JP2009072068A - コンバイン - Google Patents

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Abstract

【課題】穀粒の排出装置を備えて成るコンバインにおいて,穀粒の排出の際における燃料の節減を図る。
【解決手段】走行装置2と刈取装置3と脱穀装置5とを駆動しての走行刈取脱穀作業,脱穀装置5のみを駆動しての脱穀作業,及び,走行装置2のみを駆動して走行作業のときには,エンジン14の出力を,エンジンコントローラ14aにて,走行装置2,刈取装置3及び脱穀装置5の各々を最適回転数で駆動するという定格回転数に維持するように制御しているが,エンジンコントローラ14aは,排出装置8のみを駆動して排出作業を行うときにおいて,前記エンジン14の出力を,前記定格回転数に維持するときにおけるエンジン出力よりも低くするように制御する機能を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は,走行しながら刈取装置によって圃場の未刈り穀稈を刈取り,刈取った穀稈を脱穀装置によって脱穀するようにしたコンバインのうち,穀粒の貯留タンクと,この穀粒タンク内からの穀粒の排出装置とを備えて成るコンバインに関するものである。
一般に,この種のコンバインは,クローラ等の走行装置にて走行する走行機体に,圃場の未刈り穀稈を刈取る刈取装置,刈取った穀稈を扱胴にて脱穀する脱穀装置,脱穀した穀粒を一時的に貯留するタンク及び前記穀粒タンク内における穀粒を排出する排出装置を搭載するとともに,これらを駆動するエンジンを搭載し,このエンジンにおける出力を,前記走行装置,前記刈取装置,前記脱穀装置及び前記排出装置の各々に動力伝達するとともに,その各々に対する動力伝達の途中に,動力伝達を断続操作するためのクラッチ機構を設けるという構成にしていることは周知の通りである。
そして,この種のコンバインにおける代表的な作業には,概ね,
(I).前記排出装置を停止した状態で,前記走行装置,刈取装置及び脱穀装置を同時に駆動することで走行しながら刈取及び脱穀を行うという走行刈取脱穀作業。
(II).前記走行装置,刈取装置及び排出装置を停止した状態で,前記脱穀装置のみを駆動することで脱穀を行うという脱穀作業。
(III).前記刈取装置,脱穀装置及び排出装置を停止した状態で,前記走行装置のみを駆動するという走行作業。
(IV).前記走行装置,刈取装置及び脱穀装置を停止した状態で,前記排出装置のみを駆動するという排出作業。
の四つが存在することも良く知られている。
ところで,前記エンジンによって前記走行装置,前記刈取装置及び前記脱穀装置の三者を同時に,その各々の最大負荷時においても所定の最適回転数とするように駆動する場合,この場合に必要とするエンジン出力を100とすると,前記走行装置のみを最適回転数にて駆動することに要する動力が前記エンジン出力に対して占める割合は40/100で,前記刈取装置のみを最適回転数にて駆動することに要する動力が前記エンジン出力に対して占める割合は10/100で,前記脱穀装置のみを最適回転数にて駆動することに要する動力が前記エンジン出力に対して占める割合は50/100である一方,前記排出装置のみを最適回転数にて駆動することに要する動力が,前記エンジン出力に対して占める割合は20/100程度であることが知られている。
従って,前記エンジンに対する負荷としては,(I)の走行刈取脱穀作業が最も高く,(II)の脱穀作業が次いで低く,(III)の走行作業が更に低く,そして,(IV)の排出作業が最も低い。
これに対し,従来のコンバインにおいては,例えば,特許文献1等に記載されているように,前記エンジンにて前記走行装置,刈取装置,脱穀装置の三者を同時に駆動することを前提として,この三者を同時に駆動するときにおけるエンジン出力を,エンジンコントローラによって,当該エンジンにおける回転数が常時定格回転数に維持できるように制御することにより,前記走行装置,刈取装置,脱穀装置及び排出装置の各々を,その各々における負荷の変動にかかわらず,最適の回転数にて駆動するという構成にしている。
特開平10−229732号公報
しかし,従来のコンバインにおいては,前記(IV)の排出作業を行うに際しても,その排出装置を,前記したように(I)〜(III)の各作業を行うべく常時定格回転数に維持するときのエンジン出力にて駆動するという構成にしているが,これでは,前記定格回転数に維持するときにおけるエンジン出力のうち前記排出装置のみを駆動することに有効に利用される動力の割合が低いから,前記排出作業の際における燃料の消費量が多くなるという問題があった。
本発明は,この問題を解消することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を達成するため請求項1は,
「走行装置にて走行する走行機体に,少なくとも,穀稈の刈取装置,刈取穀稈の脱穀装置,穀粒の貯留タンク及び穀粒の排出装置を搭載するとともに,これらを駆動するエンジンを搭載して成り,更に,前記走行装置,刈取装置及び脱穀装置を前記エンジンにて同時に駆動するときにおけるエンジン出力を,前記走行装置,刈取装置及び脱穀装置の各々を最適回転数で駆動するという定格回転数に維持するように制御するエンジンコントローラを備えて成るコンバインにおいて,
前記エンジンコントローラには,前記排出装置のみを駆動するときにおけるエンジン出力を,前記定格回転数に維持するときにおけるエンジン出力よりも低くするように制御する機能を備えている。」
ことを特徴としている。
また,請求項2は,
「前記請求項1の記載において,前記エンジン出力の制御が,前記エンジンに対する燃料供給量の増減制御である。」
ことを特徴としている。
更にまた,請求項3は,
「前記請求項2の記載において,前記排出装置のみを駆動するときにおける燃料供給量を,前記排出装置における負荷に比例して制御する。」
ことを特徴としている。
請求項1の記載によると,前記エンジンにおける出力は,前記(I)の走行刈取脱穀作業,(II)の脱穀作業又は(III)の走行作業を行う状態から前記(IV)の排出作業を行う状態に切り換え操作したとき,走行装置,刈取装置及び脱穀装置の各々を最適回転数で駆動するという定格回転数に維持するときのエンジン出力よりも低くなるように制御される。
つまり,前記(IV)の排出作業を行うとき排出装置を,前記走行装置,刈取装置及び脱穀装置の各々を最適回転数で駆動するという定格回転数に維持するときよりも低いエンジン出力にて駆動することができるから,排出作業に際に,エンジン出力における無駄が少なくなり,燃料消費量の大幅な低減を達成できる。
ところで,前記エンジン出力の制御は,請求項2に記載したように,エンジンに対する燃料供給量を増減制御することによって,確実に達成できる。
また,請求項3に記載したように構成することにより,単位時間当たりの排出量を少なくした場合に,これに応じてエンジンに対する燃料供給量が減少するから,排出作業に際しての燃料消費量を,排出装置における負荷,つまり,単位時間当たりの排出量の減少に応じてより節減できる利点がある。
以下,本発明の実施の形態を図面について説明する。
本実施形態のコンバインは,走行装置としての一つの実施形態である左右一対の走行クローラ2にて支持された走行機体1を備えている。
前記走行機体1の前部には,穀稈を刈り取りながら取り込む6条刈り用の刈取装置3が,単動式の昇降用油圧シリンダ4によって刈取回動支点軸4a回りに昇降調節可能に装着されている。
また,前記走行機体1には,フィードチェン6を有する脱穀装置5と,脱穀後の穀粒を貯留する穀粒タンク7とが横並び状に搭載されている。本実施形態では,脱穀装置5が走行機体1の進行方向左側に,穀粒タンク7が走行機体1の進行方向右側に配置されている。
前記走行機体1の後部には,排出装置としての一つの実施形態である排出オーガ8が,水平方向に旋回可能に設けられ,穀粒タンク7の内部の穀粒が,排出オーガ8の籾投げ口9からトラックの荷台またはコンテナ等に排出されるように構成されている。
前記刈取装置3の右側方で,穀粒タンク7の前側方には,運転キャビン10が設けられており,この運転キャビン10内に操縦ハンドル11及び運転座席12を配置している。なお,図示しないが,運転キャビン10には,オペレータが搭乗するステップと,操縦ハンドルを設けたハンドルコラムと,運転座席12の左側方のレバーコラムに設けた主変速レバー,及び副変速レバー,及び脱穀クラッチレバー,及び刈取クラッチレバーとが,配置されている。
更に,前記運転座席12の下方の走行機体1には,動力源としてのエンジン14が配置されている。
図1に示されるように,走行機体1の下面側に左右のトラックフレーム21を配置している。トラックフレーム21には,前記走行クローラ2にエンジン14の動力を伝える駆動スプロケット22と,走行クローラ2のテンションを維持するテンションローラ23と,走行クローラ2の接地側を接地状態に保持する複数のトラックローラ24と,走行クローラ2の非接地側を保持する中間ローラ25とを設けている。駆動スプロケット22によって走行クローラ2の前側を支持し,テンションローラ23によって走行クローラ2の後側を支持し,トラックローラ24によって走行クローラ2の接地側を支持し,中間ローラ25によって走行クローラ2の非接地側を支持することになる。
前記刈取装置3の刈取回動支点軸4aに連結した刈取フレーム221の下方には,圃場の未刈り穀稈の株元を切断するバリカン式の刈刃装置222が設けられている。刈取フレーム221の前方には,圃場の未刈り穀稈を引起す6条分の穀稈引起装置223が配置されている。穀稈引起装置223とフィードチェン6の前端部(送り始端側)との間には,刈刃装置222によって刈取られた刈取り穀稈を搬送する穀稈搬送装置224が配置されている。なお,穀稈引起装置223の下部前方には,圃場の未刈り穀稈を分草する6条分の分草体225が突設されている。エンジン14にて走行クローラ2を駆動して圃場内を移動しながら,刈取装置3によって圃場の未刈り穀稈を連続的に刈取ることになる。
次に,図1及び図2を参照して,脱穀装置5の構造を説明する。図1及び図2に示されるように,脱穀装置5には,穀稈脱穀用の扱胴226と,扱胴226の下方に落下する脱粒物を選別する揺動選別盤227及び唐箕ファン228と,扱胴226の後部から取出される脱穀排出物を再処理する処理胴229と,揺動選別盤227の後部の排塵を排出する排塵ファン230とを備えている。なお,扱胴226の回転軸芯線はフィードチェン6による穀稈の搬送方向(換言すると走行機体1の進行方向)に沿って延びている。刈取装置3から穀稈搬送装置224によって搬送された穀稈の株元側はフィードチェン6に受け継がれて挟持搬送される。そして,この穀稈の穂先側が脱穀装置5の扱室内に搬入されて扱胴226にて脱穀されることになる。
前記揺動選別盤227の下方側には,揺動選別盤227にて選別された穀粒(一番物)を取出す一番コンベヤ231と,枝梗付き穀粒等の二番物を取出す二番コンベヤ232とが設けられている。本実施形態の両コンベヤ231,232は,走行機体1の進行方向前側から一番コンベヤ231,二番コンベヤ232の順で,側面視において走行クローラ2の後部上方の走行機体1の上面側に横設されている。
また,前記揺動選別盤227は,扱胴226の下方に張設された受網237から漏下した脱穀物が,フィードパン238及びチャフシーブ239によって搖動選別(比重選別)されるように構成している。揺動選別盤227から落下した穀粒は,その穀粒中の粉塵が唐箕ファン228からの選別風によって除去され,一番コンベヤ231に落下することになる。一番コンベヤ231のうち脱穀装置5における穀粒タンク7寄りの一側壁(実施形態では右側壁)から外向きに突出した終端部には,上下方向に延びる揚穀コンベヤ233が連通接続されている。一番コンベヤ231から取出された穀粒は,揚穀コンベヤ233を介して穀粒タンク7に搬入され,穀粒タンク7に収集されることになる。なお,穀粒タンク7の後面の傾斜に沿わせて,揚穀コンベヤ233の上端側が後方に傾斜する後傾姿勢で,穀粒タンク7の後方に揚穀コンベヤ233が立設されている。
また,揺動選別盤227は,搖動選別(比重選別)によってチャフシーブ239から枝梗付き穀粒等の二番物を二番コンベヤ232に落下させるように構成している。チャフシーブ239の下方に落下する二番物を風選する選別ファン241を備える。チャフシーブ239から落下した二番物は,その穀粒中の粉塵及び藁屑が選別ファン241からの選別風によって除去され,二番コンベヤ232に落下することになる。二番コンベヤ232のうち脱穀装置5における穀粒タンク7寄りの一側壁から外向きに突出した終端部は,揚穀コンベヤ233と交差して前後方向に延びる還元コンベヤ236を介して,フィードパン238の上面側に連通接続され,二番物をフィードパン238の上面側に戻して再選別するように構成している。
一方,フィードチェン6の後端側(送り終端側)には,排藁チェン234が配置されている。フィードチェン6の後端側から排藁チェン234に受け継がれた排藁(穀粒が脱粒された稈)は,長い状態で走行機体1の後方に排出されるか,又は脱穀装置5の後方側に設けた排藁カッタ235にて適宜長さに短く切断されたのち,走行機体1の後方下方に排出されることになる。
次に,図3を参照しながら,刈取装置3,脱穀装置5,フィードチェン6等の駆動構造について説明する。
前記エンジン14の前側の出力軸70に自在継手を介してミッションケース71の入力軸を連結し,エンジン14の回転駆動力が,前側の出力軸70からミッションケース71に伝達されて変速された後,左右の車軸72を介して走行装置であるところの左右の走行クローラ2に伝達され,左右の走行クローラ2がエンジン14からの回転駆動力によって駆動されるように構成している。
図3に示されるように,エンジン14を冷却するためのラジエータ用の冷却ファン73を備える。また,エンジン14の後側の出力軸70に排出オーガ駆動軸76を連結し,エンジン14からの回転駆動力によって排出オーガ駆動軸76を介して排出オーガ8が駆動され,穀粒タンク7内の穀粒がコンテナ等に排出されるように構成している。
前記排出オーガ駆動軸76には,回転変速機構76aを設けることにより,排出オーガ8の回転数,つまり,単位時間当たりの穀粒搬出量を増減調節するように構成している一方,前記排出オーガ駆動軸76と前記出力軸70とを連結するベルト76bには,前記出力軸70から排出オーガ駆動軸76への動力伝達をON・OFF操作するための排出クラッチ76cが設けられている。
また,扱胴226及び処理胴230にエンジン14からの回転駆動力を伝える脱穀駆動軸77が,後述するカウンタギヤケース89に配置されている。エンジン14の後側の出力軸70には,テンションローラ型脱穀クラッチ78及び脱穀駆動ベルト79を介して,脱穀駆動軸77が連結される。また,脱穀駆動軸77には,扱胴226を軸支した扱胴軸80と,処理胴230を軸支した処理胴軸81とが連結される。エンジン14からの回転駆動力(一定回転力)によって,扱胴226及び処理胴230が略一定速度で駆動されるように構成している。また,脱穀駆動軸77に選別入力軸84が連結されている。エンジン14からの回転駆動力(一定回転力)によって,選別入力軸84を介して,揺動選別盤227,唐箕ファン228,一番コンベヤ231,二番コンベヤ232,選別ファン241,排塵ファン230が,略一定速度で駆動されるように構成している。
次に,図3を参照して,コンバインの駆動構造を説明する。図3に示すように,ミッションケース71の左側面から外側方に向けて,左右の走行クローラ2を駆動するための無段変速出力軸87の一端側を突出する。その無段変速出力軸87の突出端側に,刈取装置3に回転力を伝達する刈取駆動プーリ88を配置する。
また,エンジン14の左側方で脱穀装置5の前側の走行機体1の上面側にカウンタギヤケース89を設置する。カウンタギヤケース89には,脱穀駆動軸77と,選別入力軸84と,定速回転軸98とを配置する。カウンタギヤケース89の前後方向に脱穀駆動軸77を貫通させ,カウンタギヤケース89の後面側に突出した脱穀駆動軸77の後端側に入力プーリ92を設け,カウンタギヤケース89の前面側に突出した脱穀駆動軸77の前端側に脱穀プーリ94を設けている。扱胴226を軸支した扱胴軸80と,処理胴230を軸支した処理胴軸81とに,Vベルト93を介して脱穀プーリ94が連結され,エンジン14からの回転駆動力(一定回転力)によって,扱胴226及び処理胴230が略一定速度で駆動されることになる。
上述した脱穀駆動軸77にベベルギヤ機構83を介して選別入力軸84を連結し,選別入力軸84に平ギヤ機構85を介して定速回転軸98を連結する。カウンタギヤケース89の外側面に突出した選別入力軸84の他端側に選別プーリ96を設ける。揺動選別盤227及び唐箕ファン228等の脱穀選別機構90の選別駆動軸91に,Vベルト95を介して選別入力軸82が連結されている。エンジン14からの回転駆動力(一定回転力)によって,選別駆動軸91を介して,揺動選別盤227,唐箕ファン228,一番コンベヤ231,二番コンベヤ232,選別ファン241,排塵ファン230が,略一定速度で駆動されることになる。
図3に示すように,カウンタギヤケース89には,同調入力軸97と,定速回転軸98と,刈取駆動軸99と,搬送駆動軸118とが配置されている。カウンタギヤケース89の右側外面に突出した同調入力軸97に車速同調プーリ100が配置されている。上述した刈取駆動プーリ88にVベルト101を介して車速同調プーリ100が連結されている。ミッションケース22の無段変速出力軸87から車速同調駆動力がカウンタギヤケース89の同調入力軸97に入力されることになる。
また,同調入力軸97に,一方向クラッチ102及び刈取変速機構103を介して変速回転軸98を連結している。前記刈取変速機構103は,低速又は中立又は高速に刈取変速を切換えることによって,ミッションケース22の無段変速出力軸87からの車速同調駆動力によって,刈取装置3が駆動されることになる。即ち,コンバインの移動速度(車速)と,刈取装置3の駆動速度とが同調し,例えばコンバインの移動速度を増速することによって,刈取装置3の駆動速度も増速される一方,コンバインの移動速度を減速することによって,刈取装置3の駆動速度も減速されることになる。なお,同調入力軸97からの回転力が一方向クラッチ102及び刈取変速機構103を介して変速回転軸98に伝達される。変速回転軸98からの回転力は同調入力軸97に伝達されない。
一方,前記定速回転軸98に,無段変速機構124を介して搬送駆動軸118が連結され,この搬送駆動軸118にて,前記フィードチェン6を駆動するように構成している。
図3に示すように,上述した定速回転軸98には,設定トルク以下の回転力を伝えるためのトルクリミッタ109を介して,刈取駆動軸99を連結している。カウンタギヤケース89の左側外面に突出した刈取駆動軸99に刈取プーリ110が配置されている。刈取駆動軸99の刈取駆動力が,刈取プーリ110からVベルト111を介して刈取装置3の各部に伝達されることになる。
前記エンジン14には,エンジンコントローラ14aを備えて,そのエンジン出力を,前記エンジンコントローラ14aにて,前記(I)の走行刈取脱穀作業,(II)の脱穀作業,(III)の走行作業,及び,(IV)の排出作業に応じて以下に述べるように制御するように構成している。
つまり,前記エンジンコントローラ14aは,排出オーガ(排出装置)8に対する排出クラッチ76cをOFFにした状態で,走行クローラ(走行装置)2と刈取装置3と脱穀装置5とを駆動することで走行刈取脱穀作業を行うとき,走行クローラ(走行装置)2と刈取装置3とを停止し脱穀装置5のみを駆動することで脱穀作業を行うとき,及び,刈取装置3と脱穀装置5とを停止し走行クローラ(走行装置)2のみを駆動することで走行作業を行うときには,これら走行クローラ(走行装置)2,刈取装置3及び脱穀装置5の各々を,その各々における負荷の変動にかかわらず,最適の回転数にて駆動するという定格回転数を維持すべくエンジン14に対する燃料供給量を制御している。
しかも,前記エンジンコントローラ14aは,前記走行クローラ(走行装置)2,刈取装置3及び脱穀装置5の各々を停止して,前記排出オーガ(排出装置)8に対する排出クラッチ76cをONに操作することで排出作業を行う場合には,前記エンジン14に対する燃料供給量を,前記定格回転数を維持するときにおける燃料供給量よりも少なく規制するようにした排出制御機能を備えており,この燃料節減手段によって,前記排出作業の際におけるエンジン出力を低くでき,ひいては,燃料の消費量を低減できる。
以下詳細に,エンジンコントローラ14aの構成と制御態様とについて説明する。図4はエンジンコントローラ14aの機能ブロック図,図5は燃料調節制御のフローチャート,図6は低回転数制御のフローチャートである。
図4に示すように,エンジンコントローラ14aは,各種演算処理や制御を実行するCPU151の他,制御プログラムやデータを記憶させるROM152,制御プログラムやデータを一時的に記憶させるためのRAM153,及び入出力インターフェイス(図示省略)等を備えている。ROM152には,エンジン14の定格回転数やアイドリング回転数等に関するデータが予め記憶されている。
エンジンコントローラ14aには,エンジン14への燃料噴射量を調節するガバナ付き燃料噴射ポンプ(図示省略)のラック位置を検出するためのラック位置センサ154と,燃料噴射ポンプのラック位置を調節してエンジン14の回転数を所定回転数にするためのラックアクチュエータ161とが直接接続されている。また,エンジンコントローラ14aには,本機側コントローラ15を介して,排出クラッチ76c,脱穀クラッチ78,刈取変速機構103,排出オーガ8の旋回角度を検出するための旋回角センサ155,排出オーガ8の水平に対する俯仰角度を検出するための俯仰角センサ156,車速センサ157,排出オーガ8を所定の排出位置に自動的に移動させるためのオートセットスイッチ158,排出オーガ8を所定の収納位置に自動的に収納するためのオートリターンスイッチ159,排出クラッチ76cのON・OFF操作のためのクラッチスイッチ160等も接続されている。
詳細は図示していないが,オートセットスイッチ158,オートリターンスイッチ159,及びクラッチスイッチ160は,運転キャビン10内にある携帯型の操作ボックスに設けられている。
エンジンコントローラ14aは,図5に示すような燃料調節制御を実行する。まず,スタートに続き,刈取・脱穀作業状態であるか否かを判別する(ステップS1)。この場合,脱穀クラッチ78がONか否か,及び刈取変速機構103が中立以外の状態か否か,の少なくとも一方の条件を判別する。
刈取・脱穀作業状態である場合は(S1:YES),前述のステップS5へ移行し,定格回転制御を実行する。刈取・脱穀作業状態でない場合は(S1:NO),次いで,コンバインが走行中か否かを判別する(ステップS2)。具体的には車速センサ157の検出値を読み込んで,その値が零か否かを判別する。
車速が零でない場合は(S2:NO),ステップS1の結果と合わせてコンバインが刈取・脱穀作業を行わずに路上走行等をしていることになる。この走行作業状態でも,前述のステップS5へ移行し,定格回転制御を実行する。
車速が零である場合は(S2:YES),次いで,排出クラッチ76cがON状態か否かを判別する(ステップS3)。排出クラッチ76cがOFF状態である場合は(S3:NO),前述した(I)〜(III)の作業状態であるから,エンジン14への負荷の大きさに拘わらずエンジン14の回転数が定格回転数Ntで略一定になるような定格回転制御を実行する(ステップS5)。
排出クラッチ76cがON状態である場合は(S3:YES),穀粒タンク7内の穀粒を外部の運搬車両等に放出して積み替えしている状態であり,刈取・脱穀作業中や走行中に比べて負荷が小さいので,エンジン14の回転数を定格回転数Ntより低い回転数Nlにする低回転数制御を実行し(ステップS4),その後ステップS3に戻る。
ところで,ステップS4の低回転数制御においては,図6に示すような態様が実行可能になっている。すなわち,低回転数制御のスタートに続き,まず,オートセットスイッチ158をON操作したか否かを判別する(ステップS6)。OFF状態であれば後述するステップS9へ行く。オートセットスイッチ158をON操作した場合は(S6:YES),排出オーガ8を所定の排出位置まで自動的に移動させるのに合わせて,エンジン14の回転数を定格回転数Ntと低回転数Nlとの間の高回転数Nhにする高回転数制御を実行する(ステップS7)。そして,排出オーガ8の移動が終了したら,エンジン14の回転数を低回転数Nlにする低回転数制御を実行する(ステップS8)。
次いで,オートリターンスイッチ159をON操作したか否かを判別する(ステップS9)。OFF状態であればそのまま後述するステップS11へ行く。オートリターンスイッチ159をON操作した場合は(S9:YES),排出オーガ8を所定の収納位置まで自動的に戻すのに合わせて,エンジン14の回転数を高回転数Nhにする高回転数制御を実行する(ステップS10)。そして,排出オーガ8の移動が終了したら,エンジン14の回転数を低回転数Nlにする低回転数制御を実行するのである(ステップS11)。
このように制御すると,排出オーガ8の旋回移動時に,エンジンの回転数を比較的高い回転数Nhに上げられるので,燃料消費を抑制しつつ,作業性も高い状態に維持できるのである。
なお,前記エンジンコントローラ14aは,前記排出作業を行う場合に,エンジン14に対する燃料供給量を,排出オーガ(排出装置)8における回転数に比例して制御するようにした補助制御機能を備えており,これにより,排出オーガ(排出装置)8における回転数を遅くして,単位時間当たりの排出量を少なくしたとき,これに応じてエンジン14に対する燃料供給量を少なくできるから,排出作業に際しての燃料消費量を,排出装置における負荷,つまり,単位時間当たりの排出量の減少に応じてより節減できる。
また,排出装置(排出オーガ8)への入力動力が常に定格より小さくなるから,排出装置の構造強度を下げて設計できることになる。このため,排出装置自体ひいてはコンバイン全体の重量を低減でき,結果的に,定格出力時の燃料消費量節減に寄与できる。
本発明の第1実施形態の6条刈り用コンバインの側面図である。 同平面図である。 コンバインの駆動系統図である。 エンジンコントローラの機能ブロック図である。 燃料調節制御のフローチャートである。 低回転数制御のフローチャートである。
符号の説明
1 走行機体
2 走行クローラ(走行装置)
3 刈取装置
5 脱穀装置
8 排出オーガ(排出装置)
14 エンジン
14a エンジンコントローラ
76 排出オーガ駆動軸
76a 回転変速機構
76c 排出クラッチ

Claims (3)

  1. 走行装置にて走行する走行機体に,少なくとも,穀稈の刈取装置,刈取穀稈の脱穀装置,穀粒の貯留タンク及び穀粒の排出装置を搭載するとともに,これらを駆動するエンジンを搭載して成り,更に,前記走行装置,刈取装置及び脱穀装置を前記エンジンにて同時に駆動するときにおけるエンジン出力を,前記走行装置,刈取装置及び脱穀装置の各々を最適回転数で駆動するという定格回転数に維持するように制御するエンジンコントローラを備えて成るコンバインにおいて,
    前記エンジンコントローラには,前記排出装置のみを駆動するときにおけるエンジン出力を,前記定格回転数に維持するときにおけるエンジン出力よりも低くするように制御する機能を備えていることを特徴とするコンバイン。
  2. 前記請求項1の記載において,前記エンジン出力の制御が,前記エンジンに対する燃料供給量の増減制御であることを特徴とするコンバイン。
  3. 前記請求項2の記載において,前記排出装置のみを駆動するときにおける燃料供給量を,前記排出装置における負荷に比例して制御することを特徴とするコンバイン。
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