JPH0648317B2 - 放射性セシウムの固定化処理方法 - Google Patents
放射性セシウムの固定化処理方法Info
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- JPH0648317B2 JPH0648317B2 JP27120584A JP27120584A JPH0648317B2 JP H0648317 B2 JPH0648317 B2 JP H0648317B2 JP 27120584 A JP27120584 A JP 27120584A JP 27120584 A JP27120584 A JP 27120584A JP H0648317 B2 JPH0648317 B2 JP H0648317B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、放射性廃棄物としてのセシウム及びセシウム
化合物の処理方法に関し、更に詳しくは、結晶質リン酸
ジルコニウムを用いて、放射性セシウム及びセシウム化
合物(以下、単にセシウムという)を固定化する処理方
法に関する。
化合物の処理方法に関し、更に詳しくは、結晶質リン酸
ジルコニウムを用いて、放射性セシウム及びセシウム化
合物(以下、単にセシウムという)を固定化する処理方
法に関する。
従来の技術及びその問題点 原子力発電などにより発生する使用済核燃料を再処理し
た排出物には、長い半減期を有する核分裂生成物が含ま
れている。このような高レベル放射性廃棄物は、半永久
的に生活圏から隔離することが必要であり、各種の固定
化処理方法が検討されている。
た排出物には、長い半減期を有する核分裂生成物が含ま
れている。このような高レベル放射性廃棄物は、半永久
的に生活圏から隔離することが必要であり、各種の固定
化処理方法が検討されている。
特に、高レベル放射性廃棄物としてのセシウムは長い半
減期を有するアルカリ金属であることから、長い年月の
貯蔵、保管、隔離などの期間中に固定化体から浸出する
危険性があり、薬品、熱等に対して安定な固定化体とす
ることが要望されている。
減期を有するアルカリ金属であることから、長い年月の
貯蔵、保管、隔離などの期間中に固定化体から浸出する
危険性があり、薬品、熱等に対して安定な固定化体とす
ることが要望されている。
従来、高レベル放射性セシウムを固定化する方法として
は次のような方法が知られている。
は次のような方法が知られている。
(イ)ホウケイ酸ガラス又はリン酸ガラスにより固定化
する方法。
する方法。
(ロ)ゼオライトによりセシウムを吸着し、これを高温
加熱してポルサイト鉱物相に変換させて固定化する方
法。
加熱してポルサイト鉱物相に変換させて固定化する方
法。
(ハ)ホーラーダイト型チタン酸セシウムとして、焼結
固定化する方法。
固定化する方法。
しかしながら、上記した方法では、固定化する際に10
00℃以上の高温で熱処理することが必要であり、熱処
理中にセシウムの一部が揮発し、ルツボ等の容器類が浸
蝕されるという問題がある。また、固定化体は、崩壊熱
の蓄積により構造変化し(例えばガラスの結晶化)、耐
熱性、耐久性等に劣るものとなり、特に塩類、酸、アル
カリ等の薬品に侵されやすく、セシウムの耐浸出性は満
足すべきものではない。
00℃以上の高温で熱処理することが必要であり、熱処
理中にセシウムの一部が揮発し、ルツボ等の容器類が浸
蝕されるという問題がある。また、固定化体は、崩壊熱
の蓄積により構造変化し(例えばガラスの結晶化)、耐
熱性、耐久性等に劣るものとなり、特に塩類、酸、アル
カリ等の薬品に侵されやすく、セシウムの耐浸出性は満
足すべきものではない。
一般式Zr(HPO4)2・nH2Oで表わされ、酸化
物換算のモル比としてZrO2:P2O5=1:1で表
わされる二次元層状構造を有する結晶質リン酸ジルコニ
ウムは、イオン交換体として公知であり、特にアルカリ
金属イオンを選択吸着して、高収率で混合液から交換分
離する性質を有することが知られている。しかし、該結
晶質リン酸ジルコニウムは、酸性溶液と接触することに
より、吸着物であるセシウム等を溶離するため、セシウ
ムを半永久的に固定化処理するための固定化剤としては
使用し難い。
物換算のモル比としてZrO2:P2O5=1:1で表
わされる二次元層状構造を有する結晶質リン酸ジルコニ
ウムは、イオン交換体として公知であり、特にアルカリ
金属イオンを選択吸着して、高収率で混合液から交換分
離する性質を有することが知られている。しかし、該結
晶質リン酸ジルコニウムは、酸性溶液と接触することに
より、吸着物であるセシウム等を溶離するため、セシウ
ムを半永久的に固定化処理するための固定化剤としては
使用し難い。
また、化学式NaZr2(PO4)3で表わされ、酸化
物換算のモル比としてZrO2:P2O5=4:3であ
るNa型三次元網状構造を有する結晶質リン酸ジルコニ
ウムも公知であり、該結晶質リン酸ジルコニウムのセシ
ウムイオンについてのイオン交換性の報告がなされてい
る(R.Roy, E.R. Vance and J.Alamo, Mat.Res.Bull.,
17 585 1982)。しかしながら、このような
結晶質リン酸ジルコニウムは、Na型からCs型への交
換比率が低く、また交換した場合に生成するNa化合物
が容器、器材等の腐食を引きおこし、更には、セシウム
の固定化体中にNa化合物が混入し固定化体の安定性を
阻害するという問題がある。また、Na型からCs型へ
の交換は、反応が比較的容易な部分でおきることから、
セシウムにより交換された部分は、反応性の高い部分で
あり、セシウムが浸出しやすいという問題もある。
物換算のモル比としてZrO2:P2O5=4:3であ
るNa型三次元網状構造を有する結晶質リン酸ジルコニ
ウムも公知であり、該結晶質リン酸ジルコニウムのセシ
ウムイオンについてのイオン交換性の報告がなされてい
る(R.Roy, E.R. Vance and J.Alamo, Mat.Res.Bull.,
17 585 1982)。しかしながら、このような
結晶質リン酸ジルコニウムは、Na型からCs型への交
換比率が低く、また交換した場合に生成するNa化合物
が容器、器材等の腐食を引きおこし、更には、セシウム
の固定化体中にNa化合物が混入し固定化体の安定性を
阻害するという問題がある。また、Na型からCs型へ
の交換は、反応が比較的容易な部分でおきることから、
セシウムにより交換された部分は、反応性の高い部分で
あり、セシウムが浸出しやすいという問題もある。
問題点を解決するための手段 本発明者は、従来技術の上記の如き問題点に鑑みて、放
射性廃棄物としてのセシウムを長期間安定に固定化する
ための方法を見出すべく、種々実験及び研究を重ねた結
果、三次元網状構造を有する特定の結晶質リン酸ジルコ
ニウムを固定化剤とし、固定化剤にセシウムとの混合物
を加熱することにより、セシウムを固定化することがで
きること、及びセシウムを固定化した結晶質リン酸ジル
コニウムは、長期間安定であり、耐熱性及び耐薬品性に
も優れたものであることを見出した。
射性廃棄物としてのセシウムを長期間安定に固定化する
ための方法を見出すべく、種々実験及び研究を重ねた結
果、三次元網状構造を有する特定の結晶質リン酸ジルコ
ニウムを固定化剤とし、固定化剤にセシウムとの混合物
を加熱することにより、セシウムを固定化することがで
きること、及びセシウムを固定化した結晶質リン酸ジル
コニウムは、長期間安定であり、耐熱性及び耐薬品性に
も優れたものであることを見出した。
即ち、本発明は、 (i)(a) 一般式 HnR1−nZr2(PO4)3・mH2O 〔但し、RはNH4又はアミンカチオンを示し、0≦n
≦1、0≦m≦2である〕 で表わされ、 (b) 分析的計算による酸化物として式 4ZrO2・3P2O5 により表わされる結晶質リン酸ジルコニウムと (ii)放射性セシウム及び/又はセシウム化合物とを、 (iii) 以下となるように混合し、 (iv)400〜1250℃で熱処理することを特徴とす
る放射性セシウムの固定化処理方法に係る。
≦1、0≦m≦2である〕 で表わされ、 (b) 分析的計算による酸化物として式 4ZrO2・3P2O5 により表わされる結晶質リン酸ジルコニウムと (ii)放射性セシウム及び/又はセシウム化合物とを、 (iii) 以下となるように混合し、 (iv)400〜1250℃で熱処理することを特徴とす
る放射性セシウムの固定化処理方法に係る。
本発明においてセシウムの固定化剤として使用する結晶
質リン酸ジルコニウムは、本発明者が合成し、既に、特
許出願したものである(特願昭59−95275号)。
以下、該結晶質リン酸ジルコニウムについて説明する。
質リン酸ジルコニウムは、本発明者が合成し、既に、特
許出願したものである(特願昭59−95275号)。
以下、該結晶質リン酸ジルコニウムについて説明する。
本発明で使用する結晶質リン酸ジルコニウムは、一般式 HnR1−nZr2(PO4)3・mH2O 〔但し、RはNH4又はアミンカチオンを示し、0≦n
≦1、0≦m≦2である〕 で表わされ、分析的計算による酸化物として式 4ZrO2・3P2O5 により表わされるものである。
≦1、0≦m≦2である〕 で表わされ、分析的計算による酸化物として式 4ZrO2・3P2O5 により表わされるものである。
本願発明で使用する結晶質リン酸ジルコニウムは、例え
ば、次の様な方法により製造される。先ずジルコニウム
化合物水溶液にカルボン酸化合物水溶液を加えるか、或
いはカルボン酸化合物水溶液にジルコニウム化合物水溶
液を加えた混合溶液に、リン酸化合物又はその水溶液を
加える。ジルコニウム化合物水溶液にリン酸化合物を加
えた後、カルボン酸化合物水溶液を加える場合には、非
晶質リン酸ジルコニウムが生成し易く、結晶化度の低い
製品となる。アンモニウム化合物及び/又はアミン化合
物の添加時期は、混合液調製中の如何なる時点であつて
も良く、添加時期の相違による効果上の差異は認められ
ない。各原料の混合に際しては、攪拌を行なうことが望
ましく、特にリン酸化合物を添加する際には、部分的に
リン酸濃度が高くなる状態が持続しない様に攪拌を行な
う。混合液中ではジルコニウム化合物(Zrとして)、
カルボン酸化合物(C2O4として)及びリン酸化合物
(PO4として)の割合が、第1図に示すモル比三角成
分図において、A(28,3,69)、B(63,6,
31)、C(44,43,13)及びD(1,97,
2)の各点を結ぶ直線で囲まれた領域内におさまり、且
つZr1モル当りアンモニウム化合物及び/又はアミン
化合物0.2〜100モル程度となる様に、各原料を混
合する。反応混合液中の各原料の組成比が上記領域外と
なる場合には、結晶化速度が遅い、収率が低い、非晶質
生成物を混有する、未反応原料が残存する、所望外の結
晶形を含む結晶質となる等の問題点の一又は二以上が生
ずる。各原料を均一に溶解又は分散させた混合液の形態
は、透明溶液又は未溶解の過剰原料を含むスラリー状で
あつても良い。反応混合液の濃度は、Zrが0.01〜
25%、より好ましくは0.1〜10%となる濃度とす
るのが良い。Zrが0.01%未満の稀薄溶液では、経
済的に極めて不利であり、一方Zrが25%を上回る場
合には、カルボン酸塩、リン酸塩等が結晶として析出す
るので、生成物たる結晶質リン酸ジルコニウムの過及
び水洗が困難となる。上記の如き反応混合液は、pH1
0以下で、好ましくはpH0.5〜7で反応に供され
る。反応液のpHが7〜10では、含水率の高い結晶質
リン酸ジルコニウムが生成する傾向があり、更にpHが
10を上回る場合には、結晶化度の低い結晶質リン酸ジ
ルコニウムが生成される傾向が大となる。反応混合液の
pH調整剤としては、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸;水酸
化アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアンモニウ
ム及びアルカリ金属の水酸化物及び炭酸塩等が例示され
る。反応温度(本発明においては、原料各成分の反応及
び熟成による結晶質リン酸ジルコニウムの晶出反応を一
括して反応という)は、50℃以上とするとが好まし
い。反応温度が50℃未満では、目的生成物の晶出に長
時間を要するので経済的に不利である。反応温度の上限
は、特に制限されないが、経済性の観点からは200℃
程度である。反応時間は、原料の種類(即ち原料の反応
性)、原料の配合比、反応混合液の濃度、温度及びp
H、反応生成物の所望の結晶化度等により大巾に変り得
るが、通常30分乃至20日程度である。
ば、次の様な方法により製造される。先ずジルコニウム
化合物水溶液にカルボン酸化合物水溶液を加えるか、或
いはカルボン酸化合物水溶液にジルコニウム化合物水溶
液を加えた混合溶液に、リン酸化合物又はその水溶液を
加える。ジルコニウム化合物水溶液にリン酸化合物を加
えた後、カルボン酸化合物水溶液を加える場合には、非
晶質リン酸ジルコニウムが生成し易く、結晶化度の低い
製品となる。アンモニウム化合物及び/又はアミン化合
物の添加時期は、混合液調製中の如何なる時点であつて
も良く、添加時期の相違による効果上の差異は認められ
ない。各原料の混合に際しては、攪拌を行なうことが望
ましく、特にリン酸化合物を添加する際には、部分的に
リン酸濃度が高くなる状態が持続しない様に攪拌を行な
う。混合液中ではジルコニウム化合物(Zrとして)、
カルボン酸化合物(C2O4として)及びリン酸化合物
(PO4として)の割合が、第1図に示すモル比三角成
分図において、A(28,3,69)、B(63,6,
31)、C(44,43,13)及びD(1,97,
2)の各点を結ぶ直線で囲まれた領域内におさまり、且
つZr1モル当りアンモニウム化合物及び/又はアミン
化合物0.2〜100モル程度となる様に、各原料を混
合する。反応混合液中の各原料の組成比が上記領域外と
なる場合には、結晶化速度が遅い、収率が低い、非晶質
生成物を混有する、未反応原料が残存する、所望外の結
晶形を含む結晶質となる等の問題点の一又は二以上が生
ずる。各原料を均一に溶解又は分散させた混合液の形態
は、透明溶液又は未溶解の過剰原料を含むスラリー状で
あつても良い。反応混合液の濃度は、Zrが0.01〜
25%、より好ましくは0.1〜10%となる濃度とす
るのが良い。Zrが0.01%未満の稀薄溶液では、経
済的に極めて不利であり、一方Zrが25%を上回る場
合には、カルボン酸塩、リン酸塩等が結晶として析出す
るので、生成物たる結晶質リン酸ジルコニウムの過及
び水洗が困難となる。上記の如き反応混合液は、pH1
0以下で、好ましくはpH0.5〜7で反応に供され
る。反応液のpHが7〜10では、含水率の高い結晶質
リン酸ジルコニウムが生成する傾向があり、更にpHが
10を上回る場合には、結晶化度の低い結晶質リン酸ジ
ルコニウムが生成される傾向が大となる。反応混合液の
pH調整剤としては、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸;水酸
化アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアンモニウ
ム及びアルカリ金属の水酸化物及び炭酸塩等が例示され
る。反応温度(本発明においては、原料各成分の反応及
び熟成による結晶質リン酸ジルコニウムの晶出反応を一
括して反応という)は、50℃以上とするとが好まし
い。反応温度が50℃未満では、目的生成物の晶出に長
時間を要するので経済的に不利である。反応温度の上限
は、特に制限されないが、経済性の観点からは200℃
程度である。反応時間は、原料の種類(即ち原料の反応
性)、原料の配合比、反応混合液の濃度、温度及びp
H、反応生成物の所望の結晶化度等により大巾に変り得
るが、通常30分乃至20日程度である。
結晶質リン酸ジルコニウムの製造において使用するジル
コニウム化合物としては、水溶性又は酸により水可溶性
となる化合物が挙げられ、オキシ塩化ジルコニウム、ビ
ロオキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、臭化
ジルコニウム等のハロゲン化ジルコニウム、硫酸ジルコ
ニウム、塩基性硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム等
の鉱酸のジルコニウム塩、酢酸ジルコニル、ギ酸ジルコ
ニル等の有機酸のジルコニウム塩、炭酸ジルコニウムア
ンモニウム、硫酸ジルコニウムナトリウム、酢酸ジルコ
ニウムアンモニウム、シユウ酸ジルコニウムナトリウ
ム、クエン酸ジルコニウムアンモニウム等のジルコニウ
ム錯塩が例示される。これ等化合物のうちでは、オキシ
塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム等がより好まし
い。
コニウム化合物としては、水溶性又は酸により水可溶性
となる化合物が挙げられ、オキシ塩化ジルコニウム、ビ
ロオキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、臭化
ジルコニウム等のハロゲン化ジルコニウム、硫酸ジルコ
ニウム、塩基性硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム等
の鉱酸のジルコニウム塩、酢酸ジルコニル、ギ酸ジルコ
ニル等の有機酸のジルコニウム塩、炭酸ジルコニウムア
ンモニウム、硫酸ジルコニウムナトリウム、酢酸ジルコ
ニウムアンモニウム、シユウ酸ジルコニウムナトリウ
ム、クエン酸ジルコニウムアンモニウム等のジルコニウ
ム錯塩が例示される。これ等化合物のうちでは、オキシ
塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム等がより好まし
い。
カルボン酸化合物としては、水溶性又は酸により水可溶
性となる−COOHを2個以上有する脂肪族ポリカルボ
ン酸及びその塩が挙げられる。具体的には、シユウ酸、
シユウ酸ナトリウム、シユウ酸水素ナトリウム、シユウ
酸アンモニウム、シユウ酸水素アンモニウム、シユウ酸
リチウム、マレイン酸、マロン酸、コハク酸及びこれ等
の塩類等の脂肪族二塩基酸とその塩類;クエン酸、クエ
ン酸アンモニウム、酒石酸、リンゴ酸等の脂肪族オキシ
酸及びそれ等の塩類等が例示される。これ等のうちで
は、シユウ酸並びにそのナトリウム塩及びアンモニウム
塩がより好ましい。リン酸化合物としては、水溶性又は
酸により水可溶性となる化合物が挙げられる。具体的に
は、リン酸、第一リン酸ナトリウム、第二リン酸アンモ
ニウム、第三リン酸ナトリウム等のオルトリン酸のアル
カリ金属塩及びアンモニウム塩;メタリン酸、ピロリン
酸等の少なくとも1個のP−O−P結合を有する縮合リ
ン酸のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等が例示され
る。これ等のうちでも、リン酸及びオルトリン酸のアン
モニウム塩がより好ましい。
性となる−COOHを2個以上有する脂肪族ポリカルボ
ン酸及びその塩が挙げられる。具体的には、シユウ酸、
シユウ酸ナトリウム、シユウ酸水素ナトリウム、シユウ
酸アンモニウム、シユウ酸水素アンモニウム、シユウ酸
リチウム、マレイン酸、マロン酸、コハク酸及びこれ等
の塩類等の脂肪族二塩基酸とその塩類;クエン酸、クエ
ン酸アンモニウム、酒石酸、リンゴ酸等の脂肪族オキシ
酸及びそれ等の塩類等が例示される。これ等のうちで
は、シユウ酸並びにそのナトリウム塩及びアンモニウム
塩がより好ましい。リン酸化合物としては、水溶性又は
酸により水可溶性となる化合物が挙げられる。具体的に
は、リン酸、第一リン酸ナトリウム、第二リン酸アンモ
ニウム、第三リン酸ナトリウム等のオルトリン酸のアル
カリ金属塩及びアンモニウム塩;メタリン酸、ピロリン
酸等の少なくとも1個のP−O−P結合を有する縮合リ
ン酸のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等が例示され
る。これ等のうちでも、リン酸及びオルトリン酸のアン
モニウム塩がより好ましい。
アンモニウム化合物及びアミン化合物としては、水溶性
又は酸により水可溶性となる化合物が挙げられる。アン
モニウム化合物としては、塩化アンモニウム、硫酸アン
モニウム、硝酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等
の無機アンモニウム化合物;水酸化テトラプロピルアン
モニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等の有機ア
ンモニウム化合物等が例示される。前述のジルコニウム
化合物、カルボン酸化合物及びリン酸化合物の少なくと
も1種がアンモニウム含有化合物である場合には、これ
等をアンモニウムイオン源としても同時に使用すること
が出来る。アミン化合物としては、モノエターヘルアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジ
(N−ブチル)アミン、トリエチルアミン、トリプロピ
ルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルエタノールアミ
ン等が例示される。これ等のうちでも、リン酸アンモニ
ウム、アンモニア水、塩化アンモニウム及びシユウ酸ア
ンモニウムがより好ましい。
又は酸により水可溶性となる化合物が挙げられる。アン
モニウム化合物としては、塩化アンモニウム、硫酸アン
モニウム、硝酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等
の無機アンモニウム化合物;水酸化テトラプロピルアン
モニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等の有機ア
ンモニウム化合物等が例示される。前述のジルコニウム
化合物、カルボン酸化合物及びリン酸化合物の少なくと
も1種がアンモニウム含有化合物である場合には、これ
等をアンモニウムイオン源としても同時に使用すること
が出来る。アミン化合物としては、モノエターヘルアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジ
(N−ブチル)アミン、トリエチルアミン、トリプロピ
ルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルエタノールアミ
ン等が例示される。これ等のうちでも、リン酸アンモニ
ウム、アンモニア水、塩化アンモニウム及びシユウ酸ア
ンモニウムがより好ましい。
生成した結晶質リン酸ジルコニウムHnR1−nZr2
(PO4)3・mH2O〔但し、n、R及びmは前記に
同じ〕は過、デカンテーシヨン、遠心分離等の公知の
手段によつて、液相から分離され、洗浄された後、常法
に従つて脱水、乾燥され、更に必要に応じ1080℃以
下で加熱処理される。乾燥方法としては、加熱乾燥、風
乾、或いは五酸化リン、塩化カルシウム、シリカゲル等
の乾燥剤による吸着水の除去等がある。加熱処理を10
80℃を上回る温度で行なう場合には、所望の結晶形が
変形してピロリン酸ジルコニウム(ZrP2O7)等に
変換される。
(PO4)3・mH2O〔但し、n、R及びmは前記に
同じ〕は過、デカンテーシヨン、遠心分離等の公知の
手段によつて、液相から分離され、洗浄された後、常法
に従つて脱水、乾燥され、更に必要に応じ1080℃以
下で加熱処理される。乾燥方法としては、加熱乾燥、風
乾、或いは五酸化リン、塩化カルシウム、シリカゲル等
の乾燥剤による吸着水の除去等がある。加熱処理を10
80℃を上回る温度で行なう場合には、所望の結晶形が
変形してピロリン酸ジルコニウム(ZrP2O7)等に
変換される。
このようにして得られる結晶質リン酸ジルコニウムは、
化学的、熱的に安定な三次元網状構造を有しており、ア
ンモニウムイオン、水素イオン、分子径の小さいH2O
分子等を部分的に網目構造のミクロな細孔中に含むゼオ
ライト状トンネル構造を備えているものと推考される。
固定化すべきセシウムは、該細孔中に取り込まれると考
えられ、外部環境の直接影響されることが少なくなり、
このため外部に浸出し難くなる。
化学的、熱的に安定な三次元網状構造を有しており、ア
ンモニウムイオン、水素イオン、分子径の小さいH2O
分子等を部分的に網目構造のミクロな細孔中に含むゼオ
ライト状トンネル構造を備えているものと推考される。
固定化すべきセシウムは、該細孔中に取り込まれると考
えられ、外部環境の直接影響されることが少なくなり、
このため外部に浸出し難くなる。
本発明では、結晶質リン酸ジルコニウムの形状は限定さ
れず、粉末、粒状などのどのような形状のものでもセシ
ウムを吸着し、固定化することができる。従つて使用方
法に応じて、取扱い上好ましい形状のものを使用すれば
よい。また、加圧やバインダー添加などにより任意の形
状に成形してもよく、焼成して用いることもできる。
れず、粉末、粒状などのどのような形状のものでもセシ
ウムを吸着し、固定化することができる。従つて使用方
法に応じて、取扱い上好ましい形状のものを使用すれば
よい。また、加圧やバインダー添加などにより任意の形
状に成形してもよく、焼成して用いることもできる。
本発明では、放射性廃棄物としてのセシウムの状態は限
定されず、粉末状、溶液状などどのような形状のもので
も、安定に固定化される。
定されず、粉末状、溶液状などどのような形状のもので
も、安定に固定化される。
本発明方法により、セシウムを固定化するには、先ず、
セシウムが固体状の場合には、固定化剤としての結晶質
リン酸ジルコニウムとセシウムとを混合して、均質な混
合物とし、セシウムが溶液状の場合には、固定化剤と溶
液状のセシウムとを混合し、蒸発乾固して均質な混合物
とする。セシウムが溶液状であつて、溶液中に酸を含む
場合、例えば遊離の硝酸を多量に含む硝酸セシウム溶液
を使用する場合にも、リン酸ジルコニウムは、酸による
変質、変化を起こさず、また、蒸発乾固に際しても酸を
中和、除去等する必要がなく、公知の方法で蒸発乾固す
ることにより、均質な固形混合物が得られる。
セシウムが固体状の場合には、固定化剤としての結晶質
リン酸ジルコニウムとセシウムとを混合して、均質な混
合物とし、セシウムが溶液状の場合には、固定化剤と溶
液状のセシウムとを混合し、蒸発乾固して均質な混合物
とする。セシウムが溶液状であつて、溶液中に酸を含む
場合、例えば遊離の硝酸を多量に含む硝酸セシウム溶液
を使用する場合にも、リン酸ジルコニウムは、酸による
変質、変化を起こさず、また、蒸発乾固に際しても酸を
中和、除去等する必要がなく、公知の方法で蒸発乾固す
ることにより、均質な固形混合物が得られる。
本発明では、リン酸ジルコニウムとセシウムとの使用量
の割合は、モル比で換算して、 以下とし、好ましくは、0.9以下とする。
の割合は、モル比で換算して、 以下とし、好ましくは、0.9以下とする。
この比率が1を上回る場合には、固定化体からセシウム
が浸出するので好ましくない。次いで、リン酸ジルコニ
ウムとセシウムとからなる混合物を400〜1250
℃、好ましくは550〜1100℃で熱処理する。熱処
理温度が400℃を下回るときには、セシウムの固定化
量が低下し、充分安定な固定化体が得られず、特に耐薬
品性が不充分となる。また1250℃を上回る温度は、
セシウムの固定化のために不必要であるため、エネルギ
ー的に不利であり、更に処理容器も高耐熱性のものに限
定されるので好ましくない。熱処理時間は、熱処理温度
に依存するので限定されないが、一般に高温で熱処理を
行なう場合には、短時間でよく、低温で熱処理を行なう
場合には、長時間を要する。
が浸出するので好ましくない。次いで、リン酸ジルコニ
ウムとセシウムとからなる混合物を400〜1250
℃、好ましくは550〜1100℃で熱処理する。熱処
理温度が400℃を下回るときには、セシウムの固定化
量が低下し、充分安定な固定化体が得られず、特に耐薬
品性が不充分となる。また1250℃を上回る温度は、
セシウムの固定化のために不必要であるため、エネルギ
ー的に不利であり、更に処理容器も高耐熱性のものに限
定されるので好ましくない。熱処理時間は、熱処理温度
に依存するので限定されないが、一般に高温で熱処理を
行なう場合には、短時間でよく、低温で熱処理を行なう
場合には、長時間を要する。
本発明では、セシウムとリン酸ジルコニウムとからなる
混合物を加熱することにより結晶質リン酸ジルコニウム
セシウム HnCs1−nZr2(PO4)3(0≦n<1)が生
成する。例えば、上記式においてn=Oの場合には、硝
酸セシウムの固定化は下記の反応式に従うものと考えら
れる。
混合物を加熱することにより結晶質リン酸ジルコニウム
セシウム HnCs1−nZr2(PO4)3(0≦n<1)が生
成する。例えば、上記式においてn=Oの場合には、硝
酸セシウムの固定化は下記の反応式に従うものと考えら
れる。
HZr2(PO4)3+CsNO3→CsZr2(PO4)3+HNO3 本発明において熱処理により得られるセシウムの固定化
体である結晶質リン酸ジルコニウムセシウム(以下、固
定化体という)は、安定な結晶物質であり、塩類、酸、
アルカリ等に対する耐薬品性、耐水性、耐熱性等に優れ
たものである。またこの固定化反応においては、固定化
体の安定性を阻害するような副生成物は生じない。更
に、この固定化反応においてはセシウムは揮発しないの
で熱処理に使用する加熱容器などの設備が侵食されるこ
とがなく、特殊な材質の設備等を必要としない。
体である結晶質リン酸ジルコニウムセシウム(以下、固
定化体という)は、安定な結晶物質であり、塩類、酸、
アルカリ等に対する耐薬品性、耐水性、耐熱性等に優れ
たものである。またこの固定化反応においては、固定化
体の安定性を阻害するような副生成物は生じない。更
に、この固定化反応においてはセシウムは揮発しないの
で熱処理に使用する加熱容器などの設備が侵食されるこ
とがなく、特殊な材質の設備等を必要としない。
本発明では、固定化体の容積を減少させるために固定化
体を加圧成形してもよく、また、ホツトプレスで結晶質
リン酸ジルコニウムとセシウムとの混合物の加熱と成形
を同時に行なうこともできる。また、ゼオライト、Ti
O2、SiO2、ZrO2等の酸化物、ガラス類、加熱
により安定物となる金属類や塩類等を混合物に加えて加
熱焼結固定化してもよい。
体を加圧成形してもよく、また、ホツトプレスで結晶質
リン酸ジルコニウムとセシウムとの混合物の加熱と成形
を同時に行なうこともできる。また、ゼオライト、Ti
O2、SiO2、ZrO2等の酸化物、ガラス類、加熱
により安定物となる金属類や塩類等を混合物に加えて加
熱焼結固定化してもよい。
発明の効果 本発明方法により以下の如く優れた効果が奏される。
結晶質リン酸ジルコニウムがセシウムを固定化する反
応においてセシウムの揮発がなく、設備等が侵されな
い。
応においてセシウムの揮発がなく、設備等が侵されな
い。
固定化反応時に固定化体の安定性を阻害するような副
生成物が生じない。
生成物が生じない。
固定化体は、熱に安定であり、熱処理によりその結晶
相は更に安定となる。
相は更に安定となる。
固定化体は、耐水性に優れ、高温水に対してもセシウ
ムの浸出がない。
ムの浸出がない。
高温高濃度の塩類と接触した場合にも固定化体の結晶
相は変化しない。
相は変化しない。
強酸、例えば王水によつても固定化体の結晶相は変化
しない。
しない。
高温のアルカリ水溶液との接触によつても固定化体の
結晶相は変化しない。
結晶相は変化しない。
高温酸性ガス、例えば硫酸ガスとの接触によつても固
定化体の結晶相は変化しない。
定化体の結晶相は変化しない。
本発明方法により得られる固定化体は、三次元構造の強
固な結合を有し、上記の如く優れた耐熱性、対薬品性を
備えるものであり、放射性物質から発生する熱、放射線
等により結晶状態が変化することなく、放射性廃棄物と
してのセシウムを長期間安定に保持することができる。
固な結合を有し、上記の如く優れた耐熱性、対薬品性を
備えるものであり、放射性物質から発生する熱、放射線
等により結晶状態が変化することなく、放射性廃棄物と
してのセシウムを長期間安定に保持することができる。
実施例 以下に実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。な
お、実施例では、放射性セシウム化合物の代りに、ポル
サイト鉱石から抽出し、精製して得た天然セシウム化合
物を使用した。放射性セシウム化合物と天然セシウム化
合物は化学的性質が同じであるので放射性セシウムを使
用した場合にも実施例と同様の結果が得られるものと考
えられる。
お、実施例では、放射性セシウム化合物の代りに、ポル
サイト鉱石から抽出し、精製して得た天然セシウム化合
物を使用した。放射性セシウム化合物と天然セシウム化
合物は化学的性質が同じであるので放射性セシウムを使
用した場合にも実施例と同様の結果が得られるものと考
えられる。
実施例1 塩化アンモニウム44.6g、シユウ酸2水和物11
6.4g、ZrO2換算で55.8gに相当するオキシ
塩化ジルコニウム、リン酸−ナトリウム2水和物58.
0gを順次水に加えて得た混合溶液3000gをアンモ
ニア水でpH3.8に調製し、90℃の恒温室中に3日
間保持した。得られた反応生成物を過し、水洗した
後、脱水結晶質を650℃で3時間熱処理し、放冷後、
水中に投入して、水中分散させ2日間水中放置した。
6.4g、ZrO2換算で55.8gに相当するオキシ
塩化ジルコニウム、リン酸−ナトリウム2水和物58.
0gを順次水に加えて得た混合溶液3000gをアンモ
ニア水でpH3.8に調製し、90℃の恒温室中に3日
間保持した。得られた反応生成物を過し、水洗した
後、脱水結晶質を650℃で3時間熱処理し、放冷後、
水中に投入して、水中分散させ2日間水中放置した。
次いで、この分散液を吸引過し、室内で2日間風乾し
て、白色粉末63.3gを得た。この生成物は、分析の
結果、ZrO249.7%、P2O543.0%、及び
H2O 7.3%を含有しており酸化物のモル比で表わ
して4ZrO2・3P2O5・4H2Oの生成物組成を
示した。また、この生成物のX線回析法によるピーク位
置及び強度を第2図に示す。また、熱天秤−示差熱分析
の結果は第3図に示す通りである。この白色粉末は、X
線回析、熱天秤−示差熱分析、化学分析の結果から結晶
質リン酸ジルコニウムHZr2(PO4)3・1.5H
2Oであることが確認された。
て、白色粉末63.3gを得た。この生成物は、分析の
結果、ZrO249.7%、P2O543.0%、及び
H2O 7.3%を含有しており酸化物のモル比で表わ
して4ZrO2・3P2O5・4H2Oの生成物組成を
示した。また、この生成物のX線回析法によるピーク位
置及び強度を第2図に示す。また、熱天秤−示差熱分析
の結果は第3図に示す通りである。この白色粉末は、X
線回析、熱天秤−示差熱分析、化学分析の結果から結晶
質リン酸ジルコニウムHZr2(PO4)3・1.5H
2Oであることが確認された。
このようにして得たHZr2(PO4)3・1.5H2
O 55.0gに5重量%CsNO3水溶液238.0
gを加え〔結晶質リン酸ジルコニウム:硝酸セシウム=
1:0.55(モル比)〕、よく分散混合した後、蒸発
皿で蒸発乾固した。この乾固物を磁製ルツボに入れ、7
00℃に調整した電気炉中で4時間熱処理して白色粉末
60gを得た。得られた白色粉末は、熱処理前の粉末状
態と外観の変化はなく、またルツボ容器も変化が認めら
れなかつた。熱処理後の白色粉末について以下の方法で
セシウムの浸出試験を行なつた。
O 55.0gに5重量%CsNO3水溶液238.0
gを加え〔結晶質リン酸ジルコニウム:硝酸セシウム=
1:0.55(モル比)〕、よく分散混合した後、蒸発
皿で蒸発乾固した。この乾固物を磁製ルツボに入れ、7
00℃に調整した電気炉中で4時間熱処理して白色粉末
60gを得た。得られた白色粉末は、熱処理前の粉末状
態と外観の変化はなく、またルツボ容器も変化が認めら
れなかつた。熱処理後の白色粉末について以下の方法で
セシウムの浸出試験を行なつた。
(イ)純水中でのセシウムの浸出試験 試料5.0gを100mlの蒸留水中に浸漬し、マグネツ
ト式ホツテイングスターラーを用いて還流しながら加熱
攪拌を7時間行ない、次いで加熱をやめて17時間静置
し、これを7回繰返し行なつたときのセシウムの浸出量
を原子吸光光度法により測定した。
ト式ホツテイングスターラーを用いて還流しながら加熱
攪拌を7時間行ない、次いで加熱をやめて17時間静置
し、これを7回繰返し行なつたときのセシウムの浸出量
を原子吸光光度法により測定した。
(ロ)各種薬品溶液中でのセシウムの浸出試験 (イ)の浸出試験で用いた純水の代りに、N/10 N
aOH、N/10 HCl、3.5%NaCl及び飽和
Ca(OH)2の各水溶液を使用し、各々(イ)と同様
にしてセシウムの浸出量を測定した。
aOH、N/10 HCl、3.5%NaCl及び飽和
Ca(OH)2の各水溶液を使用し、各々(イ)と同様
にしてセシウムの浸出量を測定した。
(ハ)王水中でのセシウムの浸出試験 試料5.0gを100mlの王水(濃塩酸:濃硝酸=3:
1)に浸漬し、室温で7時間攪拌し、17時間静置する
ことを7回繰返し行なつた後、セシウムの浸出量を原子
吸光光度法により測定した。
1)に浸漬し、室温で7時間攪拌し、17時間静置する
ことを7回繰返し行なつた後、セシウムの浸出量を原子
吸光光度法により測定した。
(ニ)粉末薬剤との反応性 試料5.0gにNH4HSO4、Na2CO3及びH3
BO3の各粉末薬剤を別個に各々3.0g加え、乳バチ
中で均一に混合後、電気炉中でNH4HSO4を加えた
ものは550℃、その他は450℃で6時間熱処理を行
なつた。次いで冷却後、各熱処理物を各々100mlの蒸
留水中に浸漬し、18時間加熱還流を行ない、セシウム
の浸出量を原子吸光光度法により測定した。
BO3の各粉末薬剤を別個に各々3.0g加え、乳バチ
中で均一に混合後、電気炉中でNH4HSO4を加えた
ものは550℃、その他は450℃で6時間熱処理を行
なつた。次いで冷却後、各熱処理物を各々100mlの蒸
留水中に浸漬し、18時間加熱還流を行ない、セシウム
の浸出量を原子吸光光度法により測定した。
上記(イ)〜(ニ)のセシウム浸出試験を行なつた結
果、すべての場合にセシウムの浸出は認められなかつ
た。従つて、セシウムを固定化した結晶質リン酸ジルコ
ニウムは、耐水性、耐薬品性に優れていることが明らか
である。
果、すべての場合にセシウムの浸出は認められなかつ
た。従つて、セシウムを固定化した結晶質リン酸ジルコ
ニウムは、耐水性、耐薬品性に優れていることが明らか
である。
実施例2 実施例1と同様にして得た結晶質リン酸ジルコニウムH
Zr2(PO4)3・1.5H2O5.0gに5.0%
CsNO3水溶液を加え、リン酸ジルコニウム1モルに
対して硝酸セシウムが0.3、0.6、0.8及び1.
0モルとなる各混合液を調製した。各々の混合液を11
0℃で蒸発乾固した後、粉砕して均一混合物とし、電気
炉中で700℃3時間熱処理した。各々の試料について
実施例1の(ロ)の浸出試験と同様にしてN/10 H
Clを用いてセシウムの浸出試験を行なつた。結果を第
4図に示す。尚、第4図に於いて縦軸は1日当りのセシ
ウムの浸出量を示す。
Zr2(PO4)3・1.5H2O5.0gに5.0%
CsNO3水溶液を加え、リン酸ジルコニウム1モルに
対して硝酸セシウムが0.3、0.6、0.8及び1.
0モルとなる各混合液を調製した。各々の混合液を11
0℃で蒸発乾固した後、粉砕して均一混合物とし、電気
炉中で700℃3時間熱処理した。各々の試料について
実施例1の(ロ)の浸出試験と同様にしてN/10 H
Clを用いてセシウムの浸出試験を行なつた。結果を第
4図に示す。尚、第4図に於いて縦軸は1日当りのセシ
ウムの浸出量を示す。
第4図からリン酸ジルコニウム1モルに対してセシウム
0.6モル以下では、ほとんどセシウムの浸出がないこ
とが明らかである。またセシウムが1モルの場合にも浸
出量は、1.2×10-7g/cm2・day という低い値で
あつた。
0.6モル以下では、ほとんどセシウムの浸出がないこ
とが明らかである。またセシウムが1モルの場合にも浸
出量は、1.2×10-7g/cm2・day という低い値で
あつた。
実施例3 実施例2と同様にしてHZr2(PO4)3・1.5H
2O 1.0モルに対してCsNO30.3、0.6、
0.9、1.2及び1.5モルの各量を加えた混合液を
調製し、蒸発乾固した後、電気炉中で680℃で5時間
熱処理を行ない、各熱処理物についてX線回析分析を行
なつた。第5図にX線回析図形を示す。第5図に於い
て、○印はリン酸ジルコニウムセシウムの回析ピーク、
△印はリン酸ジルコニウム回析ピーク、×印は可溶性セ
シウムの回析ピークである。
2O 1.0モルに対してCsNO30.3、0.6、
0.9、1.2及び1.5モルの各量を加えた混合液を
調製し、蒸発乾固した後、電気炉中で680℃で5時間
熱処理を行ない、各熱処理物についてX線回析分析を行
なつた。第5図にX線回析図形を示す。第5図に於い
て、○印はリン酸ジルコニウムセシウムの回析ピーク、
△印はリン酸ジルコニウム回析ピーク、×印は可溶性セ
シウムの回析ピークである。
第5図からCsNO3の添加量がHZr2(PO4)3
・1.5H2O 1モルに対して0.9モル以下ではリ
ン酸ジルコニウムセシウムの結晶が生成するだけである
が、1.2モル以上では可溶性のセシウムが生成するこ
とがわかる。
・1.5H2O 1モルに対して0.9モル以下ではリ
ン酸ジルコニウムセシウムの結晶が生成するだけである
が、1.2モル以上では可溶性のセシウムが生成するこ
とがわかる。
実施例4 実施例1と同様にして、結晶析出、水洗、脱水して得た
混合物を電気炉中で650℃、5時間熱処理した。得ら
れた物質は、X線回析、組成分析の結果から結晶質リン
酸ジルコニウムHZr2(PO4)3であることが確認
された。この結晶質リン酸ジルコニウム59.8gに5
重量%CsNO3水溶液298.0gを加え〔結晶質リ
ン酸ジルコニウム:硝酸セシウム=1:0.6(モル
比)〕、蒸発乾固し、乾固物を約10gずつ分取して電
気炉中で600℃、700℃、800℃、1000℃及
び1200℃の各温度で5時間熱処理した。
混合物を電気炉中で650℃、5時間熱処理した。得ら
れた物質は、X線回析、組成分析の結果から結晶質リン
酸ジルコニウムHZr2(PO4)3であることが確認
された。この結晶質リン酸ジルコニウム59.8gに5
重量%CsNO3水溶液298.0gを加え〔結晶質リ
ン酸ジルコニウム:硝酸セシウム=1:0.6(モル
比)〕、蒸発乾固し、乾固物を約10gずつ分取して電
気炉中で600℃、700℃、800℃、1000℃及
び1200℃の各温度で5時間熱処理した。
熱処理物のX線回析図を第6図に示す。第6図に於い
て、CはCsNO3の回析ピーク、△はHZr2(PO
4)3の回析ピーク、Oはリン酸ジルコニウムセシウム
の回析ピーク、PはHZr2(PO4)3の高温生成物
であるピロリン酸塩の回析ピークである。
て、CはCsNO3の回析ピーク、△はHZr2(PO
4)3の回析ピーク、Oはリン酸ジルコニウムセシウム
の回析ピーク、PはHZr2(PO4)3の高温生成物
であるピロリン酸塩の回析ピークである。
この熱処理物につい実施例1の(ロ)の浸出試験と同様
にしてN/10 HClを用いてセシウムの浸出試験を
行なつた。結果を第7図に示す。
にしてN/10 HClを用いてセシウムの浸出試験を
行なつた。結果を第7図に示す。
第7図から700℃以上の加熱温度のものは、セシウム
の浸出がないことが明らかである。また加熱温度が60
0℃の場合のセシウムの浸出量も9.5×10-8g/cm
2・day と非常に少ない値であつた。
の浸出がないことが明らかである。また加熱温度が60
0℃の場合のセシウムの浸出量も9.5×10-8g/cm
2・day と非常に少ない値であつた。
また、第6図から1200℃において過剰分のHZr2
(PO4)3が高温生成物であるピロリン酸塩に変化し
ていることがわかるが、第7図の浸出試験結果から、加
熱温度が1200℃の場合にもセシウムの浸出がないこ
とがわかり、リン酸ジルコニウムセシウムの安定性は阻
害されていないことが明らかである。
(PO4)3が高温生成物であるピロリン酸塩に変化し
ていることがわかるが、第7図の浸出試験結果から、加
熱温度が1200℃の場合にもセシウムの浸出がないこ
とがわかり、リン酸ジルコニウムセシウムの安定性は阻
害されていないことが明らかである。
実施例5 次に示す各種の方法によりリン酸ジルコニウムを調製し
た。
た。
(a) オキシ塩化ジルコニウム結晶ZrOCl2・8H2
O 114.5gに水を加えて溶解し、液量を700g
とした後、これにシユウ酸結晶H2C2O4・2H2O
62.7gを含む水溶液1000gを攪拌しつつ加え
た。次いで、この混合物にリン酸水素アンモニウムNH
4H2PO443.8gを含む水溶液350gを攪拌し
つつ添加した後、3規定アンモニア水を加えて、混合物
のpHを4.5に調整した。この混合物を大気圧下、9
6℃の恒温室中に5日間保持して脱水した後、ケーキ状
の生成物を乾燥器中で105℃、20時間処理して5
8.4gの白色粉末を得た。この白色粉末は、組成分
析、X線回析、熱天秤−示差熱分析の結果から結晶質リ
ン酸ジルコニウムNH4Zr2(PO4)3であること
がわかつた。
O 114.5gに水を加えて溶解し、液量を700g
とした後、これにシユウ酸結晶H2C2O4・2H2O
62.7gを含む水溶液1000gを攪拌しつつ加え
た。次いで、この混合物にリン酸水素アンモニウムNH
4H2PO443.8gを含む水溶液350gを攪拌し
つつ添加した後、3規定アンモニア水を加えて、混合物
のpHを4.5に調整した。この混合物を大気圧下、9
6℃の恒温室中に5日間保持して脱水した後、ケーキ状
の生成物を乾燥器中で105℃、20時間処理して5
8.4gの白色粉末を得た。この白色粉末は、組成分
析、X線回析、熱天秤−示差熱分析の結果から結晶質リ
ン酸ジルコニウムNH4Zr2(PO4)3であること
がわかつた。
(b) (a) により得たNH4Zr2(PO4)3を電気炉
中で580℃、24時間熱処理した。得られた物質は、
(a) と同様にして解析した結果、結晶質リン酸ジルコニ
ウムHZr2(PO4)3であることが確認された。
中で580℃、24時間熱処理した。得られた物質は、
(a) と同様にして解析した結果、結晶質リン酸ジルコニ
ウムHZr2(PO4)3であることが確認された。
(c) (a) により得たNH4Zr2(PO4)3を電気炉
中で730℃、10時間熱処理した。得られた物質は、
(a) と同様にして解析した結果、(b) のものとは、X線
回析ピークの強度が若干異なる結晶質リン酸ジルコニウ
ムHZr2(PO4)3であることがわかつた。
中で730℃、10時間熱処理した。得られた物質は、
(a) と同様にして解析した結果、(b) のものとは、X線
回析ピークの強度が若干異なる結晶質リン酸ジルコニウ
ムHZr2(PO4)3であることがわかつた。
(d) (a) により得たNH4Zr2(PO4)3を電気炉
中で770℃、1時間熱処理をした。得られた物質は、
(a) と同様にして解析した結果、(b) 及び(c) のものと
はX線回析ピークの強度が若干異なる結晶質リン酸ジル
コニウムHZr2(PO4)3であることがわかつた。
中で770℃、1時間熱処理をした。得られた物質は、
(a) と同様にして解析した結果、(b) 及び(c) のものと
はX線回析ピークの強度が若干異なる結晶質リン酸ジル
コニウムHZr2(PO4)3であることがわかつた。
(e) (a) により得たNH4Zr2(PO4)3を電気炉
中で540℃、1時間熱処理した。得られた物質は、
(a) と同様にして解析した結果、NH4Zr2(P
O4)3とHZr2(PO4)3の混合物であることが
わかつた。
中で540℃、1時間熱処理した。得られた物質は、
(a) と同様にして解析した結果、NH4Zr2(P
O4)3とHZr2(PO4)3の混合物であることが
わかつた。
(f) オキシ塩化ジルコニウム結晶ZrOCl2・8H2
O 19.6gに水を加えて溶解し、液量を200gと
した後、これにシユウ酸塩結晶H2C2O4・2H2O
12.6gを含む水溶液300gを攪拌しつつ加え
た。次いでこの混合物にリン酸水素アンモニウム(98
%NH4H2PO4)12.6gを含む水溶液100g
を攪拌しつつ添加した後3規定アンモニア水を加えて、
混合物のpHを3.5に調整した。この混合物を大気圧
下96%の恒温室中に3日間保持した後、過水洗して
得たケーキ状の生成物を32℃湿度40%の恒温恒湿室
中で乾燥して白色粉末15.2gを得た。この白色粉末
は、組成分析、熱天秤−示差熱分析、X線回析の結果か
らNH4Zr2(PO4)3であり、不純物としてアン
モニウムを含有したγ型リン酸ジルコニウム(一般式、 ・mH2O,0≦n≦2)を含んでいることがわかつ
た。
O 19.6gに水を加えて溶解し、液量を200gと
した後、これにシユウ酸塩結晶H2C2O4・2H2O
12.6gを含む水溶液300gを攪拌しつつ加え
た。次いでこの混合物にリン酸水素アンモニウム(98
%NH4H2PO4)12.6gを含む水溶液100g
を攪拌しつつ添加した後3規定アンモニア水を加えて、
混合物のpHを3.5に調整した。この混合物を大気圧
下96%の恒温室中に3日間保持した後、過水洗して
得たケーキ状の生成物を32℃湿度40%の恒温恒湿室
中で乾燥して白色粉末15.2gを得た。この白色粉末
は、組成分析、熱天秤−示差熱分析、X線回析の結果か
らNH4Zr2(PO4)3であり、不純物としてアン
モニウムを含有したγ型リン酸ジルコニウム(一般式、 ・mH2O,0≦n≦2)を含んでいることがわかつ
た。
(g) オキシ塩化ジルコニウム結晶22.6g、シユウ酸
結晶8.1g及びリン酸水素アンモニウム(85.4%
NH4H2PO4)7.4gを原料とし、(f) と同様に
してケーキ状の生成物を得た。このケーキ状の生成物を
乾燥器中で105℃、24時間熱処理して白色塊状物1
44gを得た。組成分析、熱天秤−示差熱分析、X線回
析の結果からこの白色塊状物は、NH4Zr2(P
O4)3であり、不純物として含水率が高く結晶性の悪
いジルコニウム化合物を含むことがわかつた。
結晶8.1g及びリン酸水素アンモニウム(85.4%
NH4H2PO4)7.4gを原料とし、(f) と同様に
してケーキ状の生成物を得た。このケーキ状の生成物を
乾燥器中で105℃、24時間熱処理して白色塊状物1
44gを得た。組成分析、熱天秤−示差熱分析、X線回
析の結果からこの白色塊状物は、NH4Zr2(P
O4)3であり、不純物として含水率が高く結晶性の悪
いジルコニウム化合物を含むことがわかつた。
(a) 〜(g) の方法により得た各種の結晶質リン酸ジルコ
ニウム又は不純物を含む結晶質リン酸ジルコニウム5.
0g(但し、(f) により得たものは50g)の各々に、
5.0重量%CsNO3水溶液21.6gを加え(セシ
ウム/結晶質リン酸ジルコニウムはすべて0.9以下と
なる)、よく分散させた後、蒸発乾固し、乾固物を電気
炉中で750℃、3時間熱処理してセシウムの固定化を
行なつた。
ニウム又は不純物を含む結晶質リン酸ジルコニウム5.
0g(但し、(f) により得たものは50g)の各々に、
5.0重量%CsNO3水溶液21.6gを加え(セシ
ウム/結晶質リン酸ジルコニウムはすべて0.9以下と
なる)、よく分散させた後、蒸発乾固し、乾固物を電気
炉中で750℃、3時間熱処理してセシウムの固定化を
行なつた。
次いで、熱処理物を100mlの蒸留水中に浸漬し、実施
例1の(イ)と同様にしてセシウムの浸出試験を行な
い、原子吸光光度法によつてセシウムの浸出量を測定し
たところ、すべての試料において、セシウムの浸出は認
められなかつた。
例1の(イ)と同様にしてセシウムの浸出試験を行な
い、原子吸光光度法によつてセシウムの浸出量を測定し
たところ、すべての試料において、セシウムの浸出は認
められなかつた。
第1図は、本発明で使用する結晶質リン酸ジルコニウム
製造のためのジルコニウム化合物(Zrとして)、カル
ボン酸化合物(C2O4として)及びリン酸化合物(P
O4として)の配合範囲を示すモル比三角成分図であ
る。第2図は実施例1において合成した結晶質リン酸ジ
ルコニウムのX線回析によるピーク位置及び強度を示す
グラフ、第3図は実施例1において合成した結晶質リン
酸ジルコニウムの熱天秤−示差熱分析図、第4図は、実
施例2のセシウムの浸出試験結果を表わすグラフ、第5
図は、実施例3のX線回析図、第6図は、実施例4のX
線回析図、第7図は、実施例4のセシウム浸出試験結果
を表わすグラフである。 (以上)
製造のためのジルコニウム化合物(Zrとして)、カル
ボン酸化合物(C2O4として)及びリン酸化合物(P
O4として)の配合範囲を示すモル比三角成分図であ
る。第2図は実施例1において合成した結晶質リン酸ジ
ルコニウムのX線回析によるピーク位置及び強度を示す
グラフ、第3図は実施例1において合成した結晶質リン
酸ジルコニウムの熱天秤−示差熱分析図、第4図は、実
施例2のセシウムの浸出試験結果を表わすグラフ、第5
図は、実施例3のX線回析図、第6図は、実施例4のX
線回析図、第7図は、実施例4のセシウム浸出試験結果
を表わすグラフである。 (以上)
Claims (1)
- 【請求項1】(i)(a) 一般式 HnR1−nZr2(PO4)3・mH2O 〔但し、RはNH4又はアミンカチオンを示し、0≦n
≦1、0≦m≦2である〕 で表わされ、 (b) 分析的計算による酸化物として式 4ZrO2・3P2O5 により表わされる結晶質リン酸ジルコニウムと (ii)放射性セシウム及び/又はセシウム化合物とを、 (iii) 以下となるように混合し、 (iv)400〜1250℃で熱処理することを特徴とす
る放射性セシウムの固定化処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27120584A JPH0648317B2 (ja) | 1984-12-21 | 1984-12-21 | 放射性セシウムの固定化処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27120584A JPH0648317B2 (ja) | 1984-12-21 | 1984-12-21 | 放射性セシウムの固定化処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61148396A JPS61148396A (ja) | 1986-07-07 |
JPH0648317B2 true JPH0648317B2 (ja) | 1994-06-22 |
Family
ID=17496810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27120584A Expired - Fee Related JPH0648317B2 (ja) | 1984-12-21 | 1984-12-21 | 放射性セシウムの固定化処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0648317B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012223254A (ja) * | 2011-04-15 | 2012-11-15 | Shinshu Univ | 放射性物質遮断マスク |
JP5030042B1 (ja) * | 2011-11-30 | 2012-09-19 | 株式会社関東管財 | 高濃度放射性物質によって汚染した土壌及び汚泥等の封じ込め処理法 |
JP5916556B2 (ja) * | 2012-08-03 | 2016-05-11 | Dowaエコシステム株式会社 | 土壌からのセシウム除去のための前処理方法およびセシウム除去方法 |
-
1984
- 1984-12-21 JP JP27120584A patent/JPH0648317B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Sci.Basis.Nucl.Waste.Mange.,6(1983)(米)P.77−82 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61148396A (ja) | 1986-07-07 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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