。
１４．有効量のフィルム形成性ポリマー；および不活性の多孔質充填剤に対する二酸化炭素の透過度と酸素の透過度との比を小さくするのに有効な量の前記充填剤、このとき前記充填剤が、前記フィルム形成性ポリマーの固有のフィルム厚さより大きな粒径を有する；を含んだ制御された透過度を有する包装用フィルム；ならびに前記包装用フィルム上に、または前記包装用フィルム中に据え付けられていて、上面と下面を含んだベース部材；前記ベース部材を貫いてベース部材の下面の下方に延びている導管；張力がかかった状態で前記ベース部材上に据え付けられたバイメタル材料または形状記憶材料から形成された温度感受性センサー；およびあらかじめ定めた通常の温度範囲内にて前記導管をシールする、前記センサーに取り付けられたバルブ部材；を含んだ温度感受性バルブ装置；を含む包装用装置；ならびに包装された農産物物品；を含む包装農産物物品。
１５．前記農産物が、ブロッコリ、芽キャベツ、豆、キャベツ、チコリ、セロリ、カリフラワー、ダイコン、アーティチョーク、レタス、トマト、コショウ、ニラネギ、パセリ、ホウレンソウ、アスパラガス、キノコ、オクラ、フラワー、ベリー、サクランボ、メロン、マンゴー、パパイヤ、パイナップル、アボカド、カキ、グレープフルーツ、キーウィフルーツ、ネクタリン、モモ、リンゴ、バナナ、オレンジ、アンズ、ブドウ、ツルコケモモ、プラム、セイヨウナシ、およびナシから選択される、請求の範囲第１４項に記載の包装農産物物品。
１６．包装用フィルム；前記包装用フィルム上に、または前記包装用フィルム中に据え付けられていて、温度感受性センサーまたは化学感受性センサーによって制御される作動部材を含んだ前記センサー；および前記センサーと連係しているバルブ部材；を含んだバルブ装置；ならびに前記バルブ部材と連係していて、適切な容器に入った燻蒸剤および／または保存剤を供給する装置；を含む包装用装置。
１７．農産物物品；ならびに包装用フィルム；前記包装用フィルム上に、または前記包装用フィルム中に据え付けられていて、温度感受性センサーもしくは化学感受性センサーによって制御される作動部材を含んだ前記センサー；および前記センサーと連係しているバルブ部材；を含んだバルブ装置；を含む包装用装置；を供給すること；および使用時において、あらかじめ定められた大きさの温度変化に応じて前記バルブ装置が包装用フィルムを開けるよう、農産物物品を包装用フィルム内にシールすること；を含む、農産物の貯蔵寿命を延ばすための方法。
１８．前記バルブ装置が、上面と下面を含んだベース部材；前記ベース部材を貫いて前記ベース部材の下面の下方に延びている導管；張力がかかった状態で前記ベース部材上に据え付けられたバイメタル材料または形状記憶材料から形成された温度感受性センサー；およびあらかじめ定めた通常の温度範囲内にて前記導管をシールする、前記センサーに取り付けられたバルブ部材；を含む、請求の範囲第１７項に記載の方法。
１９．図１〜５のいずれか一つを参照しつつ実質的に説明されているバルブ装置。