JPH0648935B2 - 収穫機 - Google Patents

収穫機

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JPH0648935B2
JPH0648935B2 JP16870885A JP16870885A JPH0648935B2 JP H0648935 B2 JPH0648935 B2 JP H0648935B2 JP 16870885 A JP16870885 A JP 16870885A JP 16870885 A JP16870885 A JP 16870885A JP H0648935 B2 JPH0648935 B2 JP H0648935B2
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engine
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哲哉 稲田
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Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は脱穀装置を備えた収穫機に関する。
〔従来技術〕
収穫機は刈取部にて刈取った穀稈を、搬送装置にて脱穀
装置へ給送し、該脱穀装置にて穀稈を脱穀処理し、更に
脱穀処理された穀粒を選別して精粒を取出すものであ
る。
このような収穫機においては、脱穀装置の扱胴の負荷
を、たとえば扱胴回転数として検出し、これを適正状態
に維持すべく収穫機の走行速度,エンジン回転数等を自
動的に制御するように、具体的には扱胴の負荷が大の場
合には収穫機の車速を低速として扱胴へ送給される穀稈
量を小とし、逆に扱胴の負荷が小の場合には収穫機の車
速を高速として扱胴へ送給される殻稈量を大とするよう
に構成したものが開発されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで上述のような収穫機では、扱胴負荷として検出
されている扱胴回転数がその定格回転数を中心とする適
正範囲に維持されるように制御が行われるが、たとえば
刈始め時、即ち制御の開始時、あるいは一行程の刈取作
業が終了した回行後の刈取作業の再開時等には、無負荷
状態で適正範囲の回転数にて回転している扱胴に急に殻
稈が送給されるために扱胴回転数が急激に減少すること
になる。このような状態になると、扱胴回転数を増加さ
せる制御が行われるが、この間の脱穀処理能力が低下
し、また以後の扱胴回転数の制御にハンチング現象を生
じる虞がある。
一方、エンジン回転数が定格回転数以下の状態にて扱胴
回転数を適正範囲内に維持する制御が行われた場合に
は、扱胴回転数も若干低下するために低負荷、即ち変速
機が低速度段に設定された状態にて制御が安定してしま
い、低作業能率のままにて刈取作業が行われる虞があ
る。
このため、扱胴回転数が適正範囲内にある場合には、エ
ンジン回転数を常に増大させる方向に制御することによ
り作業能率を少しでも向上させる構成(たとえば特願昭
59−100876号(特開昭60−244227号等)が考えられる
が、制御のハンチング現象が発生する虞が大であり、ま
たエンジン回転数が最大に達した後にもなおエンジン回
転数を上昇させる制御が行われる虞もある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は以上の如き事情に鑑みてなされたものであり、
収穫機において扱胴回転数を適正範囲内に維持すべくエ
ンジン回転数,車速等を自動制御し、また無負荷状態の
扱胴に負荷が加わる直前の扱胴回転数が適正範囲内であ
り、且つ定格回転数よりも所定値大である値に達してい
ない場合にのみ、所定時間に亘ってエンジン回転数を増
大させる制御を行うように構成することにより、制御の
ハンチング現象を回避しつつ、無負荷状態の扱胴に急に
負荷が加わった場合の作業能率の低下を防止し、また低
速で制御が安定する等の能率低下を防止し得る収穫機の
提供を目的とする。
本発明に係る収穫機は、脱穀装置に備えられた扱胴の回
転数検出器と、脱穀処理されるべき穀稈が前記脱穀装置
へ送給されつつあることを検出する殻稈検出器と、走行
速度段を変更する変速機と、エンジン回転数を変更する
エンジン回転数変更機と、前記回転数検出器による扱胴
回転数の検出値を適正範囲内とすべく前記変速機又はエ
ンジン回転数変更機を制御する扱胴回転数制御手段と、
該扱胴回転数制御手段に制御を指示するためのスイッチ
と、該スイッチにて制御が指示され、脱穀クラッチ及び
刈取クラッチが継合され、前記穀稈検出器にて穀稈が検
出され、前記回転数検出器による扱胴回転数の検出値が
その定格回転数より大なる所定値よりも小であり、且つ
前記適正範囲内である場合に、エンジン回転数を所定量
増加させるべく前記エンジン回転数変更機を駆動させる
手段とを備えたことを特徴とする。
〔実施例〕
以下本発明を、その実施例を示す図面に基づいて詳述す
る。
第1図は本発明に係る収穫機の外観斜視図である。図に
おいて1は走行クローラであり、エンジン72(第3図参
照)の駆動力が、主クラッチ,ギヤ噛合式の副変速装
置,パワーシフト変速装置を用いた主変速装置、更には
サイドクラッチを経て走行クローラ1に伝達されて機体
の走行を行わせる一方、走行クローラ1上方の脱穀装置
3に装備された扱胴17,唐箕装置33(いずれも第2図参
照)等、及び機体前部の刈取部4に装備された刈刃2,
引起し装置7等を駆動するようになっている。
図中9は運転席8の前方に設けられた操作コラム、9は
運転席8の側方に設けられた副操作コラムであり、この
副操作コラム6には主変速装置における走行速度段を変
更する主変速レバ93、副変速装置の走行速度段を変更す
る副変速レバ95が設けられている。また図中10は縦搬送
装置であって、その終端を穀稈挾扼移送装置11のフィー
ドチェイン12の始端部に臨ませており、この近傍であっ
て脱穀装置3の前面には、この脱穀装置3へ穀稈が送給
されていることを検出する穀稈センサ62が設けられてい
る。なお穀稈センサ62はこの位置に限らず、穀稈挾扼移
送装置11の始端部側方、あるいは縦搬送装置10の搬送経
路内でもよく、また扱深さ自動調節装置を備えた収穫機
においては稈長検出のために設けられるセンサと共用さ
せる構成としてもよい。なお、穀稈挾扼移送装置11はフ
ィードチェイン12と挾扼杆13とから構成されており脱穀
装置3の扱口に沿って設けられている。
第2図は脱穀装置3の一部破断縦断面図である。脱穀装
置3は機筐14内上部に形成された扱室15内に、多数の扱
歯16, 16…を有する扱胴17を軸架し、該扱胴17の軸長方
向と平行に扱口を延設すると共に、該扱室15の下方部に
受綱18を張設し、更に前記扱室15の下部に扱胴17の軸長
方向にほぼ平行な揺動選別装置19を設けたものである。
扱胴17には、その回転数を計数するためのたとえば回転
エンコーダ等を使用した扱胴センサ59が設けられてい
る。更に扱胴17の右側上方(機体の中央寄り)の位置に
は二番還元物を再処理するための処理室50が設けられて
おり、この処理室50内にはその軸長方向を扱胴17の軸長
方向と一致させて多数の扱歯52, 52…を有する処理胴51
が軸架されている。
揺動選別装置19は傾斜状に延びる揺動選別盤20と、該揺
動選別盤20の後部下方に設けられたチャフシーブ21と、
このチャフシーブ21の後方に連設したストローラック22
等から構成したものであり、駆動源に連動して揺動する
揺動アーム23, 24により前記扱胴17の軸長方向に揺動す
べく構成している。
また揺動選別装置19の下方には一番流穀板25及び一番ス
クリュー26からなる一番穀物取出部(一番口)27と、二
番流穀板28及び二番スクリュー29からなる、二番穀物取
出部(二番口)30とを有する選別風路31を形成してい
る。
一番穀物取出部27に落下した穀粒は一番スクリュー26か
ら籾タンク5に送給され、また二番穀物取出部30に落下
した穀粒は二番スクリュー29からブロワ47により二番ス
ロワ筒48内上方に吹き上げられ、脱穀装置3の屋根板の
処理室50上方の位置に突設された処理胴カバ53から処理
胴51上に落下されて再選別されるようになっている。二
番スクリュー29には、その回転数を検出する二番回転セ
ンサ63が設けられており、また処理胴カバ53には処理胴
51に還元される二番還元物量を検出する二番還元センサ
64が設けられている。
風路31内には前記チャフシーブ21の下方にグレインシー
ブ32を設けると共に、該風路31の起風側には唐箕装置33
を設けている。そしてこの唐箕装置33からの気流が整流
板34, 35によって整流された後に風路31を通って機体後
方の非塵口(三番口)36から機外へ排風されるように構
成している。
前記ストローラック22の後上方には、軸流ファンを用い
てなる吸排塵装置37を設ける一方、この吸排塵装置37の
上方に上部吸引カバー38を、また下方に下部吸引カバー
39を配設してあり、前記吸排塵装置37の吸引口40を風路
31側に開口すると共に、その排風口41を排塵口36に向け
て開口している。
前記上部吸引カバー38の上方には両端部から斜め上方に
流下樋つまり四番樋43を延設して四番口44を形成し、脱
穀後の稈、即ち排藁から取り出される刺り粒をストロー
ラック22上方に還元させるように構成している。
第3図は本発明機の制御系のブロック図である。図にお
いて80はマイクロコンピュータを用いた制御部であり、
その入力インターフェースにおける入力ポートaには
扱胴17の回転軸に装着され、扱胴17の回転数を計数する
扱胴センサ59の出力が与えられている。
入力ポートa,a,aにはパワーシフトを用いた
主変速装置における主変速レバ93の基端枢支部に装着さ
れ、その回動量に応じた電位を出力する、ポテンショメ
ータを利用したシフトセンサ61が接続されており、シフ
トセンサ61の出力電位により、主変速レバ93が前進4速
段「F4」,前進3速段「F3」,前進2速段「F2」,前進
1速段「F1」及び中立段「N」のいずれの状態になって
いるかを判断する。
入力ポートaには脱穀装置3に送給される穀稈の搬送
を検出する穀稈センサ62の出力が与えられている。
入力ポートaには、二番スクリュー29の回転数を検出
する二番センサ63の出力が与えられており、この二番セ
ンサ63は、二番スクリュー29の回転数が所定値以下とな
った場合にハイレベル信号を出力して該ポートaをハ
イレベルにすると共に二番スクリュー警報LED 71を点灯
する。
入力ポートaには二番還元物量を検出する二番還元セ
ンサ64の出力が与えられており、二番還元物量が所定値
以上になると二番還元センサ64はハイレベル信号を出力
して、該ポートaのハイレベルにすると共に二番還元
警報LED 72を点灯する。
入力ポートaには車速制御を行わせるための自動スイ
ッチ65が接続されており、該スイッチ65のオンにより車
速制御が行われる。
入力ポートaには刈取クラッチを係合状態とした場合
にオンする刈取スイッチ66が接続されており、また入力
ポートa10には、脱穀クラッチを係合状態とした場合に
オンする脱穀スイッチ67が接続されていて、各スイッチ
66, 67のオンにより入力ポートa,a10がそれぞれハ
イレベルになる。
入力ポートa11,a12には、ギヤ噛合式の副変速装置の
副変速レバ95を基端枢支部に設けられて副変速レバ95の
回動位置に応じて作動する副変速レバスイッチ68が設け
られている。この副変速レバ95が低速段状態「L」であ
る場合には入力ポートa11がローレベル,a12がハイレ
ベルとなり、また中速段状態「M」である場合には両入
力ポートa11及びa12がハイレベルになり、更に高速段
状態「H」である場合には入力ポートa11がハイレベ
ル、入力ポートa12がローレベルになる。
入力ポートa13には、緊急時に機体の走行を停止させる
際にオンされるエマージョンシースイッチ70が接続され
ており、該スイッチ70のオンにより入力ポートa14はロ
ーレベルになる。
一方、制御部80における出力インターフェースの出力ポ
ートb及びbには、主変速レバ93回動用のシフトモ
ータ74が接続されており、出力ポートbがハイレベ
ル、出力ポートbがローレベルになるとシフトモータ
74は正転して主変速レバー93は高速走行段側に回動さ
れ、反対に出力ポートbがローベレル、出力ポートb
がハイレベルになるとモータ74は逆転して主変速レバ
93は低速走行段側に回動される。
出力ポートb及びbにはアクセルレバ94回動用のア
クセルモータ75が接続されており、出力ポートbがハ
イレベル、出力ポートbがローレベルになると、該ア
クセルモータ75が正転されてアクセルレバ94は高回転側
に回動され、反対に出力ポートbがローレベル、出力
ポートbがハイレベルになるとアクセルモータ75は逆
転されてアクセルレバ94は低回転側に回動される。
出力ポートbには、自動制御状態となっている場合に
点灯する自動ランプ76が接続されており、該出力ポート
のローレベル出力により自動ランプ76が点灯する。
出力ポートbには副変速レバ68を高速側へ回動操作す
べきことを促す増速指示ランプ77が接続されており、ま
た出力ポートbには副変速レバ68を低速側へ回動操作
すべきことを促す減速指示ランプ78が接続されていて、
各出力ポートb,bのローレベル信号により各ラン
プ77, 78がそれぞれ点灯する。
出力ポートbには、警報ブザ79が接続されており、出
力ポートbのハイレベル信号によりブザ79が鳴動す
る。
出力ポートbには、警報LED90 が接続されており、該
ポートbのハイレベル信号によりLED90が点灯する。
出力ポートb10には、扱胴の回転数を表示する負荷モニ
タ91が接続されており、また出力ポートb11には、制御
部80の自己診断により異常が発見された場合に、その異
常に係る所定の表示を行う自己診断用LED92 が接続され
ている。
叙上の如く構成された本発明機の動作を、第4図〜第8
図のフローチャートに従って説明する。
キースイッチをオンすると、扱胴回転数Rがその定格回
転数(本実施例では、500r.p.m.)よりも所定値、たとえ
ば20r.p.m.以上大(R≧520)である場合にセットされるフ
ラグAF及びその判定が行われた場合にセットされるフラ
グBFがリセットされ、また刈始め時であることを示すフ
ラグK、作業開始時におけるエンジン回転数制御が行わ
れたことを示すエンジンフラグS、主変速装置における
主変速レバ95の走行速度段の記憶値Pm、さらに副変速レ
バ95の速度段の記憶値Psをすべてリセット状態(=0)とす
る。
さてエンジンが始動され、車速制御を行わせるべく自動
スイッチ65をオンすると共に、脱穀クラッチを継合状態
として脱穀スイッチ67をオンし、更に各を継合状態とし
て刈取スイッチ66をオンすると、制御装置80は車速制御
の準備状態となる。
即ち刈取作業が行われていないために、搬送穀稈は存在
せず、穀稈センサ62はオフ状態であり、エンジンフラグ
Sがリセット状態S=0であるので、制御装置80は自動
ランプ76を点滅させて扱胴回転数に基づく自動制御が開
始されていないことを報知すると共に、扱胴センサ59か
ら扱胴回転数Rを読取り、この扱胴回転数Rを作業時に
おける扱胴17の適正回転数の範囲(c〜d)内に維持制御す
る。これは扱胴回転数Rが、適正範囲(c〜d)内にあるか
否かを、扱胴センサ59の計数値より判断し、扱胴回転数
Rが適正範囲の最小値c以下(又は、最大値d以上)であ
る場合には、制御部80は所定信号を連続的に出力してア
クセルモータ75をパルス状に断続的に正転(又は、逆転)
駆動し、アクセルレバ94をエンジン回転数が増加(又
は、減少)する方向に回動させて扱胴回転数Rを適正範
囲(c〜d)とする。扱胴回転数Rが適正範囲内となっ
た場合にもエンジンフラグSはセット状態とされずリセ
ット状態のままである。
さて、上述のように扱胴回転数Rを適正範囲内とした状
態にて主変速レバ93を手動操作して所定の走行速度段に
設定して作業を開始すると、刈取部4にて刈取られた穀
稈は、脱穀装置3へ送給され、穀稈センサ62がオン状態
となる。そして次に制御装置80はフラグBFの状態を調る
が、制御が開始された直後はリセット状態であるから制
御回路80は扱胴回転数Rが定格回転数より20r.p.m.大で
ある 520r.p.m.以上であるか否かの判断を行う。この結
果、扱胴回転数Rが 520に達していない場合にはフラグ
AFをセット(=1)し、扱胴回転数Rが520以上の場合には
フラグAFをリセット(-0)し、またフラグBFは扱胴回転数
Rには拘わらずセットする。
この後、制御装置80は自動ランプ76を点灯して自動制御
の開始を報知すると共に、フラグAFがセット状態の場合
にはアクセルモータ75を一旦所定時間tに亘って正転
駆動してエンジン回転数を若干増加させる。これは実際
に刈取及び脱穀作業が開始されると、扱胴17, 一番スク
リュー26等に急激に負荷が加わるため、エンジン回転数
が低下し、再びエンジン回転数を増大させる間に、脱穀
処理精度、選別精度等が悪化して穀粒損失等を招来する
虞れがあるので、このような事態を回避するためになさ
れたものである。この制御は上述の如く、刈取部4にて
実際に刈取られた穀稈が脱穀装置3に送給される間に穀
稈センサ62にて検出された時点、換言するならば無負荷
状態の扱胴17に穀稈が送給されて負荷が加わる直前であ
って、更に扱胴回転数Rがその定格回転数である500r.
p.m.よりも更に20r.p.m.大である 520r.p.m.に達しない
場合にのみ行われるようになっており、ハンチング現象
の発生等を回避している。
エンジン回転数が作業開始前より若干増加した値になる
と、作業開始時におけるエンジン回転数の所定の制御が
行われたことを示すエンジンフラグSはセット状態S=
1とされる。そしてこの場合は刈始めフラグKはリセッ
ト状態K=0であるので、所定時間t経過するのを待
って、扱胴回転数Rに基づく車速制御が行われる。この
所定時間tは、作業開始時には搬送される穀稈量が一
定せず、脱穀作業も不安定であるため、このような不安
定な状態における扱胴回転数Rに基づく自動制御を行わ
せると、機体は増速制御されて非常に危険であるのでこ
のような状態を回避するようにしたものである。
なお、この所定時間tの間に扱胴回転数Rが異常に低
くなった場合、あるいは所定時間tの間に二番スクリ
ュー29に詰り等が生じて二番回転センサ63がオンした場
合には第5図に示すように機体走行を停止させるべくシ
フトモータ74を逆転駆動して中立位置「N」まで連続的
にシフトダウンさせる。また二番還元物量が多くなりす
ぎ、二番還元センサ64がオンした場合には、第5図に示
すようにシフトモータ74を逆転駆動してシフトダウンす
る。
所定時間tが経過すると、刈始めフラグKはセット状
態(K=1)とされ、主変速レバ93が中立位置「N」と
なっていない機体走行状態である場合には扱胴回転数R
に基づいて自動制御が行われ、機体停止状態であるなら
ば制御装置80は待機状態となる。
次に、扱胴回転数Rに基づく車速制御、即ち扱胴回転数
Rを適正範囲内c<R<dに維持するための制御につい
て、第6図〜第8図のフローチャート及び第1,2表に基
づいて説明する。なお、第1表は扱胴回転数Rと制御内
容の関係を表したものである。
車速及びエンジン回転数は扱胴回転数Rを適正範囲内と
すべく制御されるが、この扱胴回転数Rは適正範囲(c
<R<d)、適正範囲より低い第1の低回転範囲(b<
R≦c)、更にその第1低回転範囲より低い第2の低回
転範囲(a<R≦b)、その第2低回転範囲より低い異常低
回転範囲(R≦a)、適正範囲より高い第1の高回転範
囲(d≦R<e)、第1高回転範囲より更に高い第2高
回転範囲(e≦R)の6段階に弁別される。
さて、各範囲における制御内容について説明すると、扱
胴回転数Rが第2の高回転範囲(e≦R)内になると、制
御装置80はシフトモータ74を正転駆動して主変速レバ93
を高速側に回転駆動し、一速度段シフトアップする。こ
れは扱胴17の負荷が非常に軽くなっているので、収穫機
を増速させて扱胴17に給送される穀稈を増加させてその
負荷を大とするようにしたものである。
一方、扱胴回転数Rが第2の低回転範囲(a<R≦b)内
になると制御装置80はシフトモータ74を逆転駆動して主
変速レバ93を低速側に回転駆動し、一速度段シフトダウ
ンする。またこれと同時に制御装置80はアクセルモータ
75を所定時間に亘って正転駆動してエンジン回転数を所
定量増加させる。これは扱胴17の負荷が非常に大となっ
ているので、収穫機を減速させて扱胴17に給送される穀
稈を減少させると共に、エンジン回転数を若干増加させ
ることにより扱胴回転数を若干増加させて扱胴17の負荷
を減少させようとするものである。そしてこのような車
速変更の後、所定時間t(又は、t)経過するのを
待って、制御装置80は扱胴回転数Rを求め、この扱胴回
転数Rがなお第2の高回転数範囲(e≦R)〔又は、第
2の低回転数範囲(a<R≦b)〕内にある場合には、
さらに同様の制御を繰返す。
上述の制御の繰返しにより主変速レバ93の走行速度段が
4速段「F4」(又は、1速段「F1」)になっても扱胴回
転数Rが第2の高回転数範囲(e≦R)〔又は第2の低
回転数範囲(a<R≦b)〕内である場合には、制御装
置80はアクセルモータ75を所定時間逆転(又は、正転)
駆動してエンジン回転数を所定量減少(又は、増加)さ
せる。そして所定時間t11経過しても扱胴回転数Rが第
2の高回転数範囲(e≦R)〔又は、第2の低回転数範
囲(a<R≦b)〕内である場合には、制御装置80は副
変速装置における副変速レバ95を高速側(又は、低速
側)に変更操作すべきことを促す増速(又は、減速)指
示ランプ77(又は、78)を点滅させる。
副変速レバ95が変更操作されて副変速レバスイッチ68が
切換った場合、又は副変速レバ95が高速走行段「H」
(又は、低速走行段「L」)となっている場合には、増
速(又は、減速)指示ランプ77(又は、78)は点滅され
ない。
扱胴回転数Rが第1の高回転数範囲(d≦R<e)〔又
は、第1の低回転数範囲(b<R≦c)〕内となった場
合には、制御装置80は第8図のタイムチャートに示すよ
うにアクセルモータ75を所定時間にわたって逆転(又
は、正転)駆動してエンジン回転数を若干減少(又は、
増大)させ、その後、所定時間t(又は、t)経過
するのを待って、扱胴回転数Rを求め、なお扱胴回転数
Rが第1の高(又は、低)回転数範囲d≦R<e(又
は、b<R≦c)内にあるときは、制御装置80はシフト
モータ74を駆動して主変速装置の走行速度段をシフトア
ップ(又は、シフトダウン)する。この場合、扱胴回転
数Rが第1の高回転数範囲d≦R<eである場合には、
制御装置80はアクセルモータ75を所定時間駆動してエン
ジン回転数を増加させる。このような主変速装置、エン
ジン回転数の制御によっても扱胴回転数Rが第1の高回
転数範囲d≦R<e(又は、低回転数範囲b<R≦c)
内であれば、所定時間t(又は、t)経過するのを
待って同様の制御を行う。そして、主変速装置の走行速
度段が4速段「F4」(又は、1速段「F1」)になると、
所定時間t(又は、t)経過後も扱胴回転数Rが第
1の高回転数範囲d≦R<e(又は、低回転数範囲b<
R≦c)内であるときに、副変速装置の走行速度段の変
更操作を促す増速指示ランプ77(又は、減速指示ランプ
78)を点滅させる。このランプ77(又は、78)は副変速
レバ95が操作されて副変速レバスイッチ68が切換った場
合、又は副変速レバ95が高速走行段「H」(又は、低速
走行段「L」)となっている場合には点滅されない。
扱胴回転数Rが適正範囲(c<R<d)内である場合に
は、制御装置80はフラグAFの状態を調べる。この結果、
フラグAFがセットされている場合、即ち制御開始時にお
いて扱胴回転数Rがその定格回転数より20r.p.m.大であ
る値 520r.p.m.より小であったためにエンジン回転数の
時間tに亘る回転数の増大が行われていなかった場合
には、アクセルモータ75を所定時間tに亘って正転駆
動し、エンジン回転数を増加させる。
なお、上述の車速の制御において、主変速装置のシフト
アップ又はシフトダウンが行われた後、所定時間経過す
る間に、或いはエンジン回転数が変更された後所定時間
経過する間に扱胴回転数Rが異常に低くなって異常低回
転範囲(R≦a)となった場合、又は二番スクリュー29
に詰りが生じて二番回転センサ63がオンした場合には、
第6図に示すように、扱胴回転数Rに基づく車速制御は
行われず、制御装置80はシフトモータ74を逆転駆動して
主変速装置6を中立段「N」とし、収穫機の走行を停止
させる。また二番還元物量が多くなりすぎ、二番還元セ
ンサ64がオンした場合には、第6図に示すように、制御
装置80はシフトモータ74を逆転駆動してシフトダウンす
る。いずれの場合においてもエマージェンシースイッチ
70がオンされると、主変速装置は中立段「N」となって
機体の走行が停止される。
一行程の刈取作業が終了すると、次行程の刈取作業に備
えて作業者は収穫機を回行操作するが、この際作業者の
手動操作により刈取クラッチが遮断されると刈取スイッ
チ66がオフ状態となる。これにより、制御装置80は刈取
スイッチ66がオフとなった時点における主変速装置の走
行速度段をPmとして記憶すると共に副変速装置の走行速
度をPsとして記憶し、扱胴回転数に基づく自動制御を禁
じて自動ランプ76を点滅させる。そして作業者が収穫機
に所定の回行動作を行わせると、制御装置80は穀稈セン
サ62がオフしてから回行動作が終了したと思われる所定
時間t後に、検出扱胴回転数Rを適正範囲(c〜d)とな
るように制御する。この制御は前述の刈始め時(制御開
始時)における扱胴回転数Rを適正範囲とする制御と同
様であり、扱胴回転数Rが適正範囲(c<R<d)とな
るようにアクセルモータ75を駆動してエンジン回転数を
増大する。これは回行開始時には脱穀装置内に穀稈が残
っているため扱胴負荷が加わっており、また回行時には
回行のための負荷(走行クローラ1を停止させた場合に
加わる負荷等)も加わるため、穀稈センサ62のオフ後、
直ちに扱胴回転数Rの制御を行うと、エンジンは高回転
のされるが、その後に脱穀装置3内の穀稈は脱穀処理さ
れて扱胴負荷は軽減し、また回行動作終了後は回行負荷
もなくなるため、エンジン回転数は異常に高くなってし
まうので、回行動作が終了した後に、検出扱胴回転数R
を適正範囲とするようにしたものである。
回行動作が終了して穀稈センサ62が搬送穀稈を検出する
と、自動ランプ76が点灯し、アクセルモータ75が所定時
間tに亘って正転駆動されてエンジン回転数は適正値
より若干高くされ、所定時間t経過した後、主変速装
置及び副変速装置を最適走行速度段とすべく、所定の走
行速度段設定制御が行われる。
〔効果〕
本発明によれば、扱胴回転数が適正範囲内になるように
機体の走行速度及びエンジン回転数が自動制御され、ま
た、無負荷状態の扱胴に負荷が加わる場合には、扱胴回
転数が適正範囲であり且つその定格回転数より大である
所定値以下の場合には、所定時間に亘ってエンジン回転
数が増大されて扱胴回転数も増大される。従って、刈始
めの扱胴に負荷が加わり始めるときに扱胴の回転数が低
下して作業効率が低下する等の問題は解消される。
なお上述の実施例では主変速装置としてパワーシフト変
速装置を用いる構成としたがこれに代えて静油圧式駆動
装置を用いる構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであり、第1図は本発
明に係る収穫機の外観斜視図、第2図はその脱穀装置の
一部破断縦断面図、第3図はその制御系のブロック図、
第4図〜第7図は本発明機の動作説明のためのフローチ
ャート、第8図はその一部のタイミングチャートであ
る。 1……走行クローラ、3……脱穀装置、6……副操作コ
ラム、17……扱胴、29……二番スクリュー、59……扱胴
センサ、61……シフトセンサ、62……穀稈センサ、63…
…二番回転センサ、64……二番還元センサ、68……副変
速レバスイッチ、73……エンジン、74……シフトモー
タ、75……アクセルモータ、76……自動ランプ、77……
増速指示ランプ、78……減速指示ランプ、80……制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱穀装置に備えられた扱胴の回転数検出器
    と、 脱穀処理されるべき穀稈が前記脱穀装置へ送給されつつ
    あることを検出する穀稈検出器と、 走行速度段を変更する変速機と、 エンジン回転数を変更するエンジン回転数変更機と、 前記回転数検出器による扱胴回転数の検出値を適正範囲
    内とすべく前記変速機又はエンジン回転数変更機を制御
    する扱胴回転数制御手段と、 該扱胴回転数制御手段に制御を指示するためのスイッチ
    と、 該スイッチにて制御が指示され、脱穀クラッチ及び刈取
    クラッチが継合され、前記穀稈検出器にて穀稈が検出さ
    れ、前記回転数検出器による扱胴回転数の検出値がその
    定格回転数より大なる所定値よりも小であり、且つ前記
    適正範囲内である場合に、エンジン回転数を所定量増加
    させるべく前記エンジン回転数変更機を駆動させる手段
    と を備えたことを特徴とする収穫機。
JP16870885A 1985-07-30 1985-07-30 収穫機 Expired - Lifetime JPH0648935B2 (ja)

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JPS6229908A (ja) 1987-02-07

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