JPH06502427A - 合成肺表面活性剤 - Google Patents

合成肺表面活性剤

Info

Publication number
JPH06502427A
JPH06502427A JP4500759A JP50075992A JPH06502427A JP H06502427 A JPH06502427 A JP H06502427A JP 4500759 A JP4500759 A JP 4500759A JP 50075992 A JP50075992 A JP 50075992A JP H06502427 A JPH06502427 A JP H06502427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
parts
dppc
temperature
dope
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4500759A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3171445B2 (ja
Inventor
ジャノフ,アンドリュー,エス
Original Assignee
ザ リポソーム カンパニー,インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ リポソーム カンパニー,インコーポレイテッド filed Critical ザ リポソーム カンパニー,インコーポレイテッド
Publication of JPH06502427A publication Critical patent/JPH06502427A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3171445B2 publication Critical patent/JP3171445B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/66Phosphorus compounds
    • A61K31/683Diesters of a phosphorus acid with two hydroxy compounds, e.g. phosphatidylinositols
    • A61K31/685Diesters of a phosphorus acid with two hydroxy compounds, e.g. phosphatidylinositols one of the hydroxy compounds having nitrogen atoms, e.g. phosphatidylserine, lecithin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 合成肺表面活性剤 発明の分野 この発明は、肺表面活性物質に関し、更に詳しくは、天然肺表面活性物質と同様 にして、肺胞を被覆するのに用いることができるリポソーム肺表面活性物質に関 するものである。
発明の背景 “人工肺表面活性物質”、 5hou−Hv+a Yu等、バイオヒミカ・エト ・バイオフイジカ・アクタ(Biochimica eLBiophysica  Acta)、 776、37−47 (1984)には、哺乳動物の肺胞を被 覆する天然肺表面活性物質が記載されている。このような表面活性物質は、脂質 と表面活性物質結合タンパク質とを含んでいる。肺表面活性物質は、肺胞の空気 −液体界面における表面張力を低下させる。表面活性物質の存在下では、正常に 膨張した肺内の表面張力が30ダイン/ c mに近付き、一方、呼気中は、こ の値がOダイン/ c mに近付くことが、研究かられかっている。新生児が、 その肺から原液を取り除き、規則的な呼吸を定着させなければならない出生時に 、肺表面活性物質の存在が特に決定的である。新生児期中、低表面張力を維持す るのに十分な表面活性物質の蓄積がないことが、ビアリン膜症としても知られ、 先進国における出生周辺期死亡率及び出生周辺期罹患率の主原因である新生児呼 吸困難症候群の発生に関与する主要因であると思われる。進行(advance d)新生児呼吸困難症候群にかかっている乳児を、牛の表面活性物質脂質抽出物 由来の表面活性物質製剤で治療することにより、肺膨張及び気体交換が著しく改 善される。同様に、成人における肺表面活性物質の欠乏は、成人呼吸困難症候群 (ADR3)の原因となり得る。
空気/液体界面の表面張力をOダイン/ c m近くまで低下させる肺表面活性 物質の能力は、圧縮中に、比較的純粋なジパルミトイルホスファチジルコリン( DPPC)の単分子膜が形成されることに依っていることが一般に知られている 。しかし、37℃の通常の体温では、DPPCの水和二分子層がゲル状態で存在 し、このことから、吸着が非常にゆっくり起こるだけになる。その結果、正常な 肺機能を維持するのに十分な速度で、DPPCを空気/液体界面へ運ぶように機 能することができる人工混合物を開発しようとする試みは、未だ成功していない 。人工表面活性物質の形成に対する一つのアプローチは、長鎖アルコール又は不 活性炭化水素オイルを使用して、若しくはDPPCが十分に水和されていない“ 乾燥”脂質混合物を投与することにより、DPPCを分散させる方法を工夫する ことであった。
前記Yu等により検討されたもう一つの可能性は、六角形のH1□相の形成を促 進する他の脂質と共に、DPPCを分散させることである。この後者の状態は、 逆ミセル形の脂質の細長い円筒体からなり、脂肪酸が外側へ伸び、極性の頭の基 (head−group )が脂質の細長い円筒に沿って伸びる水の内部コア又 は細孔と結合しているものである。空気は水よりも疎水性であるため、Yu等は 、空気/液体界面と相互作用しているHII相の円筒が展開(unfold)  Lやすく、それにより、多くの脂質分子が表直に移送されると仮定している。し かし、六角H,IDPPCのゲル状濃度が濃いため、この形のDPPCを生体内 に投与して、肺胞表面上に表面活性物質単分子層を有効に堆積させることができ るとは考えられない。
肺表面活性物質として、DPPCを肺胞に投与する場合、肺に対して最大の治療 を行なうために、DPPCが、できるだけ広い肺胞表面領域に広げられた単分子 層を形成することが重要である。
更に、単分子層の堆積速度が、呼吸困難症候群によってもたらされる呼吸困難の 被験者の治療において、重要であるかも知れない。
肺胞へDPPCを搬送する従来法では、肺胞表面に、DPPCの有効な表面活性 物質単分子層を堆積させることができなかった。
二分子層形のDPPCが肺胞に投与された場合、拡展速度が遅すぎて、有効な単 分子層を形成できないか、あるいは呼吸困難を十分に軽減できないことがわかっ ている。同様に、上で論じたよう面に単分子層を形成するには不適当であると考 えられている。
発明の要旨 本発明によれば、哺乳動物の肺胞に、ホスファチジルコリン肺表面活性物質の単 分子層を堆積させる合成肺表面活性物質組成物が提供される。この組成物は、ホ スファチジルコリン肺表面活性物質、ホスファチジルエタノールアミン及びコレ ステロールを、第一の温度以下では組成物がラメラ形状であ番ハ第一の温度より も高い第二の温度では非ラメラ形状であるような割合で含んでいる。本発明で使 用するための好ましいホスファチジルコリン肺表面活性物質は、ジパルミトイル ホスファチジルコリン(D P P C)であり、これは、天然の哺乳動物肺表 面活性物質の主脂賀成分であることがわかっている。好ましいホスファチジルエ タノールアミンは、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(Do PE )である。特定の実施態様において、第一の温度は、室温(25℃)程度であり 、一方、第二の温度は、治療される哺乳動物の体温又はその近辺であり、ヒトの 場合は、30〜37℃の範囲内となるであろう。本発明の特定の実施態様におい て、組成物は、約3部のDPPC,約7部のDo P E、約5〜lO部のコレ ステロルからなり、全ての部はモル比によるものである(本出願を通じて、特に 断わらない限り、全ての部及びパーセントは、モル比によるものである)。
他の実施態様において、本発明の組成物は、表面活性物質結合タンパク質のよう な治療用ペプチドを一つ又はそれ以上含んでいてもよい。このようなタンパク質 は、天然由来、合成のどちらでもよい、この組成物は、一つ又はそれ以上の他の 薬剤を含んでいてもよい。
本発明の別の実施態様は、肺胞の領域内で、肺の中に本発明の組成物を直接分散 させることにより、肺胞の表面にDPPCの単分子層を堆積させる方法である。
本発明の更に他の実施a様は、哺乳動物における天然肺表面活性物質の不全によ る呼吸困難症候群を治療する方法であり、この方法は、本発明の組成物を治療す る哺乳動物の肺胞に投与することを含む、このような投与は、挿管法又は吸入法 などの周知の胛投与方法により達成されることができる。
本発明の更に別の実施態様によれば、医薬担体又は希釈剤と共に1本発明の合成 肺表面活性物質組成物を含有する、挿管法、吸入法又は他の肺投与法に適した医 薬製剤が提供される。また、このような医薬製剤の製造法も提供され、この方法 は、ホスファチジルコリン肺表面活性物質、ホスファチジルエタノールアミン及 びコレステロールを組み合わせて1本発明の人工肺表面活性物質組成物を形成し 、この組成物を医薬担体又は希釈剤と混合して、肺投与に適した製剤を製造する ことからなる。
図面の簡単な説明 図1は、本発明に従って作られ、DOPE−DPPC−コレステロールを7:3 :10のモル比で含む肺表面活性物質サンプルについて、6〜46℃の範囲の温 度で測定した、360MHzの”P−NMRスペクトルの結果を示すグラフであ る。
図2A及び2Bは、本発明に従って作られ、DOPE−DPPC−コレステロー ルを7:3:5のモル比で含む肺表面活性物質サンプルについて、23℃及び3 8℃で測定した、逆相互間隔(inverse reciprocal dis tance)に対する小角X線回折強度(任意の単位)の結果を示すグラフであ る。
図3A及び3Bは、本発明に従って作られたものではなく、DOPE−DPPC −コレステロールを7:3:3のモル比で含む比較サンプルについての、23℃ 及び38℃での小角X線回折測定の結果を示すグラフである。
発明の詳細な説明 本発明は、ホスファチジルコリン(PC)8表面活性物質が二分子層の形状から 六角H1□又は他の非二分子層の形状に移るとき、PCが乱れた中間相を通ると いう発見に由来するものである。
この中間相は、水和表面上に急速に広がって表面張力を急速に低下させるモノマ ーを生成させる。例えば、二分子層形及び六角HII形のジパルミトイルホスフ ァチジルコリン(DPPC)は、共に非常に安定であり、一方、乱れた中間相は 、DPPCがその安定な形状のうちの一つに改変し得るまでの短時間の間、存在 するだけである0本発明に対する鍵は、肺胞の表面において元の位置にある間に 、PCが単分子層転移相を通るようにさせる手段を工夫することである。これを 達成することができれば、PCはその乱れたモノマーの形をしている間に、肺胞 表面上に急速に広がるであろう。
ある種のホスファチジルエタノールアミン(P E)は、ラメラ形状と六角H1 l形状を両方有しており、多形であることが知られている。更に、このようなP Eは、温度が高くなるにつれて、そのラメラ形状から六角H■■形状へ変化する ことがわかっている(Tilcock、′リビッドボリモルフイズム(Lipj d Polymorphism)”、ケミストリー・アンド・フィジックス・オ ブ・リビッズ(Chemistry and Physics of Lipi ds) 、 40:109. 110−III (+986) 参照)。コレス テロールは、一般に、二分子層形の脂質に不安定化効果を及ぼすことがわかって いる。
、 本発明では、第一の温度において、安定な二分子層の形状であり、第二のよ り高い温度において、乱れた転移相を通って六角H1□又は他の非ラメラの形状 に移る合成肺表面活性物質組成物を形成するのに適当な割合で、ホスファチジル コリン肺表面活性物質を、PE及び少量のコレステロールと混合する。合成肺表 面活性物質としての使用のためには、第一の温度は、室温(25℃)程度である ことが好ましく、一方、第二の温度は、治療される哺乳動物の体温又はその近辺 であり、ヒトの場合は、30〜37℃の範囲内が好ましいであろう。
本発明で使用する好ましいホスファチジルコリン肺表面活性物質は、ジパルミト イルホスファチジルコリン(DPPC)であり、これは、一つのPC“頭”基の 上に、二つの完全に飽和したC16“尾“基を含んでいる。PC#表面活性物質 として用いることのできる他のPCとしては、シミリストイルホスファチジルコ リン(DMPC)(CI 4尾基)及びジステアロイルホスファチジルコリン( DSPC)(018尾基)が挙げられる。
本発明で使用する好ましいホスファチジルエタノールアミンは、ジオレオイルホ スファチジルエタノールアミン(DOPE)であり、これは、DPPCと化学的 に両立することができ、肺内に使用しても生物学的に安全であり、目的とする温 度依存性相転移特性を有する組成物を作る。しかし、選ばれたホスファチジルコ リン肺表面活性物質と混合して、目的とする温度依存性相転移を得ることのでき 、化学的に両立することができ、生物学的に安全な任意のホスファチジルエタノ ールアミンを用いることができる。
DPPCとDOPEを含む組成物について、目的とする相転移温度を得るために 、これらの成分を、DPPC約2〜4部、D。
PE約8〜6部、好ましくは、DPPC約3部、DOPE約7部のモル比で使用 すると、好ましい結果が得られる。
組成物の第三の成分は、コレステロール(CHOL)であり、これは、脂質二分 子層を破砕するのに有効であることが知られている。この組成物において、コレ ステロールは、比較的安定なラメラ相を不安定にするので、肺表面活性物質が、 目的とする温度で不安定な乱れた中間相に入るものと信じられる。混合ホスファ チジルコリン及びホスファチジルエタノールアミン10部に対してコレステロー ル約5〜10部のモル比を用いると、良好な結果が得られる。
本発明の組成物は、表面活性物質結合表面活性タンパク質のような治療用ペプチ ドを一つ又はそれ以上含んでいてもよい。このようなタンパク質は、天然由来、 合成のどちらでもよい。天然の肺表面活性物質に見出されるこれらのタンパク質 、又はこのようなタンパク質によく似た合成ペプチドは、特に興味深い。これら の表面活性物質結合タンパク質のいくつかは、正に帯電しているアミノ酸基が多 く、疎水性と親水性の両方のペプチド基を含んでいることがわかっている。
本発明の肺表面活性物質組成物において有用であることがわかっている合成ペプ チドのなかには、疎水性であるアルギニン(“R”と略す)及び親水性であるロ イシンC″L”と略す)ペプチドを含むものがある。本発明の表面活性物質に使 用するのに特に有用な合成ペプチドは、RL、と呼ばれ、次の構造のアルギニン 及びロイシン基から成っている。
R−(L)、−R−(L)、−R−(L)、−R−(L)、−R以下で検討する テストのために、RL4ペプチドを、the Re5earch In5tit ute of 5cripps C11nic、 La Jolla、 CAか ら入手した。
本発明の組成物は、一つ又はそれ以上の追加の他の薬剤を含んでもよい。
実施例1 本発明の組成物の温度依存性多形特性を発揮するために、55゜4gのDOPE 、23.4gのDPPC141,2gのコレステロールを用い、DOPE−DP PC−CHOLを7:3:100モル比で含むサンプルを作った。DOPEとD PPCは、AvantiPolar Lipids、 Birmingham、  Alabamaから入手し、コレステロールは、Baker Chemica lsから入手した。この物質を、回転蒸発(roto−evaporation )を用い、クロロホルム混合物から乾燥して薄いフィルムとし、150mM塩化 ナトリウムを含むpH7,4の10mMHEPES緩衝液6mlに懸濁させた。
図1は、6〜46℃の範囲の温度で測定した、360MHzの”P−NMRスペ クトルを示す。温度が高くなるにつれて、グラフ線の形が変化するのは、組成物 のラメラ相から六角HII相への転移を示す。この種のスペクトルデータ及び脂 質相に対するその意味は、上記のTi1cockに詳細に論じられている。室温 25℃では、組成物はまだラメラ形状であるが、一方、40℃では、HII相に 特有の波形に明らかに変わってしまっている。正常体温よりもちょっと低い35 ℃では、図形は、ラメラ相とH1l相の両方が存在する転移段階を示すものと考 えられる。
実施例2 実施例1の原料及び方法を用いて、肺表面活性物質組成物の他のサンプルを作っ た。サンプル2は、66.9gのDOPE、28.3gのDPPC及び24.8 gのコレステロールを含み、6mlの緩衝液に懸濁された、モル比が7:3:5 のDOPE−DPPC−CHOL組成物であった。サンプル3は、30.4gの DOPE、12.9gのDPPC及び6.8gのコレステロールを含み、6 m  lの緩衝液に懸濁された、モル比が7:3:3のDOPE−DPPC−CHO L組成物であった。
両サンプルを、小角X線回折によりテストした。結果を、図2A及び2B、並び に図3A及び3Bに示す。各図において、左のグラフAは、23℃におけるサン プルについての結果を示し、右のグラフBは、38℃におけるサンプルについて の結果を示す。
所定のサンプルの相は、所定のグラフの右側を調べることにより決定することが できる。1312A及び3Aは、共に、各グラフの中央近くの高いピークの右に 単一のピークを示す。この二重ピークは、脂質がラメラ相であることを示すサイ ンである。図3Bもこの同じサインを示し、38℃において、サンプル3がまだ ラメラ相にあること示している。図2Bは、グラフの右側の同じ位置に、明瞭な 二重ピークを示す。これは、ラメラ相からの変化を少なくとも示すサインであり 、おそらく、六角H1□相への転移を示すものであろう、これらの結果から、3 部のコレステロールを含む組成物は、38℃の温度において、まだラメラ相であ るが、一方、5部のコレステロールを含む組成物は、38℃以下で、ラメラ相か らの転移を明瞭に示していることがわかるであろう。
実施例3 早産に関係する呼吸問題の治療における本発明の肺表面活性物質の有効性をめる ために、テストを行なった。上で論じたように、新生児が、その肺から原液を取 り除き、規則的な呼吸を定着させなければならない出生時に、肺表面活性物質の 存在が特に重要である。この重要な段階において、肺表面活性物質が欠乏すると 、重症の呼吸困難に陥り、死亡することさえある。
本テストでは、肺表面活性物質不全のモデルとして、天然肺表面活性物質が低レ ベルであるために、呼吸開始が困難であることがわかっている未熟胎児兎を使用 した。各場合において、胎児兎に、0.2ml又は0.3mlのテスト表面活性 物質を投与し、換気して、呼吸を監視した。30分後、呼吸の質及び色について 兎を調べた。健康なピンク色は、良好な呼吸を示すものである。
更に、肺容積及び気道圧を測定し、これらの結果を、体重の単位当りの圧力に対 する流量の比として、任意の単位で表わされる動的コンプライアンスを計算する ために使用した。測定コンプライアンスの値が高ければ高いほど、試験動物の呼 吸は良好であった。
これらのテスト方法は、Revak等、′生体外及び生体内で測定された精製ヒ トアポタンパク質及びリン脂質を用いる表面活性物質活性の再構成“、Am、  Rev、 Re5pir、Dir、、 134 : 1258−1265 (1 986)で更に論じられている。
上記実施例1に従って作られた7:3:10のDOPE−DPPC−コレステロ ール表面活性物質(サンプルA)と実施例2に従って作られた7:3:5のDO PE−DPPC−コレステロール表面活性物質(サンプルB)を用いて、テスト を行なった。
上で論じたように、本発明の組成物は、一つ又はそれ以上の治療用タンパク質を 含むこともできる6本発明による肺表面活性剤は、大豆ホスファチジルコリン( 大豆PE)、DPPC及びコレステロールとから上記ペプチドRL4と組み合わ せて作った。7:3:3の比の大豆PE−DPPC−コレステロールからなり、 3重量%のRL、ペプチドを含むペプチド含有表面活性物質サンプル(サンプル C)と、7:3:5の比の大豆PE−DPPC−コレステロールからなり、3重 量%のRL、ペプチドを含むペプチド含有表面活性物質サンプル(サンプルD) とを作った。サンプルC及びDも、本胎児兎モデルテストに含まれた。
150mM食塩水を負の対照として使用し、満期(ter+n)羊水から単離さ れた天然ヒト表面活性物質を正の対照として使用して、更にテストを行なった。
実施例の表面活性物質と負及び正の対照を用いて、3セツトのテストを行なった 。最初の2セツトのテストにおいては、0.2mlの用量を投与したが、一方、 3番目のセットのテストでは、0.3mlの用量を用いた。動物に、実施例表面 活性物質A、B、C若しくはD、又はヒト表面活性物賀正対照を投与したテスト では、全てが、換気2〜3分以内に優れた呼吸を示し、全てが、健康なピンク色 を得た。30分のテスト期間の終わりには、これらの動物の全てが、良好な呼吸 と健康なピンク色とを示し統けた。食塩水魚対照を投与した兎は、呼吸困難を示 し、30分後に健康なピンク色をしていなかった。これらのテストから、本発明 により作られた実施例表面活性物質A、B、C又はDは、天然肺表面活性物質不 全に関係する呼吸問題を治療する際に、全て、天然ヒト表面活性物質に匹敵する 結果を示すことがわかった。
各動物についてのコンプライアンス値は、30分のテストの過程にわたって、周 期的な間隔で測定を行なった。コンプライアンスの結果を表1に提示し、コンプ ライアンスは、上記のように、任意の単位で表わされる。実施例の表面活性物質 A、B、C及びD、並びにヒト表面活性物賀正対照を投与した動物のコンプライ アンス値は、全て、食塩水食対照動物よりも少なくとも25〜300%高かった 。
本発明の他の態様によれば、挿管法、吸入法又は他の肺投与法ホスファチジルコ リン肺表面活性物質、ホスファチジルエタノールアミン及びコレステロールを組 み合わせて、本発明の人工肺表面活性物質組成物を形成し、このように形成され た組成物を、医薬担体又は希釈剤と混合することからなる。
用いられる用語及び語句は、説明の用語として使用されるもので、限定するもの ではなく、このような用語及び語句の使用において、示され、記載された特徴の 均等物又はその一部を排除する意図は無く、本発明の請求の範囲内で、種々の変 更が可能であることが認識される。
表1 未熟胎児兎の肺コンプライアンス 定容積換気 表1 (続き) 未熟胎児兎の肺コンプライアンス 定容積換気 表1 (続き) 未熟胎児兎の肺コンプライアンス 定容積換気 セットl及び2については、0.2mlのサンプルを投与した。 セット3につ いては、0.3mlのサンプルを投与した。
A=DOPE/DPPC/Chol 7:3+10B=DOPE/DPPC/C hol 7:3:5C=大豆PE/DPPC/Cho 1 7 : 3 : 3  + 3重量%RL4D=大豆PE/DPPC/Cho I 7 : 3 :  5 +3重量%RL4DOPE−DPPC−CHOL 7:3:10 MOL: MOL第1 図 DOPE−OPPC,CHOL 7:3:5 MOL:MOL第2図 第3図 国際調査報告

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.ホスファチジルコリン肺表面活性物質、ホスファチジルエタノールアミン及 びコレステロールを、第一の温度以下では組成物がラメラ形状であり、第一の温 度よりも高い第二の温度では非ラメラ形状であるような割合で含有する合成肺表 面活性物質組成物。
  2. 2.該第一の温度が約25℃であり、該第二の温度が約30〜37℃の範囲内で ある請求の範囲1記載の組成物。
  3. 3.ホスファチジルコリン肺表面活性物質がジパルミトイルホスファチジルコリ ン(DPPC)であり、ホスファチジルエタノールアミンがジオレオイルホスフ ァチジルエタノールアミン(DOPE)である請求の範囲2記載の組成物。
  4. 4.モル比で、約2〜4部のDPPCと約8〜6部のDOPEであって合計10 部のDPPC及びDOPEの組合せと、約5〜10部のコレステロールを含有す る請求の範囲3記載の組成物。
  5. 5.モル比で、約3部のDPPC、約7部のDOPE及び約5〜10部のコレス テロールを含有する請求の範囲4記載の組成物。
  6. 6.モル比で、約3部のDPPC、約7部のDOPE及び約5部のコレステロー ルを含有する請求の範囲5記載の組成物。
  7. 7.更に、一つ又はそれ以上の治療用ペプチドを含有する請求の範囲1記載の組 成物。
  8. 8.更に、一つ又はそれ以上の他の薬剤を含有する請求の範囲1記載の組成物。
  9. 9.肺胞の領域内で、肺の中に合成肺表面活性物質組成物を直接分散させること を含み、 該組成物がホスファチジルコリン肺表面活性物質、ホスファチジルエタノールア ミン及びコレステロールを、第一の温度以下では組成物がラメラ形状であり、第 一の温度よりも高い第二の温度では非ラメラ形状であるような割合で含有してい るものである、肺胞の表面にホスファチジルコリン肺表面活性物質の単分子層を 堆積させる方法。
  10. 10.該第一の温度が約25℃であり、該第二の温度が約30〜37℃の範囲内 である請求の範囲9記載の方法。
  11. 11.ホスファチジルコリン肺表面活性物質がジパルミトイルホスファチジルコ リン(DPPC)であり、ホスファチジルエタノールアミンがジオレオイルホス ファチジルエタノールアミン(DOPE)である請求の範囲10記載の方法。
  12. 12.組成物が、モル比で、約2〜4部のDPPCと約8〜6部のDOPEであ って合計10部のDPPC及びDOPEの組合せと、約5〜10部のコレステロ ールとを含有する請求の範囲11記載の方法。
  13. 13.組成物が、モル比で、約3部のDPPC、約7部のDOPE及び約5〜1 0部のコレステロールを含有する請求の範囲12記載の方法。
  14. 14.組成物が、モル比で、約3部のDPPC、約7部のDOPE及び約5部の コレステロールを含有する請求の範囲13記載の方法。
  15. 15.合成肺表面活性物質組成物が、更に、一つ又はそれ以上の治療用ペプチド を含有する請求の範囲9記載の方法。
  16. 16.合成肺表面活性物質組成物が、更に、一つ又はそれ以上の他の薬剤を含有 する請求の範囲1記載の方法。
  17. 17.請求の範囲1記載の合成肺表面活性物質組成物を哺乳動物の肺胞に投与す ることを含む、天然肺表面活性物質の不全による哺乳動物の呼吸困難症候群を治 療する方法。
  18. 18.該投与が、挿管法又は吸入法である請求の範囲17記載の方法。
  19. 19.請求の範囲1記載の合成肺表面活性物質組成物を含有する、挿管法、吸入 法又は他の肺投与法に適した医薬製剤。
JP50075992A 1990-10-17 1991-10-17 合成肺表面活性剤 Expired - Fee Related JP3171445B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US59949390A 1990-10-17 1990-10-17
US599,493 1990-10-17
PCT/US1991/007746 WO1992006703A1 (en) 1990-10-17 1991-10-17 Synthetic lung surfactant

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06502427A true JPH06502427A (ja) 1994-03-17
JP3171445B2 JP3171445B2 (ja) 2001-05-28

Family

ID=24399851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50075992A Expired - Fee Related JP3171445B2 (ja) 1990-10-17 1991-10-17 合成肺表面活性剤

Country Status (11)

Country Link
EP (1) EP0553272B1 (ja)
JP (1) JP3171445B2 (ja)
KR (1) KR0181309B1 (ja)
AT (1) ATE192930T1 (ja)
AU (1) AU650303B2 (ja)
CA (1) CA2093133C (ja)
DE (1) DE69132211T2 (ja)
DK (1) DK0553272T3 (ja)
ES (1) ES2146580T3 (ja)
GR (1) GR3034211T3 (ja)
WO (1) WO1992006703A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9120005D0 (en) * 1991-09-19 1991-11-06 Wellcome Found Method of administering phospholipid dispersions
US6315983B1 (en) 1996-01-24 2001-11-13 Byk Gulden Lomberg Chemische Fabrik Gmbh Process for the production of powdered pulmonary surfactant preparations
WO1997035559A2 (en) * 1996-03-27 1997-10-02 Ortho Pharmaceutical Corporation Manufacture of liposomes and lipid-protein complexes by ethanolic injection and thin film evaporation
KR20040093155A (ko) * 2002-03-18 2004-11-04 야마노우치세이야쿠 가부시키가이샤 흡입용 분말 의약조성물 및 이의 제조방법
EP2608769B1 (en) 2010-08-23 2019-11-06 Fraunhofer Gesellschaft zur Förderung der Angewand Humidified particles comprising a therapeutically active substance
US10737088B2 (en) 2014-03-05 2020-08-11 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Forderung Der Angewandten Forschung E.V. Device for providing a constant amount of aerosol
AU2015226287B2 (en) 2014-03-05 2019-01-31 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Humidifier for humidifying an aerosol

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5795920A (en) * 1980-12-04 1982-06-15 Teijin Ltd Remedy for respiratory disease
US4915951A (en) * 1987-12-03 1990-04-10 California Institute Of Technology Cryoprotective reagent

Also Published As

Publication number Publication date
CA2093133C (en) 1999-03-30
AU8929191A (en) 1992-05-20
EP0553272B1 (en) 2000-05-17
AU650303B2 (en) 1994-06-16
JP3171445B2 (ja) 2001-05-28
ATE192930T1 (de) 2000-06-15
EP0553272A4 (en) 1994-09-07
DK0553272T3 (da) 2000-09-04
ES2146580T3 (es) 2000-08-16
CA2093133A1 (en) 1992-04-18
WO1992006703A1 (en) 1992-04-30
DE69132211T2 (de) 2000-11-23
GR3034211T3 (en) 2000-12-29
EP0553272A1 (en) 1993-08-04
KR0181309B1 (ko) 1999-03-20
DE69132211D1 (de) 2000-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5614216A (en) Synthetic lung surfactant
CA2096537C (en) Method of administering dipalmitoylphosphatidylcholine dispersions
EP0055041B1 (en) Composition for curing respiratory diseases
JP2933931B2 (ja) 医療用のリポソームおよび薬物含有リポソームのエアゾールの小粒子
KR101516443B1 (ko) 개선된 특성을 가지는 재구성된 계면활성제
KR100381449B1 (ko) 에테르지질리포좀과이들의제약학적용도
TW201102083A (en) Improved reconstituted surfactant composition containing analogs of surfactant protein B (SP-B) and surfactant protein C (SP-C)
JPS6176414A (ja) リポソーム製剤の製法
JPH01500668A (ja) 哺乳動物にリポソームを投与するための新規システム
US6770619B2 (en) Lung surfactant compositions with dynamic swelling behavior
JPS6296425A (ja) 人工の、肺表面活性剤及びそれを含有する医薬組成物
JP2008520577A (ja) 肺表面活性物質配合物を凍結乾燥により生成する方法並びにその配合物及び利用
JP4883906B2 (ja) 再構成サーファクタントの調製用の改善された合成脂質混合物
WO2005105111A1 (ja) 人工肺サーファクタント組成物およびその使用方法
JPH06502427A (ja) 合成肺表面活性剤
DK2538960T3 (en) Surfactant preparations comprising the polypeptide complexes
JPS63502899A (ja) リポソームおよびβ↓2‐レセプター活性物質の組成物
WO1994028876A1 (en) Liposome powders
JPWO2005105111A1 (ja) 人工肺サーファクタント組成物およびその使用方法
JPH11509843A (ja) 連続フッ素化相からなるリバースゲル
KR101721309B1 (ko) 계면활성 단백질 b(sp-b) 및 계면활성 단백질 c(sp-c)의 유사체를 포함하는 합성 폐 계면활성제 조성물
JPH10236946A (ja) 二重リポソーム製剤の改善された製造法
Banerjee et al. Ultrastructure of exogenous surfactants using cryogenic scanning electron microscopy
KR20170034360A (ko) 계면활성 단백질 b(sp-b) 및 계면활성 단백질 c(sp-c)의 유사체를 포함하는 합성 폐 계면활성제 조성물
WO2003009873A2 (en) Use of pulmonary surfactant as humectant

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090323

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100323

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees